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用語解説

参考文献

― な行 ―

内郷民団軍
 中国国内の自衛的なものとして組織された地域防衛隊(地域自衛軍)。
 
内務班
 軍隊を一大家族とみなし、中隊を兵営における家とし、兵営内の生活を内務と称した。内務班は、兵営の中で寝食を共にする家庭のような基礎単位として、新兵・古兵合わせて二〇人ほどで組織された。内務班では「軍隊内務令」(一九四三年)により、兵士教育が行われた。
 
那覇飛行場
 小禄海軍飛行場。戦争当時、小禄にあった日本軍の飛行場。
 
南洋群島
 赤道以北の太平洋上に散在する一千余の島嶼群。マリアナ・パラオ・カロリン・マーシャルなどの諸島に分かれる。大部分は元ドイツ領だったが、一九一九年のヴェルサイユ条約によって、グアム島以外は日本の委任統治領となった。第二次世界大戦で、米軍が占領。四七年、国連安全保障理事会の決定により、米国の単独信託統治領となり、「太平洋諸島地域」と称される。六二年以降、多数の国が独立。
 
南洋庁
 元日本の南洋委任統治地を統轄した役所。一九二二年(大正十一)、パラオ諸島のコロール島に置かれ、サイパン・ヤップ・パラオ・トラック・ポナペ・ヤルートの各地に支庁があった。日本は一九一四年から四四年までの三〇年間南洋群島を統治した。最初の七年間は、海軍による占領統治であり、二二年からは南洋庁が委任統治として統治を開始。おもに製糖業や漁業に従事するための日本人が大量に移民し、三九年当時、その六割を沖縄出身者が占めた。南洋庁による統治は、第二次世界大戦で南洋群島が米軍に占領されるまで行われた。
 
肉弾戦法
 爆弾を抱えて自らの肉体とともに、敵に対して決死の攻撃をかけること。
 
肉薄攻撃
 肉迫攻撃。敵陣に迫って攻撃をかけ、敵、味方入り乱れて戦うこと。
 
日露戦争
 朝鮮・「満州」の支配をめぐって、明治三十七年から三十八年にかけて行われた日本とロシアとの戦争。
 
日清戦争
 朝鮮の支配をめぐって、明治二十七年から翌年にかけて展開された日本と中国との戦争。
 
ニミッツ布告
 米国海軍元帥ニミッツによって発せられた布告。米軍による沖縄占領統治の基本法令。米国海軍軍政府布告第一号から第一〇号を、俗にニミッツ布告と称す。一九四五年三月二十六日、慶良間諸島に上陸した米軍は、南西諸島における日本政府の行政権と司法権を停止する米国海軍軍政府布告第一号「権限の停止」を公布して、沖縄での軍政を開始。さらに、沖縄本島上陸後の五日目(四月五日)には、読谷村比謝に軍政府を開設し、南西諸島の本土からの分離を宣言した。一九六六年九月二十四日施行の高等弁務官布令第五六号改正三号によって廃止。
 
農兵隊
 食糧増産少年戦士。国民学校高等科を卒業した十四、五歳の少年たちが、あらゆる食糧増産作業にかかわった。
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