伊良皆ぬ大木原ぬ長地んでぃる所なか、馬ん似ちょーるなー岩ぬ在てぃ、なー口開ち、また尾んうち揃てぃさくとぅ。
くぬ口ぬ真向かーなかい上地村ぐゎーんち在しが、其処ぬなーむる栄てーいかんなやい、くれーうぬ岩ぬ所以るえくとぅ。うり断ち落とぅしでぃやい、下顎ぇ断ち落とぅち。
また尾や、尾ぬ向かとーる所ぉ比謝村んち、其処んうぬ所以るやるでぃやーい、また比謝ぬ部落民ぬ集まてぃ来い、切り落とぅちさくとぅ。
なー、今ん、うぬ馬ぬ形ぇ有いやすしが、昔あんやたんどーでぃる伝え話やるばー。
伊良皆ぬ大木原ぬ長地んでぃる所なか、馬ん似ちょーるなー岩ぬ在てぃ、なー口開ち、また尾んうち揃てぃさくとぅ。
くぬ口ぬ真向かーなかい上地村ぐゎーんち在しが、其処ぬなーむる栄てーいかんなやい、くれーうぬ岩ぬ所以るえくとぅ。うり断ち落とぅしでぃやい、下顎ぇ断ち落とぅち。
また尾や、尾ぬ向かとーる所ぉ比謝村んち、其処んうぬ所以るやるでぃやーい、また比謝ぬ部落民ぬ集まてぃ来い、切り落とぅちさくとぅ。
なー、今ん、うぬ馬ぬ形ぇ有いやすしが、昔あんやたんどーでぃる伝え話やるばー。
伊良皆の大木原にある長地という所に、馬に似た岩があってね。馬が口を開けているように見え、また立派な尻尾の形にも見えたので長地の馬石と呼んでいるんだ。
その馬石の口が向いている方向には字上地があるんだが、字上地はちっとも栄えなくてね。それはこの馬石が字上地に向けて口を開けているからだと、馬石の下顎をたたき落したんだって。
また、尾が向いている方向には字比謝があって、そこもまた、馬石のせいで栄えないのだと、比謝の人たちが集まって来て尾を切り落としたそうなんだ。
今も、その馬石は残っているが、口と尾の部分が無いのは、昔、そういうことがあったという話だよ。
民話によると、この馬石は元々口を大きく開けて、頭を上地集落に、尾を比謝集落に向けていた。しかし、上地の人々が「上地の戸数が増えずムラが栄えないのはこの馬の呪いだ」といって馬の下アゴを叩き割った。比謝でも同様に考えて尾を叩き割った。そのため下アゴと尾のない馬の形をした岩が残っているのだという。(「伊良皆ガイドマップ」伊良皆の名所・旧跡、長地の馬石)