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- しまくとぅば単語帳:ト
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トゥ
~と。
- 用例
- タートゥ アシビーガ イチュガ?(誰と 遊びに 行くの?)。
トゥイ
鳥。酉。鶏〔ニワトリ〕。
- 用例
- トゥイグヮーヤ クーガー ナチェーガヤー(鶏は 卵を 産んだかな)。 ヤーノー トゥイドゥシ アタトーン(来年は 酉年 だよ)。
- メモ
- 鳥が家に入って外に出て行かず、だらだらと家の中にいるときはフカンジをしなければならない。家の中に鳥が入ると厄。家が見えない浜に泊まり厄を払った。
トゥイ スグヤー
鶏を殴る人。
- メモ
- 鶏法度に反した時に鶏を捕らえる人のことをいった。 税金徴収が終わると、午後からは放し飼いにされた鶏を取り締まった。
トゥィ
鳥。酉。鶏〔ニワトリ〕。
トゥイアースン
取り合わせる。
- 用例
- ワンガ チュクテーシトゥ イャーガ チュクテーシトゥ トウィアースン(私が 作ったのと 君が 作ったのを 取り合わせる)。 否:トゥイアーサン(取り合わせない)希:トゥイアーシーブサン(取り合わせたい)過:トゥイアーチャン(取り合わせた)継:トゥイアーチョーン(取り合わせている)。
トゥイアチケー
取り扱い。
- 用例
- シナムンヌ トゥイアチケーヤ キーチキリヨー(品物の 取り扱いは 気をつけなさいよ)。
トゥイアチミーン
取り集める。
- 用例
- チラカトーシ チュトゥクマンカイ トゥイアチミーン(散らかっているのを 一か所に 取り集める)。 否:トゥイアチミラン(取り集めない)希:トゥイアチミーブサン(取り集めたい)過:トゥイアチミタン(取り集めた)継:トゥイアチミトーン(取り集めている)。
- メモ
- 類:トゥイチャーメーイン(取り集める)・トゥッチミーン(取り集める)。
トゥイオーラシェー
闘鶏〔とうけい〕を戦わせること。
- 用例
- ワラビヌゥンジトーティ トゥイオーラシェーシ ジン カキーンナー!(子どものくせに 闘鶏で お金を かけるのか!)。
トゥイオーラセー
闘鶏〔とうけい〕を戦わせること。
トゥイカンカー
鶏カンカー。
- メモ
- 8月に鶏を潰して行ったカンカー行事。
トゥイガンカー
鶏カンカー。
- メモ
- 8月初戊か初庚に行う行事。伊良皆の行事。
トゥイグーネー
取り合い。
- 用例
- ンナガ トゥイグーネーシーネー スグ ネーンナイン(皆で 取り合いしたら 直ぐに 無くなるさ)。
トゥイクェー ザチマー
座喜味字民の性質。
- メモ
- 鶏食いザチマー。農作物を食い荒らしたりする鶏〔ニワトリ〕の飼い主があらわれない場合、それを食べてもよいという字の規則からそう呼ばれた。
トゥイグルー
とるのが難しいもの。
- 用例
- ウレー トゥイグルー ヤン(それはとるのが難しい物だ)。
トゥイグヮー
鳥。小鳥。
トゥイグヮーオーラセー
闘鶏〔とうけい〕を戦わせること。
トゥイケー
取り換え。交替。交易。
- 用例
- イャームントゥ ワームントゥ トゥイケーティ チカラナ(君の物と 私の物と 取り替えて 使おう)。 トートゥヌ トゥイケー(唐との交易)。アシビトゥイケー(ムラとムラとで行う芸能交流)。
トゥイケーイ
取り換え。交替。交際。
- 用例
- ユヌグトゥ トゥイケーイシ(同じように交際して)。
トゥイケースン
取り返す。
- 用例
- カラチェーシヤ チャーシン トゥイケースン(貸したのは どうしても 取り返す) 否:トゥイケーサン(取り返さない)希:トゥイケーシーブサン(取り返したい)過:トゥイケーチャン(取り返した)継:トゥイケーチョーン(取り返している)。
トゥイシ
砥石。
- 用例
- ホーチャーヌ チリラングトゥ トゥイシシ トゥジュン(包丁が 切れないから 砥石で 研ぐ)。
トゥイシラビ
取り調べ。
- 用例
- ヌーガラ アイルスタラー ジュンサガ トゥイシラビ ソーヌフージ(何か あったのか 巡査が 取り調べを しているらしいよ)。
トゥイスーブ
闘鶏〔とうけい〕。
- 用例
- トゥイスーブシェー アシバンキヨー(闘鶏しては 遊ぶなよ)。
- メモ
- 類:トゥイオーラシェー(闘鶏)。
トゥイタカネーンサッティ
甘やかされて。
- メモ
- トゥイタカテー(子どもを甘やかして育てること)。
トゥイチガイン
取り違える。
- 用例
- アワティーネー シナムン トゥイチガインドー(慌てると 品物を 取り違えるよ)。
トゥイチャメーイン
取り集める。
- 用例
- フスクソーラー アマカラ トゥィチャメーインテー(不足しているなら あちこちから 取り集めるさ)。
- メモ
- 類:トゥイアチミーン(取り集める)・トゥッチミーン(取り集める)。
トゥイドゥシ
酉年。
- 用例
- チャクシガ ヤマトゥカイ ゥンジャシェー トゥイドゥシ ヤタヌハジヤッサー(長男が 大和に 行ったのは 酉年 だったはずだよ)。
トゥイナシ
とりなし・とりなすこと。
- 用例
- クンドゥヌクトー ワー シージャガ トゥイナシスンディー(今度のことは 私の 兄が とりなすそうだ)。
トゥイヌクサー
取り残した物。
- 用例
- トゥイヌクサー ビカーンル ヌクトール ソームノー ネーンデー(取り残した物 ばかり 残っていて まともな物は ないよ)。
トゥイヌクシ
取り残し。
- 用例
- トゥイヌクシヤネーニ ユー ンリヨー(取り残しはないか よく 見なさいよ)。
トゥイヌチビ
ツルムラサキ。
トゥイヌチビー
ツルムラサキ。
トゥイヌチビー
オニタビラコ。
- 用例
- トゥイヌチビーヤ タンププカイ ニチョーサ(オニタビラコは タンポポに 似ている)。
トゥイヌチュ
酉年生まれの人。
- 用例
- ワッター ミートゥンダ トゥイヌッチュヤン(私たちは 夫婦とも 酉年生まれだ)。
トゥイヌハニー
羽毛。
トゥイヌファ
西の方角。
- 用例
- トゥイヌファ ンカティ トゥリ ハイタンサ(西の方角に 向かって 飛んで 行った)。
- メモ
- トゥイヌファとは西の方角で、時間としては午後六時頃を表す。
トゥイヌファグチ
西風。
- 用例
- シラサヌ トゥイヌファグチガ フチャギーサ(涼しいね 西風が 吹いているさ)。
トゥイノースン
取り直す。
- 用例
- バッペーティ トゥッテーグトゥ トゥイノースン(間違って 取ったから 取り直す)。 否:トゥイノーサン(取り直さない)希:トゥイノーシーブサン(取り直したい)過:トゥイノーチャン(取り直した)継:トゥイノーチョーン(取り直している)。
トゥイバーキ
目籠〔めかご〕。
- メモ
- 目の粗い籠。鶏〔ニワトリ〕にかぶせて檻〔おり〕のようにして使う。
トゥイハカライン
取り計らう。
- 用例
- ワッター スーガ チャンリッパ トゥイハカラインディー(私の 父が ちゃんと 取り計らうって)。
トゥイバットゥ
鶏法度。
- メモ
- 放し飼いの鶏が畑や収穫後、庭に広げた作物を食い荒らさないように定められた内規。牧原では2月以降6月までに適用。3羽以上飼ってはならないなどの規則もあった。
トゥイハンスン
取り損じる。
- 用例
- ウクリティ チャーニ トゥイハンスン(遅れて 来て 取り損ねる)。 否:トゥイハンサン(取り損じない)過:トゥイハンチャン(取り損じた)継:トゥイハンチョーン(取り損じている)。
トゥイハンラカスン
取りこぼす。取り損なう。
- 用例
- イャーヤ チャー トゥイハンラカスンヤー(君は いつも 取り損なうね)。 否:トゥイハンラカサン(取りこぼさない)過:トゥイハンラカチャン(取りこぼした)継:トゥハンラカチョーン(取りこぼしている)。
- メモ
- 何かを手で受け取ろうとして、取りこぼしてしまうこと。
トゥィヒチビ
節日の都度。
- 用例
- トゥイヒチビネー クヮッチー シコーイン(祝祭日には御馳走を準備する)。
- メモ
- トゥイヒチビは四季の行事の総称。
トゥイヒレー
交際。付き合い。
- 用例
- チュヌ トゥイヒレーヤ ムチカシームンヤサ(人との 付き合いは 難しいものだ)。
- メモ
- 類:トゥイフィレー(交際・付き合い)。
トゥイフクガー
鳥肌が立つ。
- 用例
- ウトゥルサヌ フシガラン トゥイフクガーソーン(恐ろしくて たまらず 鳥肌が立った)。
トゥイブサカッティー
取りたい放題。
- 用例
- トゥイブサカッティー イャー カッティシェーワ!(取りたい放題 お前の勝手にしろ!)。
トゥイホーイン
取り放る・ほったらかす。
- 用例
- ウッサキー トゥティ チカーンヨークー トゥイホーインディチンアンナー!(そんなにたくさん 取って 使わずに ほったらかすってこともあるか!)。
トゥイミー
斜視。
- 用例
- トゥイミーナティ マーガ ンチョーラー ワカラン(斜視で どこを 見ているか 分からない)。
トゥイムタリーン
優遇される。
- 用例
- ジョーシチャーヤ トゥイムタットーンロー(女中は優遇されているよ)。
トゥイムチュン
接待する。もてなす。
トゥイムッタッティ
取り持たれて。
- 用例
- ヤーニンジュカラ トゥイムッタッティ(家族から頼りにされて)。
トゥイムッチヌッチュ
接待係。
トゥイムッチュン
取り持つ。
- 用例
- トゥイムッタッタン(優遇された)。トゥイムッチョーン(愛用している)。
トゥイムルスン
取り戻す。
- 用例
- アリカイ ケートゥラッテーグトゥ トゥイムルスン(彼に 取られたので 取り戻す)。 否:トゥイムルサン(取り戻さない)希:トゥイムルシーブサン(取り戻したい)過:トゥイムルチャン(取り戻した)継:トゥイムルチョーン(取り戻している)。
トゥイムンジェーク
泥棒。
- 用例
- トゥイムンジェークォー イチマディン チヂカンサ アトー バチカンジュサ(泥棒は 何時までも 続かないよ 最後は 罰が下るよ)。
トゥイメー
取り分。
- 用例
- ムエーヌ トゥイメーガアグトゥ ウリ ソーグヮチジケースサ(模合の 取り分があるから それを 正月の足しにするよ)。
トゥイヤー
鳥小屋。
トゥイヤンジュン
損ねる。
- 用例
