- ホーム
- しまくとぅば単語帳:ナ
は、用例やメモ、音声などがあることを示しています
ナー
あなた。
- メモ
- 類:イャー・ウンジュ。
目上の人にいう敬語。
ナー
もう。
- 用例
- ナー ジカン ヤイビーシガ シコートービーミ?(もう時間ですが、準備はできていますか?)。ナー デージ(もう大変だ)。
ナー
庭。
- 用例
- ナーヲゥティ フシカブ フーチョーン(庭で切り干し大根を干している)。
ナー
①縄。②縄数を数える数詞。
- 用例
- ①アミフイグマイニ ナール ノートーンレー(雨降りで家に居るので、縄を綯っているんだよ)。②アトゥ ミナーヤ ノーリヨー(あと3縄は綯いなさいよ)。
- メモ
- チュナー(1縄)、タナー(2縄)、ミナー(3縄)と数える。
ナー
名。名前。
- 用例
- イャー ワラベー ヌー ナー ヤタガ?(君の子どもは何という名前だったねぇ?)。
イャーヤ ナーヤ ヌーンリ イガ(お前は名前は何というか)。
ナー
~ずつ。
- 用例
- クヮーシ ミーチナー ワキーン(お菓子を3個ずつ分ける)。
ナー
①いざ。②まもなく。やがて。③もう。④おしまい。終わり。
- 用例
- ①ナー ナイネー カンゲーイサ(いざとなったら考えるさ)。②ナー ハジマイル ハジドー(まもなく始まるはずだよ)。③ナー ヲゥタトーグトゥ ウワラナ(もう疲れたから終わろう)。④チューヲゥティ ナー ナイサ(今日で終わるよ)。
ナー イーイー
それぞれが勝手に物を言うこと。各人各様に言うこと。
- 用例
- ナー イーイー シーネー ハナシヤ ティーチン マトゥマランシガ(それぞれが勝手に話すと、話はちっともまとまらないよ)。
ナーイ
まだか。
ナーイリ
名前の知れた。
- 用例
- アレー ナーイリヌスル ヤタン(彼は名の知れた盗人だった)。
ナーイルー
名前の知れた悪い人。
- 用例
- ナーイルー ヤタシガ ナマネー マットーバ ナトーン(名の知れた悪人だったが、今ではまともになっている)。
ナーイルムン
名の知れた人。名の通った人。
- 用例
- ナーイルムン ヤテールバー(名の通った人だったわけ)。
ナーウグヮン
庭御願。
- メモ
- 地域によって日時に違いはあるが、長浜では旧9月9日に庭で料理を供え、子の方角(北)と月に向かって拝んだ。
ナーウミーウミー
それぞれの思い。
- 用例
- ナーウミーウミー ユー カンゲーティ チュクラットーン(それぞれの思いで良く考えて作られている)。
ナーカ
なか。あい中。
- 用例
- ワッターヤートゥ イッターヤートゥヌ ナーカカイ アタン(私の家と貴方の家のあい中にあった)。
- メモ
- 類:タバサ。
ナーカガー
井戸の名。
- メモ
- クラガーと同じぐらいの深さを掘って水が出てきた。
ナーカガタミ
桶半分の水。
- 用例
- アミチュージカイ チカイヌ ミジヤ ナーカガタミシ クリ チュータン(湯灌に使う水は桶の半分汲んで来た)。
- メモ
- 死者の湯灌に使う水は、ナーカガタミといって男性2人で桶に半分くらいの水を入れて来た。
ナーガティ
もうすぐ。もうやがて。
- 用例
- ナーガティ ニーシン マッチーサンナー(もうすぐ煮えるのも待てないのか)。
- メモ
- 類:ナーヤガティ。
ナーカメンジキ
植物名。コメツブウマゴヤシ。
- 用例
- ナーカメンジキヤ ウミバタンカイ ミートータン(コメツブウマゴヤシは、海岸に生えていた)。
ナーカンゲーカンゲー
それぞれの考え。各人の違う考え。
- 用例
- ウレーナー ナーカンゲーカンゲール ヤグトゥ シカターネーンサ(それはもうそれぞれの考えだから、仕方がないよ)。
ナーギー
鎌投げ遊び。草刈りに行って、刈った草を賭けて鎌投げをして遊ぶこと。
- メモ
- →イラナナギエー。
ナーギーガー
人の意見を聞かず自分のことだけを通す人。自分本位な人。
- 用例
- ナーギーガーシ ドゥーヌ ウミービカーン トゥースンディ スン(人の意見を聞かずに、自分の思いだけを通そうとする)。
ナーギムン
土産物。土産。
- 用例
- ナーギムン ムッチ ゥンジャレー トゥントゥルモーカースカ ウッサ ソータン(土産を持って行ったら、飛び上がるほど喜んでいた)。
ナーク
地名(宮古)。
ナーク
脈。
- 用例
- アンマサイネー ナークン トゥッテーヲゥイ シーヨー(気分が悪かったら、脈を取ったりしなさいよ)。
ナーク ウッチョーン(脈うっている)。ナーク サーティンリ(脈に触れてみて)。
ナークェーグェー
それぞれ、別々に働いて生活を維持すること。
- 用例
- ナマカラー、ナークェーグェー ッシ イキヨー(今からは、それぞれで生活していきなさいよ) 。
ナークェームン
理屈っぽい者。ずる賢い者。したたか者。
- 用例
- ワッター ワラベー ナークェームン ナティ ハナシーンナラン(私の子どもは理屈っぽくて、話にもならない)。
- メモ
- 音:ナルクェームン。類:ナルケームン・タクマクェームン・リクチクェームン・リクチナムン・リクチムン。
ナークトゥヤー
脈取り。脈をとって占いをする人。
- 用例
- ンカシェー ナークトゥヤーン メンシェータンヤー(昔は脈取りもいらっしゃったね)。
ナークゥンマ
馬〔ウマ〕の一種。宮古馬。
- メモ
- 音:ナークゥンマグヮー。
ナーサティ
翌々日。
- 用例
- ソーグヮチヤ ナーサティ ナトーンドー(正月は翌々日になっているよ)。
ナーシー(~ナーシー)
~沿いに。~辺りに。~近くで。
- 用例
- クラナーシー(倉近くで)。カーラナーシー(川近くで)。
- メモ
- 音:~ナーリー。
ナージチュー
植物名。ハイキビ。
ナーシビ
茄子。
- 用例
- ナーシビン ウッサ ディキトールヤー(ナスビもたくさん出来たね)。
- メモ
- 類:ナスビ。
ナーシル
苗代。
- 用例
- イニヤ ナーシルヲゥティ スダティティカラル イーユンドー(稲は苗代で育ててから植えるんだよ)。
- メモ
- 音:ナーシルー。
田んぼに植える苗を育てる場所として、田んぼの隅の方に苗代があった。
ナーシルー
苗代。
- メモ
- 音:ナーシル。
ナーシルバル
{苗代原}。高志保の小字。
ナーダ
まだ。未だ。
- 用例
- ウヌ ワラベー、ナーダ ケーテー クーンナー?(その子は、まだ帰って来ないの?)。
- メモ
- 音1:ナーマ・ナーラ。
ナータマシダマシ
各々の取り分。分け前。
- 用例
- ナータマシタマシ ドゥークル トゥレー(各々の分け前は自分で取りなさい)。
- メモ
- 類:ワキブン・ワキメー。
ナーヂキー
名付け。命名の儀式。
- 用例
- ナーヂキーネー ナーチキヤーガ ナーヂキカカン カンティ アカングヮダチ ナーチキータン(ナーヂキーには名をつける人がナーヂキカカンを被り赤子を抱いて名をつけた)。
- メモ
- 赤子が生まれたその日に、主に祖母が「ナーヂキー」とよばれる命名の儀礼を行った。その時の名前は仮の名のワラビナー(童名)で、戸籍に記載されることはない。名前が決まると、ヒヌカン(火の神)や仏壇に報告した。
ナーヂキカカン
名付け下裳。赤子の命名式で使う。白い未使用の腰巻き。
- 用例
- パーパー ナーヂキカカンヤ マーカイ ウチェーガヤー(お婆さんのナーヂキカカンはどこに置いてあるの)。
- メモ
- 赤子が生まれ童名が決まると年配の女性がナーヂキカカン(名付け下裳)といって、白い未使用の下着を被ってヒヌカン(火の神)に報告して拝んだ。
ナーチキヤー
赤子の命名を行う人。
- 用例
- ナーチキヤーヤ ファーフジ タヌデーサ(ナーチキヤーはお婆さんを頼んであるよ)。
ナーチャ
翌日。
- 用例
- ヤシェー ウヌママ ソーチーネー ナーチャマディネー ネーインドー(野菜をそのままにしておくと、翌日までには萎えるよ)。
ナーチャミー
人が亡くなった翌日の墓参り。
- 用例
- ナーチャミーヤ アサ ヘーク ゥンジクーワ(ナーチャミーは朝早く行って来なさい)。
- メモ
- 類:ミジマチー。
葬式の翌日、身内の人たちが墓参りに行くことをナーチャミー(ミジマチー)といった。死者が生き返ることもあるのでナーチャミーをするようになったという説もある。墓前に重箱・酒・茶・水・花などを供え、線香を焚いて手を合わせた。地域によって差はあるが、3日から約1週間通うところが多い。
ナーチリヂリ
それぞれが別れていく。散り散りになる。
