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- しまくとぅば単語帳:チ
は、用例やメモ、音声などがあることを示しています
チ
血。
- メモ
- 音1:チー。
チ
~個。個数を数える詞。
- メモ
- 数詞(~個)はティーチ(1個)、ターチ(2個)、ミーチ(3個)と数える。
チー
気。
- 用例
- イャー、チーヤ タシカ ヤミ?(お前、気は確かか?)。
チー
①血。血液。②血筋。血統。
- 用例
- ①ヒサカラ チー ハトーシガ、マー ヲゥティ ヤマチャガ?(足から血が出ているが、どこで痛めたの?)。
②チーヤ カクサランドー、タッタイ ニチチョーサ(血筋は隠せないね、しだいに似てきているさ)。
- メモ
- 音1:チ。
チー
釣り針。
- 用例
- チーンカイ ヒッカカイビーシェー(釣り竿に引っかかるでしょう)。
- メモ
- 「親食いカマンタ」『高志保の民話』より。→イユジー。
チー
釣瓶。つるべ。
- 用例
- チーヤ ヨンナー ウトゥチ、ミジェー クミヨー(釣瓶はゆっくり落として、水を汲みなさいよ)。
ダー チーグヮー クマンカイ ヤラシェ-(どれ釣瓶をここによこしなさい)。
チー
乳。乳汁。乳房。
- 用例
- ヤーサヌル ナチュル、ヘーク チーン ヌマセー(ひもじくて泣いているんだよ、早く乳を飲ませなさい)。
- メモ
- 音2:チーチー。
チー
卦。易で占うこと。
- 用例
- トゥシ アキーネー ヘーベートゥ、チー タティーガ イチュン(年が明けたら早々に、易に占いに行く)。
チー
樹液。
チーアラサン
気性が荒い。乱暴である。
- 用例
- アヌヒャーヤ ターヤカ チーアラサン(あいつは誰よりも気性が荒い)。
チーアン
乳母。
- 用例
- チーアン ウンジヤ、イチマディン ワシテー ナラン(乳母の恩義は、いつまでも忘れてはいけない)。
チーイリ
お気に入り。気に入る。
- 用例
- ヌーシヌ チーイリ ナティル、ソーティ チェールヨー(主人のお気に入りなので、連れて来てあるんだよ)。
チーイリチャー
豚の血を炒めたもの。
- 用例
- ナマーナー、チーイリチャー カムシン イキラク ナティヤー(今はもう、豚の血炒めを食べる人も少なくなったね)。
ソーグヮチニル チーイリチャー アタイグトゥヤ(正月にチーイリチャーは食べられるからね)。
- メモ
- 豚の血にウイキョウやニンジンを入れて炒め、薄味にして仕上げる。以前は、正月前に民家でも豚を潰していたので、その日にチーイリチャーを作った。肉とチームマーシー(豚の血を揉んで)翌28日にチーイリチャーを作る家もあった。
チーイン
切る。
- メモ
- 音2:チーン。キーン。
チーガ
三線の胴部分。
チーガー
唖者。言葉が話せない者。
- 用例
- チーガー ヤティン、イチョーシェー テーゲー ワカインドー(唖でも、言っていることはだいたい分かるよ)。
- メモ
- 音1:チーグー。
チーガサ
乳の瘡。乳腺炎。
- 用例
- クヮ ナチ アトゥ、チーガサ ゥンジティ デージ ヤタン(子どもを産んだ後、乳腺炎になって大変だった)。
チーカタ
血縁関係のある事。肉親。
- 用例
- ヌーガラ アイネー、チーカタ タヌムサ(何かある時には、肉親を頼むさ)。
- メモ
- 音2:チーシジ。
チーガニ
魚介名。モクズガニ。

- メモ
- カーラガニ参照。
チーギングヮー
単衣の着物。
- 用例
- ナチェー アチハヌ、チーギングヮール マシ ヤル(夏は暑くて、単衣の着物がいいよ)。
チーク
練習。稽古。
- 用例
- チャー チーク ソーシカイヤ カナーン(いつも稽古をしている人にはかなわない)。
チーグー
唖者。言葉が話せない者。
- 用例
- チーグーギサー ネーンドー(唖のようには見えないよ)。
- メモ
- 音1:チーガー。
チーグーウバシー
鳴かないセミのこと(メス)。
- 用例
- ナカンヌー サンサナーンカイ チーグーウバシーディ イタン(鳴かないセミにチーグーウバシーといっていた)。
- メモ
- オスはメスに選んでもらうために鳴くが、メスは選ぶ側なので鳴かないらしい。
チークェーワラバー
乳飲み子。
- メモ
- 音2:チーヌミングヮ。
チーグサ
植物名。龍舌菜〔りゅうぜつさい〕。アキノノゲシ。

- メモ
- →ウサジヌミミー。
チークビ
乳首。
- メモ
- 音1:チーヌクビ。
チーグルマー
内出血。
- メモ
- →ウチチ。
チーゴーゴー
幼児語。怪我で血が流れ出てくる様。
- 用例
- ハサン ガンマリ シーネー チーゴーゴー スンドー(ハサミをいたずらしたら怪我するよ)。
- メモ
- 怪我。
チーサーサー
いらいらする様。
- 用例
- ナマニン チーサーサー シギサー ソーン(今にもいらいらしそうだ)。
チーサマシグシー
血をきれいにする薬。
- メモ
- 音2:チーシマシー・チーシマシグスイ。
チージ
辻。那覇にあった遊郭のひとつ。
- 用例
- ワッター ウスメーヤ チージカユヤー ヤタン(私のおじいさんは遊郭通いする人だった)。
チーシー
石切りなどに使う大ハンマー。
- 用例
- ハーマヌ イシヤ チーシーシル キラリル(浜の石はチーシーでしか切れない)。
チージェークー
鎌投げ遊び。草刈りに行って、刈った草を賭けて鎌投げをして遊んだ。
- メモ
- →イラナナギエー
チーシジ
血筋。血縁関係のある人。肉親。
- 用例
- チャー チーシジル カナサルヨー(いつも血のつながっている方が愛しいさ)。
- メモ
- 音2:チーカタ。
チーシマシー
血をきれいにする薬。
- メモ
- 音2:チーサマシグシー・チーシマシグスイ。
チーシマシグスイ
血をきれいにする薬。
- メモ
- 音2:チーサマシグシー・チーシマシグスイ。
チージュ
系図。
チージル
血管。
- 用例
- チージルヌ ゥンジトーン(血管が浮き出ている)。
- メモ
- 音2:チーミチ。
チータチ
一日。
- 用例
- チューヤ チータチヤシガ、ワカイヤスミ?(今日は一日だが、分かっているねぇ?)。
- メモ
- 沖縄では毎月、1日と15日には火ヌ神に水と線香、仏壇にはお茶と線香を供えて手を合わせる風習がある。
チータチウニゲー
朔日御願。
- メモ
- 音1:チータチウニフェー。
元日の朝、塩・酒・花米をまず火の神に供え、仏壇・床の間の順に拝む。楚辺では、火の神・床の間・仏壇の順に拝む。伊良皆では屋敷の子(北)の方角から右回りに、午(南)、酉(西)、ジョー(門)と四隅を拝み、火の神、仏壇を拝む。家の主が手の空いた午前中に行う。「今年も良い年でありますように、屋敷内を守ってください」と祈願する。
チータチウニフェー
朔日御拝。朔日御願。
- メモ
- →チータチウニゲー。
チータチジューグニチ
1日と15日。旧暦1日と15日。
- 用例
- チータチジューグニチヤ ウチャトー ワシンナヨー(1日と15日は御茶湯を忘れるなよ)。
- メモ
- 火の神に水と線香、仏壇にはお茶を供えて線香をあげて家族の繁栄を祈願する。
チータチヌヒー
朔日の日。元日。
- メモ
- →グヮンタン。チータチヌヒー(元日)はカー(湧泉)へ若水を汲みに行くために早起きした。
チータチフチカー
朔日二日。三日月(みかづき)以前の無形状態の月。
- メモ
- 音2:チータチミッカー。
チータチミッカー
朔日三日。三日月以前の無形状態の月。
- メモ
- →チータチフチカー。
チーダラカー
血がダラダラ流れる様。血だらけ。血まみれ。
- 用例
- チーダラカー シ、マー ヤマチェーガ?(血だらけになって、どこを怪我したの?)。
チーチ
景色。
- 用例
- ンカシヌ ウミヤマヌ チーチヌ チュラハタシヨー(昔の海山の景色の美しかったことよ)。
チーチー
乳。乳汁。
- 用例
- ヒージャー チーチー(山羊の乳)。
- メモ
- 音2:チー。
チーチーウシ
乳牛。乳を搾るための牛。
チーチーカーカー
食べ物が喉につかえる様。
- 用例
- ムチ カラデー チーチーカーカー シ、ミジ フーサン(餅を食べたら喉につかえて、水が欲しい)。
チーチーパッパー
植物名。ツワブキ。

- メモ
- 音2:チーパッパー・チーパップー。
チーチーヤー
牛乳屋。
チーヂューサン
気が強い。負けず嫌い。
- 用例
- ハマヤーヤシガ ルク チーヂューサヌ(頑張り屋だが、あまりにも負けず嫌いだ)。
- メモ
- 音2:チーヂューサン。類:チューバー・ハチコーサン・ハチコーハン・ハチコームン。
チーチューメー
月。お月さま。
- 用例
- チーチューメーヲゥティ、ウサジヌ ムーチー チチョーンディシガ、イャーヤ ミーユンナー?(お月様の中で、ウサギが餅をついているというが、貴方には見えるねぇ?)。
- メモ
- 音2:チチュー・チッチュ・チュチュメー。類:チチ。
チーヌクチ
乳首。
- 用例
- チーヌクチ ワシリーネーチーン ヌマンナイン(赤子が乳を欲しがって、乳首を探しているよ)。
- メモ
- 音1:チークビ。
チーヌシル
豚の血、肉、大根などを入れた汁物。
ヂーヌチュ
地上の人。
チーヌミングヮ
乳飲み子。
- 用例
- チーヌミングヮ ウッチャンナギテー、マーニン イカランドー(乳飲み子を置いては、何処にも行けないよ)。
チーヌミングヮ ソーテー、ハンブン シクチル ナイル(乳飲み子を抱えては、片手間の仕事しかできない)。
- メモ
- 音2:チークェーワラバー。
チーバ
犬歯。糸切り歯。
チーパッパー
植物名。ツワブキ。