- コーティトゥラサンネー ワラバーチム トゥイヤンジュンドー(買ってやらないと 子どもの機嫌を 損ねるよ)。 否:トゥイヤンラン(しくじらない)過:トゥイヤンタン(しくじった)継:トゥイヤントーン(しくじっている)。
- メモ
- 取りはしたものの、自分が取りたいのではなく失敗した時などに使う。また、人の機嫌を損なった時にも使う。
トゥイユシーン
取り寄せる。
- 用例
- ウリガ ネーンネー シクチェー ナラングトゥ マチカラ トゥイユシーン(それがないと 仕事が できないから 町から 取り寄せる)。 否:トゥイユシラン(取り寄せない)希:トゥイユシーブサン(取り寄せたい)過:トゥイユシタン(取り寄せた)継:トゥユシトーン(取り寄せている)。
トゥイン
取る。とる。
- 用例
- ワンガ イチバンサチ トゥイン(私が 一番先に 取る)。ワッター ガニ トゥンガル ゥンジョーンムン(我々はカニをとりに行ったもの)。 否:トゥラン(取らない)希:トゥイブサン(取りたい)過:トゥッタン(取った)継:トゥットーン(取っている)。
トゥインチカミンナラン
どうしようもない。掴みどころがない。
- 用例
- チュガ イーシン チカングトゥ トゥインチカミンナラン(人の 言うことも 聞かないから どうしようもない)。
トゥー
十。
- 用例
- イャーヤ トゥーヤナトーミ?(君は 10歳にはなっているか?)。
- メモ
- 10の数を表す。
ドゥー
自分。
- 用例
- ウンナムノー ドゥークルル スルヨー(そんなことは 自分で やるんだよ)。
ドゥー
身体。
- 用例
- ジャッサ モーキティン ドゥーンレー コーシーネー ヌーンナラン(どんなに 儲けても 体を 壊したら 何にもならない・どうしようもない)。ドゥー ヤマチャン(体を痛めた)。
ドゥー
胴。物の中腹部。
ドゥーアガチ
自活すること。
- 用例
- ドゥーアガチシ イッペー ハマトーン(一人で生活・自立し とても 頑張っている)。
- メモ
- 一人で足掻く・一人で生活する。
ドゥーアガミ
うぬぼれ。
- 用例
- ドゥーアガミヌ チューサヌ チャーンナランルアンデー(自己崇拝が 強くて どうしようもないんだよ)。
トゥーアサ
遠浅。
- 用例
- トゥーアサヤティン ウメー チャー キーチキリヨー(遠浅でも 海は いつも 気をつけなさいよ)。
ドゥーアシビ
子どもが親などから離れ、自分で遊ぶこと。
ドゥーアタイ
自分に思い当たること。
トゥーイ
通り。
- 用例
- イャーガ イヌトゥーイ マチゲーネーランタン(君の 言う通り 間違いなかった)。
ドゥーイジカセー
体を動かすこと。運動すること。
ドゥーイッペー
体いっぱい。
トゥーイミチ
通り道。
- 用例
- ウマー ワランチャー トゥーイミチナトーン(そこは 子どもたちの 通り道になっている)。
トゥーイン
通る。通用する。
- 用例
- ウマー ミチヌ グナサグトゥ アマカラ トゥーインテー(そこは 道が 小さいから あそこから 通るさ)。 否:トゥーラン(通らない)希:トゥーイブサン(通りたい)過:トゥータン(通った)継:トゥートーン(通っている)。
トゥーイン
聞く。尋ねる。
- 用例
- マーガヤラ ワカランネー チュンカイ トゥーイン(どこなのか 分からなかったら 人に 尋ねる)。 否:トゥーラン(聞かない)希:トゥーイブサン(聞きたい)過:トゥータン(聞いた)継:トゥートン(聞いている)。
ドゥーウミー
自分だけの思い。
- 用例
- アレー キジムナー ヤタンディチ ドゥーウミーソーン(あれはキジムナーだったと自分では思っている)。
- メモ
- ドゥーカンゲーは自分だけの考え。
ドゥーウヤメー
自尊。
- 用例
- ドゥーウヤメービカーンシェー ヌーン ナランサ(自分で自分を敬ってばかりでは 何にも できないよ)。
ドゥーゥンブサン
体が重い。
- 用例
- ドゥーゥンブサヌ シクチ イーシキティン バチンクヮーン(体が重い・動きが鈍いから 仕事を 言いつけても 役に立たない)。
ドゥーガッサン
身軽である。
- 用例
- ドゥーチュイムン ヤグトゥ ドゥーガッサン(独身 だから 身軽だ)。
- メモ
- 身が軽くよく働く時などに使う。
ドゥーカッティ
自分勝手。身勝手。
ドゥーガッティ
自分勝手。身勝手。
ドゥーカッティー
自分勝手。身勝手。
- 用例
- ドゥーカッティー ビカーンシ チュガ イーシェー チカンルアンデー(自分勝手 ばかりして 人の いう事は 聞かないんだよ)。
ドゥーカンゲー
自分一人だけの考え。
- 用例
- ドゥーカンゲー ビカーンスシヤカ チュヌ イーシン チチュシェー マシ(自分一人だけで考えるより 人の 意見も 聞いた方が 良い)。
- メモ
- 他の人の意見を聞かずに自分だけの考えで物事を決めること。独断。
トゥーキーン
透ける。
- 用例
- ヌヌヌ ウスサヌ トゥーキーン(布が 薄くて 透ける)。
ドゥークサミチ
自分ひとりで勝手に怒ること。
ドゥーグサミチ
自分ひとりで勝手に怒ること。
- 用例
- ドゥーグサミチシ ヌール カンゲートーラー ワカラン(勝手に怒って 何を 考えているのか 分からない)。ドゥーグサミチ ハジマイン(一人で勝手に怒って文句が始まるよ)。
ドゥークス
ろうそくの燃えがら。
ドゥークル
自分で。自分自身で。
- 用例
- ウッピグヮーヤ ドゥークルナイサ(そのくらいは 自分でできるよ)。ドゥークルーサーニ(自分で)。
ドゥーグルサン
心苦しい。恐縮する。難しい。困難である。
ドゥークルビ
自分で転ぶこと。
- 用例
- イチョーシガ、ウレー ドゥークルビシル ヲゥンドーヤー(言っているのに、自分で転んでいるんだよ)。
- メモ
- 子どもが言うことも聞かずに走って転んだときなどに使う。
ドゥークルビ
自分のせいで失敗すること。
- メモ
- 事業など、本人の未熟さや不注意のせいで失敗したときなどにつかう。
ドゥーゲーシ
自分返し。
トゥーサ
遠い所。
- 用例
- トゥーサカイ イカヤカ チカサヲゥティ コーラナ(遠い所に 行くより 近い所で 買おうよ)。
- メモ
- 対:チカサ(近い所)。
ドゥーサ
~同士。
- 用例
- ドゥシドゥーサ(友だち同士)。チルミードゥーサ(同級生同士)。
トゥーサヌイェーカ
遠い親戚・遠縁。
- 用例
- トゥーサヌイェーカヤカ チカサヌ ケートゥナイトゥ ユー ヒラリ(遠くの親戚よりも 近くの 隣近所と 良く 付き合いなさい)。
トゥーサン
遠い。
- 用例
- ナーファマディリネー トゥーサンヤー ナーイフェー チカサレー イチヤッサンムン(那覇までは 遠いね もう少し 近ければ 行きやすいのに)。
- メモ
- 類:トゥーハン。対:チカサン。
トゥーシヌミー
豚舎兼便所の穴。
- 用例
- ンカシェー トゥーシヌミーンカイ ウティール グナワランチャーン ヲゥタン(昔は 便所の穴に 落ちる 小さな子もいた)。
- メモ
- 糞を落とす穴で、下には豚を飼っていた。尿や便の落ちるところ。
ドゥージママ
わがまま。
- 用例
- チュイングヮナティ ジコー ドゥージママヤン(一人っ子で とても 自分勝手なわがままである)。
ドゥーシャミセン
声でサンシン(三線)をひいているように音を唱えること。
ドゥースク
健康を損ねること。体を傷めること。
- 用例
- ドゥースク ナイン(健康を損ねるよ)。
トゥースン
通す。
- 用例
- ハーイカイ イーチュー トゥースン(針に 糸を 通す)。 否:トゥーサン(通さない)希:トゥーシーブサン(通したい)過:トゥーチャン(通した)継:トゥーチョーン(通している)。
トゥーターチ
12。
トゥータン
トタン。
- 用例
- トゥータンヌ マンドーグトゥ ウリサーニ ヤーヌイーヤ タックヮーサナ(トタンが たくさんあるから それで 屋根は 造ろうよ)。
トゥーチ
いつも。ずっと。何かにつけて。
- 用例
- トゥーチ サキビカーン クヮティ ヌーサルムンガ!(何時も 酒ばかり 飲んで 何様のつもりか!)。 トゥーチデキーン(いつも大漁)。トゥーチアンソーン(ずっとそうしている)。
- メモ
- 類:チャー(いつも)・ヒジュー(いつも)・ヒッチー(いつも)。
トゥーチガトゥーチ
いつもいつも。
ドゥーチュイ
自分一人。
- 用例
- アママディ ドゥーチュイシ イチースンナー?(あそこまで 自分一人で 行けるの?)。
ドゥーチュイアッチー
ひとり歩き。
- 用例
- アネッ ヤガテー ドゥーチュイアッチーナインドー(ほら やがて ひとりで歩けるようになるよ)。
- メモ
- 人の力を借りずに自分で歩くこと。
ドゥーチュイムニー
独り言。
- 用例
- アンシ ドゥーチュイムニー スヌチュンヲゥル(こうも 独り言を する人もいるもんだ)。
ドゥーチュイムン
独身者。
- 用例
- ドゥーチュイムンヤグトゥ ムヌン カレーウガヤー(独り者だから ご飯も 食べているかな)。
ドゥーチュイワレー
ひとり笑い。
- 用例
- ドゥーチュイワレーシ ヌー ワラトーガ?(ひとりで笑って 何を 笑っているの?)。
- メモ
- 思い出したり想像したりして、ひとりで笑うこと。
トゥーチン
いつでも。
- 用例
- トゥーチン、ンーダリンディドー(いつでも、見ることができるそうだよ)。
トゥーティークー
土帝君。
- メモ
- 中国の土地神信仰に起源を持ち、沖縄本島では農業神として広く信仰される。祠には鍬を担いだ像などが祀られていた。村内では喜名、親志、長田で祀られてきた。喜名の土帝君は村指定文化財。
トゥーティーチ
11。
トゥーティンダ
通ってみよう。
- メモ
- ~ンダ(~やってみよう)・~シチンダ(してみよう)。
ドゥーテー
胴体。体。
- 用例
- ドゥーテー ガンジューギサンヤー(立派な体・体格をしているね)。ドゥーテー マギサン(胴体が大きい)。
ドゥーテーターチュー
双発機。
- メモ
- 2機のエンジンを備えた飛行機。
トゥートゥー
つばをトゥッととばす様。
ドゥーナー
その人たち自身。
ドゥーナー
自分たち。我々。
- 用例
- ドゥーナーヤ マタ イチ アチマイガ?(自分達は また いつ 集まろうか?)。
ドゥーナークル
自分たちで。
- 用例
