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- しまくとぅば単語帳:テ
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ティー
①手。②取っ手。柄。③手腕。技。術。手段。方法。④空手。
- 用例
- ①ティーヤ リッパ アラティカラ ムノー カミヨー(手はきれいに洗ってから、ご飯は食べなさいよ)。ナー ティーグヮー ミートーシェー(もう自分でできるようになっているね)。
②チューカーヌ ティー(急須の柄)。
③ティーヌ スグリトーン(技が優れている)。
④ティー ナラテーヌ シンカヌ タミシ シーガ チッヨー(空手を習っている人たちが、〈腕〉試しにやって来てね)。
- メモ
- ④「喜屋武ミーグヮー」『高志保の民話』より。
ティー
樋〔とい〕。
ティー
1。1つ。
- メモ
- 音2:ティーチ。
ティー チカユン
手を使う。空手をする。
ティー ヌバスン
手を伸ばす。
- 用例
- ティーチヌ サランカイ ティー ヌバスン(ひとつの皿に手を伸ばす)。
- メモ
- ひとつの皿から数人で食べる時に、手を伸ばして食べる「ティー ヌバシヨー(手を伸ばしなさいよ)」などと使う。
ティー ユグスン
手を汚す。悪事に手を染める。
- 用例
- タダ ウッピヌクトゥシ ティー ユグスンナー(たったそれだけのことで手を汚すか)。
ティーアラサン
手が荒い。雑。不器用。
- 用例
- ワッター スーヤ ジコー ティーアラサン(私の父はとても手が雑だ)。
- メモ
- 音2:ティーアンマク・ティーグファー。類:ブッケー。対:ティーグマー・ティーグマサン・ティグマ・ティグマー。
ティーアンダ
手間や愛情をかけて料理を作ること(心を込めた料理)。
- 用例
- ティーアンダグヮー ゥンジャシヨー(ティーアンダグヮーを出しておいしく調理してよ)。ウヌ サーターアンダギーヤ、アンマー ティーアンダヤサ(そのサーターアンダギーは、お母さんが心を込めて作ったものだよ)。
- メモ
- ティーは手、アンダは油、料理を作る人の技や隠し味、愛情などをティーアンダという。
ティーアンマク
不器用。
- メモ
- →ティーアラサン。
ティーウサースン
手を合わせる。
- 用例
- チータチ ジューグニチヤ ヒヌカンカラ ティー ウサースン(1日、15日は火の神から〈先に〉手を合わせる)。
- メモ
- 拝み事などの時、火の神や仏壇に手を合わせること。
ティーウハカ
樋御墓。
- メモ
- 音1:ティーウファカ。石造の樋(ティー)が取り付けられた墓。読谷村指定文化財。
ティーウファカ
樋御墓。
- メモ
- 音1:ティーウハカ。
ティーカタ
手で触った跡。
- 用例
- カガンカイ ティーカタガ イッチョーン(鏡に手で触った跡が入っている)。
ティーガニクバル
{二重兼久原}。儀間の小字。
ティーガンマラー
物をいじるのが好きな人。
- 用例
- アレー サシンヤー アラン、ティーガンマラー ナティル ソール(彼はカメラマンではなく、好きでやっているのだよ)。ティーガンマラー ナティ、イチグ ヌーガラ チュクトーサ(物をいじるのが好きで、いつも何か作っているさ)。
ティーガンマリ
手でするいたずら。物をいじること。
- 用例
- ティーガンマリ ヂューサヌ、アマンカイ ゥンジョーケー(いたずらが過ぎるから、あそこに行っておきなさい)。
ディーグ
植物名。デイゴ。
- 用例
- ディーグヌ ハナガ ユー サチョーン(デイゴの花がよく咲いている)。
ティークサー
悪戯者。悪戯っ子。
- 用例
- ティークサー ワラビヤ、ヌー ガンマリ ソーガ?(悪戯っ子は、何をいたずらしているのか?)。
- メモ
- →ガンマラー。
ティーグサティ
座って手を後ろについて、体を支えること。
ティーグサン
頬杖〔ほおづえ〕。
- 用例
- ティーグサン チチ、ヌー ムヌカンゲー ヒチョーガヤー(ほおづえを突いて、何を考えているのかな)。
ティーグシ
手癖〔てぐせ〕。盗み癖。
- 用例
- ティーグシ ワッサン(手癖が悪い)。アヌ ワラベー ティーグシ ワッサンドー(あの子は盗み癖があるよ)。
- メモ
- 類:ティーナガ。
ティークビ
手首。
- メモ
- 音2:ティーヌクビ。
ティーグファー
手が硬い人。不器用な人。不器用。
- メモ
- →ティーアラサン。
ティーグマー
手まめ。手が細かい。手先が器用で細かいこと。また、そのような人。
- 用例
- ティーグマー ヤッサー(手先が器用だな)。
イッペー ティーグマー シミセーンドー(とても細かく器用になさっていますよ)。
- メモ
- 音1:ティグマ・ティグマー。音2:ティーグマサン・ティーヤファラサン。対:ティーアラサン・ティーグファー・ティーアンマク・ブッケー(不器用)。
ティーグマサン
手まめ。手が細かい。手先が器用で細かいこと。
- メモ
- →ティーグマー。
ティーザーギ
手分量。手で掴んで同じ重さにする。
- 用例
- タムンヤ ティーザーギ サーニ タバイタン(薪は手分量で同じ重さにして束ねた)。
ティーサージ
手拭い。タオル。
- 用例
- ティーサージン ムッチョーカンネー、アシ イチャイネー チャースガ?(手ぬぐいも持っておかないと、汗をかいたらどうするの?)。
- メモ
- 音2:サージ。
ティーサグイ
手探り。
- 用例
- ウミカイ イチーネー、ティーサグイシル ンナグヮーヤ トゥイタル(海に行くと、手探りで貝を取っていた)。
- メモ
- 音2:ティーマミギ。
ティーサンクー
空手の型のひとつ。
- 用例
- ンチンディ、アヌ クヮヌ ティーサンクーヨー(見てごらん、あの子が元気よく手足をばたつかせていることよ)。