- 用例
- ヤンバルカイ ヒナン ソーネー、チーパッパーン ジコー カラン(山原へ避難している時には、ツワブキもよく食べた)。
- メモ
- 音:チーパッパ・チーチーパッパー・チーパップー・チッパッパー・ティーパッパー。
戦中戦後の食糧難の時には、茎の皮をむき、茹でて食べたという話が多い。
チーパップー
植物名。ツワブキ。
- メモ
- →チーパッパー。
チーフジョー
血不浄。血に対するけがれ。
- 用例
- イャーヤ ナマー、クヮナシヤーカイ イチュシェー アラン。チーフジョー カカインドー(貴方は今は、出産のあった家に行くものではない。よけいに悪くなるよ)。
- メモ
- 月経や出産はけがれとされ、病気や怪我人が行くとよけいに悪くなるといわれた。
チーブックヮ
乳房。
チーベーサン
気が早い。仕事が早い。
- 用例
- ワッターシンカー ムル チーベーサン(私の仲間は全員、仕事が早い)。
- メモ
- 音1:チーベーハン。
チーベーハン
気が早い。仕事が早い。
- 用例
- アレー キサ ティガキトール、チーベーハンヤー(彼は既に手掛けているさ、気が早いね)。
- メモ
- 音1:チーベーサン。
チーミチ
血管。
- 用例
- チーミチヌ フックトーン(血管が浮き出ている)。
- メモ
- 音2:チージル。
チームングヮー
冬物の野良着。古くなった木綿の着物を野良着にした。
- メモ
- →ウシマー。
チーヰシーン
気を落ちつける。
- 用例
- ヲゥタトーグトゥ、アマヲゥティ ユクティ チーヰシーン(疲れているから、あそこで休んで気を落ちつける)。
チールー
黄色。
- 用例
- アカーヤカ チールーヤ マシ ヤサ(赤より黄色がいいよ)。
- メモ
- 音1:キールー。
チーン
切る。
- 用例
- ダキ ユヌナギカイ チーン(竹を同じ長さに切る)。
否:チラン(切らない)希:チーブサン(切りたい)過:チッチャン(切った)継:チッチョーン(切っている)。
- メモ
- 音1:キーン。
チーン
着る。
- 用例
- ソーグヮチ ネー、ワンニン チュラヂン チーン(正月には、私もきれいな着物を着る)。
否:チラン(着ない)希:チーブサン(着たい)過:チチャン(着た)継:チチョーン(着ている)。
- メモ
- →チーン。
チーンテーン
最初と終わり。
- 用例
- ヌヌ ウイニ ムチカサシェー、チーンテーン ヤタン(機織りで難しいのは、織り始めと終わるところだった)。
チーンーチーンー
セミの鳴き声。
チェー
とんでもなく。甚だしく。
- 用例
- アレー チェー ヤッケームン ヤッサー(彼奴はとんでもない厄介者だ)。
チカ
柄。
- メモ
- →ヰー。
チガーイ
代理。交替。着替え。
- 用例
- ワー チガーイ、イッティ(私の代わりに、入れて)。
ウーアミ フトーグトゥ、チガーイ ムッタントー ナラン(大雨が降っているから、着替えを持たなくちゃいけない)。
チガーイン
交替する。
- 用例
- ヲゥタトーラー、ワンガ チガーインドー(疲れているなら、私が交替するよ)。
否:チガーラン(交替しない)希:チガーイブサン(交替したい)過:チガータン(交替した)継:チガートン(交替している)。
チガールー
交替で行うこと。順番で行うこと。
- 用例
- ニムチヤ チガールーシ カタミラヤー(荷物は交替で担ごうね)。チュイ チガールー(一人ずつ交代で)。
チカイクルスン
使い殺す。酷使する。
- 用例
- ンジャックヮ チカイクルスン(下男を酷使する)。
チカイホーイン
使ってしまうこと。
- 用例
- ゥンマンカイ アルッサ、ムル チカイホーイン(そこに有るだけ、全部使ってしまう)。
チカイン
使う。
- 用例
- ヒー チキーンディ チキダキ チカイン(火をつけるのにマッチを使う)。
否:チカーン(使わない)希:チカイブサン(使いたい)過:チカタン(使った)継:チカトーン(使っている)。
チガイン
違う。変になる。狂う。
- 用例
- イヒェー チガテー ウラニ(少し頭が変になっていないか?)。アレー チガトーンレー(彼は変になっているよ)。トゥナイヌ ハーメーヤ チガトーン(隣のお婆さんは変になっている)。
継:チガトーン(変になっている)。
チガカイ
気がかり。
- 用例
- チャー イャークトゥル チガカイ ヤル、フカネー ヌーヌ シワン ネーン(いつもお前のことが気がかりだよ、他には何の心配もない)。
- メモ
- 音2:キムガカイ・チムガカイ。
チガキ
心構え。心がけ。
- 用例
- チガキヌ ディキリワル、ワジャン メーンカイ アガチュサ(心がけがしっかりしていたら、仕事も前に進むさ)。
チガキーン
精を出す。仕事に励む。
- 用例
- アチャカラヤ イチュナシク ナイグトゥ、ムルシ チガキーンテー(明日からは忙しくなるから、皆で頑張るさ)。
チカサン
近い。
- 用例
- イッター ヤーヤカ、 ワッター ヤーガル チカサンドー(お前の家より、私の家が近いんだよ)。
- メモ
- 音1:チカハン・チチャサン。対:トゥーサン・トゥーハン(遠い)。
チカシ
支えとなる柱。つっかえ棒。
- 用例
- ヤー チュクイネー、チカシヤ ガンジューラシヨー(家を造る時には、支えになる柱は頑丈にしなさいよ)。
チカジュ
墓。
- 用例
- ユー ユックイネー、チカジュヌ スバ トゥーイシン ウトゥルハタン(夜が暮れたら、墓の側を通るのも怖かった)。
- メモ
- →シンジュ。
チカスン
聞かせる。
- 用例
- イャー チュインカイル、ウヌ ハナシーヤ チカスンドー(お前ひとりに、その話は聞かせるんだよ)。
否:チカサン(聞かせない)希:チカシーブサン(聞かせたい)過:チカチャン(聞かせた)継:チカチョーン(聞かせている)。
- メモ
- 音1:キカスン。
チカナイン
①飼う。②養う。育てる。
- 用例
- ①ナガ チカナイ ソーン(長いこと飼っている)。
ヒージャー チカナイン(山羊を飼う)。②ウヌ クヮヤ、ワンガ チカナイン(その子は、私が育てる)。
否:チカナラン(飼わない)希:チカナイブサン(飼いたい)過:チカナタン(飼った)継:チカナトーン(飼っている)。
- メモ
- 音1:チカナユン。
チカナイングヮ
養子。
- 用例
- クヮー ヲゥラン、 チカナイングヮガ チュイ ヲゥタン(子どもがいなくて、養子が一人いた)。
- メモ
- 類:ヨーシ。
チカナユン
①飼う。②養う。育てる。
- 用例
- ①タウチー チカナトーン(闘鶏を飼っている)。
②ヲィナグングヮ チカナユン(女の子を育てる)。
- メモ
- 音1:チカナイン。
チカハン
近い。
- 用例
- チカハン トゥクルカラ ハジ ウワイシェー マシ ヤサ(近い所から配って終わった方が良いさ)。
- メモ
- 音1:チカサン・チチャサン。→チカサン。
チカムン
掴む。
- 用例
- ワンネー、マシヤヌ ウッサ チカムン(私は、好きなだけ掴む)。
否:チカマン(掴まない)希:チカミーブサン(掴みたい)過:チカラン(掴んだ)継:チカドーン(掴んでいる)。
チカヤーグヮー
使用人。
チカユイン
近寄る。近づく。
- 用例
- ヤガティ ゥンマンカイ チカユインドー(やがてそこに近寄るよ)。
チカラー
力持ち。力の強い人。
- 用例
- アレー グテー マギサヌ、シマ イチバンヌ チカラー ヤタン(彼は体が大きくて、村一番の力持ちだった)。
チカラジナ
力綱。出産時に産婦を力ませるための綱。
- 用例
- ハライヤッサシェー チカラヂナヤ チカーンタン(安産な人は力綱は使わなかった)。
- メモ
- 分娩が長引いた時に、天井から吊るした力綱を引っ張って力ませた。
チカラスーブ
力勝負。力比べ。
- 用例
- ワカサイネー ドゥシンチャー アチマイネー、チカラスーブ シ アシブタン(若い頃は友達が集まると、力勝負をして遊んだ)。
- メモ
- 戦前、娯楽の少ない時期に力勝負などをして楽しんだ。
チカラムーチー
力餅。
- 用例
- チカラムーチーヤ チャー マギマギートゥ チュクイン(力餅はいつも大きく作る)。
- メモ
- 音1:チチャラムーチー。
旧の12月7日か8日のムーチーの日に、普通のムーチーより倍くらい大きなチカラムーチーを作って一番上につり下げた。
チカリーン
聞こえる。
- 用例
- イャーガ アビーシェー クィーヌ マギサヌ、マーマディン チカリーンドー(お前が喋るのは声が大きくて、何処までも聞こえるよ)。
否:チカラン(聞こえない)。
チガリーン
穢れる。
- 用例
- ドゥーヤ チガリティ(自分は穢れて)。
チガリムン
穢れ者。
チカン
掴み。掴んだ数量を表わす数詞。
- 用例
- チュ チカン ヤティン シムグトゥ、ウヌ イニ ワキティ トゥラサンナー?(一掴みでいいから、その稲を分けてくれないか?)。
- メモ
- 数詞(~チカン)はチュチカン(1掴み)、タチカン(2掴み)、ミチカン(3掴み)と数える。
チカンヌー
聞かない者。きかん坊。
- メモ
- →カーミヌミミ。
チカンフーナー
聞かぬふり。
- 用例
- アンシ、チカンフーナー ジョージ ヤル(なんと、聞かぬふりが上手だね)。
- メモ
- 音1:キカンフーナー。
チカンミンクジラーフーナー
聞こえないふり。
- 用例
- チカンミンクジラーフーナー サッツティ(聞こえないふりをされて)。
チキアギー
魚のすり身に千切りにした人参や牛蒡等を入れて揚げたもの。
- 用例
- グンボーガ イッチョーヌ チキアギーヤ マーサン(牛蒡が入っているチキアギーは美味しい)。
チキーン
点ける。つける。
- 用例
- タバク チキリ(煙草に火をつけて)。タムヌンカイ ヒー チキーン(薪に火をつける)。ヤーヌジョー ンカイ、サーシ チキーン(家の門に、鍵をつける)。
チキーン
①漬ける。②浸ける。
- 用例
- ①デークニヌ マンドーグトゥ クルザーターシ チキーン(大根がたくさんあるから黒糖で漬ける)。
②バサーヂン ミジンカイ チキトーチュン(芭蕉の着物を水に浸けておく)。
否:チキラン(漬けない)希:チキーブサン(漬けたい)過:チキタン(漬けた)継:チキトーン(漬けている)。
チキーン
着ける。
- 用例
- ンナトゥカイ フニ チキーン(港に船を着ける)。否:チキラン(着けない)希:チキーブサン(着けたい)過:チキタン(着けた)継:チキトーン(着けている)。
チキウーシ
搗き臼。
- 用例
- ムギ チチーネー チキウーシ チカイタン(麦を搗く時には搗き臼を使った)。
- メモ
- 音1:チチウーシ。音2:チチウシ。
チキジ
マッチ。
- 用例
- ナマー ライターヌル アル、チキジン ミーラン ナティヤー(今はライターがあって、マッチも見なくなったね)。
- メモ
- 音2:チキダキ。
チキダキ
マッチ。
- 用例
- イチュター チキダキ カラシェー(ちょっとマッチを貸してくれ)。
- メモ
- 音2:チキジ。
チキトースン
突き倒す。
- 用例
- チカーランシェー、アマンカイ チキトースンテー(使えないのは、あそこに突き倒すさ)。
- メモ
- 音1:チチトースン。
チキナー
カラシナ。芥子菜。
- 用例
- トーフ イッティ チキナーイリチャー スン(豆腐を入れてカラシナ炒めを作る)。
- メモ
- 沖縄料理の定番で、カラシナを軽く塩もみして水洗いした後に豆腐などと炒める。
チキビ
点け火。放火。
- 用例
- アマヌ ヤーヤ、チキビル サットーンドー(あそこの家は、放火されているんだよ)。
チキブン
付け分。寸志。
チキムン
漬物。
- 用例
- チキムン チャーヌ チャワキ スン(漬物をお茶請けにする)。
チキムンガーミー
漬物用の甕。
チク
菊。
- 用例
- ハナイチーンカイ チクヌ ハナ カジャイン(花瓶に菊の花を飾る)。
チグ
シュロ。棕櫚。ヤシ科。
- 用例
- チグシ、ホーキ トゥカ イルンナムン チュクタン(棕櫚で、ホウキなど色々な物を作った)。
- メモ
- 唖者が生まれるので、シュロは屋敷に植えてはいけないといわれた。
チクザキ
行事名。菊酒。旧9月9日に行う大工の健康祈願。
- 用例
- チクザキネー、サキンカイ イシヂクヌ ファー ウカビティ ウサギーン(菊酒には、酒に石菊の葉を浮かべて供える)。
- メモ
- →クンガチクニチ
チクタルメー
作たる米。字長浜に伝わる豊作祈願の舞踊。
- メモ
- 踊りの所作の中に、稲の豊作や刈り入れ、収穫の喜びが表現されている。アシビの最後に踊る重要な踊りであり儀式である。
チグチ
人々が集まる場所。良い場所。
- 用例
- マチヤヤ チグチヌ ユタサヌ、チャー ウチャコー ミッチャカトーン(店は良い場所にあるから、いつもお客がいっぱいだ)。
チクチク
すこしずつする様。徐々に。
チグトゥ
不吉を予告する。
- 用例
- ユナカ、チグトゥヌ チカリーネー マシェー アラン(夜中、不吉な物音が聞こえたら良くない)。
チクドゥン
筑登之。琉球王国の士族の位階で最下位の称号。
チグニ
昆虫名。クワガタ虫の一種。
- メモ
- 類:ゥンマバサン。
チクラ
魚介名。ボラ。
- 用例
- チクラヤ トゥッティン、 カジャシ ヒティーヌ バーン アタン(ボラは釣っても、臭いので捨てることもあった)。
- メモ
- 音:チュクラ。
出世魚で成長するにしたがって、チクラ(チュクラ)、ボラ、サクチと呼び名が変わる。
チクン
気根。気力。
チクン
着く。
- 用例
- ヤガティ ナーファカイ チクル ハジ ヤシガ(やがて那覇に着く筈だが)。
- メモ
- 音1:チチュン。
チケー
さしつかえ。支障(ししょう)。
- 用例
- ワーガ イヌトゥーイソーケー、チケー ネーンサ(私の言う通りにしておけば、どうってことはないさ)。
チケー
使い。
- 用例
- シージャヌ ヤーンカイ チケー ヤラスン(兄の家に使いを遣る)。
- メモ
- →イーチケー。
チゲー
関節。
- メモ
- →グーイ。
チゲー
気概。気分。気力。全身の力。
- 用例
- チゲー ヌギーン(〔がっかりして〕力がぬける)。
チゲーダイ
気抜け。落胆。気持ちが滅入る様。落胆して体の筋がだれること。力がはいらないこと。
- 用例
- チゲーダイ ソーン(気力がぬけてだるくなっている)。
- メモ
- 音2:チルダイ。
チケーミチ
使い道。
- 用例
- チケーミチヌ アラー、ヤーカイ ムッチ イチュンテー(使い道があるなら、家に持って行くさ)。
チケームン
使い者。使い走り。使用人。
- 用例
- アレー ヤクン タッタングトゥ、チャー チケームン ヤサ(彼奴は役に立たないから、いつも使い走りだよ)。
- メモ
- →イーチケームン。
チゲーライン
体全体がだるくなること。精神的にまいること。
- メモ
- 音1:チゲーリーン。
チゲーラスン
関節を捻(ひね)る。
- 用例
- ルゲーティ ヒサ チゲーラスン(転んで足を捻る)。
チゲーリーン
体全体がだるくなること。精神的にまいること。
- 用例
- チゲーリティ ヌーン シーブサー ネーン(精神的にまいってしまって、何もしたくない)。
- メモ
- 音1:チゲーライン。
チゴー
都合。
- 用例
- イャームン チゴーンカイ アティーグトゥ、イェージ シーヨーヤー(お前の都合に合わせるから、連絡してね)。
チザシ
鍼(はり)。針灸。
- 用例
- イャームン ヒサー ウッピフックティ、チザシ タティティクヮー(お前の足はそんなに膨れて、鍼をたててきなさい)。
- メモ
- 音1:チジャシ。
チジ
悪いこと。劣ること。
- 用例
- アレー メーディヤカ チジナトーン(彼は以前より悪くなっている)。
チジーン
遮る。封鎖する。
- 用例
- アブナサヌ トゥクマンカイ イカラングトゥ シ、キーシ チジーン(危ない所に行けないように、木で遮る)。
否:チジラン(遮らない)希:チジーブサン(遮りたい)過:チジタン(遮った)継:チジテーン(遮ってある)。
- メモ
- 音1:キギーン。
チシナバー
チシャ。レタス類の総称。
- メモ
- 虫があまりつかないので年中栽培された。成長していく下の方の葉から掻いて食する。
チジャースン
継ぎ合わせる。
- 用例
- フクター チジャースン(ボロ布を継ぎ合わせる)。
チジャシ
人体の血液を外部に排出させる治療。治療用の針。
- 用例
- チジャシ タティーン(鍼をたてる)。
- メモ
- 音1:チザシ。
チジュヤー
くせ毛。
- 用例
- チジュヤーグヮー ナティ パーマ カキテーヌグトゥル アル(くせ毛でパーマをかけたようだね)。
チジュヤー
芸能の演目、雑踊りのひとつ。浜千鳥。
チジュル
竹製の籠。
- 用例
- ゥンマンカイ ウチェール チジュルンカイ ンナ イットーケー(そこにおいてある竹籠に貝を入れておきなさい)。
- メモ
- スクなどの小魚を獲る竹製の籠で、主に女性が使用していた。
チジュルグヮー
ソテツで作った玩具。
- 用例
- チジュルグヮー チュクティ アシブシン タヌシミ ヤタンヤー(ソテツで玩具を作って遊ぶのも楽しみだったね)。
- メモ
- ソテツの葉の両側についている小葉を1本ずつ葉と垂直に並べ、小葉に両側の葉を1本ずつ編んでいき、虫かごや小魚取りに使った。
チジュルジョーカー
醤油を造る時に使う竹製の籠。
- 用例
- ウヌ チジュルジョーカーヤ フルサヌ アナ アチョーンドー(そのチジュルジョーカーは古くて穴が開いているよ)。
チジュローシー
汁用の鍋。
- 用例
- チジュローシーヌ ミー イユヌシル ニチェーン(チジュローシーのいっぱい魚汁を煮てある)。
- メモ
- 音1:チリローシー・チルローシー。
チジュン
継ぐ。
- 用例
- チャクシ ヤグトゥ ワンガ ヤー チジュン(長男だから私が家を継ぐ)。
否:チガン(継がない)希:チジーブサン(継ぎたい)過:チジャン(継いだ)継:チジョーン(継いでいる)。
チジュン
注ぐ。
- 用例
- チュイナーカールー サキ チジュン(一人ひとりに酒を注ぐ)。
否:チガン(注がない)希:チジーブサン(注ぎたい)過:チジャン(注いだ)継:チジョーン(注いでいる)。
チシリ
煙管。
- 用例
- タンメー チシリ トゥッティ クーワ(おじいさんの煙管を取ってきなさい)。
- メモ
- →キシリ。
チジロークェー
は虫類。キノボリトカゲ。
- メモ
- →アータ。
チスーウヮー
豚の御馳走。十五夜アシビが決まった時にアシビナーで振るまわれた焼き豚のこと。
- メモ
- 伊良皆では十五夜アシビをすることが決まると、ホラ貝を吹いて青年を集め、アシビナーで焼き豚をした。その肉のことをチスーウヮーと称し、それを持って地謡の人たちにお願いに行った。
チタワイン
伝わる。
- 用例
- イークトゥン ヤナクトゥン、スグ チタワインドー(良い事も悪い事も、直ぐに伝わるよ)。
チチ
月。お月さま。
- 用例
- チューヌ チチヌ チュラサヨーヤー(今日の月のきれいなことよね)。
- メモ
- 音2:チチュー。→チーチューメー。
チヂ
頂き。てっぺん。頭上。頭頂。
- 用例
- ヤマヌ チヂマデー、トゥスイガー ヌブイサン(山の頂きまでは、年寄りがは登れない)。
チジンカイ カミユン(頭上に載せる)。
チチアタイン
突き当たる。
- 用例
- マットーバ イチーネー、ワッター ヤーンカイ チチアタイン(真っすぐ行くと、私の家に突き当たる)。
継:チチアタトーン(突き当たっている)。
チチーカンティー
聞きづらい。聞き取りにくい。
- 用例
- イャームン ハナシヤ、クィーヌ グナサヌ チチーカンティー スン(お前の話は、声が小さくて聞き取りにくい)。
- メモ
- 音2:チチグリサン。対:チチヤッサン(聞きやすい)。
チチイシ
力石。力自慢を競う石。
- 用例
- ワカサイネー ドゥシンチャー アチマティ、チチイシ ムッチェー シ アシブタン(若い頃は友達が集まって、力石を持ち比べして遊んだ)。
- メモ
- 類:マーイサー・サシイシ・カタミイシ・マーイシ。
60~70㎏ほどの重さの石といわれるが、現存する字上地のものは120kgを超える重さ。かつては多くの字にあり、力比べをした。波平ではチンマーサーとアガリジョー、マチムトゥヌメーの三か所に力比べの石があった。二才達は夕食後そこに集まって力自慢をした。
チチイリーン
聞き入れる。
- 用例
- ウヤヌ ハナシー チチイリーン(親の話を聞き入れる)。
チチウーシ
搗き臼。
- 用例
- ウヌ チチウーシヌ ゥンブサヨー(その搗き臼の重いことよ)。
- メモ
- 音1:チキウーシ・チチウシ。
チチウサジ
月ウサギ。月に1回出産するウサギ。
チチウシ
搗き臼。
- メモ
- 音1:チチウーシ。音2:チキウーシ。
チチウットゥ
年下(1か月ぐらいの差)。
チチェンヌウタキグヮー
牧原の拝所の名称。チチェンヌ御嶽。

- メモ
- チチェーンヌウタキのこと。
戦後米軍により敷ならされ跡形もないが、戦前は船送りもしたチチェーングーフと呼ばれる見晴らしのよい丘があり、松林となっていたためチチェーンマーチューとも呼ばれた。拝所はその上方にあり、牧原集落形成以前から首里の婦人らが拝していたとも伝わる。1980年に修復し、現在は祠が建立されている。米軍用地内に位置するが、以前は自由に立入ることができ、拝所での祈願のほか、周辺の広場で字行事を行ったり、黙認耕作地での作業のおり家族で憩ったりした。現在は自由に立入ることができず、祈願もフェンス越しの遙拝となることが多い。それでも牧原の人々の精神的なよりどころとされ、特に九月九日の例祭には村外からも牧原出身者の参加があり、旧集落を懐かしむ。旧盆のエイサーもここで奉納した後に道ジュネーをする。
チチカミーン
頭で突き上げる。
- 用例
- ティンジョーヌ ヒクサヌ、マギッチュガー チチカミーン(天井が低くて、大きな人だったら頭がつかえる)。
チチカンシーン
押し寄せる。近くへ迫る。
- 用例
- ウッサヌチュデームン ヤガティ チチカンシーンドー(大勢の人だもの、やがて押し寄せて来るよ)。
- メモ
- 音2:ウシユシーン。
チヂキーン
続ける。
- 用例
- アトゥ サンニノー チヂキーン(あと3年は続ける)。否:チヂキラン(続けない)希:チヂキーブサン(続けたい)過:チヂキタン(続けた)継:チヂキトーン(続けている)。
チヂキーン
続ける。
- 用例
- アトゥ サンニノー チヂキーン(あと3年は続ける)。否:チヂキラン(続けない)希:チヂキーブサン(続けたい)過:チヂキタン(続けた)継:チヂキトーン(続けている)。
チチグイニーグイ
押さえつけるような様。
- 用例
- チチグイニーグイ シ ヌライネー、キクシン キカン ナイサ(押さえつけるようにして叱っては、聞くのも聞かなくなるさ)。
- メモ
- 音1:チチクェーニークェー。
チチクェーニークェー
押さえつけるような様。
- 用例
- チチクェーニークェー シェー、ワランチャーヤ キカンデー(押さえつけるようなやり方では、子どもたちは聞かないよ)。
- メモ
- 音1:チチグイニーグイ。
チチグトゥ
聞いてためになる。
- 用例
- タンメーター ハナシーヤ、イチ チチン チチグトゥ ヤサ(お爺さんたちの話は、いつ聞いてもためになるさ)。
チチクビ
土壁。
- 用例
- チチクビン ハギティチュールムン、チュクイケーリワル ナインテー(土壁も剥がれてきているから、造り替えないといけないね)。
チチグリサン
聞きづらい。聞き取りにくい。
- 用例
- ヤナ ハナシーヤ チチグリサンヤー(嫌な話は聞きにくいね)。
- メモ
- →チチーカンティー。
チチケーシゲーシ
何度も聞き返す様。
- 用例
- イミン ワカランラー、イクケーヌン チチケーシゲーシ シェーワ(意味が分からないなら、何度でも聞き返しなさい)。
チチケースン
聞き返す。
- 用例
- イミヌ ワカラングトゥ、ナー チュケーン チチケースン(意味が分からないから、もう一度聞き返す)。
否:チチケーサン(聞き返さない)希:チチケーシーブサン(聞き返したい)過:チチケーチャン(聞き返した)継:チチケーチョーン(聞き返している)。
チチジ
植物名。つつじ。