- クンドゥカラー ドゥーナークル キミティイカヤー(今度からは 自分たちで 決めていこうね)。
ドゥーナーター
自分たち。我々。
ドゥーナーバナシ
内輪の話。
ドゥーニー
うわ言。
- 用例
- ヲゥタティルヲゥタラー チヌーユルヤ ドゥーニースタンレー(疲れていたのか 昨夜は うわ言を言っていたよ)。ドゥーニーシ(ンーンーとうめいて)。
ドゥーニー
同年。
- 用例
- ドゥーニーシンカシ マニアーイサニ(同年生で 間に合うでしょう)。
ドゥーヌカナユン
体がかなう→丈夫だ。
トゥーヌチュン
遠のく。
- 用例
- イェーカヤティン タッタイ トゥーヌチュンヤー(親戚でも 次第に 遠のくね)。
トゥーバル
集落の外れ・遠くにある畑。
- 用例
- トゥーバルカイ ゥンジョータレール ニッカナトーンレー(遠い所の畑に 行っていたので 遅くなったんだよ)。
トゥーハン
遠い。
- 用例
- ワンガ カユトール ガッコーヤ トゥーサン(私が 通っている 学校は 遠い)。
- メモ
- 類:トゥーサン(遠い)。対:チカサン(近い)・チカハン(近い)・チチャサン(近い)。
ドゥーヒガミ
自分で勝手にひがむこと。
- 用例
- ターン ヌーリン イランシガル ドゥーヒガミソーンデー(誰も 何も 言ってないのに 勝手にひがんでいるんだよ)。
ドゥーフー
自己流。
ドゥーブニ
体全体。体の骨。
- 用例
- ニンジジューサイネー ドゥーブニ ヤムンドー(眠りすぎると 体の骨が 痛くなるよ)。ドゥーブニ ヤムン(体全体が痛い)。
ドゥーブニ ヤムン
体の骨が痛い⇒疲れる。
ドゥーフミー
自画自賛。自分のことを褒める。
- 用例
- ドゥーフミー ビカーンスグトゥ アリガ ハナシーヤ チチブコーネーン(自賛 ばかりするので 彼奴の 話は 聞きたくもない)。
トゥーマーイ
遠回り。
- 用例
- ジカノー アグトゥ トゥーマーイシ イチュサ(時間が あるから 遠回りして 行くさ)。
- メモ
- 類:トゥーミグイ(遠回り)。
ドゥーマーラ
体全体。
- 用例
- ドゥーマーライッペー ヰーゴーカチョーサ(体中 疥癬が出ているさ)。
- メモ
- 類:ドゥーマール(体全体)。
ドゥーマール
体全体。
- 用例
- イリガサーカカティ ドゥーマールイッペー フチゥンジトーン(麻疹で 体中 湿疹が吹き出ている)。
- メモ
- 類:ドゥーマーラ(体全体)。
ドゥーマールー
体のまわり。
ドゥーマカネー
自弁。(食費などを)自分で負担すること。
ドゥーマギー
体が大きい人。
ドゥーミ
重量。
トゥーミーチ
13。
トゥーミグイ
遠回り。
- 用例
- ユッカイ トゥーミグイ ソーサー(かなり 遠回りして しているね)。
- メモ
- 類:トゥーマーイ(遠回り)。
トゥーミチ
遠路。
- 用例
- イャー トゥーミチ アッチチェーサヤー(君は 遠くから 歩いてきたね)。
ドゥームイ
赤ちゃんが機嫌よく自分で遊んでいるように見えること。
- 用例
- ワンネー ドゥームイ ソーン(私は一人で遊んでいる)。
- メモ
- 年よりが一人で過ごす場合にもこの表現を用いることがある。
ドゥームチ
身持ち。日頃の行い。品行。
- 用例
- カーギシガタ ドゥームチ チュラカーギー ヤサ(容姿身持ちも美しい人だ)。
ドゥームチグルサン
居づらい。折り合いが悪く生活しにくい。
- メモ
- 自分をもてあますとは別。
ドゥームチナイ
身のこなし。立ち居振る舞い。
ドゥームトゥ
自分。
ドゥームトゥ
胴。体。
ドゥーメー
自分でやるべきこと。
- 用例
- ドゥーメーヤ シッカラル チュヌ ティガネーヤスンドー(自分のことは やってから 人の 手伝いはするんだよ)。
ドゥーヤッサン
容易い。
- 用例
- ムチカサシヤティン ムルシ シェーワカラー ドゥーヤッサン(難しいことでも 皆で やれば 容易い)。ドゥーヤシムン(容易いこと)。
- メモ
- わけなくできるもの。
ドゥーヤッシー
容易い。
- 用例
- イッペー ドゥーヤッシー(大変容易い)。
ドゥーヤッシムン
容易いこと。
ドゥーヤファラサン
病弱。
- 用例
- ワッター スーン アンマーン ドゥーヤファラサン(私の 父も 母も 病弱である)。
ドゥーヤマシグトゥ
怪我をすること。
ドゥーヤンメー
自分で病気だと思い込むこと。
- 用例
- マーンワッサーネーンシガ ドゥーヤンメール チュクトーンデー(どこも悪くないのに 自分で病気だと思い込んでいるんだよ)。
ドゥーユイ
自業自得。
- 用例
- シーヤンジュシン ドゥーユイルヤンドー(失敗するのも 自業自得だよ・自分によるんだよ)。
トゥールーガマ
豆腐を作るときに潮水を汲んだところ。
トゥールクヮックェー
かくれんぼ。
- 用例
- ワランチャー アチマティ トゥールクヮックェーシ アシダン(子どもたちが 集まって かくれんぼをして 遊んだ)。
トゥールムッチャー
ニービチの行列で提灯をもつ役目。
- メモ
- 婿方から嫁を迎えに行くときに10歳頃の子ども1人、嫁方から嫁を連れて来るときに嫁方から同じように1人が出て計2人で提灯持ちをした。
トゥカ
十日。
- 用例
- トゥカアマイナイシガ ヌーヌ アティンネーラン(10日余りになるが 何の 音さた・便りもない)。
トゥガ
罪。罰。
- 用例
- トゥイオーラシェー ビカーン シーネー イチカー トゥガ アタインドー(闘鶏 ばかり していたら 何時かは 罪で 捕まるよ)。トゥガスンドー(罰するよ)。
トゥカー
猫〔ネコ〕を呼ぶ掛け声。
- 用例
- 「トゥカー」ヨー マーンカイ クヮックトーガヤー(「トゥカー」は どこに 隠れているかね)。
- メモ
- 猫を呼ぶ時に「トゥカー」と呼んだ。
トゥカートゥカー
猫〔ネコ〕を呼ぶ掛け声。
トゥガイ
尖端。
- 用例
- ウヌ トゥガイヤ アブナサグトゥ アマンカイ ウチョーケー(その 尖端は 危ないから あそこに 置いておきなさい)。
トゥガイー
牛の名前。
- 用例
- ウシヌ チヌヌ トゥガトーシカイ トゥガイーディ イタン(牛の 角が 尖っているのに トゥガイーと いっていた)。
トゥガイヒガイ
あちこちとんがっていること。
- 用例
- トゥガイヒガイヌマンリ ウレー チカーランレー(あちこち尖っているから それは 使えないな)。
トゥガイン
尖る。
- 用例
- ヨーイグヮー シーネー イフェー トゥガインテー(もう少し 削ったら 少しは 尖るさ)。
トゥカスン
溶かす。
- 用例
- ミジカイ クー トゥカスン(水に 粉を 溶かす)。 否:トゥキラン(溶けない)希:トゥカシーブサン(溶かしたい)過:トゥキタン(溶けた)。
トゥガトーン
尖っている。
- 用例
- ウヌ ボーヌ サチヤ トゥガトーン(その 棒の 先は 尖っている)。
トゥガニン
罪人。
- 用例
- ンナトゥカラ トゥガニン ハクドーン(港から 罪人を 運んでいる・連行している)。
トゥギ
妻。
- メモ
- 類:トゥジ。
ドゥキーン
退ける。
- 用例
- アマトーシェー カタハランカイ ドゥキーン(余っているのは 傍らに 退ける)。カチドゥキレー(退けなさい)。 否:ドゥキラン(退けない)希:ドゥキーブサン(退けたい)過:ドゥキタン(退けた)継:ドゥキトーン(退けている)。
トゥキシ
地名(読谷村渡慶次)。
トゥキシ ジーマ
地名(読谷村渡慶次と儀間)。
- メモ
- 隣接する二つの地域を並べていう呼び方。
トゥキシ ジフー
渡慶次自負。渡慶次の人の字民性を現す言葉。
トゥキシカタノー
渡慶次の地名。渡慶次潟野馬場。
- メモ
- 渡慶次の馬場があった場所。首里から来た役人が残波岬で狩猟をする際、渡慶次の屋号名嘉を休息所とし、乗馬の稽古をしたことが渡慶次潟野馬場の由来とされる。毎年旧6月25、26日は、飾りづけたヌイウマ(乗馬)が各地から集まった。各家庭ではカタノージン(晴着)や重箱を用意し楽しんだ。ンマスーブ(馬勝負)が終わると、その場で角力大会が始まった。角力大会は現在も、旧6月25日前後の日曜日に青年会主催で行われる。現在跡地には記念碑が建立されている。
トゥキシバル
渡慶次原(渡慶次の小字)。
トゥキシンチュ
渡慶次の人。
トゥキシントーバル
渡慶次当原(大湾の小字)。
ドゥキナスン
移動させる・退ける。
- 用例
- ウヌ ニムチェー ジャマヤグトゥ ドゥキナスン(その 荷物は 邪魔だから 移動させる)。 否:ドゥキナサン(退けない)希:ドゥキナシーブサン(退けたい)過:ドゥキナチャン(退けた)継:ドゥキナチョーン(退けている)。
ドゥキナレー
退けなさい。
- 用例
- ジャマナティ ゥンマカラ ドゥキナレー(邪魔だから そこから 退きなさい)。
トゥク
床の間。
- 用例
- サキビンヤ トゥクンカイ ウッチェーン(酒瓶は 床の間に 置いている)。
トゥク
得。
- 用例
- クンドゥヌ シクチヤ モーキティ トゥクシチャンヤー(今度の 仕事は 儲けて 得したね)。
トゥク
徳。
- 用例
- トゥクヌ アルチュヤ マーマディン カワトーン(徳が ある人は 何でも 変わっている・徳が備わっている)。
ドゥク
あまり。あまりにも。とても。
- 用例
- ドゥクカラ チュヌクトゥンカイ カムイジューサヌ チャーンナラン(あまりにも 人のことを かまいすぎて どうしようもない)。 ナードゥクヘーサン(もうあまりにも早い)。ドゥクアラサッティ(あまりにも荒らされて)。ドゥクチュラサヌ(あまりにも美しく)。
ドゥク
毒。
- 用例
- ドゥクヌ イッチョーネーンガヤー ダー ワンカラ カリンダ(毒が 入っていないか どれ 私から 食べてみよう)。
ドゥクゲールー
オキナワアオガエル。
- メモ
- 木の上にいて、逃げる時に小便をひっかける習性がある。それが目に入ると危ないといわれていた。
トゥクジーバル
徳地原(楚辺の小字)。
トゥグチ
地名(読谷村渡具知)。
トゥグチ クチ
渡具知口。渡具知の人の字民性を現す言葉。
トゥグチムルビサー
渡具知字民の性質。
- メモ
- 渡具知諸足。渡具知の人はみんな足並みをそろえて行動するという字民性を表したことば。付和雷同。
トゥクトゥ
とくと。じっくり。よく。
- 用例
- トゥクトゥ カンゲーティカラ イーヘンジ チカシェー(よく 考えてから 良い返事を 聞かしなさい)。
