読谷村しまくとぅば「むんがたい」

カサンジャーガマの米戦法 かさんじゃーがまのこめせんぽう

話者 山内カナ(1900・M33) 地域 座喜味 時間 00:35
  • しまくとぅば
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 (んかし)(いくさ)(ゆー)に、カサンジャーんち()んよー、かーま彼処(あま)んかい、()しが。其処(ぅんま)洞窟(がま)やさ。洞窟(がま)やしが、(んかし)(いくさ)其処(ぅんま)んかい(かく)てぃめーたんでぃ、全員(むる)


 (かく)てぃめーたぐとぅ、(いくさ)()()きてぃ(ちゃ)くとぅ、(くみ)るやしが、(くみ)(なが)らすしが。なー(いくさ)(しぬ)じゅるゆーしんに(くみ)いっけーらち、うぬ、其処(ぅんま)から(なが)らちしちゃぐとぅ。また、うぬ(てき)其処(ぅんま)んかい(ちょー)ぐとぅ、うぬ(てき)のー、「うっさなー(みじ)其処(ぅんま)ぁ、(みじ)ぬはいるむんやー、其処(ぅんま)ねー(ちゅ)(すく)でー(をぅ)らんさ」んち、(むる)てぃ()いたんでぃぬ(はなしー)

 昔、戦争があった頃の話だがね。カサンジャーガマというのが、座喜味の外れの方にあるよ。そこは洞窟なんだけど、戦争の時は全員そこに隠れていたんだって。


 皆で隠れていたら、戦が押し寄せてきたので、米を流したらしい。もう敵の攻撃を凌ぐために、そこから米を流したわけだね。そしたら、近くまで来た敵は米を水だと勘違いして、「こんなにも大量の水が流れているのだから、そこには人は潜んではいない」と、引き揚げて行ったという話。

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