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- しまくとぅば単語帳:ナ
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ナー
~ずつ。
- 用例
- アマクマナー(あちこちずつ。あちこちに一定量の集まりがある)。
ナー
あなた。
- メモ
- 2人称単数。年上のいとこなど少し目上の人にいう軽い敬語。
ナー
もう。
- 用例
- ナー ジカンナトービーシガ シコートービーミ?(もう 時間ですが 準備はできていますか?)。ナー デージ(もう大変だ)。
ナー
庭。
- 用例
- ナーヲゥティ フシカブ フーチョーン(庭で 切り干し大根を 干している)。
ナー
縄。
- 用例
- アミフイグマイニ ナール ノートーンレー(雨降り籠もりで家に居るので 縄を 綯っているんだよ)。
ナー
名。名前。
- 用例
- イャー ワラベー ヌー ナーヤタガ?(君の 子どもは 何という 名前だったねぇ?)。イャーヤ ナーヤ ヌーンリ イガ(お前は名前は何というか)。
ナー
門。
ナーイ
まだか。
- 用例
- トーイ、ナーイリヌ アタイヌ ドゥシ(もういいか、まだかと言い合える仲の友だち)。
- メモ
- トーイガックイ・トールガックイは子どもの遊びでかくれんぼのこと。「トーイ」「ナーイ」(もういいかい)と鬼が聞くと、「ナーダ(まーだだよ)」、「シムサ(もういいよ)」と答え遊んだ。
ナーイーイー
それぞれが勝手に物を言うこと。
- 用例
- ナーイーイーシーネー ハナシヤ ティーチン マトゥマランシガ(それぞれが勝手に話すと 話は ちっとも まとまらないよ)。
ナーイリ
名前の知れた。
- 用例
- アレー ナーイリ ヌスルヤタン(彼奴は 名の知れた 盗人だった)。
ナーイルー
名前の知れた悪い人。
- 用例
- ナーイルー ヤタシガ ナマネー マットーバ ナトーン(名の知れた悪人 だったが 今では まともに なっている)。
ナーイルムン
名の知れた人。
- 用例
- ナーイルムンヤテールバー(名の通った人)。
ナーウガン
庭御願。
- メモ
- 仏壇にはお供えせずに、庭で土の神様、木の神様、ニーヌファ(子の方向)に向かって拝んだ。8月10日。グシチ(すすき)をサン結びにして、子の方、午の方に向かって屋敷いっぱいにシバを差した。入り口、豚小屋の角にも差した。線香6本とウチャナクを供えて祈願する。
ナーウグヮン
庭御願。
- 用例
- ナーウグヮン ウサギーン(庭御願を する)。
- メモ
- 旧暦八月十五夜の御願のひとつで、月が上がった頃にナーウグヮンを行う。フチャギ(小豆をまぶした餅)やフシカブズーネー(切干大根の炒め物)、シルビー(脂身の多い肉)2皿、カラスグヮー(アイゴの稚魚)2皿、芋を潰したのを低い円錐状にしたのに角をつけたような恰好のものを3個供えた。その後、庭に出て筵を敷き円座になってウチチウグヮン(御月御願)を行うが、それは各家庭で拝むのではなく、ムートゥヤー(元家・本家)や実家で行った。屋敷近くに拝所がある所、又は十字路に面している角の家が行ったという伝承もある。
ナーウミーウミー
それぞれの思い。
- 用例
- ナーウミーウミー ユー カンゲーティ チュクラットーン(それぞれの思いで 良く 考えて 作られている)。
ナーカ
なか。あい中。
- 用例
- ワッターヤートゥ イッターヤートゥヌ ナーカカイアタン(私の家と 貴方の家の あい中にあった)。
- メモ
- 類:タバサ(なか・あい中)。
ナーカガー
井戸の名。
- メモ
- クラガーと同じぐらいの深さを掘って水が出てきた。
ナーカガタミ
桶半分の水。
- 用例
- アミチュージカイ チカイヌ ミジヤ ナーカガタミシ クリ チュータン(湯灌に 使う 水は 桶の半分 汲んで 来た)。
- メモ
- 死者の湯灌に使う水は、ナーカガタミといって男性2人で桶に半分くらいの水を入れて来た。
ナーガティ
もうすぐ。
- 用例
- ナーガティニーシン(もうすぐ煮えるのも)。
- メモ
- ナーヤガティと同義。
ナーカメンジキ
【植物】コメツブウマゴヤシ。
- 用例
- ナーカメンジキヤ ウミバタンカイ ミートータン(コメツブウマゴヤシは 海岸に 生えていた)。
ナーガン
庭御願。
ナーカンゲーカンゲー
それぞれの考え。
- 用例
- ウレーナー ナーカンゲーカンゲールヤグトゥ シカターネーンサ(それはもう それぞれの考えだから 仕方がないよ)。
ナーギーガー
人の意見を聞かず自分本意のことだけを通す人。
- 用例
- ナーギーガーシ ドゥーヌ ウミービカーン トゥースンディスン(人の意見を聞かずに 自分の 思いだけを 通そうとする)。
ナーギムン
土産。
- 用例
- ナーギムン ムッチ ゥンジャレー トゥントゥルモーカースカ ウッサソータン(土産を 持って 行ったら 飛び上がるほど 喜んでいた)。
ナーク
【哺乳類】馬〔ウマ〕の一種。宮古馬。
- メモ
- 体は小さいが力があったので荷馬車には殆ど宮古馬が使われた。
ナーク
地名(宮古)。
ナーク
脈。
- 用例
- アンマサイネー ナークン トゥッテーヲゥイシーヨー(気分が悪かったら 脈を 取ったりしなさいよ)。
ナーク ウッチョーン(脈うっている)。ナーク サーティンリ(脈に触れてみて)。
ナークウマグヮー
【哺乳類】馬〔ウマ〕の一種。宮古馬。
ナークゥンマ
【哺乳類】馬〔ウマ〕の一種。宮古馬。
ナークェームン
悪知恵があること。理屈っぽい人。
- 用例
- ワッター ワラベー ナークェームンナティ ハナシーンナラン(私の 子どもは 理屈っぽくて 話にもならない)。
ナークトゥヤー
手の脈をとって占いをする人。脈取り。
- 用例
- ンカシェー ナークトゥヤーン メンシェータンヤー(昔は 脈取りも いらっしゃったね)。
- メモ
- 脈を取るということで、医療関連ではなく占う場合のことである。
ナーサティ
翌々日。
- 用例
- ソーグヮチヤ ナーサティ ナトーンドー(正月は 翌々日に なっているよ)。
ナーシー
~沿いに。~辺りに。~近くで。
- 用例
- クラナーシー(倉近くで)。カーラナーシー(川近くで)。
- メモ
- ナーリーと同義。
ナージキ
名付け。
ナージキー
命名の儀式。
- 用例
- ナージキーネー ナーチキヤーガ ナージキカカン カンティ アカングヮダチ ナーチキータン(命名には 名をつける人が 命名カカン〔下裳〕を 被り 赤子を抱いて 名をつけた)。
- メモ
- 赤子が生まれたその日に、主に祖母が「ナージキー(命名式)」とよばれる命名の儀礼を行った。その時の名前は仮の名のワラビナー(童名)で、戸籍に記載されることはない。名前が決まると、ヒヌカン(火の神)や仏壇に報告した。
ナージキカカン
名付け下裳。
- 用例
- パーパー ナージキカカンヤ マーカイ ウチェーガヤー(お婆さんの ナージキカカン〔名付け下裳〕は 何処に 置いてあるの)。
- メモ
- 赤子が生まれ童名が決まると年配の女性がナージキカカン(名付け下裳)といって、白い未使用の下着を被ってヒヌカン(火の神)に報告して拝んだ。
ナージチュー
【植物】ハイキビ。
ナーシビ
【植物】茄子。
- 用例
- ナーシビン ウッサ ディキトールヤー(ナスビも 沢山 出来たね)。
- メモ
- 類:ナスビ。
ナーシル
苗代。
- 用例
- イニヤ ナーシルヲゥティ スダティティカラル イーユンドー(稲は 苗代で 育ててから 植えるんだよ)。
- メモ
- 田んぼに植える苗を育てる場所として、田んぼの隅の方に苗代があった。
ナーシルー
苗代。
ナーシルバル
苗代原(高志保の小字)。
ナーダ
まだ。未だ。