- 用例
- ヤーニンジュン ナーチリヂリ マーカイガ ハチャラー ワカランタン(家族も皆散り散りになって、どこに行ったのか分からなかった)。
ナートゥメーイドゥメーイ
それぞれが勝手に探すこと。
- 用例
- ナートゥメーイドゥメーイ カメーティ ハインテー(それぞれが勝手に探していくさ)。
ナーナー
いい加減。適当。
- 用例
- ナーナー シェー ワジャー ナランシガ(いい加減では仕事はできないよ)。
ナーナーメー
それぞれに。
- メモ
- 類:ナーメーメー。
ナーバ
きのこ。
- 用例
- ナーバヤ カマランヌーン アグトゥ キー チキリヨー(キノコは食べられないのもあるから、気をつけなさい)。
- メモ
- 「ナーバ」は食用になるものと毒性のものがある。一般的に庭の湿った所にはよく「ミミグイ(きくらげ)」が生殖していた。
ナーバ
梅毒〔ばいどく〕。
- メモ
- 類:ナーバル・チュラガサ。
ナーハイバイ
それぞれが勝手に行動すること。
- 用例
- ウッタガ スル ワジャヤ チャー ナーハイバイ ヤサ(彼奴らがすることといったら、いつもナーハイバイしているさ)。
ナーバル
梅毒〔ばいどく〕。
- 用例
- ワンガ ナーバル カカトーンレー ターニン イランキヨー(私が梅毒に罹ったとは誰にも言わないでね)。
- メモ
- 類:チュラガサ・ナーバ。
ナービ
①鍋。②鍋の容量の単位。
- 用例
- ①チュ ウーサヌ チャー マギナービンカイ ニチョーン(人が多いから、いつも大きな鍋で炊いている)。
ナービー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- →ギチギチー。
ナービイシー
鍋敷き。
- 用例
- ヘーク ナービイシー ムッチ クーワ(早く、鍋敷きを持って来なさい)。
ナービカチカチ
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- →ギチギチー。
ナービカチカチー
セミの一種。アブラゼミ。
- 用例
- アサ ヘークカラ ナービカチカチース ナチ ミンチャサン(朝早くから油蝉が鳴いてやかましい)。
- メモ
- 音1:ナービカチカチ。→ギチギチー。
ナービカチャー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- 音1:ナービカチュー。→ギチギチー。
ナービカチャカチャー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- 音1:ナービカチュカチュー。→ギチギチー。
鳴き声が鍋を石や貝殻で磨く音に似ていたのでそう呼ばれた。
ナービカチュー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- 音1:ナービカチャー。→ギチギチー。
ナービカチュカチュー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- 音1:ナービカチャカチャー。→ギチギチー。
ナービカチュルー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- ギチギチー参照。
ナービカチルー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- →ギチギチー。
ナービカッチャイ
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- 音1:ナービカッチュイ。→ギチギチー。
ナービカッチュイ
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- 音1:ナービカッチャイ。→ギチギチー。
ナービカッチュー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- →ギチギチー。
ナービギチギチー
セミの一種。アブラゼミ。
- メモ
- →ギチギチー。
ナービサグイ
鍋探り。鍋を探ってつまみ食いをすること。
- 用例
- ゥンマヲゥティ ナービサグイ ソーシェー ター ヤガ(そこでつまみ食いをしているのは誰ねぇ?)。
ナーヒチビチ
各々の縁故、ひいき筋。
- 用例
- ナーヒチビチ、ウレー シカター ネーンサ(それぞれのひいき筋は、それは仕方がないよ)。
ナービチュクヤー
鋳物屋〔いものや〕。鍋つくり屋。
ナービナクー
鍋之甲。鋳〔い〕掛け屋。鍋などの穴をふさぐ修繕屋。
- 用例
- ナービナクーンカイ フルナービ ノーシミーン(鍋の修繕屋に古い鍋を修繕させる)。
- メモ
- 音2:アチナービナクー・ヒグルナービナクー・ヒジュルナービナクー。
鋳物の修理を行う家、その屋号。宇座では旧家として字でその位牌、墓などを拝している。楚辺ではかつては、アシビ衣装を預かる家で、その家の側にシーシヤー屋もあり、獅子の管理もそこがやっていた。
ナービナクーサー
鋳〔い〕掛け屋。鍋などの穴をふさぐ修繕屋。
- メモ
- →ナービナクー。
ナービヌヒング
鍋底につく煤〔すす〕。
ナービヌフタ
鍋蓋。
- 用例
- ナービヌ フタヤ マーンカイガ ウチャラー カメーティン カメーララン(鍋の蓋は何処に置いたのか探しても見つからない)。
ナービラ(~ナービラ)
~し、~してみましょう。
- 用例
- ハナシー シ ナービラ(話をしてみましょう)。
チュクトゥバ ウンヌカティナービラ(一言、お話ししましょう)。
ナーヒン
もっと。
- 用例
- イャーヤ ナーヒン ヌーガラ フーサル アリー?(お前はもっと何か欲しいのか?)。ナーヒン ヲゥン(もっといる)矼。
- メモ
- 音:ナーフィン。
ナーヒングヮー
もう少し。
- メモ
- 音2:ナーイヒグヮー。
ナーヒントー
これ以上は。
- 用例
- ナーヒントー ムッチェー イチーサンレー(これ以上は持っていけないよ)。ナーヒントー カミーサンレー(これ以上は食べれないよ)。
ナーファクトゥバ
那覇言葉。
ナーフィン
もっと。
- メモ
- 音:ナーヒン。
ナーベーラー
ヘチマ。
- 用例
- ナーベーラーヤ アンダー イリランヨークー ウヌママル ニーンドー(へちまは油は入れずに、そのまま炒めるんだよ)。
- メモ
- ヘチマは皮をむき鍋で炒めるとルージル(水分)が出るので、油を入れずに炒める。
ナーベーラーヂー
ヘチマのように垂れ下がった老女の乳房。
ナーベーラーヌカジ
ヘチマを乾燥させて作ったたわし。
ナーボーチ
庭ぼうき。
- 用例
- チカインディ サレー ナーボーチヌ カメーララン(使おうとしたら、庭ぼうきが探せない)。
ナーマ
まだ。未だ。
- 用例
- ヤガテー ンケーヤー チューヌ ハジ ヤシガ ナーマイ?(やがて迎えが来るはずだが、まだね?)。ナーマ ヌーン シェーネーンル アンナー?(まだ何もしてないの?)。
- メモ
- 音1:ナーダ・ナーラ。
ナーマ
まだ。未だ。
- 用例
- ナーマ ヌーン シェーネーンル アンナー?(まだ何もしてないの?)。
- メモ
- 音1:ナーダ・ナーラ。
ナームティムティ
各々が専門としていること。銘々の好み。
- 用例
- ナームティムティヌ アグトゥ、チュヌ クトゥンカイヤ クチェー ハサマンシェー マシ(各々の専門があるから、人の事には口を挟まない方が良い)。
- メモ
- 音2:ナーンk-ンケー。
ナーメーメー
それぞれ。銘々。各々。
- 用例
- ナマカラー ナーメーメー カンゲーリヨー(今からは各々で考えなさいよ)。ナーメーメー ヤーンカイ(それぞれの家に)。
ナーメーメー
各々。
- 用例
- ナーメーメークルシ ドゥーヌムノー カメーリヨー(各々で自分の物は探しなさいよ)。
ナーヤ アラン
飽き足らず。満足しない。
- 用例
- アッサ クィティン ナーヤ アラン(あんなにあげても満足しない)。
クッサ カリン ナーヤ アラン(こんなに食べてもまだ足りない)。
- メモ
- 類:トーヤ アラン・ナー アラン・ナーンアラン。
ナーヤーン
再来年。
- 用例
- ナーヤーン ナイネー イッター ワラビン ガッコー アッチーサニ(再来年になると、貴方たちの子どもも学校に入学するでしょう)。
ナーヤガティ
もうやがて。
- 用例
- ナーヤガティ アンマーヤ ケーティ チューンドー(もうやがて、お母さんは帰って来るよ)。
