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- しまくとぅば単語帳:シ
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シー
岩。
- 用例
- アマナカイ チャッピナーヌ シーガ アン(あそこに大きな岩がある)。
シー
債。借金。
- 用例
- シートゥ ヤンメーヤ カクスナ(負債と病気は隠すな)。
- メモ
- 「シートゥ ヤンメーヤ カクスナ」は、隠してもいつかは現れ出るから、早目に知らせて適切な助言を得た方が良いとの諺。
シー
酢。酸。
- 用例
- ゥンムンサクヤ シーヌ カカリワル マーハン(ゥンムサク〔甘藷で作った神酒〕は酸味があった方がおいしい)。
- メモ
- →アマザキ。
シー
精。精気。魂。
シー
①巣。②隠れ家。仲間の集まり所。子どもの秘密基地にもいう。
- 用例
- ①ハチャーヌ シーガ アグトゥ キー チキリヨー(ハチの巣があるから気をつけなさいよ)。
トゥイヌ シー(鳥の巣)。②アマンカイ シーグヮー チュクテーンドー(あそこに隠れ家をつくってあるよ)。
シー
末。終わり。
- 用例
- シーヌ ニバン(最後から二番目)。
ジー
地。土地。
- 用例
- ジー コーティ ヤー チュクイン(土地を買って家を造る)。
ジー
洞(うろ)。空洞。
- 用例
- ダテーン ジー フギトール キー(大きな洞のある木)。ジーヌ ナーカ(洞の中)。
ジー
字。文字。
- 用例
- カビンカイ ジー カチュン(紙に字を書く)。
ジー クヮークヮー スン
地面を喰おうとしているかのように歩く様。
- 用例
- ジー クヮークヮー シ アッチ ミシェーイン(背中が曲がって地面を喰おうとするかのように歩いていらっしゃる)。
- メモ
- 顔が地面につきそうなほど腰が曲がったお年寄りの様。
シーアースン
やり遂げる。頑張っている。
- 用例
- ウッサヌ ヲゥージカチー ンナシ シーアーチャン(こんなにたくさんのキビ刈りをみんなでやり遂げた)。
シーアラシー
競ってやること。
- 用例
- ハジチャーガ チーネー ムル シーアラシー ヤタン(針突き施術師が来たら、みんな競ってやった)。
ジーアンダ
骨髄〔こつずい〕。脳みそ。
シーイッペー
精一杯。
- 用例
- シーイッペー ハタラチ ワランチャー スダティーン(精一杯働いて子どもたちを育てる)。
ウヌ ワジャー シーッペー ソール(その仕事は難渋している)。
シーイミヤー
借金取り。
- 用例
- ヤーンカイ シーイミヤーガ チョーンドー(家に借金取りが来ているよ)。
シーイン
添える。おまけする。
- 用例
- ワンネー チャー ティーチナーヤ シーインドー(私はいつも、ひとつずつはおまけするよ)。
- メモ
- 類:イリシーイン。
シーウシ
闘牛大会で最後に戦う強い牛。
- 用例
- クンドー シーウシ アタトーン(今度は闘牛大会で取組最後の牛に選ばれた)。
ジーウチジーファー
簪の一種。
- メモ
- 庶民は明治後期からジーウチジーファーを差した。平民が用いた真鍮の簪のことか。
ジーウテー
地謡。
- 用例
- ジーウテー シンカン マジョーン、チャーン ウサガミソーレー(地謡の人たちも一緒に、お茶を召し上がってください)。
ジーウテーニンジュ
地謡人衆。
- メモ
- ムラアシビで歌三線の地謡を担当する人たち。
ジーウテーマカネー
地謡賄い。
- 用例
- ムラアシビメーニ、ナマタマグ ゥンジャチ ジーウテーマカ スタン(村芝居の前に、生卵を出して地謡賄いをした)。
シーウワイン
やり終える。
- 用例
- ンナガ カシースグトゥ ヤガティ シーウワイン(皆が加勢するから、やがてやり終える)。
否:シーウワラン(やり終えない)希:シーウワイブサン(やり終えたい)過:シーウワタン(やり終えた)継:シーウワトーン(やり終えている)。
- メモ
- 類:トゥジュミーン・シートゥジュミーン。
ジーカジ
聞き分け。もの分かり。
- 用例
- ジーカジ チカン(聞き分けがない)。
- メモ
- →カジ。
シーカジャ
すえた匂い。腐った匂い。
- 用例
- ウヌ トーホー シーカジャ シ カマランシガ(その豆腐は腐った匂いがして食べられないよ)。
ジーガシラ
製糖期に組織された製糖組の頭。
- メモ
- 30丁~15丁ほど作れる農家で荷馬車や圧搾に使う馬を提供できる家が当たった。
ジーガネー
地料。
- 用例
- メーニン ジーガネーヤ アガイル スル(毎年、地料は上がるんだよ)。
シーグ
小刀。
- 用例
- アカングヮガ ナチーネー マックヮバヌンカイ シーグ ウチョーケー(赤ちゃんが泣いたら、枕元に小刀を置いておきなさい)。
- メモ
- 病人や妊婦・乳児の枕元にサンの代わりに鋏や左縄を置いて魔除けにした。
シークイ
よろめき。ふらふら。
- 用例
- ニー チミ ヂューサヌ シークイ シガチー ゥンジティ ハイタン(荷を積みすぎて、ふらふらしながら出て行った)。
シークイ
よろめき。ふらふら。
- 用例
- ニー チミ ヂューサヌ シークイ シガチー ゥンジティ ハイタン(荷を積みすぎて、ふらふらしながら出て行った)。
ジーグイ
愚痴。
- 用例
- シクチ シーガーチー ジーグイ シーネー、ドゥー ヤマスンドー(仕事をしながら愚痴ると、怪我するよ)。
シークイーン
よろける。ふらつく。左前になる。
- 用例
- アマヌ マチヤヤ シークトール グトーンデー(向こうのお店は、左前になっているようだよ)。
ジーグイハーグイ
愚痴ばかり言っている様。
- 用例
- ムヌ アビラセー ジーグイハーグイビカーン シ(口を開けば愚痴ばかり言って)。
シークイメークイ
ふらついている様。
- 用例
- シークイメークイ ヒチ チュヌメーカイ ゥンジーネー、ミーワク スン(ふらつきながら人前に出て行くと、迷惑だ)。
ジーグェー
農具名。犂〔すき〕。
- メモ
- →イーザイ。
ジークミ
地組。地割。
- メモ
- 百姓地は10年~12年ごとに人口割りで、耕作地が割り振られたが、土地の所有権は認められていなかった。
ジーグヤー
愚痴っぽい人。
- 用例
- ジーグヤートー ハナシーン ナラン(愚痴っぽい人とは話もできない)。
シーグリサン
やりにくい。
- 用例
- フユーナートー シクチェー シーグリサン(怠け者とは仕事はやりにくい)。
- メモ
- 対:シーヤッサン(やりやすい)。
シーグリサン
やりにくい。
- 用例
- フユーナートー シクチェー シーグリサン(怠け者とは仕事はやりにくい)。
- メモ
- 対:シーヤッサン(やりやすい)。
ジーグルー
生まれつき色が黒い人。
- 用例
- ワンネー ジーグルール ヤンデー(私は生まれつき色が黒いんだよ)。
シークヮーサー
柑橘〔かんきつ〕類。ヒラミレモン。
- メモ
- 芭蕉布〔ばしょうふ〕をさらし、色艶をよくするのに用いた。
シークン
抗議する。詰め寄る。
- 用例
- ウレー ガッティン ナラングトゥ シークンシワル ヤル(それは合点がいかないから抗議しなくちゃいけない)。
- メモ
- 類:シーチュン。
シーケー
小競り合い。
- 用例
- シーケーヂューサヌ ヲゥタトーサ(小競り合いがきつくて疲れた)。
- メモ
- 類:シーチェー・シーチェーバーエー。
シーケースン
やり返す。やり直す。
- 用例
- チヌーヤ アリカイ サッテーグトゥ、チューヤ シーケースン(昨日は彼奴にやられたから、今日はやり返す)。
アンシェーナラングトゥ、シーケーシヨー(それではいけないから、やり直せよ)。
シーコーウイ
西瓜。スイカ。
- 用例
- アチク ナイネー、シーコーウイン ゥンジー ハジマイサ(暑くなったら、スイカも出回り始まるよ)。
シーサー
獅子。呪具として屋根の上に鎮座している獅子像。
- メモ
- 獅子舞の獅子はシーシと呼んでいる。
シーサープー
植物名。ムラサキカタバミ。
- メモ
- 類:タイワングサー・テーラグサ・ヤファタ。
シーサアマサー
植物名。マッコウの一種。
- メモ
- 実が大きく赤くなるものをそう呼んだ。甘酸っぱいもの。
シーサアマサン
甘酸っぱい。
- 用例
- クヌ イェームノー シーサアマサンヤー(この和え物は甘酸っぱいね)。
シーサン
酸っぱい。
- 用例
- ウヌ キンブグヮーヤ イッペー シーサン(そのミカンはとても酸っぱい)。
- メモ
- 類:シーハン。
シーシ
煤〔すす〕。
シーシ
獅子。
- 用例
- シーシヌ ナカカイ イール チョー アチサヌ フシガランサ(獅子の中に入る人は暑くてたまらないさ)。
- メモ
- 屈強な男性二人が獅子舞をするための被り物で、獅子頭は梯梧の木、胴体は芭蕉苧で作られていた。獅子はムラの守り神であり、ムラに降りかかる厄災を跳ね返す力があるといわれている。また踊りの好きな神様とも言われ、ムラアシビの際には字の役職らが神酒を供え、アシビの成功とムラの繁栄を祈願し獅子屋から出した。龕(雌)と獅子(雄)は夫婦だと言われ、どちらも修繕は午年に行われている。獅子のある集落は字座喜味・伊良皆・波平・渡慶次・楚辺・古堅で、かつては宇座・長浜にもあったという。
シーシー(~シーシー)
~したりして。
- 用例
- チェーシーシー シ(来たりして)。ナテーウイシーシー シ(なったりして)。ヌマチェーシーシー シ(飲ませたりして)。
シージー(~シージー)
~と一緒に。~とともに。
- 用例
- イナカンカイ ケーイル ロヒカラ ソーグヮチムン シージー・・・(田舎に帰る旅費や正月に使うのも一緒に・・・〈持たせてやった〉)。
- メモ
- 類:シージャー。
下男が正月に家里帰りする時に、城間仲の主がお金や御馳走を持たせたという話。「城間仲」『高志保の民話』より。
ジージーグヮー
昆虫名。蝉。イワサキクマゼミ。
- メモ
- 一番最初に鳴く小さなセミ。
シーシウトゥシ
煤落とし。煤払い。
- メモ
- 類:シーシバレー・シーシミチー。
旧12月24日には葉のついた青竹で箒(ほうき)を作って家中の大掃除をした。仏壇にはお茶・ウチャヌク・切干大根の炒め物を供えて拝み、最後に火の神に1年の報告をして拝んだ。当日は屋敷のフトゥチウガンも行う。
ジーシガーミ
厨子甕〔ずしがめ〕。骨壺。
- 用例
- ナマー カソー スグトゥ ジーシガーミン グナク ナトーン(今は火葬するから厨子甕も小さくなっている)。
- メモ
- 火葬が一般的ではなかった時代には、遺骸が朽ちた頃に洗骨をして厨子甕に納めた。
シーシタイ
しきたり。慣習。
- 用例
- ウガムンディヌ シーシタイ(拝むというしきたり)。
- メモ
- 音:シーチタイ。類:シーシタレー。
シーシタレー
しきたり。
- 用例
- ウチナーヌ シーシタレ-(沖縄のしきたり)。
- メモ
- 類:シーチタイ。
ジーシチヌカミ
地敷の神。土地の神。
- メモ
- 類:ジーチヌカミ。
地鎮祭は工事期間中の安全をジーシチヌカミに祈願する祭である。
ジーシナ
子どもがガジマルの葉で作った座布団のようなもの。
シーシバレー
煤払い。
- メモ
- 音:シーシハレー。類:シーシウトゥシ・シーシミチー。シーシウトゥシ参照。
シージマ
沖縄角力の結びの一番。
- 用例
- ワッター シージャヤ シマ トゥイネー チャー シージマ ヤタン(私の兄は、角力を取る時にはいつも最後の取り組みだった)。
シーシミチ
行事名。{すすとじ(煤閉じ)}。煤払い。旧12月24日に火の神に1年の加護を感謝する拝み。
- 用例
- シーシミチヤ ウヌ トゥシヌ ススバレー ヤサ(シーシミチはその年の煤払いだよ)。
- メモ
- フトゥチウグヮンのことで、台所の煤払いをするのでシーシミチともいう。
→ウガンブトゥチ。
シージャ
年上。
- 用例
- シージャンチャーヤ ウットゥンチャーヌ クトー ユー ンリヨー(先輩方は後輩の面倒をちゃんとみなさいよ)。
- メモ
- 音2:トゥシシージャ。対:トゥシシチャ(年下)
シーシヤー
獅子屋。獅子を保管している小屋。
- 用例
- シーシヤーヤ ムラハジサンカイ アタン(獅子屋は村外れにあった)。
- メモ
- 獅子を小屋から出す時は村の神人と二才頭(古堅)、区長と二才頭5人(伊良皆)が神酒を供えてアシビの成功と村の発展を祈願した。
シージャー(~シージャー)
~と一緒に。
- 用例
- ウヤシージャー ハルンカイ ゥンジャン(親と一緒に畑に行った)。
- メモ
- 類:~シージー。
シージャーギー
植物名。イタジイ。シイノキ。
- メモ
- 国頭村からヤンバル船で長浜港に陸揚げされたものを買い入れていた。建築資材やチブヤの登り窯の薪として使われた。
シージャークヮージャー
悪い事が続いたときに使う。
- 用例
- イルンナ クトゥガ シージャークヮージャー チゲチョーン(色んな事が重なって、悪い事が続いている)。
シージャガシラ
年長者。
- 用例
- クンドゥカラ イッターガル シージャガシラドー(今年から君たちが年長者だよ)。
- メモ
- 名称であり呼称としては使わない。
シージャカタ
年上の人たち。先輩たち。
- 用例
- クヮッチーヤ シージャカタカラ ウサギレーワ(御馳走は先輩たちから差し上げなさい)。
- メモ
- 対:ウットゥンチャー(年下の者たち)。
ジージャケー
地境。
シージャシデー
年長順。
- 用例
- ヤクミヤ シージャシデー キミティイチュシェーマシヤサ(役目は年上順に決めていった方が良いよ)。
- メモ
- 対:ウットゥシデー(年下順)
シージャシデー
年長順。
- 用例
- ヤクミヤ シージャシデー キミティイチュシェーマシヤサ(役目は年上順に決めていった方が良いよ)。
- メモ
- 対:ウットゥシデー(年下順)
シージャハチ ナティ
年上なのに。
- 用例
- シージャハチ ナティ ウッピン シーサンナー(年上なのに、それだけのこともできないのか)。
シージャマ
なす様。ありさま。やりかた。
- 用例
- アヌ シージャマ ソールバー(あのようなありさまになっているわけさ)。
- メモ
- 音:シジャマ。
シージャヰキー
兄。
シージャヰナグングヮ
年長の女の子。長女。
- 用例
- ウレー ワン シージャヰナグングヮ ヤサ(彼女は私の長女だよ)。
- メモ
- 音1:シージャヲィナグングヮ。音2:チャクシヰナグングヮ。
シージャヲィナグングヮ
年長の女の子。長女。
- メモ
- 音1:シージャヰナグングヮ。音2:チャクシヰナグングヮ。
シージャヲゥジャサー
父母の兄。伯父さん。
シージャヲゥナイ
姉。
- メモ
- 妹にはウットゥヲゥナイという。
シージャングヮ
年上の子。上の子。
- 用例
- シージャングヮヤ モーキーガ ゥンジョーン(上の子は儲け〈働き>に行っている)。
シージャンチャー
年上の人たち。年上のきょうだいたち。
- メモ
- 対:ウットゥンチャー。
シージュク
成熟。
- 用例
- チョッチョローガ シージュク シーネー ウグイシ ナイル バー アラニ(チョッチョローが成熟するとウグイスと呼ばれるようになるんじゃないかね)。
シージョー
製造。製糖作業のこと。
シージョーニン
製造人。
- メモ
- 昭和14年にサーターヤーから共同製糖場に代わってからの職。
シーシワクヤー
獅子ワクヤー。獅子舞演武の先導者。
- メモ
- 獅子をからかう振り付けをして獅子を舞わす役目の者。
シースビー
家や墓の落成祝い。サトウキビの収穫祝い。
- 用例
- ヤーヌ シースビーネー マギスージ サーヤー(家が完成したら大きな祝いをしようね)。
- メモ
- シーは末・最後、スビーは首尾。
シーダカサン
霊力が高い。
- 用例
- アマー イッペー シーダカサンドー(あそこはとても霊力が高いよ)。
- メモ
- 音1:サーダカサン。音2:シジダカサン・タキサン。
シーダカハン
敷居が高い。
- 用例
- アマヌ ヤーヤ シーダカハン(あそこの家は敷居が高い)。
シーチ
亀甲墓の部所名。香炉石。
- メモ
- 類:ウコールイシ。シーチには香炉が設けられている。
シーチェー
押し合い。小競り合い。
- 用例
- シーチェービカーン シーネー ドゥー ヤマス(小競り合いばかりしていたら、体を痛めるよ)。
- メモ
- 類:シーケー・シーチャーバーエー。
綱引きの前後に男達が体を張って押し合うことにもいった。
ジーヂキー
地漬け。漬物のひとつ。黒糖漬け。
- メモ
- 音:シヂキ。
ニンニクやラッキョウを黒糖で甘酢漬けにした。
ジーヂキーガーミ
地漬け甕。黒糖漬けを保存した甕。
シーチタイ
しきたり。
- 用例
- ンカシカラヌ シーチタイヤ、ユー マムリワル ヤル(昔からのしきたりは、よく守らないといけない)。
- メモ
- 類:シーシタレー。
ジーチバン
土地地番。土地の神。
- メモ
- 類:ジーシチヌカミ。
シーチャー
ショウジョウバエ。コバエ。
- 用例
- シムヲゥティ シーチャーガ トゥドーン(台所でコバエが飛んでいる)。
シーチャー
少しの事でもすぐに詰め寄る人。
- 用例
- アマヌ ウヤヤ シーチャー ナティ ウトゥルサン(あそこの親は少しのことでも押しかけて来るから恐い)。
シーチャーバーエー
小競り合い。
- 用例
- アマウティ シーチャーバーエーヌ ハジマトーン(あそこで小競り合いが始まっている)。
- メモ
- 類:シーケー・シーチェー。小競り合いでお互いに譲らないこと。
シーヂューサン
霊気が強い。
- メモ
- 音:シーヂューハン。
シーヂューハン
霊気が強い。
- 用例
- アマー シーヂューハヌ ユーリーヌ ゥンジーンディドー(向こうは霊気が強くて、幽霊が出るってよ)。
- メモ
- 音:シーヂューサン。
シーヂュクイ
巣作り。
- 用例
- ハチャーヌ シーヂュクイ ソーン(蜂が巣を作っている)。
シーチュン
抗議する。詰め寄る。
- 用例
- イヒ ヤティン ヌーガラ アイネー スグ シーチュンドー(少しでも何かあるとすぐに押しかけるよ)。
- メモ
- 類:シークン。押しかける、詰め寄るなどの意味で、例えば子どもの喧嘩で相手の家に怒鳴り込むときにも使う。
シーヅクイ
巣作り。
シーティ
強いて。敢えて。
- 用例
- シーティマディ イカンティン シムン(敢えて行かなくてもよい)。
シーティー(~シーティー)
~と一緒に。~ごと。
- 用例
- ウヤンシーティー ソーティ イチュン(親も一緒に連れて行く)。
ヤーニンジュシーティ クーワ(家族みんなでおいで)。
ジンシーティ チトゥン ムタチャン(お金と一緒に土産も持たせた)。
- メモ
- 音:~シーティ。
シートゥ
生徒。
- 用例
- シートゥンチャー アチミティ カシー シミーン(生徒たちを集めて加勢させる)。
シードゥ
勢頭。頭。親分。
- 用例
- クンチャーシードゥ(乞食集団の頭)。
- メモ
- 音:シールー。社会的地位の低い集団の頭をいい、後に念仏者や乞食などを指すようになった。
シートゥジュミーン
やり遂げる。やり終える。
- 用例
- ドゥークル ティーカキテーヌ ワジャヤ シートゥジュミーン(自分で手がけた仕事はやり遂げる)。
否:シートゥジュミラン(やり遂げない)希:シートゥジュミーブサン(やり遂げたい)過:シートゥジュミタン(やり遂げた)継:シートゥジュミトーン(やり遂げている)。
- メモ
- 類:シーウワイン・トゥジュミーン・シーアースン。
シートーバ
製糖場。嘉手納にあった製糖工場のこと。
- 用例
- ヲゥージヤ シートーバンカイ カヤーチャン(サトウキビは製糖場へ運んだ)。
- メモ
- 類:サーターヤー。
シーナ
ひなさき。女陰核。
ジーナー
蛍。
- 用例
- ジーナーヤ カーラヌ スバンカイ マンドータン(蛍は川辺に多くいた)。
- メモ
- 類:ヒカヤービンビン。
ジーナーグヮー
セミの一種。ニイニイゼミ。
- 用例
- ジーナーグヮーヌ ナカギールムン アチク ナイサ(ニイニイゼミが鳴いているから暑くなるでしょう)。
- メモ
- 類:ジーワー。
ジーナートゥエー
蛍とり。
- メモ
- 類:ジンジナートゥエー。
シーナシグトゥ
やるべきこと。
- 用例
- シーナシグトゥヌ アラー ヘーク ウリカラ シェーワ(やるべきことがあるなら早くそれからしなさい)。
シーナスン
うまくやる。
- 用例
- リッパンニ シーナチャン(うまく仕上げた)。
ソーグヮチ マディネー シーナスン(正月までには仕上げる)。
シーナリーン
やり慣れる。
- 用例
- ヌーヤティン シーナリレーカラー、アトー ナイサ(何でもやり慣れたら、後は出来るようになるよ)。
シーナリーン
やり慣れる。
- 用例
- ヌーヤティン シーナリレーカラー、アトー ナイサ(何でもやり慣れたら、後は出来るようになるよ)。
ジーヌイリクミ
土地の入り組み。
- メモ
- 住居のある字以外の土地にある畑のこと。明治32年以前は百姓地を字に割り当てているので、必ずしも住居のある字に畑があるとは限らなかった。
ジーヌー
芸能。
ジーヌークバイ
芸能配り。ムラアシビの配役。
- メモ
- 音:ジーノークバイ。類:ジンクバイ。
ムラアシビの配役のことでアシビガシラが中心になって、先輩たちが配役を決めた。
シーノー
篩(ふるい)。フルイ。
- 用例
- シーノーシ ムジ ユーイン(フルイで麦を篩う)。
シーノースン
やり直す。
- 用例
- ワンガ アチャー シーノースサ(私が明日やり直すよ)。
否:シーノーサン(やり直さない)希:シーノーシブサン(やり直したい)過:シーノーチャン(やり直した)継:シーノーチョーン(やり直している)。