- 用例
- ウヌワラベー ナーダ ケーテー クーンナー?(その子は まだ 帰って 来ないの?)。
ナーチャ
翌日。
- 用例
- ヤシェーン ウヌママ ソーチーネー ナーチャマディネー ネーインドー(野菜も そのままに しておくと 翌日までには 萎えるよ)。
ナーチャミー
人が亡くなった翌日の墓参り。
- 用例
- ナーチャミーヤ アサ ヘーク ゥンジクーワ(ナーチャミーは 朝 早く 行って来なさい)。
- メモ
- 人が亡くなった翌日の墓参り。地域によって差はあるが、3日から約1週間通うところが多い。ミジマチを終えた午後に重箱を持って墓に参る。重箱は餅重2つにカティムン(おかず)重が2つのチュクン準備する。ミジマチに供えた花木などは取り替え、列席者は香代を出す。
ナーチリヂリ
それぞれが別れていく。散り散りになる。
- 用例
- ヤーニンジュン ナーチリヂリ マーカイガ ハチャラー ワカランタン(家族も 皆散り散りになって どこに 行ったのか 分からなかった)。
ナートゥメーイドゥメーイ
それぞれが勝手に探すこと。
- 用例
- ナートゥメーイドゥメーイ カメーティハインテー(それぞれが勝手に 探していくさ)。
ナーナー
いい加減。適当。
- 用例
- ナーナーシェー ワジャーナランシガ(いい加減では 仕事はできないよ)。
ナーナーメー
それぞれに。
- メモ
- 類:ナーメーメー(それぞれに)。
ナーバ
【植物】きのこ。
- 用例
- ナーバヤ カマランヌーンアグトゥ キーチキリヨー(キノコは 食べられないのもあるから 気をつけなさい)。
- メモ
- 「ナーバ」は食用になるものと毒性のものがある。一般的に庭の湿った所にはよく「ミミグイ(きくらげ)」が生殖していた。
ナーバ
梅毒〔ばいどく〕。
ナーハイバイ
それぞれが勝手に行動する。
- 用例
- ウッタガ スルワジャヤ チャー ナーハイバイヤサ(彼奴らが することったら いつも ナーハイバイ・それぞれが勝手に行動している)。
ナーバル
梅毒〔ばいどく〕。
- 用例
- ワンガ ナーバル カカトーンレー ターニン イランキヨー(私が 梅毒に 罹ったとは 誰にも 言わないでね)。
- メモ
- 類:チュラガサ(梅毒)。
ナービ
鍋。
- 用例
- チュ ウーサヌ チャー マギナービンカイ ニチョーン(人が 多いから いつも 大きな鍋で 炊いている)。
ナービカチカチー
【虫】セミの一種。アブラゼミ。

- 用例
- アサ ヘークカラ ナービカチカチーガ ナチ ミンチャサン(朝 早くから 油蝉が 鳴いて やかましい)。
ナービカチュー
【虫】セミの一種。アブラゼミ。

ナービカチルー
【虫】セミの一種。アブラゼミ。

ナービチュクヤー
鋳物屋〔いものや〕。鍋つくり屋。
ナービナク
鍋之甲。鋳掛け屋。
- メモ
- 鋳物の修理を行う家、その屋号。宇座では旧家として字でその位牌、墓などを拝している。楚辺ではかつては、アシビ衣装を預かる家で、その家の側にシーシヤー屋もあり、獅子の管理もそこがやっていた。
ナービナクー
鋳掛け屋〔いかけや〕。
- 用例
- ナービナクーンカイ フルナービ ノーシミーン(鍋の修繕屋に 古い鍋を 修繕させる)。
- メモ
- 鍋などの穴をふさぐ修繕屋。
ナービナクー
鍋之甲。鋳掛け屋。
- メモ
- 鋳物の修理を行う家、その屋号。宇座では旧家として字でその位牌、墓などを拝している。楚辺ではかつては、アシビ衣装を預かる家で、その家の側にシーシヤー屋もあり、獅子の管理もそこがやっていた。
ナービナクーサー
鋳掛け屋〔いかけや〕。
- メモ
- 鍋などの穴をふさぐ修繕屋。
ナービヌヒング
鍋底につく煤〔すす〕。
- メモ
- 赤児が夜外出するときは、アンマークートゥーと唱えながら鍋の煤を子どもの額に付けた。
ナービヌヒングー
鍋底につく煤〔すす〕。
- 用例
- チラカイ ナービヌヒングーガ タックヮトーン(顔に 鍋ずみが ついている)。
ナービヌフタ
鍋蓋。
- 用例
- ナービヌ フタヤ マーンカイガ ウチャラー カメーティン カメーララン(鍋の 蓋は 何処に 置いたのか 探しても 見つからない)。
ナービラ
~し、~してみましょう。
- 用例
- ハナシー シ ナービラ(話をしてみましょう)。
ナーヒン
もっと。
- 用例
- イャーヤ ナーヒン ヌーガラ フーサルアリー?(お前は もっと 何か 欲しいのか?)。ナーヒンウン(もっといる)。
ナーヒングヮー
もう少し。
ナーフィン
もっと。
ナーフヮクトゥバ
那覇言葉。
ナーベーラー
【植物】ヘチマ。
- 用例
- ナーベーラーヤ アンダー イリランヨークー ウヌママル ニーンドー(へちまは 油は 入れずに そのまま 炒めるんだよ)。
- メモ
- ヘチマは、皮をむき、鍋で炒めると水分が出るので、油は入れずにそのまま炒める。
ナーベーラー ヌ カジ
ヘチマを乾燥させて作ったたわし。
ナーベーラージー
ヘチマのように垂れ下がった老女の乳房。
ナーボーチ
庭ぼうき。
- 用例
- チカインディサレー ナーボーチヌ カメーララン(使おうとしたら 庭ぼうきが 探せない)。
ナーマイ
まだねぇ。まだか。
- 用例
- ヤガテー ンケーヤーチューヌハジヤシガ ナーマイ?(やがて 迎えが 来るはずだが まだね?)。
- メモ
- 類:ナーライ(まだね)。
ナーメーメー
それぞれ。銘々。各々。
- 用例
- ナマカラー ナーメーメー カンゲーリヨー(今からは それぞれで・各々で 考えなさいよ)。ナーメーメー ヤーンカイ(それぞれの家に)。
ナーメーメークル
各々で。
- 用例
- ナーメーメークルシ ドゥーヌムノー カメーリヨー(各々で 自分の物は 探しなさいよ)。
ナーヤアラン
~しても飽き足らず。
- 用例
- アッサ クィティン ナーヤアラン(あんなにあげても満足しない)。クッサ カリン ナーヤアラン(こんなに食べてもまだ食べたい)。
- メモ
- トーヤアラン、ナーアランとも言う。
ナーヤーン
再来年。
- 用例
- ナーヤーンナイネー イッター ワラビン ガッコー アッチ―サニ(再来年になると 貴方たちの 子どもも 学校に 入学するでしょう)。
ナーヤガティ
もうやがて。
- 用例
- ナーヤガティ アンマーヤ ケーティ チューンドー(もうやがて お母さんは 帰って 来るよ)。
ナーライ
まだねぇ。まだか。
- 用例
- キサカラ マッチョーシガ ナーライ?(さっきから 待っているが まだね?)。
- メモ
- 類:ナーマイ(まだね)。
ナーラビ
若い娘。
- 用例
- ナーラビンチャー ウチスルイネー アンシ チュラムンヤル(若い娘たちが 揃うと とても きれいだね)。
ナーラビグヮー
恋愛。
ナーラビワカムン
若い娘と青年。
- 用例
- ナーラビワカムンチャー アチマティ ウドゥイハニ ハネーチョーン(若い娘と若者・男性が 集まって 踊って 賑やかだ)。
ナーランクトゥ
いまだかつてないこと。
- 用例
- アリガ ワッタンカイ ヌーガラ ムッチ チューンディシェー ナーランクトゥヤン(彼が 私の所に 何か 持って くるということは いまだかつてないことだ)。
ナーリー
~沿いに。~辺り。
- 用例
- アブシナーリー アッチュン(畦沿いに歩く)。カーラナーリー(川の辺り)。
ナーリー
~格好。
- 用例
- ヒンスーナーリー(貧相な格好をして)。
ナーンアラン
~では飽き足らず。
- 用例
- クルチンナーンアラン(殺すだけでは飽き足らず)。
ナーンケーンケー
銘々の好み、向き不向き。
ナーンチャ
もう、だって。
- 用例
- ナーンチャアンヤルバー(だって、そうでしょう)。
ナーンチュナティ
一昨年。
- 用例