- メモ
- 類:ナーガティ。
ナーラ
まだ。未だ。
- 用例
- キサカラ マッチョーシガ ナーライ?(さっきから待っているが、まだね?)。
- メモ
- 音1:ナーダ・ナーマ。
ナーラビ
若い娘。
- 用例
- ナーラビンチャー ウチスルイネー アンシ チュラムンヤル(若い娘たちが揃うと、とてもきれいだね)。
- メモ
- 類:ミヤラビ。
ナーラビグヮー
若い娘。
- メモ
- 類:ナーラビ・ミヤラビ。
ナーラビワカムン
若い娘と青年。若者。
- 用例
- ナーラビワカムンチャー アチマティ ウドゥイハニ ハネーチョーン(若者たちが集まって、踊って賑やかだ)。
ナーランクトゥ
いまだかつてないこと。
- 用例
- アリガ ワッタンカイ ヌーガラ ムッチ チューンディシェー ナーランクトゥ ヤン(彼が私の所に何か持ってくるということは、いまだかつてないことだ)。
ナーリー
~格好。
- 用例
- ヒンスー ナーリー シ(貧相な格好をして)。
ナーリー
~沿いに。~辺り。
- 用例
- アブシナーリー アッチュン(畦沿いに歩く)。カーラナーリー イチーネー ワカイサ(川沿いに行くと分かるさ)。
- メモ
- 類:ナーシー。
ナーンアラン
~では飽き足らず。
- 用例
- クルチン ナーン アラン(殺すだけでは飽き足らず)。
- メモ
- 音:ナーヤ アラン。類:トーヤ アラン・ナーヤアラン。
ナーンケーンケー
銘々の好み、向き不向き。
- メモ
- →ナームティムティ。
ナイ(~ナイ)
~と。
- 用例
- ビューナイ(ビュービューと)。
- メモ
- ビュービュー、バンバンなどの擬態語、擬音語の繰り返す部分に付き、その様を表す。
ナイガター
なりそう。
- 用例
- アヌ タイヤ ヤガテー マジョーン ナイガター ヤン(あの2人はやがて一緒になりそうだ)。
- メモ
- 類:ナイギサー。
ナイギサー
なりそう。できそう。
- 用例
- イャーヤ チューヲゥイティ ナイギサー ヤミ?(君は今日でできそうねぇ?)。
- メモ
- 類:ナイガター。
ナイグヮー
果実。実。
- メモ
- 類:ナイ・ミー。
ナイチナレー
内地の習慣。
ナイチャー
内地の人。日本本土の人。
ナイバハラー
なりたかったら。
ナイハンスン
なり損なう。
- 用例
- シバヤヌ ウフヤク ナイハンスン(芝居の大役を、なり損なう)。
過:ナイハンチャン(なり損なった)。
ナイムン
果物の総称。実。生り物。
- 用例
- ンカシヌ ナイムンディーネー キンブソーナムンガ ウーサタン(昔の果物といったらミカン類が多かった)。
ナイムン
鳴り物。太鼓や鉦、三線等の音の出る物にナイムンといった。
- 用例
- ナイムヌン ウトゥタカダカートゥ ハネーチョーサヤ(太鼓や三線も音高々とにぎやかだね)。
ナイン
①出来る。
②成る。
- 用例
- ①ウッサヤレー ドゥーチュイシ ナイン(それだけなら一人で出来る)。
②チャーガラ ナイン(どうにかなる)。
否:ナラン(出来ない)希:ナイブサン(出来たい)過:ナタン(出来た)継:ナトーン(出来ている)。
ナエーティ
要領よく。
- 用例
- シクチェー アシガカンヨークー、チャー ナエーティル スンドー(仕事は焦らずに、いつも要領よくやるんだよ)。
ナガー
①長いもの。
②ヘビの総称。
- 用例
- ②ナガーガ ヲゥンドー(ヘビがいるぞ)。
ナガアミ
長雨。
- 用例
- ナガアミヌ チヂチ ハルシクチン ナラン(長雨が続いて農作業もできない)。
ナカイーバル
{中上原}。楚辺の小字。
ナカイービ
中指。
- 用例
- クサカインディ ナカイービ ヤマチネーン(草を刈りていたら、中指を痛めてしまった)。
ナガイチチ
長生き。
- 用例
- タンメーン、パーパーン ナガイチチ シミソーリヨー(お祖父さんも、お祖母さんも長生きしてくださいね)。
- メモ
- 音2:ナガヌチ。
ナカイリ
仲介。
- メモ
- 他字など牛を購入する場合に仲介に立って見定めてくれる人。地人にナカイリを頼んだ時は2円ぐらいを謝礼としてあげる習慣が恩納村から以北、国頭にはあったが、村内ではお金をあげることはなかった。
ナカイリ
仲人。
- 用例
- ニービチ ウワティアトゥ、ナカイリカイ グリージ シーガ イチュン(結婚式が終わった後に、仲人の所にお礼しに行く)。
- メモ
- 類:ナカダチ。
ナカオーキバル
{中大木原}。大木の小字。
ナカガーバル
{中川原}。渡慶次の小字。
ナガガカイ
物事に長時間かかること。
- 用例
- イャーヤ ナガガカイ ソーシガ トゥジュマイヤ スミ(君は長いことかかっているが、やり遂げきれるねぇ?)。
ナカグー
芭蕉の幹の中の部分。
- 用例
- バサーヌ ナカグー サカチ、ウリカラル ヲゥー トゥイタン(芭蕉の幹の中の部分を裂いて、それから繊維を取った)。
ナカグミ
茶色の半襦袢。
- 用例
- ナカグミヤ カミンチュガ キチメータン(ナカグミは神人が身に着けていた)。
- メモ
- 神行事の際に神人が着る、茶色の半襦袢のことで、その上からカカンを来て、白の神衣装をまとった。
ナカグル
中頃。
- 用例
- ハチグヮチヌ ナカグル コーイムン シーガ イカヤー(8月の中頃、買い物に行こうね)。
ナガサクバル
{長佐久原}。比謝の小字。
ナガサン
長い。
- 用例
- ウヌ ウービヤ ワンニンカイヤ ナガサン(その帯は私には長い)。
- メモ
- 対:インチャサン(短い)。
ナガシ
時雨。夕立ち。にわか雨。
- 用例
- ウヌ アメー ナガシル ヤグトゥ イットゥチャネー ハリーサ(この雨はにわか雨だから、一時したら晴れるさ)。
- メモ
- 類:ナガシアミ・ナチグリ。
「ナガシ」夏の午後から夕方にかけてよく見られる天気。激しいにわか雨を伴う意味と、秋の末から冬の初めごろに降ったりやんだりする小雨のこともいう。
ナガシアミ
時雨。夕立ち。にわか雨。
- 用例
- ナガシアミル ヤグトゥ イットゥチャ クヮックトーカナ(にわか雨だから、一時は隠れていよう)。
- メモ
- 類:ナガシ・ナチグリ。
ナカジル
サンシン(三線)の真ん中の弦〔げん〕。
ナカジン
中央。
- 用例
- チカサヤカ ナカジンヲゥティ ヰチョーカナ(近い所より、中央の方に座っておこう)。
ナカズニガー
仲宗根ガー(井戸)。古堅の拝所の名称。
- メモ
- 類:ナカソネカー。
字古堅集落の発祥に関わる仲宗根家の屋敷跡にあるカー。井泉ではなく今帰仁に向かって遥拝するために造られた参り井戸だと言われている。
ナカセーラバル
{仲石良原}。波平の小字。
ナガタ
地名(読谷村長田)。
ナカタゲー
仲たがい。
- 用例
- シージャトゥ ナカタゲー シ イチカラン アーテーネーン(兄と仲たがいして長いこと会ってない)。
ナカダチ
仲人。
- 用例
- ナカダチヤ タヌリチー?(仲人は頼んで来たね?)。
- メモ
- 類:ナカイリ。
ナガタバル
{長田原}。牧原、長田の小字。
ナガタンチュ
長田の人。
ナガチヂチ
長続き。長引く。
- 用例
- ヌーシン ナガチヂチ サンヤー(何をやっても長続きしないね)。
ナカチネー
中流家庭。
ナカチバル
{中地原}。喜名の小字。
ナカチバル
{仲地原}。伊良皆の小字。
ナガチビ
長尻。長居。長座。
- 用例
- チュヌヤーカイヤ ナガチビェー サンキヨーヤー(他所の家には長居はするなよ)。
ナガチビサー
長尻の人。長居する人。
- 用例
- アレー ナガチビサー ヤグトゥ イチガ ケーイラー ワカランドー(彼は長居する人だから、何時帰るか分からないよ)。
ナカティー
中くらいの。
- 用例
- ワームノー ナカティーカラ ムッチ クーワ(私のは、中くらいのから持って来なさい)。
- メモ
- 類:ナカムイグヮー。
ナガデー
長らく。長い間。久しく。
- 用例
- ナガデー チラ ミシランタンヤー(久しく顔を見せなかったね)。
- メモ
- 類:ナゲー。
ナガドウバル
{長堂原}。宇座の小字。
ナガニ
背中。
- 用例
- カーミーヌ ナガニ(亀の背中)。
- メモ
- 音:ナガニ。類:ナガリ。
ナガニー
背中。
- メモ
- 音:ナガニ。類:ナガリ。
ナガニジシ
背肉。ロース肉。
ナガニブニ
背骨。
- メモ
- 音:ナガニブーニー・ナガニブニー。類:ナガリブニ。類:クシブニ。
ナガニン
長年。
- 用例