チチシージャ
年上(1か月ぐらいの差)。
チチシミ
慎み。
- 用例
- ワカサー アティン、チチシミビチー クトー ワカイル スル(若くても、慎むべきことは分かるはずだよ)。
チチシムン
慎む。
- 用例
- ヌーグトゥン メー ナラナラ サングトゥニ チチシムン(何事も前になろうなろうしないで慎む)。
チチジメー
月末。月終い。
- 用例
- カテーヌ ジンヤ、チチジメーニ ケースヌ ヤクシク シェーン(借りたお金は、月末に返す約束をしてある)。
チチジョージ
聞き上手。
- 用例
- チチジョージェー ハナシーン ジョージ ナイン(聞き上手は話も上手になる)。
チチチュン
突く。つつく。ついばむ。
- 用例
- イービサーニ ブーカー チチチュン(指で風船を突く)。
トゥイガ オーファ チチチュン(鶏が野菜をついばむ)。否:チチカン(突かない)希:チチチーブサン(突きたい)過:チチチャン(突いた)継:チチチョーン(突いている)。
チヂチュン
続く。
- 用例
- クンドー ユー チヂチョーンヤー(今回はよく続いているね)。
否:チヂカン(続かない)希:チヂキーブサン(続けたい)過:チヂチャン(続いた)継:チヂチョーン(続いてる)。
チチトースン
突き倒す。
- 用例
- ゥンマンカイ ンナタッチ シーネー、チチトースンドー(そこに何もせずただつっ立っていたら、突き倒すよ)。
- メモ
- 音1:チキトースン。
チチナガスン
聞き流す。
- 用例
- クンドゥヌ クトー チチナガスン(今度のことは聞き流す)。
否:チチナガサン(聞き流さない)希:チチナガシーブサン(聞き流したい)過:チチナガチャン(聞き流した)継:チチナガチョーン(聞き流している)。
チチナガミ
月見。月眺め。
- 用例
- チチヌ チュラサヌ、チューヤ フカヲゥティ チチナガミ サナ(月がきれいだから、今日は外で月見をしよう)。
チチナレー
聞き習う。聞いて習うこと。
- 用例
- ムノー チチナレー ヤサ(物は聞いて習うことだよ)。
チチヌカージ
月毎。毎月。
- 用例
- ドゥシンチャー、チチヌカージ アチマティ アシバヤー(友達、毎月集まって遊ぼうね)。
- メモ
- 音2:メーヂチ。
チチヌガスン
聞き逃す。
- 用例
- ユンタクビカーン シ チュヌ ハナシー チチヌガスン (おしゃべりばかりして、人の話を聞き逃す)。
否:チチヌガサン(聞き逃さない)過:チチヌガチャン(聞き逃した)継:チチヌガチョーン(聞き逃している)。
チチヌムン
月のもの。月経。初潮。
- 用例
- チチヌムン ハジマティ ウフッチュグヮー ナトーサヤー(月の物も始まって大人になったね)。
チチヌユー
月の夜。月夜。
- 用例
- チチヌユー ナティ アンシ アカガトール(月夜でとても明るいね)。
チチノースン
聞き直す。
- 用例
- シカトー チカランテーグトゥ、ナー チュケーン チチノースン(ちゃんと聞こえなかったから、もう一度聞き直す)。
否:チチノーサン(聞き直さない)希:チチノーシーブサン(聞き直したい)過:チチノーチャン(聞き直した)継:チチノーチョーン(聞き直してる)。
チチバッペー
聞き間違い。
- 用例
- アネー アランドー、ウレー イャー チチバッペール ヤル(そうじゃないよ、それはお前の聞き違いだよ)。
チチヒ
月日。
- 用例
- チチヒヌ タッチュシヌ ヘーサヨー、ゥンマヌ ハイヌ グトゥル ヤル(月日の経つのが早いこと、馬が駆け抜けるようだ)。
チチフリーン
聞き惚れる。
- 用例
- イチ チチン イーウタ ナティ、チチフリーンヤー(いつ聞いても良い歌で、聞き惚れるね)。
過:チチフリタン(聞き惚れた)継:チチフリトーン(聞き惚れている)。
チチムン
包む。
- 用例
- アマトール ムノー ウチュクインカイ チチムン(余った物は風呂敷に包む)。
否:チチマン(包まない)希:チチミーブサン(包みたい)過:チチダン(包んだ)継:チチドーン(包んでいる)。
チヂムン
縮む。
- 用例
- ウヌ チノー、アライネー チヂムンドー(その着物は、洗うと縮むよ)。
否:チヂマン(縮まない)継:チヂドーン(縮んでいる)。
チチムンガーミー
漬物用の甕。
チチャークー
鎌投げ遊び。草刈りに行って、刈った草を賭けて鎌投げをして遊んだ。
- メモ
- →イラナナギエー
チチヤーニークヮー
互いに張り合って言い合う様。
- 用例
- チチヤーニークヮー ヒチ、イチマディ オーイル チムガ(互いに張り合って、いつまで喧嘩する気か)。
チチャガイニーセーター
伸び盛りの青年たち。
- 用例
- チチャガイニーセーターヤ、ヌー ヤティン シーヨー(伸び盛りの青年たちは、どんなことにでも〔挑戦〕しなさいよ)。
チチャガイン
抜きん出る。突き出る。
- 用例
- ハマティ ベンチョー シーネー、チュヤカ チチャガインテー(頑張って勉強したら、人より抜きん出るよ)。
チチャサン
近い。
- 用例
- ワッター ヤーカラー ナーヒン チチャサン(私たちの家からはもっと近い)。
- メモ
- 音1:チカサン・チカハン。→チカサン。
チチヤッサン
聞きやすい。
- 用例
- シンシー ハナシーヤ クィーン マギサヌ イッペー チチヤッサン(先生の話は、声も大きくてとても聞きやすい)。
- メモ
- 対:チチグリサン・チチーカンティー(聞きにくい)。
チチャラムーチー
力餅。
- メモ
- →チカラムーチー。
チチャルウビ
聞き覚え。
- 用例
- イャーン チチャルウビヤ アサニ?(お前も聞き覚えがあるでしょう?)。
チチャルカキター
いつも同じ着物を着ていること。着の身着のまま。
- 用例
- ケーイジヌン ネーン チチャルカキター(着替えもなく着の身着のままだ)。
- メモ
- →チチャラカッタイ。
チチャルカッタイ
いつも同じ着物を着ていること。着の身着のまま。
- 用例
- ナー チノー チチャルカッタイ ゥンジャンディ(もう、着の身着のままで行ったそうだ)。
- メモ
- 音2:チチャルカキター・チュカタギー。
雀孝行の話で親が危篤になったので、着の身着のままで駆けつけて死に目に間に合ったという話。「雀孝行」『大木の民話』より。
チチャン
投げ網。
- メモ
- 池から鯉を捕るときに使っていた。
チチュー
月。お月さま。
- 用例
- チチューヌ ナカヲゥティ ウサジガ ムチ チチョーンディ(月の中でウサギが餅を搗いているそうだ)。
- メモ
- 音2:チーチューメー・チチ・チッチュ・チュチュメー。
チヂュカガー
古堅の湧泉の名称。
- メモ
- かつては古堅の旧家によって拝まれていたようであるが、現在、場所が特定できない。古堅ガーから西向けの、比謝川沿い、崖下に位置しているとされる。
チチュン
①利く。②効く。効果がある。
- 用例
- ①アンマー ハナヤ ユー チチュン(お母さんの鼻はよく効く)。②ウヌ クスイヤ ユー チチュン(その薬は良く効く)。
チチュン
①付く。②憑く。③着く。
- 用例
- ①ユグリミーカラ アッチーネー、チヌンカイ ドゥルガ チチュンドー(汚れた所から歩くと、着物に泥がつくよ)。
②ヤナマブイヌ チチョーン(悪い霊魂が憑いている)。
③ンナトゥンカイ フニヌ チチュン(港に舟が着く)。
継:チチョーン(ついている)。
チチュン
①聞く。②尋ねる。
- 用例
- ①ウヌ ワラベー ウフッチュヌ ハナシー ユー チチュン(その子は大人の話を良く聞く)。
①ンカシヌ ハナシー ファーフジカラ チチブサン(昔の話を祖父母から聞きたい)。
②アヌ チュンカイ チチュン(あの人に尋ねる)。
否:チカン(聞かない)希:チチブサン(聞きたい)過:チチャン(聞いた)継:チチョーン(聞いている)。
- メモ
- 音1:キクン。
チチュン
①突く。②撞く。③押す。④搗く。
- 用例
- ①マギキー ティーシ チチュン(大きな木を手で突く)。②ティラヌ カニ チチュン(寺の鐘をつく)。③スークトゥシ ハン チチュン(証拠として印鑑を押す)。④アンマートゥ マジョーン ムジ チチュン(お母さんと一緒に麦を搗く)。
チチョーデー
親戚兄弟。兄弟。一門兄弟。
- 用例
- ワッター ヲィナグヌカタヌ チチョーデー(私の母方の一門)。
- メモ
- 音1:チュチョーデー。
チチワキ
聞き分け。もの分かり。
- 用例
- ウヤンカイ ゲービカーン シ、チチワキン ネーン ワラビ ヤル(親に反抗ばかりして、聞き分けのない子だ)。
- メモ
- →カジ。
チチワキーン
聞き分ける。
- 用例
- アヌ ワラビヤ ウフッチュガ イーシ ユー チチワキーン(あの子は大人が言うのを良く聞き分ける)。
チヂワタイ
役員交替。
- 用例
- チヂワタイヌ アグトゥ ジムスンカイ イキワル ナイル(役員交代があるから、事務所に行かなくちゃいけない)。
チヂン
太鼓。鼓〔つづみ〕。
- 用例
- チナヒチネー カニン チヂヌン ウッチュタン(綱引きには鉦や太鼓も打っていた)。
チヂングヮー
小さな風呂敷包み。
- 用例
- チヂングヮーンカイ ヌーヌ イッチョーガヤー(小さな風呂敷包に何が入っているのかな)。
チヂングヮー
冬物の野良着。古くなった木綿の着物を野良着にした。単衣で衽(おくみ)はつけない。
- メモ
- →ウシマー。
チチンクン
咳込む。
- 用例
- ユル ナイネー、チャー チチンクン(夜になると、いつも咳込む)。
チッカイムッカイ
つかえたりしてなかなか先へ進まず、もたもたする様。不器用な様。
- 用例
- チッカイムッカイ シ メーネー アガカン(不器用で前に進まない)。
チッカキ
つまずき。
- 用例
- マギイシヌ アグトゥ、チッカキランキヨー(大きな石がああるから、つまづくなよ)。
- メモ
- 音1:キッチャキ。
チッカキーン
ぶつかる。つまづく。
- 用例
- ウマンカイ ウヒナーヌ ムン ウチーネー、チッカキーンドー(そこにこんな大きな物を置くと、つまずくよ)。
チッカキヒッカキ
あちこちにぶつかっている様。
- 用例
- ティーチン ウティチチン ネーラン、トゥーチ チッカキヒッカキ ッシ アッチョーサ(ちっとも落着きがなく、いつもあちらこちらにぶつかって歩いているさ)。
- メモ
- 音1:チッカキムッカキ。
チッカキムッカキ
あちこちにぶつかっている様。
- 用例
- クヌ ワラベー チッカキムッカキ シ、ドゥー ヤマスンドー(この子はあこちにぶつかって、怪我するよ)。
- メモ
- 音1:チッカキヒッカキ。
チッカラコーコー
慌てふためき落ち着かない様。
- 用例
- チッカラコーコー ソーヌ フージ ヤシガ、ヌー ソーガ?(慌てふためいて落ち着かない様子だが、何をしているの?)。
- メモ
- 音1:チッカラコッコイ。
チッカラコッコイ
慌てふためき落ち着かない様。
- 用例
- チッカラコッコイ ッシ、アンシ イシズン ネーンル(慌ててばかりで、なんて落着きがないんでしょうね)。
- メモ
- 音1:チッカラコーコー。
チックジャー
こづくこと。つつくこと。
チッチチアーサイ
突き合わせ。
チッチュ
月。お月さま。
- メモ
- 音2:チーチューメー・チチュー・チュチュメー。→チーチュメー。
チッパッパー
植物名。ツワブキ。
- メモ
- 音:チーパッパー。類:チーチーパッパー・チーパップー・ティーパッパー。
チップガスン
穴を開ける。
- 用例
- イービサーニ アカイ チップガスン(指で障子に穴をあける)。
否:チップガサン(穴をあけない)希:チップガシーブサン(穴をあけたい)過:チップガチャン(穴をあけた)継:チップガチョーン(穴をあけている)。
- メモ
- 音2:ハップガスン・フガスン。
チテー
伝え。
- 用例
- ウレー ンカシ カラヌ チテー ヤサ(それは昔からの伝えだよ)。
チデークニ
人参。
- 用例
- クンドゥヌ チデークニヤ アンシ ユカトールヤー(今年の人参はとても豊作だね)。
- メモ
- 音1:キデークニ・キレークニ・チデークニー・チレークニ。
チデークニー
人参。
- メモ
- 音1:キデークニ・キレークニ・チデークニ・チレークニ。
チテーバナシ
伝え話。
- 用例
- ウヤカラ チチョール チテーバナシヤ、イチマディン ワシララン(親から聞いている伝え話は、いつまでも忘れられない)。
チトゥ
つと。土産。苞。
- 用例
- カリ ヌクイヤ、チトゥ ムッチ イキヨーヤー(食べて残った分は、苞にして持って行きなさいよ)。
チトゥグヮー ムッチチャンド-(お土産を持って来たよ)。
チトゥミ
勤め。
- 用例
- ヤガティ チトゥミ ウワティ、ケーティ チューン(やがて勤めを終えて、帰って来る)。
チナ
綱。
- 用例
- アミフイグマイニ ヤー ヲゥティ チナ ノーイン(雨降りには家で綱を綯う)。
チナー
地名(読谷村喜名)。
チナー イリバル
地名(読谷村喜名と喜名の小字西原)。
- メモ
- 隣接する2つの地域を並べていう呼び方。
チナー ザチミ
地名(読谷村喜名と座喜味)。
- メモ
- 隣接する2つの地域を並べていう呼び方。
チナー ジンミ
字民性。喜名吟味。喜名の人はひとつの話題に対して賛否両論、意見を交わすことが多く、結論を出すのが遅いこと。喜名の人の字民性を現す言葉。
チナー ウヮービー
字民性。喜名上辺。
- メモ
- 喜名の人の字民性を現す言葉。喜名の人は上辺だけで、よそよそしいこと。
チナーアマカー
踊りの名。喜名天川。
- メモ
- 四つ竹を持ってゆっくりとした動作の踊りで、ニーブイアマカーともいわれた。
チナータバル
{喜名田原}。座喜味の小字。
チナーバル
{喜名原}。喜名の小字。
チナーンチュ
喜名の人。
チナーゥンマイー
喜名馬場。
- メモ
- 喜名番所前の旧道は、番所から南に200メートルほどが馬場であり、明治期までゥンマハラセー(競馬)が開催されていた。この馬場は後に役場前の大通りになった。
チナウービ
綱帯。
チナウービグヮー
綱の帯。男性用の帯。
チナウッチー
綱打ち。網を作ること。
- 用例
- クトゥシン、アチャカラ チナウッチー ハジマインドー(今年も、明日から綱打ちが始まるよ)。
チナガイン
繋がる。
- 用例
- デンワガ チナガイン(電話がつながる)。
否:チナガラン(繋がらない)希:チナガシーブサン(繋ぎたい)過:チナガタン(繋がった)継:チナガトーン(繋がっている)。
チナジアースン
繋ぎ合わせる。
- 用例
- ヌヌヌ チリハシ チナジアースン(布の切れ端を繋ぎ合わせる)。
否:チナジアーサン(繋ぎ合わせない)希:チナジアーシーブサン(繋ぎ合わせたい)過:チナジアーチャン(繋ぎ合わせた)継:チナジアーチョーン(繋ぎ合わせている)。
チナジュン
繋ぐ。
- 用例
- インチャサグトゥ ターチ チナジュン(短いから2つ繋ぐ)。
否:チナガン(繋がない)希:チナジーブサン(繋ぎたい)過:チナジャン(繋いだ)継:チナジョーン(繋いでいる)。
チナハックエー
縄跳び。
- 用例
- チナハックエーヤ、イクタイニンジュシ トゥンジスーブスタン(縄跳びは、数人で飛び勝負をした)。
- メモ
- 2人で縄の両端を掴んで回し、その中に他の人が数人入ったり出たりして、何回飛べるか競争して遊んだ。
チナヒキ
綱引き。
- 用例
- クンドゥヌ チナヒキヤ マーヌガ カッチュラーヤー(今年の綱引きはどこが勝つのかな)。
- メモ
- 音1:チナヒチ。
チナヒチ
綱引き。
- 用例
- クンドゥヌ チナヒチヤ イッペー ミームンドー(今年の綱引きはとても見ごたえがあるよ)。
- メモ
- 音1:チナヒキ。
チナヒチミチ
綱引き道。綱引きを行った道。
チナヒチモー
綱引き原。綱引きに用いる綱をあんだ原っぱのこと。
チナブー
出来物の一種で、夏の暑い時に子どもの頭にできる。
- 用例
- ウッピナーヌ チナブーガ ゥンジトール(大きなチナブーができているね)。
- メモ
- →ウーブ。
チニヒーギー
常平生。
- 用例
- チニヒーギーカラ マクトゥソーケー ヌーガ アティン チャーン ネーンサ(常平生から誠にしておけば、何があってもどうってことないさ)。
- メモ
- 音1:チニヒージー。音2:マルヒージー。
チニヒーヂー
常平生。
- 用例
- イチナンドゥチル ウチャコー メンシェーラー ワカランムンヌ、チニヒージーカラ ヤーヤ カタジキトーケー(いつ何時お客さんがいらっしゃるか分からないから、常平生から家は片づけておきなさい)。
- メモ
- 音1:チニヒーギー。音2:マルヒージー。
チヌ
角。つの。
- 用例
- ウシヌ チヌカイ カミラリーネー デージドー(牛の角に突かれたら大変だよ)。
サク ゥンジトーシンカイ 「チヌ ミートーン」ディ インドーヤ(癇癪を起こしている人に「角が生えている」というよね)。
- メモ
- 音1:チン。
チヌー
昨日。
- 用例
- ゥンマンカイ チヌーカラ フクルガ ウカットーシガ、 タームンガヤー?(そこに昨日から袋が置いてあるが、誰のかな?)。
- メモ
- 音1:キヌー。
チヌウッティ
昨日。さきおととい。昨日・一昨昨日。つい最近。
- 用例
- チヌウッティヌ ハナシ ヤイビーシガ(つい最近の話ですが)。
チヌシルー
角が白い。牛に付けた名称。
- 用例
- チヌヌ シルハヌ ウシカイ チヌシルー ディータン(角が白い牛にチヌシルーといった)。
チヌブ
あじろ。竹を細かく編んだ垣根。
- メモ
- ヒンプンや家畜小屋の囲いなどに使った。
チヌブバル
{喜野部原}。渡具知の小字。
チネー
①家庭。世帯。所帯。②世帯数を表す数詞。
- 用例
- ①ワッター ヰナグングヮヤ イーチネーカイ ユミ ナティ ゥンジ、ヌーヌ シワン ネーラン(私の娘は良い家庭に嫁に行って、何の心配もない)。
チネー ハンジョー(家内繁盛)。②ミチネーッシ ムチマールー ソーン(3世帯で持ち回りをにしている)。
- メモ
- 音1:キネー。チュチネー(1世帯)、タチネー(2世帯)、ミチネー(3世帯)と数える。
チネー ドーリ
親族が共倒れすること。
- 用例
- チュチョーデーガ ウーサイネー トゥイヒレーヌ ウーサヌ、チネー ドーリ スンディ イラットーン(親族が多いと交際も多く、親族が共倒れすると言われている)。
チネーヌ カージ
各家ごとに。
- 用例
- チネーヌ カージ ハガントー ナラン(各家ごとに配らないといけない)。
チネーバカ
家族墓。
チネームッチャー
家庭を上手に切り盛りしていること。
- 用例
- チネームッチャー アラントー、ワッターヤーヤ グヮンスヌ マンリ、マムテー イチーサンデー(家庭を上手に切り盛りする人じゃないと、私たちの家は仏壇祀っている祖先が多いから、守ってはいけないよ)。
- メモ
- 音1:キネームッチャー。
チバイ
気張り。がんばり。
- 用例
- イー チバイ シェーサ(よく気張ってくれたね)。
チバティ クーワ(頑張っておいで)。
チバイン
気張る。頑張る。
- 用例
- イー シクチ シーブサグトゥ ウミチットゥ チバイン(良い仕事をしたいから、うんと頑張る)。
シクチ マニアースン ディチ、ユルヒル チバタン(仕事を間に合わすために、昼夜頑張った)。否:チバラン(がんばらない)希:チバイブサン(頑張りたい)過:チバタン(頑張った)継:チバトーン(頑張っている)。
- メモ
- →音1:キバイン。
チバナ
植物名。シマアザミ。
- 用例
- ウミバタヌ イシヌミーンカイ チバナヤ ユー サチョーン(海岸の石の所にアザミが良く咲いている)。
チビ
ええっ。あら。あれ。
- 用例
- ザキメー「チビ」ヤシガ、ナガハマー「チビチビー」リチ ニクヮイ イーンロー(座喜味は「チビ」だが、長浜は「チビチビー」と2回言うよ)。
- メモ
- 音2:チビーヨ・チビチビ。予想に反した時に発する語。
チビ
①尻。②底。③最後。
- 用例
- ①チビンカイ ドゥルヌ タックヮトーン(尻の方に泥がついている)。
②カーミヌ チビン ユー ンリヨー(甕の底もよく見なさいよ)
③ハーエースーブヤ チビ ヤタン(かけっこは最後だった)。
チビアナ
尻の穴。肛門。
- メモ
- 音2:チビヌミー。
チビー
末っ子。
- メモ
- →イチッガウットゥングヮー。
チビーヨ
ええっ。あれ。ああ、もう。しまった。
- メモ
- 音2:チビ・チビチビー・チビヨイ。予想に反した時に発する語。
チビカタマヤー
植物名。オオバギ。

- 用例
- チビカタマヤー カンシトーチーネー ンリランサ(オオバギを被せておけば濡れないさ)。
チビカタマヤー
便秘。
チビガッサン
尻が軽い。動作が機敏なこと。
- 用例
- チャクシヤカ ジナノー チビガッサグトゥ、チカイヤッサン(長男より次男の方が機敏に働くから、使いやすい)。
- メモ
- 対:チビゥンブー(動作が鈍いこと)。
チビカナギ
着物の裾をからげること。
チビグスイ
尻もち。
- メモ
- 音1:チビグッスイ。
チビクチ
尻と口。
- 用例
- ドゥーガル イチェーシガ、チビクチェー ムスバン(自分で言ったことなのに、つじつまがあわないことをする)。
チビグッスイ
尾てい骨。尻もち。
- 用例
- チビグッスイ アガラスン(尾てい骨をひどくうつ。尻もちをつく)。ダー!シンリティ チビグッスイ ウッチャレー(ほら!滑って尻もちをついてしまったさ)。
- メモ
- 音:チビグスイ。
チビシカナー
座布団。
- 用例
- ウチャクヌ メンシェーグトゥ、チビシカナーン シコートーキヨー(お客がいらっしゃるから、座布団も準備しておきなさいよ)。
チビジシ
豚の尻の部分の肉。モモ肉の一部。
- 用例
- チビジシ コーティチャン(豚のモノ肉買ってきた)。
チビシチナ
尻をおろすための敷物。道端などで座るための急ごしらえの敷物。
- 用例
- キーヌファーンカイ チビシチナ スン(木の葉の上に尻をおろす)。
チビシリシリ
尻を摺り寄せてくる様。
- 用例
- チビシリシリ ユティチューシガ、フンレール ソーガヤー(尻をすり寄せてくるが、甘えているのかな)。
チビスンチャー
尻を引きずって前に進む様。
- 用例
- ナーマ アッチェー シーサンシガ、チビスンチャー シ メーンカイ イチャギン(まだ歩けないが、尻を引きずって前に進んでいる)。
チビタイ
尻たぶ。尻のふっくらとして垂れている部分。
- 用例
- ゥンマヲゥティ ダイダイ シーネー、 チビタイ キラリーサヤー(そこでダラダラしていたら、尻たぶを蹴られるよ)。
- メモ
- 音2:チビタンダ。
チビタッチュー
尻を尖らせる入る様。
- 用例
- チビタッチュー スグトゥ、ヤガテー シカットゥ ヰーンドー(尻を尖らせていりから、もうすぐちゃんと座れるよ)。
- メモ
- 子の成長過程で、お座りができる前に、尻を尖らせて座ろうとする様。
チビタンダ
尻たぶ。尻のふっくらとして垂れている部分。
- 用例
- チビタンダンカイ ニーブターガ ゥンジティ、ヰーンナラン(尻たぶにおできが出来て、座れない)。
- メモ
- 音2:チビタイ。
チビチビー
ええっ。ええっ、もう。
- メモ
- 音2:チビ・チビヨー・チビヨイ」。変なことを言われた時に発する語。
チビヌグイ
尻ぬぐい。他人の失敗や不始末の跡始末をすること。
- 用例
- アリガ チビヌグイヤ ターガ スガ?(彼の尻拭いは誰がするのか?)。
チビヌグヤー
尻ぬぐいばかりしている人。
- 用例
- イチマディ ワラビヌ チビヌグヤー スヌ チムガ?(いつまで子どもの尻拭いをするつもりか?)。
チビヌミー
尻の穴。肛門。
- 用例
- アレー チビヌミーマディ クサリトーン(彼は尻の穴までも腐れている)。
- メモ
- 音2:チビアナ。「チビヌミーマディ クサリトーン」は、体全体が腐っている、どうしようもない人のことをいう。
チビヌミードゥシ
刎頸(ふんけい)の友。とても仲の良い友達。
- 用例
- アヌ タイヤ チビヌミードゥシ ヤンムンヌ、ヌー イチン チカンサ(あの2人はとても仲が良いから、何を言っても聞かないよ)。
- メモ
- 音2:クビチリドゥシ。
チビフイフイ
①尻振り振り。②鳥名。サンコウチョウ。
- 用例
- ①チビフイフイ シ モートーン(尻を振りながら踊っている)。
- メモ
- ②サンコウチョウは長い尾を振る様子からそう呼ばれた。
チビフリハナフリ
子どもの遊び。おにごっこ。
- メモ
- →イヌジュークェー。
チビヨイ
もう。ええっ。
- 用例
- チビヨイ、ビナハナシー ッシ(もうまた、くだらない話をして)。
- メモ
- 音2:チビヨー・チビ・チビチビー。事実と違う話を聞いた時などに発する語。
チビョー
気のやまい。神経衰弱。
チビラーサン
素晴らしい。
- 用例
- ワランチャー シバイル ヤシガ、アンシ チビラーサタン(子どもたちの芝居だが、とても素晴らしかったね)。
- メモ
- 音1:チビラーハン。
チビラーハン
素晴らしい。
- 用例
- トゥナイヌ ミートゥンダヤ ユー ハタラカー ナティ、チビラーハン(隣の夫婦は働き者で、素晴らしい)。
- メモ
- 音1:チビラーサン。
チビゥンブー
尻が重い。動作が鈍いこと。
- 用例
- ヰナグヌ チビゥンブー ナイネー、ヤーヌ シクチン シーサンドー(女が尻重になると、家事もできないよ)。
- メモ
- 対:チビガッサン(動作が機敏なこと)。
チブ
つぼ。灸点。
- 用例
- チブ アティティル ヤーチューヤ スンドー(ツボを当てて灸はするんだよ)。
ジンカヌ タンメー メーカイ、チブ イリーガ(源河のおじいさんの所に、お灸をすえに)。
- メモ
- 音2:チブドゥクル。
チブ
①壷。②酒杯。盃。
- 用例
- ①カラジヌ アンダ イッテール チブ ネーレー(髪油を入れてある壺をよこしなさい)。②チブヌ ミー(杯いっぱい)。
②チブグヮーンカイ サキ イッティ ムルカイ マーセー(盃に酒を入れて、皆に回しなさい)。
チブ
坪。坪数の単位。坪数を数える単位。
- 用例
- イッター ヤシチヤ イクチブ ビカーン アガ?(君たちの屋敷は何坪ぐらいあるのか?)。
- メモ
- チュチブ(1坪)、タチブ(2坪)、ミチブ(3坪)と数える。
チブイ
壺折り。裾を折りからげること。
- 用例
- チブイ カナギティ イッサンバーエー スタン(裾をまくり上げて一目散に走っていた)。
チブクル
三線の乳袋。三線の棹〔さお〕の一部分の名称。
チブグヮー
酒を入れる壺。
- 用例
- チブグヮーンカイヤ サンジャクグヮーンディン イータンレー(チブグヮーには三勺グヮーとも言っていたよ)。
- メモ
- 類:サンジャクグヮー。
チブドゥクル
つぼどころ。灸点。急所。
- 用例
- オーティ チブドゥクルンデー ウッチーネー イチデージテー(喧嘩をして急所でも打ったら大変なことだよ)。
- メモ
- 音2:チブ。
チブトゥン
物がぽっきり折れている様。
- 用例
- クヌメーヌ ウーカジシ キーヌ チブトゥン ヲゥーリティネーン(この前の大きな台風で、木がぽっきり折れてしまった)。
チブヌギ ヌギーン
ほっとする。
- 用例
- チューヲゥテー シラビムヌン ウワティ チブヌギヌギタン(今日で調べ物も終えてほっとした)。
- メモ
- 大事を難なくこなしたときに使う。
チブヤ
壺屋。瓦を作った窯場。
チブラー
①頭でっかち。②優れ者。
- 用例
- ①チブラーナカイ フルン グナサン(頭でっかちで背も小さい)。
②チブラーンチャーガ スリトータン(優秀な人たちが揃っていた)。
チブル
植物名。ユウガオ。夕顔。ウリ科の野菜。