トゥクヌメー
床の間。
トゥクブサー
徳武佐。大木の拝所の名称。
- メモ
- 大木では旧暦9月13日のジュウサンヤーに徳武佐祭として、1年の無事と繁栄を願う。都屋のティラガマと同様、こちらも戦乱の世北山からの按司(武士)が逃れ隠れてきた洞窟との伝承を持つ。徳武佐とは「徳のある武士」の意を持ち、ここに隠れしのいだ按司が再興したことに由来するといわれる。
トゥクマ
所。
- 用例
- ワームン トゥクマ(私の所)。
- メモ
- トゥクルともいう。
トゥクムチ
徳がある(人)。
- 用例
- イークトゥガ チヂチ アンシ トゥクムチヤル(良い事が 続いて なんて 徳があるんでしょうね)。
トゥクル
所。
- 用例
- イートゥクルンカイ ジー コーテーン(良い所に 土地を 買ってある)。
トゥクルドゥクル
所々。
- 用例
- トゥクルドゥクル イミクジン ワカランナイン(所々で 意味が 分からなくなる)。
トゥクルバレー
所払い。
ドゥゲーユン
転ぶ。
- 用例
- メーハイドゥゲーラチ(前をはだけて転んで)。
トゥシ
砥石。
- 用例
- ホーチャーヌ チリラングトゥ トゥシシ トゥゲー(包丁が 切れないから 砥石で研いでね)。
トゥシ
年。
- 用例
- イャー トゥシェー イクチェーナタガ?(貴方は 年は 幾つになったねぇ?)。 イャー ムル トゥシェー トゥランヤー。(君はまったく年をとらないね)。トゥシ ユミ ソーチェーサヤー(お亡くなりになったんですね)。
トゥシ
年会。年に何回かある集まり。
- 用例
- トゥシヤ ワシリラングトゥニ イキワルナイル(年会は 忘れないように 行かなくちゃいけない)。
トゥジ
妻。
- 用例
- クチビカーンカナイシヤカ ヘーク トゥジ トゥメーレー(口答えばかりするより 早く 妻を 探しなさい・結婚しなさい)。
- メモ
- 親しくしている相手には妻のことをワッター ヲィナグと言っていた。
ドゥシ
同士。友人。
- 用例
- ユックイネー ヘーク ケーティクーランネー ドゥシトゥ アシビフリティカラヤー(暗くなったら 早く 帰って来ないと 友達と 遊びほうけたらいけないよ)。
- メモ
- 類:ルシ。 ドゥシグヮー(友達)と、グヮーをつけるとより親しい感じになる。
トゥシー
年寄り。
- 用例
- トゥシーガ イーシェー チャー チムンカイ スミトーキヨー(年寄りが 言うことは いつも 心に 染めておきなさい)。
トゥシイー
年寄り。
- 用例
- トゥシイー ウンチケーセーワ(お年寄りをお連れしなさい)。
トゥシーンチャー
年寄りたち。
トゥシウットゥ
年下。
トゥジクーイ
嫁乞い。
- 用例
- トゥジクーイヤ ドゥシンチャー ソーティ イチュタン(嫁乞いは 友達を 連れて 行った)。
トゥシグル
年頃。
- 用例
- トゥシグルナトールムン イフェー ハジカサン ワカリワルヤル(年頃になっているんだから 少しは 恥じらいも 分からなくちゃいけないよ)。
トゥシシチャ
年下。
トゥジックヮ
妻子。
- 用例
- モーキティ トゥジックヮンカイ ムンカマサントーナラン(儲けて 妻子を 食べさせないといけない)。
トゥシトゥイジシ
年越し肉。大晦日に食べる肉。
- 用例
- トゥシトゥイジシン チャワキンカイ イリレー(トゥシトゥイジシ・年越し肉も 茶請けに 入れなさい)。
- メモ
- 30日の年の夜には分厚く切った肉を2枚ずつ皿にのせてトートーメーにも供えて、各人が1皿ずついただく。マルチャジシとも言った。年取り肉。歳魂。
トゥシトゥイチャワキ
年越し茶請け。
- 用例
- トゥシトゥイチャワキン ヘーク ウサギレー(年越し茶請けも 早く 供えなさい)。
- メモ
- 年の晩に夕食を終えた後に、トゥシトゥイチャワキということで大きめに切った肉や山芋、昆布などの茶請けを準備した。
トゥシトゥイユーバン
年越し夕飯。
- メモ
- 寝てしまった子どもには、「トゥシトゥイユーバンだよ」とその頭に載せた。年越しの夕飯は皆一緒に食する。
トゥシトゥインム
年越し芋。
- メモ
- 農具にヒラシチヌンバイ(大晦日に供えるご飯)と生の甘藷を供えた。その甘藷のことをいった。
トゥシヌクー
年の功。
- 用例
- トゥシヌクーディチ ンカシヌ クトゥバヤ ムルカランドー(年の功といって 昔の 言葉には 背けないよ)。
ドゥシヌチャー
友達。
トゥシヌミグイ
その年が生まれた年と一緒。
トゥシヌユール
年の夜。大晦日。
- メモ
- 戸主が肉を大きく切ったものをマルチャゲェーといって家族各々にあげて年越しした。 鍬などの農具は屋内の一か所に集めて、花米にミカンなどを供えて拝んだ。 仏壇にはミーヌチャージンでおさえた赤黄白の紙を三枚ずつのミカサビ(三重)ほど飾った。赤が一番上で、黄色、白の順。赤紙はウミチムンにも供えた。仏壇の花米にも炭と昆布を置く家もあった。炭と昆布は入り口や門松に飾った。門松はトゥシヌユールーに飾り、松と竹、トーナバー(からし菜)の花、大根の花などで作った。デークニ(大根)の花よりトーナバーが上等だった。菜の花が咲いたら正月だよと子どもたちは喜んだ。 フシマ(榊)は仏壇のハナイチー(花瓶)にさして年中飾っており、朔日十五日には交換していたが、正月には松の枝と一緒に飾った。仏壇には大根の花などは飾らず、門だけ。 ご飯を天井のネズミにあげたり、悪いものをみんな掃き捨てるという意味で縁側から外に向かって箒をするなどの慣習もあった。
トゥシヌユールー
年の夜。大晦日。
- 用例
- トゥシヌユールーネー クェーヒーランカイ トゥシトゥラスタン(大晦日の夜には 鍬やヘラ・農具にも 年を取らせた)。
トゥシヌユールーグヮー
年の夜。大晦日。
- メモ
- トゥシヌユール参照。
トゥシヌユールグヮー
年の夜。大晦日。
- メモ
- トゥシヌユール参照。
トゥシビー
年日。生年。生まれ年。
- 用例
- ヤーノー トゥシビーデームン マギ スージサーヤー(来年は 生まれ年だから 大きな お祝いをしようね)。
- メモ
- その生まれ年を祝うことにもいう。 同じ干支の人は相手が年長であっても盃を受けてはいけないと言われていた。
トゥシビースーギ
生年祝い。
- 用例
- トゥシビースーギネー アサウグヮヌン ウサギーン(生年祝いには 朝御願も 供える)。
- メモ
- 類:トゥシビースーギ(生年祝い)・トゥシビーユーエー(生年祝い)。 朝の早い時間に火の神や仏壇にお祝いの報告をする。
トゥシビースージ
生年祝い。
- 用例
- トゥシビースージネー クヮッチーン ダテーン スガインドー(生年祝いには 御馳走も たくさん 作るよ)。
- メモ
- 類:トゥシビースージ(生年祝い)・トゥシビーユーエー(生年祝い)。 元日に干支が当たると13日に延ばした。61歳からはウースージ(大きなお祝い)だった。13歳祝い、61歳は各家で祝った。 61歳以上の祝いを迎える近しい人には、着物や肌着などをウヤギーとしてあげた。
トゥシビーユーエー
生年祝い。
- 用例
- クンドー イェーカンチャーンカイ トゥシビーユーエー マンドータン(今年は 親戚に 生年祝いを迎える人が 多かった)。
- メモ
- 類:トゥシビースーギ(生年祝い)・トゥシビースージ(生年祝い)。 その年の干支に合わせて、12年毎にめぐりくる年の生まれの人を祝う。
ドゥシビレー
友達付き合い。
- 用例
- イナカヲゥテー ドゥシビレーンサントー ユーヤイカン(田舎では 友達付き合いもしないと うまくいかない)。
トゥジフカスン
研ぐ。
- 用例
- イラナ トゥジフカサーニ(鎌を研いで)。
トゥジマユン
まとまる。成立する。完成する。
- 用例
- ウレー トゥジマラン(それは解決しない)。
トゥジマラン
完成しない。
- 用例
- イッチン トゥジマラン(完成しない)。
トゥジミーン
仕上げる。まとめる。
ドゥシムチリ
友達と親しくなって他を顧みない。
- 用例
- ドゥシムチリシ ティーチン シクチンカイ ニンヌネーン ジャーフェーヤサ(友達と遊んでばかりで ちっとも 仕事に 集中できず 厄介だ)。
トゥジャ
銛。
- 用例
- ミー トゥジャ ナトール(目が銛のように鋭くなっている)。
トゥジャクボー
荷物を担ぐ木製の棒。
- 用例
- ニムチ カタミーヌ ボーンカイ トゥジャクボーディ イータン(荷物を 担ぐ 棒に トゥジャク棒と いっていた)。
- メモ
- 荷物を担ぐ木製の棒のことで、長さ約6尺5寸で両先は尖っていた。
トゥシユイ
年寄り。
- 用例
- トゥシーカラ イースンカイ ヰシレー(年寄りから 椅子に 座らせなさい)。
- メモ
- 類:トゥシー(年寄り)。
トゥジュマイン
まとまる。成立する。完成する。
- 用例
- ハシェー トゥジュマインドー(橋は完成するよ)。トゥジュマタン(完成した)。 トゥジュマラン(完成しない)。ムルトゥジュマラン(全然完成しない)。
トゥジュマラン
完成しない。
- 用例
- ハシェー トゥジュマラン(橋が完成しない)。
トゥジュミーン
仕事を成し遂げる・やり終える。
- 用例
- トゥシジマイネー シクチ トゥジュミーン(年末には 仕事を やり終える)。
- メモ
- 類:シーウワイン(やり終える)・シートゥジュミーン(やり終える)。
トゥジュン
研ぐ。
- 用例
- トゥイシシ ホーチャー トゥジュン(砥石で 包丁を 研ぐ)。 否:トゥガン(研がない)希:トゥジーブサン(研ぎたい)過:トゥジャン(研いだ)継:トゥジョーン(研いでいる)。
ドゥシル
胴代。身代金。
- 用例
- ンカシヤ ゴービンスーナイネー ドゥシル トゥティ フークーカイ ヤラスタン(昔は 極貧だと 身代金を 貰って 奉公に 出した)。
トゥシワシリ
年忘れ。忘年会。
- 用例
- シワーシナイネー トゥシワシリガ イッペー タヌシミヤタン(師走になると 年忘れ・忘年会が とても 楽しみだった)。
ドゥジン
胴衣。
- 用例
- ハナウイヌ ドゥジン チチ モートータン(花織の 胴衣を 着て 踊っていた)。
トゥジンカメーランヌー
独身者(男)。
トゥスイ
年寄り。
トゥスイヌチャー
年寄りたち。
トゥスビー
年日。生年。生まれ年。
- メモ
- またはその生まれ年を祝うこと。
トゥダナ
戸棚。
- 用例