- ナガニン イチャテーンランタルムン アッタニ ハイイチャティネーン(長年会ってみなかったのに、急に出会ってしまった)。
ナカヌカー
高志保の湧泉の名。
- メモ
- 飲料水で、ウブガー(産水を汲む泉)でもあった。
ナガヌチ
長命。長生き。
- 用例
- ウンジョー ナガヌチ シンソーリヨー(貴方は長生きしてくださいよ)。
- メモ
- →ナガイチチ。
ナカノーイ
仲直り。
- 用例
- チヌール、ナカノーイ ソーンデー(昨日、仲直りしたんだよ)。
ナカバーヤ
家の中央にたつ柱。
ナカバシル
部屋と部屋を仕切った戸。
- 用例
- イクサユーネー チュヌ マーシーネー、ナカバシル ハンチ ウリンカイ ヌシティ ハカンカイ ソーティ イクタン(戦争中は人が亡くなると、戸板を外してそれに載せて墓に連れて行った)。
ナガバナシ
長話。
- 用例
- ウヌ ナガバナシヤ イチ ナイネー ウワイガ?(その長話はいつになったら終わるの?)。
ナガハマ
地名(読谷村長浜)。
ナガハマ クンジョー
字民性。長浜根性。長浜の人の字民性を表す言葉。
ナガハマ ゥンナビー
字民性。<長浜砕米。砕米を炊いて食べるほど倹約した長浜の字民性を表したことば。
ナガハマー
甘藷の品種。
ナガハマガー
長浜川。長浜の地名、川の名称。
- メモ
- 洗濯に利用した。長浜川一帯はかつて豊かな田園地帯だった。かつて海に注ぐ長浜川は、座喜味城跡の麓まで繋がり、座喜味城を築城した護佐丸は、この川を利用し物資を運んだと考えられている。現在は長浜ダムが建設されている。
ナガハマチュラー
長浜美人。
ナガハマンチュ
長浜の人。
ナカバル
{中原}。喜名、渡具知の小字。
ナガビチュン
長引く。
- 用例
- カジヒチヤ ヘーク ノーサンネー ナガビチュンドー(風邪は早く治さないと長引くよ)。
否:ナガビカン(長引かない)希:ナガビカシブサン(長引かせたい)過:ナガビチャン(長引いた)継:ナガビチョーン(長引いている)。
ナカプーカー
中が空洞になっていること。
- 用例
- ナカプーカー ッシ、ヌーン イッチョー ネーンタン(中が空洞になって何も入ってなかった)。
ナカブクバル
{仲袋原}。伊良皆、長浜の小字。
ナガボーヤー
寝そべる。横になること。
- 用例
- アマヲゥティ ナガボーヤー シ ニンジクローン(あそこで横になって寝入っている)。
ナカミ
内臓。豚などの食品としての内臓。
ナガミ
眺め。
- 用例
- ヤマンカイ ヌブイネー ナガミヌ チュラサン(山に登ると眺めがきれいだ)。
ナガミーン
眺める。
- 用例
- ヤマヌ ウヮービカラ ナガミーン(山の上から眺める)。
否:ナガミラン(眺めない)希:ナガミーブサン(眺めたい)過:ナガミタン(眺めた)継:ナガミトーン(眺めている)。
ナカミジル
中身汁。
- 用例
- アチコーコー ナカミジルヌ マーサヨ(熱々の中味汁の美味しいこと)。
- メモ
- 豚のモツ(大腸・小腸・胃等)と椎茸、豚肉、コンニャクを入れて醤油味に仕立て、好みでネギやすり下ろした生姜を入れて食する。沖縄の祝いには欠かせない食べ物である。
ナカミチ
中道。
- メモ
- 村内各字にみられる地名。その集落中央にあり主要道となる。綱引きの綱を引いた道。
ナカミチバル
{中道原}。渡具知の小字。
ナカムイグヮー
中くらいの。
- 用例
- ワンネー ナカムイグヮーカラ チカイサ(私は中ぐらいのを使うさ)。
- メモ
- 類:ナカティー。
ナガムチ
長持ち。
- 用例
- ウヌ クェーヤ ガンジューサヌ ナガムチ ソーサ(その鍬は頑丈で長持ちしているさ)。
ナガムン
ヘビの総称。
- 用例
- ナガムンヌ ゥンマカラ ホーティ ハイタンドー(ヘビがそこから這って行ったよ)。
ナカメー
二番座。居間。民家の間取りのひとつ。
- 用例
- タンメーヤ ナカメーヲゥティ ユクティメーン(お爺さんは二番座で休んでいらっしゃる)。
ナカメーバル
{中前原}。渡慶次の小字。
ナガヤマバル
{長山原}。長浜の小字。
ナガヤンメー
長患い。病気が長引いていること。
- 用例
- ナガヤンメー カカティ ヤーニンジュンカイ メンドー カキトーン(長い間病気で、家族の厄介になっている)。
ナガヰー
長居。
- 用例
- ナガヰー シ ユダリティネーンシェー(長居してゆっくりしてしまったさ)。
- メモ
- 類:ナガチビ。
ナカユーエー
中祝い。
- 用例
- サンジャーグヮー ウワイネー ナカユーエーヤ マチカンティーヤタン(サンジャーグヮーが終わるとナカユーエーが待ち遠しかった)。
- メモ
- サンジャーグヮー(旧7月20日)から旧9月20日の赤犬子祭りまでの間にナカユーエーということで、字負担で豚を潰し盛大に行った。その準備にあたった人たちは豚の解体が終わると、骨で出汁を取った汁を食べ、夜は豚肉料理を作って、アシビの関係者で食した。
ナカユクイ
中休み。休憩。
- 用例
- ナカユクイ ソーイニ アママデー ゥンジ チューサ(中休みしている間に、あそこまで行ってくるさ)。
ナカラ
半分。途中。
- 用例
- ナカラビカーン イッティ トゥラシェー(半分くらいまで入れてちょうだい)。
- メモ
- →ファーフ。
ナガリ
背中。
- 用例
- ナガリヌ コーサヌ カチトゥラシェー(背中が痒いからかいてくれ)。
- メモ
- 類:ナガニ・ナガニー。
ナガリーン
流れる。
- 用例
- ウヌ ミジヤ シチャヌ カーラマディ ナガリーン(その水は下の川まで流れる)。
否:ナガリラン(流れない)希:ナガリーブサン(流れたい)過:ナガリタン(流れた)継:ナガリトーン(流れている)。
ナガリジシ
豚肉の背中の部分。
- 用例
- ナガリジシ コーティ クーワ(ナガリジシを買って来なさい)。
ナガリブサー
流れ星。
- メモ
- 類:ナガリブシ。
ナガリブシ
流れ星。
- メモ
- 類:ナガリブサー。
ナガリブニ
背骨。
- 用例
- ナガリブニヌ ヤリ ニンジン ナランサ(背骨が痛くて眠れもしない)。
- メモ
- 類:ナガニブニ・クシブニ。
ナガワラビ
背がのびた子ども。
- 用例
- ウヌ ワラベー ユカイ ナガワラビ ナトールムンナー(その子はだいぶ背が伸びたね)。
ナカンダカリ
地名(読谷村座喜味の字における区分)。
ナギ
長さ。
- 用例
- アマンカイ アヌ ボーヤ チャナギ アイギサーガ?(あそこにある棒は、どのくらいの長さありそうか?)。
ナギヌ ナガサン(長さが長い)。
ナギーチラカスン
投げ散らかす。放っ散らかす。
- 用例
- ナギーチラカチ カタヂキランバーイ(放っ散らかして片づけないのか)。
否:ナギーチラカサン(投げ散らかさない)希:ナギーチラカシーブサン(投げ散らかしたい)過:ナギーチラカチャン(投げ散らかした)継:ナギーチラカチョーン(投げ散らかしている)。
ナギーン
投げる。捨てる。
- 用例
- アママディ マーイ ナギーン(あそこまで毬を投げる)。
トゥジンカイ ナギラッティ(妻に捨てられて)。
否:ナギラン(投げない)希:ナギーブサン(投げたい)過:ナギタン(投げた)継:ナギトーン(投げている)。
ナギエー
投げ合い。
- 用例
- イシナギエー シーネー アブナサヌ、チュンカイ アタイネー デージドー(石の投げ合いをしたら危ないよ、人にでも当たったら大変だよ)。
ナギクムン
投げ込む。
- 用例
- イチンカイ イシ ナギクムン(池に石を投げ込む)。
否:ナギクマン(投げ込まない)希:ナギクミーブサン(投げ込みたい)過:ナギクラン(投げ込んだ)継:ナギクローン(投げ込んでいる)。
ナキブサー
泣き虫。
- 用例
- イクサユーヤ ナキブサーワラビガ ヲゥイネー、イッペー デージ ヤタン(戦争中は泣き虫の子がいると、とても大変だった)。
- メモ
- 音1:ナチブサー。
ナグイ
人糞を豚に食わすこと。
- 用例
- ナマ ナイネー ンカシヌ ナグイディシェー カンゲーラランヤー(今になっては、昔の人糞を豚に食わすことは考えられないね)。
- メモ
- 豚の餌が乏しかった時代、人糞を餌として与えていた。
ナグサミ
慰め。
- 用例
- ナグサミーガディチ ゥンジャシガ ケーテー ナケーチネーン(慰めに行ったが、かえって泣かせてしまった)。
ナグサミーン
慰める。
- 用例
- ナチョールチュ ンナシ ナグサミーン(泣いている人を皆で慰める)。
否:ナグサミラン(慰めない)希:ナグサミーブサン(慰めたい)過:ナグサミタン(慰めた)継:ナグサミトーン(慰めている)。