- アレー ナーンチュナティ ヤタガヤー ウベー ネーンレー(あれは 一昨年 だったかな 記憶に ないよ)。
ナイ
~と。
- 用例
- カジヌブーナイ(風がビュービューと)。クヮタナイ(グツグツと)。バンナイ(バンバンと)。ゴンナイヌディ(ごくごくと飲んで)。ソーロナイ(ソロソロと)。クヮンナイ(クヮンクヮンと)。
ナイガター
なりそう。
- 用例
- アヌタイヤ ヤガテー マジョーン ナイガターヤン(あの2人は やがて 一緒に なりそうだ)。
- メモ
- 類:ナイギサー(なりそう)。
ナイギサー
なりそう。できそう。
- 用例
- イャーヤ チューヲゥイティ ナーギサーヤミ?(君は 今日で できそうねぇ?)。
- メモ
- 類:ナイガター(なりそう)。
ナイグヮー
果実。実。
- メモ
- パパイヤなど比較的大きな実。
ナイチナレー
内地の習慣。
ナイチャー
内地の人。日本本土の人。
ナイバハラー
なりたかったら。
- メモ
- ナイブサラーと同義。
ナイハンスン
なり損なう。
- 用例
- シバヤヌ ウフヤク ナイハンスン(芝居の 大役を なり損なう)。
ナイムン
果物の総称。実。
- 用例
- ンカシヌ ナイムンディーネー キンブソーナムンガ ウーサタン(昔の 果物といったら ミカン類が 多かった)。
- メモ
- 生り物。
ナイムン
鳴り物。
- 用例
- ナイムヌン ウトゥタカダカートゥ ハネーチョーサヤ(太鼓や三線も 音高々と にぎやかだね)。
- メモ
- 太鼓や鉦、三線等の音の出る物にナイムンといった。
ナイン
(ある状態に)なる。
- 用例
- チャー ナトーガ(どうなっているか)。
ナイン
出来る。できる。
- 用例
- ウッサヤレー ドゥーチュイシ ナイン(それだけなら 一人で 出来る)。
過:ナタン(出来た)否:ナラン(出来ない)希:ナイブサン(出来たい)継:ナトーン(出来ている)。
ナエーティ
要領よく。
- 用例
- シクチェー アシガカンヨークー チャー ナエーティル スンドー(仕事は 焦らずに いつも 要領よく やるんだよ)。
ナガー
【爬虫類】ヘビの総称。
- 用例
- ナガーガ ヲゥンドー(ヘビがいるぞ)。
ナガー
長いもの。
ナガアミ
長雨。
- 用例
- ナガアミヌ チヂチ ハルシクチン ナラン(長雨が 続いて 農作業も できない)。
ナカイーバル
中上原(楚辺の小字)。
ナカイービ
中指。
- 用例
- クサカインディ ナカイービ ヤマチネーン(草を刈りていたら 中指を 怪我してしまった)。
ナカイリ
仲介。
- メモ
- 他字など牛を購入する場合に仲介に立って見定めてくれる人。地人にナカイリを頼んだ時は2円ぐらいを謝礼としてあげる習慣が恩納村から以北、国頭にはあったが、村内ではお金をあげることはなかった。
ナカイリ
仲人。
- 用例
- ニービチ ウワティカラ ナカイリカイ グリージシーガ イチュン(結婚式が 終わってから 仲人の所に お礼しに 行く)。ナカイリシミティ(仲人にして)。
- メモ
- 類:ナカダチ(仲人)。
ナカオーキバル
中大木原(大木の小字)。
ナカガーバル
中川原(渡慶次の小字)。
ナガガカイ
ひとつの物事に長時間かかっていること。
- 用例
- イャームノー ナガガカイ ソーシガ トゥジュマイヤスミ(君は 長いこと罹って いるが やり遂げきれるねぇ?〔君のは 長くかかって いるが やり終えることができるか?〕)。
ナカグー
芭蕉の幹の中の部分。
- 用例
- バサーヌ ナカグー サカチ ウリカラル ヲゥー トゥイタン(芭蕉の幹の中の部分を 裂いて それから 繊維を 取った)。
ナカグシ
中串。跡継ぎ。
- 用例
- ヤーチュイガ ナカグシ(お前一人が跡継ぎ)。
ナカグミ
茶色の半襦袢。
- 用例
- ナカグミヤ カミンチュガ チチメータン(ナカグミ〔茶色の半襦袢〕は 神人が 身に着けていた)。
- メモ
- 神行事の際に神人が着る、茶色の半襦袢のことで、その上からカカンを来て、白の神衣装をまとった。
ナカグル
中頃。
- 用例
- ハチグヮチヌ ナカグル コーイムンシーガ イカヤー(8月の 中頃 買い物に 行こうね)。
ナガサクバル
長佐久原(比謝の小字)。
ナガサン
長い。
- 用例
- ウヌ ウービヤ ワンニンカイヤ ナガサン(その 帯は 私には 長い)。
- メモ
- 類:ナゲーサン(長い)。対:インチャサン(短い)。
ナガシ
時雨。夕立ち。にわか雨。
- 用例
- ウヌ アメー ナガシルヤグトゥ イットゥチャネー ハリーサ(この 雨は にわか雨だから 一時したら 晴れるさ)。
- メモ
- 「ナガシ」夏の午後から夕方にかけてよく見られる天気。激しいにわか雨を伴う意味と、秋の末から冬の初めごろに降ったりやんだりする小雨のこともいう。
ナガシアミ
時雨。夕立ち。にわか雨。
- 用例
- ナガシアミルヤグトゥ イットゥチャ クヮックトーカナ(にわか雨だから 一時は 隠れていよう)。
ナカジル
サンシン(三線)の真ん中の弦〔げん〕。
- メモ
- 低い音の弦はヲゥージル、高い音の弦はミージル。
ナカジン
中央。
- 用例
- チカサヤカ ナカジンヲゥティ ヰチョーカナ(近い所より 中の方に 座っておこう)。
ナカズニガー
仲宗根ガー。古堅の拝所の名称。
- メモ
- 仲宗根カーとも言う。古堅集落の発祥に関わる仲宗根家の屋敷跡にあるカー。井泉ではなく今帰仁に向かって遥拝するために造られた参り井戸だと言われている。
ナカセーラバル
仲石良原(波平の小字)。
ナガタ
地名(読谷村長田)。
ナカタゲー
仲たがい。
- 用例
- シージャトゥ ナカタゲーシ イチカラン アーテーネーン(兄と 仲たがいして 長いこと 会ってない)。
ナカダチ
仲人。
- 用例
- ナカダチヤ タヌリチー?(仲人は 頼んで来たね?)。
- メモ
- 類:ナカイリ(仲人)。
ナガタバル
長田原(長田の小字)。
ナガタバル
長田原(牧原の小字)。
ナガチヂチ
長続き。長引く。
- 用例
- カジヒチ ナガチヂチシ イッチン ノーラン(風邪が 長引いて いつまで経っても 治らない)。
ナカチネー
中流家庭。
ナカチバル
中地原(喜名の小字)。
ナカチバル
仲地原(伊良皆の小字)。
ナガチビ
長居。長座。
- 用例
- チュヌヤーカイヤ ナガチビェー サンキヨーヤー(他人の家には 長居は するなよ)。
ナガチビサー
長居する人。
- 用例
- アレー ナガチビサーヤグトゥ イチガ ケーイラー ワカランドー(彼は 長居する人だから 何時 帰るか 分からないよ)。
ナカティー
中くらいの。
- 用例
- ワームノー ナカティーカラ ムッチ クーワ(私のは 中くらいのから 持って 来なさい)。
- メモ
- 類:ナカムイグヮー(中くらいの)。
ナガドウバル
長堂原(宇座の小字)。
ナガニ
背中。
- 用例
- カーミーヌ ナガニ(亀の背中)。
ナガニー
背中。
ナガニジシ
背肉。ロース肉。
ナガニブーニー
背骨。
ナガニブニ
背骨。
ナガニブニー
背骨。
ナガニン
長年。
- 用例
- ナガニン イチャテーンランタルムン アッタニ ハイイチャティネーン(長年 会ってみなかったのに 急に 出会ってしまった)。
ナカヌカー
湧泉の名。洗濯用。
ナガヌチ
長命・長生き。
- 用例
- ウンジョー ナガヌチ シンソーリヨー(貴方は 長生き してくださいよ)。
ナカバーヤ
家の柱のひとつ。家の中央にたつ柱。
ナカバシル
部屋と部屋を仕切った戸。
- 用例
- イクサユーネー ヌーン ネーングトゥ チュヌ マーシーネー ナカバシル ハンチ ウリンカイ ヌシティ ハカマディ ソーティ イチュタン(戦争中は 何も ないから 人が 亡くなったら 戸板を 外して それに 載せて 墓まで 連れて 行った)。