- 用例
- チブルン ゥンブシーネー マーサン(夕顔も蒸すと美味しい)。
- メモ
- スブイ(冬瓜)と同様、煮物や汁物に調理するのが一般的。
チブル
頭。
- 用例
- チブルヤ カクチョーシガ チベー ゥンジトーン(頭隠して尻隠さず)。
チブルヌ イレー チベー ゥンジール アタイヌ ヤーグヮー(頭を入れると尻が出るような小さな家)。
チブル ウスイン(悩み込む、頭を抱える)。
- メモ
- 音1:チュブル。
チブルガー
豚の顔皮。や頭の部分。豚の顔を含んだ頭全体ののこと。
- 用例
- チブルガーン コーティ チャン(チブルガーを買ってきた)。
- メモ
- 類:チラガー。
チブルサーエー
子どもの遊び。おにごっこ。頭をさわられたら鬼になる。
- メモ
- →イヌジュークェー。
チブルチチャー
頭をつき合わせること。頭と頭がぶつかるほど混雑していること。
- 用例
- チブルチチャー スヌ アタイ ヤタンデー(頭がぶつかるほどの人込みだったよ)。
- メモ
- 音2:チブルチチャーサイ・チブルチチャーシェー・チブルチチャーセー。
チブルチチャーサイ
頭をつき合わせること。頭と頭がぶつかるほど混雑していること。
- 用例
- チブルチチャーサイ スル アタイ チャコー イッチョータサ、モーイー ンージーガ イチネー(頭がぶつかりあうくらい客は入っていたよ、踊りを観に行くと)。
- メモ
- 音2:チブルチチャー・チブルチチャーシェー・チブルチチャーセー。
チブルチチャーシェー
頭をつき合わせること。頭と頭がぶつかるほど混雑していること。
- 用例
- ドゥシンチャー マジョーン ヤガマーヲゥティ チブルチチャーシェーシ ニンジュタン(友達と一緒に、離れで雑魚寝した)。
- メモ
- 音1:チブルチチャーセー。音2:チブルチチャー・チブルチチャーサイ。
チブルチチャーセー
頭をつき合わせること。頭と頭がぶつかるほど混雑していること。
- 用例
- チブルチチャーセー スカ ヲゥタッサー(頭がぶつかり合うほどいたなあ)。
- メモ
- 音1:チブルチチャーシェー。音2:チブルチチャー・チブルチチャーサイ。
チブルチリヤー
頭がきれる人。物の考え方が鋭い人。優れ者。秀才。
- メモ
- 音2:スグリヤー・ディキヤー。→クーサムン。
チブルブニ
頭蓋骨。
- 用例
- ニーケーカラ ウティティ、チブルブニンカイ ヒビガ イッチョーンディ(2階から落ちて、頭蓋骨にヒビが入っているんだって)。
- メモ
- →カラチブル。
チブルヤミ
頭痛。
- メモ
- 音1:チブルヤン。
チブルヤン
頭痛。
- 用例
- チヌーカラ チブルヤン シル ニントーンレー(昨日から頭痛がして休んでいるんだよ)。
- メモ
- 音1:チブルヤミ。
チブルワイ
頭割り。人数割り。
- 用例
- シナムノー チブルワイシ ワキラナ(品物は頭割りで分けよう)。
- メモ
- 人数に応じて金品を平等に分配したり、割り当てたりする均等割りのこと。
チブルゥンブー
頭が重いこと。頭がすっきりしなくて気分が悪い様。
- 用例
- アミフイ チヂチ、チブルゥンブー ソーン(雨が降り続いて、頭がすっきりしない)。
- メモ
- 音2:ウフチブラー。
チマイン
詰まる。金が詰まる、困るの意味もある。
- 用例
- スイドーガ サビッシ チマトーン(水道が錆びて詰まっている)。
クリガ チマトーシェー(これ〈お金〉が詰まっているさ)。継:チマトーン(詰まっている)。
チマグ
蹄〔ひづめ〕。豚足のつま先の部分。足首から下にあたる部分。
- 用例
- カサギヤーヤ チマグ カミーネー ハライヤッサク ナインディ(妊婦はチマグを食べると安産になるそうだ)。
チマグー ガンジューラシヨー(足下を頑健ににしなさいよ。協力して重い物を持ったり、すもうをとる時などにいった)。
チマンクン
着物のしわを整える。
- 用例
- ウヮージギン ヤグトゥ、リッパグヮー チマンクン(余所行きの着物だから、ちゃんとしわを伸ばす)。
チミ
爪。
- 用例
- ヒサヌ チミガ ヌビトーン(足の爪が伸びている)。
ヒサヌ チミ タティティ アッキヨーヤー(足の爪をたてて歩きなさいよ)。
- メモ
- 死者の爪を夜に切ることから、爪は夜に切ってはならないと言われた。
「チミ タティティ …」は雨降り後など滑って転ばないようにということ。
チミーン
詰める。
- 用例
- ハクンカイ クヮーシ チミーン(箱にお菓子を詰める)。否:チミラン(詰めない)希:チミラン(詰めたい)過:チミタン(詰めた)継:チミトーン(詰めている)。
チミカタ
爪跡。
- 用例
- ゥンマガンカイ カチャマッティ チミカタ イッチョーン(孫にひっかかれて爪跡が入っている)。
チミクマサー
馬の蹄鉄〔ていてつ〕をつける職業。またはその人。
チミサチ
爪先。
- 用例
- チミサチヌ ワリトーン’(爪先が割れている)。
チミジュリ
お抱えの遊女。詰女郎。
- 用例
- チミジュリ ナティ(お抱えのジュリになって)。
- メモ
- 三線や歌舞を習得し、客を接待する女性。客が金で独占した遊女のこと。
チミトゥガ
罪科。罪。
- 用例
- チミトゥガン ネーン(罪科もない)。ドゥークル シーゥンジャチェール チミトゥガ マヌガラン(自分で起こした罪は免れない)。
チミマーヤー
爪の周りにできるはれ物。
- メモ
- 音1:チンマーヤー。
チム
①肝。肝臓。レバー。②心。③わけ。つもり。
- 用例
- ①ウヮーヌ チム イッティ、シンジムン チュクレーワ(レバーを入れて、煎じ物を作りなさい)。
②アリガ イーシェー チムカラー アランサ(彼が言うのは本心からではないよ)。
③アン ナトール チム ヤグトゥ(そうなっているわけだから)。シティール チム ヤシガ(捨てるつもりだが)。
チム カチクジーン
心をかき乱す。
- 用例
- シワグトゥヌ アティ、チムカチクジーン(心配事があって、心をかき乱す)。
- メモ
- 音1:キム カチクジーン。
チム トゥメーイン
心を取り直す。
- 用例
- ナマネー チム トゥメーイ ゥンジャチャン(今度こそは心を取り直した)。
チム ハリーン
心が晴れる。すっきりする。
- 用例
- ナー ヤガテー チム ハリーンテー(もうやがてすっきりするさ)。
- メモ
- 音1:キム ハリーン。
チム ヒジュン
満足する。気がすむ。
- 用例
- ドゥーガ マシ ヤシ コーティ チム ヒジュン(自分が欲しいのを買って満足する)。
アンソール シーヨー シェー ティーチン チム ヒガンサ(そんなやりかたではちっとも気がすまない)。
否:チム ヒガン(満足しない)過:チム ヒジャン(満足した)継:チム ヒジョーン(満足している)。
- メモ
- 音1:キム フジュン・チム フジュン。
チム フジュン
満足する。気がすむ。
- 用例
- チム フジュヌ ウッサ(満足するだけの)。チモー フガサン(満足させない)。チム フガセー(満足させない)。
- メモ
- 音1:キム フジュン・チム ヒジュン。
チム ヤムン
心が痛い。後悔する。
- 用例
- ンカシヌクトゥ ウビゥンジャシーネー チム ヤムン(昔のことを思い出したら心が痛い)。
継:チムヤローン(心を痛めている)。
- メモ
- →キム ヤムン。
チム ヤンジュン
心を痛める。心を傷つける。
- 用例
- ムンイーヨーン ネーン、ワラビヌ チム ヤンジュンディチン アンナー!(ものの言いようもなくて、子どもの心を傷つけるってこともあるか!)。
- メモ
- →キム ヤンジュン。
チム ユルスン
心を許す。ほっとする。
- 用例
- シーウワティ チム ユルスン(やり終えてほっとする)。
- メモ
- →ククル ユルスン。
チム ンージュン
心を見ること。本心を確かめること。
- 用例
- チム ンージュルタミ(本心を確かめるため)。
- メモ
- 音2:チムミレー。類:ククルミレー・ククルミーユー。
チム ゥンジャスン
心を込める。
- 用例
- ワンガ チムゥンジャチ チュクテーシ ヤサ(私が心を込めて作ったものだよ)。
チムアシガチ
気が急〔せ〕くこと。あせること。
- 用例
- ワランチャーンカイ シミーネー チムアシガチ スクトゥ、ドゥークル スシェー マシ(子どもたちにさせたら苛立つから、自分でやった方が良い)。
- メモ
- 音1:キムアシガチ。
チムアタイ
自分の心に当たること。心が痛むこと。
- 用例
- チムアタイ スッサー(心あたりがあるなあ)。
イャーヤ チムアタイ サンルアリー(君は心が痛まないのか)。
チムアマジ
落ち着かない様。
- 用例
- トゥーチ クヮヌ シワ シ、チムアマジ ヒチョーン(いつも子どもの心配で、落ち着かない)。
チムアンマサン
気分が悪い。気が沈んで体調が悪い様。
- 用例
- ワンネー チムアンマサイビーサ(私は気分が悪いです)。
ワラビヌ シワ ビカーンッシ チムアンマサン(子どもの心配ばかりして、気が沈んで体調が悪い)。
チムイサミ
心やすめ。気休め。
- 用例
- ワンガ シクチ ハマイシン チムイサミル ヤンレー(私が仕事を頑張るのも、気休めなんだよ)。
チムイン
当てにする。
- 用例
- イャーガ カシー シーガ チューシ チムインドー(お前が手伝いに来ることを当てにしているよ)。
チャクシカラ ウクラッティチュール ジンル、チムトーンレー(長男から送られてくるお金を、当てにしているんだよ)。
チムウクスン
気がつく。目覚める。
- 用例
- ウヌ ウタンカイ チムウクチ(その歌詞にハッとして)。
- メモ
- 直訳は「心を起こす」で、何かがきっかけとなり、それまで気づかなかった自分の性質などを自覚することをいう。
チムエー
意味合い。意味。理由。わけ。
- 用例
- ヌール イチョーラー、チムエーン ワカラン(何を言っているのか、意味も分からない)。
チャーヌ チムエーシ(どういうつもりで)。
チューヌ シバイヤ ティーチン チムエー ネーンタン(今日の芝居はちっともおもしろくなかった〈チムエーネーン おもしろくない))。
- メモ
- 音1:キムエー。→イミ。
チムガカイ
気がかり。
- 用例
- チャー イャー クトゥル チムガカイ ヤルヨー(いつも貴方のことが気がかりだよ)。
- メモ
- 音1:キムガカイ。音2:チガカイ。
チムカカイン
気にかかる。心配する。
- 用例
- チムカカティ(気がかりで)。
チムガシー
心の加勢。
チムガタガター
胸がどきどきして震える様。寒さや恐怖などで鼓動が速くなる様。
- メモ
- 音2:チムフトゥフトゥー。
チムガチ
イライラ怒ること。
- 用例
- アリガ シーヨー ンジーネー、チムガチ スン(彼奴のやり方を見ると、いらいらする)。
チムガナサン
心からかわいい。愛しい。
- 用例
- ドゥーヌ クヮヌグトゥ チムガナサン(自分の子どものように心から可愛い)。
- メモ
- 音1:キムガナハン。
チムガナシー
心からかわいいもの。
チムガワイ
心変わり。
- 用例
- チムガワイ サンキヨー(心変わりしないでよ)。
チムガワイムン
普通の人とは心がけが違う者。
チムグームン
小心者。内気者。恥ずかしがり。
- メモ
- 音1:キムグーハン。
チムグクル
心。肝心。心を強めていう語。
- 用例
- チムグクル ディキティ、イッペー イークヮ ヤン(心立てが良くて、とても良い子だよ)。
チムグクロー デーイチドー(心が一番だよ)。
- メモ
- 類:ククル。
チムグチ
胸元。みぞおちのあたり。
- 用例
- チヌーカラ チムグチヌル ヤムンレー(昨日から胸元が痛いんだよ)。
チカグロー ユー チムグチ カミラリーン(最近はよく胸やけがする)。
- メモ
- 音:キムグチ。
チムグチカミラリヤー
心窩部痛(しんかぶつう)。胃潰瘍や胆石症等の症状に多く見られる。
チムグナサン
小心。気が小さいこと。心が狭い。
- 用例
- アレー ルクカラ チムグナサヌ、ヌーン イララン(彼奴は余りにも心が狭いから、何も言えない)。
- メモ
- 音1:チムグマサン。→キムグーハン。
チムグマサン
小心。気が小さいこと。心が狭い。
- メモ
- 音1:キムグマサン。→キムグーハン。
チムグリームン
かわいそうな人。
- 用例
- ドゥーチュイムン ナティ、チムグリームン ヤンヤー(一人ぼっちで、とても可愛そうな人だね)。
- メモ
- 音1:キムグリームン。
チムグリゲーナー
かわいそうに。気の毒に。
チムグリサン
気の毒である。かわいそうである。
- 用例
- ワンネー ワラビガル チムグリサンデー(私は子どもがかわいそうなんだよ)。
- メモ
- 音1:チムグルサン。
チムグルサ
気の毒。かわいそう。
- 用例
- チムグルサヌ(かわいそうで)。
チムグルサン
気の毒である。かわいそうである。
- メモ
- 音1:チムグリサン。
チムグヮーシンジ
豚レバーの煎じ汁。