ナグマガイ
名護曲がり。地名(名護の有名な曲がり道)。
ナグリガタナサン
名残り惜しい。
- 用例
- イチヌ ユー ナティン、チュヌ ワカリディシェー ナグリガタナサンヤー(何時の世になっても、人の別れというのは名残惜しいね)。
ナグリムン
流れ者。悪い者。
ナゲー
長らく。長い間。久しく。
- 用例
- イャーヤ ナゲー ミーランタシガ マーガラカイ ゥンジル ヲゥティー(君は長いこと見えなかったが、どこかに行っていたの?)。
- メモ
- →ナガデー。
ナゲーサ
長いこと。久しいこと。
- 用例
- ナゲーサ イチャテー ンランタン(長いこと会っていなかった)。
アイヤー ナゲーサヤー(あれまあ、久しぶりだね)。
- メモ
- 音1:ナゲーダ。→ウンナゲーン。
ナゲーダ
長いこと。久しいこと。
- 用例
- ワンネー ウヤトゥン ナゲーダ イチャテー ンランレー(私は親とも長いこと会ってないよ)。
- メモ
- 音1:ナゲーサ。→ウンナゲーン。
ナサーウヮー
母豚。繁殖用雌豚。
- メモ
- 音2:アヒャーウヮー。→アヒャー。
ナサガサー
他人の悪口ばかり言う人。
- 用例
- アレー カーギヤ チュラサシガ ナサガサー ナティ ナランシガ(あの人は美人だが、人の悪口ばかり言って駄目だよ)。
ナサガスン
他人の陰口を言ったり、ないがしろにする。
- 用例
- イャーヤ トゥーチ チュ ナサガスンヤー(お前はいつも人をないがしろにするね)。
ナサキ
情け。思いやる心。気持ち。
- 用例
- ウレー ワームン ナサキ ヤグトゥ トゥティ トゥラシェー(それは私の気持ちだから、受け取って頂戴ね)。
ウヤヌ ヤーカイ チラン ミシラン ナサキン ネーンル(実家に顔も見せない、情けないね)。
ナザシ
名指し。
- 用例
- ナザシ サッティ、イヒョーナー ヤタン(名指しされて、変な気持ちになった)。
ナサランヌー
できない者。生活できない貧乏な者にもいう。
ナサリーン
楽に暮らせる。
- 用例
- イッタヤ、ナマネー ナサリーンテー(あなたたちは、今はもう生活も楽でしょう)。
- メモ
- 金銭的に余裕があって、色々なことをするのが可能なこと。
ナシアガイン
産み終える。
- 用例
- ワンネー ミッチャイシ ナシアガインディチル ヤンデー(私は3人で産み終えるつもりだよ)。
ナシアンダグヮー
体につける油。
- メモ
- 体に塗るもので、今でいうクリームの類い。
ナシーン
つける。塗る。
- 用例
- ヤマチェール トゥクルカイ クスイ ナシーン(怪我をした所に薬を塗る)。
否:ナシラン(塗らない)希:ナシーブサン(塗りたい)過:ナシタン(塗った)継:ナシトーン(塗っている)。
ナシウヤ
<産し親。生みの親。
- 用例
- クヮヤ チャーシ ヤティン ナシウヤル カメーティ ハインドー(子どもはどんなことをしてでも、生みの親を探していくんだよ)。
ナジキーン
言い訳にする。口実にする。
- 用例
- イチュナサ ナジキティ クトゥワイサ(忙しいことを理由にして断るさ)。
- メモ
- 音:ナジャキ。
ナシグヮ
<産し子。生んだ子。
- 用例
- ドゥーヌ ナシグヮヤ チャー ソーティン カナサル アル(自分が生んだ子は、どんなしていても愛しいものだ)。
- メモ
- 類:ナシングヮ。
ナシヂチ
産み月。臨月。
- 用例
- ナシヂチ ナトールムン シクチェー ナエーティ シーヨー(臨月に入ったから、仕事は要領よくしなさいよ)。
ナジチュー
植物名。ハイキビ。
- 用例
- ナジチューガ ミーレーカラー トゥッティン マタ ミーティチューン(ハイキビが生えたら、取ってもまた生えてくる)。
- メモ
- 類:ナージチュー。
ナシハンジョー
産し繁盛。子孫繁栄。
- 用例
- アトゥドゥミアンマーガ ウッサ ナシハンジョー シミテーン(後妻がこんなにも子孫繁栄させてある)。
ナシヒルギ
子孫を増やすこと。子孫が増えること。
- 用例
- イッター アンマーヤ ウッサヌ ナシヒルギ シ ディカシ ヤサ(貴方たちのお母さんはこれだけの子孫を残して、たいしたもんだよ)。
ナシムンヌクヮ
生んだ子。子ども。
- 用例
- イッタヤ ナシムンヌクヮヤ イクタイガ?(あなたたちは子どもは何人いるの?)。
ナシメー
産す前。出産前。出産が近づく頃。
- 用例
- ナシメー ナトーシガ ボージャームノー シコーテーミ?(出産が近づいているが、赤子の物は準備してあるのね?)。
ナシングヮ
<産し子。産んだ子。
- 用例
- ナシングヮヤ イクタイガ?(産んだ子どもは何人ね?)。
- メモ
- 類:ナシグヮ。
ナスビ
茄子。
- 用例
- ナスベー イフェー ミジンカイ チキトーチーネー アコー ヌギーサ(茄子は、少し水に浸しておくとアクが抜けるよ)。
- メモ
- 類:ナーシビ。
ナスン
産む。
- 用例
- ヤーノー ヰナグングヮガ クヮ ナスンドー(来年は娘に子どもができるよ)。
クチャヲゥティ クヮ ナチョーン(裏座で子どもを産んでいる)。
否:ナサン(産まない)希:ナシーブサン(産みたい)過:ナチャン(産んだ)継:ナチョーン(産んでいる)。
ナスン
①成す。する。②寄せる。避ける。
- 用例
- ①ヰキガワラビ ヤキューセンシュ ナスン(男の子を野球選手にする)。②チカーンヌーヤ アマンカイ ナチョーケー(使わないのはあそこに寄せておきなさい)。
ナダ
涙。
- 用例
- イャー ハナシー チチーネー ナチカサヌ ナダヌル ウティール(貴方の話を聞いたら、悲しくて涙が落ちる)。
- メモ
- 音:ナラ・ナラー。
ナダグルグルー
涙ぐんでいる様。
- 用例
- ウドゥルカチャレー ナダグルグルー ソータン(驚かせたら涙ぐんでいた)。
ナダソーソー
涙が落ちる様。
- 用例
- ナダソーソー シ ナチャグトゥ ミーン マッカーラ ソーン(涙を流して泣いたら、目も真っ赤になっている)。
ナダヤッサン
穏やかなこと。
- 用例
- ムル、アンシ ナダヤッサル(皆、なんて穏やかなんでしょう)。
ナダヨーサン
涙もろい。
- 用例
- ルク ナダヨーサヌ チャーン ナラン(あまりにも涙もろくて、どうしようもない)。
ナチ
夏。
- 用例
- ナチン ウワティ ヤガティ ヒークル ナイル(夏も終わって、やがて寒くなるんだよ)。
ナチイーン
泣き入る。
- 用例
- ワラビ ナケーシヂューサイネー、ナチイーンドー(子どもを泣かし過ぎると、泣き入るよ)。
ナチカカイン
泣きつく。
- 用例
- ハジン ネーラン ジンヌ ネーン ナタレー ワンニンカイ ナチカカインナー(恥もなく、お金がなくなったら私に泣きつくのか)。
- メモ
- 類:ナチシガイン。
ナチカサン
悲しい。
- 用例
- イクサユーヌ クトゥ ウビゥンジャシーネー ナチカサンヤー(戦争のことを思い出すと悲しいね)。
- メモ
- 類:ナチカハン。対:ウッサン(嬉しい)。
ナチカハン
悲しい。
- 用例
- ヘーマーシ サル アンマークトゥ ウビゥンジャシーネー ナチカハン(早死にしたお母さんのことを思い出すと悲しい)。
- メモ
- 類:ナチカサン。
ナチグィー
泣き声。
- 用例
- アンシ ナチュタルムンヌ、ナチグィーン チカラン ナトーン(あんなに泣いていたのに、泣き声も聞こえなくなっている)。
ナチグェーグェー
泣きじゃくっている様。
- 用例
- チュヌメーヲゥティ ナチグェーグェー シ フージン ネーラン(人前で泣きじゃくってみっともない)。
ナチグリ
夏のにわか雨。夕立。
- 用例
- ナチグリヤ スグ ヤムサ(夏のにわか雨は直ぐに止むよ)。
ナチゲェー
大豆の種類。
- メモ
- ウフチジャー参照。
オーヒグもタカアンダーも小粒で、短い径は4ミリほど。オーヒグは青ヒグ。その名の通り、熟しても青い色が残る。
タカアンダーは、名前からアンダー=油分が多いという意か。
ナチシガイン
泣きすがる。泣きつく。
- 用例
- ウヌ ワラベー アンマーガ フカカイ イチュンディ シーネー スグ ナチシガインドー(その子どもは、母親が外出しようとすると直ぐに泣きすがるよ)。
- メモ
- 類:ナチカカイン。
ナチジンウガミ
今帰仁拝み。
ナチスーブ
鳴き勝負。
- メモ
- 競うようにあちこちで鳴き声が聞こえること。
ナチネービー
泣き真似。
- 用例