シーバイ
小便。尿。
- 用例
- アマクマカイ シーバイヤ サンキヨー(あちこちに小便はするなよ)。
シーバイアタビー
両生類。カエルの一種。オキナワアオガエル。
- メモ
- →シーバイウヮータ。
シーバイダラダラ
小便をだらだら垂らしている様。
- 用例
- ワラビガ シーバイダラダラ シ アッチョーン(子どもが小便をだらだら垂らしながら歩いている)。
シーバイブクル
膀胱。
- メモ
- →ウヮーヌシーバイヂチン。
シーバイヤンリ
淋病、膀胱炎などの泌尿器科系の病気。
- 用例
- シーバイヤンリンレー カカイネー デージドー(淋病でもかかったら大変だよ)。
シーバイヤンリ カカティ シクチン シーサン(膀胱炎を患って仕事もできない)。
シーバイワンブー
手水鉢の一種。女性が用を足した後、下を洗う水を入れた器。
- メモ
- 類:ゴールー・ミジクブサー。
夜、家の中にいれて、便器のかわりにした。
シーバイウヮータ
両生類。カエルの一種。オキナワアオガエル。
- メモ
- 音2:ヲゥーウヮータ・シーバイアタビー・シーベーアタビチ。類:ドゥクゲールー・ヲゥーアータ。
樹上にいて、逃げる時に小便のような液体を出した。それが目にかかると目が見えなくなるといわれた。
シーバイヲゥーキ
小便桶。尿を溜める桶〔おけ〕。
- 用例
- シーバイヲゥーケー アタインカイ イッケーラシェー(小便桶の小便を菜園にこぼしなさい)。
- メモ
- 軒下や庭などに置き、夜間の小用に使った。溜まった小便は水肥にした。
シーハギ
床擦れ。
- 用例
- ヤンメー カカティ シーハギ ナイネー デージ ヤサ(病気になって床擦れでもしたら大変だよ)。
ジーハタ
地畑。土地。
- 用例
- ウットゥヌ ウッカバレー スンディ ジーハタン ウティネーン(弟の借金を返すために、地畑も売ってしまった)。
ジーバタ
地機。機織具の一種。
- 用例
- ナマン ジーバタ チカトーミシェーンナー?(今も地機を使っていらっしゃるんですか?)。
- メモ
- 高機以前の織機で、織機の脚が短く、織り手は足を投出してすわり、腰や足指を使い操作した。
ジーバチャー
土蜂。クロスズメバチの俗称。
- メモ
- ジーバチャーが墓や屋敷囲いに巣を作ったりすると厄といわれる。
シーバヤー
小便たれ。
- 用例
- シーバヤーヤ マーンカイ ヒンギータガ(小便たれは、どこに逃げたのか)。
- メモ
- からかうときや悪口につかう。
シーバレー
借金払い。返済。
- 用例
- ウッサ カテータル ヤーデーン シーバレー ヒチ、ウミナーク ナタン(あんなに借りていた家の借金も返済して、ほっとした)。
- メモ
- →ウッカバレー。
シーハン
酸っぱい。
- 用例
- ヘーイ イリーヂューサヌ イッペー シーハン(酢を入れ過ぎて、とても酸っぱい)。
- メモ
- 音:シーサン。
シーハンスン
やりそこなう。機会を逃す。
- 用例
- イスジ チャルムンヌ ウクリティネーン、 シーハンチャシエー(急いで来たのに遅れてしまって、やり損ねたさ)。否:シーハンサン(やり損ねない)過:シーハンチャン(やり損ねた)継:シーハンチョーン(やり損ねている)。
シーハンスン
やりそこなう。機会を逃す。
- 用例
- イスジ チャルムンヌ ウクリティネーン、 シーハンチャシエー(急いで来たのに遅れてしまって、やり損ねたさ)。
- メモ
- 否:シーハンサン(やり損ねない)過:シーハンチャン(やり損ねた)継:シーハンチョーン(やり損ねている)。
シービ
衰微。衰退。
- 用例
- ムライチバンヌ イェーキンチュタルムン、タッタイ シービシヤー(村一番の金持ちだったのに、次第に衰退してね)。
シービー
植物名。ツルソバ。
- メモ
- 類:ハブグサ。火傷にはシービーの葉や生味噌を患部に塗った。
シービーサン
肌寒い。
- 用例
- クングヮチヌ シマイグルカラー ナー シービーサンヤー(9月の下旬頃からはもう肌寒いね)。
- メモ
- 音1:シービーハン。→ウスビーサン。
シービーハン
肌寒い。
- 用例
- アミフタレー シービーハンヤー(雨が降ったら肌寒いね)。
- メモ
- 音1:シービーサン。→ウスビーサン。
シービチー
やるべき。
- 用例
- シービチー クトゥヌ アラー、ヘーク シーウワレーー(やるべきことがあるなら、早くやリ終えなさい)。
シービチー
やるべき。義務。
- 用例
- シービチー クトゥヌ アラー、ヘーク シーウワレーー(やるべきことがあるなら、早くやリ終えなさい)。
ジービラ
植物名。分葱〔ワケギ〕。地+ビラ。
- 用例
- ジービラヤ スダティーヤッサタンヤー(分葱は育てやすかったね)。
- メモ
- 分葱は生育するにつれて分球して株が大きくなり、適宜に株分けし収穫することができるので、自家用の他に販売もすることができた。
ジービン
植物名。ツルムラサキ。
ジーブ
儀保。伊良皆の旧家の屋号。
- メモ
- 天然記念物に指定された蘇鉄があった。
ジーファー
簪〔かんざし〕。
- 用例
- チュラジーファー コーティチャン(きれいな簪〔かんざし〕を買ってきた)。
- メモ
- 音:ギーファー。
ジーファーは那覇の町で求めたり、村内に来る行商人に頼んで求めた。簪にはナンジャジーファー、ジーウチジーファー、キージーファー、ダキジーファーなどがあった。凶事には木の枝や竹を使ったキージーファーかダキジーファーを挿した。
ジーフガー
中が空洞になったもの。
- 用例
- アヌ ジーフガーギーヌ アン トゥクマ(あの洞のある木のところ)。
- メモ
- 暗渠にもジーフガーという。
シーブグヮー
網籠。網袋。
- 用例
- シーブグヮーンカイ ゥンムソーナムヌン イッティ ムッチュタン(網籠に芋などを入れて持ち歩いた)。
- メモ
- 芭蕉糸や棕櫚、木綿などで編んだ袋、または籠。小さいものは弁当入れや貝拾いの際の貝を入れるのに使い、また大きいのは馬の背の両側に二つ取り付け運搬に使った。
シーブサー
したがること。また、その人。
- 用例
- アレー ヌー ヤティン シーブサール スンデー(彼は何でもやりたがるんだよ)。
シーブサカッティー
やりたい放題。
- 用例
- シーブサカッティー ムル イャームン カッティル ヤリー(やりたい放題、全部お前の勝手か)。
シーブサン
やりたい。
- 用例
- イラッタグトゥ アラン ワンガル シーブサンデー(言われたからではなく、私がやありたいんだよ)。
ジーブヌソテツ
儀保の蘇鉄。
- メモ
- 戦前、字伊良皆の旧家ジーブ(儀保)には樹齢2、300 年とも推定される高さ5m におよぶ大ソテツがあり、県内各地から多数の見学者が訪れ、集落内に案内板があるほどだったという。しかし戦争で消失してしまった。
シーブン
おまけ。添え分。
- 用例
- コーイムン シーガ ゥンジ シーブンガ アイネー イリキサンヤー(買い物に行って、おまけがあったら嬉しいね)。
シーブンガニ
針金。
- 用例
- シーブンガニ ムッチクーヤーニ ジョーブニ クンチョーケー(針金を持って来てしっかり括っておきなさい)。
- メモ
- 音2:チンダガニ。
シーベー
口唇裂。
シーベーアタビチ
両生類。カエルの一種。オキナワアオガエル。
- メモ
- →シーバイウヮータ。
ジーマ
植物名。ギーマ。
- メモ
- ツツジ科の常緑低木。甘酸っぱい実がなる。
ジーマ
地名(読谷村儀間)。
- 用例
- ジーマンチュヤ ウフヤッサンディ(儀間の人はおとなしいそうだ)。
ジーマーミ
地豆。落花生。
- 用例
- ナービッシ ジーマーミ ゥンブスン(鍋で落花生を蒸す)。
ジーマシージバル
{儀間節原}。大湾の小字。
シーマスン
①濁りを沈殿させ澄ませる。②にがりを入れ豆腐を固める。
ジーマバル
{儀間原}。儀間の小字。
ジーマンチュ
儀間の人。
シーミー
行事名。{せいめい(清明)}。清明祭。清明節に行うお墓参り行事のこと。
- 用例
- シーミーヤ ンナ スリティ イチュシェー マシ ヤサ(清明祭は皆揃って行く方が良いよ)。
シーミーヌ イリヒカラー モーキシーミディチ イチヤティン ウサギティン シムンドー(清明の節に入ったら儲け清明といっていつでも行っていいよ)。
- メモ
- →音1:ウシーミー。
シーミー
潜水。水中に潜ること。
- 用例
- イャーヤ シーミー ナイミ(君は潜れるか)。カーランカイ シーミーガ イチュン(川に潜りに行く)。
シーミーアッカン
清明アッカン。清明の節の稲の葉が赤くなること。
- メモ
- 2月頃に植えた稲は、寒いと稲の成長が鈍くなって清明の節には葉が赤くなる。それにシーミーアッカンと言っていた。
シーミーチャ
清明茶。
- メモ
- 音:シーミーチャー。
清明茶は清明の頃に出る新茶で、さんぴん茶より発酵が進んだ半発酵茶。御中元に使われた。
シーミーブックイ
清明ブックイ。清明祭の頃に、雨模様のどんよりと曇った天気が続くこと。
- 用例
- シーミーブックイディチ チャー ヤナウヮーチチ ナイン(清明の季節の曇天といって、いつも天気が悪くなる)。
シーミーメー
行事名。{せいめい前(清明前)}。清明祭。清明節に行うお墓参り行事のこと。
- 用例
- シーミーメーヤ ヘーク ゥンジ ウサギーシル マシ ヤル(清明祭は早く行って供える方が良い)。
- メモ
- →音1:ウシーミー。
シーミーワジャ
潜水技。潜水技術。
- 用例
- ワンネー シーミーワジャン シラングトゥ イザイル シチャル(私は潜水できないから、漁りをしたんだよ)。
シームン
吸い物。
- 用例
- スージヌ シームン シコートーン(お祝の吸い物を準備している)。
シームン
澄む。
- 用例
- イチヌ ミジン ソージ シーネー シーリ チュラク ナイン(池の水も、掃除したら澄んできれいになる)。
- メモ
- 対:ミングイン(濁る)。
シームン
潜る。
- 用例
- イユ トゥインディチ ウミカイ シームン(魚を取るために海に潜る)。
シームンワン
吸い物椀。
- 用例
- シームンワン トゥーヤ シコートーキヨー(吸い物椀を10個、準備していてね)。
- メモ
- 蓋付きで朱色に塗られた椀で、祝いや行事の時に使った。
ジーメー
陸稲。
- 用例
- クンドゥヌ ジーメーヤ ユカトーンヤー(今年の陸稲は豊作だね)。
シーヤー
腐った物。
- 用例
- シーヤーヤ カマンキヨー(腐った物は食べるなよ)。
シーヤーメー(腐ったご飯)。シーヤーゥンム(腐った芋)。
シーヤッサン
やりやすい。楽である。
- 用例
- ナマネー、ワランチャーン フルイーティ シーヤッサンテー(今では、子どもたちも成長して楽になっているでしょう)。
- メモ
- 対:シーグリサン(やりにくい)。
シーヤッサン
腐れやすい。
- 用例
- クレー シーヤッサンドー(これは腐れやすいよ)。
シーヤンジ
し損ない。失敗。
- 用例
- シーヤンジ シン シムグトゥ マジェー ティガキティンディ(失敗してもいいから、まずはやってごらん)。
シーヤンジャー
やり損ねた物。失敗した物。失敗すること。
- 用例
- シーヤンジャー シ ネーン(失敗してしまった)。シーヤンジャー シェーシカラ ムッチ イケー(失敗した物から持って行きなさい)。
シーヤンジュン
し損なう。失敗する。
- 用例
- ヘーク ティガキランネー シーヤンジュンドー(早く手がけないと失敗するよ)。
- メモ
- ヤンジュンは「壊す、破壊する」の意味のほか接尾辞として使うことがある。カチヤンジュン(書き損なう)、チュクイヤンジュン(作り損なう)、シーヤンジ(失敗)など。
シーヨー
仕様。やり方。態度。様子。
- 用例
- シーヨーヌ ワカランラー チュカラ ナライル スル(やり方が分からないなら、人から習うんだよ)。
チューヌ スーヤ シーヨーヌ カワトーシガ ヌーガラ アイルスティ(今日のお父さんは様子が変だけど、何かあったのか)。
シーラ
大変な思い。苦しみ。
- 用例
- ドゥーチュイシ スンリ シーネー シーラ イーンドー(一人でやろうとしたら大変な思いをするよ)。
シーリ
肥溜め。
- 用例
- ハゴーサヌ! シーリンカイ ヒサ チックディネーンシェー(きたない!肥溜めに足を突っ込んでしまったさ)。
- メモ
- 豚舎に付随してシーリを作り肥料に使った。
ジール
地炉。囲炉裏〔いろり〕。
- 用例
- クヮ ナチ アトゥヤ ジールヲゥティ ヌクタマイタン(出産後は、地炉で温まった)。
ジールウチ
地炉内。産褥期。
- 用例
- ジールウチネー、パーパーターガ ユートゥジカイ メンシェータン(産褥期には、おばあさんたちが夜伽にいらっしゃった)。
- メモ
- 産婦が地炉で暖をとり休養している期間のこと。
ジールシンキ
地炉退き。産褥期が終わること。
- 用例
- アチャー ジールシンキ サナ(明日、地炉退きをしよう)。
- メモ
- 音1:ジールシンチ。音2:ジールビキナイ・ジールビチナイ。
産後しばらくはジールで暖を取る習慣があり、産後の肥立ちが良いと1週間後にジールシンキ(地炉を退く)をした。
ジールシンチ
地炉退き。産褥期が終わること。
- 用例
- チューヤ ウヮーチチン ユタサグトゥ ジールシンチ スン(今日は天気もいいから、地炉退きをする)。
- メモ
- 音1:ジールシンキ。→ジールシンキ。
ジールビキナイ
地炉退き。産褥期が終わること。
- メモ
- 音1:ジールビチナイ。→ジールシンキ。
ジールビチナイ
地炉退き。産褥期が終わること。
- 用例
- ウヤックヮ チュートーグトゥ、ジールビチナイ スン(親子とも元気なので、地炉退きをする)。
- メモ
- 音1:ジールビキナイ。→ジールシンキ。
シールルハン
やるのが遅い。
- 用例
- イャーヤ ルク シクチヌ シールルハヌ メーネー アガカン(お前はあまりにも仕事が遅くて前には進まない)。
- メモ
- 類:シーンルサン。
ジーワー
セミの一種。ニイニイゼミ。
- メモ
- 類:ジーナーグヮー。
シーワーギー
植物名。サキシマスオウ。
- メモ
- 字楚辺の屋号メーウザの祖先が唐旅から持ってきてアサギに植えたとの伝承のある木。その木は子ども3人が手を広げてやっと届くほどの大木となり、学校の遠足でクラガー見物後はその大木も見物した。同種の木がアガリメーウザグヮーの門の東側にも植えられていた。
ジーワイ
地割。
- メモ
- 類:ジークミ。百姓地は12年ごとに、耕作地が割り振られた。
ジーワジーワ
セミの鳴き声。
シーン
擦る。磨〔す〕る。
- 用例
- ナガニ シティ トゥラスン(背中を流してやる)。
シーン
饐〔す〕える。腐れる。
- 用例
- ティーランミーカイ ウチーネー シーンドー(陽があたる所に置くと腐れるよ)。
継:シートーン(腐れている)。
ジーンチュ
地人。元々地元に住んでいる人。
- 用例
- チカグロー ジーンチュン イキラク ナティヤー(近頃は、昔から地元に住んでいる人も少なくなったね)。
ジーンチュジュリー
地元人の集会。地人揃い。区民総会。
- 用例
- ジーンチュジュリーンカイ イカンネー フダ ワタサリーンドー(区民総会に行かないと罰則札を渡されるよ)。
- メモ
- 音1:ジーンチュズリー。音2:ジーンチュユレー。
1年に1回、区長が戸主を招集し、部落内規や取り締まりなど1年間のまとめを報告した。現在の区民総会にあたるもの。
ジーンチュズリー
地元人の集会。地人揃い。
- 用例
- ジーンチュズリー シン アチマイヌ ワッサン(地元民の集会を持っても集まりが悪い)。
- メモ
- →音1:ジーンチュジュリー。
ジーンチュユレー
地元人の集会。地人揃い。
- メモ
- →ジーンチュジュリー。
シーンルサン
やるのが遅い。
- 用例
- ユンタクビカーン ッシ、シクチェー シーンルサン(おしゃべりばかりして、仕事は遅い)。
- メモ
- 類:シールルハン。
シーゥンジャスン
し始める。やり始める。
- 用例
- ウリガ シーゥンジャチャル ワジャ ヤサ(彼がやり始めた仕事だよ)。
シェーキ
仕明地。開墾地。
- 用例
- イーシェーキ(良い開墾地)。
- メモ
- 音:セーキ。類:シエキ。
シェーキーン
平らげる。片付ける。解決する。
- 用例
- ウッサヌムン ドゥーチュイシ シェーキーンナー(それだけの物を一人で平らげるのか)。
否:シェーキラン(片付けない)希:シェーキーブサン(片づけたい)過:シェーキタン(片付けた)継:シェーキトーン(片付けている)。
シェーク
細工。大工。
- 用例
- シェークンチャーヤ シクチ ウワティ、ヤーカイ ケーティ ハイタン(大工は仕事を終わって家に帰っていった)。
- メモ
- 昔は年中、家を造るということはなかったから、大工は畑仕事をしながらの兼業が主だった。
シェークガッティ
細工勝手。細工仕事が上手な人。
- 用例
- アヌ チョー シェークガッティナティ ティーベーサン(あの人は細工仕事が上手で仕事も早い)。
シェークガッティ
細工勝手。細工仕事が上手な人。
- 用例
- アヌ チョー シェークガッティナティ ティーベーサン(あの人は細工仕事が上手で仕事も早い)。
シェークドーグ
大工道具。
- 用例
- アヒーヤ シェークドーグ カタミトータン(兄さんは大工道具を担いでいた)。
シェークマカネー
大工への賄い。
- 用例
- シェークマカネー スンディ イチュナサン(大工への賄いをするのに忙しい)。
- メモ
- 以前は大工を頼むと10時、3時のおやつに、仕事が終わると酒などを出していた。
シェーグヮー
バッタの総称。
- 用例
- シェーグヮー トゥバシェー シ アシブン(バッタを飛ばし合いして遊ぶ)。
シェーグヮー
魚介名。川エビ。
- メモ
- 音:#セーグヮー。
シェーグヮーヌカター
川エビの形の疑似餌。
- メモ
- イカ釣りに用いた。
シェーサリーン
してやられる。
- 用例
- クーサイニカラ アリネー チャー シェーサットータン(小さいころから、奴にはいつもしてやられていた)。
- メモ
- 対:マチウッチュン(してやる)。
ジェージェー
ぜいぜい。苦しそうに息をする様。
シェーチ
才知。
- 用例
- クーサイニカラ ミッタ シェーチナ ワラバー ヤタン(小さいころから本当に才知の働く子だった)。
シェーチヂューサン
才知が優れている。悪賢い。
- 用例
- シェーチヂューサヌ アリトー ヌーン シーブサーネーン(悪賢いから奴とは何もしたくない)。
シェーチナムン
才知に優れた者。悪賢い者。
- 用例
- シェーチナムンチャーガ アチマティ ヌー ソーガ(悪賢い奴らが集まって何をしているのか)。
- メモ
- 類:リクチナムン。
シエキ
仕明地。開墾地。
- メモ
- 類:シェーキ・セーキ。
シカ
鹿〔シカ〕。
シカー
臆病者。
- 用例
- アンスカ シカー ナイネー チャー スガ? マーニン イチーサンドー(そんなに臆病者になったらどうするの? どこにも行けないよ)。
イャーヤ アンシ シカーグヮー ヤル(おまえはなんて臆病なの)。
- メモ
- 類:シカバクー。
シカイン
きつく縛る。強く縛る。
- 用例
- ヒッパティン ハンリラングトゥシ チナ シカイン(引っ張っても外れないように綱をきつく縛る)。
- メモ
- →クンタバイン。
シガイン
すがる。縋る。
- 用例
- ジンヌ ネーン ナイネー、ウヤンカイ シガインナー(お金がなくなると、親にすがるのか)。
シカキーン
①しかける。し始める。②しかける。仕向ける。
- 用例
- ①アチャーカラ シクチ シカキーン(明日から仕事を始める)。
②ドゥーヌ ウムイ ドゥーイニ シカキーン(自分の思い通りに仕向ける)/。
否:シカキラン(仕掛けない)希:シカキーブサン(仕掛けたい)過:シカキタン(仕掛けた)継:シカキトーン(仕掛けている)。
シカクー
四角。
- 用例
- シカクートゥ マールートー ジロー マシ ヤガ(四角と丸とはどちらが良いか)。
シカクチリー
四角に切ること。
- 用例
- トーフ シカクチリー スン(豆腐を四角に切る)。
シカサン
臆病。気が弱い。
- 用例
- アレー ワンヤカ シカサン(彼は私より臆病だ)。チュイヤ シカサン(1人は気が弱い)。
シカシーマーシー
なだめすかす様。
- 用例
- シカシーマーシー シ ガッコーンカイ ヤラスン(なだめすかして学校に行かせる)。
- メモ
- 音:シカシマーシ。
シカシカ
びくびく。
- 用例
- シカシカ シーネー ヌーン ナランサ(びくびくしていては何もできないよ)。
シカシマーシ
なだめすかす様。
- 用例
- ナントゥ イチン チカンネー、シカシマーシシル チカイルヨー(何回言っても聞かないなら、なだめすかしながら使うんだよ)。
- メモ
- 音:シカシーマーシー。
シカスン
なだめる。すかす。
- 用例
- ウヤガ クヮル シカチョーガヤーディ ウムレー、クヮガル ウヤ シカスンナー?(親が子をなだめているのかと思ったら、子が親をなだめているのか?)。
継:シカチョーン(なだめている)。
シガタ
姿。
- 用例
- アヌ シガタヤ アッピーンカイ マンニー ソーン(あの姿は兄さんにそっくりだ)。
シカター ナサラン
しかたない。
- 用例
- クヌ チワー シカター ナサラン(この際しかたない)。
- メモ
- 類:#シカター ネーン・#シカター ナラン。
シガタカタチ
姿かたち。
- 用例
- シガタカタチ カワティン チムグクルヤ カワラン(姿かたちは変わっても、心は変わらない)。
