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5 シベリア抑留体験
シベリア抑留者座談会

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 シベリア抑留者座談会
  調査者(司会) 泉川良彦・上原恵子

 新垣※※
 大正九年(一九二〇)十二月生まれ。昭和十七年(一九四二)九月から熊本の西部二一部隊(陸軍野砲部隊)にて、六か月間の訓練を受ける。訓練終了後の昭和十八年三月頃、旧満州牡丹江にあった国境の第一航空守備隊に派遣され、二年間を過ごす。昭和二十年(一九四五)八月一日、国からの入隊命令を受け、大連にあった大連飛行場へ行き、八月十五日に終戦。奉天に集結するために新立屯の駅へ行ったがそこで捕虜となり、シベリアの強制収容所へ送られた。昭和二十二年(一九四七)六月復員。

 玉城※※
 大正十四年(一九二五)五月生まれ。昭和十七年(一九四二)十二月、沖縄県立農林学校卒業後、昭和十八年四月、軍属として満州の関東軍経理部に就職。昭和二十年二月、十九歳の時繰り上げ召集を受け、現役初年兵として入隊。ロシア国境近くの虎林に駐屯していた。八月十五日の終戦を迎え、ロシア部隊に追われて牡丹江から朝鮮近くまで逃げたが捕虜となる。その後シベリア強制収容所(タイシェット地区四八)へ送られる。三年後の昭和二十三年(一九四八)六月二日ナホトカより舞鶴へ復員。

 安里※※
 大正十五年(一九二六)二月生まれ。昭和十七年十二月、沖縄県立農林学校卒業後、昭和十八年四月、軍属として満州の関東軍経理部に就職し、黒河出張所にて勤務。昭和二十年五月、召集を受け、現役兵として野砲兵第一二四連隊(当時牡丹江省)へ入営。同年九月二日に牡丹江省寧安県南湖頭にて武装解除となり、九月五日、蘭崗(ランコウ)飛行場に集結。九月十四日、シベリア強制収容所へ連行。四年間に及ぶ強制収容所生活を経て、昭和二十四年(一九四九)十月復員。

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