- トゥダナンカイ クヮーシバク イッテーサ(戸棚に お菓子箱を 入れてある)。
トゥダナグヮー
戸棚。
トゥチ
時。
- 用例
- トゥチェー イチマディン マッチェートゥラサンドー(時は 何時迄も 待ってはくれないよ)。
トゥチキーン
括りつける。
- 用例
- ハーヤカイ チューク トゥチキーン(柱に 強く 括りつける)。
トゥチトゥイヌカミ
産婆。
トゥチドゥチ
時々。
- 用例
- トゥチドゥチヤ ウビンジャチェーウイウイスン(時々は 思い出したりする)。
トゥヂュミーン
留める。完成させる。
- メモ
- トゥヂュマイン(完成する)ともいう。
トゥッカ
徳化。徳。
トゥッカイムニー
食ってかかるような話し方。
トゥッカチミーン
捕まえる。
- 用例
- アマカラ ハイル ワラビ トゥッカチミーン(あそこから 行く 子を とっつかまえる)。
トゥッカチミエー
取っ組み合い。
- 用例
- ドゥシンチャールーサー トゥッカチミエーシ オートータン(友達同士 取っ組み合いをして 喧嘩していた)。
トゥッキリー
紐。
- 用例
- トゥッキリー イクタバイン ムスブン(紐を 幾束も 結ぶ)。
トゥックイ
徳利。
- 用例
- トゥックイグヮーンカイ サキ イッティ カジミテーン(徳利に 酒を 入れて 隠してある)。
トゥックイグヮー
徳利。
トゥックヮ
徳化。徳。
- 用例
- トゥックヮヌ アヌチョー ヌーヤティン スグリトーン(徳の ある人は 何にでも 優れている)。
トゥックヮイン
噛みつく。
- 用例
- ウヌ ワラベー ヌー イラワン スグ トゥックヮイン(その 子は 何を 言っても すぐに 噛みつく)。
トゥッチー
時計。
- 用例
- アヌジブンヤ トゥッチー ムッチョーシン アンスカ ヲゥランタン(あの頃は 時計を 持っている人も そう いなかった)。
トゥッチミーン
取り集める。
- 用例
- ヒー メースンディチ キージラー ソーナムン トゥッチミーン(火を 燃やそうと 木切れ などを 取り集める)。
- メモ
- 類:トゥイアチミーン(取り集める)・トゥイチャメーイン(取り集める)。
トゥッチリヂン
絣。
- 用例
- トゥッチリヂンチチ(絣を着て)。
ドゥットゥ
とっても。
- 用例
- ドゥットゥ ヒルマシーウシ(非常に珍しい牛)。ドゥットゥ ミジラシイクトゥ(大変珍しいこと)。
トゥテーナギナギ
取っては投げ投げ。
トゥトゥークィークィー
鳩〔ハト〕の鳴き声。
トゥトゥーミ
通してずっと。
- 用例
- ユーヌアル トゥトゥーミ(いつの世までも)。
トゥドゥキーン
届ける。
- 用例
- ワンガ イッターヤーマディ トゥドゥキーン(私が 君の家まで 届ける)。 否:トゥドゥキラン(届けない)希:トゥドゥキーブサン(届けたい)過:トゥドゥキタン(届けた)継:トゥドゥキトーン(届けている)。
トゥドゥチュン
届く。
- 用例
- ワンガ ウクテーシェー アチャー トゥドゥチュン(私が 送ったのは 明日 届く)。 否:トゥドゥカン(届かない)希:トゥドゥキーブサン(届けたい)過:トゥドゥチャン(届いた)継:トゥドゥチョーン(届いている)。
トゥトゥナトーン
整っている。
- 用例
- シタコー ムル トゥトゥナトーン(準備は 全て 整っている)。
トゥトゥンバ
屠殺〔とさつ〕場。屠豚場〔ととんば〕。
トゥトゥンバヌウユエー
屠豚場〔ととんば〕のお祝い。鎮魂祭。
- メモ
- かつて比謝矼、長田川沿いに屠殺場があった。ここで獣魂祭があり、ジュリを呼び、踊りもあった。
トゥナー
20銭。
- 用例
- ンカシヌ ジンシ トゥナースタン(昔の お金で 20銭だった)。
トゥナイ
隣。
- 用例
- クヮッチーン アマトーグトゥ トゥナイカイ ムッチ イケー(ご馳走が 余っているから 隣に 持って 行きなさい)。
トゥナミムスル
イグサで編んだムシロ。
- 用例
- トゥナミムスルヤ シチャカイ シチャーシ ユー チカトータン(トゥナミムスル・イグサで編んだムシロは 下に 敷くのに よく 使っていた)。
- メモ
- 寒い時にはハーガラムシル(甘蔗の葉で編んだムシロ)の上にトゥナミムシルを敷いて温かくした。
トゥヌ
殿。
- メモ
- トゥンとも。カミアサギと同様、ノロや神人が祭祀を執り行う場所。中南部はトゥンと称し北部はカミアサギと称することが多く、読谷ではその両者とも用いられてきた。
トゥヌーマヌー
まごつく。とまどう。
- 用例
- トゥヌーマヌーシ マーカイガ ゥンジスムラー ワカラン(戸惑って どこに 行っていいのか 分からない)。
- メモ
- 類:トゥルマヌー(まごつく・とまどう)。
トゥヌガキ
ノロが祭祀を行うために管掌している字の殿(カミアサギと類似)を巡ること。
トゥヌグン
跳ぶ。
- 用例
- カーラ ワタインディ イジイッチ トゥヌグン(川を 渡ろうと 勇気を出して 跳ぶ)。
- メモ
- 類:トゥンジュン(跳ぶ)。
トゥヌジャー
アメンボ。
トゥヌジュン
飛び乗る。
- 用例
- トゥンジュタクトゥ(飛び乗ったから)。
トゥヌチヒヌカン
殿内火之神。伊良皆の拝所の名称。
- メモ
- 戦前は松の大木が3本とその間に黒石が3つあり、そこでカラスが鳴くと子供が生まれるといわれていた。字行事のたびに最初に拝する。
トゥバースン
スピードを出す。加速させる。
- 用例
- ヌール イスジョーラー アンシ トゥバースンディチンアル(何を 急いでいるのか そんなに スピードを出すってこともあるか)。
トゥビイチャー
イカの一種。トビイカ。アカイカ科。
トゥビーチャー
スルメイカ。
- 用例
- トゥビーチャー カラシガ クヮサタン(するめいかを 食べたが 固かった)。
トゥビイユ
トビウオ。
トゥビウキーン
飛び起きる。
- 用例
- イミル ンチャラー ウドゥルチ トゥビウキーン(夢を 見たのか 驚いて 飛び起きる)。
トゥビチクバル
飛竹原(座喜味の小字)。
トゥビトゥイ
飛ぶ鳥。
- 用例
- アリガ シーヨーヤ トゥビトゥイヌ グトゥルアル(彼の やりかたは 鳥の ようだ・身が軽い)。 トゥビトゥイヌ グトーサ(飛ぶ鳥のようだ。素早い動きをいう)。
- メモ
- 鶏(トゥイ)に対して野鳥。
トゥビラ
海浜植物。トベラ。
- 用例
- トゥビラヌ ミーヤ アカサン(トベラの 実は 赤い)。
トゥビラサシ
トベラ差し。
- メモ
- カンカーの行事で、フーチゲーシ(疫病返し)として、屠った牛や豚の血をトゥビラにつけ、家の四隅や門、壁などに挿すこと。トゥビラの枝葉は切ると悪臭を放つので、呪具のひとつになった。
トゥブー
トビウオ。
- 用例
- トゥブーヤ ハニ ヒルギティ トゥブン(トビウオは 羽を 広げて 飛ぶ)。 トゥブー コーンソーリ(トビウオ買ってください。行商の掛け声)。
トゥブーグサ
エノコログサ。
- 用例
- トゥブーグサヤ グナ ホーチグヮーヌ グトゥルアル(エノコログサは 小さな 箒・ホウキの ようだ)。
トゥブシ
照明用やたきつけ用の細く割った松材。
- 用例
- トゥブシ メーチル アンシ キブササヤー(松の木を 燃やしているから そんなに 煙たいんだね)。
- メモ
- 松に火を点けて照明にしたもの。とぼし。松は脂〔やに〕が多くよく燃えた。
トゥブシ
灯し。
- メモ
- ウンケーの日、門で火を焚いて先祖を迎えた。火を灯して夜の灯りにするもの。
トゥブスン
点す。灯す。
- 用例
- トゥブシ トゥブスン(松明を点す)。
トゥブン
飛ぶ。
- 用例
- アヌ、キジェー トゥブンナ(あの、キジは飛ぶのか)。トゥブラー トゥブル ハジド(飛べば飛ぶはずだよ)。
トゥマイ
地名(那覇市泊)。
トゥマイクミー
泊まり込み。
トゥマイクルー
泊黒。甘藷の品種。
- メモ
- 実はあまり付かなかったけど、那覇のマチにあれが出ると、米を買う人はいないというぐらい美味しい甘藷。
トゥマイチジ
長浜の地名。
- メモ
- 直訳すると「停泊する頂上」。トゥマイチジまで海だったといわれ、唐船がここまで入ってきたという伝説がある。
トゥマイドゥクルー
泊まりどころ。
トゥマイン
泊まる。
- 用例
- ニッカナトーグトゥ チューヤ ヲゥマンカイ トゥマイン(遅くなっているので 今日は そこに 泊まる)。 否:トゥマラン(泊まらない)希:トゥマイブサン(泊まりたい)過:トゥマタン(泊まった)継:トゥマトーン(泊っている)。
ドゥマンギーン
うろたえる。どぎまぎする。
ドゥマングィーン
うろたえる。慌てる。
ドゥマングヮスン
うろたえる。慌てさせる。
- 用例
- ドゥマングヮスクトゥ(慌てさせること)。
ドゥマングヮスン
惑わされる。
- 用例
- ドゥマングヮサランタガヤ(惑わされたのか)。
トゥミーン
止める。
- 用例
- アブナサグトゥ ワンガ トゥミーン(危ないので 私が 止める)。 否:トゥミラン(止めない)希:トゥミーブサン(止めたい)過:トゥミタン(止めた)継:トゥミトーン(止めている)。
トゥミウガン
止め御願。
- メモ
- 1年最後の御願。8月のウマチーが1年最後の御願。
トゥミウグヮン
止め御願。
- メモ
- 12月24日に行なわれる御願。
トゥム
股〔もも〕。
トゥム
船尾。
トゥムグー
大腿骨。足のつけ根の骨。
- 用例
- トゥムグーヌル ヒッカカインネーシ ヤムンデー(大腿骨が ひっかかるようにして 痛いんだよ)。
トゥメイカンティー
探しかねること。
トゥメイカンドー
探しかねる様。
- 用例
- トゥメイカンドー シ、ハーッシャヨー(探しあぐねて、もう大変だ)。
トゥメーイドゥメーイ
探し探し行くこと・探し回る。
- 用例
- ヤーン ワカランネー トゥメーイドゥメーイヤティン イチルスル(家が 分からないなら 探し回りながらでも 行くんだよ)。
トゥメーイン
探す。捜す。
- 用例
- カックヮチェーシ ンナシ トゥメーイン(隠してあるのを 皆で 探す)。 否:トゥメーラン(探さない)希:トゥメーイブサン(探したい)過:トゥメータン(探した)継:トゥメートーン(探している)。
トゥメーウーサン
探せない。
- 用例
- ガンチョー マーンカイ ウチャガ トゥメーウーサン(眼鏡をどこに置いたのか探せない)。
トゥメーガンドー
あちこち探すこと。