シカットゥ
しかと。しっかりと。ちゃんと。
- 用例
- チュケーンル ナラースグトゥ シカットゥ ンチ ウビリヨー(一回だけ教えるからしっかり見て覚えなさいよ)。
- メモ
- 音1:シカトゥ・ヒカットゥ。
シカトゥ
しかと。しっかりと。ちゃんと。
- メモ
- 音1:シカットゥ・ヒカットゥ。
シカバイ
怯えて走ること。
- 用例
- シカバイ シ、ヒンギティ ハイタン(怯えて走って、逃げて行った)。
- メモ
- 音2:ソーヌギバイ。
シカバク
憶病。
- 用例
- ヰキガヌ シカバク ナテーナランデー(男が臆病になってはいけないよ)。
シカバクー
臆病者。
- 用例
- シカバクーヌ ゥンジトーティ ユルナーカラ アシビーガ イチュンナー(臆病者のくせに、夜から遊びに行くのか)。
- メモ
- 類:シカー。
シカマ
下男。借金のかたに働くこと。負債のために使役される人のこと。
- 用例
- ワカサイニ シージャガ シー カンティ サンニンユー シカマ サンドー(若い時に兄が借金したので、3年ほど下男として働いたよ)。
- メモ
- →チュシカマ、ナナシカマ。
『喜名昔話続』によると、10円借金するチュシカマと、70円借金するナナシカマがあった。
シカマ
午後。昼間。
- 用例
- シカマ ナリワル ユージュカラ ケーティチューンディ(昼間にならないと用事から帰って来ないそうだ)。
シカマカラ ハマウイ サナ(午後から浜下りしよう)。
- メモ
- 音1:ヒカマ。類:ヒルマ。
シカマスン
びっくりさせる。
- 用例
- ユーリーヌ ネービッシ シカマスン(幽霊の真似をしてびっくりさせる)。
シカマミジ
昼間水。盆の13日のウンケーから15日の間、昼間供える水。
- 用例
- シカマミズン ヘーク ウサギリヨー(シカミズも早く供えなさいよ)。
- メモ
- 類:ヒカマミジ。
シカムニー
怯えて話すこと。
- 用例
- シカムニー スグトゥ、ヌール イチョーラー ワカラン(怯えた声で話すから、何を言っているのか分からない)。
シカムン
おびえる。
- 用例
- ユーリー ンチ シカムン(幽霊を見ておびえる)。ムル シカマーニ(皆おびえて)。
シカラーサン
寂しい。寂寞〔せきばく〕としている。
- 用例
- ユーサンリ ウスグラク ナイネー シカラーサンヤー(夕方薄暗くなるともの寂しいね)。シカラーサヌ(寂しくて)。
シガラーナミ
津波。
- メモ
- 類:シガラナミ・シガリナミ・シラギナミ・シラガナミ。
シガラナミ
津波。
- 用例
- ユニヌ ユイネー シガラナミヌ チューンドー(地震が起きると津波がくるよ)・都。アガリヌ ウミヌ ナイネー、シガラナミヌ チーガスラー ワカランドー(東の海が鳴ると、津波がくるかもしれないよ)。
- メモ
- シガラナミ参照。
シガリナミ
津波。
- 用例
- シガリナミヌ ユチクンドー(津波が寄ってくるぞ)。
アカングヮーイユヌ ナチーネー シガリナミヌ チューン(人魚が泣くと津波がくる)。
- メモ
- 類はシガラーナミ参照。
シキ
敷居。
- 用例
- ミーユミネー シキヤ クラミラハンキヨー(新妻には敷居は踏ますなよ)。
- メモ
- 音:シチ。
ジギ
陸。
- 用例
- ジギカイ カーミーヌ アガティチョーン(陸に亀が上がってきている)。
- メモ
- 音2:アギ。
シキーン
供える。
- 用例
- ブチダヌンカイ クヮッチー シキーン(仏壇にご馳走を供える)。
否:シキラン(供えない)希:シキーブサン(供えたい)過:シキタン(供えた)継:シキトーン(供えている)。
- メモ
- 類:ヒキーン。
シキーン
据える。
- 用例
- シンカヌ マンドーグトゥ ヘーク ナーベー シキーン(人数が多いから、早めに鍋を据える)。
否:シキラン(据えない)希:シキーブサン(据えたい)過:シキタン(据えた)継:シキトーン(据えている)。
- メモ
- 音:ヒキーン。類:ヰシーン。
シギーン
すげる。はめ込む。取り付ける。
- 用例
- ハーヤンカイ チンサギヤー シギーン(柱に着物下げを取り付ける)。
否:シギラン(取り付けない)希:シギーブサン(取り付けたい)過:シギタン(取り付けた)継:シギトーン(取り付けている)。
シキカジャイ
式飾り。行事や法事等の供物。
- 用例
- スーコーネー シキカジャイン リッパ シーヨーヤー(法事には供え物もちゃんとしなさいよ)。トゥシヌユールヌ シキカジャイ(大晦日の〔正月にむけての〕飾り物)。
シキカビ
敷紙。正月に仏壇に供える赤・白・黄の色紙。
- 用例
- ソーグヮチネー シキカビン カジャイタン(正月には紙も供えた)。
- メモ
- 黄色は黄金(お金)を表し、シキカビの上には紐に通した銭を置いた。
シキン
世間。
- 用例
- アネッ!ミッチャイカラー シキンドー ユー キー チキティ ムヌン アビランネー(ほら!三人集まったら世間だよ。よく気をつけて話もしないと)。
シキンバナシ
世間話。
- 用例
- ウレー シキンバナシル ヤル、ソーガッティン スシェー アラン(それは世間話であって、本当に信じるものではない)。
シクェーイン
もて余す。
- 用例
- チュヌ ワラビ アジカティ イッペー シクェーチョーン(人の子を預かって、とても持て余している)。
シクチ
仕事。
- 用例
- アサ ヘーク シクチカイ ゥンジティ ハイタン(朝早く仕事に出て行った)。
シクチアッチャー
勤め人。
- 用例
- イャーヤ シクチアッチャウルヤグトゥ クーンティン シムサ(君は勤め人だから、来なくてもいいよ)。
シクチサー
仕事する人。
- 用例
- シクチサーンカイヤ チュファーラ ムノー カマシヨー(仕事する人には、お腹いっぱい食事をさせなさいよ)。
シクチサー
仕事する人。
- 用例
- シクチサーンカイヤ チュファーラ ムノー カマシヨー(仕事する人には、お腹いっぱい食事をさせなさいよ)。
シグトゥサー
仕事をする人。
シグトゥサンヌー
仕事をしない人。
シクブー
台所の土間。
- 用例
- シクブーンカイ ヤティン ハンナギレー(台所の土間にでも、放り投げなさい)。
シクマードゥイ
巣ごもりの時期の鶏〔ニワトリ〕。
- メモ
- 卵を抱いている鶏。鳴き方がいつもと違うという。
シクムン
潜(ひそ)む。身を隠す。
- 用例
- ターニン カメーララングトゥ、アナヌ ナカカイ シクムン(誰にも見つからないように穴の中に潜む)。
- メモ
- 類:スクムン。
ジクン
植物名。ヤブニッケイ。藪肉桂。
- 用例
- ジクンヤ マンディル ヲゥテーサニヤー(ヤブニッケイは多かったんでしょうね)。
- メモ
- 音:#ジクンギー。黒い実が落ちると焼いて食べた。香ばしくておいしかった。
シクンカー
垣の中。藪の中。
- 用例
- シクンカーンカイ イーネー、ムシカイ ササリンドー(藪の中に入ると、虫に刺されるよ)。
- メモ
- →カキヌミー。
ジクンギー
植物名。
- メモ
- 黒い実が落ちると焼いて食べた。香ばしくておいしかった。
シゲーラスン
散らかす。
- 用例
- ワランチャーガ、ヤー イッペー シゲーラチェーン(子どもたちが、家中散らかしてある)。否:シゲーラサン(散らかさない)希:シゲーラシーブサン(散らかしたい)過:シゲーラチャン(散らかした)継:シゲーラチョーン(散らかしている)。
シゲーリーン
生い茂る。散らかる。
- 用例
- ヘーク ナーヌ キーン チランネー シゲーリーンドー(早く庭の木も切らないと生い茂るよ)。
ヤーヌ シゲーリトーン(家が散らかっている)。
シゲーリーン
生い茂る。繁茂する。
- 用例
- ヘーク ナーヌ キーン チランネー シゲーリーンドー(早く庭の木も切らないと生い茂るよ)。
シゲーリーン
生い茂る。繁茂する。
- 用例
- ヘーク ナーヌ キーン チランネー シゲーリーンドー(早く庭の木も切らないと生い茂るよ)。
ジコー
とても。ものすごく。非常に。
- 用例
- ヰナグチョーデー タイ ジコー ウタジョージ ヤン(姉妹二人、とても歌が上手だ)。
ジコー ウーグトゥドゥ ヤル(非常に名誉なことである)。
ジコー ユチ フイル トゥチニ(とても雪が降る時に)。ジコー ウミジョージ ヤタン(とても魚釣りが上手だった)。
- メモ
- 音1:ジッコー。→イッペー。
シゴーアタカー
は虫類。キノボリトカゲ。喧嘩の強いキノボリトカゲ。
- メモ
- →アータ。
シコーイ
準備。支度。
- 用例
- ソーグヮチジコーイ サンネー ナラン(正月準備しないといけない)。
ニービチメーネー シコーシン マンドーン(結婚式前には準備するのも多い)。
シコーイマコーイ
あれこれ準備すること。
- 用例
- イャーガ シコーイマコーイ スル エーマネー ユーン ユックイサ(お前があれこれ準備する間には夜も暮れるさ)。
- メモ
- 音1:シコーイムコーイ。
シコーイムコーイ
あれこれ準備すること。
- 用例
- シコーイムコーイシ イチュン(いろいろ身支度して行く)。
- メモ
- 音1:シコーイマコーイ。
シコーイン
準備する。支度する。身支度する。
- 用例
- チューヤ ドゥシンチャートゥ コーイムンシーガ イチュグトゥ、ナマ、シコーイン(今日は友達と買い物をしに行くから、今、準備する)。
ウメーシェー ダキシ シコーイタン(箸は竹を準備した)。
- メモ
- 音1:ヒコーイン。類:スガイン。
シザブニ
椎船。イタジイの木で作った刳船。
- メモ
- 明治末期は松の木で造ったマーチブニとシザブニが殆どだった。
シシ
肉。食肉。
- 用例
- ナーファヌ マチカイ シシ コーイガ イチュン(那覇の市場に肉を買いに行く)。
シシェー チッチン チッチン ユアーイ ユアーイ ディシェー ウリカラヌ タトエバナシ ヤイビーテールバー(肉は切っても切っても寄りあっていくというのは、そういうことからの例え話ですよ)。
- メモ
- 肉体は切っても再び寄り合ってひとつになるように、肉親の縁は切っても切れないという話。「兄弟の仲直り」『高志保の民話』より。
シジ
つもり。わけ。
- 用例
- アン ヤル シジ ヤイルンサー(そういうことであるなら)。
ワカトール シジ ヤタシガ(分かっているつもりだったが)。
ウンネール シジェー アラン(そんなつもりではない)。
アン イーヌ シジヤ アランタン(そう言うつもりではなかった)。
シジ
血筋。系統。一族。
- 用例
- チャー ドゥーヌ シジヤ カナサル アル(どんな時でも自分の血筋の方が愛しいさ)。
- メモ
- 類:タッキー・タックイ・ダックイ・タックィー・ダックィー・タックェー。
シジ
杉。
- 用例
- シジヌキーヤ ウチナートーテー アンスカ ンラン(杉の木は沖縄ではそんなに見かけない)。
シジ
棟。屋根の最も高い所。
- 用例
- シビリンカノー シジヌ イチバン ウヮービンジル タックヮースタン(紫微鑾駕〔しびらんか〕は棟木の一番上に打ち付けた)。
- メモ
- 音:チジ。
シビリンカン(紫微鑾駕、護符)を打ち付ける場所。また、そこに渡してある横木。棟木。
シジ
粒。~粒。粒数を数える数詞。
- 用例
- クミ アライネー、クミ シジン ヒルイヌアタイヤタン(米を洗うときには、米粒も拾うほどだった)。
- メモ
- チュシジ(3粒)、タシジ(3粒)、ミシジ(3粒)と数える。
シジーン
煎じる。煮込む。
- 用例
- クスイ シジーン(薬を煎じる)。
否:シジラン(煎じない)希:シジーブサン(煎じたい)過:シジタン(煎じた)継:シジトーン(煎じている)。
シシウヤー
肉売り。
シジカタ
父親側の血筋、血縁。
- 用例
- スーコーネー シジカタビカーン イェージ スン(法事には父方だけに連絡する)。
シジダカサン
霊力が高い。
- 用例
- シジダカサン トゥクルンカイヤ アシビーガ イカンキヨー(霊力が高い所へは遊びに行くなよ)。
- メモ
- 音1:シーダカサン。音2:サーダカサン・タキサン。
シジダカドゥクル
霊験あらたかな所。霊力が高い所。
- 用例
- アマヤ シジダカドゥクル(むこうは霊験あらたかな所だ)。
シシダマ
数珠玉。
- 用例
- ヰナグワランチャーヤ シシダマ トゥティッチ イルンナムン チュクイタン(女の子たちは数珠玉を取って来て、色々な物を作っていた)。
- メモ
- 類:シダマ。
子どもたちが数珠玉の中味を取り除き、糸を通して首飾りを作って遊んだ。
シシバーキ
肉篭。肉を入れる大きめの蓋付きの篭。
- メモ
- シシバーキは肉汁が溜まらないように中に藁を敷き、解体した豚を塩漬けにして入れた。
シシヒング
煤〔すす〕。
シジブニ
杉船。杉板で造った船。
- メモ
- 字宇座では大正5年頃にはシジブニが大半だった。
シジミーン
沈める。
- メモ
- 対:ウカビーン(浮かべる)。
シジミーン
片付ける。
- 用例
- シジミティ トゥラシ(片付けてくれ)。
- メモ
- 音2:スジュミーン・ヒジミーン。→カタヂキーン。
シシミエー
子どもの遊び。碁打ち。
- メモ
- →グーウッチェー。
シジムン
沈む。
- 用例
- ティーダヤ アガリカラ アガティ イリカイ シジムン(太陽は東から上がって西に沈む)。
- メモ
- 対:ウチュン(浮く )。
シジャ
天界の神、もしくは冥界の人からみた現世の人間のこと。
- 用例
- シジャンカイ ミラッティ(現世の人に見られて)。グソーンチュガ ハナシーソーシ シジャンカイ チカッティネーン(後生の人が話しているのを、現世の人に聞かれてしまった)。
シシヤー
肉屋。
- 用例
- アマヌ カドゥカイ シシヤーガ アサ(あそこの角に肉屋があるよ)。
シジャー
魚介名。ダツ。
- 用例
- シジャーヤ クチガ トゥガトーヌ イユ ヤサ(ダツは口が尖った魚だよ)。
シジャーイユ コーイミソーリ(ダツを買ってください。行商の掛け声)。
シジャマ
なす様。ありさま。やりかた。
- 用例
- イャームン シジャマ シェー イッチン ウワランサ(お前のやり方ではいつまでも終わらないよ)。
- メモ
- 音:シージャマ。
シジリ
硯〔すずり〕。
- 用例
- シジリヤ チカイ ウワタラー アラティ カタジキリヨー(硯は使い終わったら洗って片づけなさいよ)。
シジリバク
硯箱〔すずりばこ〕。
- 用例
- シジリバクガ ウッチャンナギラットーシガ タームンガヤー?(硯箱がほったらかされているが誰のかな?)。
シスン
子孫。
- 用例
- ウレー シスンカイ イーヌクサンアレー ナラン(それは子孫に言い残さないといけない)。
- メモ
- →クヮゥンマガ。
シタイ
したり。でかした。よくやった。
- 用例
- シタイ! ユー チバテーサ(でかしたぞ!よく頑張ったね)。シタイヒャー(よくやったな)。
シダイ
すだれ。
シタガイン
従う。
- 用例
- ンナシ キミテーシカイヤ シタガイン(皆で決めたものには従う)。
否:シタガラン(従わない)希:シタガイブサン(従いたい)過:シタガタン(従った)継:シタガトーン(従っている)。
シタク
支度。準備。
- 用例
- シタクヤ チビラーサシガ、ヲゥドゥイヤ リッパ ナイギサーヤミ?(支度は素晴らしいが、踊りはちゃんとできそうねぇ?)。
シダサー
抱卵〔ほうらん〕させる鶏〔ニワトリ〕。
- 用例
- チャーングヮーヤ シダサーグヮー ジョージドー(チャボは卵をかえすのが上手だよ)。
- メモ
- 類:ウサーサー。
卵を孵化〔ふか〕させるのが上手な鶏。
シダサン
涼しい。
- メモ
- 音:シラサン・シラハン。
シダスン
磨く。化粧する。
- 用例
- カタナ シダスン(刀を磨く)。
カーギビケーイ シダチ ヤーヌクトー サン(化粧ばかりして家のことはしない)。
シタタカ
したたか。ひどく。非常に。
- 用例
- タンメーヤ シタタカナ グテームチ ヤタン(おじいさんはとても力持ちだった)。
シタティーン
仕立てる。
- 用例
- クトゥシェー ブチダン シタティーン(今年は仏壇を仕立てる)。
否:シタティラン(仕立てない)希:シタティーブサン(仕立てたい)過:シタティタン(仕立てた)継:シタティトーン(仕立てている)。
シタナサン
汚い。みすぼらしい。
- 用例
- ワッター ヤーヤ シタナサンドー(私の家はみすぼらしいよ)。
- メモ
- 音:シタナハン。
シタナハン
汚い。みすぼらしい。
- 用例
- トゥーチ チュヌヤーカラ ムンクーティ シタナハンヤー(いつも人の家から物乞いしてみすぼらしいね)。
- メモ
- 音:シタナサン。
シダマ
数珠玉。
- 用例
- シダマ ナティ ターヌ クミヤ ディキタン(数珠玉のように田の米はよく実った)。
- メモ
- 類:シシダマ。
シタラク
ざま。人の様子や有様。悪い意味で使う。
- 用例
- アリガ シタラクヨー、フージン ネーン(彼奴の格好よ、みっともない)。ムヌクーヤーシタラク ソーン(物乞いの格好をしている)。
シタリーン
廃れる。
- 用例
- タキブンヌ シタリーン(身分が廃れる)。
アッサ ハネーチョーヌ ヤー ヤタシガ、ナマー シタリトーン(あんなににぎやかな家だったのに、今はすたれている)。
- メモ
- 対:サケーイン(栄えている)。
シタルカ
強たるか。とても。うんと。
- 用例
- ウスメーンカイ シタルカ ヌラートータン(お祖父さんにうんと叱られていた)。
シタルカ
強たるか。とても。うんと。
- 用例
- ウスメーンカイ シタルカ ヌラートータン(お祖父さんにうんと叱られていた)。
シダン
シラミ。虱。
- メモ
- 音:シラン。
シチ
好き。
- 用例
- イッペー シチ ヤイビーンドー(とっても好きですよ)。
シチ
敷居。
- 用例
- シチカイ ヒサヌサチ チッカキタン(敷居につま先をひっかけた)。
- メモ
- 音:シキ。
シチ
敷。底。
- 用例
- チョーバンヌ シチ(京升の底)。
シチガニ
馬具の部分名称。
シチガラ
節柄。時期。
- 用例
- シーミーヌ シチガラ ナトーン(清明の季節だよ)。
シチキ
躾け。家風。
- 用例
- スージ シーヨーヤ ナーシチキシチキ(お祝いの仕方はもう、家それぞれのやり方だよ)。クヮヌ シチキヤ ウヤヌ ヤクミヤサ(子をしつけるのは親の役目だよ)。
- メモ
- →イーナラワシ。
ジヂキ
漬物のひとつ。黒糖漬け。
- 用例
- デークニガ マンローネー ジジキ チュクティ チャーヌ チャワキ スタン(大根が豊作の時には大根の黒糖漬けを作ってお茶の茶請けにした)。
シチキーン
躾ける。叱る。礼儀作法を教える。
- 用例
- ワラベー グナサイニル シチキーンドー、ウフッチュ ナティカラー シチキララン(子どもは小さい時に躾けるんだよ、大人になってからは躾けられない)。
タンメーンカイ シタタカ シチキラッタン(おじいさんにとても強く叱られた)。
否:シチキラン(躾けない)希:シチキーサブサン(躾けたい)過:シチキタン(躾けた)継:シチキトーン(躾けている)。
ジヂキガーミ
漬物甕。大根の黒砂糖漬けを保存する甕。
シチグヮチ
旧盆。旧7月13日から15日まで祖霊を現世に招き、数々の供物や御馳走で歓待する行事のこと。
- 用例
- シチグヮチ ジブン ナイネー ソーローゥンマガ ゥンジティ チュータンドー(お盆の時分になるとナナフシが出てきたよ)。
シチグヮチヌ ソージヤ ソーガヤー(お盆の掃除は済んだかな)。
- メモ
- 類:シチグヮチウブン・シチグヮチウユミ。
その間は三度の食事、午後3時頃には水と餅を供える。また大根やもやしなど有り合せの野菜で作った酢の物も供える。
シチグヮチ
7月。お盆。
- 用例
- シチグヮチヤ メーニン ウーアチサ ヤサ(7月は毎年猛暑だよ)。シチグヮチ ジブンナイネー ソーローゥンマヌ ゥンジティ チュータン(お盆の頃になると、ナナフシが出てきた)。
シチグヮチウブン
旧盆。
シチグヮチウユミ
旧盆。
シチグヮチソーグヮチ
盆と正月。
シチグヮチムン
お盆物。お盆に使う物。
- 用例
- シチグヮチムヌン シコートーカンネー ナランドー(お盆に使う物も準備しなくちゃいけないよ)。
シチジューサンヌスージ
七十三歳祝。古希。
- 用例
- ヤーノー スートゥ アンマー シチジューサンヌスージ アタトーンドー(来年は父と母の七十三歳の祝いに当たっているよ)。
- メモ
- 七十三祝からは長寿をあやかろうと、六十一歳祝よりも大きな祝宴をひらき、御膳盛の御馳走がふるまわれた。
シチタイ
しきたり。慣習。
シチタンガニ
ブリキ。
- 用例
- ヤーヌイーン フギティ シチタンガニシル タックヮーチェール(屋根も穴が開いて、ブリキでくっつけてあるんだよ)。
シチタンユー
石油。
- 用例
- シチタンユーン コートーカンネー、ヤガティ ネーンナインレー(石油も買っておかないと、やがてなくなるよ)。
- メモ
- 類:ヒチタンユー。
シチナ
敷き物。尻の下に敷くもの。
- 用例
- イャーヤ チュヌ チン シチナ ソーンドー(お前は人の着物を尻に敷いているよ)。
- メモ
- チビカイなくても(尻に敷く)の意がある。
シチニチ
7日。
- 用例
- シチニチマディネー シクチン ムル ウワランネー ナラン(7日までには仕事も全部終えないと)。
シチニン
7年。
- 用例
- シチニン ナル エーカ ティガミ ティーチンチョー クーラン(7年になる間、手紙の一通さえも来ない)。
シチニンチ
七回忌。七年忌。
- 用例
- ウビジ シチニンチ ナティ、トゥシヌ ハイシェー ヘームンヤー(そんなに早く七年忌になって、年が経つのは早いもんだね)。