- 用例
- チムグヮーシンジ ウサガティ、ヘーク マシ ナンソーレー(豚レバーの煎じ汁を召し上がって、早く良くなってください)。
- メモ
- →キムグヮーシンジ。
チムサーサー
心が落ち着かない様。
- 用例
- イッタガ ゥンマヲゥティ サワジーネー チムサーサー シ(貴方たちがそこで騒ぐと、心配で落ち着かない)。
- メモ
- 音2:チムワサワサー。
チムサビサン
心から寂しい様。
- 用例
- ユサンリ ナイネー カワティ チムサビサンヤー(夕方になるととくに寂しくなるね)。
- メモ
- 音1:キムサビッサン。
チムサワジ
胸騒ぎ。不安や心配などで心が穏やかでないこと。
- 用例
- チムサワジ スシガ、ヌーン アイル スタガヤー(胸騒ぎがするが、何かあったのかな)。
- メモ
- 音2:チムダクダクー・チムダクミチ。
不安、恐怖などで胸がどきどきするさま。心配で落ち着かない様子。
チムジュリー
心を合わせること。協力。
チムターチャー
どっちつかずの者。優柔不断な者。
チムダクダクー
胸騒ぎ。胸騒ぎする様。
- 用例
- イッタガ ゥンマヲゥティ サワジーネー チムダクダクー スン(貴方たちがそこで騒ぐと、心配で落ち着かない)。
- メモ
- 音2:チムサワジ・チムダクミチ。→チムサワジ。
チムダクミチ
胸騒ぎ。
- メモ
- 音2:チムダクダクー・チムダクミチ。→チムサワジ。
チムタゲーラスン
心を掻き立てる。
- 用例
- ウヮーバグトゥ シ、ワラビヌ チムタゲーラチ(余計なことをして、子どもの心を掻き立てて)。
チムヂュラサン
心がきれい。優しい。
- 用例
- カーギン チュラサレー チムヂュラサン アイ、ンナガ ヌジュドーン(美人でもあれば心も優しくて、皆から好かれている)。
チムティーチ
心をひとつにすること。同じ心、意見を持つこと。
- 用例
- チムティーチ ナチ チバラナ(心をひとつにして頑張ろう)。
- メモ
- 類:ククルアースン。
チムドゥーイ
思い通り。
- メモ
- 音2:ウムイドゥーイ・ウミードゥーイ。
チムトゥンテートゥン タタン
どうしようもなく途方にくれて。
- 用例
- チムトゥンテートゥン タタランムヨー(どうしようもなく途方にくれた様子)。
チムドンドン
胸が高鳴りどきどきする様。
- 用例
- テークヌ ウトゥヌ チカリーネー チムドンドン スン(太鼓の音が聞こえたら胸が高鳴る)。
- メモ
- 音1:キムドンドン。
チムニゲー
願い事。
- メモ
- 音2:ニゲーグトゥ。
チムヌ シヌバラン
心が忍びない。心が痛い。
- 用例
- アンシェー チムヌ シヌバランサー(それでは心が忍びないなあ)。
チムヌ マーン ネーラン
心が何処にあるか落ち着かない様。
- 用例
- イッタガ ゥンマヲゥティ サワジーネー、チムヌ マーン ネーラン(お前たちがそこで騒ぐと、心が落ち着かない)。
- メモ
- 音2:キムヌマーン トゥララン・チキムンテーン ナラン。
チムヌ ヤマラン
気が落ち着かない。納得できない。
- 用例
- ウングトゥシェー チャーシン チムヌ ヤマラン(そのようにしては、どうしても納得できない)。
チムヌウミー
①気のせい。自分で思い込むこと。②心に思うこと。気にかかること。
- 用例
- ①ウレー イャーガ チムヌウミール ヤル、ヌーン アランサ(それは貴方の思い込みで、どうってことはないよ)。②ヌーン チムヌウミーヤ サンキヨー(何もきにかけないでよ)。
- メモ
- 音2:チムヌウミー。
チムヌウムイ
心に思うこと。気にかかること。
- 用例
- チムヌウムイ シ ニンダランサー(気にかかることがあって眠れないな)。
- メモ
- 音1:チムヌウミー。
チムヌヌビ
寛大〔かんだい〕で辛抱〔しんぼう〕強いこと。
- メモ
- 類:ヌビーディー。
チムヌヒマ
心のゆとり。
チムフトゥフトゥー
寒さや恐怖などで鼓動が速くなる様。動悸〔どうき〕。
- 用例
- イクサヌ クトゥ ウビゥンジャシーネー、 チムフトゥフトゥー スン(戦争のことを思い出すと、チムフトゥフトゥーする)。
- メモ
- 音1:チムガタガター。類:ヤナフリー。
チムフリムン
心が触れている者。触れ者。
チムマユイ
気の迷い。心の迷い。
- 用例
- チムマユイ スシヤカ イカンシェー マシ ヤサ(気が迷うくらいなら行かない方が良いよ)。
- メモ
- 音1:キムマユイ。
チムミレー
心を見ること。本心を確かめること。
- 用例
- チムミレーニ(心を確かめるために)。
ウリン チムミレール ヤテーハニ(それも心を確かめるためだったんでしょう)。
- メモ
- 音2:ククルミレー・チム ンージュン。→ククルミレー。
チムミレー
心試し。心を確かめる。
- 用例
- ウリン チムミレール ヤテーハニ(それも心試しだったんでしょう)。
- メモ
- →ククルダミシ。
チムムチ
心の持ち方。
チムヤ アラン
~つもりはない。本気ではない。
- 用例
- アン イール チムヤ アラン(そういうつもりではない)。
チムヤミ
後悔。
- 用例
- ウヮーバグトゥ イチ チムヤミ ソーン(余計なことを言って後悔している)。
チムヤミー
心の痛み。後悔すること。
- 用例
- ウヮーバグトゥ イチ チムヤミー ソーン(余計なことを言って後悔している)。アンイランケーヤタルムン、チムヤミーソーサ(そう言わなければ良かったのに、心が痛いさ)。
チムヰシーン
落ち着く。
- 用例
- イェーヒャー!イフェー チムヰシレー(こら!少しは落ち着きなさい)。
- メモ
- →ウティチチュン。
チムヨーサン
気が弱い。
- 用例
- アバーヤ チムヨーサヌ、トゥーチ チュヌ シワビカーン ソーン(姉は気が弱くて、いつも人の心配ばかりして)。
チムワサミチュン
楽しいことのために心が浮き立つ。
- 用例
- ユーマングィー ナイネー チムワサミチ(夕暮れになると心が浮き立って)。
チムワサワサー
心が落ち着かない様。楽しいことのために心が浮き立つ様。
- 用例
- ウッピナー アビーネー チムワサワサー スン(大声を出すと心配で落ち着かない)。
- メモ
- 音2:チムサーサー。
チムワッサン
意地が悪い。
- 用例
- カーギヤ チュラサシガ チムワッサン(美人だが意地が悪い)。
チムン
積む。
- 用例
- タムノー ヤーヌ クシカイ チムン(薪は家の後ろに積む)。
否:チマン(積まない)希:チミーブサン(積みたい)過:チダン(積んだ)継:チドーン(積んでいる)。
チャー
茶。お茶。
- 用例
- チャーヤ チュチャワノー アラン、タイチャワン ヌミヨーヤー(お茶は1杯ではなく、2杯飲みなさいよ)。
チャー
①いつも。ずっと。ずっとやり続ける意を表す。②いつも~し通し。
- 用例
- ①チャー ニッカナーマディ ウキトーン(いつも遅くまで起きている)。
チャー タチクンパイ ッシ ヲゥタトーン(ずっと立ちっぱなしで疲れている)。②アサカラ チャーシー ソーン(朝からやり続けている)。
- メモ
- →イチグ。
チャー
どう。
- 用例
- アチャヌ マカネーヤ チャー スガ?(明日の賄いはどうする?)。
イャーカイ タヌレータヌ シクチェー チャー ナトーガ?(お前に頼んであった仕事はどうなっているの?)。
チャー ナラワン マジェー ゥンジ ンダナ(どうなろうと、まずは行ってみよう)。
チャー アテー
どうしたら。
- メモ
- 音1:チャーッティ・チャーテー。音2:チャー シーネー。
チャー シーネー
どうしたら。
- 用例
- チャー シーネー マシ ナイガヤー(どうしたら良くなるのかな)。
- メモ
- 音2:チャーアテー・チャーッティ・チャーテー。
チャーイン
切る。
- 用例
- ソーキブニ チャーイン(豚のあばら骨を切る)。
- メモ
- 音2:タッチャーイン。
チャーイン
消える。
- 用例
- ヒーヤ チャートーン(火は消えている)。
- メモ
- 音1:チャーリーン。
チャーイン
消える。
- 用例
- ヒーヤ チャートーン(火は消えている)。
- メモ
- 音1:チャーリーン。
チャーカシ
茶殻。
- 用例
- チャーカシヤ アタインカイ ヒティレー(茶殻は畑に捨てなさい)。
チャーガナ
どうにか。
- 用例
- チャーガナ シ(なんとかして)。
- メモ
- 音1:チャーガラ。
チャーガラ
どうにか。
- 用例
- クレー チャーガラ サントー ナラン(これはどうにかしないといけない)。
- メモ
- 音1:チャーガナ。
チャーキ
すぐ。じき。
- 用例
- アレー チャーキ ゥンマカラ ゥンジティ ゥンジョールムン(彼は直ぐにそこから出て行っているのに)。
ハブヤ ヌディ チャーケー トゥルバトーンドー(ハブは〔獲物を〕飲み込んだじきはぼんやりしているよ)。
チャーギ
イヌマキ。
- 用例
- ワッター ヤシチンカイヤ、チャーギヌ ダテーン ヰーラットータン(私たちの屋敷には、イヌマキがたくさん植えてあった)。
チャーギヌ ミーヤ マーサシガヤ(イヌマキの実はおいしいんだがな)。
チャーギムシ
チャーギ(イヌマキ)につく毛虫。キオビエダ虫。
- 用例
- チャーギンカイ タックヮトーグトゥ チャーギムシディ イータサ(チャーギにくっついていることから、チャーギムシといっていたさ)。
チャーサワン
どうしようと。
- 用例
- チャーサワン イャームン カッティ ヤサ(どうしようとお前の勝手さ)。
チャーシ
どうして。どのようにして。
- 用例
- チャーシ アン ナトールバーガ?(どうしてこんなふうになったのか?)。
- メモ
- 音1:チャーシチ・チャーヒチ。
チャーシーネー
どうしたら。
- 用例
- チャーシーネー マシナイガヤー(どうしたら良くなるのかな)。
- メモ
- 音2:チャーアテー・チャーッティ・チャーテー。
チャーシチ
どうして。どのようにして。
- 用例
- チャーシチ アンナタガ(どのようなことをして、そうなったのか)。
- メモ
- 音1:チャーシ・チャーヒチ。→チャーシ。
チャーシン
どうしても。何と言おうとも。
- 用例
- チャーシン ウッサー チューヲゥティ カタジキリワル ヤル(どうしても、それだけは今日中で片づけないといけない)。
- メモ
- →イカナシン。
チャーシンカーシン
どっちにしろ。どうしてもこうしても。
- 用例
- チャーシンカーシン ウヌ クトー サントー ナランサ(どっちにしろ、そのことはしなくちゃいけないさ)。
チャーシンクィーシン
でたらめ。どうでもいいようなやりかた。
- 用例
- チャーシンクィーシン シーネー アトー ターン ワカラン ナインテー(どうでもいいようなやり方をすると、後は誰も分からなくなるよ)。
チャースガカースガ
どうしようこうしよう。どうしようかと悩んでいる様。
- 用例
- チャースガカースガ スシヤカ マジェー シ ンダナ(どうしようか悩むよりは、まずはやってみよう)。
チャースン
消す。
- 用例
- ワンガ フィー チャースン(私が火を消す)。
否:チャーサン(消さない)希:チャーシーブサン(消したい)過:チャーチャン(消した)継:チャーチョーン(消している)。
- メモ
- 対:メースン(燃やす)。
チャーチャー
父。お父さん。
- 用例
- チャーチャーカラ アサバノー ウサギレー(お父さんから、昼ご飯を差し上げなさい)。
- メモ
- 音1:チャッチャー。→オトー。
チャーチャー
平民のおじいさん。
- メモ
- 呼称にもなる。
チャーッティ
どうしたら。
- メモ
- 音1:チャー アテー・チャーテー。音2:チャー シーネー。
チャーテー
どうしたら。
- 用例
- チャーテー シムガ(どうすればいいのか)。
- メモ
- 音1:チャー アテー・チャッティ。音2:チャー シーネー。
チャーナービ
茶鍋。やかん。

- 用例
- ウヌ チャーナーベー ジコー アチサンドー(そのやかんはとても熱いよ)。
- メモ
- 鉄鍋で注ぎ口が付き、蓋は木製だった。中に茶碗の欠片を入れて沸騰するのが分かるように使った。
チャーヌグリ
お茶かす。
- 用例
- チャーヌグリ ナーンカイ プットゥカシェー(お茶かすは庭に投げ捨てなさい)。
チャーヌシン
茶柱。
- 用例
- アィッ! チャーヌシンヌ タッチョーサヤー(あっ!茶柱が立っているね)。
チャーパタパター
ずっと働き続けている様。
- 用例
- ニンカラニンジュー チャーパタパター ヤサ(年から年中働きっぱなしだ)。
チャーヒーヒートゥー
何の音さたもない。連絡もない。
- 用例
- チュカラ ジノー カトーティ チャーヒーヒートゥーナー(人から金は借りて、何の連絡もしないのか)。
チャーヒチ
どうして。どのようにして。
- メモ
- 音1:チャーシ・チャーシチ。→チャーシ。
チャービヨイ
驚きの感嘆詞。
チャービラサイ
ごめんください。
- 用例
- チャービラサイ ターガラ メンシェーガヤー?(ごめんください、誰かいらっしゃいますか?)。
チャーミジ
お茶用のおいしい水。
チャームヌー
用事が続いている様。
- 用例
- チャームヌー ナティ サキナラヒー(用事が続いているから、先に失礼しようね)。
チャームン
いつも同じ物。
- 用例
- チャームン ナティ ティーチン ウムサーネーン(同じ物ばかりで、ちっともおもしろくない)。
- メモ
- 食べ物、芝居など、広い意味で使われる。食べ物だといつも同じ物だけ出された時、芝居も何度も同じもので見飽きた時などに使う。
チャーユー
茶湯。お茶。
- 用例
- チャーユー イッティ ウサギレー(お茶を入れて差し上げなさい)。
チャーヨーカー
夜更かしがずっと続いている様。
- 用例
- イチュナハヌ チャーヨーカー シン マニアーシーサン(忙しくて、ずっと夜更かししても間に合わしきれない)。
チャーラナイ
音を立てて炒め物をしている様。
- 用例
- ナービ チャーラナイ シミトーティ ヌー ニチョーガヤー(鍋で、音を立てて何を炊いているんだろう)。
チャーリーン
消える。
- 用例
- ナーマ ヒーヤ チャーリランサー(まだ、火は消えないよ)。否:チャーリラン(消えない)過:チャーリタン(消えた)継:チャーリトーン(消えている)。
- メモ
- 音1:チャーイン。
チャーリーン
消える。
- 用例
- ナーマ ヒーヤ チャーリランサー(まだ、火は消えないよ)。否:チャーリラン(消えない)過:チャーリタン(消えた)継:チャーリトーン(消えている)。
- メモ
- 音1:チャーイン。
チャール
どんな。どういう。
- 用例
- チャール チムエーシ イャーヤ アマンカイ ゥンジャガ?(どういうつもりで、お前はあそこに行ったの?)。チャール ナリユチ ヤガ(どんな成り行きか)。
- メモ
- 音2:チャングトール・チャンネール。
チャーワター
つまみ食いなどをして、いつも満腹な状態のこと。
- 用例
- ヒルイングェービカーン ッシ チャーワター ソーン(つまみ食いばかりして、ずっとお腹いっぱいだ)。
チャーン
鶏〔ニワトリ〕の一種。チャボ。
- 用例
- ウンジョー チャーングヮーヤ イクチ カラトーミシェーガ?(あなたはチャボを、何羽飼っていらっしゃるのですか?)。
- メモ
- 鳴き声を競わせた。
チャーン ナラン
どうしようもない。
- 用例
- アリトー イェーソーヌ アタラン チャーン ナラン(彼奴とは相性が合わないからどうしようもない)。
チャーンネーン
どうもない。何でもない。
- 用例
- ウッピグヮーヤ チャーン ネーンサ(そのくらいは何でもないさ)。
チャーン ネービランサ(とうってことないですよ)。
チャク
客。
- 用例
- ウチャクヌ メンソーチョーグトゥ チャー ワカシェー(お客がいらっしゃっているから、お茶を沸かしなさい)。
- メモ
- →ウチャク。
チャクシ
嫡子。長男。
- 用例
- ワッター チャクシヤ ジナヌーヤカ フロー グナサン(私の長男は次男より背は低い)。
- メモ
- 音2:チャクシボージャー。
チャクシボージャー
嫡子坊主。嫡子。長男。
- 用例
- チャクシボージャー ゥンマリトークトゥ マギ スージ スンドー(跡取り息子が生まれて、盛大にお祝いするよ)。
- メモ
- 音2:チャクシ。
チャクシヰナグングヮ
長女。
- メモ
- 音2:シージャヰナグングヮ・シージャヲィナグングヮ。
チャクシゥンマガ
嫡子孫。長男の長男。
- 用例
- ワッター チャクシゥンマガヤ ジコー ウーマク ヤン(私のチャクシマガはとても腕白だ)。
チャクチャク
ちょこまか。落ち着きのないこと。
- 用例
- アブナサグトゥ、チャクチャク ゥンマカラ アッカンキヨー(危ないから、ちょこまかそこから歩くなよ)。
チャクバサ
客馬車。
チャクバサムッチャー
乗合馬車の運搬業。
チャグヮシ
お茶菓子。
- 用例
- チャグヮシン ネーンナー(お茶菓子もないの?)。
チャジシリ
茶筒。
- 用例
- チャジシリンカイヤ チャーヤ ヌクトーネーニ?(茶筒にお茶は残ってないねぇ?)。
- メモ
- お茶を入れる密封した容器で、木製や鉄製が多い。
チャタン ユンタンジャ
地名(北谷と読谷山)。
- メモ
- 隣接する2つの地域を並べていう呼び方。
チャタンカイクンマキバル
北谷開墾牧原。
チャックヤー
落着きのない人。
- 用例
- チャックヤー ワラビヤ ジャマ ナティ アマンカイ イケー(落着きのない子は邪魔だから、あそこに行きやがれ)。
チャッサ
いくら。どんなに。どのくらい。
- 用例
- チャッサ ヤティン ムチ クーワ(いくらでも持ってきなさい)。
チャッサ ハタラチン ジノー タマラン(どんなに働いてもお金は貯まらない)。
チャッサ チカタラ ワカラン(どれくらい使ったか分からない)。
チャッサ シワサンディ ウムトーガ(どんなに心配したと思うか)。
イッター ゥワーヤ チャッサ カカイタガ?(あなたの豚はどのくらいの重さがあったの?)。
- メモ
- 音1:ッチャッサ。
チャッサ ヌー ヤラワン
いくらなんでも。
- 用例
- チャッサ ヌー ヤラワン ワンニンカイ チカサンディチン アンナー(いくらなんでも私に聞かさないってこともあるか)。
チャッサキーン
多く。たくさん。
- 用例
- チャッサキーン ゥンム フティ ムタチェーサ(たくさんの芋を掘って持たせてくれた)。
- メモ
- →ウホーク。
チャッサン
多く。たくさん。
- 用例
- チャッサンヌ クヮッチー(たくさんの御馳走)。
チャッサン イユ トゥティ(たくさん魚を取ってきた)。
チャッサン ムッチチン、チカイル ウッサル チカイル(たくさん持って来ても、使う分あればいいんだよ)。
- メモ
- →ウホーク。
チャッチ
嫡子。
- 用例
- ヒージーヤ チャクシディル イール チャッチレー イランドー(平生はチャクシと言うんであって、チャッチとは言わないよ)。
チャッチウシクミ
嫡子押し込め。長男以外の者が親祖先の位牌を祀ること。
- 用例
- チャッチウシクミ シーネー ユーヤ イカンドー(チャッチウシクミすると良くないよ)。
チャッチハイフキ
抜け駆け。
- メモ
- 類:ヌギバイ。
チャッチャー
お父さん。
- 用例
- チャッチャーヤ ハルンカイ ゥンジョーン(お父さんは畑へ行っている)。
シシヤーヌ チャッチャー(肉屋のお父さん)。
- メモ
- 音1:チャーチャー。オトー。
名称としても使われ、用例に示すシシヤーヌ チャッチャーは肉屋の小父さんの意味でもある。
チャッピ
どのぐらい。どれほど。どれだけ。いくらも。少しも。
- 用例
- ナイヤ チャッピン チカンサ(実は少しもつかないよ)。
チャッピ アレー コーイガヤー(どのくらいあれば買うのかな)。
- メモ
- 量、大きさ、程度など。
チャッピン
とても大きい。どれほど。
- 用例
- トゥテーヌ イユヤ チャッピン ソータン(獲った魚はとても大きかった)。
- メモ
- 音2:チャヒン・チャヒナー・チャフィナー・チャフィン。
チャナギ
どのくらいの長さ。
- 用例
- チャナギ アレー タレーイガ?(どのくらいの長さなら足りるか?)。
チャヌ
どの。どんな。
- 用例
- チャヌ ユーナ クトゥヌ アタガヤー(どのようなことがあったのかな)。
チャヌアタイ
どのくらい。
- 用例
- アトゥ チャヌアタイ カカイギサーガ?(あとどのくらいかかりそうねぇ?)。
チャヌアタイヌ シンカガヲゥレー ナイギサーヤガ?(どのくらいの人数がいればできそうか?)。
チャヌフージー
どんな様子。
- 用例
- チャヌフージー ヤガヤー(どんな様子だろうか)。
スーヤ チャヌフージー ヨーシヤタガ(お父さんはどんな様子だったね)。
チャヒナー
とても大きい。どれほど。
- 用例
- チャヒナーヌ マヤー(大きな猫)。
- メモ
- 音1:チャフィナー。→チャッピン。
チャヒン
とても大きい。どれほど。
- 用例
- チャヒンヌ マヤー(大きな猫)。
- メモ
- 音1:チャフィン。→チャッピン。
チャフィナー
とても大きい。どれほど。
- 用例
- チャフィナーヌ フクル(とっても大きな袋)。チャフィナーヌ ヤー チュクトーン(とても大きな家を造っている)。
- メモ
- →チャッピン。音2:チャヒン・チャフィン。
チャフィン
とても大きい。どれほど。
- 用例
- チャフィンヌ アカマタ(とても大きなアカマタ)。
- メモ
- 音1:チャヒン。→チャッピン。
チャブン
茶盆。お盆。
- 用例
- ウチャクヌ メンシェーシガ チャブンヤ ネーンル アンナー?(お客がいらっしゃるが、お盆はないのか?)。
- メモ
- 木製の脚が付いた盆で周囲は針金で縛られていた。
チャブングヮーギー
植物名。オキナワツゲ。
- 用例
- チャブングヮーギーヤ ナーンカイ ユー イーラットーン(オキナワツゲは庭に良く植えられている)。
チャベー
ええっ。
- メモ
- チャベチャベーと2回くりかえすこともある。
チャミシカ
たいしたこと。
- 用例
- ウムトーヌ サコー チャミシカー アランタン(思っていたほどたいしたことはなかった)。
チャヨテ
植物名。ハヤトウリ。
- 用例
- チャヨテヤ ミーヤッサタシガ ナマー アンチュカ ンチェーランヤー(ハヤトウリは育てやすかったが、今ではあまり見ないね)。
- メモ
- 類:マントーヲゥイ。
チャラチャラー
何かを炒めている様。
- 用例
- チャラチャラー ッシ ヌー イリチョーガ?(チャラチャラ音を立てて、何を炒めているの?)。
チャラチャラーグヮー
子どもの遊び。お手玉遊び。
- メモ
- →オーシートー。布袋に小石や豆などを入れて作り、チャラチャラ音を立てたので、そう呼ばれた。
チャラナイ
美しく飾り立て装う様。華やかに装う様。
- 用例
- スガイヤ ナー チャラナイテー(装いはもう華やかにさ)。
チャワキ
茶請け。
- 用例
- チャーヌ チャワキヤ ヌーガラ ネーンナー(お茶の茶請けは何かないのか)。
チャワン
①茶碗。②碗に盛ったご飯などを数える数詞。
- 用例
- ①マチカイ チャワン コーイガ イチュン(町に茶碗を買いに行く)。②チャー チュチャワン ヤティン ヌリ イケー(お茶一杯でも飲んで行きなさい)。
- メモ
- ②チュチャワン(1茶碗)、タチャワン(2茶碗)、ミチャワン(3茶碗)と数える。
チャワンバーキ
茶碗カゴ。洗った茶碗を入れる竹製の丸いカゴ。

- 用例
- チャワンバーキンカイ ウスバチェーシカラ トゥティ クーワ(茶碗カゴに伏せておいたものから取って来なさい)。
チャングトゥー
どのようなもの。
- 用例
- チャングトゥー ヤガ(どのようなものか)。
チャングトゥシ
どうして。どのようにして。
- 用例
- イャーヤ チャングトゥシ トゥジ カメータガ(君はどのようにして妻を探したのか)。
- メモ
- →チャーシ。
チャングトール
どんな。どういう。
- 用例
- チャングトールムンヤティ アトー タカラナイガヤー(どんな物でも、後は宝になるかなぁ)。
- メモ
- →チャール。
チャンクルー
子どもの遊び。お金の裏表を言い当てる遊び。
- 用例
- ワランチャーヤ アマヲゥティ チャンクルーシ アシドーン(子どもたちはあそこで、チャンクルーをして遊んでいる)。
- メモ
- 互いに出し合ったお金を掌にのせ、それを落してうら返った分を取る。残った分は次の人に回していく。子どもたちはミーヌチャージンでチャンクルーをして遊んだ。
→ウスエー。
チャンチャングヮーギー
丈の短い綿入れ。
チャントゥ
ちゃんと。
- 用例
- イリシワケー チャントゥ チチ クーワ(その理由はちゃんと聞いてきなさい)。
- メモ
- 音2:チャンリッパ。
チャンナギーン
投げ捨てる。
- 用例
- チカーランヌーヤ アマンカイ チャンナギーレー(使えないのはあそこに投げ捨てろ)。
チャンナゲー
長い時間。長いこと。久しいこと。
- 用例
- チャンナゲーン(長い時間も)。
ヤシェー イーンディ チャンナゲー カカタン(野菜を植えるのに長いことかかった)。
- メモ
- →ウンナゲーン。
チャンネール
どんな。どういう。
- 用例
- チャンネールクトゥン ニジティチャン(どんなことでも我慢してきた)。
- メモ
- →チャール。
チャンプルー
料理名。ごちゃ混ぜ。