- メモ
- 空手の型に例えて、赤子が手足を元気よくばたつかせるいる様にもいう。
ティージキーン
手なずける。
- 用例
- アバリトール ゥンマ、ミグトゥニ ティージキテーン(暴れている馬を、見事に手なずけている)。
ティージクン
握りこぶし。
- 用例
- ティージクンサーニ チラ スグラッティ、フックトーン(握り拳で顔を殴られて、膨れている)。
ティージョーキー
蓋付き籠〔かご〕で胴体の4カ所の耳に縄紐を通して吊り下げられる。
- メモ
- →サギジョーギー。
ティーゾーキ
取っ手付きの蓋付き籠〔かご〕で吊り下げられる。
ティーゾーキ
取っ手付きの蓋付き籠〔かご〕で吊り下げられる。
ティーダ
太陽。
- 用例
- ティーダヌ チューサイネー ハルカイン イカラン(太陽が強いと畑にも行けない)。
- メモ
- 音1:ティーラ。
ティーダアミ
太陽雨。日照り雨。天気雨。太陽が出ているいるときに降る小雨。
- 用例
- アイナー!ティーダアミヌ フイギーサヤー(あれまあ!日照り雨が降りよるね)。
- メモ
- 音1:ティーラアミ。
ティーダウガマシ
出産後初めて太陽を拝ませること。
- 用例
- アカングヮヤ ハチガニーニ、ティーダウガマシ スタン(赤子は初庚に、太陽を拝ませた)。
ティーダクヮンクヮン
太陽カンカン。太陽が照り輝いている様。
- 用例
- ティーラクヮンクヮンシ、ンリトーシン スグ カーラチュサ(カンカン照りで、濡れているのもすぐに乾くさ)。
- メモ
- 音1:ティーラクヮンクヮン。
ティーダパチナイ
太陽が照り輝いている様。
- 用例
- ティーダパチナイ ッシ、ユー カーラチョーン(太陽が照り輝いて、よく乾いている)。
ティーダブイ
日向ぼっこ。日向に出て暖まること。
- 用例
- ティーラブイシ、アンシ イーヤンベー ヤルヤー(日向ぼっこをして、とても気持ち良いね)。
- メモ
- 音1:ティーラブイ。
ティーチ
1。1つ。1歳。
- 用例
- ワンニンカイン ティーチェー ヰーラシェー(私にもひとつはちょうだい)。
- メモ
- 音2:ティー。
ティーヂカーン
手づかみ。手づかみで食べること。
- 用例
- ティーヂカーン サンヨークー、ウメーシ チカティ カメー(手づかみしないで、お箸を使って食べなさい)。
ティーヂカサ
手の近く。手が届く範囲。
- 用例
- ティーヂカサンカイ ウチーネー、ワランチャーガ ガンマリ スンドー(手が届く所に置くと、子どもたちが悪戯するよ)。
ティーチカヤー
手をつかう人。空手をする人。
ティーチチャーナービ
取っ手付きの鍋。
- 用例
- ウヌ ティーチチャーナービ ネーレーワ(その取って付きの鍋を寄こしなさい)。
- メモ
- →チルナービ。
ティーチトゥイティー
荷車。取っ手が1本の荷車。
- 用例
- ティーチトゥイティーヤ、ナカジヌンカイ ティーチヌ ボーガ チチョータン(ティーチトゥイティーは、真ん中に1本の棒がついていた)。
- メモ
- 類:ティグルマグヮー・ニーグルマグヮー。
荷物を運ぶ荷車で、真ん中には1本の棒があって、それを人力で引っ張っていた。
ティーチナーティーチナー
ひとつひとつ。ひとつずつ。
- 用例
- シクチヤ ティーチナーティーチナー カタヂキリヨー(仕事はひとつずつ片付けなさいよ)。
ティーチマーチュー
一本松。
ティーチマチャー
ひとつ巻。旋毛がひとつあること。
- 用例
- テーゲーヌ チョー ティーチマチャール ヤルヨー(大方の人はひとつ巻だよ)。
ティーチミシー
1歳違い。
- 用例
- ワントゥ ウットゥヤ ティーチミシー ヤサ(私と弟は1歳違いである)。
ティーチムン
同じもの。
- 用例
- ウヌ チョー、マーカイ イチーニン チャー ティーチムン チチョーサ(その人は、どこへ行くにもいつも同じ物ばかり着ているさ)。
ティーチュラー
手仕事がすばらしい人。
ティーヂュラサン
手仕事がすばらしい。
- 用例
- ティーヂュラサッサー(手仕事がすばらしいなあ)。
ティーチン
ちっとも。一向に。
- 用例
- ティーチン ミー ナラン(ちっとも実にならない)。
ティーチン ヤコー タッタン(ちっとも役に立たない)。
- メモ
- →アチラン。
ディーディー
さあさあ。強く誘いかける語。
ティートーダーチー
腕組み。
ティーナービ
取っ手付きの鍋。
- 用例
- アマカラ ティーナービ トゥッティ トゥラシェー(あそこから手つき鍋を取ってくれ)。
- メモ
- →チルナービ。
ティーナガ
手が長いこと。盗み癖。手癖〔てぐせ〕。
- 用例
- ティーナガ シーネー、クミラリーヌ フカー ネーンサ(盗人をしたら、刑務所に行くよりほかはないさ)。
- メモ
- 音1:ティーナガー。音2:ティーナガサン。
ティーナガー
手が長いこと。盗み癖がある者。
- メモ
- 音1:ティーナガ。音2:ティーナガサン。
ティーナガサン
手が長い。盗み癖があるようす、またはその人のこと。
- 用例
- ニンソーン ワッサヌ、ティーナガサン(人相も悪くて、盗み癖がある)。
- メモ
- 音2:ティーナガ・ティーナガー。
ティーナレー
手習い。
- 用例
- チューヤ ユサンリカラ、シンシー メーカイ ティーナレーガ イチュン(今日は夕方から、先生の所に手習いに行く)。
ティーニーサン
手が遅い。仕事が遅い。
- 用例
- ワッター アンマーヤ ルクカラ ティーニーサン(私の母は余りにも仕事が遅い)。
- メモ
- 対:ティーベーサン(手早い)。
ティーヌウチ
①手の内。②容易、簡単なこと。
- 用例
- ①アレー イカナシン ティーヌウチェー ミシラン(彼は絶対に手の内は見せない)。②ウッピヌ ワジャヤレー、ワー ティーヌウチル ヤル(それだけの仕事なら、私には簡単なことだよ)。