- メモ
- 戦争中に亡くなると、葬式もあげられず、龕も出せなかったので、戸板を外してそれに載せて墓まで運んだ。
ナガハマ
地名(読谷村長浜)。
ナガハマー
甘藷の品種。
ナガハマガー
長浜川。長浜の地名、川の名称。
- メモ
- 洗濯に利用した。長浜川一帯はかつて豊かな田園地帯だった。かつて海に注ぐ長浜川は、座喜味城跡の麓まで繋がり、座喜味城を築城した護佐丸は、この川を利用し物資を運んだと考えられている。現在は長浜ダムが建設されている。
ナガハマチュラー
長浜美人。
ナガハマンチュ
長浜の人。
ナカバル
中原(喜名の小字)。
ナカバル
中原(渡具知の小字)。
ナガビチュン
長引く。
- 用例
- カジヒチヤ ヘーク ノーサンネー ナガビチュンドー(風邪は 早く 治さないと 長引くよ)。
ナカブクバル
仲袋原(伊良皆の小字)。
ナカブクバル
仲袋原(長浜の小字)。
ナガボーヤー
寝そべる。横になること。
- 用例
- アマヲゥティ ナガボーヤーシ ニンジクローン(あそこで 横になって 寝入っている)。
ナカミ
内臓。豚などの内臓。
- メモ
- 食品としての名。
ナガミ
眺め。
- 用例
- ヤマンカイ ヌブイネー ナガミヌ チュラサン(山に登ると 眺めが きれいだ)。
ナガミーン
眺める。
- 用例
- ヤマヌ ウヮービカラ ナガミーン(山の 上から 眺める)。
過:ナガミタン(眺めた)否:ナガミラン(眺めない)希:ナガミーブサン(眺めたい)継:ナガミトーン(眺めている)。
ナカミチ
中道。
- メモ
- 村内各字にみられる地名。その集落中央にあり主要道となる。綱引きの綱を引いた道。
ナカミチバル
中道原(渡具知の小字)。
ナカムイグヮー
中くらいの。
- 用例
- ワンネー ルクマギーヤ ムッチーサングトゥ ナカムイグヮーカラ チカイサ(私は あまり大きなのは 持てないから 中ぐらいのを 使うよ)。
- メモ
- 類:ナカティー(中くらいの)。
ナガムチ
長持ち。
- 用例
- ウヌ クェーヤ ガンジューサヌ ナガムチソーサ(その 鍬は 頑丈で 長持ちしているさ)。
ナガムン
【爬虫類】ヘビの総称。
- 用例
- ナガムングヮーガ ホーティ ハイタンドー(ヘビが 這って 行ったよ)。
- メモ
- アカマタ、ハブなど。
ナカメー
二番座。居間。
- 用例
- タンメーヤ ナカメーヲゥティ ユクティメーン(お爺さんは 二番座で 休んでいらっしゃる)。
- メモ
- 民家の間取りのひとつ。
ナカメーバル
中前原(渡慶次の小字)。
ナガヤマバル
長山原(長浜の小字)。
ナガヤンメー
病気が長引くこと。
- 用例
- ナガヤンメーカカティ ヤーニンジュンカイ メンドーカキトーン(長い間病気で 家族の 厄介になっている)。
- メモ
- 長い間病気にかかっていること。
ナカユーエー
中祝い。
- 用例
- サンジャーグヮー ウワイネー ナカユーエーヤ マチカンティーヤタン(サンジャーグヮー〔アシビをやるか決める日〕が 終わると ナカユーエー〔中祝い〕が 待ち遠しかった)。
- メモ
- サンジャーグヮー(7月20日)から9月20日(赤犬子祭り)までの間にナカユーエーということで、字負担で豚を潰し盛大に行った。その準備にあたった人たちは豚の解体が終わると、骨で出汁を取った汁を食べ、夜は豚肉料理を作って、アシビの関係者で食した。
ナカユクイ
中休み。休憩。
- 用例
- ナカユクイソーイニ アママデー ゥンジチューサ(中休みしている間に あそこまで 行ってくるさ)。
ナカラ
半分。途中。
- 用例
- ナカラビカーン イッティトゥラシェー(半分くらいまで 入れてちょうだい)。
ナガリ
背中。
- 用例
- ナガリヌ コーサヌ カチトゥラシェー(背中が 痒いから かいてくれ)。ナガリナサーニ(背中にして)。
ナガリーン
流れる。
- 用例
- ウヌミジヤ シチャヌ カーラマディ ナガリーン(その水は 下の 川まで 流れる)。
過:ナガリタン(流れた)否:ナガリラン(流れない)希:ナガリーブサン(流れたい)継:ナガリトーン(流れている)。
ナガリジシ
豚肉の背中の部分。
- 用例
- ナガリジシ コーティクーワ(ナガリジシ・豚肉の背中の部分を 買って来なさい)。
ナガリブニ
背骨。
- 用例
- ナガリブニヌ ヤリ ニンジンナランサ(背骨が 痛くて 眠れもしない)。
ナガワラビ
背がのびた子ども。
- 用例
- ウヌワラベー ユカイ ナガワラビナトールムンナー(その子は だいぶ 背が伸びたね)。
ナガヰー
長居。
- 用例
- ナガヰーシ ユダリティネーンシェー(長居して ゆっくりしてしまったさ)。
ナカンダカリ
地名(読谷村座喜味の字における区分)。
ナギ
長さ。
- 用例
- アマンカイアヌ ボーヤ チャナギ アイギサーガ?(あそこにある 棒は どのくらいの長さ ありそうか?)。
ナギ ナガサン(長さが長い)。ウンナギアル(こんなに長い)。ウンナギグヮールアル(この長さしかない)。
ナギーチラカスン
投げ散らかす。
- 用例
- ナーンカイ イシグー ナギーチラカスン(庭に 石粉を 投げ散らかす)。
ナギーン
投げる。
- 用例
- アママディ マーイ ナギーン(あそこまで 毬を 投げる)。
トゥジンカイ ナギラッティ(妻に捨てられて)。クヮ ナギティ マーヒチ(子を残し亡くなって)。
過:ナギタン(投げた)否:ナギラン(投げない)希:ナギーブサン(投げたい)。
ナギエー
投げ合い。
- 用例
- イシナギエーシーネー アブナサヌ チュンカイ アタイネー デージドー(石の投げ合いをしたら 危ないよ 人にでも 当たったら 大変だよ)。
ナギクムン
投げ込む。
- 用例
- チカーランシェー アマンカイ ナギクムン(使えないのは あそこに 投げ込む)。
ナギトーン
投げる。
- 用例
- ナギトールバー(見捨ててしまった)。
ナキブサー
泣き虫。
- 用例
- イクサユーヤ ナキブサーワラビガ ヲゥイネー イッペー デージヤタン(戦争中は 泣き虫の子が いると とても 大変だった)。
- メモ
- 類:ナチブサー(泣き虫)。
ナギララン
放り出せない。
ナグイ
人糞を豚に食わすこと。
- 用例
- ナマナイネー ンカシヌ ナグイディシェー カンゲーラランヤー(今になっては 昔の 人糞を豚に食わすことは 考えられないね)。
- メモ
- 豚の餌が乏しかった時代、人糞を餌として与えていた。
ナグサミ
慰め。
- 用例
- ナグサミーガディチ ゥンジャシガ ケーテー ナケーチネーン(慰めに 行ったが かえって 泣かせてしまった)。
ナグサミーン
慰める。
- 用例
- ナチョールチュ ンナシ ナグサミーン(泣いている人を 皆で 慰める)。
過:ナグサミタン(慰めた)否:ナグサミラン(慰めない)希:ナグサミーブサン(慰めたい)継:ナグサミトーン(慰めている)。
ナグマガイ
地名(名護の有名な曲がり道)。
- メモ
- 名護曲がり。
ナグリガタナサン
名残り惜しい。
- 用例
- イチヌ ユーナティン チュヌ ワカリディシェー ナグリガタナサンヤー(何時の 世になっても 人の 別れというのは 名残惜しいね)。
ナゲー
長らく。長い間。
- 用例
- イャーヤ ナゲー ミーランタシガ マーガラカイ ゥンジルヲゥティー(君は 長いこと 見えなかったが どこかに 行っていたの?)。
ナギー ウッチャンギーネー(長い間放っておくと)。
- メモ
- 類:ナゲーダ(長いこと)。
ナゲーサン
長い。
- 用例
- アリガ ハナシーヤ チャー ナゲーサン(彼の 話は いつも 長い)。
ナゲーダ
長いこと。
- 用例
- ワンネー ウヤトゥン ナゲーダ イチャテーンランレー(私は 親とも 長いこと 会ってないよ)。
