読谷村しまくとぅば「むんがたい」

山原と団亀 やんばるとどんがめ

話者 比嘉静(1915・T4) 地域 大木 時間 00:41
  • しまくとぅば
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 旅人(たびにん)(はなし)


 ある旅人(たびにん)ぬ、なー山原山(やんばるやま)んかい(ぅん)ぢさくとぅ。山原山(やんばるやま)んじなー、便所(ふーる)(いー)ぶさたぐとぅ、(かーみー)(をぅ)しぇー()からんなやーに、(かーみー)(いー)んかい(くす)ぉまてぃさぐとぅ。


 なー、うぬ旅人(たびにの)ぉなー、なーなーまた(あっ)きわるなーちっ、(たび)(ちぢ)きりわるやるんち(あっ)ちさくとぅ。なー、自分(どぅー)ぬまてーる(くす)ぬなー(あっ)ちさぐとぅ、なー(ひるま)しーむんなー(くす)(あっ)ちゅんちんあるやーんち。


 山原(やんばる)(たび)や 幾旅(いくたび)んさしが


 (くす)(あっ)っちゅしや 今度(くんどぅ)(はじ)


 んち、うぬ旅人(たびにの)ぉなー、じこーなー(ひるま)さし、さんでぃる(はなしー)ぐゎー。

 旅人の話ね。


 ある旅人が、道中、山原の山にさしかかった。そこで、旅人は便意を催して、亀がいることを知らずに、亀の上に糞をした。


 それから、旅を続けようと、そのまま歩いて行こうとした。すると、自分の糞が歩いたので、これは不思議なことだ、糞が歩くということもあるのかなと思ってね。



 山原の旅は 何度もしたが


 糞が歩くのは 今度初めて


 と、その旅人はあまりにも不思議に思ったという話さ。

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