ティーヌクビ
手首。
- 用例
- ティーヌクビ ヒンマギティネーン(手首を捻ってしまった)。
- メモ
- 音2:ティークビ。
ティーヌソー
手相。
- 用例
- ティーヌソー アティーガ ゥンジャシガ、ユー アタトータン(手相を見せに行ったが、良く当たっていた)。
ティーヌナー
手のひら。
- メモ
- 音2:ティーヌワタ・ティーワター・ティンラ。
ティーヌワタ
手のひら。
- 用例
- ティーヌワタガ アチサシガ、ニチガル アガヤー(手のひらが熱いが、熱でもあるのかな)。
- メモ
- 音1:ティーワター。音2:ティーヌナー・ティンラ。
ティーネーイヒサネーイ
手足を突き出す様。喧嘩を挑む様。
- 用例
- ティーネーイヒサネーイ シ オートーサ(手足を出して喧嘩しているさ)。
ティーハゴーサン
歯がゆい。もどかしい。
- 用例
- アリガ シーヨーヤ、ルク ルンナサヌ ティーハゴーサン(彼のやり方は、あまりにものんびりで歯がゆい)。
アギジャベ、ティーハゴーサン。ダー、ワン サー(ああ、歯がゆい。もう、私がやろう)。
- メモ
- 音1:ティーハゴーハン。
ティーハゴーハン
歯がゆい。もどかしい。
- 用例
- イッタガ スシ ンジーネー ティーハゴーハン(お前たちがやるのを見たら歯がゆい)。
- メモ
- 音1:ティーハゴーサン。
ティーパチパチ
パチパチと手を叩くこと。
- 用例
- ンナシ ティーパチパチソータン(みんなで手を、パチアチ叩いていた)。
ティーパッパー
植物名。ツワブキ。
- メモ
- 音:チーパッパー・チーパップー・チーパッパー。類:チーチーパッパー。
ティーパンパン
料理名。甘藷から澱粉をとった粕を、手のひらでパンパンとたたいて伸ばして作った餅。
- 用例
- ンカシェー ティーパンパンディチ アタシガ、ナマー ウングトゥーン ネーンサニ(昔はティーパンパンというのがあったが、今はそういうのもないんでしょう)。
- メモ
- ゥンムカシ(芋の粉)を掌の大きさに丸めて蒸し、小さく切って油で炒めて、塩味をつけたもの。
ティーパンパン
お手合わせ遊び。「おこにわおこにわ」。
- メモ
- 二人が手をパンパンと音を立てて遊んだのでティーパンパンといわれた。
ティーヒサ
手足。
- 用例
- アカングヮガ ティーヒサ パタナイ シ アシドーン(赤子が手足をばたつかせて遊んでいる)。ティーヒサ ナガサン(手足が長い)。
ティーヒサマチブイ
足手まとい。
- 用例
- ワランチャー イクタイン ソーティ イチーネー、ティーヒサマチブイル スンドー(子どもを何人も連れて行くと、足手まといになるんだよ)。
ティーブシ
手指の関節。
ティーブシ
腕っ節。
- メモ
- 音1:ティブシ。
ティーベーサン
①手早い。仕事が早い。 ②短気ですぐ手を出すこと。③女の人にすぐに手を出すこと。
- 用例
- ①ワッター アッピーヤ イッペー ティーベーサンドー(私の兄はとても仕事が早いよ)。
②ルク ティーベーサヌ、イヘー ウティチケー(あまりも喧嘩っ早くて、すこしは落ち着け)。
③ハーッシャ!アリヤ ティーベーサヌ デージドー(はあーもう!彼は女に手が早くて大変だよ)。
- メモ
- 対:ティーニーサン(手が遅い)。
ティーマーマー
事前に準備もせずうろたえる様。まごつく様。
- 用例
- ティーマーマー サングトゥニ メームッティ シコートーキヨー(まごつかないように、前もって準備しておきなさい)。
ティーマーミ
手にできる豆。
- 用例
- ティーマーミヌ イェーリティ ヤムン(手にできた豆が潰れて痛い)。
ティーマックヮ
手枕。腕枕。
- 用例
- ワラビヌ ティーマックヮ シ ニントーグトゥ、イジカランル アンレー(子どもが腕枕をして寝ているから、動けないんだよ)。
ティーマニチ
手招き。
- 用例
- ティーマニチ シーネー ユティ チューサ(手招きしたら寄って来るよ)。
- メモ
- 音1:ティーマネキ。
ティーマネキ
手招き。
- 用例
- ティーマネキグヮー サギータンディ(手招きをしていたって)。
- メモ
- 音1:ティーマニチ。
ティーマミギ
手探り。
- 用例
- ミーランラー、ティーマミギ シ カメーレー(見えないなら、手探りして探しなさい)。
- メモ
- 音2:ティーサグイ。
ティームターン
手で悪戯をすること。手でいじくること。
- 用例
- ムチ チュクラチャレー、ティームターン シ アシドーサ(餅を作らせたら、手でいたずらして遊んでいるさ)。
ティームヨー
手真似。手振り。
- 用例
- ティームヨー シ クトゥバー ワカラン(手真似して、言葉は分からない)。
- メモ
- 音2:ティーヨー。「本部サールー」『高志保の民話』より。
ティーヤーチャー
魚介名。手が八つ。蛸のこと。
ティーヤファラサン
手が柔らかい。手業が細かくしなやかなこと。手が細かい。
- 用例
- ワッター アバーヤ ターヤカ ティーヤファラサン(私の姉は誰よりも手が柔らかい)。
- メモ
- 音2:ティーグマー・ティーグマサン・ティグマ・ティグマー。→ティーグマー。
ティーユルサー
①手を放すこと。
②何の手もかからないこと。
- 用例
- ①ティーユルサー シーネー、ウティティ ドゥースク ナインドー(手を放していると、落ちて怪我するよ)。
②クヮンチャーン フルイーティ、ティーユルサー ソーン(子どもたちも大きくなって、何の手もかからず自由にしている)。
ティーヨー
手真似。手振り。
- 用例
- ワンガ ティーヨー ソータシ ンランル アティー?(私が手真似をしていたのを見なかったの?)。
- メモ
- 音2:ティームーヨー。
ティーヨーヒサヨー
手振り足振り。手まね足まね。手足をバタバタさせている様。