- メモ
- 類:ナナトゥ。
シチビ
節日(せちにち)。
- 用例
- シチビヤ チャー リッパ ウサギリヨーヤー(節日はいつもちゃんと供えなさいよ)。
- メモ
- 類:ヒチビ。
季節の変わり目などに伝統的な年中行事を行う日。
シチマ
新米。初穂米。
- 用例
- ユミ ナティ ゥンジョール ヰナグングヮンチャーンカイン シチマ ワキータン(嫁いで行っている娘たちにも新米を分けていた)。
- メモ
- 音:ヒチマ。類:ミーメー。
音:シチュマ・シチマメー。
字伊良皆では各戸からお初を徴収してノロに差し上げたので、ヌールウマチメーともいった。
シチマメー
6月ウマチーの供物として使う初穂米。
- メモ
- 類:シチマ・シチュマ。
シチムン
敷物。
- 用例
- ヒジュルサグトゥ ヒチムン シチ ヰーン(冷たいから敷物を敷いて座る)。
シチムン
敷物。
- 用例
- ヒジュルサグトゥ ヒチムン シチ ヰーン(冷たいから敷物を敷いて座る)。
- メモ
- 音1:ヒチムン。
シチャ
下。
- 用例
- シチャカラ トゥッティ チカイシェー マシ ヤサ(下から取って使った方がいいよ)。
- メモ
- 音:ヒチャ。対:イー・ウヮービ。
シチャウスムトゥ
台所。台所の土間部分。
- メモ
- 音1:シチャウスントゥー。→ウシントゥー。
床張りと土間に分かれた台所のある家で土間部分をいった。土間には芋など食物を煮炊きする大きな竈が2、3基据えられヒヌカンはそこに仕立てられていた。女性はいつでも立てるように、その土間部分でトゥンタッチーヰーのまま食事を済ませるのが普通だった。
シチャウスントゥー
下ウスントゥ。台所の土間部分。
- 用例
- ヰナグンチャーヤ シチャウスントゥーヲゥティル ムノー カムタル(女性はシチャウスントゥーで、食事をとったんだよ)。
- メモ
- 音1:シチャウスントゥ。
シチャガチ
下書き。
- 用例
- シチャガチ カチカラ ンジュサ(下書きを書いてから見るさ)。
シチャガチ
下書き。
- 用例
- シチャガチ カチカラ ンジュサ(下書きを書いてから見るさ)。
シチャジ
下着。肌着。
シチャシバ
下唇。下くちびる。
- 用例
- ワランチャートゥ アシブンディ シチャシバ カンクータシェー(子どもたちと遊んでいたら、下唇を噛んでしまったさ)。
シチャシバ クーティ ニジトーン(下唇を噛んでがまんしている)。
シチャジンブン
下心。
- 用例
- アンシ アンダグチ スシガ、ヌーガラ シチャジンブンヌル アリー?(そんなにお世辞を言うが、何か下心でもあるの?)。
- メモ
- 類:シチャダクマ。
シチャダクマ
下心。
- 用例
- アレー シチャダクマ マンディ キー チキリヨー(奴は下心があるから気をつけなさいよ)。
- メモ
- 類:シチャジンブン。
シチャディー
袖の下。賄賂。
- 用例
- アレー シチャディール クヮーサッテーンテー(彼は袖の下を握らせられたんだろう)。
シチャデーヌカー
伊良皆にある井泉の名称。
- メモ
- 直訳は、下代の井泉。時代が下った際に造られた(使用された)井泉の意味か。
シチャナーリー
下の方から。
- 用例
- シチャナーリー ヌブティ イチュン(下の方から登っていく)。
- メモ
- 対:イーナーリー(上の方から)。
シチャバー
サトウキビの下葉。
- 用例
- ヲゥージヌ シチャバー カサジュン(サトウキビの下葉を刈り取る)。
シチャバラ
下方。
- 用例
- シチャバランカイ ウリーンネー シーネー、ハシヌ アイビーシェー(下の方に降りたら、橋があるでしょう)。
- メモ
- 類:シチャムティ。
シチャバル
下原。都屋のこと。
- メモ
- かつて都屋は座喜味の一部で、都屋のことをシチャバル、座喜味をイリバルと呼んでいた。
シチャバルヤードゥイ
下原屋取。
- メモ
- 渡慶次の下原にある寄留集落のこと。大田屋取とも呼ぶ。
シチャヒギ
あごひげ。
- 用例
- タンメー シチャヒギヨー アンシ ニアトール(おじいさんの顎髭のあんなに似合っていること)。
シチャマラ
下山田。
- メモ
- 旧道の恩納村山田に接するところ。ドンドングムイはシチャマラにある村の圃場の向かい側になっている。滝のようにドンドン音をたて水が落ちたのでドンドングムイ。
シチャムティ
下方。
- 用例
- ゥンムバーキヤ シチャムティンカイ ウチョーケー(芋のカゴは下の方に置いておきなさい)。
- メモ
- 類:シチャバラ。
シチャワタ
下腹部。
- 用例
- トゥシトゥイシンレー シチャワタ ゥンジティ デージ ヤサ(年を取るにつれ下っ腹が出て大変だ)。
- メモ
- 対:イーワタ(上腹部)。
シチャンタ
敷当て。座布団のようなもの。
- 用例
- ゥンマハラシーヌ ゥンマヤ ナガニンカイ シチャンタ シチカラ クラー カキーンドー(競馬に出る馬は、馬の背に厚手の敷き布を当て、その上に鞍を掛けるのだよ)。
- メモ
- 音1:シチンタ。
シチャンタバーイ
馬具製作道具の針。
- メモ
- 藁を詰めた叺(かます)を帆布(はんぷ)でくるみ、シチャンタバーイを使って縫い合わせた。
大中小の3種類の針があり、大針は8寸~1尺の長さで鍛治屋に特注した。
シチャンタヤー
シチャンタを主とする馬具製作業。
シチューマチ
魚介名。アオダイ。
- 用例
- シチューマチヤ ヌーシン マーサン(シチューマチはどう料理しても美味しい)。
シチュマ
6月ウマチーの供物として使う初穂米。
- メモ
- 類:シチマ・シチマメー。
字波平では青年が親に断りなく取ってきて、娘たちにあげたものにシチュマといった。
シチュン
好く。気に入る。
- 用例
- イャーヤ マギサシヤカ グナサシガル シチュンナー?(お前は大きいのより小さいのが気にいるのか?)。シカン ソーン(嫌っている)。
否:シカン(好かん)継:シチョーン(好いている)。
シチュン
敷く。
- 用例
- ナーンカイ ムスル シチュン(庭に筵を敷く)。
シヂララン
我慢できない。
- 用例
- シヂララン アムヌ(我慢できないものを)。
- メモ
- 類:ニジララン。「渡嘉敷ぺーくー」『渡具知民話』内で手水の縁(・・余り水欲さぬしぢららんあむる・・)と歌っている。
シチリヤンリ
節破れ。大寒の頃の大きな時化。
- メモ
- 漁師はシチリヤンリを非常に警戒していた。大寒の前後に起きる時化をメーヤンリ(前破り)、アトゥヤンリ(後破れ)といった。
シチンタ
敷当て。座布団のようなもの。
- メモ
- 音1:シチャンタ。
シチゥンマガ
玄孫〔やしゃご〕。
- メモ
- 類:ヒチゥンマガ。
シックイハックイ
四苦八苦している様。
- 用例
- シックイハックイ シーガーチー ヤットゥカットゥ シーナチャン(四苦八苦しながらやっとやり終えた)。
シックミザンベー
鶏〔ニワトリ〕が巣ごもる前の一連の動きのこと。
- 用例
- ムヌグヮー クヮーン、コッコッコッコ ッシ アッチニカラーヨ、ウレーナー シックミザンベー ヤサ(餌も食べずに、コッコッコッコと歩き回るようになるとね、それはもう巣ごもり前の行動だな)。
シックムン
巣ごもる。巣につく。
ジックヮン
10貫。20銭のこと。
- メモ
- 廃藩前の鳩目銭の数え方でトゥナー(20銭)ともいう。
ジッコー
とても。ものすごく。非常に。大変。
- 用例
- ジッコー シワ ソータン(とても心配していた)。
ジッコー ヤムン(とっても痛い)。ジッコーナ イェーキンチュ(とっても金持ち)。
- メモ
- 音1:ジコー。→イッペー。
シッタイグヮー
湿地。
シッタイディー
濡れた手。
- 用例
- テーヒチナ ムン ヤグトゥ シッタイディーシェー サーランキヨー(大切な物だから、濡れた手で触るなよ)。
シッタイビキ
場を濁して帰ること。すっきりせずに帰ること。
- 用例
- シッタイビキ ヒチ ケータレー ニサンニチェー ニンラランタン(すっきりしないまま帰ったので2、3日は寝れなかった)。
シッタイビサ
濡れた足。
- 用例
- シッタイビサシ ヤーンカイ イーネー ユカー ムル ンリーシガ(濡れた足で家に入ると、床は全部濡れるよ)。
シッタイミー
濡れた所。
- 用例
- シッタイミーカラ アッチ シルグヮタグヮタ シ(濡れた所から歩いてびしょびしょになって)。
- メモ
- 類:ヒッタイミー。
シッタイン
濡れる。
- 用例
- アミ フティ、フカカイ フーチェータシェー ムル シッタトーン(雨が降って、外に干してあったのは全部濡れている)。
- メモ
- 音:ヒッタイン。類:ンリーン。
シッタクマッタク
あれこれ支度すること。
- 用例
- アシビンカイ ゥンジーンチ シッタクマッタク ソーン(芝居に出るといって、あれこれ支度している)。
ジッチ
10斤。6㎏。
- 用例
- ニッジ ヤティン サンジッチ ヤティン シムサ(20斤でも、30斤でもいいよ)。
- メモ
- 秤の最小単位はチュミ(1匁)で、160匁が1斤で600グラム。
シッチー
しょっちゅう。いつも。
- メモ
- →イチグ。
ジッチャクビラ
字牧原の地名。勢理客坂。
- メモ
- 勢理客(じっちゃく)は屋号。
栄橋ができる以前は、牧原の人はジッチャクビラを利用していた。
シッチョールー
知り合い。
- 用例
- イェージ スンネー スシガ イャー シッチョールール ヤリー?(合図するようだがお前の知り合いねぇ?)。
- メモ
- 対:シランチュ(知らない人)。
シッチョーン
知る。知っている。
- 用例
- ンカシ、ケートゥナイ ヤテーグトゥ ユー シッチョーン(昔、隣近所だったから良く知っている)。
ワンネー シランサー(私は知らないよ)。
シッティ
下手。
- 用例
- カッコーヤ カーラヌ シッティヲゥティ アラレー(おむつは川の下手で洗いなさい)。
シッパー
強情な者。しぶとい者。
シッパレー
すり切り。
- 用例
- クミ ハカイネー シッパレー スン(米を量る時にはすり切りにする)。
シッピラー
小さい様。
- 用例
- ワンネー フルヌ グマハヌ シッピラーンチ ユバットータン(私は体が小さかったのでシッピラーと呼ばれていた)。
シップイグサ
植物名。オオバコ。
- メモ
- 類:ヒラハグサ・ヒラファグサ・ヒラホーグサ・ヒロハグサ・フィラフヮーグサ。
シップイン
口にくわえて吸う。しゃぶる。
- メモ
- 類:スップイン。
シップートゥ
ずぶ濡れ。ずぶ濡れになっている様。
- 用例
- アミンカイ ンリティ シップートゥ シチョーン(雨に濡れてずぶ濡れだ)。
- メモ
- 類:シルビービー・マルンリ・ヒッタイカータイ・ンリグヮタグヮタ・ンリパタパタ。
シップグサ
植物名。オヒシバ。
- 用例
- シップグサヤ デージナ ヤナグサ ヤンドー(オヒシバはとても嫌な草だよ)。
ナーヂキネー シップグサン チカイタン(命名式にはオヒシバも使った)。
- メモ
- 赤子の命名式にはオヒシバを置き、掘り起こす真似をする。
シティーン
すてる。捨てる。
- メモ
- 類:ヒティーン。
シティウイ
捨て売り。
- 用例
- チカーラン ゥンマー シティウイ サッタン(使えない馬は捨て売りされた)。
- メモ
- 音:ヒティウイ。
シティウチ
捨て置き。
- 用例
- シティウチ サリヤーニ(捨てられて)。
シティガラムン
見捨てられたもの。
シティマク
腕白。
- 用例
- シティマクワランチャーヤ、マタ ウマヲゥティ ヌー ガンマリ ソーガ(腕白坊主たちは、またそこで何をいたずらしているか)。
- メモ
- →アカマク。
シティミティ
早朝。
- メモ
- 類:ヒティミティ。
シティミティムン
朝ご飯。朝食。
- メモ
- 音:ヒティミティムン。類:シティムトゥン・シトゥムトン・ヒティムトゥン・ヒトゥムトゥムン・ヒトゥムトゥン・フトゥムトゥン。
シティムトゥン
朝ご飯。朝食。
- メモ
- 音:ヒティムトゥン。
シティミティムン参照。
シデー
次第。~次第。だんだん。
- 用例
- ウワイシデー ヤーカイ ケーティイチュン(終わり次第家に帰っていく)。ナマー グナサティン シデーニ マギク ナイサ(今は小さくても次第に大きくなるよ)。
ウワイシデー ヤーカイ ケーティ イチュン(終わり次第、家に帰っていく)。
シデーシデー
次第次第。だんだん。徐々に。
- 用例
- シデーシデー アチマイン(次第次第に集まる)。シデーシデーニ ゥンマンカイ ユティ チューン(徐々にそこに寄って来る)。
- メモ
- 類:タタ・タッタイタッタイ・タッタタッタ。
ジテンサヤー
自転車屋。
シトゥ
姑。舅。
- 用例
- ユミカラル シトゥン ナティイチュグトゥ、チャー シトゥカイヤ ユー ッシヨー(嫁から姑にもなるんだから、いつも姑には良くするんだよ)。
- メモ
- 音:ヒトゥ。類:シトゥウヤ。
ジトゥー
地頭。
ジトゥージー
地頭地。
ジトゥーヒヌカン
地頭火之神。拝所名。
- メモ
- 村内では、字大湾、字渡具知、字儀間にある。字伊良皆や字楚辺にも類する拝所がある。
地頭は近世の士(サムライ)の役職名で、一村(ムラ)を領する脇地頭と一間切を領する按司地頭(総地頭)の職がある。首里王府時代の家譜史料では、12名の大湾村地頭を確認できる。「牧志・恩河事件」で有名な牧志朝忠もその一人である。通常首里に居住するが、領地滞在時に居住する屋敷に地頭火ヌ神を祀った。
シトゥウヤ
舅。姑。
- 用例
- シトゥウヤトゥ マジョーン ユヌヤーカイ ヲゥン(姑と一緒に同じ家に住んでいる)。
- メモ
- 類:ヒトゥ・シトゥ。
ジトゥーヤシチ
地頭屋敷。
- メモ
- 拝所は地頭の宅地だったと聞いている。
シトゥビレー
舅・姑とのつきあい。
- 用例
- シトゥビレーヤ ムチカシムンドー(シトゥビレーは難しいものだよ)。
シトゥムトゥン
朝ご飯。朝食。
- メモ
- 音:ヒトゥムトゥン。
シティミティムン参照。
ジトゥレー
地頭代。
- メモ
- 音:ジトゥデー。
地方役人で間切行政の最高責任者。現在の村長に近い。
ジトー
種痘。
- 用例
- ジトー イーランネー チュラガサ カカインドー(種痘をしないと天然痘に罹るよ)。
シナ
砂。
- 用例
- バサ カキティ ウミカイ シナ トゥイガ イチュタン(馬車で海に砂を取りに行っていた)。
シナ
品。品数を数える数詞。
- メモ
- チュシナ(1品)、タシナ(2品)、ミシナ(3品)と数える。
シナースン
合わせる。
- 用例
- ハシルヌ シマイヌグトゥ リッパ シナースン(戸が閉まるようにちゃんと合わせる)。
否:シナーサン(合わせない)希:シナーシーブサン(合わせたい)過:シナーチャン(合わせた)継:シナーチョーン(合わせている)。
シナウルシー
品下ろし。進水式。
シナジ
砂地。
- 用例
- シナジ ナティ アッチーグリサン(砂地なので歩きづらい)。
- メモ
- 類:カニクジー。
シナシナー
死にかけている様。
- 用例
- ゥンブクティ シナシナー ソータン(溺れて死にかけていた)。
シナハ
地名(読谷村瀬名波)。
- 用例
- シナハンチュヤ シナハヤバンディチ イラットータンドー(瀬名波の人は瀬名波野蛮と言われていたよ)。
シナハウーマクー(瀬名波腕白・きかん坊)。シナハンチュ(瀬名波の人)。
- メモ
- 瀬名波字民の性質を表した言葉。
シナハウグヮン
瀬名波御願。拝所名。
- メモ
- 出征兵士や移民・出稼ぎなど船出する人を見送った場所でもある。
シナハガー
瀬名波の湧泉〔ゆうせん〕の名称。
- メモ
- 海浜の岩陰からコンコンと水が湧き、今でも海水浴などの行楽時に盛んに利用されている。現在のように水道が普及するまでは、瀬名波は水利に乏しく、集落内に井戸が少なかったため、洗濯や水浴などはここを利用した。戦前、川平集落の住民は、急勾配の坂道を上り下りしてここから各家庭まで水を運んでおり、大変な重労働であった。
赤子が生まれた時には産湯に供され、瀬名波の産井(ウブガー)であり、また正月には若水を汲んだ。1904(明治37)年の大干ばつにも瀬名波ガーの水は涸れず、他字からも水を汲みにきた。また、戦中、戦後の混乱期にも飲料水として多くの人びとの助けとなった。亥年の最初の亥の日に、瀬名波ガースージ(祝い)を行っている。1935(昭和10)年、亥年の2月には、湧き水をそのまま海に流すのはもったいないと囲いを造成し、大きなスージをした。現在でも瀬名波では水の恩に感謝し、大御願、フトゥチ御願で拝している。
長浜集落は掘った井戸から潮水が出ることがあり、お茶用の水はシナハガーから汲んだ。
シナハヌンドゥヌチ
瀬名波ノロ殿内。
シナハンダビラ
地名。瀬名波坂。
- メモ
- 長浜から瀬名波に至る馬車は通れないような坂道。長浜から渡慶次小学校にはこの坂道を通った。
シナハンチュ
瀬名波の人。
シナビ
(北谷村)砂辺。
- 用例
- シナビンカイ、メンソーチョーン(砂辺にいらっしゃる)。
シナファ
地名(読谷村瀬名波)。
シナファ カービラ
地名(瀬名波と川平屋取)。字瀬名波にある屋取集落名。
- メモ
- 類:カービラ・カービラヤードゥイ。
シナファバル
{瀬名波原}。瀬名波の小字。
シナマカー
砂を撒く人。葬式後に粗砂を撒く役目の者。
- メモ
- 喪家を浄めるために浜の粗砂を撒く役目は年配の男性が行なった。
シナムン
品物。
- 用例
- マチヤカイ シナムンガ マジマットータン(店に品物が積まれていた)。
ジナン
二男。
- メモ
- 次男以降三男、四男、五男と使う。
ジナンサンナン
二男と三男。
ジナンヰナグングヮ
二女。
シニ
海の地名。暗礁。
シニ
脛〔すね〕。
- 用例
- ヰースンカイ シニ ウッチ ヤリ フシガラン(椅子に脛をぶつけて痛くてたまらない)。シニ ウーラリンドー(脛を折られるぞ〔脅し文句〕)。
シニガター
死にそう。死にかけていること。
- 用例
- ウヤー シニガター ソールムン、ヘーク ヤーカイ ケーラニ(親は死にそうなんだから、早く家に帰らないか)。
- メモ
- 類:マーシガター。
シニッチュ
死人。
シニバイ
死に物狂いで走ること。
- 用例
- シニバイ シ、マーカイ ハイガヤー(死に物狂いで、どこに行くのかな)。
シニハンラー
死にぞこない。
シニハンリ
死に損(そこ)なうこと。
- 用例
- ハンタカラ ウティヤーニ シニハンリ シチャン(崖から落ちて死にそうになった)。
- メモ
- 類:シニヤンジ。
シニミジ
死に水。湯灌に使用する水。
- 用例
- アンマー シニミジ トゥッン(お母さんの死に水を取った)。
- メモ
- 類:マーシミジ。
殆どの集落がゥンブガーの水を使ったが、字高志保ではゥンブガーの南隣の井泉と決まっていた。
シニメー
死に際。
- 用例
- ウスメー シニメーンカイ マニアーイガヤー(お祖父さんの死に目に間に合うかな)。
シニヤンジ
死に損なうこと。
- 用例
- イクサ ヲゥティ イクケーヌン シニヤンジ サン(戦争で何回も死に損なった)。
シニヤンジャー
死にぞこない。
- 用例
- シニヤンジャーガ ゥンマヲゥティ ヌー シ アッチョーガ(死にぞこないが、そこで何をしているのか)。
- メモ
- 類:シニハンラー。
シニワカリ
死に別れ。死別。
- 用例
- ウヤックヮ シニワカリソーン(親子死に別れしている)。
- メモ
- 対:イチワカリ(生き別れ)。
シニワカリ
死に別れ。死別。
- 用例
- ウヤックヮ シニワカリソーン(親子死に別れしている)。
- メモ
- 対:イチワカリ(生き別れ)。
ジニン
下人。下男。
- 用例
- ジニンチャーン ユヌグトゥ、ムヌン イッティ カマシェー(下男達も同じように、食物を入れて食べさせなさい)。
- メモ
- 類:ンジャックヮ・ンージャ。
ジヌ
どの。
- 用例
- イッター ヤーヤ ジヌ ヤーヤガ?(お前たちの家はどの家ね?)。
ジヌ
どの。
- 用例
- イッター ヤーヤ ジヌ ヤーヤガ?(お前たちの家はどの家ね?)。
シヌクイマヌクイ
あれこれ準備する様。
- 用例
- グマイチュナハヌ シヌクイマヌクイル シチョーンレー(ちょっと忙しくて、あれこれ準備しているんだよ)。
シヌクイン
準備する。苦心して準備・用意する。
- 用例
- タカラー チャーシ シヌクタガ リレー(宝はどのように準備したかというとね)。
シヌジガマ
凌ぎ洞窟。嘉手納久得にある洞窟名。
- メモ
- で、9月になるとたくさんの子孫が道がふさがるほど各地から拝みに来た。
昔、戦に追われた人がシヌジガマに逃げ込んで助かったことに由来する。
シヌジュン
凌ぐ。辛抱する。
- 用例
- クヮヌチャークトゥ ウムティ チャーシ ヤティン シヌジュン(子どもたちの事を思って、どんな思いをしても辛抱する)。アミカジ シヌジュン(雨風をしのぐ)。
否:シヌガン(凌がない)希:シヌジーブサン(凌ぎたい)過:シヌジャン(凌いだ)継:シヌジョーン(凌いでいる)。
シヌビ
忍び。夜這い。逢い引き。
- メモ
- 類:サグイ。
シヌビクムン
忍び込む。
- 用例
- ターニン イーララングトゥシ、ヤーヌ ウチカイ シヌビクムン(誰にも見つからないように、家の中に忍び込む)。
シヌビクムン
忍び込む。
- 用例
- ターニン イーララングトゥシ、ヤーヌ ウチカイ シヌビクムン(誰にも見つからないように、家の中に忍び込む)。
シヌブン
忍ぶ。慕う。
- 用例
- ターニン ワカラングトゥ ヤーヌ ウチカイ シヌブン(誰にも分からないように、家の中に忍び込む)。ヰナグヌ トゥクマンカイ シヌディ イチュンガ(女のところに忍んで行く)。
シヌン