- メモ
- 類:ナゲーサ(長いこと)。
ナゲーナインドー
長くなりますよ。
ナサーウヮー
母豚。繁殖用雌豚。
- メモ
- アヒャーウヮーともいう。
ナサガサー
他人の悪口ばかり言う人。
- 用例
- アレー カーギヤチュラサシガ ナサガサーナティ ナランシガ(あの人は 美人だが 人の悪口ばかり言って 駄目だよ)。
ナサガスン
他人の陰口を言うこと。
- 用例
- イャーヤ トゥーチ チュビカーン ナサガスンヤー(お前は いつも 人の悪口ばかり言っているね)。
ナサキ
情け。思いやる心。
- 用例
- ウレー ワームン ナサキヤグトゥ トゥティトゥラシェー(それは 私の 情け・気持ちだから 受け取って頂戴ね)。
ナサキンネーン
情けない。
- 用例
- ウヤヌヤーカイ チランミシラン ナサキンネーンル(実家に 顔も見せない 情けないね)。
ナサランヌー
できない者。
- メモ
- 生活できない貧乏な者にもいう。
ナシアンダグヮー
体につける油。
- メモ
- 体に塗るもので、今でいうクリームの類い。
ナシーン
なすりつける。塗る。
- 用例
- ヤマチェールトゥクルカイ クスイ ナシーン(怪我をした所に 薬を つける)。
過:ナシタン(塗った)否:ナシラン(塗らない)希:ナシーブサン(塗りたい)継:ナシトーン(塗っている)。
ナシウヤ
生みの親。
- 用例
- クヮヤ チャーシヤティン ナシウヤル カメーティハイル(子どもは どんなことをしてでも 生みの親を 探していく)。
ナジキティ
言い訳にして。理由に。
- 用例
- イチュナサ ナジキティ クトゥワイサ(忙しいことを 理由にして 断るさ)。
ナシグヮ
自分が産んだ子。
- 用例
- ドゥーヌ ナシグヮヤ チャーソーティン カナサルアル(自分が 生んだ子は どんなしていても 愛しいものだ)。
- メモ
- 類:ナシングヮ(自分が生んだ子)。
ナシヂチ
産み月。臨月。
- 用例
- ナシヂチ ナトールムン シクチェー ナエーティシーヨー(臨月に 入ったから 仕事は 要領よくしなさいよ)。
ナジチュー
【植物】ハイキビ。
- 用例
- ナジチューガ ミーレーカラー トゥッティン マタ ミーティチューン(ハイキビが 生えたら 取っても また 生えて来る)。
ナシハンジョー
産し繁盛。子孫繁栄。
- 用例
- アトゥドゥミ アンマーガ ウッサ ナシハンジョー シミテーン(後妻の お母さんが こんなに 子孫繁栄 させてある)。
- メモ
- 子孫が増えること。
ナシヒルギ
子孫を増やす。子孫繁栄。
- 用例
- イッター アンマーヤ ウッサヌ ナシヒルギシ ディカシヤサ(貴方たちの お母さんは これだけの 子孫を残して 幸せだよ)。
- メモ
- 繁栄し広がっていること。
ナシメー
産す前。出産前。出産が近づく頃。
- 用例
- ナシメーナトーシガ ボージャームノー ヌーン シコーテーミ?(出産が近づいているが 赤子の物は 何か 準備はしてあるの?)。
ナシングヮ
自分が産んだ子。
- 用例
- ナシングヮヤ イクタイガ?(子どもは 何人ね?)。
- メモ
- 類:ナシグヮ(自分が生んだ子)。
ナスビ
【植物】茄子。
- 用例
- ナスビェー イフェー ミジンカイ チキトーチーネー アコー ヌギーサ(茄子は 少し 水に 浸しておくと アクが 抜けるよ)。
- メモ
- 類:ナーシビ(茄子)。
ナスン
できる。産む。
- 用例
- ヤーノー ヰナグングヮガ クヮ ナスンドー(来年は 娘に 子どもが できるよ・娘が子どもを産むよ)。
ナダ
涙。
- 用例
- イャー ハナシー チチーネー ナチカサヌ ナダヌル ウティール(貴方の 話を 聞いたら 悲しくて 涙が 落ちる)。
ナダグルグルー
涙ぐんでいる様子。
- 用例
- ウルルカチャレー ナダグルグルーソータン(驚かしたら 涙ぐんでいた)。
ナダソーソー
涙が落ちる様子。
- 用例
- ナダソーソーシ ナチャグトゥ ミーン マッカーラソーン(涙ぽろぽろして 泣いたら 目も 真っ赤になっている)。
ナダヨーサン
涙もろい。
- 用例
- ルク ナダヨーサヌ チャーンナラン(あまりにも 涙もろくて どうしようもない)。
ナチ
夏。
- 用例
- ナチン ウワティ ヤガティカラー ヒークルナイル(夏も 終わって やがてからは 寒くなるんだよ)。
ナチカカイン
泣きつく。
- 用例
- ハジンネーラン ジンヌ ネーンナタレー ワンニンカイ ナチカカインナー(恥もない お金が なくなったら 私に 泣きつくのか)。
ナチカサドゥアル
懐かしいことよ。
- メモ
- 本来は悲しいの意味。懐かしいはアナガチサン。
ナチカサン
悲しい。
- 用例
- イクサユーヌクトゥ ゥンビンジャシーネー ナチカサンヤー(戦争のことを 思い出すと 悲しいね)。
- メモ
- 類:ナチカハン(悲しい)。対:ウッサン(嬉しい)。
ナチカハン
悲しい。
- 用例
- ヘーマーシサル アンマークトゥ ゥンビンジャシーネー ナチカハン(早死にした お母さんのことを 思い出すと 悲しい)。
- メモ
- 類:ナチカサン(悲しい)。
ナチギー
泣き声。
- 用例
- アンシ ナチュタルムンヌ ナチギーン チカランナトーン(あんなに 泣いていたのに 泣き声も 聞こえなくなっている)。
ナチグェーグェー
泣きじゃくっている様子。
- 用例
- チュヌメーヲゥティ ナチグェーグェーシ フージンネーラン(人前で 泣きじゃくって みっともない)。
ナチグリ
夏のにわか雨。夕立。
- 用例
- ナチグリヤ スグ ヤムサ(夏のにわか雨は 直ぐに 止むよ)。
ナチゲェー
大豆の種類。
- メモ
- ウフチジャー(大豆)の種類はオーヒグー、アンダー、ナチゲェー(シルチーとも言った)があった。各戸で味噌や豆腐を作ったので、トーマーミ(蚕豆)とウフチジャーは多く栽培された。
オーヒグもタカアンダーも小粒で、短い径は4ミリほど。オーヒグは青ヒグ。その名の通り、熟しても青い色が残る。タカアンダーは、名前からアンダー=油分が多いという意か。
ナチシガイン
泣きすがる。
- 用例
- ウヌ ワラベー アンマーガ フカカイ イチュンディシーネー スグ ナチシガイン(その 子どもは 母親が 外出しようと すると 直ぐに 泣きすがる)。
ナチジンウガミ
今帰仁拝み。
ナチスーブ
鳴き勝負。
- メモ
- 競うようにあちこちで鳴き声が聞こえること。
ナチネービー
泣き真似。
- 用例
- ウヌ ワラベー ヌライネー ナチネービスンドー(その 子どもは 叱ると 泣き真似をするよ)。
ナチブサー
泣き虫。
- 用例
- ワラビヌ ナチブサーナティ トゥーチ ウファシル シクチェースタル(子どもが 泣き虫で いつも おぶって 仕事をしていた)。
- メモ
- 類:ナキブサー(泣き虫)。
ナチブサーアジャ
泣きぼくろ。
- メモ
- 類:アジャ(ほくろ)。
ナチマキ
夏負け。夏バテ。
- 用例
- ムヌン チュファーラ カマンネー ナチマキスンドー(ご飯も たくさん 食べないと 夏バテするよ)。
ナチムニー
甘えたような声。猫なで声。
- 用例
- トゥーチ ナチムニーシ フンデービカーンスサ(いつも 猫なで声で 甘えてばかりいる)。
ナチムン
夏物。
- 用例
- ナー ヒークルナイグトゥ ナチムンヤ ウサミーン(もう 寒くなるんだから 夏物は 収める)。
ナヂャキ
名付け。口実。
- 用例
- ハルカイ イチナジャキシ アシビーガ ンジャン(畑へ行く口実で遊びに行った)。
ナチュン
泣く。
- 用例
- ワランチャー ウルルカシーネー ナチュンドー(子どもたちを 驚かせたら 泣くよ)。
過:ナチャン(泣いた)否:ナカン(泣かない)希:ナチーブサン(泣きたい)継:ナチョーン(泣いている)。