- 用例
- ヤシェー ムル チリンチ チャンプルー シェー(野菜を全部切って入れて、チャンプルーにしなさい)。
- メモ
- 野菜や豆腐などを油炒めにした料理法だが、近年はごちゃ混ぜと意味にも用いられる。
チャンミーグヮー
人名。空手の達人、喜屋武朝徳。
- メモ
- 喜屋武朝徳〔きゃん ちょうとく〕〈生1870 ~没1945〉は、傑出した空手道の名人。目が小さかったことから、チャン(喜屋武)ミー(目)グヮー(小さい)とも呼ばれ、多くの武勇伝で、その名をとどろかせた。
チャンリッパ
ちゃんと。しっかりと。
- 用例
- チャンリッパ フルウヮーシヨー(ちゃんと育てなさいよ)。
- メモ
- 音2:チャントゥ。
チユ
露。
- 用例
- チユ ウタシーネー ハナシチ カカインドー(露にあたると風邪を引くよ)。
チュ
人。
- 用例
- アレー イチュナシン チュ ヤクトゥ、ヒージーヤ イチャーラン(彼は忙しい人だから、平生は会えない)。
- メモ
- 音1:ツ・ッチュ・ッツ。
チュイ ゥンマヂラー
二人目ができない女性。
チュイアガキ
一人足掻き。
- 用例
- イチマディン チュイアガキ スシヤカ ヘーク ユミ トゥメーレー(いつまでも一人足掻きするより、早く嫁を探しなさい)。
- メモ
- 音1:チュイアガチ。
チュイアガチ
一人足掻き。
- 用例
- チュイアガチヤ サンヨークー、イヒナーヤ チュン タユイル スル(一人足掻きしないで、少しは人も頼りになさい)。
- メモ
- 音1:チュイアガキ。
チュイウーシウーシ
お互いに押しつけ合う様。
- 用例
- チュイウーシウーシ シーネー アトー ターン サーヤ ヲゥラン ナイサ(お互いに押しつけ合っていると、しまいには誰もやる人はいなくなるよ)。
チュイウジニーウジニー
お互いで補い助け合うこと。
- 用例
- タラーンブノー チュイウジニーウジニー スンテー(足りない分は、お互いで補なって助け合うさ)。
- メモ
- 類2:チュイタレーイダレーイ。
チュイカミガミ
一人ずつ食べる様。
- 用例
- マジョーン カマレーサン、チュイカミガミ スグトゥ イチマディ タッチン カタジキーン ナラン(一緒に食べようとしないで、一人ずつ食べるから、何時までたっても片付けられない)。
チュイソーサ
とても喜んでいる様。
- 用例
- ウヌ ワラビヨ チュイソーサ シ トゥンジャーヒンジャー シ(その子どもよ、とても喜んで飛び跳ねてばかりいる)。
チュイタレーイダレーイ
お互いで補い助け合うこと。
- 用例
- フスクンレー シーネー チュイタレーイダレーイ シーガーチー シアギーンテー(不足でもしたら、お互いで補いながら仕上げるさ)。
- メモ
- 類2:チュイウジニーウジニー。
チュイチガールー
一人ずつ交代すること。
- 用例
- チューマレー、チュイチガールーシ サーヤー(今日までは、一人ずつ交代でやろうね)。
チュイチクンチャー
従弟たち。
- 用例
- チュイチクンチャーン ダテーン アチマトータン(従弟たちも大勢集まっていた)。
チュイチャクシ
一人嫡子。一人息子。
- メモ
- 音2:チュイヰキガングヮ。
チュイチュナサン
とても忙しいこと。
- 用例
- チカグロー チュイチュナサヌ ティーチン マルヌル ネーンレー(近頃は余りにも忙しくて、ちっとも暇がないんだよ)。
チュイナーカールー
一人ずつ。
- 用例
- チュイナーカールー トゥーティ イケー(一人ずつ通って行きなさい)。
チュイヒンギヒンギ
一人ずつ逃げていく、抜けていくこと。
- 用例
- チュイヒンギヒンギ シ ターン ヲゥラン ナトーン(一人ずつ逃げていって、誰もいなくなっている)。
チュイヰキガングヮ
一人息子。
- 用例
- チュイヰキガングヮ ナティ フンレー シミトーン(一人息子で甘やかしている)。
- メモ
- →チュイチャクシ。
チュイヰナグングヮ
一人娘。
- 用例
- チュイヰナグングヮ ユミカイ ヤラスン(一人娘を嫁にやる)。
チュイン ヌクサン
一人残らず。
- 用例
- チュイン ヌクサン ティガネーサン アシビーガ イチュタン(ひとり残らず手伝いもせずに遊びに行った)。
チュイングヮ
一人っ子。
- 用例
- チュイングヮ ナティ ジコー フンデースダチ ソーン(一人っ子で、とても甘やかされて育っている)。
チュー
今日。
- 用例
- チューカラ ヲゥージトーシー ハジマインドー(今日からサトウキビの収穫が始まるよ)。
チューイン
子どもが成長する。育つ。強くなる。
- 用例
- ウヌ ワラベー ユカイ チュートーンムナー(その子どもはかなり成長しているね)。
ニンジノー ツキヌン アッキワル チューインドー(人間は世間に出てこそ強くなるんだよ)。
希:チューイブサン(強くなりたい)継:チュートーン(強くなっている)。
チューカー
急須。

- 用例
- ミジ フーサヌ チューカー ネーレー(水が欲しいから、急須をよこしなさい)。
チューカン
たちまち。急に。
- 用例
- チューカンナカイ ヨーテーヌ ワッシク ナティ(急に容態が悪くなった)。
- メモ
- 音1:チューチャン。
チュークェーブーナ
魚介名。フグ。
- 用例
- チュークェーブーナヤ ナーマ カレーンラン(フグはまだ食べたことがない)。
チューサン
強い。
- 用例
- クンドー イリヌシンカガル チューサンテー(今年は西組が強いんじゃないかな)。
アレー シマ トゥッテー チューサンロー(彼は相撲を取らせたら強いよ)。
ウヌ サケー チューサン(この酒は度数が高い)。
- メモ
- 音1:チューハン。対:ヨーサン・ヨーハン(弱い)。
チュータガティ
極端に人と違う様。
- 用例
- アレー ルク チュータガティ ターカイル ニチャラー ワカラン(あれはあまりに人と違って、誰に似たのか分からない)。
チューチ
血圧疾患。(高血圧疾患などで)体がマヒしている病。
チューヂャワン
ご飯用の小さなお椀。
- 用例
- クチニーハヌ チューヂャワンカイ イリレー(食欲がないから、小さなお碗に入れなさい)。
チューチャン
たちまち。急に。
- 用例
- チューチャンナカイ ウーアミヌ フイタルヤー(急に大雨が降ったね)。
チューチャン ヲゥラン ナティ(あっという間にいなくなって)。
- メモ
- 音1:チューカン。
チューチュー
陰茎〔いんけい〕。ちんちん。小児語。
チューチューバンクー
鞴〔ふいご〕。
- メモ
- 鞴を操作する時の音がチューチューバンクーと聞こえたことから、座喜味の子どもたちは鞴のことをそう呼んだ。
チューバー
強い人。強者。気が強い者。
- 用例
- ワッター トゥジェー チューバードー(私の妻は強い人だよ)。
- メモ
- 対:ヨーバー(弱い人)。
チューバーキ ンム
一笊の芋。
チューバーネービー
強がり。強がっている様。
- 用例
- チューバーネービー スシカイ ソーチョー ヲゥラン(強者のまねをする人にまともなのはいない)。
- メモ
- 音2:チューバーフーナー
チューバーフーナー
強がり。強がっている様。
- 用例
- チューバーフーナーヤ サンシェー マシドー(強がらない方が良いよ)。
- メモ
- →チューバーネービー。
チューバームヌイー
強がりを言う人。
- 用例
- ヤコー タッタンムンヌ チューバームヌイー シ(役にも立たないくせに強がりを言って)。
チューハン
強い。
- 用例
- イッター ウシヤカ ジョーイ ワッター ウシェー チューハン(お前の牛より、ずっと俺の牛が強い)。
- メモ
- →チューサン。
チュービ
縁起の悪い日。
- メモ
- 旧1月16日はチュービ(悪い日)だから、必ずその日でジュルクニチャーの行事を行なわなければならない。
チューマギサン
あまりにも大きい。
- 用例
- ウヌ チノー チューマギサヌ チララン(その着物はあまりにも大きくて、着れない)。
チューミーン
清める。
- 用例
- ティーヒサ チューク チューミーン(手足をきれいに清める)。
チューロースー
青年団の中堅。中老衆。
- メモ
- 30歳前後から40歳前後の青年団員のこと。
チューワジャ
大仕事。
- 用例
- ウヌ ワジャー チューワジャ ナティ、ドゥーチュイシェー トゥジュミーサン(その仕事は大仕事なので、自分一人では仕上げきれない)。
チューン
来る。
- 用例
- ヤガテー ナーファカラ ケーティ チューンドー(やがて那覇から帰って来るよ)。
否:クーラン(来ない)希:チーブサン(来たい)過:チャン(来た)継:チョーン(来ている)。
- メモ
- 音1:ツーン・クーン。対:イチュン(行く)。
チュカーヒジミーン
一皮隔てる。少し距離を置く。
- 用例
- チュヌヒレーヤ チュカー ヒジミーン(人間付き合いは少し距離を置く)。
チュカキ
ひとかけ。ひとかけら。
- 用例
- ウヌ クルザーター チュカケー カリンダ(その黒糖をひとかけ食べてみよう)。
ムルシ チュカキナー ワキタン(皆で一かけずつ分けた)。
チュカジャイ
打ち紙一組・一飾り。
- 用例
- イチニンチネー ウチカビ チュカジャイ シキーン(一年忌には、打ち紙を1組供える)。
ウチカビ チュカジャイディーネー サンメー ヤサ(打ち紙1組といったら3枚だよ)。
チュカタ
一方。片一方。片端。
チュカター
偏ること。凝り性。
- 用例
- スーヤ チュカター ナティ、アンマーガ イーシン チカンル アンレー(お父さんは凝り性で、お母さんが言うことも聞かないんだよ)。
チュカタギー
いつも同じ着物を着ていること。着の身着のまま。
- 用例
- キヌン ネーンル アラー チャー チュカタギー ソーサ(着物もないのか、いつも同じ着物を着ているさ)。
- メモ
- →チチャラカッタイ。
チュカラ
一頭。
- 用例
- ウヮーヌチブル チュカラー ムッチ イカナ(豚の頭をひとつ持って行こう)。
チュキンジョー
隣近所。
- 用例
- チュキンジョーンカイ ゥバギー ハグン(隣近所に産飯を配る)。
- メモ
- →ケートゥナイ。
チュクイ
造り。作り。
- 用例
- アヌ マーチヤ イー チュクイ ソーンヤー(あの松は良い造りをしているね)。
チュクイ~
つくり~。
- 用例
- チュクイバナシ(作り話)。
チュクイ~
- 用例
- チュクイケーイン(作り替える)。
チュクィー
ひと声。
- 用例
- ンナンカイ チュクィー カキレー(皆に一声かけなさい)。
チュクイケーイン
造り変える。作り変える。
- 用例
- カジフチサーニ ヤーン コーリティ、チュクイケーンディチルヤンデー(台風で家も壊れて、造り変えるつもりだよ)。否:チュクイケーラン(造り変えない)希:チュクイケーイブサン(造り変えたい)過:チュクイケータン(造り変えた)継:チュクイケートーン(造り変えている)。
チュクイバナシ
作り話。虚言。
- 用例
- アヌヒャーガ ハナシー スタシェー、ムル チュクイバナシルヤル(彼奴が話したのは、全部作り話だよ)。
チュクイムヂュクイ
農作物。
- 用例
- チュクイムジュクイン ディキラチ ユガフー ヤサ(農作物も豊作で、世果報だよ)。
- メモ
- 音1:ツクイムズクイ。
チュクイムン
作り物。作物。
- 用例
- チュクイムン アラチ(作物を荒らして)。
- メモ
- チュクイのみでも作物を表すことがある。
チュクイワレー
作り笑い。
- 用例
- ワライブサー ネーンシガ チュクイワレー ソーサ(笑いたくはないが作り笑いしたさ)。
チュクイン
造る。作る。
- 用例
- チューヤ アヒートゥ インヌヤー チュクイン(今日は兄さんと犬小屋を造る)。
- メモ
- 【B】否:チュクラン(造らない)希:チュクイブサン(造りたい)過:チュクタン(造った)継:チュクトーン(造っている)
チュクイン
①作る。②造る。
- 用例
- ①ヤーノー、ダテーン クミ チュクインディチルヤンデー(来年は、たくさんの米を作るつもりなんだよ)。にモーキティ ミーヤー チュクラヤー(設けて新しい家を造ろうね)。否:チュクラン(つくらない)希:チュクイブサン()過:チュクタン()継:チュクトーン()。
チュクイン
①作る。②造る。
- 用例
- ①ヤーノー、ダテーン クミ チュクインディチルヤンデー(来年は、たくさんの米を作るつもりなんだよ)。にモーキティ ミーヤー チュクラヤー(設けて新しい家を造ろうね)。否:チュクラン(つくらない)希:チュクイブサン()過:チュクタン()継:チュクトーン()。
チュクサ
一式。一揃い。一組。供え物や道具などの一式。
- メモ
- 音:チュクサイ。
チュクサイ
一揃い。一式。一緒にすること。
- 用例
- ヲゥトゥトゥ トゥジ カーミ チュクサインカイスン(夫と妻の甕を一緒にする)。
- メモ
- →チュクサ。
チュクトゥバ
一言。
- 用例
- ヤナワラバーヤ チュクトゥバ イーネー タクトゥバン ケーチチューサ(嫌な子だね、一言いえば二言も返してくるさ)。
チュクラ
魚介名。ボラ。
- メモ
- 出世魚で成長するにしたがって、チクラ(チュクラ)、ボラ、サクチと呼び名が変わる。
チュクラグヮークヮーシー
ボラ釣り。
チュクリーン
野菜を洗う前に泥や、枯れた部分を取り除くこと。
- 用例
- ドゥル タックヮートーグトゥ ヤシェー チュクリーン(泥がついているから、野菜の泥や汚れを取り除く)。
チュクン
一組。
- 用例
- ジューバク チュクンディーネー ムチ ターチニ オカズ ターチテー(重箱一組といったら、餅2つにおかず2つさ))。
- メモ
- 沖縄の行事で重箱チュクン(一組)とは、天ぷら、揚げ豆腐、カマボコ、肉や昆布、ゴボウの煮物などを詰めたおかずの重箱2箱と餅を詰めた重箱2箱、計4箱の組み合わせのこと。また、ハンクン(半組)とは、おかず、餅、1箱ずつの組み合わせ。
チュケートゥナイ
隣近所。
- 用例
- チュケートゥナイヌ ヒレーヤ チャー ユーシーヨーヤー(隣近所の付き合いはいつも良くしなさいよ)。
- メモ
- 音1:チュケートゥネー。→ケートゥナイ
チュケートゥネー
隣近所。
- 用例
- ヤータッチゥンジン チュケートゥネートー ユーヒラリヨーヤー(分家していっても隣近所とはよく付き合いなさいよ)。
- メモ
- 音1:チュケートゥナイ。→ケートゥナイ
チュシージー
子どもが人にくっついてばかりいる様。
- 用例
- ウヌ ワラベー、チュシージービカーン ッシ(その子は、人にくっついてばかりで)。
チュシカマ
午後の間。
- 用例
- チュシカマヌ エーカニ シージャヌ ヤーマディ ゥンジ チューン(午後の間に兄さんの家まで行ってくる)。
チュシカマ
10円の借金のかたに使役されること。
- メモ
- 返済するときに、その返礼として元金や利子とは別に1日の労働を供さなければならなかった。
チュシジ
一粒。
- 用例
- チュシジン ヌクサン(一粒も残さない)。
アンマーヤ クメーキヤー ナティ、クミ チュシジンチョー ヒティランタン(お母さんは倹約家で、米の一粒さえも捨てなかった)。
チュジラ
人の顔。
- 用例
- ハジカサミール ヤラー ティーチン チュヂラ ンジュンディン サン(恥ずかしがり屋なのか、ちっとも人の顔を見ようともしない)。
チュタイ
一滴。
- 用例
- カラジンカイ アンダ チュタイ ナシレーワ(髪に油を一滴つけなさい)。
- メモ
- 音1:チタチ。
チュダキ
ひと抱え。
- 用例
- タムノー チュダキ アレー シムサ(薪はひと抱えあればいい)。
チュタチ
一滴。
- 用例
- チュタチナール タイグトゥ イッチン ミッタンサ(一滴ずつ垂れるから、いつまでたっても満たないよ)。
- メモ
- 音1:チュタイ。
チュタニン
他人。
- 用例
- チュタニヌンカイ ハナシヤ ナランサ(他人には話せないよ)。
チュタバイ
一束。
- 用例
- ムルシ チュタバイナー ワキラヤー(皆で一束ずつ分けようね)。
チュタマガイ
人魂。人の不幸、死の前兆として見える火の玉。
- 用例
- チュタマガイガ アガイタンディシガ、ヌーガラ クトゥヌル アガヤー(火の玉が上がったというが、何か不吉なことでもあるのかな)。
チュタマシ
一人分。
- 用例
- ワランチャーン チュタマシナー アタラシェー(子どもたちも一人分ずつあげなさい)。
- メモ
- 物を分ける時に1人分のことをチュタマシという。
チュチキ
1か月。
チュヂケー
人使い。
- 用例
- ワン ヌーシェー、チュヂケー アラサン(私の主人は、人使いが荒い)。
チュチチ
1か月。
チュチャワン
一杯。
- 用例
- チャー チュチャワン ヤティン ヌリ イケー(お茶一杯でも飲んで行きなさい)。
チュチャワンジャー
一杯のお茶。
- 用例
- チュチャワンヂャー ヌムシェー アランドー(お茶は一杯だけ飲むものではないよ)。チュチャワンヂャー ヌリ ゥンジティ イチーネー ナン」ハッチャカインディ(お茶を一杯だけ飲んで出て行くと、災難にあうそうだ)。
チュチュジ
つつじ。