死ぬ。
- 用例
- ゥンマカラ トゥビクミーネー シヌンドー(そこから飛び込んだら死ぬよ)。
ナゲー カナサ ソータル インガ シジャン(長いこと可愛がっていた犬が死んだ)。
否:シナン(死なない)希:シニブサン(死にたい)過:シジャン(死んだ)継:シジョーン(死んでいる)。
シバ
舌。
- 用例
- ウヮーバ ユンタ スンディ シバ カンチッチネーンシェー(余計なおしゃべりするって、舌を噛んでしまったさ)。シバ ネーイン(舌を出す)。
シバーグヮー
ヘビの一種。
シバイシー
芝居役者。
- 用例
- ウチナーシバイヌ シバイシーン タッタイ イキラク ナトーン(沖縄芝居の役者も次第に少なくなっている)。
シバイジチ
芝居好き。
シバウトゥシバーバー
8月のシバサシ行事を終えた2、3日後に吹く風。
- 用例
- シバサシ ウワイネー カジヌ バーバー フチュタン(シバサシ行事が終わると風がビュービュー吹いた)。
- メモ
- シバサシの2、3日後には決まって風が強く吹き、差してあったシバはその風で自然と取り払われた。その風をシバウトゥシバーバーと呼んだ。バーバーは、風が強く吹く音を表す擬音語。
シバカー
植物名。ヤブニッケイ。
- メモ
- 音:シバカーギー。
シバサシ
年中行事。柴差し。
- 用例
- シバサシネー ヤシチヌ カドゥカドゥンカイ シバ サスン(シバサシには屋敷の角々に芝を差す)。
- メモ
- 8月はヤナムン・マジムンの出没しやすい月だといわれ、8月10日には各家でグシチ(すすき)と桑の枝を一緒に結んだシバを門や四隅、畜舎、井戸などに差して魔除けにした。シバサシウユミともいう。
シバサシウユミ
柴差し行事の前日9日。
- 用例
- シバサシウユミネー カンナージ アカガシチー シキータンドー(8月9日には必ず小豆ご飯を仏壇に供えたよ)。
- メモ
- 字長田ではシバサシウユミはヨーカビーと同じ頃であったので、家の周囲にシバを差し、夕飯には必ずアカガシチー(小豆ご飯)を供えた。
シバヌヘーク
儀間の書記をしていた人物名。儀間の拝所名。
- メモ
- 地割で割り当てられた土地の手続きをするためにやってきた他村の人。字書記として信頼を集めたので屋敷や畑を分けてあげた。現在では盆や正月にそこを拝んで崇めている。
シバヤ
芝居。
- 用例
- チューヤ シクチ ヘーアガイシ シバヤ ンジーガ イカ(今日は仕事を早く切り上げて、芝居を見に行こう)。
イャー ハナシーヤ シバヤ フージール ヤル(お前の話は芝居みたいだよ)。シバヤヲゥティル ンチャル(芝居で見たんだよ)。
ジバン
襦袢。下着。肌着。
- 用例
- アチャ チーヌ ジバンヤ シコーテーミ?(明日着る襦袢は準備してあるね?)。
ジヒ
是非。
- 用例
- イャームン カンゲーン ジヒ チカチトゥラシ(お前の考えも是非聞かせてくれ)。
ジヒ
是非。
- 用例
- イャームン カンゲーン ジヒ チカチトゥラシ(お前の考えも是非聞かせてくれ)。
ジビタムヌイー
下品な物言い。
- 用例
- ジビタムヌイー シーネー、ンナカラ シカンサラリーサ(下品な物言いしたら、皆から嫌われるよ)。
ジビタムヌイー
下品な物言い。
- 用例
- ジビタムヌイー シーネー、ンナカラ シカンサラリーサ(下品な物言いしたら、皆から嫌われるよ)。
ジビタムン
下卑た者。
- 用例
- アレー アンシ ジビタムン ヤテール(彼奴はあんなにも下卑た奴だったんだ)。
シビランカン
紫微鑾駕〔しびらんか〕。護符のひとつ。
- メモ
- 音:シビリンカン。
家造りの棟上げに「紫微鑾駕」と書いた板を棟木に打ちつける。板には紅白の紙に包んだ米と塩を水糸でしばり、木炭を昆布で播いて吊るす。
シピリーン
萎える。
- 用例
- ティーラヌ チューサヌ チュー トゥティチェール オーファヌ シピリトーン(太陽が強くて、今日取ってきた青菜が萎えている)。
- メモ
- 類:ネーイン・ソーリ―ン。
シブイ
冬瓜。
- 用例
- シブイヌ シルン ニートールムン イッティ ウサギレー(冬瓜の汁も煮えているから、入れて差し上げなさい)。
シブイガラ
搾り殻。搾りかす。
- 用例
- シブイガラヤ アタイグヮーンカイ ホートーケー(搾りかすは畑に放っておきなさい)。
シブイチ
四分の一。
- 用例
- シブイチナー ワキラナ(四分の一ずつ分けよう)。
シブイワタ
下痢症状のひとつ。赤痢。
- 用例
- シブイワタ カカティ ユナガトゥ サギティ デージ ヤタン(赤痢に罹って、夜通し下して大変だった)。
シブイン
絞る。搾る。
- 用例
- アサ ヘークカラ ウシヌチー シブイン(朝早くから、牛乳を搾る)。
否:シブラン(しぼらない)希:シブイブサン(しぼりたい)過:シブタン(しぼった)継:シブトーン(しぼっている)。
シプー
弾力性の強いもの。粘り強いもの。
- メモ
- 折れない枝、かみ切れない肉、粘り強い人間など。
シプカラハン
塩辛い。
- 用例
- ウヌ イチャガラソー シタタカ シプカラハン(そのイカの塩辛はとても塩辛い)。
- メモ
- 音2:スーガラサン。類:スーサン・スーヂューサン・スーハン。
シプサン
①弾力性が強い物。
②態度がはっきりせず、煮え切らない者。③未熟。
- 用例
- ①ウヌ タコー ユカイ シプサン(そのタコはかなり弾力性がある)。
②シプサヌ ヨーイネー キミサンル アンレー(態度がはっきりしないで、容易には決めきれないんだよ)。
ウヌ バサナイヤ シプサンドー(そのバナナはまだ熟してないよ)。
シプサン
しぶい。熟してないバナナなどに使う。
- 用例
- ウヌ バサナイヤ シプサンドー(そのバナナは渋いよ)。
シプサン
しぶい。熟してないバナナなどに使う。
- 用例
- ウヌ バサナイヤ シプサンドー(そのバナナは渋いよ)。
シプシプ
じめじめ。湿っている様。
- 用例
- ティーラガ バチクヮーン、チノー ナマン シプシプ ソーン(太陽が弱くて、着物はまだ湿っている)。
シプタイアチサン
蒸し暑い。
- 用例
- カジ ティーチン ネーン シプタイアチサン(風が全くなく蒸し暑い)。
- メモ
- →アブチュン。
シプタイアミ
しとしと降り続ける雨。
- 用例
- イチマディ シプタイアミヌ チヂチュガヤー(いつまでしとしと雨が降り続けるのかなぁ)。
シプタイカータイ
物事がはっきりしない様。うじうじ。
- 用例
- シプタイカータイ シーネー ヌーン メーネー アガカンドー(うじうじしていたら何も前に進まないよ)。
シプタイナチ
めそめそ泣くこと。
- 用例
- ヲゥタランル アラー イチマディン シプタイナチ ソーン(疲れないのか、いつまでもめそめそ泣いている)。
シプタヤー
態度がはっきりせず、煮え切らない人。
- 用例
- シプタヤービカーン アチマティ ティーチン ワジャー メーネー アガカン(はっきりしない人ばかりが集まって、ちっとも仕事が前に進まない)。
ジブン
時分。時。頃。
- 用例
- ナー ユークル ケーティチュール ジブンヤシガヤー(もうそろそろ帰って来る頃だけどなあ)。
ジブン
時分。時。頃。
- 用例
- ナー ユークル ケーティチュール ジブンヤシガヤー(もうそろそろ帰って来る頃だけどなあ)。
シベー
口唇裂。
- 用例
- ナマー シベーヤ イサヌヤー カカイネー リッパ ノーイン(最近は口唇裂は病院でちゃんと治る)。
- メモ
- 音:シーベー。
シベーエー
戯れること。ふざけること。はしゃぐこと。
- 用例
- シベーエー シーネー ドゥー ヤマスンドー(ふざけると怪我するよ)。
シマ
沖縄角力。沖縄相撲。
- 用例
- シマ トゥティ アシディン ドゥー ヤマサンキヨー(相撲を取って遊んでも怪我するなよ)。
- メモ
- 綱引きや闘牛の後など、人が集まると相撲をとった。
シマ
島。集落。古里。
シマー
シマの人。シマの産物。
- 用例
- サキ ヌムラー シマール マシ ヤサ(酒を飲むならシマの産物が良いよ)。
- メモ
- 泡盛のことをシマーとか、シマーグヮーなどという。
シマイン
収める。
- 用例
- テーヒチナ ムノー ウークカイ シマイン(大切な物は奥に収める)。
シマイン
住まう。住む。
- 用例
- ヤーチュクイヌ エーカヤ ウヤヌ ヤーンカイ シマイン(家を造るまでは親の家に住む)。
否:シマラン(住まない)希:シマイブサン(住みたい)過:シマタン(住んだ)継:シマトーン(住んでいる)。
シマイン
閉まる。
- 用例
- アヌ マチヤヤ クトゥシジューニ シマインディ(あの店は今年中に閉まるそうだ)。
否:シマラン(閉まらない)過:シマタン(閉まった)継:シマトーン(閉まっている)。
- メモ
- 対:アチュン(開く)。
シマガシ
島綛(かせ)。島内産の手紡ぎの木綿糸。
- メモ
- 裕福な家ではシマガシで織った花織を1、2枚嫁入り道具に持たせた。
シマクービ
ツルグミ。
シマクサラシ
行事名。悪疫・悪風返し。悪除け行事。
- メモ
- →カンカー。
シマグチ
島口。集落の言葉。方言。
- 用例
- シマグチシ ハナシー シンソーレー(方言で話してください)。
シマグミ
島米。県産米。
- 用例
- ワンネー シマグミフカネー カレー ンラン(私は県産米以外は食べたことがない)。
- メモ
- 本土産や外国産に対して、沖縄で取れた米のことをいう。
シマジェーク
島細工。大工仕事を見習い覚えた者。部落内で建築に関わる仕事をしていた者。
シマジュークヮンジュ
部落全体。
- 用例
- ナー アン ナレーカラー シマジュークヮンジュ ユヌムン ヤサ(もうそうなったら部落全体同じだよ)。
シマスン
済ませる。終わらせる。
- 用例
- ヘーク ウリカラ シマシェーワ(早く、それから済ませなさい)。
否:シマサン(済まさない)希:シマシーブサン(済ませたい)過:シマチャン(済ませた)継:シマチョーン(済ませている)。
シマダチー
女性の下着。
- メモ
- →カカン。
字座喜味では15歳頃から着用した。
シマディー
我々の集落。
- 用例
- シマディー ミグリワル ヤンテー(うちの集落内を巡回した方がいいね)。
シマディーンチュ
同郷の人。同じ集落の人。
- メモ
- 類:シマンチュ。
シマデークニ
島大根。在来種大根。
- メモ
- カガンジデークニ(鏡水大根)とワインチャーデークニ(和宇慶大根)があった。
シマトゥイドゥクル
沖縄角力(相撲)を取るのに最適な所。
- 用例
- クラシチモーヤ シマトゥイドゥクル ヤタン(クラシチモーは沖縄角力をする所だった)。
シマトゥエー
沖縄角力(相撲)を取り合うこと。
- 用例
- シマ トゥエーシ アシドーン(相撲を取って遊んでいる)。
シマトゥヤー
沖縄角力(相撲)を取る人。
- 用例
- ンカシヤ シマトゥヤーン マンドータンヤー(昔は沖縄角力を取る人も多かったね)。
- メモ
- 娯楽の少ない戦前、字で行事があるときには、ほとんどの字で角力が行われていた。また、青年達も集まると力勝負や角力を楽しんでいた。
シマナー
沖縄角力(相撲)を取る広場。
シマナー
島名。童名。
シマナー
島菜。からし菜。
- 用例
- シマナーヤ トーフシーティー イリチ イッペー マーサン(からし菜は豆腐と一緒に炒めてとても美味しい)。
- メモ
- 音2:トーナー・トーナバー。
黄色い小さな花が咲くと正月の門松飾りに使った。菜の花が咲き始めると正月が近いということで子どもたちは喜んだ。からし菜はピリッとした辛味と、独特な苦みが特徴の野菜で、軽く塩もみした後に水洗いして炒めて食べることが多い。
ジマナー
自慢ばかりする人。自慢話をする人。
- 用例
- トゥナイヌ アンマーヤ ジマナー ヤグトゥ ハナシーン チチブサー ネン(隣のお母さんは自慢話だけするから、話も聞きたくない)。
シマヌドゥン
伊良皆の拝所名。集落の殿。集落の四角にある神。
- メモ
- 集落を守るユシンヌカミ(四角の神)のことで、その内側に集落発祥の7軒があったと伝えられている。
シマバサナイ
島バナナ。在来のバナナ。
シマハジシ
島端。集落はずれ。
- メモ
- 音2:ムラハジサ。
ジママ
わがまま。
- 用例
- ルク ジママ シミーネー フルイーティカラ デージ スンドー(あまりわがままにさせると、大きくなってから苦労するよ)。
- メモ
- 音:ギママ。
シマミシー
島見せ。死者に集落を見せて最後のお別れをさせること。
- メモ
- 字宇座や瀬名波・渡慶次・儀間などでは、野辺送りの途中、集落と墓地の中間程の所で、死者に最後に集落を見せるシマミシーという儀式を行なった。そのシマミシーを行なった所をシマミシバルと呼んでいる。字座喜味・楚辺・渡具知は墓地まで遠く、途中で龕を担いでいる者は肩を替えたが、その時には龕を地面につけてはならないといわれた。
シマミシバル
{島見志原}。儀間の小字。
シマウヮー
島豚。在来の豚。
シマヲゥー
芭蕉。糸芭蕉。
シマヲゥージ
在来の甘蔗。
シマンチュ
島の人。同郷の人。同じ集落の人。
- 用例
- シマンチュドゥーサー アチマティ ユー アシブタン(同郷の人同士が集まってよく遊んだ)。
シミ
墨。学問。
- 用例
- シミン シリワル クサムニーン ナイル(学問を知ってこそ大きな口もたたけるんだよ)。
シミン ナラーン(勉強もせずに)。
- メモ
- 関:ティシミガクムン・ティシミガクモン。
シミ ナラティ デーイチ
墨を習って第一。学問が第一。
- 用例
- シミ ナラティ デーイチ ヲィキガ ゥンマリトティ ユラン スルナ(学問が第一、男子に生まれているからには油断せず励め)。
シミイシ
シミ石。亀甲墓の部所名。
- メモ
- 音2:ジョーイシ。
シミーン
させる。
- 用例
- クーサル ワランチャーヤ アトゥカラ シミーンテー(小さな子どもたちは後からさせるさ)。
シグトゥ シミティン ヌーン ナラン(仕事をさせても何もできない)。
否:シミラン(させない)希:シミーブサン(させたい)過:シミタン(させた)継:シミトーン(させている)。
シミーン
①攻める。②責める。
- 用例
- ①ヤマトゥカラ ウチナーンカイ イクサ シミティチューン(大和から沖縄に戦を攻めてくる)。
②ドゥークル ドゥー シミテー ナランド(自分で自分を責めてはいけないよ)。
シミーン
①締める。②絞める。
- 用例
- ①チンヌ ウヮービカラ ウービ シミーン(着物の上から帯を締める)。
②ウッカ カンジーネー クビ シミーンドー(借金を負うと首を絞めるよ)。
否:シミラン(締めない)希:シミーブサン(締めたい)過:シミタン(締めた)継:シミトーン(締めている)。
シミーン
清める。洗う。
- 用例
- ハルカラ ケーティチーネー、アタンガーヲゥティ ティーヒサ シミーン(畑から帰って来ると、溜池で手足を洗う)。
- メモ
- 字楚辺では昭和期に入ってから、「シミーン」という言葉は「絞める・縛る」というふうに受け取られがちだから使ってはいけないということで、禁止令が出され、以後使われなくなってしまったという。
シミーン
閉める。閉じる。
- 用例
- ユルヌ ハチジネー マチヤ シミーン(夜の8時には店を閉める)。
否:シミラン(閉めない)希:シミーブサン(閉めたい)過:シミタン(閉めた)継:シミトーン(閉めている)。
- メモ
- →クーイン。
シミキ
湿気。
- 用例
- チューヤ シミキヌ チューサヌ チヌン フーサラン(今日は湿気が強くて、着物も干せない)。
シミキ
水のし。
- 用例
- ヌーイン ネーングトゥ アラテール キノー シミキシ トゥトゥナースタン(糊もないから、洗った着物は水のしして整えた)。
- メモ
- 洗濯した後に、半乾きの状態で取り入れ、水のししてたたみ、厚みのある重い板を乗せてアイロン代わりにした。
シミジ
しめじ。
- メモ
- 11月頃にはしめじを採った。
シミジミートゥ
しみじみと。
- 用例
- シミージミートゥ カンゲーティンディ、アンシーネー ワカイサ(しみじみと考えてごらん、そうすれば分かるさ)。
シミチ
喘息〔ぜんそく〕。
- 用例
- シミチ ソーン(喘息になっている)。
- メモ
- 音:ヒミチ・ヒミキ。類:サックィーヒミチ。
シミチブ
墨壺。
- 用例
- シミチブン チカーラン ナトーン(墨壺も使えなくなっている)。
- メモ
- 大工が線を引くときに使う道具。一方に墨肉を入れ、反対側に墨糸を巻き付ける糸車がついている。
シミチムラ
シミチ村。
- メモ
- シミチムラは喜名小学校のある松川原の闘牛場の北側斜面にあったといわれ、一帯はシミチヌモーと呼ばれていた。元喜名とニシンダムラの三村から喜名村になったといわれる。
シミチャー
喘息〔ぜんそく〕持ちの人。
- メモ
- 音:ヒミチャー。
シミチャーダックイ
喘息〔ぜんそく〕の多い血筋。
シミチュン
湿る。
- 用例
- ウレー イッペー シミチョーッサー(これはとっても湿っている)。
シミッチュ
学問のある人。
- 用例
- イャー シーヨーシェー、シミッチュカイヤ カナーンドー(君のやり方では、学問をしている人にはかなわないよ)。
シミナー
しめ縄。
シミナレー
墨習う。学問。
- 用例
- シミナレーガ イチュン(勉強しに行く)。
シミンチュ
書記。
- メモ
- 地割で割り当てられた土地の手続きをするために、儀間の根屋であるメーウザがシミンチュとしてシバヌヘークを他ムラから頼んできた(儀間の伝承)。
溜池の北側にその人を住まわせたのが喜屋武屋敷である。土地割り当ての際の手続きをするシミンチュとして、首里から喜屋武という人を招聘した(渡慶次の伝承)。
シム
台所。下〔しも〕。
- 用例
- ヰナグンチャーヤ シムヲゥティル ムヌン カムタル(女性は台所で食事をしていた)。
- メモ
- 音1:スム。→イーウスントゥー。
シム
霜。冷雨。冬の冷たい雨。
- 用例
- ヒーサイニ アミ フイネー シム カキーンドー(寒いのに雨が降ると、ますます寒くなるよ)。
- メモ
- 2月頃の寒い時期に雨が降って、それに霜がかかるような寒さになることをシム カキーンと表現する。
シムオーキバル
{下大木原}。大木の小字。
シムクガマ
波平のにある洞窟の名。
- メモ
- 全長約2.5kmにも及ぶ巨大な洞窟で沖縄戦時千名が避難し命を救われた。
ジムス
事務所。現在の字公民館。
- 用例
- チュー ユルヤ ジムスヲゥティ スリーヌ アン(今日の夜は、事務所で集まりがある)。
- メモ
- 現在は公民館が一般的だが、かつては字(ムラ)の行政をなす場所を、ムラヤーやジムスといっていた。
シムチ
書物。書物で占う人。占い師。
- 用例
- ハチジー タティーガ シムチカイ イチュン(今年の運勢を見てもらいに占い師へ行く)。
- メモ
- 音:スムチ。
主に易書をもとにしての人の運や、建築の日取り、方向などを卜占する民間巫者。
シムチ
心持ち。気立て。
- 用例
- アレー シムチヌ ワッサヌ タートゥン ヒレーイサン(彼奴は心持ちが悪いから、誰ともつき合えない)。
シムチキ
霜月。11月。
- 用例
- ナー シムチキン ナトーサヤー、イチュナシームン ヤサ(もう11月だね、忙しいもんだ)。
- メモ
- 音:シムチチ。
シムチチ
霜月。11月。
- 用例
- シムチチ ナレーカラー ソーグヮチン ミーヌメードー(11月になったら正月も目の前だよ)。
- メモ
- 音:シムチキ。
シムチチカンカー
霜月カンカー。霜月に行う悪風除け。悪除け行事。
- メモ
- →カンカー。
シムチチニービチ
霜月結婚。霜月に行なわれる結婚式。
- メモ
- 霜月は蟹など生物の繁殖期で、その時期に結婚した方が栄えるといわれシムチチニービチが多かった。
シムチヌヤー
書物の家。占い師の家。易者の家。
- 用例
- ヤーヂュクイヌ ヒー トゥイガ シムチヌヤーンカイ イチュン(家普請の日取りをしに、易者の家に行く)。
シムヌーリバル
{下乗原}。大湾の小字。
シムル
巣守〔すもり〕。孵化〔ふか〕しないで巣に残った卵。
シムン
済む。それでいい。
- 用例
- ワラビヌ アブナサヌ、イッターヤ ヌーン サンティンシムン(子どもは危ないから、あなたたちは何もしなくていい)。チューヤ ウッサシ シマシェー(今日はそれだけで良しとしなさい)。
シメーカ
住家。
- 用例
- トゥジン カメーテーラー シメーカン カメーリワルナインレー(妻をめとったなら、住家も探さなくちゃいけないね)。
ジャー
座。部屋。
- 用例
- ワラビヌ ジャーンカイ ゥンジャーニ アシブン(子どもの部屋に行って遊ぶ)。
ヘーク ゥンジャーニ シバイヌ ジャー トゥイン(早く行って芝居を見る場所を確保する)。
アレー サキヌミ ジャーヲゥティヌ ハナシルヤル(あれは酒の場での話だよ)。
ジャー
大蛇。
- 用例
- ヰナグヌ ハティレー ジャー ナイン(女が果てたら大蛇となる)。ヤラムルチンカイ ジャーヌ ゥンジータンディサ(屋良ムルチに大蛇が出たそうだ)。
ジャーガル
粘土質で灰色の土。髪洗い粉としても使用した。
- メモ
- 音2:ジャーガルンチャ。
ジャーガルンチャ
粘土質で灰色の土。髪洗い粉としても使用した。
- メモ
- →ジャーガル。
ジャートゥイン
座る場所を前もって確保する。座を占める。
- 用例
- ヘーク ゥンジャーニ シバイヌ ジャートゥイン(早く行って芝居を見る場所を確保する)。チュイシ タイブン ジャートゥッイン(一人で二人分の座を占める)。
ジャーナーモーイ
宜野湾市大謝名の舞。
ジャーナリー
座慣れ。場慣れ。
- 用例