- ウヌ ワラベー ヌライネー ナチネービー スンドー(その子どもは叱ると泣き真似をするよ)。
ナチブサー
泣き虫。
- 用例
- ワラビヌ ナチブサー ナティ トゥーチ ウファシル シクチェー スタル(子どもが泣き虫で、いつもおぶって仕事をしていた)。
- メモ
- 類:ナキブサー。
ナチブサーアジャ
泣きぼくろ。
ナチマキ
夏負け。夏ばて。
- 用例
- ムヌン チュファーラ カマンネー ナチマキ スンドー(ご飯もたくさん食べないと夏ばてするよ)。
ナチムニー
泣くような甘え声。猫なで声。
- 用例
- トゥーチ ナチムニー シ フンデービカーン スサ(いつも猫なで声で甘えてばかりいる)。
ナチムン
夏物。
- 用例
- ナー ヒークル ナイグトゥ ナチムンヤ ウサミーン(もう寒くなるんだから、夏物は収める)。
- メモ
- 対:フユムン。
ナヂャキ
口実。言い訳。
- 用例
- ハルカイ イチナヂャキ シ アシビーガ ンジャン(畑へ行くと言い訳して、遊びに行った)。
- メモ
- 音:ナジキ。
ナチュン
泣く。鳴く。
- 用例
- ワランチャー ウドゥルカシーネー ナチュンドー(子どもたちを驚かせたら泣くよ)。
ヤールーヌ ナチョーン(ヤモリが鳴いている)。
否:ナカン(泣かない)希:ナチーブサン(泣きたい)過:ナチャン(泣いた)継:ナチョーン(泣いている)。
ナチョーラ
海藻名。海人草(カイニンソウ)。マクリ。
- 用例
- ナチョーラヤ シジティ ヌミーネー ムシグスイ ナイン(海人草は煎じて飲むと、虫下しの薬になる)。
- メモ
- 虫下しの薬になる。
ナチワレー
泣き笑い。
- 用例
- ナチワレー ッシ、ヌール カンゲートーラー ワカラン(泣き笑いして、何を考えているのか分からない)。
ナッコオーリバル
{仲折原}。波平の小字。
ナッコーガー
波平・高志保の川、井泉の名前。
- メモ
- 高志保・波平の字界にあった。読谷小学校辺りはかつて谷底状になっており、高志保の小字東原(アガリバル)に源流をもつ小川(ナコーガー〔ガーラ〕、波平ではシリガーラとも呼んだ)が流れていた。読谷小学校運動場拡張のため埋立てられ、後に小学校のプールも新設されその痕跡はなくなった。このナコーガーはノロが使用したヌールガーでもあり、現在プール南側に「祝女泉跡地」の石碑が建立され現在も高志保の年中行事で拝されている。
ナッコービラ
波平の坂道の名前。
- メモ
- 波平から読谷小学校に下りていく階段は、昔ナッコービラと呼ぶ坂道だった。
ナッター
あなた方。
- メモ
- 音1:ニッター。
→ウンジュナー。
目上の人に対していう。
ナットゥービサ
扁平足〔へんぺいそく〕。
ナディイタ
瓦造り道具のひとつ。形を整えるために使う道具で、掌の大きさより若干大きかった。
ナナイルイーチュー
7色糸。死者の左襟に刺した7つの色糸。
ナナウブン
七御盆。
- 用例
- ニービチネー ナナウブン ディチ ウブヌンカイ ナナチヌ カミムン ナラビータン(結婚式には七御盆ということで、御盆に7種類の食べ物を並べた)。
- メモ
- 類:ナナチヌウブン・ナナチレーヌウブン。
カフーナチュ(果報な人)が新夫婦にミジナディー(水撫で)して、タカウブン(高御盆)に載ったハナビーダク(蒸し蛸)とスンカンに盛ったアカメー(赤飯)を一箸ずつ夫婦の口に運んだ。
ナナカサビ
七重ね。
- 用例
- アヌユーカイ ウクイネー ナナカサビ クシティ ウクイタン(あの世に送る時には7枚の着物を重ねて着せて送った)。
ナナカジャイ
7飾り。ウチカビ7組。
- 用例
- シチニンチネー ウチカビン ナナカジャイ シキーン(七年忌には打ち紙も7組供える)。
ナナキブイ
七煙。字の発祥の7軒。
- メモ
- 音2:ナナチネー。
ナナクビー
7枚重ねの死装束。
ナナシカマ
70円の借金のかたに使役されること。
- 用例
- ナナシカマ カイネー チネードーリ(70円借りると家庭が崩壊する)。
- メモ
- 返済するときに、その返礼として元金や利子とは別に7日の労働を供さなければならなかった。貸した人は繁忙期に労働を請求するため、その間、借り主は自分の畑の手入れができなくなり家計が成り立たなくなる。
ナナチ
7。7つ。7歳。
- 用例
- ンカシェー ナナチ ヤティン ウヤヌ ティガネー スタンドー(昔は7歳でも親の手伝いをしていたよ)。
ナナチアガヤー
7つ上がり。数え7歳で小学校に入学すること。
- 用例
- ナナチアガヤー ヤティン、ナンクル ンナンカイ ウーティ ハイン(七つ上がりでも、自然に皆に追いついて行く)。
ナナチキ
7か月。
ナナチチ
7か月。
ナナチチヒャーイ
7か月の日照り。
ナナチチャー
妊娠7か月で生まれた子。
- 用例
- ワン チャクシヤ ナナチチャー ヤン(私の長男は七か月で生まれた)。
ナナチネー
七家庭。字の発祥の7軒。
- メモ
- →ナナキブイ。
ナナチビールー
栄養失調の子。
- 用例
- ナナチビールー ヤタシガ ユー フルイートーンヤー(ナナチビールーだったのに良く成長したね)。
- メモ
- 昔は栄養失調の子が多く、7歳になっても歩くことができない子のことをナナチビールーといっていた。
ナナチブサー
北斗七星。
- メモ
- 類:ブリブシ。
北の空に輝き、北極星のまわりをまわる(ひしゃくの絵)の形をした星。
ナナチレーヌウブン
七御盆。七品の盆。七品盛られたお盆。
- 用例
- ナマン ニービチネー ナナチレーヌウブンディチ アガヤー?(今も結婚式には七御盆ってあるかな?)。
- メモ
- 類:ナナウブン。
現在のケーキバイトのようなもの。ナナウブン参照。
ナナトゥ
七年忌。
- 用例
- アンマー ナナトゥン チカユトーンドー(お母さんの七年忌も近づいている)。
- メモ
- 類:シチニンチ。
ナナトゥ
7年。
ナナヌハシヌカビ
切れ込みの入った7枚の白紙を折って階段形にしたもの。三十三年忌に仏壇に供える。
ナナハシラ
集落の草分けといわれている七つの門中。
ナナヒログムイ
長田の地名。七尋グムイ。
- メモ
- クムイは池や水たまりの意。長田川沿いに位置し、7尋(約10m)もの水深があるとされ、こう呼ばれた。子どもたちの遊び場でもあった。ナナヒルグムイや単にナナヒロ、ナナヒルとも呼ばれた。
ナナマール
字伊良皆の行事名称。行事名。七廻り。
- メモ
- 類:ナナマールー。
伊良皆の行事名称。12月20日以降の吉日夜に行う、七煙に感謝する1年で最後の楽しい行事。ユナサモー(伊良皆の地名、拝所)に薪を7か所積み上げて一晩燃やし、集まった人々は焚き火に当たりながら各戸持ち寄りの豆腐を食べた。これに先立ち、役員と根屋、7人の少年2組はシマヌドゥンを拝する。このとき1組の少年らが「ウェーウェー」と言うので「ウェーウェーニンジュ」と呼ばれた。
ナナマールー
七廻り。
- メモ
- 類:ナナマール。
ナナマール参照。
ナナイェージャー
三枚肉。豚バラ。
- 用例
- ナナイェージャー マースジキ シェーン(豚バラを塩漬けにしてある)。
- メモ
- →サンマイニク。
ナヌカ
7日。
ナバクユン
からかう。冷やかす。
- 用例
- アリンカイ ナバクラッタン(彼にからかわれた)。アンスカ ナバクランケー(そんなに冷やかすな)。
- メモ
- 類:ワクイン。
ナバターイン
のけ反る。
- 用例
- ウヌ ワラベー イーシ チカンネー スグ ナバターインドー(その子どもは、いう事を聞かないと直ぐにのけ反るよ)。
ナビクン
なびく。
- 用例
- カジヌ チューサヌ ハタガ ナビクン(風が強くて旗がなびく)。
- メモ
- 類:ナビチュン。
ナビゲー
おたま。杓子。
- 用例
- ウマヲゥティ ナビゲー ムッチ タッチョーシヤカ ヘーク ホートゥヌ シル イッティ クーワ(そこで杓子を持って立っているより、早く鳩の汁を入れてきなさい)。
- メモ
- 類:サラゲー・ミシゲー。
ナビチュン
なびく。
- 用例
- イーカジグヮー フチ カラジン ナビチュン(心地よい風が吹いて、髪もなびく)。
継:ナビチョーン(なびいている)。
- メモ
- 類:ナビクン。
ナマ
今。現在。
- 用例
- ナマ、ガッコーカラ ケーティ チャン(今、学校から帰ってきた)。
ナマカラ コーイムンシーガ イチュグトゥ ケーイヤ ニッカ ナインドー(今から買い物に行くから、帰りは遅くなるよ)。
ナマアシ
あぶら汗。
- 用例