チュチュメー
月。お月さま。
- メモ
- 音2:チーチューメー・チチュー・チッチュ。→チーチュメー。
チュチョーデー
親戚兄弟。兄弟。一門兄弟。
- 用例
- チュチョーデーヤ イチマディン カナサシーヨー(兄弟はいつまでも仲よくしなさいよ)。
- メモ
- 音1:チチョーデー。
チュティンラ
一撃。ひとうち。
- 用例
- チュティンラ サレー スグ トーリティ ネーン(一撃したら、直ぐに倒れてしまった)。
チュテー
一度。一時。しばらくの間。
- 用例
- チュテー イフーナ クトゥバンデー チカイッサヤーンチ(一時はね、変わった言葉を使うなあと思った)。
- メモ
- 音2:チュテーバイ。
チュテーバイ
一時。
- 用例
- ワッターンカイ チュテーバイヤ ヤー カトータン(私たちに、一時は家を借りていた)。
- メモ
- 音2:チュテー。
チュトゥ
1年。
チュトゥクル
一所。一か所。
- 用例
- タムンヤ チュトゥクルカイ マジローケー(薪は一か所に積んでおきなさい)。
- メモ
- 音:チュトゥクマ。
チュトゥシ
同い年。同年生。
- メモ
- 音2:チュトゥシナヤー・チュトゥシンチュ・ヰーヌトゥシ・ヰントゥシ・ヰントゥシナヤー。類:チルミー・チルメー・ユヌチルマー・ユヌチルミー・ヰーヌトゥサー・ヰヌチルマー・ヰンチルミー・ヰンチルメー。
チュトゥシナヤー
同い年。同年生。
- メモ
- →チュトゥシ。
チュトゥシンチュ
同い年。同年生。
- メモ
- →チュトゥシ。
チュナーギ
一帯。
- 用例
- ミチヌ チュナーギ マーチヌ イーラットータン(道一帯に松が植えられていた)。
- メモ
- →イチナーギ。
チュナガタ
夜通し。一晩中。
- 用例
- チュナガタ ウキティ(一晩中起きて)。
- メモ
- 音1:ユナガタ。音2:ユナガトゥ。類:ユーキドゥーシ・ユトゥトゥーチ。
チュナギ
ある一定の長さ。ひとつの長さ。同じ長さ。
- 用例
- チュナギサーニ テーゲー チャッサビカーン アガ(あの長さで、だいたいどのくらいあるかな)。
チュナサガサー
他人の陰口をいう人。
- 用例
- トゥナイヌ アンマーヤ チュナサガサー ナティ、ハナシーン シーブサー ネーン(隣のお母さんは人の陰口ばかり言うから、話もしたくない)。
チュナミ
人並み。
- 用例
- ウフッチュ ナレーカラー チュナミニ シクチン サントー ナランドー(大人になったら、人並みに仕事もしなくちゃいけないよ)。
チュニギリ
ひとにぎり。
- 用例
- メー チュニギリ ニギティトゥラシェー(ご飯を一握り握ってくれ)。
チュニンジン
人間。
- 用例
- チュニンジンヌ アンシェー イチカランシガ(人間がそんなでは生きていけないよ)。
- メモ
- 音1:ッチュニンジン。音2:ニンジン。
チュヌグン
人を出し抜く。
- 用例
- チュヌグンディシェー フミラリーヌ ムノー アランデー(人を出し抜くというのは、褒められたもんじゃないよ)。
チュヌジャー
人を出し抜く人。
- 用例
- チュヌジャートー シクチェー シーブサー ネーン(人を出し抜く人とは、仕事はやりたくない)。
チュヌチ
稲苗を束ねた単位。
- メモ
- チュヌチは10束くらい、ミヌチは30束ぐらい。
チュヌマーシヤー
喪家。
- メモ
- 音1:チュマーシヤー。音2:チュマーシドゥクル・ダビヤー。
チュバーキ
ザルいっぱい。
- 用例
- ゥンム チュバーキ ワキティ トゥラチェーン(芋をザルいっぱい分けてくれた)。
チュハーラ
①いっぱい。十分。腹いっぱい。
②懲り懲り。飽き飽き。
- 用例
- ①ナー チュハーラ カラン(もう腹いっぱい食べた)座。ワンネー ナー、チュハーラヤッサー(私はもう、懲り懲りだ)。
- メモ
- 音1:チュファーラ。
チュバチ
一度。
- 用例
- ウッサヌ ムン チュバチネー ムッチェー イカランシガ(そんなにたくさんの物は、一度には持って行けないよ)。
- メモ
- 音2:チュケーン。
チュヒティミティ
午前中。
- 用例
- チュヒティミティナカイ ハロー ゥンジ チューシェー マシテー(午前中に畑に行ってきた方が良いよ)。
- メモ
- 音2:ヒティミティ。
チュビレー
人付き合い。
- 用例
- イナカヤ チュビレーヌ ウーサヌ、ヲゥタイン(田舎は人付き合いが多くて、疲れる)。
チュファーラ
①いっぱい。十分。腹いっぱい。
②懲り懲り。飽き飽き。
- 用例
- ①チューヤ ユーハマテーグトゥ ムヌン チュファーラ カメー(今日はよく頑張ったから、ご飯もいっぱい食べなさい)。
②ムタランニー ムタサッティ テュファーラソーン(持てないような荷を持たされて懲り懲りしている)。
- メモ
- 音1:チュハーラ。
チュブシ
強い武士。
- 用例
- トゥカシキペークーヤ チュブシ ヤタン(渡嘉敷ペークーはチュブシだった)。
チュブル
頭。
- メモ
- 音1:チブル。
チュマーシドゥクル
喪家。
- 用例
- チュマーシドゥクルヌ ティガネーカイ イチュン(喪家の手伝いに行く)。
- メモ
- 音2:チュマーシドゥクル・チュヌマーシヤー。類:ダビヤー。
チュマーシブラ
訃報を知らせる合図の法螺。
- 用例
- チュマーシブラヤ ミケーン フチ シラスタン(訃報を知らせる合図の法螺貝は、3回吹いて知らせた)。
- メモ
- 音2:ソーキブラ。
人が亡くなると隣保班の人が、雄の法螺貝を低音で長く伸ばすようにして3回吹いて部落中に知らせた。
チュマーシヤー
喪家。
- 用例
- チュマーシヤーンカイヤ ワランチャーヤ ソーテー イカンケー(喪家には子どもたちは連れて行くな)。
- メモ
- 音1:チュヌマーシヤー。音2:ダビヤー・チュマーシドゥクル。
チュマール
①一回り。
②以前。一時。
- 用例
- ①トゥナイヌ ミートゥンダヤ チュマール トゥシヌ シガイン(隣の夫婦は12歳も年が違う)。
②チュマーロー イチュナサヌ フシガランタン(一時は忙しくて大変だった)。
- メモ
- 年齢でのチュマールは十二干一回り。
チュマカイ
一杯。一碗。
- 用例
- ムノー チュマカイナール カムル(ご飯は一杯しか食べない)。
チュマカイジルグヮー
一杯汁。一碗汁。
- 用例
- チュマカイジルグヮーヤ アンダー チカーンヨークー ニータン(一杯汁は油を使わずに炊いた)。
- メモ
- 法事に供える汁のことで、油を使わずに豆腐や野菜を入れて作る。チュマカイジルグヮーは、亡くなった人に供える物なので、おかわりはなく1杯だけという意味。
チュミチ
同じ道。
- 用例
- スートゥ チュミチ アユムン(お父さんを同じ道を歩む)。
チュヤー
ひと家族。同じ家。
- 用例
- チュヤーヲゥティ スダチャン(同じ家で育った)。
チュヰー
人酔い。
- 用例
- コーイムンサーガ ルク マンリ チュヰー スサン(買い物客があまりにも多くて人酔いする)。
チュラー
美しいもの。美人。美女美男子。
- 用例
- ヲィナグングヮヤ チュラー ナティヤ(女の子は美しくてね)。
- メモ
- →イーカーギ。
チュラーク
すっかり。見事に。残らず。
- 用例
- チュラーク ネーン ナティ(すっかり無くなって)。
- メモ
- 音1:チュラーサ。
チュラーサ
すっかり。見事に。残らず。
- 用例
- チュラーサ カチミラッタグトゥ(残らず捕らえられたので)。
チュラーサ カチミングヮチェーサヤー(見事にかき乱してくれたな)。
- メモ
- 音1:チュラーク。
チュラカーギー
美人。美女。
- 用例
- チュラカーギー ヤティン ヤーヌ シクチン シーサンネー ユチラー ネーン(美人でも、家の仕事ができないと甲斐性がない)。
チュラカーギー ンージーネー ナー ハンタン ミーラン(美人を見るともう崖も見えない)。
- メモ
- →イーカーギ。
チュラガサ
梅毒。
- 用例
- ハジカハヌ チュラガサ カカトーンレー イララン(恥ずかしくて、梅毒に罹っているとは言えない)。
- メモ
- 類:ナーバル・ナーバ。
チュラク ナスン
綺麗にする。洗骨する。
- 用例
- ナー ヲゥラン ナティカラ シグニン ナトークトゥ、ハーマヲゥティ チュラク ナスン(もう、亡くなってから4、5年経つので、浜で洗骨をする)。
- メモ
- →カルク ナスン。
チュラサカバサ
美しくて良い香り。美しい姿。
- 用例
- イッペーヌ チュラサカバサ スル ミヤラビンチャー ヤタン(とても美しく良い香りのする娘たちだった)。
チュラサン
きれい。
- 用例
- ハナン サチカンティ アマヌ ヤーヤ ジコー チュラサン(花も咲き乱れて、あそこの家はとてもきれいだ)。
- メモ
- 音1:チュラハン。対:ハゴーサン・ハゴーハン(汚い)。
チュラスガイ
きれいな服装をすること。着飾る。
- 用例
- チュラスガイ シ アシディアッチ、ヤーヌ カシーン スンレー サン(着飾って遊び歩いて、家の手伝いもしようともしない)。
チュラヂン
美しい着物。
チュラニーセー
美しい青年。
チュラハン
きれい。
- 用例
- ワカハシヤ イチ ンチン チュラハン(若い人はいつ見てもきれいだ)。
- メモ
- →チュラサン。
チュラミジ
清水。きれいな水。
- 用例
- クシヌ カーラヤ チュラミジヌ ナガリトーン(後ろの川はきれいな水が流れている)。
チュラムン
物事がきれいなこと。見事。
- 用例
- ヤーニンジュ ムルシ モーイネー ヌーシン チュラムンヤサ(家族皆で踊ったら、何をしても見事なものだよ)。
チュラヰナグ
きれいな女。美人。
- 用例
- ヤカヌチルーンチ チュラヰナグガ ヲゥタンディサ (屋嘉のチルーという美人がいたそうだ)。
- メモ
- →イーカーギ。
チュラウヮーシ
美ら闘牛。
- 用例
- チュラウヮーシディチ イークル ナイネー ターチヌ ウシ ワカスタン(美ら闘牛といって、良い頃合いになると両方の牛を離して引き分けとした)。
- メモ
- 楚辺の闘牛はチュラウヮーシといって、良い時分になると棒を中に入れたり、網を角にひっかけて両牛を引き離した。
チュワカサー
一升徳利。
- 用例
- チュワカサーンカイ サキ コーティ クーワ(1升徳利に酒を買って来なさい)。
チュワカシ
1升。
- 用例
- サキ チュワカシ コーティチャン(酒を1升買ってきた)。
チョーカサー
薄手の幕。
チョーギナー
狂言者。おどけ者。ひょうきん者。
- 用例
- チュビカーン ワラーチ、アンシ チョーギナー ヤテール(人ばかり笑わせて、こんなにひょうきん者だったんだね)。
チョーギン
狂言。おかしい。こっけい。
- 用例
- イッタガ ハナシー スシェー イミン ワカラン、チョーギンル ヤル(お前たちが話するのは意味も分からない、こっけいだよ)。
チョーグェー
下肥え。
- 用例
- アサバン カリアトゥ、ハルカイ チョーグェー カタミティ イキヨー(昼ご飯を食べた後、畑に下肥を担いで行きなさい)。
チョーサージ
死者に被せる白いタオル。顔かけ。
- 用例
- チョーサージ トゥッティ チラグヮー ンチ トゥラシェー(顔かけを取って顔を見てちょうだい)。
チョーシー
一食。
- 用例
- チョーシーン チョー カリカラ イケー(1食でも食べてから行きなさい)。
チョーチカ チョーチカ
経塚、経塚。地震のときに唱えた。
- メモ
- 音1:チョーヂカ チョーヂカ。
経文が埋められているという浦添市経塚に由来する。地震の際にこの呪文を唱えると揺れが収まるという。
チョーヂカ チョーヂカ
経塚、経塚。地震のときに唱えた。
- メモ
- →チョーチカ。
チョーチゲー
蝶番〔ちょうつがい〕。
チョーチョービングヮー
すみれ。
- 用例
- チョーチョービングヮーガ ウッサ サチョール チュラハンヤー(すみれがいっぱい咲いてきれいだね)。
チョーチンムッチャー
提灯持ち。
- 用例
- チョーチンムッチャーヤ ワランチャー ヤクミ ヤタン(提灯持ちは子どもたちの役目だった)。
- メモ
- 嫁入りの時に、前の方で提灯を持って道案内する男女児のことで、道中は振り返ったり、持ち手を変えたりしてはいけない。
チョーデー
きょうだい。
- 用例
- イャー チューデーヤ イクタイガ(あなたの兄弟は何名ね?)。
チョーデー グファイ
兄弟の仲が悪くなること。
- 用例
- オーヤーニ チョーデーグファイ ソーン(喧嘩して兄弟仲が悪くなっている)。
チョーデー イッペー クファサシ(大変仲が悪い)。
チョーデーカサバイ
兄弟重なり。
- 用例
- チョーデーカサバイヤ ブダヌン ワカサントー ナラン(チョーデーカサバイは仏壇も分けないといけない)。
- メモ
- 未婚の男子が兄弟と同じお墓に入ること。兄弟の位牌は並べてはいけないので、養子を取ってでも次男三男の位牌は分けて祀るべきとされた。
チョーデーバカ
兄弟墓。兄弟で墓を同じにしていること。
チョーバン
京判。一升枡。
- 用例
- マーミヤ チョーバンヌ ミー イリレー(豆は一升枡のいっぱい入れなさい)。
- メモ
- 行商の際は一斗樽を2つ担ぎ、一升、五合、一合のチョーバンを3つ持っていった。
チョーバングヮーチャンクルー
子どもの遊び。お金の裏表を言い当てる遊び。
- メモ
- →ウスエー・チャンクルー。
チョーバンヌジ
京枡ですくって盛ったもの。
- メモ
- 73歳の祝いからは大きな祝いで、チョーバンヌジ(京枡盛り)した赤飯をあやかりとして土産にした。
チョームン
経文。
- 用例
- チョームン ユムン(お経を唱える)。
- メモ
- 音2:フームン。
チョーレーグファイ
兄弟の仲が悪くなる事。
- 用例
- イチカラル チョーレーグファイ ソーラー ムヌン イランサ(何時から兄弟の仲が悪くなったのか、物も言わないさ)。
チョーン(~チョーン)
~すら。~さえ。
- 用例
- ウッピンチョーン ナランナー(それすらもできないのか)。
チョッチョイ
ウグイスの幼鳥。
- メモ
- 類:カキヌミーチョッチョロー参照。音:チョッチョイグヮー。
チョッチョイグヮー
ウグイスの幼鳥。

- メモ
- 音:チョッチョイ。
チョッチョラー
ウグイスの幼鳥。
- メモ
- 類:カキヌミーチョッチョロー参照。音:チョッチョラーグヮー・チョッチョレー・チョッチョロー。
チョッチョレー
ウグイスの幼鳥。小鳥。

- メモ
- →カキヌミーチョッチョロー。
チョッチョなどと鳴く雀〔スズメ〕や鶯〔ウグイス〕などの小鳥にそういった。
チョッチョロー
ウグイスの幼鳥。小鳥。

- メモ
- →カキヌミーチョッチョロー。
チョッチョなどと鳴く雀〔スズメ〕や鶯〔ウグイス〕などの小鳥にそういった。
チョンダラー
京太郎。
- メモ
- 首里アンニャ村にいた門付け芸を披露する芸人たちのこと。また彼ら及び彼らの芸を題材とした舞踊、芸能の名称。現在ではエイサーで顔を白塗りし滑稽な動きをする者にもそういう。
チラ
顔。面。
- 用例
- アサ ウキーネー チラカラ アラリヨー(朝起きたら顔から洗いなさいよ)。
チカグロー ムル チラー ミシラン(近頃はまったく顔を見せない)。
チラ ホーチュン
顔を叩く。
- 用例
- イーシ チカンアレー チラホーチュンドー(言うことを聞かないなら顔を叩くぞ)。
チラーグヮー
末っ子。
- メモ
- →イチッガウットゥングヮー。
チラアティン ナラン
目も当てられない。
- 用例
- チラアティン ナラン(目も当てられない)。
チラウチカイ
容貌〔ようぼう〕。顔や全体の姿。ほめる時に使う。
- メモ
- →ウチカイ。
チラガー
豚の顔や頭の部分。

- 用例
- マチカイ イチーネー ウヮーヌ チラガーン ウトーン(町に行くと、豚の顔も売っている)。
- メモ
- 音2:チブルガー。
チラカスン
散らかす。

- 用例
- ワランチャー ヤーヌ ナカヲゥティ アシバシーネー チラカスンドー(子どもたちを家の中で遊ばせると、散らかすよ)。
- メモ
- →カチホーイン。
チラガタカ
目隠し。
チラガマチ
面がまえ。人相。
- 用例
- チラガマチヌ ワッサヌ ターン ユテークーン(人相が悪くて、誰も寄って来ない)。
- メモ
- 音2:チラムチ。
チラコーイン
面目を保つ。
- 用例
- イャーガ シーナチ トゥラチ ウリシ チラコータン(お前がやり遂げてくれたので、それで面目が保った)。
チラスン
品物を切らす。在庫がない状態。
- 用例
- イリーシガ ニーサヌ シナムン チラスン(仕入れが遅く品物を切らす)。
チラソー
面相。顔つき。
- 用例
- チラソーヌ ワッサヌ(顔つきが悪くて)。
- メモ
- 音2:ニンソー・ミンソー。
チラターチー
顔ふたつ。二重人格。八方美人。
- メモ
- 音1:チラターチャー。音2:ターチジラー。
チラターチャー
顔ふたつ。二重人格。八方美人。
- 用例
- チラターチャー ナイネー アトー ドゥシン ヲゥランナイサ(八方美人になると、後は友達もいなくなるさ)。
- メモ
- 音1:チラターチー。音2:ターチジラー。
チラタマヤー
額と顎〔あご〕が高く、中央がくぼんだ顔。
- 用例
- シマジリイェンチョー ジュームッカー、ナカガミイェンチョー チラタマヤー(島尻鼠は尻尾切れ、中頭鼠はくぼんだ顔)。
チラティーチ
顔ひとつ。瓜ふたつ。
- 用例
- イチクル ヤシガ チラティーチ ナティ ターチューヌ グトーン(従妹なんだが瓜ふたつで、双子のようだ)。
- メモ
- 類:マンニー。
チラヌカー
顔の皮。面の皮。
- 用例
- ワッサヌ クトゥ シン ヌーリン ウマーン、チラヌカー アチサン(悪いことをしても気にもしない、面の皮が厚い)。
- メモ
- 音1:チラガー。
チラハジ
面恥。恥。
- 用例
- イャーヤ チュヌメーヲゥティ ワンニンカイ チラハジ カカチ(お前は人前で私に恥をかかせて)。
- メモ
- 音2:ハジ。
チラハジカサン
気恥ずかしい。
- 用例
- ルク チュラスガイ シーネー チラハジカサルアシデー(あまりきれいな恰好をすると気恥しいんだよ)。
- メモ
- →ウスハジカサン。
チラヒンガー
顔が汚れていること。
- 用例
- チラヒンガー ナティ マーヲゥティ アシディチャガ?(顔が汚れているが、どこで遊んできたの?)。
- メモ
- 音2:ヒンガーマーウー・ヒンガーマヤー。
チラブイ
そっぽを向くこと。
- 用例
- ヌール クサミチョーラー、チャー チラブイ ソーサ(何を怒っているのか、いつもそっぽを向いている)。
チラフクガー
顔がむくんでいる様。
チラフックヮー
ふくれっ面。おこりんぼ。
- 用例
- ヰナグヌ チラフックヮー シーネー トゥジサー ヲゥランドー(女がふくれっ面をしていると、妻にする人はいないよ)。
チラブニトゥガヤー
頬骨の張った人。
チラムチ
面がまえ。人相。
- 用例
- アヌ チョー アンシ チラムチヌ ユタハルヤー(あの人はとても人相が良いね)。
- メモ
- 音2:チラガマチ。
チラユグシ
顔汚し。
- 用例
- ウッサン ナランネー イャーヤ ヤーヌ チラユグシル ヤル(それくらいも出来ないなら、お前は家の面汚しだ)。
チラヨー
顔に現れること。
- 用例
- ワー トゥジェー チム ヒガンネー スグ チラヨー スン(私の妻は気に入らないと、すぐに顔に現れる)。
チラワージュー
顔がしわくちゃなこと。しかめっ面。
- メモ
- 類:ワジャンカー・ワジャンピーリ・ワジャンピーリー。
チリ
丁。豆腐1箱から切り分けたものを数える数詞。
- メモ
- 数詞(~チリ)はチュチリ(1丁)、タチリ(2丁)、ミチリ(3丁)と数える。
チリアクタ
塵芥。
- 用例
- チリアクタヌグトゥ アマンカイ ヒティラットータン(塵芥のように、あそこに捨てられていた)。
- メモ
- →アクタチクタ。
チリー
清潔。
- 用例
- ヤーヌウチン フカン チャー チリー ソーキヨー(家の中も外も、いつも清潔にしなさいよ)。
チリーナムン
清潔な人。
- 用例
- チャー サージャートゥ シ アンシ チリーナムン ヤルヤー(いつもさっぱりして、何て清潔な人なんでしょうね)。
チリイユ
魚介名。アイゴの稚魚。アイゴの一種。
- 用例
- チリイユディネーヨー カラスグヮーヌ ウチヤサ(チリイユというのはアイゴのひとつだよ)。
- メモ
- →スク。
チリーン
切れる。尽きる。能力がある。
- 用例
- ウヌ ホーチャーヤ ユー チリーン(その包丁は良く切れる)。
チョーデーヌ ヰンヌ チリーン(兄弟の縁が切れる)。
チブロー チリトーン(頭がきれている)。
- メモ
- 否:チリラン(切れない)。
チリーン
連れる。
チリキジ
切り傷。
- 用例
- チリキジヤ ミジネー ンラサンキヨー(切り傷は水に濡らすなよ)。
チリキジャムン
切り刻む。
- 用例
- チリビラー チリキジャムン(ニラを切り刻む)。
チリグサ
植物名。セイロンベンケイ。
- メモ
- 音2:トーシチャグサ。葉を丸く型どってお金に見立てて、買い物ごっこをして遊んだ。
チリクチ
切り口。
- 用例
- キーヌ チリクチンカイ ヌーイ タックヮースン(木の切り口に糊を塗る)。
チリクヮイン
食いやがる。
- メモ
- 「食べる」の卑語。
チリヂリ
今にも切れそうな様。
- 用例
- チナー チリヂリー ナトーグトゥ ヘーク ケーランネー(綱が切れそうだから早く取り替えないと)。
チリデー
結納などに御馳走を盛って行くのに用いた長方形の大きな盆。
- 用例
- サキムイネー チリデーンカイ クヮッチー イッティ ムッチ イチュタン(結納には、大きな御膳に御馳走を入れて持って行った)。
- メモ
- 音:チルデー。結納にはチリデーという大きな長方形の御膳にムリムチ、豆腐、ターゥンム、天ぷら、肉等の御馳走を詰めて、周囲を細い竹で囲って芭蕉の紐で結んで運んだ。
チリナサン
情けない。辛い。
- 用例
- ヰナグングヮ チージカイ ヤラスシェー ヌーヤカ チリナサン(娘を辻に遣ることは何よりも辛い)。
- メモ
- 戦前の田舎の貧しい家では、男は糸満売りに、女は辻・遊郭に出す家も多かったという。
チリハシ
切れ端。
- 用例
- ダー、チリハシヤ ワンガ チカイサ(どれ、切れ端は私が使うさ)。
チリハブ
腕白。きかん坊。
- 用例
- ウレー ウーマク、チリハブ ヤンドー(そいつは腕白、きかん坊だよ)。
- メモ
- →アカマク。
チリバンタ
崖。切り立った崖。険しい崖。
- メモ
- 音2:ハンタ・フチバンタ。→スギバナ。
チリビラ
ニラ。