- シデーニ ジャーナリー スグトゥ シワー スナケー(次第に場慣れするから心配するな)。
ジャーハバカイ
墓所ふさぎ。場所をとって邪魔になること。
- 用例
- ニムチヌ ジャーハバカイ ナトーグトゥ カタヂキリヨー(荷物が邪魔になっているから、片づけなさいヨ)。
ジャーフェー
しまつにおえないこと。厄介なこと。困ったこと。
- 用例
- トゥジ ヒンガチ ネーン ジャーフェー ソーサー(妻を逃がしてしまい、厄介なことになったな)。
ウンジョー ナー ジャーフェー ヤッサー(貴方はもう困ったものだ)。
- メモ
- 類:ハティグトゥ・ハティムン。
ジャーフェーティーフェー
手を焼くこと。
- 用例
- イャーガ シーヤンジュグトゥ ジャーフェーティーフェー ソーサ(お前がやり損なうから、手を焼く羽目になったさ)。
ジャーブサガイ
邪魔になっていること。
- 用例
- ゥンマンカイ ハク ウッチーネー ジャーブサガイ ナティ トゥーイン ナランデー(そこに箱を置いたら、邪魔になって通れないよ)。
- メモ
- 音:ジャーハバカイ。
ジャーマ
途方にくれること。
- メモ
- 類:ジャマリーン。
ジャーマカミ
大食い。必要以上に大食いすること。加減を知らない食べ方。
- 用例
- ジャーマカミ ッシ、ワタ ヤンジュンドー(加減を知らないで食べて、お腹を壊すよ)。
- メモ
- →アバラガミ。
ジャーマシーヨー
何も考えずに物事を進めること。
- 用例
- ジャーマシーヨー シーネー、アトゥシ ジャーフェースンドー(何も考えずにすると、後で大変なことになるよ)。
ジャーマテーマ
何も考えない様。程度を知らない様。
- 用例
- チカイル ウッサナール トゥティチューンディチン アル ジャーマテーマ トゥティチェーサ(使う分だけを取って来るんであって、程度も知らないで取って来てあるさ)。
ジャーマムヌイー
何も考えずに物を言うこと。
- 用例
- ジャーマムヌイー シ、タダ アビレー シムンヌーヤ アランサ(何も考えずに物を言って、なんでも言えばいいってことではないよ)。
ジャームッチャー
座を盛り上げる人。
- 用例
- ヲゥジャサーヤ デージナ テーファーヌ ジャームッチャー ヤタン(叔父さんはとても冗談好きで、座を盛り上げる人だった)。
ジャーン ネーン
座をわきまえない。空気を読まないこと。
- 用例
- ジャーン ネーン ムヌアビーヨーシ ダマトーケー(座をわきまえずに発言して、黙っておけ)。
ジャーン ネーン
座をわきまえない。空気を読まないこと。
- 用例
- ジャーン ネーン ムヌアビーヨーシ ダマトーケー(座をわきまえずに発言して、黙っておけ)。
ジャカジャカ
水浸しになっている状態。水分が多いこと。
- 用例
- ミジ ジャカジャカ シ アッチーグリサン(水浸しになって歩きにくい)。
ゥンムヌ ジャカジャカー シ マーコーネーン(芋が水っぽくておいしくない)。
- メモ
- 音:ジャカジャカー。
ジャカジャカー
水分が多すぎる様。
- メモ
- 音:ジャカジャカ。
シャク
尺。1寸の10倍。尺数を表す数詞。
- メモ
- 1尺は約30.3㎝で、イッシャック(1尺)、ニシャク(2尺)、サンジャク(3尺)と数える。
ジャクヨー
皮膚病のひとつ。水虫のような皮膚病。
- 用例
- ジャクヨー カカイネーヨ、エーヌ ナカンカイ ティー イリーネー ノーイサ(ジャクヨーになったらね、藍の中に手を入れれば治るよ)。
ジャチミ
地名(読谷村座喜味)。
ジャヒ
蛇の皮。
- 用例
- サンシヌンカイヤ ジャヒ ハイタン(三線には蛇の皮を張っていた)。
ジャヒバリ
蛇皮張。
- 用例
- サンシヌンカイ ジャヒ ハテーシヤ ジャヒバリディ イタン(三線に蛇の皮を張ってあるのに蛇皮張といっていた)。
ジャマ
さま。やり方。見た様。
- 用例
- ナマヌ ジャマー ヌーヤガ(今のやり方は何だ)。
ジャマー ネーン シーヨー シ(見苦しいやり方をして)。
ジャマ
邪魔。
- 用例
- イャーガ カシー シーネー ジャマル ナイル、アマンカイ イケー(お前が加勢したら邪魔になるから、あそこに行きなさい)。
ジャマリーン
①邪魔立てになること。妨害すること。②狼狽える。途方に暮れること。戸惑う。
- 用例
- ①サキ ヌムヌ カージ、ジャマリーンナー(酒を飲むたびに、妨害するのか)。
②ヤマンミー ヲゥティ ジャマリティネーン(山中で途方に暮れてしまった)。
否:ジャマリラン(妨害しない)過:ジャマリタン(妨害した)継:ジャマリトーン(妨害している)。
ジャマリーン
途方にくれる。道に迷う。狼狽する。
- 用例
- ワッターハーメー チャー ジャマリーサ(うちのお祖母さんは、よく道に迷うよ)。
- メモ
- 類:ジャーマ。
ジャマンヤードゥイ
ジャマン屋取。
- メモ
- 字渡具知にあった屋取集落の名称。ザマン屋取、後原屋取と同様。
ジャンガネー
暴れること。
- 用例
- ゥンマヌ ジャンガネー シ(馬が暴れて)。
ジャンメー
仕業。やりかた。
- 用例
- ジャンメーヤ ディキトーシガ チャヌアタイ ナイガヤー?(恰好は良いが、どのくらいできるのかな?)。
- メモ
- 類:シジャマ。
シュー
父。
- メモ
- 音:スー。
ジュー
尻尾。尾。
- 用例
- マヤーヌ ジュー カチミーネー カチャマリンドー(猫の尻尾を捕まえたらひっかかれるよ)。
- メモ
- 類:ジューブ。
ジュークーエー
尻尾喰い合い。(ジャコウネズミが)尾を咥えて数珠つなぎになる様。
- 用例
- イェンチュガ ジュークーエーシ ヒンギティ ハイタン(ねずみが数珠つなぎになって逃げて行った)。
- メモ
- ジャコウネズミが座敷に上がると厄とされ、特にジュークーエーしていると縁起が悪いとされている。
ジュークーエー
子どもの遊びのひとつ。
- メモ
- ジュージュークーエーともいう。
前の人の腰や着物の帯をつかんで縦一列に並び、列の前にいるオニがインヌジュー(犬の尾)と呼ばれる列の一番後ろの者を掴まえる遊び。
他にイヌジュークェー(長浜・宇座・渡慶次)、マヤーヌジュークェー(渡具知)、チビフリハナフリ(楚辺)とも呼んでいる。
ジューグヤー
十五夜。
- メモ
- 音:ジューグヤー。
旧8月15日のこと。かつてはアシビナー(村芝居を行う広場)でアシビ(村芝居)を楽しむ字が多かった。また獅子舞を踊らせて祈願をしたり、アシビの神に御願を捧げる。家庭ではフチャギ(小豆を付けた餅)を食べる。
ジューグヤアシビ
十五夜遊び。
- 用例
- イージブン ヤルムン、ジューグヤアシビ ンジーガ イカ(良い時間だから、十五夜遊びを見に行こう)。
- メモ
- 八月十五夜に村のアシビナーで行う舞踊や村芝居の総称。
ジューグヤウユミ
十五夜折目。
- 用例
- ジューグヤウユミネー ヤシチヌウグヮン ウサギータン(十五夜折目には屋敷の御願をした)。
- メモ
- 旧8月15日の十五夜をジューグヤウユミともいい、各家庭では夕暮れ時に、酒・線香(12本)・花米で屋敷の御願をした。
ジューグヮチ
10月。
- 用例
- ジューグヮチェー ヌーン シチビガ ネーングトゥ アチハティジューグヮチディ イータン(10月は何も節日がないから、アチハティ〔飽き果て〕10月と言った)。
ジューサンカジャイ
13飾り。13組。
- 用例
- ジューサンニンチネー ウチカビヤ ジューサンカジャイ カジャイン(十三年忌には打ち紙は13組供える)。
- メモ
- 人が亡くなって十三年忌の法事に、3枚ひと組になった打ち紙をジューサンカジャイ(13組)飾る。
ジューサンギン
十三歳祝い用の着物。
- メモ
- 十三歳祝いをする女の子は母親が仕立てた着物を着て、仏壇に13歳になりますと報告した。その着物をジューサンギンといった。
ジューサンサナジグヮー
男子が13歳から着ける下着。十三歳褌。
- メモ
- 13歳までは男女とも下着を着ないのが普通で、男子が13歳から着ける下着の呼称。
ジューサンスーギ
十三祝儀。十三祝い。
- メモ
- 類:ジューサンスージ・ジューサンユーエー。
出生した後に最初に迎えるトゥシビー(生まれ年)で、女子はかつては25歳で既婚が多く最初で最後の生家で催す生年祝いということで、盛大に祝った。男子は健康祈願だけで簡単に済ませた。字波平や高志保では男子は13歳のお祝いはせず、一人前のニーセー(青年)になったということで15歳のお祝いを行った。
ジューサンスージ
十三祝儀。十三祝い。
- メモ
- 類:ジューサンスーギ・ジューサンユーエー。
ジューサンスーギ参照。
ジューサンニンキ
十三年忌。
- 用例
- ジューサンニンキ ウワレーカラー ツゲー ニジューグニンチル ヤンドー(十三年忌が終わったら次は二十五年忌だよ)。
- メモ
- 音:ジューサンニンチ。
ジューサンニンチ
十三年忌。
- 用例
- ハッサ! ウビジ ジューサンニンチ ナトーサヤー(あれまあ!そんなに早く十三年忌になるんだね)。
- メモ
- 音:ジューサンニンキ。
ジユーサンバ
自由産婆。出産の手助けをする年配の手慣れた者。
- メモ
- 一般にはカッティといった。
ジューサンバカマグヮー
女子が13歳に仕立てた下着。
- メモ
- 音:ジューサンハカマグヮー。
13歳以前は男女とも下着を着ないのが普通で、13歳になると母親がさらし木綿で作ってくれた女子の下着のこと。
ジューサンミーフガー
初潮。
- メモ
- 13歳頃から初潮が始まり、一人前の女性としての証。
ジューサンヤ
十三夜。
ジューサンユーエー
十三祝儀。十三祝い。
- 用例
- ヰナグングヮヌ ジューサンユーエーネー マギスージスタン(女の子の十三祝いには盛大に祝った)。
- メモ
- 類:ジューサンスーギ・ジューサンスージ。
ジューサンスーギ参照。
ジューシー
雑炊。おじや。
- 用例
- メーヌ アマトーラー ジューシーシ カムンテー(米が余っているなら雑炊にして食べるさ)。
- メモ
- 類:ジューシーメー。
ジューシーメー
雑炊。おじや。
- 用例
- パーパーヤ ジューシーメー ウサガトーン(お婆さんはジューシーメーを召し上がっている)。
- メモ
- 類:ジューシー。
ジュージヂャー
間食。10時茶。午前10時のおやつ。
- メモ
- 類:ヒティミティナカー。
ジュージュークーエー
子どもの遊び。鬼ごっこ。
- メモ
- →イヌジュークェー。
シューシン
執心。恋い慕う。
- 用例
- シューシン サッティ トゥジ ナイン(見初められて嫁になる)。
ジューチラー
尻尾が切れた動物。
- 用例
- ジューチラー マヤーグヮー(尻尾が切れた猫)。
- メモ
- 類:ジュームッカー。
ジューチラー
アオカナヘビ。
- メモ
- 類:カキヌミーパーパー参照。
ジュートゥイ
アオカナヘビ。
- メモ
- 類:カキヌミーパーパー参照。
ジューニンシンカ
10人臣下。かつて伊良皆にあった役職名で、夜警や風紀取り締まりを行う10人組。
- メモ
- 青年頭が推薦し、任期は2年だった。
ジューバク
重箱。
- 用例
- ジューバクヤ ハンクンシ シムンナー?(重箱は半組でいいねぇ?)。
- メモ
- 沖縄の重箱料理は、行事や法事には欠かせないものである。重箱のひとつには餅を詰め、もうひとつには天ぷら、揚げ豆腐、カマボコや肉やゴボウ、昆布等の煮物を詰める。餅2箱、おかず2箱でチュクン(1組)、各1箱ずつでハンクン(半組)という。御馳走を詰めて墓前や仏前に供えた。
ジューハチヤ
十八夜。
- メモ
- 旧2月と5月の十八夜は門中のムートゥヤー(元家・本家)に集まって拝む。字座喜味では十八夜に観音堂で健康祈願する。
ジューハチヤウガミ
十八夜拝み。
- メモ
- 字座喜味では十八夜に観音堂に健康祈願する。
ジュービン
植物名。ツルムラサキ。
ジューブ
尻尾。尾。
- メモ
- 類:ジュー。
ジューフイター
尻尾振り。獅子舞の獅子の尾の部分を担当する者。
- 用例
- インヌ ジューフター シ ユティチューン(犬が尻尾を振って寄ってくる)。
- メモ
- 二人組で獅子頭を被り獅子舞を行なうが、獅子の尾の部分を担当する者、また、獅子の尾を振らして演じる様。
ジューブニ
尾骨。豚の尻尾近くの部分。
- 用例
- チカグロー ウヮーヌシシン タカサヌ ジューブニル アタイル(近頃は豚肉も高くて尾骨しか買えない)。
- メモ
- 骨に肉片がついていて安価で手に入る。
ジューミー
アオカナヘビ。
- メモ
- 類:カキヌミーパーパー参照。
ジュームッカー
尻尾が切れた動物。
- 用例
- シマジリイェンチョー ジュームッカー(島尻のネズミは尻尾が切れている)。
- メモ
- 類:ジューチラー。
ジューモー
尻尾が切れてなくなった動物。
- メモ
- 関:ジューチラー・ジュームッカー。
ジュールクニチ
旧7月16日。
- メモ
- 字長田では、祖霊をウークイしたあとの旧7月16日に、祖霊の接待で子孫が疲れて寝込んでいないかと祖霊が心配して廻って来ると言われ、「疲れていない、元気だよ」という印として、必ず、昼間の適当な時間にお茶と熱々の甘藷を供えた。
ジュールクニチー
後生の正月。旧1月16日。
- 用例
- ジュールクニチーヤ グソーヌ ソーグヮチ ヤンディ(16日は後生の正月なんだって)。
- メモ
- 音1:ジュールクニチャー。類:グソーヌソーグヮチ。
ジュールクニチーには餅とおかず(肉・豆腐・山芋等)の重箱をチュクン(1組)準備して仏壇に供えた。また、重箱と一緒に線香(12本)、花米、お茶、水、酒、打ち紙を供えて拝んだ。
ジュールクニチグヮー
旧1月16日に行なわれた若者同士の交流。
- メモ
- 類:ジュールクニチャー。
娘たちが食べ物を準備して、野原や広目の家で青年たちと会食し交流した。
ジュールクニチャー
後生の正月。旧1月16日。
- 用例
- ジュールクニチャーネー ジューバク ヒコーティ ハカメースタン(後生の正月には重箱を準備して墓参りをした)。
- メモ
- →音1:ジュールクニチー。
ジュールクニチャー
旧1月16日に行なわれた若者同士の交流。
- メモ
- 類:ジュールクニチグヮー
字座喜味では女性が食べ物を準備してくれたので、青年はサーターザキ(甘酒)を持ち寄った。字長浜では食べ物を持ち寄って友だちの家の離れや納屋で会食した。
ジュリ
女郎〔じょろう〕。娼妓〔しょうぎ〕。遊女〔ゆうじょ〕。
- 用例
- ジュリ コーイガ イチュタンドー(女郎遊びをしに行きよったよ)。
ジュリヤ シチグヮチソーグヮチニン ヤーカイ ケーラランタン(女郎は盆正月にも家に帰れなかった)。
ジュリアンマー
女郎〔じょろう〕の抱え親。
- 用例
- ジュリアンマーガ イーシ チカンネー アック サリータン(女郎の抱え親が言うのを聞かないと叱りつけられた)。
- メモ
- 音2:ジュリウヤ。
ジュリアンマーユイ
髪の結い方の一種。女郎の抱え親の髪結い方。
ジュリウイ
女郎売り。辻に女郎〔じょろう〕として売ること。
- 用例
- ゴービンスー ナイネー ヰナグヤ ジュリウイ サリーシン マンドータン(極貧だと女は女郎売りされるのも多かった)。
ジュリウヤ
女郎親。女郎の抱え親。
- 用例
- ジュリウヤヤ チャッサルモーキタラー ワカランサ(女郎親はどれだけ儲けたか分からないさ)。
- メモ
- 音2:ジュリアンマー。
ジュリウヤ
女郎親。女郎の抱え親。
- 用例
- ジュリウヤヤ チャッサル モーキタラー ワカランサ(女郎親はどれだけ儲けたか分からないさ)。
- メモ
- →ジュリアンマー。
ジュリカンプー
髪の結い方の一種。女郎の髪結い方。
ジュリグヮーアーケージュー
トンボの一種。ヤエヤマサナエ。
- 用例
- ジュリグヮーアーケージューディチ アヌ グナアーケージューテー(ヤエヤマサナエというのはあの小さなトンボだよ)。
- メモ
- 類:オクサンギンジューグヮー。
ジュリグンボー
浮気性の男のこと。女郎買い。女郎屋に入り浸っている男の人。
- 用例
- ワッター ヲゥトゥヤ ジュリグンボー ナティ ヤーネー カカラン(私の夫は浮気ばかりして家に寄りつかない)。
チャクシガ ジュリグンボーナティ ヤーヤシチン ウイハティテイネーラン(長男がジュルグンボーで、家屋敷も売り払ってしまtt)。
- メモ
- →ジュリコーヤー。
ジュリコーヤー
女郎買い。女郎屋を渡り歩く人。
- 用例
- ヲゥトウガ ジュリコーヤーナティ トゥジクヮヤ アワリナムンヤサ(夫が女郎買いで妻子は哀れな者だ)。
- メモ
- 音2:ジュリグンボー。
ジュリコーヤー
女郎買い。女郎屋を渡り歩く人。
- 用例
- ヲゥトウガ ジュリコーヤーナティ トゥジクヮヤ アワリナムンヤサ(夫が女郎買いで妻子は哀れな者だ)。
- メモ
- 音2:ジュリグンボー。
ジュリトゥジ
女郎上がりの妻。
ジュリヌクーガ
菓子名。ゼリービーンズ。
- 用例
- ジュリヌクーガディチ アカーオールー ヒチョール アミグヮーヌ アタン(ジュリヌクーガという赤や青の飴があった)。
- メモ
- 中にピーナッツが入っていて、表面はつややかで白に黄色が混じっている。
ジュリバカ
女郎墓〔じょろうばか〕。
- メモ
- 墓の中から歌が聞こえ、恐れられた場所。村内にもいくつかそのように呼ばれた場所があった。
ジュリハナ
女郎屋の美称。
- メモ
- ジュリハナとは辻・仲島・渡地のジュリが居る場所の美称。
ジュリユバー
女郎遊びを頻繁にする者。
- 用例
- ウスメーヤ ジュリユバー ヤタン(おじいさんは女郎遊びが好きだった)。
ジュンサ
巡査。
ジュンサヌヤー
駐在所。交番。
- 用例
- ジュンサヌヤーヌ メーンカイ ハナヌ イーラットーン(駐在所の前に花が植えられている)。
シュンドー
しゅん童(醜童)。瀬名波の打ち組踊り。
- メモ
- 貿易船の船主をしていた儀保カナミが伝えたといわれる。瀬名波の「しゅん童」は有名だった。
ジュンニ
本当に。
- 用例
- ジュンニ マクトゥ ヤルバー(本当に誠な者でね)。ジュンネー ワカラン(本当のことは分からない)。ジュンニ ヤタン(本当であった)。イャーディヌチョー ジュンニ イヒョーナ チュ ヤッサー(お前って奴は、本当に変な人だな)。
ジョー
門。
- 用例
- ワンガ ゥンジチュール エーマ ジョーヲゥティ マッチョーレー(私が行ってくる間、門で待っていてね)。ヤーヌジョー(家の門)。
- メモ
- 類:ムン。一番ジョーの正門と馬車の出入り口の二番ジョーがあった。正月には若松をジョー(門)に立てる。
墓庭の入り口のこともジョー(門)という。
ジョーイ
とうてい。絶対に。とても。
- 用例
- ジョーイ ナラン(とても出来ない)。クマー ジョーイ ワッサン(こちらはより悪い)。
アレー イャーヤカ ジョーイ ウィー ヤサ(彼はお前よりかなり上〈ずっと上手だ〉)。
チューヤ ジョーイ イャーカイヤ マキランドー(今日は、絶対にお前には負けないよ)。
- メモ
- 比較する時に使われることが多い。
ジョーイシ
門石。墓の入り口の石。
- メモ
- →シミイシ。
ジョーイリファ
門口。門入り口。
- 用例
- ハカヌ ジョーイリファヲゥティ ヌーガラ ウトゥヌスタン(墓の門入口近くにきたら、何やら音がした)。
- メモ
- 音2:ジョーグチ。
ショーガー
生姜〔しょうが〕。
- メモ
- 類:ソーガー。
ジョーガー
座喜味の湧泉の名称。
- メモ
- 名称の由来としては、集落を取り巻く川の一番上にあることから「上ガー」とされたとも、座喜味城跡の近くに位置し、城でも使われたから「城ガー」とされたともいわれる。お茶用の水として利用され、ジョーガーの水で入れたお茶は格別の味だったという。
隣には「ミージョーガー」がある。「ミー」は「新しい」の意で、昭和初期の旱ばつの際にジョーガーの北側に新たに造られた。ジョーガーと隣り合うが、水質は異なるといわれる。
ショーガチ
正月。
- 用例
- ショーガチネー クヮッチーン マンドータン(正月には御馳走もいっぱいあった)。
- メモ
- 音1:ソーガチ・ソーグヮチ。
ジョーカブイ
門被り。墓のシミイシ(門柱)の上部の呼称。
ジョーキ
蒸気。蒸気船。
- 用例
- ジョーケー アランヨーイ、ヤンバラーブニカラ ナファンカイ モーチョータンリ(蒸気船ではなく、ヤンバル船で那覇にいらしていたそうだ)。
ジョーギ
定規。
ジョーグ
上戸。~好き。
- 用例
- ウスメーヤ イッペーヌ ハナシジョーグ ヤタン(おじいさんはとっても話し好きだった)。
ジョーグチ
門口。門入り口。
- 用例
- アマヌ ジョーグチヲゥティ マッチョーシェー ワン ウヤ ヤサ(あそこの門入り口で待っているのは、私の親だ)。
- メモ
- →ジョーイリファ。
ショーグヮチゲタ
正月下駄。
ジョージ
上手。
- 用例
- ヰキガチョーデー タイ ジコー シバイ ジョージ ヤン(兄弟二人とても芝居が上手だ)。
シヨーシザマ
やりかた。仕業。
- 用例
- アリガ シヨーシザマシェー チューヲゥテー ウワランレー(彼のやり方では今日中には終わらないよ)。
- メモ
- 類:シジャマ・ジャンメー。
ジョーシチ
家事。
- 用例
- ジョーシチン ディキティ イッペー イー ユミ ヤン(家事も上手で、とても良い嫁だ)。
- メモ
- 音:ジョーヒチ。
ジョーシチャー
下女。女中。
- 用例
- ワッタヤ ジョーシチャー ミッチャイ チカトータン(私たちは女中を3人使っていた)。
- メモ
- 音:ジョーヒチャー。
ジョージョー
水が流れる音。
- 用例
- ミジガ ジョージョー ナガリトーン(水がジョージョー 流れ続けている)。