- 用例
- エーゴ ワカランシェーヤー、ティーヨーヒサヨール ヤル(英語わからないでしょ、手振り足振りだよ)。
アカングヮガ ティーヨーヒサヨー ソーン(赤子が手足をバタバタさせている)。
- メモ
- 類:ティームーヨー・ティーヨー。
ティーラ
太陽。
- 用例
- ティーラヌ アガティ アチク ナラン マール、ヘークナー ゥンジ クーラナ(太陽が上がって暑くならないうちに、早く行ってこよう)。
- メモ
- 音1:ティーダ。
ティーラアミ
太陽雨。日照り雨。天気雨。太陽が出ているときに降る小雨。
- 用例
- ティーラアミル ヤグトゥ スグ ハリーサニ(日照り雨だから、すぐに晴れるでしょう)。
- メモ
- 音:ティーダアミ。
ティーラクヮンクヮン
太陽カンカン。太陽が照り輝いている様。
- 用例
- ティーラクヮンクヮン シ アンソール アチサン アル(太陽がカンカン照りで、こんなにも暑いってこともあるか)。
- メモ
- 音1:ティーダクヮンクヮン。
ティーラブイ
日向ぼっこ。日向に出て暖まること。
- 用例
- マヤーグヮーガ ティーラブイ シ、イーヤンベー ニントーン(猫が日向ぼっこをして、気持ちよく寝ている)。
- メモ
- 音1:ティーダブイ。
ティーリンチュン
映り込む。
- 用例
- チチヌ マカンカイ ティーリンチョール バーテー(月がお椀に映りこんでいるわけさ)。継:ティーリンチョーン(映りこんでいる)。
ティール
手籠〔てかご〕。竹製の〔かご〕。
- 用例
- ティールンカイ イッチョール ウッサヤ ウイハティタンドー(籠に入っているだけは全部売れたよ)。
- メモ
- 比較的小ぶりで、豆などの種子や魚貝の運搬に使った。
ティールヤー
母屋と台所の間にある屋根のついた空間。
- メモ
- 音1:ティルヤ。音2:ティーンタナカ・ティーンタナカー。
台所と母屋は半間ほど離れており、そこに橋桁をかけ天井をトタンで繋いでいる空間のこと。
ティーワター
手のひら。
- メモ
- 音1:ティーワタ。音2:ティーヌナー・ティンラ。
ティーウィー
上手 。手腕が上であること。
ティーン
大工道具のひとつ。手斧。片手で使える中型の斧。
- 用例
- ティーンシ キーヌ エダ チーウトゥスン(手斧で木の枝を切り落とす)。
ティーンケー
手向かい。手をあげること。
- 用例
- ウヤンカイ ティーンケー スンディチン アンナー!(親に手向かうってもあるか!)。
ティーンジャーリ
てこずる。面倒。厄介。
- 用例
- ワランチャーカイ シミーネー ティーンジャーリ シ、ドゥークル スシェー マシ ヤサ(子どもたちにさせたらてこずるから、自分でやった方が良いよ)。
ティーンタナカ
母屋と台所の間にある屋根のついた空間。
- メモ
- 音1:ティーンタナカー。音2:ティールヤ・ティルヤ。→ティールヤー。
ティーンタナカー
母屋と台所の間にある屋根のついた空間。
- 用例
- ティーンタナカーヤ、ユー カンゲーティ チュクラットータンヤー(母屋と台所の間にある屋根のついた空間は、良く考えて造られていたね)。
- メモ
- 音1:ティーンタナカ。音2:ティールヤ・ティルヤ。→ティールヤー。
ティオーサオー
右往左往。うろたえて騒ぐ様。
- 用例
- ティオーサオー ッシ、チャー サレー マシ ヤガ ワカラン(右往左往して、どうしていいのか分からない)。
ティガカイ
手がかり。
- 用例
- ナーダ ヌーヌ ティガカイン ネーンナー?(まだ何の手がかりもないの?)。
ティカジ
手数。
- 用例
- ティカジヌ アルッサ ッシンジュン(手数のあるだけやってみる)。
ディカシ
上出来。物事がうまく運ぶこと。
- 用例
- ウッサ ナレー ディカシヤサ(それだけ出来たら上出来だよ)。
- メモ
- 類:バチクヮイ。
ティガシラ
漁業組合の理事。
- 用例
- クンドゥヤ ティガシラヤ ヌガートーンデー(今年は漁業組合の理事を免れたよ)。
- メモ
- 漁業組合の理事は、年に一度海ガネー(使用料)を徴収して、字へ納めていた。
ディカスン
でかす。うまくいく。
- 用例
- クンドー ンナシ ハマティ ディカサヤー(今年は皆で頑張って、良い結果を出そうね)。
ディキラチャンドー(でかしたぞ)。
ティカチ
植物名。シャリンバイ。
- 用例
- ティカチヤ スミムヌンカイ ユー チカートーン(シャリンバイは染物によく使われている)。
- メモ
- 音:ティカチー。類:ティカチャー。
ティカチー
植物名。シャリンバイ。
- メモ
- 音:ティカチ。類:ティカチャー。
ティカチャー
植物名。シャリンバイ。
- メモ
- 類:ティカチ・ティカチー。
ティガネー
手伝い。手助け。
- 用例
- ウヤヌヤーヌ ティガネー シーガ イチュン(実家の手伝いに行く)。
- メモ
- 類:カシー。
ティガネーサー
手伝いをする人。加勢をする人。
- 用例
- チューヌ ティガネーサーヤ イクタイ チューガ?(今日の手伝いは何人来るねぇ?)。
- メモ
- →カシーサー。
ティガミ
手紙。
- 用例
- メーヂチ、ティガミヤ ユクシヨーヤー(毎月、手紙をよこしなさいよ)。
ティガラ
手柄。功労。
- 用例
- ティガラー シムグトゥ ガンジュー ソーキヨー(手柄はいいから健康でいなさいよ)。
ディキーン
出来る。上手くいく。成功する。上手に仕上がる。
- 用例
- クンドー ハルカイ、ウッサ クェー イッテールムン、ディキーンテー(今年は畑に、たくさんの肥やしを入れたから、豊作だよ)。
アレー イャーヤカ ディキーンドー(彼は君より頭が良いよ)。
否:ディキラン(出来ない)継:ディキトーン(出来ている)。
- メモ
- 作物の場合は良く出来る、豊作の意味で使う。頭が良い、勉強ができるの意味もある。