- 用例
- ワームン サバチヤ マーカイガ ウチャラー トゥメーガンドーソーサ(私の 櫛は どこに 置いたのか あちこち探しているさ)。
トゥメーユン
探す。捜す。
- 用例
- トゥジ トゥメーユン(嫁を捜す・妻をめとる)。
トゥヤー
地名(読谷村都屋)。
トゥヤーシンカ
都屋の人たち。
トゥヤースン
取り持つ。取り合わせる。夫婦にする。
- 用例
- イャー ヰナグングヮトゥ ワー チャクシトゥ トゥヤースンテー(君の 娘と 私の 長男を 一緒にしよう)。
- メモ
- 類:トゥイアースン(取り持つ)。
トゥヤーバル
都屋原(都屋の小字)。
トゥヤーンチュ
都屋の人。
トゥヤンチュ
都屋の人。
トゥユマリーン
名高い。
- 用例
- トゥユマリル ヒラマーチュー(名高い平松)。
トゥラ
寅。虎。
- 用例
- ゥンマリカタ ナーマ ソー トゥラー ンチェーンラン(生まれてから まだ 本物の 虎は 見たことがない)。
トゥラジバル
虎地原(牧原の小字)。
トゥラスン
やる。与える。
- 用例
- ゥンマガンカイ チン コーティトゥラスン(孫に 着物を 買ってやる)。
トゥラドゥシ
寅年。
- 用例
- トゥラドゥシェー クジュルヤタルヨー(寅年は 去年だったんだよ)。
トゥラヌッチュ
寅年生まれの人。
- 用例
- ワッター アバーヤ トゥラヌッチュヤン(私の 姉さんは 寅年生まれだよ)。
トゥラムクー
牛の名前。
- 用例
- トゥラムクー ディヌナーヤ ユー チチュンヤー(トゥラムクー という名は よく 聞くね)。
- メモ
- 闘牛用の毛色による牛の名前で、赤黒の波型の縞模様の牛のこと。
トゥリーン
静かになる。
- 用例
- カジフチェー イフェー トゥリトーンヤー(台風は 少しは 静かになったね)。 ウザヌメーン トゥリティ カタヌナーン トゥリティ ウザミヤラビヌ ウムティ タチュサ(宇座の前も静かになって、潟野馬場も静かになって、宇座の娘の面影が立つさ)。 ナマネー カジェー トゥリトーンレー(今は 風が 止んでいるよ)。
- メモ
- トゥリティというのは静かになったという意味。カタヌナーは馬場(渡慶次カタノー)で、馬場も静かになっている。宇座部落の前まで来たら、宇座のミヤラビ(娘)がいるかいないか分かる。静かになっているからミヤラビも帰って寝ているだろうという歌。 トゥリティは「途絶えて」の意味。トゥデーユンは「途絶える」。
トゥリトーン
風が止んでいる。
ドゥル
泥。
- 用例
- ドゥルヤ ウトゥチカラ ヤーカイ イレー(泥を 落としてから 家に 入りなさい)。
ドゥルーゥンナジ
タウナギ。
トゥルークィクィー ックヮグヮー ティーチ
鳩〔ハト〕の鳴き声。
- メモ
- 「ックヮグヮー ティーチ(子どもをひとつ〔もらおう〕)」という寂しい感じの鳴き方を表現している。
トゥルク
トロッコ。
- メモ
- トロッコミチ参照。
トゥルクヮイン
食いやがる。
- メモ
- 「食べる」の卑語。
ドゥルグヮチャー
泥だらけ。
- 用例
- ドゥルグヮチャーシ(泥だらけにして)。
ドゥルグヮッタイ
ぬかるみ。泥だらけのところ。
- 用例
- アシジャヌ ユグリーグトゥ ドゥルグヮッタイカラー アックナヨー(下駄が 汚れるから 泥道からは 歩くなよ)。
トゥルサン
勘が鈍い。のろい。
- 用例
- ワッター アッピーヤ イフェー トゥルサン(私の 兄は ちょっと 勘が鈍い)。
トゥルック
トロッコ。
- メモ
- トロッコミチ参照。
トゥルトゥル
とろとろ。のろのろ。
- 用例
- ヲゥマティ ヌー トゥルトゥルソーガ?(そこで 何を とろとろしているのか?)。
トゥルトゥルー
とろとろ。
- 用例
- ニージューサヌ トゥルトゥルーナトーン(炊きすぎて とろとろになっている)。
トゥルバイカーバイ
ぼんやりしている様。ぼうっとしている様。
- 用例
- トゥルバイカーバイ シ。ヌーガ ニーンム クヮタンネーシ(ぼうっとして。どうして炊いた芋を食べたみたいに)。
トゥルバイカーブイ
ぼんやりしている様。ぼうっとしている様。
- 用例
- トゥルバイカーブイシ ヌー カンゲートーガ(ぼんやりして 何を 考えこんでいるのか)。
トゥルバイハブグヮー
ヘビの一種。ヒメハブ。
トゥルバイン
ぼんやりする。気力がなくぼうとする。黙り込む。
- 用例
- ヰナグングヮ ヤマトゥカイ ヤラチカラ サビサヌ トゥルバイサ(娘を 大和に 遣ってから 寂しくて ぼぉーとするさ)。アンシ トゥルバトール(そんなに黙り込んで)。
トゥルバヤー
ヘビの一種。ヒメハブ。
- 用例
- トゥルバヤーガ ゥンマカラ ハイタシガ(ヒメハブが そこから 通って行ったが)。
トゥルバヤー
ぼんやりしている者。
- 用例
- トゥルバヤーディ ウムトータレー ユミグヮー ソーティチェーヌフージデー(ぼんやり者だと 思っていたら 嫁を 連れてきてあるらしいよ)。
トゥルハン
勘が鈍い。
- 用例
- イフェー トゥルハンディシガ チカーリーガヤー(少しは 勘が鈍いようだが 使い者になるかな)。
- メモ
- 類:トゥルサン(勘が鈍い)。
ドゥルブッター
泥だらけ。
- 用例
- ドゥルブッターシ ハゴーサヌ ヘーク アラレーワ(泥だらけで 汚い 早く 洗いなさい)。ドゥルブッターシ(泥だらけになって)。
トゥルマヌー
まごまごする。うろたえる。
- 用例
- マチヲゥテー チュヌ ウーサヌ トゥルマーヌーシ ヌーン コーイサンタン(町では 人が 多くて まごまごして 何も 買えなかった)。
- メモ
- 類:トゥヌーマヌー(まごまごする・うろたえる)。
ドゥルムターン
泥遊び。
- 用例
- ワラビガ ドゥルムターンシ アシドーン(子どもが 泥んこ遊びをしている)。
トゥルムッチャー
トロッコを操作する者。
ドゥルワカシー
料理名。
- メモ
- 田芋のずいき、こんにゃく、揚げ豆腐などをドロドロに煮込んだ料理。
トゥン
殿。
- メモ
- トゥヌ参照。
トゥンガーモーヤー
飛び跳ねている様。
- 用例
- ヰーリムン ヰーラチャレー トゥンガーモーヤーシ ウッサソーン(玩具を あげたら 飛び跳ねて 喜んでいる)。
- メモ
- 類:トゥンジャーモーヤー(飛び跳ねているさま)。
トゥンクィーン
飛び越える。
- 用例
- イャーヤ アヌタカサヤ トゥンキィーンナー?(君は あの高さを 飛び越えるの?)。
トゥンクイハックイ
飛び越えながら行く様子。
- 用例
- ワラビガ イシガチカラ トゥンクイハックイシ ハイタン(子どもが 石垣から 跳び越えながら 行った)。
トゥングヮ
台所。
トゥングヮナー
墓内の入り口の方。
- 用例
- ミーグソーヤ トゥングヮナーンカイ ヰシータン(新たに人が亡くなったら トゥングヮナーに 安置した)。
- メモ
- 既にある棺箱を後方に寄せて、新たに亡くなった人をトゥングヮナーに西枕にして安置し、四隅には蟻等が入って来ないように手水鉢に水を入れて置いた。
トゥンケーイン
振り返る。振り向く。
- 用例
- ターガラ ウーティルチューラーディチ クシ トゥンケーイン(誰か 追って来るのかと 後ろを 振り返る)。
- メモ
- 類:ウッケーイン(振り返る・振り向く)。
トゥンケーヒンケー
頻繁に立ち寄って様子を見る。
- 用例
- ウヤヌヤーカイヤ トゥンケーヒンケー マーティイキヨーヤー(実家には 頻繁に 立ち寄りなさいよ)。
- メモ
- 類:トゥンマーイマーイ(頻繁に立ち寄って様子を見る)。
トゥンケーユン
振り返る。
- 用例
- トゥンケータクトゥ(振り返ってみたら)。
トゥンジー
冬至。
- 用例
- トゥンジーネー ジューシー チュクティ ブチダヌンカイ ウサギーン(冬至には 雑炊を 作って 仏壇に 供える)。
- メモ
- トゥンジーにはジューシーを炊いた。
トゥンジー ビーサ
冬至の頃の寒さ。
トゥンジージューシー
冬至雑炊。
- 用例
- フーチバー イッティ トゥンジージューシー チュクラヤー(よもぎを 入れて 冬至雑炊を 炊こうね)。
- メモ
- 類:トゥンジールーシー(冬至雑炊)。 11月の冬至の日に供える炊き込みご飯。 その頃はヤマンム(山芋)の収穫時期なので、トゥンジージューシーに入れるところもあった。
トゥンジービーサ
冬至の頃の寒さ。
- 用例
- トゥンジービーサネー トゥンジージューシー カリ ヌクタマイン(冬至の頃は寒いから 冬至雑炊を 食べて 温まる)。
トゥンジーヒージー
普段着。
- 用例
- イチュタルヤグトゥ トゥンジーヒージー チチ イチュサ(一時だから・ちょっとそこまでだから 普段着を 着て 行くさ)。
トゥンジールーシー
冬至雑炊。
- 用例
- トゥンジールーシーン ナトーラー ヘーク ブチダヌンカイ ウサギレー(冬至雑炊も できているなら 早く 仏壇に 供えなさい)。
- メモ
- 類:トゥンジージューシー(冬至雑炊)。冬至の日に供える雑炊(炊き込みご飯)。
トゥンジーン
飛び出す。とびでる。
- 用例
- ヤーヌ ウチカラ フカカイ トゥンジーン(家の 中から 外に 飛び出す)。
トゥンジャー
ぴょんと飛び跳ねること。
トゥンジャートゥンジャー
ピョンピョン飛び跳ねる様。
トゥンジャーヒンジャー
ピョンピョン飛び跳ねる様。
トゥンジャーモーヤー
飛び跳ねている様子。
- 用例
- ワラビヌ ハーエースーブ イチバンナタレー ウヤヤ トゥンジャーモーヤーシ ウッサソータン(子どもが かけっこを 一番になったので 親は 飛び跳ねて 喜んでいた)。
- メモ
- 類:トゥンガーモーヤー(飛び跳ねている様子)。
トゥンジャク
看病・面倒をみる・世話をする。
- 用例
- ウンメーカラ ウスメーマリ ナゲー トゥンジャクサン(お婆さんや お爺さんを 長いこと 看病した)。トゥンジャクシクー(看病してこよう)。
トゥンジャク
付き合い。
- 用例
- トゥンジャーンサン(付き合いもしない)。
トゥンジュン
飛ぶ。
- 用例
- カーラ ワタインディ イジイッチ トゥンジュン(川を 渡ろうと 勇気を出して 跳ぶ)。 否:トゥンガン(飛ばない)希:トゥンジーブサン(飛びたい)過:トゥンジャン(飛んだ)継:トゥンジョーン(飛んでいる)。
- メモ
- 類:トゥヌグン(飛ぶ)。