ジョータンカー
門が向かい合っていること。
- 用例
- アッタヤーヤ ワッター ジョータンカー ナトーン(彼の家は私の門向かいにある)。
ジョーチ
上地。良い土地。
- 用例
- ジョーチリネー ジョートーヌ ハルテー(上地というのは上等な畑さ)。
ジョーチャ
お茶の種類。上茶。
- 用例
- タチャワノー ヌディ アトゥカラ アジェー アンリヤー ムカシヌ ジョーチャー(二杯目以降からが風味があるそうだよ、昔の上茶は)。
- メモ
- 大和の上茶を行商する人がいた。
ジョーノー
上納。税金。
- 用例
- ジョーノーヌ タカサヌ ハライサン(税金が高くて払えない)。
ショーノーシチ
樟脳が植えられている敷地。
ジョーバシラ
門柱。墓の部所名。
- メモ
- 類:シミイシ。
ジョーバン
門番。
- メモ
- 最も近年の成人の死者を入れた厨子甕はジョーバンとして、シルヒラシ(墓の入口の所)に安置される。
ジョーヒ
吉日。
- 用例
- ジョーヒ アティティ ヤーウチー スン(吉日に引っ越しをする)。
ジョーヒチ
家事。
- 用例
- ジョーヒチン ディキティ イッペー イー ユミ ヤン(家事も上手でとても良い嫁だ)。
- メモ
- 音:ジョーシチ。
ジョーヒチャー
女中。下女。
- 用例
- ワンネー ジョーヒチャー ナンジ ナティ サンドー(私は難儀だから女中はしないよ)。
ワッタヤ ジョーヒチャー ミッチャイ チカトータン(私の家は女中を3名使っていた)。
- メモ
- 音:ジョーシチャー。
ジョーブ
ちゃんと。しっかり。
- 用例
- マギカジヌ チューンディグトゥ ジョーブニ チナシ クンジュン(大きな台風が来るというから、ちゃんと綱で括る)。
ショーブガニ
鉦。念仏鉦。
- 用例
- ニンブチャーガ ショーブガニ ケンケン ナラチョータン(念仏者が念仏鉦をケンケン鳴らしていた)。
ジョーブクル
祝儀袋。
ジョーマ
規格。標準。
- 用例
- タタノー リッパ ジョーマニ チュクラットーン(畳はちゃんと規格通りに作られている)。
ジョーマ
規格。標準。
- 用例
- タタノー リッパ ジョーマニ チュクラットーン(畳はちゃんと規格通りに作られている)。
ジョーマカネー
門賄い。
- メモ
- ニンブチャーには門で賄いを出していた。
ジョーマハンラー
規格外れ。
- 用例
- ジョーマハンラー ナティ ヤシク コータン(規格はずれで、安く買えた)。
シヨームヨー
色々な手段でやっている様。
- 用例
- シヨームヨー ソーシガ シクチェー アガチョーミ?(色々やっているようだが、仕事ははかどっているねえ?)。
ショーユガーミ
醤油を入れる甕。
- メモ
- 味噌を仕込む時に味噌麹の汁と昆布を入れ3、4時間炊いて作った。
シラ
さあ。ためらう、とまどう、疑うときに発する。
- 用例
- シラ、ワカランサー(さあ、分からないね)。
- メモ
- 音1:シラー。
シラー
さあ。ためらう、とまどう、疑うときに発する。
- 用例
- シラー、チチェー ンランサー(さあ、聞いたことがないね)。
- メモ
- 音1:シラ。
シラアカガイ
夜が白むこと。明け方の薄明かり。
シラークサー
四方八方。前後左右。
- 用例
- シラークサー ユー ンチ ミチ ワタリヨー(四方八方よく見て道は渡りなさい)。
シライ
シロアリ。
- 用例
- ミーヤーンカイ シラインデーガ ゥンジーネー イチデージ(新しい家にシロアリでも発生したら大変だ)。
- メモ
- 類:シラン。
シライ
すだれ。
- 用例
- シライ カキティ アンシ シラサギサル(すだれをかけて、とても涼しそうだね)。
シラカー
色あせていること。
- 用例
- チヌン アライヂューサヌ シラカー ソーン(着物も洗いすぎて色あせている)。
シラガー
白髪の人。
- 用例
- チューチャンナカイ アンシ シラガー ナトール(あっという間にすっかり白髪になって)。
- メモ
- 類:シラギ―。
シラガジョーミン
白髪素麺。
- メモ
- 吸い物の具はシラガジョーミンで生姜を少し入れた。
シラガナミ
津波。
- 用例
- シラガナミ チューンドー(津波がくるよ)。
- メモ
- 類:シガラーナミ・シガリナミ・シガラナミ・シラギナミ。
シラカワニンブチ
白川念仏。念仏歌。
シラギ
白髪。白い毛。
- 用例
- シラギヌ ウーク ナティ ヌジン アワサン(白髪が多くなって抜いても追いつかない)。
シラギ カミティメーン(白髪をいただいている)。
シラギー
白髪の人。
- 用例
- アマンカイ ヰッチョール シラギータンメーヤ ガンクードー(あそこに座っている白髪のお爺さんは頑固者だよ)。
- メモ
- 類:シラガ―。
シラギーン
①精〔しら〕げる。精米する。
②磨く。
- 用例
- ①ゥンニ カティッチ シラギーン(稲を刈りて来て精米する)。
否:シラギラン(精米しない)希:シラギーブサン(精米したい)過:シラギタン(精米した)継:シラギトーン(精米している)。
シラギウーシ
玄米を精米する臼のこと。
シラギグミ
白米。精米。
シラギサンサナー
昆虫名。蝉。クマゼミ。
- メモ
- →アササー。背中が白っぽく、白髪(シラギ)のようなのでシラギサンサナーといった。
シラギナミ
津波。高潮。沖波。
- 用例
- ハリトーグトゥ シラギナミヌ タッチョーシガ ユー ミーン(晴れているから、沖波が立っているのがよく見える)。
シラギナミヌ チューン(津波がくる)。シラギナミヌ タッチョーグトゥ キーチキリヨー(沖波が立っているから気をつけなさいよ)。
- メモ
- 類:シガラーナミ・シガラナミ・シガリナミ。
シラサン
涼しい。
- 用例
- チカグロー ユサンリ ナイネー シラサン(近頃は夕方になると涼しい)。
- メモ
- 音:シダサン・シラハン。
シラシ
知らせ。連絡。
- 用例
- ワッタンカイヤ ヌーン イェージェー ネーンタシガ ニッターヤ、ヌーガラ シラシヌル アイビーティー?(私たちには何の連絡もなかったが、貴方には何か知らせがあったのですか?)。
シラシウタキ
上地の御嶽名、拝所名。
- メモ
- 旧読谷中学校のグラウンドに下りる辺りにかつては松林があり、そこに位置していた。中学校建設にあたり、現在は村道沿いの座喜味地内に移動している。
座喜味のノロ殿内(ヌンドゥンチ)が管理し、座喜味の拝所ともなっており、トリヌファウタキとも呼ばれた。
シラシェー
魚介名。小さい川エビ。
- メモ
- 音:シラセー。
シラシガー
上地の井泉の名。
- メモ
- シラシウガンの南東、崖下に位置する。一帯は窪地、湿地帯となっており、かつては田圃で稲やターンム(水芋)が植えられていた。終戦当時、村の製糖工場がシラシガーの水を汲み上げて使っていた。
シラシグトゥ
予兆。
- 用例
- ハブヌ ヤーカイ イッチ チューシン ヌーガラヌ シラシグトゥル ヤンドー(ハブが家に入ってくるのも何かの予兆だよ)。
- メモ
- 類:ムヌシラシ・ムンシラシ参照。
一般には、人が死ぬ前には必ず何かの予兆があると信じられており、それには動物や夢によるもの、物音や火の玉の上がる現象によるものなどがある。
シラシドゥクル
晒し所。
- メモ
- 帽子の原料のアダン葉を晒す所。
シラシバル
{砂良原}。親志の小字。
シラシバル
{志良次原}。上地の小字。
シラスン
知らせる。
- 用例
- クヮヌクトゥヤ ウヤンカイ シラスン(子どものことは親に知らせる)。
シラスン
孵化〔ふか〕させる。
- 用例
- クーガ シラチョーン(卵を抱いている)。
シラセー
魚介名。小さい川エビ。
- 用例
- カーランカイ シラセー トゥンガ イクタシガ ウガ ニッカナー ケーティクーラン(川に川エビを取りに行ったが、そんなに遅くまで帰って来ない)。
- メモ
- 音:シラシェー。
シラチグ
植物名。コバンモチ(ホルトノキ科)。旧盆の供え物のひとつ。
シラックヮ
3、4か月の赤子。
- 用例
- シラックヮヌ ウジラーハシヨー ユー フルイートーンヤー(赤ん坊の可愛いことよく育っているね)。
シラハン
涼しい。
- 用例
- アミフイアトゥヤ シラハヌ イーヤンベーヤー(雨が降った後は涼しくて気持ち良いね)。
- メモ
- 音:シラサン・シダサン。
シラビーン
調べる。
- 用例
- ヌーガラ ムッチェーネーンガヤーディチ チュイナーチュイナー シラビーン(何か持っていないかと一人ずつ調べる)。
否:シラビラン(調べない)希:シラビーブサン(調べたい)過:シラビタン(調べた)継:シラビトーン(調べている)。
シラビムン
調べ物。
- 用例
- シラビムンガ アティル ウガ ニッカ ナトーンレー(調べものがあってこんなに遅くなったんだよ)。
シラベー
白なまず。皮膚病の一種。
- 用例
- チラカイ シラベーガ ゥンジトータシガ、イチヌミーヤラ ノートーン(顔に白なまずができていたが、いつの間にか治っている)。
シラワレー
①白笑い。冷笑。②照れ笑い。子どもや女性が恥ずかしがってかすかに微笑むこと。
- 用例
- ①チュル ウシェートーラー ンジュルカージ シラワレー ソーン(人を馬鹿にしているのか、見るたびに白笑いしている)。②ハジカサルアラー、ゥンマカラ シラワレーグヮーシ トゥーティ ハイタン(恥ずかしいのか、そこから照れ笑いして通って行った)。
シラワレーグヮー
照れ笑い。主に子どもや若い女性がかすかに微笑むこと。
- 用例
- ハジカサルアラー、ゥンマカラ シラワレーグヮーシ トゥーティ ハイタン(恥ずかしいのか、そこから照れ笑いして通って行った)。
シラン
虱。
- 用例
- ガッコーヲゥティ シランガ ヘートーンディ(学校で虱が流行っているって)。
シラン
シロアリ。
- 用例
- ヤーヤ シランヌ ウチクヮティ(家はシロアリがすっかり食べてしまって)。
- メモ
- 類:シライ。
シランカマー
知らないふり。見て見ぬふり。
- 用例
- ヌーディ イラッティン シランカマー ソーケー(何を言われても、知らないふりをしておけ)。
シランチュ
知らない人。
- 用例
- ユー ンチャレー シランチュ ヤタン(よく見たら知らない人だった)。
- メモ
- 対:シッチョールー(知り合い)。
シランチュー
人見知り。
- 用例
- ワラビヌ シランチュー シ ターニン アジキララン(子どもが人見知りで、誰にも預けられない)。
シランフーナー
見て見ぬふり。知らないふり。
- 用例
- イチクル ヤシガ シランフーナー シ トゥーティ ハイタン(従妹なんだが、知らんぷりして通って行った)。
ジリ
義理。
- 用例
- チュニンジノー ジリトゥ ハジェー ワカリワル ヤル(人間は義理と恥は分からなくちゃいけない)。
シリーン
卵が孵化する。昆虫などのサナギが羽化する。脱皮する。
- 用例
- アーミナクーガ ダテーン シリトーンドー(オタマジャクシがたくさん卵からかえっているよ)。
アササーヤ ヤガティ シリーンドー(セミのサナギはもうすぐ羽化するよ)。
カマンタヌシチャトーティ アカマターガ シリトーン(カマンタの下でアカマタが孵化している)。
継:シリトーン(孵化している)。
シリウーシ
すり臼。籾〔もみ〕すり用の臼。
- 用例
- シリウーシシ ムミ ヒチュン(すり臼で籾を挽く)。
シリガー
高志保(波平)の井泉の名。
- メモ
- 波平と高志保の境、現読谷小学校のプールの下辺りにあった。また現読谷小学校付近はシリヤマと呼ばれた。付近の人や高志保の人はナッコーガーと呼んでいる。読谷小学校敷地内にあったが、今は、跡形もない。
シリガーラ
波平を流れる川の名。
- メモ
- シリガーラやイーガーラ、またイーガーラの下流になるシムクガマ近くのカーラなどで洗濯した。かつてはシリガーラで水浴もした。
シリヤマから県営団地方面へ流れ出て、ワタンジャーバシの下を流れる川。
シリガフー
ありがたいこと。お礼を言うときに使う。ありがとう。
- 用例
- チャー ユー シ トゥラチ シリガフードー(いつもよくしてくれてありがとうね)。
ウシリガフー デービル(ありがとうございます)。
- メモ
- 類:カフーシ・ニフェー。
シリガラ
蚊やセミの抜け殻。
シリキジ
擦り傷。
- 用例
- シリキジヌ ヒリヒリ シ ヤムン(擦り傷がヒリヒリして痛む)。
シリグルー
蛇やセミの抜け殻。
- 用例
- マーチョーンカイ イチーネー チャッサ ヤティン アササーヌ シリグルーガ アサ(松林に行くと、幾らでもセミの抜け殻があるよ)。
- メモ
- 類:シリガー・シリガラ。
シリクヮースン
擦りつける。塗りつける。
- 用例
- ウットウンカイ ドゥル シリクヮースン(弟に泥を擦り付ける)。
- メモ
- 類:シリタックヮスン・シリナシーン・シリクヮースン・ヌイタックヮスン。
シリケーイン
脱皮する。
- 用例
- アカマターヤ ナナマール シリケーイン(アカマタは七回脱皮する)。
シリシリー
①さする様。こする様。
②すりおろす様。また、すりおろしたもの。
- 用例
- ①ナガリ シリシリー ッシ ニンシーン(背中をさすって寝かせる)。ヒサ シリシリー ッシ アッチャギーン(足をすって歩いている)。
②パパヤー シリシリー スン(パパイアをすり下ろす)。ソーガー シリシリー ソーケー(生姜をすり下ろしておきなさい)。
シリタックヮスン
擦りつける。塗りつける。
- 用例
- ヰーゴーサヌ フシガラン クスイ シリタックヮスン(痒くてたまらず薬をぬりつける)。
否:シリタックヮサン(擦りつけない)希:シリタックヮシーブサン(擦りつけたい)過:シリタックヮチャン(擦りつけた)継:シリタックヮチョーン(擦りつけている)。
- メモ
- 類:シリナシーン・ヌイタックヮスン・シリクヮースン。
シリチクスン
知り尽くす。
- 用例
- ムットゥ シリチクスンディシェー ムチカサンドー(全部を知り尽くすのは難しいよ)。否:シリチクサン(知り尽くさない)希:シリチクシーブサン(知り尽くしたい)過:シリチクチャン(知り尽くした)継:シリチクチョーン(知り尽くしている)。
ジリヂューサン
義理堅い。
- 用例
- ワッター ハーメーヤ ルク ジリヂューサヌ ヌーティーチン ヌガーラサン(私のお母さんはあまりにも義理堅くて、何ひとつ手を抜かない)。
- メモ
- 音:ジリヂューハン。
ジリヂューハン
義理堅い。
- 用例
- アマヌ ミートゥンダヤ ジリヂューハヌ、チュヌティー カラレーサン(あそこの夫婦は義理堅くて、人の手を借りようとしない)。
- メモ
- 音:ジリヂューサン。
シリトーン
知れている。大したことはない。たかが知れている。
- 用例
- アレー クチビカーンル ヤル シリトーン(彼は口ばかりで大したことはない)。
シリナシーン
擦りつける。塗りつける。
- 用例
- アギジャベッ!チュンカイ ハナダイ シリナシーンナー?(あーあっ!人に鼻水を擦りつけるのか)。
否:シリナシラン(擦りつけない)希:シリナシーブサン(擦りつけたい)過:シリナシタン(擦りつけた)継:シリナシトーン(擦りつけている)。
- メモ
- 類:シリタックヮスン・ヌイタックヮスン・シリクヮースン。
ジリニンジョー
義理人情。
- 用例
- アンシ ジリニンジョーン マンロールヤー(なんて義理人情に厚いんでしょうね)。
ジリニンジョー
義理人情。
- 用例
- アンシ ジリニンジョーン マンロールヤー(なんて義理人情に厚いんでしょうね)。
シリハジュン
擦りむく。
- 用例
- ルゲーティ ティー シリハジュン(転んで手を擦りむく)。
過:シリハジャン(擦りむいた)。
シリハンラカスン
滑り落ちる。踏み外す。
- 用例
- ティーンカイ ムッチョータルムン シリハンラカチネーン(手に持っていたのに、滑り落としてしまった)。
ヒサ シリハンラカスン(足を踏み外す)。
シリブル
蛇やセミの抜け殻。
- 用例
- シリブルガ ウティトールムン チカサンカイ ハボー ヲゥラニ キー チキリヨー(蛇の抜け殻が落ちているが、近くに蛇がいないか気をつけなさいよ)。
- メモ
- 類:シリグルー。
シリユイケーユイ
すり寄って来る様。
- 用例
- ワラビヌ ウヤヌ ハタカイ シリユイケーユイ シ チャーギーン(子どもが親のところにすり寄って来る)。
シル
汁。
- 用例
- アワティーマーティー シ シル タッケーラチ ネーン(慌てふためいて、汁をこぼしてしまった)。
シル
白。
- 用例
- シルカマブク(白いかまぼこ)。シルムン(白い物)。
ジル
どれ。
- 用例
- ジルガ マシ ヤガ(どれがいいか)。ジロー マシガ(どれが良いか)。ワンネー マギー イラブシガ、イャーヤ ジル イラブガ(私は大きいのを選ぶが、君はどれを選ぶか)。
ジル(~ジル)
~きり。~限り。
- 用例
- ウレビケージル ワカイルバー ヤサ(それだけは知っているんだが)。
シルアカー
白赤。紅白。
- 用例
- ゥンマハラセーヤ タンナン シルアカーシ アカンクヮーラ チュラサタン(競馬は手綱も白と赤で、色鮮やかできれいだった)。
シルイーフェー
白位牌。
- 用例
- シジュークニチマデー シルイーフェー チカイン(四十九日までは白位牌を使う)。
- メモ
- 死後49日まで使う、木牌を白布で包んだものに白位牌という。四十九日を終えると白木位牌を炊き上げて本位牌に変える。
シルイーフェームッチャー
白位牌持ち。
- 用例
- ダビヌ シルイーフェームッチャーヤ ヤーニンジュガルスルヨー(葬式の時の白位牌持ちは家族がやるんだよ)。
シルイショー
白装束。死装束。
- 用例
- ヲゥトゥヌ ブヌン シルイショー シコーティ イチュタン(夫の分も死装束は準備して行った)。
- メモ
- 類:グソーグン・シルダナシ・グソーギン。女性が嫁ぐときに死装束を夫の分と2枚準備して持って行った。
シルイチャー
魚介名。アオリイカ。
- 用例
- ウッピナーヌ シルイチャー トゥティ チェール(とても大きなアオリイカを取ってきたね)。
シルイユ
魚介名。メイチダイ。
- 用例
- シルイユヤ マッシールグヮーシ マーハン(メイチダイは白身で美味しい)。
シルインドゥー
白豌豆。
シルー
白。白く。
- 用例
- シルー ソーシカイ ジー カチュン(白い物に字を書く)。
シルークルー
白黒。
シルーサン
白い。
- メモ
- 音:シルサン・シルハン。
シルガキー
汁かけご飯。
- 用例
- シルガキーシェー ワター ミッタン(汁かけご飯ではお腹いっぱいにならない)。
- メモ
- 音1:シルジキー。
シルカビ
白紙。白い紙。
- 用例
- シルカビヤ スージカビッシ チュクイン(シルカビは習字紙でつくる)。
- メモ
- 拝みに使うシルカビは3枚重ねた半紙を縦半分に折り、次に横に4等分に折り、きれいに折り目をつけて手でちぎって作る。打ち紙があの世でのお金に対して、白紙はあの世の税金とされている。
シルグチー
白茎大菜。
- 用例
- シルグチーヤ フニガ シルー ソーシル ヤハニヤー(白茎大菜は茎が白くしているものでしょうね)。
シルゲーシ
死者の枕元に供える豆腐の呼称。
- メモ
- 類:シルドーフ。
シルザーター
白糖。
- 用例
- シルザーター イフィ イリーネー マーササ(白糖を少し入れると美味しいよ)。
- メモ
- 類:テーファク。
シルサン
白い。
- 用例
- ナイチャーグトゥシ イルヌ シルサン(内地の人のように色が白い)。
- メモ
- 類:シルハン・シルーサン。
シルシ
蒙古斑〔もうこはん〕。
- 用例
- ウヌ シルシ イッチョーミ(蒙古斑はあるか)。
- メモ
- 類:タクヌマーラ。
シルジー
渡具知にある畑の名。
シルジキー
汁かけご飯。
- 用例
- オカズガ ネーングトゥ シルジキー シ カラン(おかずがないから、汁かけご飯にして食べた)。
- メモ
- 音1:シルガキー。
シルシバル
{白石原}。長浜の小字。
シルジルートゥ
具を少なく、汁を多めに。
- 用例
- シリジルートゥ イッティ トゥラシヨー(具を少なく入れてちょうだいね)。
シルダナシ
死装束。
- 用例
- シルイショーンカイ シルダナシディン イタンヤー(死装束にシルダナシともいっていたね)。
- メモ
- 音1:シルラナシ。類:グソーヂン・シルイショー・グソーギン・ヌーリヂン・シルニー。
シルチー
下大豆(げだいず)。白い豆。
- 用例
- シルチーディチ シルマーミヌ アタサ(下大豆といって白い豆があったさ)。
- メモ
- 4月か5月に作って9月に収穫でき、その豆で作る豆腐は上等に出来た。
ウフチジャー参照。
シルチャ
白茶。薄くなったお茶。
- 用例
- シルチャナルマディ チャワキン ヰジラン(お茶が白くなるまで茶請けも出てこない)。
シルチャ
白茶。薄くなったお茶。
- 用例
- シルチャナルマディ チャワキン ヰジラン(お茶が白くなるまで茶請けも出てこない)。
シルッチュー
アルビノ症の人。しろこ。
シルドーフ
死者の枕元に供える角切りの豆腐の呼称。
- 用例
- シルドーフヤ ナナチ ウサギリヨー(豆腐は7個供えてね)。
- メモ
- 類:シルゲーシ。
葬式を終えてムンウーイをした後にイーヌカーで、汚れを祓うという意味でシルドーフを掌の上で切って食した。それで、普段は掌の上で豆腐を切ってはならないとも言われている。
シルナー
白菜。
- 用例
- シルナーヤ ヤファラハヌ カミーヤッサン(白菜は柔らかくて食べやすい)。
シルナイン
水泡に帰す。水の泡となる。全てを失う。
- 用例