ナチュン
鳴く。
- 用例
- ヤールーヌ ナチョーン(ヤモリが鳴いている)。
ナチヨー
鳴き方。
ナチョーラ
【植物】海人草(カイニンソウ、マクリ)。
- 用例
- ナチョーラヤ シジティ ヌミーネー ムシグスイ ナイン(海人草は 煎じて 飲むと 虫下しに良い・虫下しの薬になる)。
- メモ
- 虫下しの薬になる。
ナッコオーリバル
仲折原(波平の小字)。
ナッコーガー
波平・高志保の川、井泉の名前。
- メモ
- 高志保・波平の字界にあった。読谷小学校辺りはかつて谷底状になっており、高志保の小字東原(アガリバル)に源流をもつ小川(ナコーガー〔ガーラ〕、波平ではシリガーラとも呼んだ)が流れていた。読谷小学校運動場拡張のため埋立てられ、後に小学校のプールも新設されその痕跡はなくなった。このナコーガーはノロが使用したヌールガーでもあり、現在プール南側に「祝女泉跡地」の石碑が建立され現在も高志保の年中行事で拝されている。
ナッコービラ
波平の坂道の名前。
- メモ
- 波平から読谷小学校に下りていく階段は、昔ナッコービラと呼ぶ坂道だった。
ナッター
あなた方。
- メモ
- 目上の人に対していう。二人称複数。
ナットゥービサ
扁平足〔へんぺいそく〕。
ナトーン
成っている。
- メモ
- ナーナトーン(もう終わった)で、死の意味もある。
ナナイェージャー
三枚肉。
- 用例
- ナナイェージャー マースジキ シェーン(三枚肉を 塩漬けに してある)。
- メモ
- 類:ハラガー(三枚肉)。
ナナウブン
七御盆。
- 用例
- ニービチネー ナナウブン ディチ ウブヌンカイ ナナチヌ カミムン ナラビータン(結婚式には 七御盆 ということで 御盆に 七種類の 食べ物を 並べた)。
- メモ
- 類:ナナチヌウブン・ナナチレーヌウブン。
結婚式の時に、丸型の御盆に七種類の食べ物を並べて、新嫁と新婿に食べさせる。
ナナカサビ
七重ね。
- 用例
- アヌユーカイ ウクイネー ナナカサビ クシティ ウクイタン(あの世に 送る時には 7枚の着物を重ねて 着せて 送った)。
- メモ
- 死者を送る時にはナナカサビといって、7枚の着物を重ねて着せた。
ナナカジャイ
七飾り。ウチカビ7組。
- 用例
- シチニンチネー ウチカビン ナナカジャイ シキーン(七年忌には 打ち紙も 七飾り 供える)。
- メモ
- 法事にはウチカビ(紙銭)3枚1組を供えるが、七年忌にはそれを7組供える。
ナナキブイ
七煙。字の発祥の七軒。
- メモ
- 類:ナナチネー(七家庭)。集落の草分けといわれている七軒。
ナナチ
7。7つ。7歳。
- 用例
- ンカシェー ナナチヤティン ウヤヌ ティガネー スタンドー(昔は 七歳でも 親の 手伝いを していたよ)。
ナナチチヒャーイ
七か月の日照り。
ナナチヌウブン
七御盆。
- 用例
- ナナチヌウブンカイヤ カンナジ タクン イリータン(七御盆には 必ず タコも 入れた)。
- メモ
- 類:ナナチレーヌウブン(七御盆)・ナナウブン(七御盆)。
ナナチネー
七家庭。
- メモ
- 類:ナナキブイ(七煙)。集落の草分けといわれている七軒。
ナナチビールー
栄養失調の子。
- 用例
- ナナチビールー ヤタシガ ユー フルイートーンヤー(ナナチビールー・栄養失調 だったのに 良く 成長したな)。
- メモ
- 昔は栄養失調の子が多く、7歳になっても歩くことができない子のことをナナチビールーといっていた。ビーラーは虚弱な人の意。
ナナチレーヌウブン
七御盆。七品の盆。七品盛られたお盆。
- 用例
- ナマン ニービチネー ナナチレーヌウブン ディチアガヤー?(今も 結婚式には 七御盆って あるかな?)。
- メモ
- 類:ナナチヌウブン(七御盆)・ナナウブン(七御盆)。
赤飯。結婚式の際の夫婦固めの儀式で、カフーナチュ(果報な人)が新夫婦にミジナディー(水撫で)して、タカウブン(高御盆)に載ったハナビーダク(蒸し蛸)とスンカンに盛ったアカメー(赤飯)を一箸ずつ夫婦の口に運んだ。
最後の一箸を花嫁の口元に運び終えるやいなや、花婿の友達が座敷になだれ込むようにして先を争って、その儀式用の御馳走を皿ごと持って逃げ、競って食べた。
ナナトゥ
七年忌。
- 用例
- アンマー ナナトゥン チカユトーイ ウリ ウワレーカラ マタ ソーグヮチドー(お母さんの 七年忌も 近づいているし それが 終われば また 正月だよ)。
- メモ
- 類:シチニンチ(七回忌・七年忌)参照。
ナナハシラ
集落の草分けといわれている七つの門中。
ナナヒル
七尋。一反分の反物。
- 用例
- ヌヌヤ イッタンシ ナナヒルヤサ(布は 一反で 七尋だよ)。
- メモ
- 一尋は手を広げた大きさで約180㎝。
ナナヒログムイ
長田の地名。
- メモ
- クムイは池や水たまりの意。長田川沿いに位置し、7尋(約10m)もの水深があるとされ、こう呼ばれた。子どもたちの遊び場でもあった。ナナヒルグムイや単にナナヒロ、ナナヒルとも呼ばれた。
ナナマール
七廻り。
- メモ
- 伊良皆の行事名称。ウヮークルシーの前、12月吉日にユナサモーで行われる一年最後の御願。字の発祥の7軒を拝んでから、夜は字中皆ユナサモーに集まる。ユナサモーでは、御嶽から切った青い木を積み上げたものを七つ作って七家庭に見立て燃やして、暖まりながら各家から集めた豆腐(クヤクドーフ)を食べた。ナナマールーと同様、参照。
ナナマールー
七廻り。
- メモ
- 伊良皆の行事名称。12月20日以降の吉日夜に行う、七煙に感謝する1年で最後の楽しい行事。ユナサモー(伊良皆の地名、拝所)に薪を7か所積み上げて一晩燃やし、集まった人々は焚き火に当たりながら各戸持ち寄りの豆腐を食べた。これに先立ち、役員と根屋、7人の少年2組はシマヌドゥンを拝する。このとき1組の少年らが「ウェーウェー」と言うので「ウェーウェーニンジュ」と呼ばれた。ナナマールと同様、参照。
ナバクユン
からかう。冷やかす。
- 用例
- アリンカイ ナバクラッタン(彼にからかわれた)。アンスカ ナバクランケー(そんなに冷やかすな)。
ナバターイン
のけ反る。
- 用例
- ウヌ ワラベー イーシ チカンネー スグ ナバターイン(その 子どもは いう事を 聞かないと 直ぐに のけ反る)。
ナビクン
なびく。
- 用例
- カジヌ チューサヌ ハタガ ナビクン(風が 強くて 旗が なびく)。
- メモ
- 類:ナビチュン(なびく)。
ナビゲー
おたま。杓子。
- 用例
- ウマヲゥティ ナビゲー ムッチ タッチョーシヤカ ヘーク ホートゥヌ シル イッティ クーワ(そこで 杓子を 持って 立っているより 早く 鳩の 汁を 入れて きなさい)。
ナビチュン
なびく。
- 用例
- イーカジグヮー フチ カラジン ナビチュン(心地よい風が 吹いて 髪も なびく)。
- メモ
- 類:ナビクン(なびく)。
ナマ
もうすぐ。やがて。
- 用例
- ナマンデー アラン(もうすぐではない。まだまだ時間がかかる)。
ナマ
今。
- 用例
- ナマ ガッコーカラ ケーティ チャン(今 学校から 帰ってきた)。
ナマ アミ フトーン・ナマ アミヌ フトーン・ナマ アミガ フトーン(今、雨が降っている)。
ナマアシ
あぶら汗。
- 用例
- ナマアシ ダラナイシ マーガラ ヤメーサニ?(あぶら汗を 流して どこか 痛いの?)。
ナマカラ
今から。
- 用例
- ナマカラ コーイムンシーガ イチュグトゥ ケーイヤ ニッカナインドー(今から 買い物に 行くから 帰りは 遅くなるよ)。
ナマキーン
怠ける。
- 用例
- マルケーテー シクチ ナマキーン(たまには 仕事を 怠ける)。
ナマグル
今頃。
- 用例