トゥンソー
泊めること。
- 用例
- ヒンソームンヌ ヤーウティ トゥンソーシ(貧乏者の家で泊めて)。
トゥンタッチー
尻をつけずにしゃがんでいる姿勢。中腰。
トゥンタッチイー
尻をつけずにしゃがんでいる姿勢。中腰。
トゥンタッチーヰー
尻をつけずにしゃがんでいる姿勢。中腰。
- 用例
- ナゲー トゥンタッチーヰーシーネー ヲゥタイサ(長いこと 中腰でいると 疲れるさ)。
トゥンタッチヰー
尻をつけずにしゃがんでいる姿勢。中腰。
- 用例
- トゥンタッチヰーシ(しゃがんで座って)。
トゥンチ
殿内。
トゥンチヤー
殿内ヤー。楚辺の拝所の名称。
- メモ
- 楚辺の七御嶽のひとつ。字火の神(アザヒヌカン)とも呼ばれる。トゥンチヤーはアシビナーの東側に、一間半から二間四方のイシバーイ(石柱)建て茅葺きがあった。
トゥンテントゥン
三線の音をあらわす擬声語。
トゥントゥンモーカー
飛び回る。
- 用例
- トゥントゥンモーカースカ ウッサシ ケーティ ハイタン(飛び上がるほど 喜んで 帰って 行った)。
トゥンドー ビヨー
通堂日傭。埠頭での荷役作業人夫。
トゥンヌブイ
各部落にあるウカミヤーに行くこと。
- メモ
- ウカミヤー(集落の守護神を祀っている所)。
トゥンヌブイン
飛び上る。
- 用例
- ハーエーッシ チャーマ イシガチンカイ トゥンヌブイン(走って 来て 石垣に 飛び上る)。
トゥンバー
おてんば。お転婆。
- 用例
- ワッター ヰナグングヮヤ ルク トゥンバーナティ ヰキガヌ グトゥルアル(私の 娘は 余りにも おてんばで 男の子の ようだ)。
トゥンバーガラサー
おてんばでおしゃべりな女性。
- 用例
- トゥンバーガラサーナティ トゥーチ チュヌクトゥ ムヌユリアッチュサ(おてんばでおしゃべりだから いつも 人の うわさ話ばかりしている)。
トゥンバン
夏用の反物。
- 用例
- イャー ニービチネー ワンガ トゥンバン ムタスサヤー(貴方の 結婚式には 私が 夏用の反物も 持たせようね)。
トゥンペー
唾液〔だえき〕。唾〔つば〕。
- 用例
- ゥンマンカイ トゥンペー サンキヨー(そこに 唾を 吐くなよ)。トゥンペーヌ ハンチ(唾がとんで)。
トゥンマーイマーイ
頻繁に立ち寄ること。足繁く通う。
- 用例
- チャールソーラー トゥンマーイマーイ イキヨーヤー(どうしているのか 足繁く〔様子を見に〕行きなさいよ)。
- メモ
- 類:トゥンミグイミグイ(頻繁に立ち寄ること・足繁く通う)。
トゥンミグイ
立ち寄ること。
- 用例
- ヲゥジャサーハタマデー ヒカサグトゥ トゥンミグイサ(伯父の家までは 近いから 立ち寄るさ)。
トゥンミグイミグイ
頻繁に立ち寄ること。足繁く通う。
- 用例
- ウヤヌヤーヤーヤ トゥンミグイミグイ イキヨーヤー(実家には 頻繁に 行きなさいよ)。
- メモ
- 類:トゥンマーイマーイ(頻繁に立ち寄ること・足繁く通うと)。
トゥンムテールフージ
飛び跳ねたようだ。
トゥンムドィヤー
行ったり来たり。
トゥンモーイン
飛び上がって表現する様子。
- 用例
- ウヌ ハナシーンレー チカシーネー ウドゥルチ トゥンモーインドー(その 話を 聞かせたら 驚いて 飛び上がるよ)。
トー
さあ。よし。
- 用例
- トーサイ(はい)。トーナー(さあもう)。トーウレー(よし、それは)。ユーフカシェー、トー(さあ、湯を沸かしなさい)。トー ナー シムサ(さあ もう いいよ)。トーヤイビラヤー(よろしいですか)。
- メモ
- もういいよという合図の言葉。
トー
唐・中国。
- 用例
- ンカシェー トートゥヌ トゥイケーン ジコーアタンディドー(昔は 中国との 貿易も 盛んだったってよ)。
トー
平坦。
- 用例
- ミチヌ トーナティ アッチーヤッサン(道が 平らで 歩きやすい)。
ドー
ローソク。
トーイ
もういいか。
- 用例
- トーイ ナー ナトーミ?(もういいか もう 準備はできたか?)。
- メモ
- 「トーイ」という言葉ひとつで、準備はいいか、出来たか、終わったか、出発するよなど、色んな意味が含まれている面白い言葉である。
トーイヌハンシ
その場しのぎ。
- 用例
- トーイヌハンシルヤグトゥ イットゥチャ タシメートーケー(その場をしのぐためだから 少しの間だけ 補っていてね)。
トーイユ
闘魚〔トウギョ〕。
- メモ
- 座喜味ではミンジャカーイユグヮーという。
トーウージ
盆に仏壇へ供えた赤いキビ。
- メモ
- お盆に仏壇へ供えた赤いキビ。
トーゥンナジャー
タウナギ。
- メモ
- 田打ちの時などにお昼やおやつとしてとったものをその場で焼いて食べた。頭を食べると物忘れがひどくなるといわれ、頭を切り落として焼いて食べた。
トーガー
座喜味の井泉・地名。
- メモ
- その名の由来は、唐人が造ったからとも、集落東側に位置するからともいわれる。沖縄戦時中、日本軍が利用した。戦後、元の集落に戻るまで暮らした「トーガー集落」という名称は、このカーがあったことに由来する。
トーカキ
斗掻。とかき。ますかき。
- 用例
- トーカキスージネー バーキンカイ クミ ムティ トーカキシ チータン(米寿祝には ザルに 米を 盛って 斗掻で 切っていた)。
- メモ
- 類:トーカチ(斗掻)。 穀類を枡で計る時、枡の縁と平らに掻〔か〕きならす道具。竹で作り、一端を斜に切ったもの。
トーカキユーエー
米寿祝。
- 用例
- チューヌ トートーカキユーエーヤ ウタサンシヌン モーイン ディキトータン(今日の 米寿祝は 歌三線や 踊りも 上出来だった)。
- メモ
- 類:トーカチスージ(米寿祝)。 来客に竹で作った小さなトーカキを肖りとして配る。
トーカチ
斗掻。とかき。ますかき。
- 用例
- トーカチスージニ クバイヌ トーカチ チュクトーン(米寿祝に 配る 斗掻を 作っている)。
- メモ
- 類:トーカキ(斗掻)。 穀類を枡で計る時、枡の縁と平らに掻〔か〕きならす道具。竹で作り、一端を斜に切ったもの。
トーカチ
八十八歳の祝い。米寿。
- メモ
- 客にみやげとしてトーカチを贈る。
トーカチスージ
八十八歳の祝い。米寿。
- 用例
- チューヌ トーカチスージヤ クヮッチーカラ ヌーカラ ディキトータンヤー(今日の 米寿祝は 御馳走から 何から 上出来だったね)。
- メモ
- 類:トーカキユーエー(米寿祝)。客にみやげとしてトーカチを贈る。
トーカチダキ
斗掻竹。とかき。ますかき。
- メモ
- 穀類を枡で計る時、枡の縁と平らに掻〔か〕きならす道具。竹で作り、一端を斜に切ったもの。
ドーキューセームエーグヮー
模合、同級生模合。
トーギン
もろこし。
- 用例
- トーギンヤ アマクマナーンカイ イーラットータンドー(もろこしは あちこちに 植えられていたよ)。
トーギングヮーグサ
セイバンモロコシ。
- 用例
- トーギングヮーグサン ヤナクサヌ ティーチヤサ(セイバンモロコシも 雑草の ひとつだよ)。
ドーグヮーヤシチヌ シンカ
那覇の堂小屋敷の人たち。
- メモ
- 鯉を買い付けに来た。10銭の手間賃を貰って鯉を一斗ブリキ缶に入れて嘉手納(駅)まで運んだ。彼らは鯉が死なないように水を張った盥に鯉を入れていた。
トーゲーン
トキワススキのことか。
- メモ
- トキワススキのことか。カミアサギの設営の際、周囲をトーゲーンで巻いて壁にした。
トーサイ
さあ。
- 用例
- トーサイ、アンシェー チューヤ クリサーニ ウワイビラヤーサイ(さあ、それでは今日はこれで終わりましょう)。
- メモ
- 「~サイ」は目上に話しかける時の敬語。
トーシチャグサ
セイロンベンケイ。
- 用例
- トーシチャグサヌ ハナガ サチーネー チュラサタンヤー(セイロンベンケイの 花が 咲くと きれいだったね)。
トーシン
唐船。
- 用例
- トーシンディチンアレー マーランディチンアン(唐船というものもあれば馬艦船というのもあった)。
トージン
唐黍。
- メモ
- 師走カンカーにはトージンで餅を作った。
トーシンクムイ
唐船クムイ。
- メモ
- トーシングムイ参照。船着き場。
トーシングムイ
唐船グムイ。長浜の地名。
- メモ
- グムイ(クムイ)は陸地の沼や池の意だが、ここでは潮だまりを意味する。そのクムイには岩があり、トーシンシー(唐船岩)と呼ばれる。南蛮貿易で長浜港が賑わった頃、貿易船がこの岩に船を繋いだと言い伝えられている。現在では、特に戦後の米軍による土砂採取や、6号線沿いの防波堤建設によって、長浜の名前の由来の美しい砂浜は無くなり、その反面海底に土砂が溜まり、現状のような浅い海になってしまった。そのためそうした時代の面影はなくなってしまっている。
トーシンバイ
おたふく風邪。おたふくかぜ。
- 用例
- チラヌ ウッピ アカブックシ トーシンバイルヤンテー?(顔が こんなに 赤く膨れているが おたふく風邪じゃないの?)。
トースムチ
唐書物。
トースン
倒す。
- 用例
- ウヌ マギキーヤ ジャマヤグトゥ トースン(その 大きな木は 邪魔だから 倒す)。 否:トーサン(倒さない)希:トーシーブサン(倒したい)過:トーチャン(倒した)継:トーチョーン(倒している)。
トーダキー
竹の一種。
トータビ
唐旅。
- 用例
- トータビカイ メンソーチャン(唐の旅にいらっしゃった。お亡くなりになった)。
- メモ
- 中国を唐といい、沖縄と往来することを俗に唐旅といった。亡くなることもこのように表現することがあった。
トータビカイゥンジャン
唐旅に行った。亡くなった。
- 用例
- タンメーヤ トータビカイメンソーチャン(お爺さんは 唐旅に行かれた・亡くなられた)。
- メモ
- 類:ミーウティー(目落ち・亡くなった)・ミークータン(目を瞑った・亡くなった)・ヲゥランナタン(居なくなった・亡くなった)・ヲゥモーランナタン(いなくなられた・亡くなった)・スーカーワタイヒチャン(三途の川を渡った・亡くなった・年寄りに使う)・ケーマーチャン(亡くなった)・トーナタン(限界に来た・亡くなった)・マーヒチャン(亡くなった)・グソーカイゥンジャン(後生に行った・亡くなった)・シジャン(死んだ・亡くなった)。 戦前、唐・中国は沖縄にとって親近感のある遠い国だった。それで、遠い国・あの世へ旅立ったという意味で使われたという。