- メモ
- 音1:キリビラ・チリビラー。音2:ヒラタービラ。
チリビラー
ニラ。

- 用例
- ソーミンチャンプルーンカイ チリビラー イリーネー マーササ(ソ-ミンチャンプルーにニラを入れると美味しいよ)。
- メモ
- 音1:キリビラ・チリビラ。音2:ヒラタービラ。
チリファ
切れ味。
- 用例
- チリファヌ アン(切れ味鋭い)。
チリファ
物事のけじめ。
- 用例
- ニンジノー イクチ ナティン チリファガ ネーントー ナラン(人間は幾つになっても、けじめがないといけない)。
チリフダ
土地の所有権証明書。
- 用例
- チリフダヤ マーマカチ ウチョーカンネー(土地の所有権証明書は、ちゃんと置いておきなさいよ)。
チリマシ
切り枡。桝を切ること。
- 用例
- クメー チリマシシ ハカイシェー マシ(米は枡できっちり量ったほうがいい)。
- メモ
- 音1:キリマシ。
チリヤー
切れ者。優れ者。
- 用例
- トゥカシキペークーヤ チリヤー ヤタン(渡嘉敷ペークーは頭が良かった)。
- メモ
- 音2:ディキヤー。→クーサムン。
チリリンクヮンクヮン
人が混ざり合って動く様子。
- 用例
- チリリンクヮンクヮン シ、ヌール ナトーラー ワカランタン(あまりにも人が多すぎて混み合い、何が何だか分からなかった)。
チリローシー
汁用の鍋。
- メモ
- 音1:チジュローシー・チルローシー。
チリローシー
汁用の鍋。
- メモ
- 音1:チジュローシー・チルローシー。
チリンアクタン
塵も芥も。何でもかんでも。
- 用例
- チリンアクタン アチミティ、アトー チャー スル チムエーガ(何でもかんでも集めて、後はどうするつもりか)。
チリンチュン
切り入れる。切り刻んで入れる。
- 用例
- ヌクトール ヤシェー チリンチュン(残っている野菜を切り入れる)。
チル
①つる。糸。弦〔げん〕。
②筋〔すじ〕。腱〔けん〕。
- 用例
- ①ゥンム シーヤーニ チル ヒチョーン(芋が腐って糸を引いている)。
②ヒサヌ チルヌ チリティ アッチンナラン(足の筋が切れて、歩くこともできない)。
チル
鍋の取っ手。
- 用例
- ナービヌ チル チューク ムッチ ヒッタティティ クーワ(鍋の取っ手を強く持ち上げて来なさい)。
チルアーシ
三線の弾き合わせ。音合わせ。
- 用例
- サンシンシンカガ チルアーシ ソーン(三線弾きが音合わせをしている)。
チルカー
衣類。着物。
- メモ
- 音2:チンチルカー。→キンキハラ。
チルガイン
浸かる。
- 用例
- チューヤ ヲゥタトーグトゥ ユーフルンカイ チルガイン(今日は疲れているからお風呂に浸かる)。
否:チルガラン(浸からない)希:チルガイブサン(浸かりたい)過:チルガタン(浸かった)継:チルガトーン(浸かっている)。
チルカキ
弦(つる)かけ。
- メモ
- 弓のような形の持ち手を掛けるチルカキが鍋に付いていた。
チルジ
蹴爪〔けづめ〕。鳥、主にタウチー(闘鶏)の攻撃用の爪。
- 用例
- トゥイグヮーヌ チルジ(鶏の蹴爪)。
チルジューサン
体の筋〔すじ〕や腱〔けん〕が強い。
チルダイ
気抜け。落胆。気持ちが滅入る様。落胆して体の筋がだれること。力がはいらないこと。
- 用例
- アチサヌ フシガラン チルダイ シ、ヌーン シーブサーネーン(暑くてたまらず気持ちが滅入って、何もしたくない)。
- メモ
- 音2:チゲーダイ。
チルデー
結納などに御馳走を盛って行くのに用いた長方形の大きな盆。
- メモ
- →チリデー。
チルナービ
取っ手付きの鍋。
- メモ
- 音2:ティーナービ・ティーチチャーナービ。
チルブン
つるむ。
- 用例
- ドゥシンチャー チルディ マーカイガヤー(友達同士つるんで、どこにかね)。
チルブン
交尾する。
- 用例
- ワン イントゥ イャー イン チルバスン(私の犬とお前の犬を交尾させる)。
トゥイヌ チルブシ(鳥が交尾するのを)。
チルミー
同い年。同年生。
- 用例
- チルミーディシェー イクチ ナティン イームンヤー(同年生というのは、幾つになっても良いもんだね)。
- メモ
- 音1:チルメー。→チュトゥシ。
チルメー
同い年。同年生。
- 用例
- チルメーヌ アチマトールムン ティーチェー モーティンラナ(同年生が集まっているから、ひとつ踊ってみよう)。
- メモ
- 音1:チルミー。→チュトゥシ。
チルローシー
汁用の鍋。
- 用例
- ワンガ ヰーラチェーヌ チルローシー ナマン チカトーンナー(私があげたチルローシーは今も使っているの?)。
- メモ
- 音1:チリローシー・チジュローシー。
チレーイン
忌み嫌う。
- 用例
- ヤンメームンヤ チュマーシヤーカイ イチュシェー チレーイン(病気の人は、亡くなった人の家に行くのは忌み嫌う)。
チレークニ
人参。
- 用例
- クンドゥヌ チレークニヤ アンシ ユカトールヤー(今年の人参はとても豊作だね)。
- メモ
- 音1:キデークニ・キレークニ・チデークニー・チレークニ。
チロー
器量。
- 用例
- チロー ユタサヌ イー ワカムン ヤサ(器量が良くて良い若者だね)。
チロージンブン
器量よし、知恵あり。
- 用例
- チロージンブン ディキティ、アリガサク イー ワカムノー クヌ シマネー ヲゥラン(器量も良く知恵も優れて、彼ほど良い若者はこのムラにはいない)。
チワ
きわ。とき。際。
- 用例
- ウヌ チワ ナイネー ワンガ タシキーサ(そのときになったら、私が助けるよ)。
イチュル チワ ナタグトゥ(行く時になって)。
チワメー
際目。
- 用例
- ヌーヌ チワメー(どんな時でも)。
チン
斤。重量の単位。
- 用例
- シシ イッチン コーラ(お肉を一斤ください)。
- メモ
- 1斤は600g。イッチン(1斤)、ニチン(2斤)、サンギン(3斤)と数える。
チン
魚介名。クロダイ。
- 用例
- チューヤ チン ダテーン トゥッティチェーン(今日はクロダイをたくさん取って来てある)。
チン
角。つの。
- 用例
- チン ミーギンドー(角がはえてくるよ)。
- メモ
- 音1:チヌ。
チン
着物。衣服。
- 用例
- チン ケーイグトゥ イチュター マッチョーケー(着物を着換えるから、ちょっと待っていてね)。
- メモ
- 類:キン。
チンアタビー
両生類。カエルの一種。ヒメアマガエル。
チンウスメー
着物に隠れて、人数と誰が入っているか言い当てる遊び。
- メモ
- →トービーラーグヮー。
チンガー
つるべ井戸。釣瓶〔つるべ〕で汲む井戸。
- 用例
- チンガーカラ イクケーンル ミジ クラダー ワカラン(つるべ井戸から、何回水を汲んだのか分からない)。
チンガーグヮー
渡慶次の境界にあった井戸。
- メモ
- 渡慶次と瀬名波の境界にあった井戸で洗濯などの生活用水に使った。
チンカーミー
出来物の一種で、夏の暑い時に子どもの頭にできる。
- 用例
- ウッピナーヌ チンカーミーヌ ゥンジトール(大きなチンカーミーができてるね)。
- メモ
- →ウーブ。
チンガックイ
着物に隠れて、人数と誰が入っているか言い当てる遊び。
- メモ
- →トービーラーグヮー。
チンガニ
魚介名。陸ガニ。
- 用例
- チンガニ ンチャル クトゥン アンナー?(陸ガニを見たこともあるの?)。
チンクヮー
カボチャ。南瓜。

- 用例
- ウッピナーヌ チンクヮーヤ ムッチュンディ デージヤサ(そんなに大きなかぼちゃは、持つのが大変だ)。
- メモ
- 音2:ナンクヮー・ナンクヮー。
チンケームンケー
転げ回る様。
- 用例
- チンケームンケー スルカ ヤミル スンナー?(転げ回るほど痛いのか?)。
- メモ
- →キリキリミングヮー。
チンケーラスン
ひっくり返す。
- 用例
- チカティ ウワタル バーキヤ ウークカイ チンケーラスン(使い終わったザルは、奥にひっくり返しておく)。
- メモ
- →ウッケースン。
チンサグ
植物名。ホウセンカ。
- 用例
- ンカシ ナーンカイ チンサグヌ ハナガ ユーサチョータン(昔は庭にほうせんかの花もよく咲いていた)。
- メモ
- 音1:チンサグー。
チンサグー
ホウセンカ。
- メモ
- 音1:チンサグ。
チンシ
膝。
- 用例
- チンシヌ ウッピ フックトーシガ マーガラカイ ウッチルシー?(膝がそんなに膨れているが、どこかに打ったの?)。
チンシザラ
膝小僧。
チンシトーブー
足が真っすぐなこと。
- メモ
- 対:マタガニー・ハッチャー(がに股)。
チンジバル
{近所原}。渡慶次の小字。
チンジビラ
親志の地名。坂道の名称。
- メモ
- 親志の外れにあたる道。火事があるとチンジビラの入り口でヒーゲーシ(火返し)した。
チンシメーギー
正座。
- メモ
- 類:ヒサマンクー・ヒサマンチ・ヒサマンチュー・フィサマンチュー。
チンジャーバル
{近川原}。古堅の小字。
チンジュ
近所。
- 用例
- ムラヌ チュチンジュ(村の一近所)。
チンジュン
紡ぐ。
- 用例
- ヲゥー チンジュル ヤーマ(苧〔芭蕉〕を紡ぐ糸車)。
チンシルダキ
膝丈。
チンスー
重さ。体重。
- 用例
- ソーグヮチウヮーヌ チンスーヤ チャッサ カカトータガ?(正月用の豚の重さは何斤だったねぇ?)。
チンターゲーイ
でんぐり返り。またはひっくり返ること。
- 用例
- ワラビヌ チンターゲーイ ッシ アシドーン(子どもがでんぐり返しをして遊んでいる)。
- メモ
- →サーナーゲーリー。
チンダガニ
針金。
- 用例
- チンダガニヤ アブナサクトゥ チュトゥクマンカイ ユシトーケー(針金は危ないから一か所に寄せておきなさい)。
- メモ
- 音2:シーブンガニ。
チンダミ
調弦。
- 用例
- ンナシ チンダミ アティーン(皆で調弦をする)。
- メモ
- 類:カラバンキ
チンダンブクル
頭陀袋。死者に土産を持たす袋。
- 用例
- ナマー チンダンブクルン ソーシキヤーガ シコーティ トゥラスン(今は頭陀袋も葬儀社が準備してくれる)。
- メモ
- 音2:ジンジャイブクル・ジンダブクル・ヤンザイブクル。→ジンジャイブクル。
チンチ
天気。
- 用例
- イー チンチ ナティン、ワンネー イカラン(良い天気になっても、私は行けない)。
- メモ
- →ウヮーチキ。
チンチキーン
つねる。
- 用例
- ウミチットゥ ムム チンチキーン(思いっきり腿をつねる)。
否:チンチキラン(つねらない)希:チンチキーブサン(つねりたい)過:チンチキタン(つねった)継:チンチキトーン(つねっている)。
チンチキムンチキ
つねり回す様。
- 用例
- チンチキムンチキ シ アンスカ ナケーサンケー(つねり回してそんなに泣かすな)。
チンヂチン
着物包み。着物を包んだ風呂敷。
- 用例
- アマカラ チンヂチン カミティ ハイシェー ター ヤガヤー?(あそこから着物の包みを頭に載せて行くのは誰かな?)。
- メモ
- 音1:キンヂチン。
チンヂチンカミヤー
嫁入り道具の着物包みを、頭に載せて運ぶ人。
- メモ
- →キンヂチンカミヤー。
チンチナー
鳥名。セッカ。
- 用例
- チンチナーガ トゥディアッチャギーンレー(ひばりが飛んでいるよ)。
アネッ!アマカラ チンチナーグヮーガ トゥバギーサ(ほら!あそこからセッカが飛んでいるよ)。
- メモ
- 類:チンチナーグヮー。チンチンマー。
沖縄では一般にヒバリとも呼ばれている。
チンチョー
樽皮を引っ掛ける道具。
- 用例
- ダー チンチョーヤ ウマンカイ ドゥキナチョーケー(どれ、樽皮を引っ掛ける道具はそこに退けておきなさい)。
チンチリモーカー
転げ回る様。のたうち回る様。
- 用例
- ワタ キラッティ、チンチリモーカー ソータン(お腹を蹴られて、のたうち回っていた)。
- メモ
- →キリキリミングヮー。
チンチルカー
衣類。着物。
- 用例
- チンチルカーン ムル ムッチ、ヤーカラ ゥンジティ ハイタン(衣類も全部持って、家から出て行った)。
チンチルカーン ネーン(着る物もない)。
- メモ
- 音2:チルカー。→キンキハラ。
チンチルモーヤー
転げ回る様。
- 用例
- チンチルモーヤー シ(転げ回って)。
- メモ
- →キリキリミングヮー。
チンチン
セッカ(鳥の一種)の鳴き声。
チンチン
ビーチャー(ジャコウネズミ)の鳴き声。
- メモ
- 鳴き声が聞こえるとお金が入ってくると言った。
チンチントゥヌガー
飛び跳ねる様。
- 用例
- シケヌンカイ ゴーカクシ チンチントゥヌガー ソータン(試験に合格して飛び跳ねて喜んでいた)。
- メモ
- 類:トゥンガーモーヤー・トゥンジャートゥンジャー・トゥンジャーヒンジャー・トゥンジャーモーヤー。
チンチンビサグヮー
セッカのようなやせ細った足の者。ごぼうのように細い足。
- 用例
- チュラカーギー ヤシガ チンチンビサグヮー ナティ ナマニン ヲゥーリーギサヌ(美人だが足が細くて、今にも折れそうだ)。
チンチンマー
セッカ。
- 用例
- ナー ウヌ チンチンマーヤ ヲゥラン ナトーンドー(もうそのセッカはいなくなっているよ)。
チントゥ
丁度。きっちり。ちゃんと。たった。
- 用例
- アトー タラーン ナイネー デージ ヤグトゥ チントゥ ハカリヨー(あとで足りなくなると大変だから、きちっと量りなさいよ)。
チヌーヤ チントゥ ワンチュイ ヤタン(昨日はたった私ひとりだった)。
チントゥカントゥ
丁度。きっちり。
- 用例
- ワッター アンマーヤ クメーキージューサヌ、チャー チントゥカントゥシカ ムタサン(私の母は細かすぎて、いつも丁度しか持たさない)。
- メモ
- 類:チントゥ。
チントゥンヌウードゥ
上等の布団。
- 用例
- カンシ ヒーサルムンヌ チントゥンヌウードゥンレー カンシレー(こんなに寒いのに、上等な布団を被せなさい)。
- メモ
- 「言葉ぁ銭使ぇ」『古堅の民話』より。
チンナマー
カタツムリ。
- メモ
- 音2:チンナン。
カタツムリは削った芋を与え一晩おき、糞を出させてからお汁にして食べた。
チンナミー
小柄な人。
- 用例
- チンナミー ナティ クーソーラーハン(小柄で可愛い人だ)。
チンナン
カタツムリ。
- 用例
- ハルヌ チンナンヤ トゥッティ ヒティレー(畑のかたつむりは取って捨てなさい)。
- メモ
- →チンナマー。
チンナンオーラセー
カタツムリを戦わせる遊び。
- 用例
- ドゥシンチャートゥ チンナンオーラセー シ アシブタン(友だちとかたつむりを戦わせて遊んだ)。
- メモ
- 2匹のかたつむりの殻の尖った先の部分を合わせて喧嘩させる遊びで、潰れると負け。
チンナングルー
カタツムリの殻。
- メモ
- 音2:チンナンビーカー。
チンナンビーカー
カタツムリの殻。
- 用例
- ウッサキー チンナンビーカーヌ アル(そんなにたくさんのカタツムリの殻があるね)。
- メモ
- 音2:チンナングルー。
チンヌガス
落っことす。
- 用例
- アイナー!アッタヌ ワラビ チンヌガチャンバーイ(ああ!大切な子どもを失ってしまったんだね)。
- メモ
- 早産で赤子が亡くなったり、流産することにチンヌガチャン(漏らしてしまった)といった。
チンヌギーン
抜け落ちる。
- 用例
- チンヌギトーシェー ネービラニ(抜けて落ちているのはありませんか)。
チンヌク
サトイモ。里芋。鶴の子芋。

- 用例
- ターゥンムン マーサシガ チンヌクン マーサンドー(田芋も美味しいが、里芋も美味しいよ)。
チンヌクジューシー
里芋雑炊。
- 用例
- チンヌクジューシー ニチチャーキ ヤサ、アチコーコー カメー(チンヌクジューシーを炊いたばかりだよ、熱々のを食べなさい)。
チンヌクムシ
昆虫名。里芋の害虫。
- 用例
- チンヌクムシヤ ウトゥルサヌ サーイン ナラン(チンヌク虫は恐くて触れない)。
チンヌハシ
着物の切れ端。
- 用例
- チンヌハシ ヤティン アチミトーチーネー、ヌーガラカイ チカーリーサニ(着物の切れ端でも集めておけば、何かに使えるでしょう)。
- メモ
- 音1:キンヌハシ。
チンバー
海岸から切り出した石垣用の石。
- 用例
- イシガチ チミーネー チンバー ダテーン チカイタン(石垣を積む時にはチンバーをたくさん使った)。
チンバーヤ
大黒柱。
チンバナ
染め粉、熱冷ましの薬として用いられた花、薬草。
- 用例
- チバナヌ アッタイグヮーニ チンバナ ユカラチ ヌースガ アングヮー、ワッター ヤクミーガ ンマヌイ ティーサージー(知花の菜園にチンバナを繁らせて何をするの娘さん、うちの兄さんが馬に乗るときの手拭いを染めるのよ)。
- メモ
- 黄色い花で染め粉になった。熱冷ましの薬としても使われていた。楚辺では生後1週間しても赤子の目が開かない場合はチンバナとキョウバン、それに蜜柑の果汁を混ぜて煎じた汁を浸した布で目を拭いた。
チンパナ
供物の米の呼称。神前に供える洗い清めた米。
- メモ
- 音2:チンミハナ。
チンハブ
①ハブの一種。
②言葉で人にかみついたり、いびったりする人のことにもいう。
- メモ
- 頭は丸く、小さな蛇〔ヘビ〕。
チンピラー
背が小さいこと。
- 用例
- クヌワラベー チンピラーナティ フルイーヤスガヤー(この子は背が小さいが、大きくなるかな?)。
チンプー
方角。
- 用例
- マジェー チンプー アティティンディ(まずは方角を当ててごらん)。
- メモ
- 音1:ティンプー。
チンブク
竹製の釣り竿。
- 用例
- チンブク カタミティ イユ クヮーシーガ イチュン(釣り竿を担いで魚釣りに行く)。
チンプルゲーイ
でんぐり返り。またはひっくり返ること。
- 用例
- タタンヌイーヲゥティ チンプルゲーイッシ アジブン(畳の上ででんぐり返りをして遊ぶ)。
- メモ
- →サーナーゲーリー。
チンボーブイ
魚介名。貝名。水字貝。
- メモ
- 魔除けとして軒下や豚小屋に吊した。また、紐で結わえて牛に見立てて幼児が引いて遊んだ。
チンボーラー
魚介名。ウミニナ。
- 用例
- ウミカイ ゥンジャレー チンボーラー ダテーン トゥティ チェーン(海に行ったらウミニナをたくさん取ってきてある)。
チンマーサー
円形に石積みがされた場所。
- メモ
- 小さなロータリーのような場所で 円形に石積みがされ、中央にはガジュマルなどが植えられている。
チンマーサーバカ
洞穴囲込墓。
チンマーヤー
爪の周りにできるはれ物。
- メモ
- 音1:チミマーヤー。
チンマガイン
縮こまる。いじけたり、かしこまったりして小さくなること。
- 用例
- ヒーサヌ カタカル ンカイ チンマガイン(寒くて片隅に縮こまる)。
継:チンマガトーン(縮こまっている)。
チンミ
斤目。目方。
- 用例
- イユヌ チンミ ハカトーケー(魚の目方を測っておきなさい)。
チンミハナ
供物の米の呼称。神前に供える洗い清めた米。
- 用例
- チュー チカイシェー チンミハナル ヤンドー(今日使うのは洗い米だよ)。
- メモ
- 音2:チンパナ。
チンムー
ふたつの事を同時に行うこと。
- 用例
- サキムイニ ニービチ チンムー スンテー(結納の時に結婚式も一緒にするさ)。
チンヰチョーン
思いっきり尻もちをついていること。
- 用例
- アネッ!アマヲゥティ チンヰチョーサ(ほれ!あそこで尻もちをついて座っているさ)。

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