ディキヤー
出来る者。優れ者。秀才。切れ者。
- 用例
- トゥナイヌ ワランチャーヤ ムル ディキヤー ヤン(隣の子どもたちは皆優れ者だ)。イッペー ディキヤー ヤタシガ(とても優秀だったが)。
- メモ
- 音2:スグリヤー・チブルチリヤー。→クーサムン。
ディキヤーダックイ
賢い血筋。秀才の血筋。
ディキランヌー
出来ない者。頭の悪い者。
ティグイムーク
手組婚。女性側から男性の人柄を見込んで婿に乞うこと。
- メモ
- →クーイムーク。
ティクグ
書記。
- 用例
- ンカシヌ ティクグディネー イー アチケー ヤタン(昔の書記は良い待遇だった)。
ティグシ
働きぶり。
- 用例
- ティグシヌ チビラーハヌル、フービ クィラットーンドー(働きぶりが素晴らしくて、褒美をもらったんだよ)。
ティグスイ
てぐす。釣り糸。
- メモ
- テグスサンという蛾の幼虫から取った釣り糸。戦前からティグスイというのはあって釣りに使ったが高価だった。
ティグマ
手まめ。手が細かい。手先が器用であること、またそのような人。
- 用例
- ティグマ ナティ イルンナムン チュクイタン(手が細かくて色々な物を作っていた)。ティグマ ヤッサ(手先が器用だな)。
- メモ
- 音1:ティーグマー・ティグマー。→ティーグマー。
ティグマー
手まめ。手が細かい。手先が器用であること、またそのような人。
- メモ
- 音1:ティーグマー・ティグマー。→ティーグマー。
ティグルマグヮー
取っ手が1本の荷車。
- メモ
- →ティーチトゥイティー。
ディシ
弟子。
- 用例
- ディシン マンリ グヮサグヮサ、チャッサル ヲゥラー ワカラン(弟子も多すぎて、どのくらいいるのか分からない)。
ティシミガクムン
学問。
- 用例
- タキフドゥ、カーギ、ティシミガクムン ムル スナワトーン(体格、容姿、学問と全て備わっている)。
- メモ
- ティシミ(手墨)は習字のこと。
ティダシキ
手助け。
- 用例
- クマトーラー、イチ ヤティン ティダシキ スンドー(困っているなら、いつでも手助けするよ)。
ティダティ
手立て。
- 用例
- ヌーヌ ティダティン ネーンル アンナー?(何の手立てもないのか?)。
ティダン
てだて。手段。方法。
- 用例
- ウッサー ウヤヌ コー シェール、ティダン ヤンリヨー(それは親孝行をした、方法なんだってよ)。
- メモ
- 類:ティダティ。親が病気になった時、着の身着のままで親の死に目に間に合ったことで、雀は親孝行だといわれたという話。「雀孝行」『大木の民話』より。
ティチ
敵。
- 用例
- イクサユーネー ターガル ティチ ヤラー、ミカタ ヤラー ワカラン ナトータン(戦争中は誰が敵なのか味方なのか、分からなくなっていた)。
ティッコー
①手。手つき。手際。
②げんこつ。
- 用例
- ①ティッコーヌ ディキティ チュケーンナーシ ウワイ スン(手際が良いから一回で終わることができる)。
②ティッコー クヮーセー(げんこつをくらわせ)。
ティッコー
ティップー
鉄砲。
- 用例
- ティップー ムッチアッチュンディシェー ワッターガー カンゲーラランクトゥ(鉄砲を持ち歩くということは、私たちには考えられないことだ)。
ティデーユン
もてなす。御馳走する。余分に入れる。
- 用例
- ユーバンガ ティデーイラーワカラン(夕飯を御馳走するのか分からない)。
- メモ
- 音1:ティレーイン。
ティナヂキーン
手なづける。
- 用例
- ジン ヰーラチ ティナヂキーン(金をやって手なづける)。
ティナミ
手並み。
- 用例
- マジェー シンシー ティナミカラ ンチンラナ(まずは先生の手並みから拝見しよう)。
ティバナスン
手放す。
- 用例
- サンシンヤ チカーングトゥ ティバナスン(三線は使わないから手放す)。
否:ティバナサン(手放さない)希:ティバナシーブサン(手放したい)過:ティバナチャン(手放した)継:ティバナチョーン(手放している)。
ティビク
木製の鍬。
- 用例
- ワッタガ ワカハイネー、ティビクン チカトータン(私たちが若い時には、木製の鍬も使っていた)。
ティビチ
料理名。豚足。豚足料理。煮込み料理。
- 用例
- チューヤ ティビチ ニチ カマサヤー(今日は豚足を煮て食べさせようね)。
- メモ
- 音2:アシティビチ・アシテビチ。
ティビチとは元々は煮込み料理のことで、豚足を煮込んだものにはアシティビチといったが、現在では豚足をさすことが多い。
ティブシ
腕っ節。
- メモ
- 音1:ティーブシ。
ティフン
手本。
- 用例
- ムルガ ティフン ナイヌグトゥ チバリヨー(皆の手本になるように頑張りなさい)。
ティーチェー ティフン ミシティ トゥラシェー(ひとつ見本を見せてくれ)。
ティマ
手間。物事をするのにかかる時間や手当。
- 用例
- シクチェー ティマビカーン カンゲーティ スシェー アラン(仕事は手当だけを考えてやるものではない)。
ティマ カキテール ウッサー、チビラーサンヤー(時間をかけただけあって、すばらしいね)。
ティマグヮー トゥラスン(手間賃をあげる)。
ティマチン
手間賃。手当。
- 用例
- ティマチンヤ チチカラル シクチェー ハジミールヨー(手間賃を聞いてから仕事は始めるんだよ)。
ティマヒマ
手間暇。物事に要する時間。
- 用例
- ティマヒマ カキティル シアギテール タダー アランドー(手間暇かけて仕上げたんであって、簡単ではないよ)。
ティラ
寺。
- 用例
- ハカー ネーングトゥ ティラカイル アジキテール(墓がないから寺に預けてあるんだよ)。
ティラガマ
拝所名。都屋にある洞窟。
- メモ