トータビカインジャン
唐旅に行った。亡くなった。
トーティ
~で。
- 用例
- クラヌハタ トーティ(倉の周辺で)。
- メモ
- ~トーティ(~で)。場所を示すときに使い、他に~ウティもある。
トートー
さあさあ。或いはもう充分だという表現。
- 用例
- トートー ヘークナー ウチンカイ イレー(さあさあ 早く 中に 入りなさい)。トートー、イーバーヤサ(さあ、さあ、ちょうど良かった)。
トートー
それそれ。それでいいという意味。
ドードーウマ
模擬馬。
- メモ
- 結婚式の婿いじめのひとつ。ドードーウマの模擬馬としてアジン(竪杵)が使われることもあった。
トートートー
それで十分という意味。
- 用例
- トートートー、ウッサシ シムン(もうこれでいい、十分だ)。トートートー、ウリヤサ(そうそうそう、これだよ)。
- メモ
- 同意を示すときにも用いる。
トートーメー
位牌。
トートーメー
仏壇。
- 用例
- シワーシ ニジューユッカネー トートーメーン リッパ ソージナイサ(12月24日には 仏壇も きれいに 掃除できるさ)。
トートーメー アミ シーン
位牌を浴びせる。
- メモ
- 仏壇の掃除をすることをいった。七夕にはトートーメーアミンソーラスン(仏壇を浴びせる)と言って、仏壇の掃除をする。 漁に出ているウミンチュー(漁師)は七夕から15日の間に必ず帰ってきて家族と共にお盆を迎えなければばらない。帰ってこない者は水死したものとみなし、供養した。
トートーメーアミンソーラチ
位牌を浴びせて。
- メモ
- 仏壇の掃除。13日のウンケーに仏壇の掃除をする。
ドードーンマ
模擬馬。
- メモ
- 結婚式の婿いじめのひとつ。
トーナー
島菜。からし菜。
- 用例
- トーナーヤ マースシ ムリカラ アラティ イリチュタン(からし菜は 塩で 揉んで 洗ってから 炒めた)。
- メモ
- 類:トーナバー(からし菜)。
トーナカシー
豆腐のかす。おから。
トーナタン
死んだ。亡くなる。
- 用例
- ハーメーヤ アサヘーク トーナタンディヤー(お婆さんは 朝早く 亡くなられたんだってね)。
- メモ
- 類:ミーウティー(目落ち・亡くなった)・トータビカイゥンジャン(唐旅に行った・亡くなった)・ミークータン(目を瞑った・亡くなった)・ヲゥランナタン(いなくなった・亡くなった)・ヲゥモーランナタン(居なくなられた・亡くなった)・スーカーワタイヒチャン(三途の川を渡った・亡くなった・年寄りに使う)・ケーマーチャン(亡くなった)・マーヒチャン(亡くなった)・グソーカイゥンジャン(後生に行った・亡くなった)・シジャン(死んだ・亡くなった)。
トーナバー
島菜。からし菜。
- 用例
- トーナバートゥ トーフトゥ イリケーワ(からし菜と 豆腐を 炒めなさい)。
- メモ
- 類:トーナー(からし菜)。アブラナ。 黄色い小さな花が咲くと正月の門松飾りに使った。正月の門松に使った。菜の花が咲いたら正月だよと子どもたちは喜んだ。 からし菜はピリッとした辛味と、独特な苦みが特徴の野菜で、軽く塩もみした後に水洗いして炒めて食べることが多い。
トーニ
豚の餌入れ。餌桶。
- 用例
- トーニンカイ ウヮーヌムン イリーニーブク ムル ウチュカリネーン(餌桶に 豚の餌を 入れると同時に 全部 食べてしまっている)。
トーニー
豚の餌入れ。餌桶。
トーニカチャー
トーニ(豚の餌入れ)を掃除するもの。
- 用例
- トーニヌ ユグリトーグトゥ トーニカチャーシ アラレー(豚の餌桶が 汚れているから トーニカチャーで 洗いなさい)。
トーヌカシー
できものの一種。粉瘤〔ふんりゅう〕。
- メモ
- 切ると中からトーフヌカシ(豆腐のかす、おから)に似たものが出てくる。
トーヌカシー
豆腐のカス。おから。
- メモ
- 子が生まれたマンサンスージには、ネンジュモとおからを炒めた物がケーウチグヮーに入れられ出された。
トーヌクチ
唐の言葉(中国語)。
トーヌチュー
唐の人(中国人)。
トーヌチン
唐黍。
トーバサナイ
確認
トーバナナ
芭蕉。糸芭蕉。
トーハナビー
ホオズキ。
トービーラー
ゴキブリ。
- 用例
- ホッカイドーヤ ヒーサヌ トービーラーン ヲゥランディンレー(北海道は 寒くて ゴキブリも いないらしいよ)。
トーヒャー
それっ。そら。ほら。
- 用例
- トーヒャー ナマネーチャシェー(はい、今着いたよ)。
- メモ
- すぐに何か行動しなければという時に発する語。
トーヒャーナー
さあもう。
- 用例
- トーヒャーナー イチデージ(これはもう一大事)。
トーフカシー
豆腐のカス。おから。
- 用例
- トーフカシーウティ アラタン(おからで洗った)。
トーフサーウーキ
豆腐桶。豆腐作りに使う桶。
トーフチャンプルー
豆腐炒め。豆腐チャンプルー。
- 用例
- アチコーコー トーフチャンプルーヌ マーサギサヨー(熱々の 豆腐チャンプルーの 美味しそうなこと)。
トーフヌカシー
できものの一種。粉瘤〔ふんりゅう〕。
- メモ
- 切ると中からトーフヌカシ(豆腐のかす、おから)に似たものが出てくる。
トーフヌカシー
豆腐のカス。おから。
- 用例
- トーフヌカシーン アマティ チカグロー カマーン イキラクナティヤー(おからも余って 近頃は 食べる人も 少なくなったねぇ)。
トーフヌスルー
豆腐泥棒。
- 用例
- ニービチヌ トーフヌスルーン ナマ カンゲーイネー ウカシームンヤサ(結婚式の 豆腐泥棒も 今 考えたら 可笑しなものだよ)。
- メモ
- 結婚式の時の道化役者で、酒に強い男の人がウサリーヲゥンプーの役で、その妻はトーフヌスルー(豆腐泥棒の役)で、皆が御馳走を作っている側から豆腐を盗んで行く。
トーフバク
豆腐箱。
- メモ
- 10丁作れた。
トーフバクバク
骨の入った豆腐箱のような物の呼称。渡具知の地名。
- メモ
- 渡具知のメーヌハンタの川沿いの崖の中腹の風葬墓跡をさし、唐商い(船乗り)の人たちが死んだ時に葬られて、この名が付いたのではと言われているが詳細は不明。
トーフマーミ
豆腐豆。大豆。
- 用例
- アチャヤ トーフスグトゥ トーフマーミヤ ミジンカイ フックヮチョーケー(明日は 豆腐を作るから 大豆は 水に 浸して膨らましておきなさい)。
トーフヤー
豆腐屋。
トーマ
船を祀る神様がいる所。
- メモ
- そこでフナマチー(船祭)が行われる。
トーマーミ
そら豆。蚕豆。
- 用例
- トーマーミーヤ ルク ナチジューサヌ クチヌ ハッチリタレー クルイーチューサーニ ノーラッティ トーマーミーヌ クチェー クルーナトーンディヌ ハナシガアン(そら豆は あまりにも 泣きすぎて 口が 割れてしまったので 黒い糸で 縫われて そら豆の 口は 黒くなったという 話がある)。
- メモ
- 葉も食した。トーマーミ(蚕豆)とウフチジャーは味噌や豆腐を作ったのでどこの家でも栽培していた。子が生まれたマンサンスージには、そら豆とオーブターマーミを一緒に炒めて、お茶請けにした。
トーマーミー
そら豆。蚕豆。
- メモ
- そら豆の葉など茹でて干しておいたものを炒めた。
ドーマチリーン
耄碌(もうろく)する。
- 用例
- トゥシトゥッティ ヌーン サンナイネー スグ ドーマチリーンドー(年取って 何も しなくなったら すぐに 耄碌・老いぼれるよ)。
- メモ
- 老いぼれる。何が何やら分からなくなる。
ドーミ
重量。
ドーミ
肉牛。
- 用例
- ウシオーラシェーシ マキーネー ドーミル ナイル(闘牛で負けたら 肉牛と なるんだよ)。
- メモ
- 闘牛で負けた牛はつぶして肉牛とする。
トーミーン
平らにする。
- 用例
- ミチ トーミティ リッパナスン(道を 平らにして 歩きやすくする(道を 平らにして 立派にする)。
トーヤマー
蚕〔カイコ〕のさなぎ。
トーユー
闘魚〔トウギョ〕。
- メモ
- 座喜味ではミンジャカーイユグヮーという。
トーリーグ
唐から持ってきたと伝えられていた木。
- メモ
- 馬の病気には、この葉を煎じて飲ませると鯉のような効能を発揮すると言われていた。
トーリーパッタイ
倒れそうな様。
- 用例
- ヰーダラカーシ トーリーパッタイシ アッチハイギータン(酔いつぶれて 倒れそうになりながら 歩いて行ったよ)。
トーリーン
倒れる。
- 用例
- ティーラヌミーカイヲゥイネー アチサヌ トーリーンドー(太陽に照らされていると 暑くて 倒れるよ)。
ドーリン
どうか。
- 用例
- ドーリン ナー イフェー カンゲーティ トゥラシンソーレー(どうか もう 少し 考えて 下さい)。ドーリンドーリン(どうかどうか)。
トーヲゥー
芭蕉。糸芭蕉。
トーヲゥー
糸芭蕉
- 用例
- 確認
トーンチムーチー
唐黍餅。
トーンチャナー
そうしたらもう。
トッカチミラリーン
とっつかまれる。だしぬけにつかまれる。
トットロー
とろい者。動作や判断がにぶい者。馬鹿者。
- 用例
- アンソーヌ シーヨーシ トットローヤ!(そんな やりかたをして トットロー・馬鹿なやつは!)。
- メモ
- 人を愚弄した言い方。悪口の一種。
トトンバ
屠殺〔とさつ〕場。屠豚場〔ととんば〕。
トブシグヮー
灯し。
トヤー
地名(読谷村都屋)。
トヤーンチュ
都屋の人。
トロッコミチ
トロッコ道。
- メモ
- 嘉手納の製糖工場へサトウキビを運搬するために敷設された、トロッコを走らせるレールをそう呼んだ。村内各所に張り巡らされていた。トゥルクミチとも。
ドンドン
気持ちが高鳴る様。
- 用例
- テークヌ ウトゥヌ チカリーネー チムドンドンスン(太鼓の 音が 聞こえると 気持ちが高鳴る)。
ドンドングムイ
親志の地名。
- メモ
- シチャマラにある現読谷村圃場の向かい側に位置し、滝のようにドンドン音をたて水が落ちたのでドンドングムイと呼んだ。
トントンバー
トビハゼ。
トントンミー
トビハゼ。
トントンミー
落ち着きのない様。
- 用例
- トントンミー ヤンドー アレー(落ち着きがない子だよ、あの子は)。
- メモ
- 落ち着きのない子供にいう。
トントンミー
アメンボ。
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