- ナマグルカラ ユビーガ チューンディチンアンナー?(今頃から 呼びに 来るってこともあるか?)。
- メモ
- 類:ナマジブン(今頃)。
ナマゲーカ
今まで。
ナマサキ
今先。今しがた。
- 用例
- ナマサキル コーイムンカラ ケーティ チャル(今しがた 買い物から 帰って 来たんだよ)。
- メモ
- 類:ナマサチ(今先・今しがた)。
ナマサチ
今先。今しがた。
- 用例
- ナマサチル ユバッティ ハイタンデー(今先 呼ばれて 行ったよ)。
- メモ
- 類:ナマサキ(今先・今しがた)。
ナマシ
刺身。
- 用例
- ナマシン アルムンヌ チューヤ クッヮチーヤサ(刺身も あるし 今日は ご馳走だね)。
ナマジシ
生肉。
- 用例
- アマカラ インガ ナマジシ クーティ ハイタン(あそこから 犬が 生肉を 咥えて 行った)。
ナマジブン
今時分。今頃。
- 用例
- ナマジブンカラ アシビーガ イチーネー ナンジニ ケーティ チューガ?(今時分から 遊びに 行ったら 何時に 帰って 来るの?)。
- メモ
- 類:ナマグル(今頃)。
ナマジラー
いつも薄笑いしているような人。
- 用例
- ムノー イランソーティ ナマジラーヤ(物は 言わないくせに 薄笑いばかりして・おどけた顔して)。
ナマジラワレー
薄笑い。
- 用例
- ワッター ンチ ナマジラワレーシ トゥーティ ハイタン(私たちを 見て 薄笑いして 通って 行った)。
ナマダマシ
生肉の配分。
- 用例
- カンカーネー ナーメーメー チネーンカイ ナマヌシシ ワキティクィータンヨ。ウリンカイ ナマダマシ ンディイタン(カンカーには屠った牛や豚の生肉を各家に等分に分けてやったよ。それにナマダマシと言ったよ)。
ナマチ
愉快な。
ナマチキティ
今だに。今でも。今もって。
- 用例
- ナマチキティ シンコーソーンドー(今でも信仰しているよ)。
ナマチブルヤン
頭痛の一種。軽い頭痛。
- 用例
- ナマチブルヤン スグトゥ チューヤ ユックイン(軽い頭痛がするから 今日は 休む)。
ナマチャー
ひょうきん者。
- 用例
- アヌ ニーシェーヤ アンシ ナマチャー ヤテール(あの 青年は あんなに ひょうきん者 だったんだね)。
- メモ
- スクチャー、スクチナムンとも言う。
ナマディー
こんなに遅く。
- 用例
- ナマディーナーカラ アシビーガ イチュンディチン アンナー(こんなに遅くから 遊びに 行くことも あるのか)。
ナマナマー
急いで何かをすること。急に。
- 用例
- チャー ナマナマーシ タヌミーガ チューサ(いつも 急に 頼みに 来るよ)。
ナマナマーナー
今はとうてい。
- 用例
- ナマナマーナー ウユバラン(今は到底及ばない)。
ナマニー
生煮え。
- 用例
- ウヌ シシェー ナマニーソーン(その 肉は 生煮えしている)。
ナマニン
今にも。
- 用例
- ナマニン アミ フイギサーソーン(今にも 雨が 降りそうだ)。
ナマミジ
生水。
- 用例
- ウヌ ミジェー ワカチェーネーン ナマミジルヤンドー(その 水は 沸かしてはない 生水だよ)。
ナマムン
生物。生もの。
- 用例
- ナチヌ アチサイネー ナルビチ ナマムンヤ カマンシェーマシ(夏の 暑い時は なるべく 生物は 食べない方が良い)。
ナマリー
こんなに遅く。
- 用例
- チュー ナマリー(今日はこんなに遅いのか?)。
ナマリトーン
切れ味が悪くなる。
- 用例
- ホーチャーヌ ナマリトーン(包丁が 切れ味が悪くなっている)。
ナマンシ
最近のこと。
- 用例
- アリガ ヤマトゥカイ ゥンジャシェー ナマンシルヤル(あの人が 大和に 行ったのは 最近のことだよ)。
ナマントー
今まで。
- 用例
- ナマントー トッティトゥラチ(今まで捕ってくれて)。
ナムジャー
甘藷の品種。
ナムジャー
常識はずれの人。馬鹿者。
- 用例
- ナムジャーガ ゥンジトーティ ヌー クサムニースガ(馬鹿のくせに 何を 強がっているか)。
- メモ
- 悪口の一種。
ナムジャーイー
たくさんなるが実入りがよくないこと。
ナムジャームニー
馬鹿な言い方。
- 用例
- ナムジャームニーシ アンソール ムヌイーヨーンアンナー(馬鹿な口をきいて そんな 物の言い方もあるか)。
ナムジャーンム
【植物】芋〔イモ〕の一種。
- メモ
- おいしくはないが、早くたくさん収穫できる。
ナラ
涙。
ナラー
涙。
ナラーシ
教育。しつけ。習慣。
- 用例
- ワラビ ムンナラーシ(子どもの躾)。
ナラースン
習わす。
- 用例
- ナラーシミソーチ(教えてくれて)。ターガ ナラースタガ(誰が教えたか)。
ナライカタ
習い方。
- 用例
- ナライカタ サクトゥ(教わったら)。
ナライン
習う。
- 用例
- シージャカラ ワジャ ナライン(兄から 技を 習う)。ウヤカラ ナラタン(親から教わった)。
過:ナラタン(習った)否:ナラーン(習わない)希:ナライブサン(習いたい)継:ナラトーン(習っている)。
ナラビーン
並べる。
- 用例
- ビン リッパグヮー ナラビーン(瓶を きれいに 並べる)。
過:ナラビタン(並べた)否:ナラビラン(並ばない)希:ナラビーブサン(並びたい)継:ナラビトーン(並べている)。
ナラブン
並ぶ。
- 用例
- ヘークナー ゥンジ イチバンメーンカイ ナラブン(早く 行って 一番前に 並ぶ)。
過:ナラダン(並んだ)否:ナラバン(並びたい)希:ナラビーブサン(並びたい)継:ナラドーン(並んでいる)。
ナラン
できない。
- 用例
- ウッサヤレー ドゥーチュイシェー ナランサー(それだけなら 一人では 出来ないよ)。
ナリ
慣れ。
- 用例
- ワジャー ヘーク ナリーシェー マシヤサ(仕事は 早く 慣れた方が いいよ)。
ナリーン
慣れる。
- 用例
- ハマティシーネー ヘーク ナリーンテー(頑張ったら 早く 慣れるよ)。
過:ナリタン(慣れた)否:ナリラン(慣れない)希:ナリーブサン(慣れたい)継:ナリトーン(慣れている)。
ナリナムン
慣れること。
- 用例
- シクチェー ムル ナリナムンル ヤルヨー(仕事は 全て 慣れることだよ)。
ナリユチ
成り行き。
- 用例
- チャヌユーナ ナリユチヌ アティン チュンカイ ティー アギテーナラン(どんな 成り行きがあろうと 人に 手を 上げてはいけない)。
ナルクェームン
ずる賢い奴。
- 用例
- ナルクェームンナティ ウヤヌ イーシェー ムル チカン(ずる賢い奴なので 親の 言うことは まったく 聞かない)。
ナルケームン
したたか者。
ナルビチ
なるべく。
- 用例
- チムヒガンラー ナルビチェー イカンシェーマシ(気乗りしないなら なるべくは 行かない方がいい)。
ナルフドゥ
なるほど。
- 用例
- ナルフドゥ ンチャ イャーガ イータシェー アタトーサ(なるほど そうさ 貴方が 言ったのは 合っているさ)。
ナンカ
七日。
- 用例
- ナンカネー ハカカイン イチュン(ナンカには 墓にも 行く)。
- メモ
- 類:ナンカズーコー。
人が亡くなった後、七日ごとに四十九日まで行う法事のこと。
ナンカジューコー
七日焼香。
- 用例
- ナンカジューコーネー ウチャコー メンシェーンドー(ナンカジューコーには お客さんも いらっしゃるよ)。
- メモ
- 類:ナンカ。
人が亡くなった後、七日ごとに四十九日まで行う法事のこと。
ナンカヌシーク
七日の節供。
- 用例
- ナンカヌシークヤ アチャナトーンドー(七日節句は 明日だよ)。
ウヮークルシーネー、ナンカヌシークーヤ ミミガーヤ ウチョーキヨー。ハチカー ヒサー ウチョーキヨー(〔正月用に〕豚を屠殺したら、七日の節句用の耳皮は置いておきなさいよ。二十日正月の豚足は置いておきなさいよ)。