- ティラヌ壕、トゥヤトゥクブサー(都屋徳武佐)とも呼ばれる洞窟、拝所である。ブサーとは武士の意である。琉球王国が統一される以前の三山時代に北山内部で争乱があり、敗れた按司一族がここに隠れ、難を逃れたことから崇拝を集めるようになったといわれる。沖縄戦では多くの字民がここへ避難し、米軍上陸後は捕らえられた住民がこの近くにあつめられた。現在洞窟の近くにはセメント造りの祠と香炉があり、旧暦9月18日には各家の繁栄と子孫繁昌を祈願するティラ拝みが行われる。
ティラジーシ
寺の形をした厨子甕〔ずしがめ〕。
ティラジャー
魚介名。コマ貝。チャンバラ貝。マガキガイ。
- 用例
- ティラジャーヌ ユー トゥラリータン(コマ貝がよく取れた)。
ティラスン
照らす。
- 用例
- テービーシ ユルヌ ミチ ティラスン(松明で夜道を照らす)。
否:ティラサン(照らさない)希:ティラシーブサン(照らしたい)過:ティラチャン(照らした)継:ティラチョーン(照らしている)。
ティラヌガマ
拝所名。都屋にある洞窟。
- メモ
- 類:ティラガマ。ティラガマ参照。
ティラバル
{寺原}。渡慶次の小字。
ティラムン(~ティラムン)
~たるもの。~というのに。~のくせに。
- 用例
- トゥシヌユールティラムン(大晦日だというのに)。ヰナグティラムン(女たるもの)。
ワラビティラムン、ユーユックティマディ アシブンナー(子どものくせに、夜が暮れるまで遊ぶか!)。
ティリマサイン
照りまさる。
- 用例
- チチューヤ ティリマサティ(月が照り輝いて)。
ティルヤ
母屋と台所の間にある屋根のついた空間。
- 用例
- アミ フイギサー ヤグトゥ ティルヤンカイ イッチョーカ(雨が降りそうだから、母屋と台所の間にある屋根のついた空間に入っていよう)。
- メモ
- 音:ティルヤー。音2:ティールヤ・ティルヤ。→ティールヤー。
ティレーイン
もてなす。御馳走する。余分に入れる。
- 用例
- チューヤ アヒーガ ティレーインディ(今日は兄が御馳走するそうだ)。
- メモ
- 音1:ティデーユン。
ティワキ
手分け。
- 用例
- ムルシ ティワキシ カメーイン(皆で手分けして探す)。
ティワザ
手業。
- 用例
- ティワザヌ スグリトーヌ シェーク タヌムン(手業の優れた大工を頼む)。
ティン
①天。空。②帽子の天辺部分。
- 用例
- ①フミレーカラー ティンマディン ヌブイサ(褒めたら天までも昇る勢いだ)。②ティン タミティ クラワ イャー トゥジナイサ(帽子の天辺部分を作ってくれたら、あなたの妻になるよ)。
- メモ
- →ウティン。②の帽子の用例は、帽仕組み歌のひとつ。帽子の天辺部分を編むのが難しくて大変だったので、この歌がうたわれたたという。
ティンガ
天下。
- 用例
- ワーガ ティンガー ウサミーン(私が天下を治める)。
ティンガーラ
天の川。
- 用例
- チューヤ ティンガーラガ リッパ ミーン(今日は天の川がきれいに見える)。
- メモ
- 音1:ティンガーリ。
ティンガーリ
天の川。
- メモ
- 音1:ティンガーラ。
ディンガク
料理名。田楽。
- 用例
- ターンムヌ マンドーグトゥ ディンガク チュクラヤー(田芋がたくさんあるから田楽を作ろうね)。
- メモ
- 田芋の皮をむき細かく切って、水を入れた鍋で煮崩れするまで煮る。それに砂糖を入れて味を調え、隠し味にすり下ろした生姜を入れる。
ティンクティンク
三味線の音。
- メモ
- カチャーシー(テンポ早い雑踊り)のような三線の音をあらわす擬声語。
ティンゲー
装具の一種天蓋〔てんがい〕。
- 用例
- ナマーナー、 ティンゲーヤ ンチンンランサ(今は、もう天蓋は見てもみないでしょう)。
- メモ
- 長い棒の先に竜頭をかたどったものがついていた。野辺送りの時、魔除けとして龕〔がん〕の前を歩いた。
ティンゲー ユーユーグヮー
天蓋〔てんがい〕についている鳳凰〔ほうおう〕の鳥の飾り。
- メモ
- 葬送の際、龕〔がん〕の上に差し掛けるもの。
ティンゲームッチャー
天蓋〔てんがい〕を持つ役目の人。
- 用例
- ティンゲームチッチャーヤ ターガ スガ(天蓋持ちは誰がするか)。
ハカカイヤ アッチルイチュテーグトゥ、ティンゲームッチャーヤ デージヤタンドー(墓には歩いて行ったんだから、天蓋持ちは大変だったよ)。
- メモ
- 家から墓まで遺体を運ぶ時の、魔除けとして葬列の先頭に立って天蓋〔てんがい〕を持つ人のこと。野辺送りの時、龕〔がん〕の前を歩いた。
ティンシー
天水。
- メモ
- 音1:ティンシーミジ。
ティンシーミジ
天水。
- メモ
- 音1:ティンシー。
ティンジョー
天井。
- 用例
- ティンジョーヲゥティ イェンチュヌ ウンドーカイ ハジミトーン(天井でネズミが運動会を始めている)。
ティンジョーグヮー
物置や畜舎の屋根裏に作った部屋。
- 用例
- ティンジョーグヮーヲゥティ アシダシェー、イチマディン ワシララン(屋根裏で遊んだのは、いつまでも忘れられない)。
- メモ
- 母屋に部屋がない若者が、物置や畜舎の屋根裏のスペースを利用して造った部屋。
ティンダティ
手斧たて。起工式。
- 用例
- チューヤ ウヤヌヤーヌ ティンダティヌ アン(今月は実家の起工式がある)。
ティンチャマ
いたずら。悪ふざけ。
- 用例
- ティンチャマ ヂューサイネー、ヤーチュー スンドー(悪ふざけが過ぎると、お灸をすえるよ)。
ティンチャマー
悪戯者。悪戯っ子。
- 用例
- ルク ティンチャマー ナティ、イーシン チカンサ(余りにも悪戯っ子で、言うことも聞かないよ)。
- メモ
- →ガンマラー。
ティントー
天。お天道様。太陽。
ティンヌウヤメー
天の敬い。
- 用例