- ナマアシ ダラナイ シ マーガラ ヤメーサニ?(あぶら汗をかいて、どこか痛いの?)。
ナマキーン
怠ける。
- 用例
- マルケーテー シクチ ナマキーン(たまには仕事を怠ける)。
ナマグル
今頃。
- 用例
- ナマグルカラ ユビーガ チューンディチン アンナー?(今頃から呼びに来るってこともあるか?)。
- メモ
- 類:ナマジブン。
ナマサキ
今先。今しがた。
- 用例
- ナマサキル コーイムンカラ ケーティ チャル(今しがた買い物から帰って来たんだよ)。
- メモ
- 類:ナマサチ。
ナマサチ
今先。今しがた。
- 用例
- ナマサチル ユバッティ ハイタンデー(今先、呼ばれて行ったんだよ)。
- メモ
- 類:ナマサキ。
ナマシ
刺身。
- 用例
- ナマシン アルムンヌ チューヤ クッヮチー ヤサ(刺身もあるし、今日はご馳走だね)。
ナマジシ
生肉。
- 用例
- アマカラ インガ ナマジシ クーティ ハイタン(あそこから、犬が生肉を咥えて行った)。
ナマジブン
今時分。今頃。
- 用例
- ナマジブンカラ アシビーガ イチーネー ナンジニ ケーティ チューガ?(今時分から遊びに行ったら、何時に帰って来るの?)。
- メモ
- 類:ナマグル。
ナマジラー
いつも薄笑いしているような人。
- 用例
- ムノー イランソーティ ナマジラーヤ(物は言わないくせに、薄笑いばかりして)。
ナマジラワレー
薄笑い。にやにや笑うこと。
- 用例
- ワッター ンチ ナマジラワレー シ トゥーティ ハイタン(私たちを見て、にやにやして通って行った)。
ナマダマシ
生肉の配分。
- 用例
- カンカーネー ナーメーメー チネーンカイ ナマヌシシ ワキティ クィータンヨ。ウリンカイ ナマダマシンディ イタン(カンカーには、屠った牛や豚の生肉を各家に等分に分けてやったよ。それにナマダマシと言ったよ)。
ナマチ
ひょうきん。愉快な。
- 用例
- ナマチナ ムン(ひょうきんな者)。
ナマチキティ
未だに。今でも。今もって。
- 用例
- ナマチキティ シンコーソーンドー(今でも信仰しているよ)。
ナマチキティ ヌーヌ アティン ネーン(未だに何の連絡もない)。
ナマチブルヤン
頭痛の一種。軽い頭痛。
- 用例
- ナマチブルヤン スグトゥ チューヤ シクチ ユックイン(軽い頭痛がするから、今日は仕事を休む)。
ナマチャー
ひょうきん者。
- 用例
- アヌ ニーシェーヤ アンシ ナマチャー ヤテール(あの青年は、あんなにひょうきん者だったんだね)。
- メモ
- 類:スクチャー・スクチナムン。
ナマディー
今頃。未だに。こんなに遅く。
- 用例
- ナマディーナーカラ アシビーガ イチュンナー(今頃から遊びに行くのか)。
- メモ
- 音:ナマリー。
ナマトー
今のところ。
- 用例
- クヌ シクチヤ、ナマトー ウワイギサー アランド(この仕事は、今のところ終わりそうもないよ)。
ナマトー
今のところ。
- 用例
- クヌ シクチヤ、ナマトー ウワイギサー アランド(この仕事は、今のところ終わりそうもないよ)。
ナマナマー
急いで何かをする様。急に。
- 用例
- チャー ナマナマー シ タヌミーガ チューサ(いつも急に頼みに来るよ)。
ナマニー
生煮え。
- 用例
- ウヌ シシェー ナマニー ソーン(その肉は生煮えしている)。
ナマニン
今にも。
- 用例
- ナマニン アミ フイギサーソーン(今にも雨が降りそうだ)。
ナマミジ
生水。
- 用例
- ウヌ ミジェー ワカチェーネーン ナマミジル ヤンドー(その水は沸かしてはない、生水だよ)。
ナマムン
生物。生もの。
- 用例
- ナチヌ アチサイネー ナルビチ ナマムンヤ カマンシェー マシ(夏の暑い時は、なるべく生ものは食べない方が良い)。
ナマリー
今頃。未だに。こんなに遅く。
- 用例
- チューヤ ナマリー ナトール(今日はこんなに遅くなって)。
- メモ
- 音:ナマディー。
ナマリーン
鈍る。切れ味が悪くなる。
- 用例
- ホーチャー チカイヂューサイネー ナマリーンドー(包丁を使いすぎると、切れ味が悪くなるよ)。
ナマンシ
最近のこと。
- 用例
- アリガ ヤマトゥカイ ゥンジャシェー ナマンシル ヤル(あの人が大和に行ったのは最近のことだよ)。
ナマントー
今まで。
- 用例
- ナマントー ナティーネーラン(今までかかってしまった)。
ナマゥンム
生芋。
- 用例
- ウレー ナマゥンムル ヤンドー(それは生芋だよ)。
ナムジャー
甘藷の品種。
- メモ
- ナムジャーゥンム。
ナムジャー
馬鹿者。常識はずれの人。
- 用例
- ナムジャーガ ゥンジトーティ ヌー クサムニースガ(馬鹿者のくせに何を強がっているか)。
- メモ
- →ゲレン。
ナムジャーイー
たくさんなるが実入りがよくないこと。
ナムジャームニー
馬鹿な言い方。
- 用例
- ナムジャームニーシ アンソール ムヌイーヨーンアンナー(馬鹿な口をきいて、そんな物の言い方もあるか)。
ナムジャーゥンム
芋〔イモ〕の一種。
- メモ
- おいしくはないが、早くたくさん収穫できる。
ナラ
涙。
- メモ
- 音:ナダ・ナラー。
ナラー
涙。
- メモ
- 音:ナラ・ナダ。
ナラーシ
教育。躾け。習慣。
- 用例
- ワラベー ナラーシヨールヤンドー(子どもは躾けようだよ)。
- メモ
- →イーナラワシ。
ナラースン
教える。習わす。
- 用例
- ウットゥンカイ ティー ナラースン(弟に空手を教える)。
ナラーシミソーチ(教えてくれて)。ターガ ナラースタガ(誰が教えたか)。
否:ナラーサン(教えない)希:ナラーシーブサン(教えたい)過:ナラーチャン(教えた)継:ナラーチョーン(教えている)。
ナライン
教わる。習う。
- 用例
- シージャカラ ワジャ ナライン(兄から技を習う)。ウヤカラ ナラタン(親から教わった)。
否:ナラーン(習わない)希:ナライブサン(習いたい)過:ナラタン(習った)継:ナラトーン(習っている)。
ナラビ
並び。隣。
- 用例
- ワッター ヤーヌ ナラビ ヤタサ(私の家の隣だったよ)。
ナラビーン
並べる。
- 用例
- ビン リッパニ ナラビーン(瓶をきれいに並べる)。
否:ナラビラン(並ばない)希:ナラビーブサン(並びたい)過:ナラビタン(並べた)継:ナラビトーン(並べている)。
ナラブン
並ぶ。
- 用例
- ヘークナー ゥンジ イチバンメーンカイ ナラブン(早く行って一番前に並ぶ)。
否:ナラバン(並びたい)希:ナラビーブサン(並びたい)過:ナラダン(並んだ)継:ナラドーン(並んでいる)。
ナランヌー
できないもの。
- 用例
- ナランヌーンカイヤ ヌーン イーチキランサ(できない人には何も言いつけないよ)。
ナリ
慣れ。習慣。
- 用例
- ナー ウヌ ナリ ナトーサ(もうその習慣になっているよ)。
ナリーン
慣れる。
- 用例
- ハマティ シーネー ヘーク ナリーンテー(頑張ったら早く慣れるよ)。
否:ナリラン(慣れない)希:ナリーブサン(慣れたい)過:ナリタン(慣れた)継:ナリトーン(慣れている)。
ナリナムン
慣れること。
- 用例
- シクチェー ムル ナリナムンル ヤルヨー(仕事は全て慣れることだよ)。
ナリユチ
成り行き。
- 用例
- チャヌユーナ ナリユチヌ アティン チュンカイ ティー アギテー ナラン(どんな成り行きがあろうと、人に手を上げてはいけない)。
ナルカジリ
できる限り。
- 用例
- ナルカジリ ハマタシガ、チャーン ナランタン(出来る限り頑張ったが、どうしにもできなかった)。
ナルクェームン
ずる賢い者。理屈っぽい者。したたか者。
- 用例
- ナルクェームン ナティ ウヤヌ イーシェー ムル チカン(ずる賢い奴なので、親の言うことはまったく聞かない)。
- メモ
- 音:ナークェームン・ナルケームン。
ナルケームン
ずる賢い者。理屈っぽい者。したたか者。
- メモ
- 音:ナルクェームン・ナークェームン。
ナルッテン
滑りやすい様。
- 用例
- ナルッテン ソーグトゥ キー チキリヨー(滑りやすいから気をつけなさいよ)。
- メモ
- 類:ナンドゥルサン・ナンルラハン。
ナルビチ
なるべく。
- 用例
- チムヒガンラー ナルビチェー イカンシェー マシ(気がすすまないなら、なるべくは行かない方がいい)。
ナルフドゥ
なるほど。
- 用例
