空襲に先立って、八時四十分にB29一機が東の方向から侵入し、高度約八〇〇〇メートルで中飛行場上空と那覇の上空を旋回し偵察した。これに対し、高射砲部隊は砲撃を集中したが撃墜できず、敵機は東方に逃れていった。
午前中の九時三十分頃から十時頃にわたって米艦載機延べ約五〇機が沖縄本島に来襲、主として北飛行場や中、小禄の飛行場と那覇地区を銃爆撃した。
九時二十七分、読谷山在の電波警戒隊(安武隊)は南南西の方向約八〇キロメートルを進航中の編隊群を捕捉した。またしても、空襲警報発令のないまま九時三十分、北飛行場はグラマン戦闘機四機の攻撃を受けた。これがこの日の空襲の始まりであった。守備軍は九時三十二分、沖縄本島地区に空襲警報を発令した。
なお、この日は台湾に米艦載機延約五〇〇機、宮古及び石垣島にも少数機が来襲した
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