- ティンヌウヤメーディチ、ウティントーヤ ヌーンクイ ンチメーンドー(天の敬いということで、お天道様は何でも見ていらっしゃるよ)。
- メモ
- 太陽をお天道様といい、世界各地で太陽は神として祀られ、太陽神を敬うこと。
ティンバチ
天罰。
- 用例
- ウレー ティンバチヌル アタトール(それは天罰が下ったんだよ)。
ティンプー
方向。方角。
- 用例
- ティンプー アティティ フニ ハラスン(方角を当てて、船を進める)。
- メモ
- 音1:チンプー。
ティンプラー
天ぷら。
- 用例
- イユティンプラー コーティチェーグトゥ、マジョーン カマナ(魚天ぷらを買ってきたから、一緒に食べよう)。
- メモ
- 音1:テンプラー。
ティンマー
伝馬船。
- メモ
- 音2:テンマブニ。
ハギ船のうち竜骨(カーラ)がある小型のものをさす。櫂や帆をもって物資運搬、人員輸送に使われたが、この伝馬船を大型化したのが宮古船、山原船、馬艦船であるといわれている。
ティンモーモー
天モーモー。天から落ちてきた牛の形の石の名前。
- メモ
- 宇座の屋号与久田の屋敷に天から落ちてきたといわれる石で、牛に似た形をしているのでこのように呼ばれる。鎌やヘラなどの砥石として利用された。
ティンラ
手のひら。
- 用例
- ティンラ ヒルギティンディ アミグヮー クィラ(手のひらを広げてごらん、飴をくれよう)。
- メモ
- 音2:ティーヌナー・ティーヌワタ・ティーヌワター。
テー
松明。
- メモ
- 音:テービー。
テー
耐え。支える力。
- 用例
- ンナシ テー イリーン(皆で、力を入れて支える)。
テー タッタン
手に負えない。歯が立たない。
- 用例
- ンナシ イジカスンディ スシガ、テー タッタンル アンレー(皆で動かそうとするが、手に負えないんだよ)。アリンカイヤ チャーシン テー タッタンルアンレー(彼にはどうしても、歯が立たないんだよ)。
デー
代。世代。
- 用例
- ワッター ムンチューヤ ナンデー チヂチョーガヤー?(私たちの門中は、何代続いているのかな?)。
デー
代価。値段。
- 用例
- デーヤ ンチカラル コーイルヨー(値段を見てから買うんだよ)。
デーアガヤー
値段が高い物。高価な物。
- 用例
- ジンヌ アレー ター ヤティン、デーアガヤール マシ ヤルヨー(金があるなら誰だって、値段が高いのが良いんだよ)。
- メモ
- 音2:デーダカー。対:デーヤッシー(値段が安い物)。
デーイチ
第一。何より大事・大切なもの。
- 用例
- ニンジノー チリファ デーイチ ヤサ(人間はけじめが何より大切だよ)。
デーガルーゥンム
手軽に多く収穫できる芋〔イモ〕。
テーカン(~テーカン)
~ところで。
- 用例
- ウニゲー サンテーカン(お願いしたところで)。
- メモ
- 音1:~テーマン。音2:~テーマ。
テーク
太鼓。
- 用例
- テークヌ ウトゥヌ チカリーグトゥ、ミチジュネーヤ ユークル ゥンマ チョーンテー(太鼓の音が聞こえるから、祭りの行列はそろそろそこまで来ているはずよ)。
デーク
植物名。ダンチク(暖竹)。イネ科の多年草。ヨシタケ。
- メモ
- 竹に似た、葉が甘蔗の葉のように長い。それを束ねて箒にして竈周りを掃いた。
デーグ
デイゴ。
- 用例
- デーグヌ キーッシ グーサン チュクイン(デイゴの木で杖を作る)。
デークニ
大根。
- 用例
- ハルカラ デークニ ヒチヌジ クーワ(畑で大根を引き抜いて来なさい)。
デークニガンサー
大根の根と葉の間の固くて食べられない部分。
デークニゥンブサー
料理名。大根の煮物。
- 用例
- アシティビチトゥ デークニゥンブサー ニーン(豚足と大根の煮物を作る)。
テーゲー
①大概。おおよそ。だいたい。②いい加減。③相当。だいぶ。
- 用例
- ①シクチェー テーゲー ウワトーサニ(仕事はおおよそ終わっているでしょう)。
②ハジミカラ テーゲーナー スグトゥ、アトー アタラン ナイサ(最初からいい加減にするから、終いには合わなくなるさ)。
③ウヌ ニムチェー テーゲー ゥンブサンデー(その荷物はだいぶ重いよ)。
④テーゲーヌ ムンガー ナランドー(なみの者には出来ないよ)。
- メモ
- ①→アラアラ。
テーゲーザンミン
概算。おおよその計算。
- 用例
- トー、テーゲーザンミン ッシンディ(さあ、概算してごらん)。
- メモ
- 音2:アラアラザンシン。
テーゲーヌー
いい加減な者。
- 用例
- テーゲーヌーンカイヤ シクチェー マカサラン(いい加減な者には仕事を任せられない)。
テーサーナーサー
無理なこと。
- 用例
- シクチェー ナエーティル スル、テーサーメーサー スナヨー(仕事は要領よくやるんであって、無理はするなよ)。
デージ
大事。大変。すごい。
- 用例
- ヒー チャースシ ワシティ、ヤガティ デージナイタサ(火を消すのを忘れて、やがて大変なことになりよったさ)。
テーショー
大将。頭。
- メモ
- 音1:テーソー。
テースン
費やす。
- 用例
- ンナマッチ シ ジカン テースンナー(何もせずに待っていて、時間を費やすのか)。
テーソー
大将。頭。
- 用例
- ワラバーテーソー ナティ アマヲゥティ アシドーン(ガキ大将になってあそこで遊んでいる)。
- メモ
- 音1:テーショー。
デーダカー
値段が高い物。高価な物。
- 用例
- デーダカービカーン ンチン ジノー ネーンソーティ チャースガ?(値段の高い物だけ見ても、金はないのにどうするの?)。
- メモ
- →デーアガヤー。
テータッチュン
感情的になって憤慨すること。本気になって向かう。
- 用例
- ワラビヌ イーシカイ テータッチュンナー(子どもの言うことに感情的になるか)。テータッチェー ヤマングトゥ シワーサンケー(それほど痛くないから心配するな)。
