読谷村しまくとぅば「むんがたい」

カラスはなぜくろい からすはなぜくろい

話者 松田栄清(1895・M28) 地域 喜名 時間 00:46
  • しまくとぅば
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 ガラシぇー、(んかし)(たか)(どぅー)やたんでぃ。(なま)じぶん(とぅ)りあっちゅる(たか)てー。


 あんやしが、うぬガラサーや(たか)やか(ちぶる)ぉちちょーてーるばーてー。あんし、狩人(かりびと)(ちゃー)()ちゅんでぃしーねー、だー、うれー()(しーら)そーれー()かいやっさぬ、()たりーくとぅ。


 あんさーに、あぬー(んかし)ぇあんぐとーる染物(すーむん)すしぇー(いぇー)んでぃたんよー。うりから、うぬ(いぇー)ぬじゅる(とぅくる)(やま)をぅてぃるすたさ、(はる)をぅてぃる、うぬ(みじ)さらしるやくとぅ。


 あんさーに、其処(ぅんま)んじ(はに)()みてぃ(くるー)なたくとぅ、(きー)(みー)んかい(をぅ)しぇーなんじゅ()からん。うりからガラサーや(くるー)なたんでぃる物語(むぬがたり)やたんでー。

 昔、カラスは鷹の姿だったそうだ。今の季節に渡る鷹みたいにね。


 だけど、カラスは鷹よりも知恵があったんでしょうね。狩人が来たら真っ白い姿ではすぐに見つけられ、撃たれてしまうからと考えた。



 昔は染め物をするには「藍」というものを使い、水のある山や畑で染めていた。




 そこで、カラスは羽を黒く染めたので、林の中でも見つからないようになった。それからカラスは黒くなったという物語だったよ。

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