- アリシークリシー アチネービーカン シーネー スグ シルナインドー(あれこれ商売ばかりしていると、今に全てを失ってしまうよ)。
過:シルナタン(全てを失った)継:シルナトーン(全てを失っている)。
シルニー
死装束。
- メモ
- 類:グリースガイ・シルイショー・シルダナシ・ヌーリジン。類語はシルダナシ参照。
シルハン
白い。
- メモ
- 類:シルサン・シルーサン。
シルビー
脂身の多い肉。
- 用例
- チューヌ シシェー シルビービカーン ナティ マーサー ネーン(今日の肉は脂身が多くて美味しくない)。
- メモ
- →アンダジシ。
シルビードーフ
細長く切った生豆腐。
- 用例
- シルビードーフヤ トーフ ナガーグヮーシ ナナチ ナラビータン(シルビードーフは、生豆腐を細長く切って7個並べた)。
- メモ
- 類:シルビー。旧8月15日の月見に、フチャギ(吹上げ餅)やフシカブズーネー(切干大根の炒物)などと一緒に、シルビードーフを7個扇状に並べて供えた。
シルビービー
ずぶ濡れ。ずぶ濡れになっている様。
- 用例
- シルビービー シ、ウーアミ フトールムン アミン ハラサンティナー?(ずぶ濡れになって大雨が降っているのに、雨宿りもしなかったの?)。
- メモ
- →シップートゥ。
シルヒジー
稲の在来種、ヒジメーのひとつ。
- メモ
- 類:ヒジメー。
シルヒラシ
墓の中で遺骸を安置し白骨化させる場所。
- 用例
- シルヒラシン ミッチャカトーン(遺骸を置く場所の満杯だ)。
シルヒラスン
洗骨する。
- 用例
- スーガ ヲゥランナティ シグニン ナイグトゥ シルヒラスン(お父さんが亡くなって4、5年なるから洗骨する)。
- メモ
- →カルク ナスン。
シルボンボン
具が少なくて汁が多いこと。
- 用例
- ミー ティーチン イッチョー ネーン シルボンボン ッシ(具がちっとも入ってない、汁だけだ)。
シルマカイ
汁用の碗。
- 用例
- シルマカイヌ ワリティ チカーラン(汁用椀が割れて使えない)。
- メモ
- →アラマカイ。
シルミー
白身・卵白。
- 用例
- シルミートゥ キーミートゥ ワキレー(卵白と卵黄を分けなさい)。
- メモ
- 対:キーミー(卵黄)。
シルミー
白目。
- 用例
- ブチクン ナティ シルミー ヒッケーラチョータン(気を失って白目をむいていた)。
シルミジヌカー
高志保の井泉。
シレーアガイ
次第に上がっていくこと。
- 用例
- シレーアガイ シ モーキティ ゥンジョーン(次第に儲けていっている)。
シレーシンキ
こっそりと立ち去ること。
- 用例
- ユージュヌ アグトゥ ナカバカラ シレーシンキ サーヒー(用事があるから途中からこっそり帰ろうね)。
シロービービー
ずぶ濡れ。
- 用例
- シロービービー ヒチ ンリティ チュータン(ずぶ濡れになって濡れてきた)。
- メモ
- →シップートゥ。
シワ
心配。
- 用例
- ムルシ カンゲーイグトゥ シワー サンキヨー(皆で考えるから心配するな)。
シワーシ
師走。12月。
- 用例
- シワーシ ナレーカラー ソーグヮチヤ ミーヌメードー(師走になったら正月は目の前だよ)。
シワーシウグヮン
師走の拝み。
- メモ
- 字座喜味では字の役員が旧12月24日に字の安寧と加護を感謝し行う、その拝みの呼称。
シワーシカンカー
行事名。師走カンカー。悪除け行事。
- 用例
- シワーシカンカーネー シシカマリン ディチ タヌシミ ヤタン(師走カンカーには肉が食べられるから楽しみだった)。
- メモ
- 旧12月に入って最初の己の日に師走カンカーを行う。餅米や唐黍で餅を作り、サンニン(月桃)の葉で包んで大鍋で蒸した。その日は8月カンカーと同じく、字で牛を潰して字民に人頭割にして配給し、大根と一緒に汁にして食べた。牛の血はゲッキツやハマゴーの葉につけて屋敷周りに挿した。カンカーとは沖縄の防疫儀礼のひとつである。→カンカー。
シワーシムーチー
行事名。師走餅。
- 用例
- シワーシムーチーヤ カリーナムン(師走餅は縁起物だよ)。
- メモ
- 類:ウナームーチー・ウナムーチー・ウニムーチー・ホーハイムーチー・ムーチー。ウニムーチー参照。
シワグトゥ
心配事。
- 用例
- シワグトゥヌ アラー ワンニンカイ ハナシェーワ、チチ トゥラスサ(心配事があるなら私に話しなさい、聞いてあげるよ)。
シワサー
心配性の人。
- 用例
- アンシ シワサー ナイネー ドゥーヌ ムタンドー(そんなに心配症になったら体が持たないよ)。
シワヌアティ
心配する気持ち。心配する気持ち。
- 用例
- クヮー ヒティホーラー シ、シワヌアティン ネーン(子どもをほったらかして、心配する様子もない)。
シワヌチー
心配する気持ち。心配する気持ち。
- 用例
- クヮガ ヌール ソーラー ワカインサン シワヌチーン ネーラン(子どもが何をしているのかも分からずに、心配する気もない)。
シワヌハティ
心配事が尽きること。
- 用例
- イチチョール エーマ シワヌハテー ネーン(生きている間、心配の果てがない)。
シン
①心。
②芯〔しん〕。
- 用例
- ①シン クルチ(心を非常に痛めて)。シンヌ チューサン(心が強い)。
②ニーブター シンヤ マー ヤガ(できものの芯はどこだ)。
ジン
銭。
- 用例
- ジノー チュ ミシヤー(金は人を見せる物)。
ヘークナー ジン モーキーブサン(早く、お金を稼ぎたい)。
- メモ
- 「ジノー チュ ミシヤー」とは、お金を貸したら、期日前に返済する人もいれば、知らぬふりでなかなか返済しない人もおり、その人の性格が分かるという意味の諺。
ジンアミ
銭雨。お金の雨。雨が降るように金が手に入ること。
- 用例
- ジンアミヌ フインネール アル(お金の雨が降るようだ)。
シンカ
仲間。集団。
- 用例
- イッター シンカ アチミティ、ヌーガラ ティーチェー モーティ トゥラサンナー(君たちの仲間を集めて、何かひとつ踊ってくれないか)。
ジンカニ
金銭。お金。
- 用例
- ジンカニヌ アリワン ヌーン ナイルヨー(お金があってこそ何でもできるんだよ)。
シンカヌチャー
仲間たち。
- メモ
- 類:シンカンチャー。
ジンカラサー
金貸し。
- 用例
- タンメーヤ ジンカラサー ソータン(お祖父さんは金貸しをしていた)。
シンカンチャー
仲間たち。
- メモ
- 類:シンカヌチャー。
シンクジ
洗骨。
- 用例
- シンクジェー ヰナグンチャー シクチ ヤタン(洗骨は女性の仕事だった)。
- メモ
- 類:クチギレー・シンクチ。
洗骨は、亡くなって数年経って死体が朽ちた頃に行った。棺箱を外に出すのは男性の役目で、洗骨は女性の役目であった。
シンクチ
洗骨。
- メモ
- 類:クチギレー・シンクジ。
ジングトゥ
お金のこと。金銭問題。
- 用例
- アヌ タイヤ、ジングトゥシル オートーンドー(あの二人は、金銭問題で喧嘩をしているんだよ)。
ジンクバイ
芸能+配り。ムラアシビの配役を決めること。
- メモ
- ムラアシビの配役のことで、アシビガシラが中心になって決めた。
ジングファン
結納金。
- 用例
- ニービチメーニ ジングファン ムッチ イチュン(結婚式前に結納金を持って行く)。
- メモ
- 類:インジョージン。
ジングファンカミヤー
結納金を頭に載せて運ぶ人。
- 用例
- ワンネー ジングファンカミヤー ヒチャンドー(私は結納金を頭に載せて運ぶ役目をしたよ)。
- メモ
- 婚礼の際に婿側から花嫁を迎えに行く一行の中の結納金を運ぶ者。
シングヮチ
4月。
- 用例
- シングヮチ ナイネー アガイスージヌ マンドーン(4月になると入学祝いが多い)。
シングヮチアブシバレー
4月畦払い。旧4、5月の田畑に害虫が異常発生する時に行われる虫払いの行事。
- 用例
- シングヮチアブシバレーネー クヮッチーン マンドータン(シングヮチアブシバレーには御馳走もたくさんあった)。
- メモ
- →アブシバレー。
シングヮチハチカー
4月に行う若者の交流会。
- メモ
- 類:シングヮチャー。
字楚辺では旧4月20日に青年たちが娘たちに御馳走した。若者の交際の場となっていた。
シングヮチフチャーギ
4月頃の突風。
シングヮチャー
4月に行なわれた若者同士の交流。
- メモ
- 音2:シングヮチハチカー。
字楚辺では青年がお金を出し合って素麺や雑炊を作り、女友達を招いて御馳走した。字渡慶次でも青年たちが素麺で女友達を歓待し、海に舟を出したりして遊んだ。字長浜では女同士で豆を持ち寄り豆腐を作って会食した。
シンケー
神経。
- 用例
- シトゥウヤンカイヤ シンケー チカイグトゥ ヲゥタイン(姑には神経を使うから疲れる)。
シンシー
先生。教師や医者。
- 用例
- ガッコーヲゥティ シンシーンカイ フミラッタン(学校で先生にほめられた)。
シンジーン
信じる。
- 用例
- ワンネー アリガ イーシ シンジーン(私は彼が言うのを信じる)。
否:シンジラン(信じない)希:シンジーブサン(信じたい)過:シンジタン(信じた)継:シンジトーン(信じている)。
シンジグスイ
煎〔せん〕じ薬。
シンジグヮー
煎じ物。肉や野菜を入れた栄養のある食べ物。
- 用例
- シンジグヮー チュクテールムン ウサガミソーレー(煎じ物を作ったから召し上がってください)。
- メモ
- 類:シンジムン。
ジンジナートゥエー
蛍とり遊び。
- 用例
- ジンジナートゥエー シーガ イカ(蛍とりに行こう)。
- メモ
- 類:ジーナートゥエー。
シンジムン
煎じ物。肉や野菜を入れた栄養のある食べ物。
- 用例
- アンマーガ アンマサ ソーグトゥ シンジムン チュクトーン(お母さんが具合を悪くしているから、煎じ物を作っている)。
- メモ
- 類:シンジグヮー。
ジンジャイブクル
頭陀袋(ずだぶくろ)。死者に土産を持たす袋。
- メモ
- 音2:ジンダブクル・チンダンブクル・ヤンザイブクル。
死者にはチンダンブクルという白い色の小さな袋にあの世への土産として、煙草やお茶、チンミハナ(洗い米)を持たせた。
ジンジャク
銭気違い。金に執着心が強いこと。
- 用例
- ジンジャク ナティ ハナシーン ナラン(金に執着心が強くて話にもならない)。
シンジュ
墓。
- 用例
- シンジュヌ スバナカイ ワッター ハルヌ アサ(墓の側に私たちの畑があるよ)。
- メモ
- 音2:チカジュ。類:ハカ。
シンジュークニチ
四十九日。死後49日目の法要。
- 用例
- シンジュークニチ ウワレーカラー フカンカイン ゥンジラリーサ(四十九日の法要が終わったら、外にも出られるよ)。
シンジントゥ
まじまじと。しゃあしゃあと。よくまあ。
- 用例
- ウヌ ワラベー シンジントゥ ワンニンカイ クチカナイン(その子はしゃあしゃあと私に口答えする)。
シンシンマー
新間取り。
- 用例
- ナマヌ シンシンマーヤ アンシ クーサンネー スル(今の新間取りはとても小さいようだね)。
- メモ
- 旧畳のサイズが縦880mm×横1760mmに対して新間取りは敷居1枚分ほど小さい。
ジンス
隣組・隣保班。
- 用例
- ダビガ アイネー ジンスシンカガ カシー スタン(葬式があると隣組の人たちが手伝っていた)。
ジンスガシラ
隣組(隣保班)の代表者。
- 用例
- ジンスガシラヤ コータイナー シ チトゥミータン(隣組の代表は交代制で務めていた)。
ジンスシンカ
隣組(隣保班)の人達。
- 用例
- センゼンヌ ジンスシンカヤ ニジューネー ビカーン ヤタン(戦前の隣組は20世帯ほどだった)。
シンタ
物を置く時の敷物。
- 用例
- ユグリトーグトゥ シンタ ヒチカラ ハコー ウケーワ(汚れているから、敷物を敷いてから箱を置きなさい)。
シンダ
虐待。責め苦しめる。
- 用例
- イカナシン シンダシェー ナラン(絶対に虐待してはいけない)。
ジンダブクル
頭陀袋(ずだぶくろ)。死者に土産を持たす袋。
- メモ
- 音2:ジンジャイブクル・チンダンブクル・ヤンザイブクル。→ジンジャイブクル。
ジンダマ
銭玉。ハジチ文様の名称。
シンダン
植物名。センダン。
- 用例
- シンダンヌ ハナヤ チュラサン(センダンの花はきれいだ)。
ヰキガングヮガ ウマリーネー チャーギ イーリ。ヰナグングヮヌ ウマリーネー シンダン イーリ(男の子が生まれたらイヌマキを植えなさい。女の子が生まれたらセンダンを植えなさい)。
シンダンギー
植物名。センダンの木。
- メモ
- 類:シンダン・センダンギー。
ジンヂケー
金遣い。
- 用例
- ワー トゥジェー ジンヂケーヌ アラサヌ ジャーフェー ヤッサー(私の妻は金遣いが荒くて困ったものだ)。
クトゥバ ジンヂケー(言葉はお金を使うように大切に使いなさい)。
- メモ
- 類:ジンチカイ。
ジンチケーミチ
銭の使い道。
- 用例
- ジンチケーミチヤ ユー ナラーチョーキヨー(お金の使い道は良く教えておきなさいよ)。
シンチュン
退く。
- 用例
- メーンカイ アッカンレー ネーン アトゥンカイル シンチュンナー(前に歩こうとはせずに後に退くのか)。
否:シンカン(退かない)希:シンチーブサン(退きたい)過:シンチャン(退いた)継:シンチョーン(退いている)。
- メモ
- 類:ヒキナイン・ヒチナイン。
ジンティー
人材。
- 用例
- イージンティー カメーレーカラー、チャングトール ワジャン シートゥジュミー スン(良い人材を探したら、どんな仕事でもやり遂げることができる)。
シンディゴーサー
滑らせるようにするげんこつ。
- メモ
- 類:シンリリゴーサー。
普通のげんこつより痛い。
シンディヤー
ただれること。
- 用例
- シンディヤー スン(ただれる)。
シンデー(~シンデー)
~次第。~の順。~するにつれて。
- 用例
- フルイーシンデー チュラクナイン(成長するにつれて綺麗になる)。
ウットゥ シンデー カマスン(年下の順に食べさせる)。
- メモ
- 音:シデー。
ジントー
順当。
- 用例
- ジントー ヤレー ワッター バン ヤシガ、ヌーン アテー ネーンレー(順当なら私たちの番だけど、何の音沙汰もないよ)。
ジンナー
銭縄。
- メモ
- 鳩目銭を通した縄のこと。寛永通宝の流通前に使用していた鳩目銭は、質が悪く薄っぺらいものであった。鳩目銭1枚が1厘で、500枚でやっと1銭になる。それで、百枚、千枚単位で縄に通して使用した。
ジンヌカミ
銭の神。お金の神様。
- 用例
- アンスカ モーキティ、ジンヌカミヌル タックヮトール(それほど儲けて、お金の神様がついているんだよ)。
ジンヌマーイ
銭の回り。金回り。
- 用例
- アッターヤ ジンヌマーイヌユタサン(彼らは金回りが良い)。
ジンヌマーイ
銭の回り。金回り。
- 用例
- アッターヤ ジンヌマーイヌユタサン(彼らは金回りが良い)。
シンヌヤンメー
心臓の病。
- 用例
- ターリーヤ シンヌヤンメー カカトーン(父は心臓を患っている)。
- メモ
- 滋養食として、字渡具知では馬肉や犬の肉を食し、比謝ではパパイアを食べた。
ジンヌヤンメー
腎臓の病。
- 用例
- ワンネー ジンヌヤンメー カカティ ネーラン(私は腎臓病になってしまった)。
- メモ
- 滋養食としてスイカやターンナ、クーイユを煎じて汁を飲んだ。
ジンバーマバル
{善浜原}。楚辺の小字。
シンビチ
餞別。
- 用例
- ヤマトゥカイ モーキーガ イクティカラ シンビチ ヰーラハナ(大和に儲けに行くんだったら餞別をあげよう)。
シンビョーチ
心の病気。
シンプ
家の前にある目隠しの塀。
- メモ
- 類:シンプン・ヒンプン。
門から家の中が見えないように、またヤナムン(悪霊など)が入ってこないようにするためのもの。木や石、竹などで作った。
ジンブクル
巾着。銭袋。
- 用例
- チューヌ モーケー、ジンブクルンカイ イットーケー(今日の儲けは、巾着に入れておきなさい)。
ジンブナー
知恵がある者。
- 用例
- アレー ワラビ ソーイニカラ ジンブナー ヤタサ(彼は子どもの頃から知恵があったよ)。
- メモ
- 類:ジンブンムチ。
シンプン
家の前にある目隠しの塀。
- 用例
- ヤーヌ メーヌ キーヌ イーシンプン ナトーン(家の前の木が良い目隠しになっている)。
- メモ
- 音:ヒンプン。類:シンプ。
ジンブン
知恵。
- 用例
- ジンブン チカティ ヌムカンゲー シンディ(知恵を絞って考えてごらん)。
ジンブンガサ
梅毒。
- 用例
- ジンブンガサ カカトーンレー ハジカハヌ ターニン イラランサ(梅毒にかかっているとは恥ずかしくて誰にも言えないさ)。
ジンブンクサラー
悪知恵のある者。知恵がくさっている者。
- 用例
- ヤナ ジンブンクサラーヤ、チャー イャームン カッティナー!(いやな悪知恵者め、いつもお前の勝手か!)。
ジンブンスーブ
知恵勝負。知恵比べ。
- 用例
- ジンブンスーブ ヤティカラ アリンカイ カナイシェー ヲゥラン(知恵比べなら彼にかなうのはいない)。
ジンブンヂューサン
知恵がある。知恵が強い。
- 用例
- ルク ジンブンヂューサヌ ムヌ イーネー マキール スル(知恵がありすぎてもの言えば負けてしまう)。
- メモ
- 類:ジンブンムチ(知恵がある人)・ジンブナー(知恵がある人)。
ジンブンムチ
知恵のある者。知恵者。
- 用例
- アン ソーティン チャッサ ジンブンムチ ヤグトゥ(ああ見えてもとても知恵がある人なんだよ)。
- メモ
- 類:ジンブナー。
シンマユタ
優れたユタ。民間霊媒師。
- 用例
- アレー タシカニ ユー アタイルムン シンマユタ ヤサ(彼女は確かに良く当たるから優れたユタだよ)。
ジンミ
吟味。協議。
- 用例
- ンナシ ジンミ シ キミテーティカラ ウリシ シミル スル(皆で吟味して決めてあるなら、それでいいんだよ)。
ジンミグトゥ
協議すること。
ジンミサー
協議する人。
- メモ
- 詳しく念入りに調べる役割の者。
ジンミシンカ
協議する人たち。
- メモ
- 詳しく念入りに調べる役割の者たち。
シンムイ
高御膳に御馳走を盛り、その真ん中に縁起物のチャーギ(イヌマキ)の枝を立てたもの。
- メモ
- 二十五年忌、三十三年忌の法事に、祝いの盛花のようにシンムイを作った。その枝木を眺めた後に、皆でそこに盛った御馳走を食した。
儀間の東組が綱引きの綱を作った所が、集落中央にあり、その形状と集落の中心という意味でシンムイとも呼んだ。
シンムシ
イネヨトウの幼虫。
- 用例
- チカサンカイ ウフムギ チュクトール ハルヌ アレー スグ ヲゥーギンカイ シンムシヌ イータンヨー(近くに大麦を作っている畑があると、甘蔗にシンムシが入ったよ)。
- メモ
- シンムシはイネ科植物を好み、その若齢幼虫は大麦などの細い茎にいるが、成長するに従い摂食旺盛になり、より茎の太いサトウキビに入った。
ジンムチ
金持ち。
- 用例
- ワッター ヲゥジャサーヤ ジンムチ ヤタン(私の叔父さんは金持ちだった)。
- メモ
- →イェーキンチュ。
ジンムッチャー
銭持ち。金持ち。金を持っている人。
- 用例
- アンシ ゥンジーネー、ジンムッチャーヌ グトゥル アンムナー(こうしてみると、金持ちのようだね)。
ジンムッチャー
銭持ち。金持ち。金を持っている人。
- 用例
- アンシ ゥンジーネー、ジンムッチャーヌ グトゥル アンムナー(こうしてみると、金持ちのようだね)。
シンメーナービ
大鍋の一種。4枚鍋。
- 用例
- スージマカネーヤ シンメーナービカイ ニリワル ヤンドー(お祝いの賄いは大鍋に炊かないといけないよ)。
- メモ
- 主に芋炊きに使った円錐状で丸底の大鍋。シンメーのメー(枚)は鍋の大きさで、4枚分の鉄でつくったもので水が約28リットル入る。
ジンモーキジク
銭儲け事。金儲け。
- 用例
- ジンモーキジクビカーンシ、イヘー ドゥシンチャートゥン ヒラーンネー(金儲けだけして、少しは友達ともつき合わないと)。
ジンモーキジク
銭儲け事。金儲け。
- 用例
- ジンモーキジクビカーンシ、イヘー ドゥシンチャートゥン ヒラーンネー(金儲けだけして、少しは友達ともつき合わないと)。
シンリーン
滑る。
- 用例
- ンリトーグトゥ ヨンナー アッカンネー シンリーンドー(濡れているからゆっくり歩かないと滑るよ)。
否:シンリラン(滑らない)希:シンリーブサン(滑りたい)過:シンリタン(滑った)継:シンリトーン(滑っている)。
シンリエー
子どもの遊び。傾斜したところから滑り降りる遊び。
- メモ
- →コーリスベリ。
シンリリゴーサー
滑らせるようにするげんこつ。
- メモ
- 類:シンディゴーサー。
普通のげんこつより痛い。
シンルー
船頭。
- 用例
- シンルーンカイ タヌディ ンジュサ(船頭に頼んでみるさ)。
- メモ
- 類:フナトー。
シンロー
心労。
- 用例
- スーヤ、イチグ シンロービカーンシ ヘーマーシソーン(おとうさんは、いつも心労ばかりして早死にした)。
シンロー
心労。
- 用例
- スーヤ、イチグ シンロービカーンシ ヘーマーシソーン(おとうさんは、いつも心労ばかりして早死にした)。
シンローマンロー
心配事に悩む様。
- 用例
- アンスカ シンローマンロー シ デージ ヤンムナー(そんなに心配事で悩んで大変だね)。
ジンヲゥガリ
金に飢えていること。金に困っていること。
- 用例
- モーキララン、ジンヲゥガリ ソーッサー(儲けがなくて、金に飢えているよ)。
読込中...