テータラガーキー
気の入らないような仕事のやり方。
- 用例
- イャーヤ ウングトゥ ヒチ テータラガーキー シ、ヌーン ナイルバーイ(お前はそのように気の入らないような仕事をして、何ができるのか)。
テーチカイン
火がつく。燃え始める。
- 用例
- フーフー フチーネー、ヤガティ テーチカイサ(フーフー吹いたら、やがて燃え始めるさ)。
テーチキーン
焚きつける。火をつける。
- 用例
- ユークル ユーバンジブン ヤグトゥ、カマンカイ ヒー テーチキーン(そろそろ夕飯時だから、カマドに火を焚きつける)。
テーテームニー
舌足らずな物の言い方。
- 用例
- イクチ ナティン テーテームニー シ、シワ ヤッサー(幾つになっても舌足らずな物の言い方で、心配だよ)。
デーナ
すごい。とても。大きな。
- 用例
- デーナ グテーヌ マンディ(とても怪力で)。デーナ イシ(大きな石)。
テーニー
植物名。天人花〔テンニンカ〕。フトモモ科の常緑小低木。
テービー
松明。松明の火。
- 用例
- テービー アカガラチ マークィン カメータシガ ヲゥランタン(松明をつけてどこもかも探したが、いなかった)。
- メモ
- 音:テー。
デーヒームン
代経物。年数を経たもの。
- メモ
- 音2:デーヒヤー。
テーヒチ
大切。大事。
- 用例
- ウレー イャーンカイ ヰーラスグトゥ、テーヒチニ チカリヨーヤー(それは君にあげるから、大切に使いなさいよ)。
- メモ
- 音2:タカテーン。
デーヒヤー
年数を経たもの。
- 用例
- デーヒヤーマヤーヤ、ヌーシヌ ヌチ トゥインディ(年数を経た猫は、主人の命を取るそうだ)。
- メモ
- 音2:デーヒームン。
デービル(~デービル)
~でございます。です。
- 用例
- チューヤ、アンシ イー ウヮーチチ デービルヤー(今日は、なんて良い天気なんでしょうね)。
テーファ
冗談。
- 用例
- テーファビカーン スグトゥ、ターガン イャーガ イーシェー マトゥムニ チカンサ(冗談ばかり言うから、誰もお前が言うのをまともに聞かないよ)。
テーファ シミシェーン(冗談をおっしゃる)。
- メモ
- 類:フージョー。
テーファー
よく冗談を言う人。
- 用例
- ワッター ドゥシンチャーヤ、ムル テーファービカーン アチマトーン(私の友達は、皆よく冗談を言う人ばかりが集まっている)。
- メモ
- 音2:テーファナムン。
テーファク
白糖。
- 用例
- クルザーターヌ ネーンレー テーファク ヤティン イリレー(黒糖がなければ、白糖でも入れなさい)。
テーファナムン
よく冗談を言う人。
- 用例
- ワッター ファーフジーヤ テーファナムン ヤタン(私の祖父はよく冗談を言う人だった)。
- メモ
- 音2:テーファー。
デーフク
大福。大金持ち。裕福。
- 用例
- デーフク ナタン(大金持ちになった)。
- メモ
- 対:ゴービンスー(極貧)。
デーブシ
大武士。
テーマ(~テーマ)
~ところで。
- 用例
- シチャンテーマ(やったところで)。
- メモ
- 音1:~テーマン。音2:~テーカン。
テーマン(~テーマン)
~ところで。
- 用例
- カミムン ヤタンテーマン(食べ物であっても)。
- メモ
- →~ヤティン。
テーミヌユー
平和な世の中。
- 用例
- イチマディン テーミヌユー チヂチンソーリ(いつまでも平和な世の中が続きますように)。
デーヤッシー
値段が安い物。安物。
- 用例
- ジンヌ ネーラン デーヤッシーシカ コーイサン(金がなくて安い物しか買えない)。
- メモ
- 音2:ヤシムン。対:デーアガヤー・デーダカー(高価な物)。
デーユー
大昔。
- メモ
- →ウーンカシ。
テーラグサ
植物名。ムラサキカタバミ。
- メモ
- →シーサープー。
一般にヤファタの名で知られているが、首里の平良殿内が唐から持って来たのでテーラグサとも呼んだ。平良殿内は当初観賞用に持って来たのが、田畑に繁殖し雑草として農作業の弊害となった。
テーラシカマグチ
伝説上の人物。一週間は後生、一週間はこの世と行き来する人。
- 用例
- テーラシカマグチヌ ハナシー チカサヤー(テーラシカマグチの話を聞かせようね)。
テーンカーン ナラン
どうしようもない。手がつけられない。
- 用例
- アリガ ワジレーカラー、テーンカーン ナランサ(彼が怒ったら、どうしようもないよ)。
デーンカシ
大昔。
- 用例
- ウレー デーンカシヌ クトゥドー(これは大昔のことだよ)。
- メモ
- →ウーンカシ。
デゴホン
鶏〔ニワトリ〕の一種。レグホン。
テッポーワタイリー
筒袖綿入れ。
テン(~テン)
~ても。
- 用例
- アンサンテン ヘークナー ウワラシェー(そうであっても早く終わらせなさい)。
デンシンヤー
電信屋。
- メモ
- 渡具知にある戦前海底電信を陸揚げした場所。1896(明治29)年鹿児島・沖縄間に海底電信線敷設。これが沖縄における電信線の始まり。その後台湾や南洋ヤップとも海底電信で繋がり海外通信にも大きく貢献。沖縄戦で破壊され、現在跡地に記念碑が建立されている。
テンテンパチパチ
綿打ち職人。綿打ち作業の際に出る音で、職人のこともそう呼んだ。
テンテンプックイ
綿打ちをする時の音色。綿打ち道具の意味もある。
テンブサー
出べそ。でべその人。
- 用例
- ウッピナーヌ テンブサー ヤタシガ ノートーン(あんなに大きな出べそだったのに、治っている)。
テンブス
へそ。
- 用例
- テンブスグヮーヤ サーヤーサーヤー サンケー(ヘソはそんなに触るなよ)。
テンプラー
天ぷら。
- メモ
- 音1:ティンプラー。
テンマブネ
伝馬船。
- メモ
- →ティンマー。
読込中...