- ナルフドゥ ンチャ イャーガ イータシェー アタトーサ(なるほどそうさ、貴方が言ったのは合っているさ)。
ナレーガタ
習い方。
- 用例
- トーンカイ ナレーガタ シーガ ゥンジャン(唐へ習いに行った)。
- メモ
- 類:ムンナレー。
ナンカ
死後7日目ごとに49日まで行われる法事。
- 用例
- ナンカネー ハカカイン イチュン(ナンカには墓にも行く)。
- メモ
- 類:ナンカジューコー。
ナンカジューコー
死後7日目ごとに49日まで行われる法事。
- 用例
- ナンカジューコーネー ウチャコー メンシェーンドー(ナンカジューコーにはお客さんもいらっしゃるよ)。
- メモ
- 類:ナンカ。
ナンカヌシーク
正月七日の節供。
- 用例
- ナンカヌシークヤ トートーメンカイン ウサギーンドー(七日節句には仏壇にも供えるよ)。
ウヮークルシーネー、ナンカヌシークーヤ ミミガーヤ ウチョーキヨー(〔正月用に〕豚を屠殺したら、七日の節句用の耳皮は置いておきなさいよ)。
- メモ
- 音:ナンカノシーク。
正月7日に、正月用に潰した豚の霊を供養する意味でナンカヌシークを行う。師走27日に潰して、27日から正月三が日を外せば、7日が初七日に当たるので豚の初七日(死後7日目の法事)と言われた。
またミミガーユールー(耳皮夜)といって、塩漬けしたミミガー(耳皮)とチブルガー(頭皮)を調理し、豆腐や山芋等の茶請けと一緒に平バーチ(大皿)に盛り、夜、仏壇に供える。
仏壇の花米など供え物や若松などを片付けるので、その花米で雑炊を作る家庭もあった。
ナンカノシーク
正月七日の節供。
- メモ
- 音:ナンカヌシーク。
ナンギ
難儀。苦労。
- 用例
- ナンギディ イランヨークー ヘーク ティー イジカシェー(難儀と言わずに早く手を動かしなさい)。
- メモ
- 類:ナンジ。
ナンギタンギ
難儀や苦労を強調した言葉。
- 用例
- ナンギタンギ シ メーナチ シクチシン ティーチン クラシガタヤ ラコー ナラン(どんなに難儀をして毎日仕事をしても、ちっとも生活は楽にならない)。
- メモ
- 音:ナンジクンジ。
ナンクル
自然に。ひとりでに。
- 用例
- ワラビヤ ウヤー ヲゥランティン ナンクル フルイーティ イチュン(子どもは親はいなくても、ひとりでに成長していく)。
ナンクル ナイン
何とかなる。
- 用例
- ナンクル ナイサ(何とかなるさ)。
ナンクルミー
自生。
- 用例
- ゥンマンカイ ミートーシェー ムル ナンクルミール ヤル(そこに生えているのは全部自生だよ)。
ナンクヮー
カボチャ。南瓜。
- メモ
- 音1:ナンクヮン。音2:チンクヮー。
ナンクヮン
カボチャ。南瓜。
- メモ
- 音1:ナンクヮー。音2:チンクヮー。
ナンジ
難儀。苦労。
- 用例
- ナンジヤ コーティヤティン シーリヌ クトゥバン アン(難儀は買ってでもしなさいという言葉もある)。ヌーン ナンジン ネーン(何の苦労もない)。
- メモ
- 音1:ナンギ。
難儀するということは、仕事を多くする、修行をする意味でもあることからそういわれた。
ナンジクンジ
難儀や苦労を強調した言葉。
- 用例
- チャッサ ナンジクンジ シン、ティーチン ジノー タマラン(どんなに難儀をしても、ちっとも金は貯まらない)。
- メモ
- 類:ナンギタンギ。
ナンジサー
難儀ばかりしている人。
- 用例
- ナンジサーヤ、チャー ナンジサー ヤサ(難儀ばかりしている人は、いつも難儀ばかりしている)。
- メモ
- 対:ラクサー(楽ばかりしている人)。
ナンジディマ
難儀手間。手間賃。
- 用例
- ナンジディマヤ ハラリヨーヤー(難儀した分の手間賃は払いなさいよ)。
ナンジャ
銀。
- 用例
- ナンジャガーミ(銀〔塩〕の入った甕)。
ナンジャガーミ
銀(塩)の入った甕。
- メモ
- ナンジャ(銀)は塩の美称語
ナンジャギーファー
銀のかんざし。
- 用例
- ナンジャギーファーヤ ワッターガー コーイハンタン(銀のかんざしは、私たちには買えなかった)。
- メモ
- 類:ナンジャジーファー。
ナンジャジーファー
銀のかんざし。
- 用例
- ワンネー ダキジーファービカーンル アグトゥ ナンジャジーファーン フーサンレー(私は竹の簪しか持ってないから、銀のかんざしも欲しいよ)。
- メモ
- 類:ナンジャギーファー。
ナンジャマース
銀の塩。塩の美称語。
- メモ
- →クガニマース。
ナンジュ
たいして。それほど。あまり。
- 用例
- クンドゥヌ シバイヤ ナンジュ アランタン(今度の芝居はたいしたことなかった)。
ナンジュ ムヌン イラン(そんなに物も言わない)。ナンジョー アイビラン(それほどではありません)。ナンジュネーン(あまり無い)。
- メモ
- 音1:ナンズ。
ナンズ
たいして。それほど。あまり。
- 用例
- タカハヌ ワリネー、ナンズ マーサーネーンタン(高い割には、たいして美味しくなかった)。
- メモ
- 音1:ナンジュ。
ナンタラガーキー
何の関心もない人。どうでもいいような人。
- 用例
- ワッター ユメー ナンタラガーキー ナティ!(私の嫁は何の関心もない人で!)。
ナンチキ
こげ。焦げ付き。
- 用例
- ヒーヌ チューハヌ ナンチキ クガリトーシガ(火力が強くて焦げているよ)。
- メモ
- 音1:ナンチチ。
ナンチチ
こげ。焦げ付き。
- 用例
- ナンチチン カメーカラー クスイ ヤサ(こげも食べてしまえば良いもんだよ〈薬だよ〉)。
- メモ
- 類:ナンチキ(こげ)。
ご飯などが焦げ付いたもの。
ナンチチカジャ
こげ臭い。
- 用例
- ナンチチカジャ スシガ ヌー ニチョーガ?(焦げ臭いが、何を煮ているの?)。
ナンティン
ナンテン。南天。
- 用例
- ナンティンヤ ソーグヮチニ カジャイネー カリーナムンドー(南天は正月に飾ると縁起がいいよ)。
ナンデンサー
桑の実。
- 用例
- ワッタガ グナサイネー ナンデンサーン ユー カムタン(私たちが小さい頃は、桑の実も良く食べよった)。
- メモ
- 類:ナンジサー。
ナントゥ
何回。何度。どんなに。
- 用例
- ヤナワラバーヤ ナントゥ イチン チチクヮーン(嫌な子はどんなに言っても聞かない)。
ナントゥー
年頭餅。餅米に味噌や黒糖を混ぜて作る。
- 用例
- ソーグヮーチネー ナントゥーガ カマリーグトゥ タヌシミ ヤタン(正月にはナントゥーが食べられるので楽しみだった)。
- メモ
- 類:ナントゥーンス。
もち粉に味噌と黒糖と胡椒などを加えて、最後にゴマやピーナッツで飾って、月桃の葉の上に乗せて蒸して作る。
ナントゥーンス
年頭餅。餅米に味噌や黒糖を混ぜて作る。
- 用例
- アンマーガ チュクイル ナントゥーンスヤ ヌーヤカ マーサタン(母が作るナントゥーンスは何よりも美味しかった)。
- メモ
- 類:ナントゥー。ナントゥー参照。
ナンドゥチ
何時。
- 用例
- ウヤヌヤーカイヤ ナンドゥチ ハイガ?(実家には何時に行くの?)。
ナンドゥチヤティン
何時でも。
- 用例
- アチャヤ ヒマ ヤグトゥ ナンドゥチヤティン シムンドー(明日は暇だから、何時でもいいよ)。
ナンドゥルー
①すべっこいもの。②締まりのない人。けじめのない人。
- 用例
- ②ナンドゥルーナティ ヌー ティーチン シーアーシーサン(けじめがなくて、何ひとつ仕上げることができない)。
ナンドゥルサン
滑りやすい。つるつるしている。滑らかである。
- 用例
- ナンドゥルサン ミーカラヤ アッカンキヨー(滑りやい所からは歩くなよ)。
ナンドゥルクシ(滑りやすいようにして)。
- メモ
- →ナルッテン。
ナンバン
南蛮。南蛮焼きの甕〔かめ〕。
- メモ
- 類:ナンバンガーミ。
ナンバンガーミ
南蛮焼きの甕〔かめ〕。
- メモ
- 類:ナンバン。
ナンマーチ
並松。松並木。
- メモ
- 音:ナンマチ。松並木をそう呼び表し、各所にそうした場所があった。現在の国道58号は、首里王府時代の宿道と呼ばれた主要道で、戦前までは松並木があった。特に伊良皆から比謝に至る並松は見事だった。比謝矼に向かうと道沿いが集落となり並松はなかった。
ナンマチ
並松。松並木。
- メモ
- 音:ナンマーチ。ナンマーチ参照。
ナンルラハン
滑りやすい。
- 用例
- カーヌ ハタヤ ンリティ ナンルラハンドー(井戸の側は濡れて滑りやすいよ)。
- メモ
- →ナルッテン。
読込中...