- メモ
- 正月七日の節句。
正月7日に、正月用に潰した豚の霊を供養する意味でナンカヌシークを行う。師走27日に潰して、27日から正月三が日を外せば、七日が初七日に当たるので豚の初七日と言われた。
またミミガーユールー(耳皮夜)といって、塩漬けしたミミガー(耳皮)とチブルガー(頭皮)を調理し、豆腐や山芋等の茶請けと一緒に平バーチ(大皿)に盛り、夜、仏壇に供える。
仏壇の花米など供え物や若松などを片付けるので、その花米で雑炊を作る家庭もあった。
ナンカノシーク
七日の節供。
- メモ
- 正月七日の節句。ナンカヌシークと同義、参照。
ナンギ
難儀。
- 用例
- ナンギディ イランヨークー ヘーク ティー イジカシェー(難儀と 言わずに 早く 手を 動かしなさい)。
- メモ
- 類:ナンジ(難儀)。
ナンギタンギ
難儀を強調した言葉。
- 用例
- ナンギタンギシ メーナチ シクチシン ティーチン クラシガタヤ マシェーナラン(どんなに難儀をして 毎日 仕事をしても ちっとも 生活は 良くならない)。
- メモ
- 類:ナンジクンジ(難儀を強調した言葉)。
ナンクル
自然に。ひとりでに。
- 用例
- ワラビヤ、ウヤー ヲゥランティン ナンクル フルイーティイチュン(子どもは、親は いなくても ひとりでに 成長していく)。
- メモ
- 自ずから。
ナンクルナイサ
何とかなるさ。
ナンクルミー
自生。
- 用例
- ゥンマンカイ ミートーシェー ムル ナンクルミールヤル(そこに 生えているのは 全部 自生だよ)。
ナンクヮー
【植物】かぼちゃ。南瓜。
ナンクヮン
【植物】かぼちゃ。南瓜。
ナンジ
難儀。
- 用例
- ナンジヤ コーティヤティンシー リヌ クトゥバンアン(難儀は買ってでもしなさいという言葉もある)。ヌーン ナンジンネーン(何の苦も無く)。
- メモ
- 類:ナンギ(難儀)。
難儀するということは、仕事を多くする、修行をする意味でもあることからそういわれた。
ナンジクンジ
難儀を強調した言葉。
- 用例
- ジャッサ ナンジクンジシン、ティーチン ジノー タマラン(どんなに難儀をしても、ちっとも金は貯まらない)。
- メモ
- 類:ナンギタンギ(難儀を強調した言葉)。
ナンジサー
難儀ばかりしている人。
- 用例
- ナンジサーヤ チャー ナンジサーナー(難儀をしている人は いつも 難儀ばかりするのか)。
- メモ
- 対:ラクサー(楽ばかりしている人)。
ナンジャ
銀。
- 用例
- ナンジャガーミ(銀〔塩〕の入った甕)。
- メモ
- 銀は塩の美称語。
ナンジャギーファー
銀のかんざし。
- 用例
- ナンジャギーファーヤ ワッターガ コーイサンタン(銀のかんざしは 私たちには 買えなかった)。
- メモ
- 類:ナンジャジーファー(銀のかんざし)。
ナンジャジーファー
銀のかんざし。
- 用例
- ワンネー ダキジーフヮー ビカーンル アグトゥ ナンジャジーファーン フーサンレー(私は 竹の簪 しか持ってないから 銀のかんざしも 欲しいよ)。
- メモ
- 類:ナンジャギーファー(銀のかんざし)。
ナンジャジーフヮー
銀のかんざし。
ナンジャマース
銀の塩。
- メモ
- 正月の祈願に使う塩の美称語。塩が入った甕を美称としてナンジャガーミと言い表すこともある。
ナンジャマース、クガニマースとして皿に盛った塩と酒、御馳走を供える。家長と家族が杯を交わした後に家長からその塩をいただいた。
ナンジュ
たいして。それほど。あまり。
- 用例
- クンドゥヌ シバイヤ ナンジュ アランタン(今度の 芝居は 大したこと なかった)。
ナンジュイラン(そんなに言わない)。ナンジュ アイビラン(それほどではありません)。ナンジュネーン(あまり無い)。
- メモ
- 類:ナンズ(たいして)。
ナンズ
たいして。それほど。あまり。
- 用例
- タカハヌ ワリネー ナンズ マーコーネーンタン(高い 割には たいして 美味しくなかった)。
- メモ
- 類:ナンジュ(たいして)。
ナンタラガーキー
何の関心もない人。
- 用例
- ハーナーッ!ワッター ユメー ナンタラガーキーナティ!(ああもう!私の 嫁は 何の関心もない人で!)。
- メモ
- どうでもいいような人に使う。
ナンチキ
こげ。焦げ付き。
- 用例
- ヒーヌ チューハヌ ナンチキクガリトーシガ(火力が 強くて 焦げているよ)。
- メモ
- 類:ナンチチ(こげ)。
ご飯などが焦げ付いたもの。
ナンチチ
こげ。焦げ付き。
- 用例
- ナンチチン カメーカラー クスイヤサ(こげも 食べてしまえば 良いもんだよ・薬だよ)。
- メモ
- 類:ナンチキ(こげ)。
ご飯などが焦げ付いたもの。
ナンチチカジャ
こげ臭い。
- 用例
- ナンチチカジャスシガ クガリトーネーニ(焦げ臭いがするが こげていないか)。
ナンテン
【植物】ナンテン。南天。
- 用例
- ナンテンヤ ソーグヮチニ カジャイネー カリーナムンドー(南天は 正月に 飾ると 縁起がいいよ)。
ナンデンサー
桑の実。
- 用例
- ワッタガ グナサイネー ナンデンサーン ユー カムタン(私達が 小さい頃は 桑の実も 良く 食べたもんだ)。
ナントゥ
何回も。どんなに。
- 用例
- ヤナワラバーヤ ナントゥ イチン チチクヮーン(嫌な子は どんなに 言っても 聞かない)。
ナントゥー
年頭餅。
- 用例
- ソーグヮーチネー ナントゥーガ カマリーグトゥ タヌシミヤタン(正月には 年頭餅が 食べれるので 楽しみだった)。
- メモ
- 類:ナントゥーンス(年頭餅)。
もち粉に味噌と黒砂糖と胡椒などを加えて、最後にゴマやピーナッツで飾って、月桃の葉の上に乗せて蒸して作る。
ナントゥーンス
年頭餅。
- 用例
- アンマーガ チュクイル ナントゥーンスヤ ヌーヤカ マーサタン(母が 作る 年頭餅は 何よりも 美味しかった)。
- メモ
- 類:ナントゥー(年頭餅)。
餅の一種で、味噌と黒砂糖と胡椒などを加えて作ったもの。
ナンドゥチ
いつ頃。
- 用例
- ウヤヌヤーカイヤ ナンドゥチ ハイガ?(実家には 何時頃に 行くの?)。
- メモ
- 時間か日にちに使う。
ナンドゥチヤティン
何時でも。
- 用例
- アチャヤ ヒマヤグトゥ ナンドゥチヤティン シムンドー(明日は 暇だから 何時でも いいよ)。
ナンドゥル
つるつるしている状態の物、人。すべっこいもの。
- 用例
- ナンドゥルサン(滑っこい)。ナンドゥルクシ(滑りやすいようにして)。
ナンドゥルー
つるつるしている状態の物、人。すべっこいもの。
ナンドゥルサン
滑りやすい。
- 用例
- ナンドゥルサンミーカラヤ アッカンキヨー(滑りやい所からは 歩くなよ)。
- メモ
- 類:ナンルラハン(滑りやすい)。
ナンバン
南蛮。
- メモ
- ナンバンガーミ(南蛮焼きの甕〔かめ〕)の略。
ナンバンガーミ
【民具】南蛮焼きの甕〔かめ〕。
ナンマーチ
並松。
- メモ
- ナンマチ参照。
ナンマチ
並松。
- メモ
- 松並木をそう呼び表し、各所にそうした場所があった。現在の国道58号は、首里王府時代の宿道と呼ばれた主要道で、戦前までは松並木があった。特に伊良皆から比謝に至る並松は見事だった。比謝矼に向かうと道沿いが集落となり並松はなかった。
ナンルラハン
滑りやすい。
- 用例
- カーヌ ハタヤ ンリティ ナンルラハンドー(井戸の 側は 濡れて 滑りやすいよ)。
- メモ
- 類:ナンドゥルサン(滑りやすい)。

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