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- しまくとぅば単語帳:ト
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トゥ
~と。
- 用例
- タートゥ アシビーガ イチュガ?(誰と遊びに行くの?)。
トゥ(~トゥ)
斗。10升。容量の単位。
- メモ
- イットゥ(1斗)、ニトゥ(2斗)と数える。
トゥイ
鳥。酉。鶏〔ニワトリ〕。
- 用例
- トゥイグヮーヤ クーガー ナチェーガヤー(鶏は卵を産んだかな)。ヤーノー トゥイドゥン アタトーン(来年は酉年だよ)。
トゥイ スグヤー
鶏を殴る人。
- メモ
- 鶏法度に反した時に鶏を捕らえる人のことをいった。
税金徴収が終わると、午後からは放し飼いにされた鶏を取り締まった。
トゥイアースン
取り持つ。橋渡しをする。男女を引き合わせて夫婦にすること。
- 用例
- アッターヤ ワンガル トゥイアーチャンデー(彼らは私が引き合わせて夫婦にしたんだよ)。
否:トゥイアーサン(取り合わせない)希:トゥイアーシーブサン(取り合わせたい)過:トゥイアーチャン(取り合わせた)継:トゥイアーチョーン(取り合わせている)。
- メモ
- 音2:トゥヤースン。
トゥイアチカイン
取り扱う。
- 用例
- ワリムンヌ キーチキティ トゥイアチカリヨー(割れ物は気を付けて取り扱いなさいよ)。
トゥイアチケー
取り扱い。
- 用例
- シナムンヌ トゥイアチケーヤ キーチキリヨー(品物の取り扱いは気をつけなさいよ)。
トゥイアチミーン
取り集める。取り揃える。
- 用例
- チラカトーシ、チュトゥクマンカイ トゥイアチミーン(散らかっているのを、一か所に取り集める)。
否:トゥイアチミラン(取り集めない)希:トゥイアチミーブサン(取り集めたい)過:トゥイアチミタン(取り集めた)継:トゥイアチミトーン(取り集めている)。
- メモ
- 音2:トゥイチャーメーイン・トゥッチミーン・トゥイスラースン。
トゥイオーラシェー
闘鶏〔とうけい〕。鶏の雄を戦わせること。
- 用例
- ワラビヌ トゥイオーラシェー シ ジン カキーンナー!(子どもが闘鶏でお金をかけるのか!)。
- メモ
- 音1:トゥイオーラセー。音2:トゥイグヮーオーラセー・トゥイスーブ。
トゥイオーラセー
闘鶏〔とうけい〕。鶏の雄を戦わせること。
- メモ
- 音1:トゥイオーラシェー。音2:トゥイグヮーオーラセー・トゥイスーブ。
トゥイカンカー
鶏カンカー。旧8月に鶏を潰して行う行事。悪除け行事。
- メモ
- 伊良皆では本来は豚を潰していたといい、現在では豚肉を買って祈願している。→カンカー。
トゥイグーネー
取り合い。取りっぱなし。
- 用例
- ンナガ トゥイグーネー シーネー スグ ネーン ナイン(皆で取り合いしたら、直ぐになくなるさ)。
トゥイクェー ザチマー
字民性。鶏食いザチマー(座喜味字民)。座喜味字民の性質。
- メモ
- 農作物を食い荒らしたりする鶏〔ニワトリ〕の飼い主があらわれない場合、それを食べてもよいという字の規則からそう呼ばれた。
トゥイクミヌウグヮン
取りっぱなし。取り込みの御願。
- 用例
- トゥイクミヌウグヮン シェー ナランデー(取りっぱなしではいけないよ)。
- メモ
- 人の物を取りっぱなしで、自分から与えることをしないこと。
トゥイグヮーオーラセー
闘鶏〔とうけい〕。鶏の雄を戦わせること。
- メモ
- 音2:トゥイオーラシェー・トゥイオーラセー・トゥイスーブ。
トゥイケー
取り換え。交替。交易。
- 用例
- イャームントゥ ワームントゥ トゥイケーティ チカラナ(君の物と私の物と取り替えて使おう)。
トートゥヌ トゥイケー(唐との交易)。
- メモ
- 音2:トゥイケーイ。
トゥイケーイ
取り換え。交替。交際。
- 用例
- ユヌグトゥ トゥイケーイ シ(同じように交際して)。
- メモ
- 音2:トゥイケー。
トゥイケースン
取り返す。回復する。
- 用例
- ケーサンパーソーシ、ヤットゥ トゥイケーチャン(返したがらないのを、やっと取り返した)。
否:トゥイケーサン(取り返さない)希:トゥイケーシーブサン(取り返したい)過:トゥイケーチャン(取り返した)継:トゥイケーチョーン(取り返している)。
トゥイサースン
取り置くこと。前もって取り置くこと。
- 用例
- ヘーベートゥ ゥンジ タイブン トゥイサースン(早めに行って、2人分を取って置く)。
トゥイシ
砥石。
- 用例
- ホーチャーヌ ナマリトーグトゥ、トゥイシシ トゥジュン(包丁の切れ味が悪いから、砥石で研ぐ)。
- メモ
- 音1:トゥシ。→アラトゥ。
トゥイシラビ
取り調べ。
- 用例
- ヌーガラ アイル スタラー ジュンサガ トゥイシラビ ソーヌ フージ(何かあったのか、巡査が取り調べをしているらしい)。
トゥイシラビーン
取り調べる。
- 用例
- アザジューヌ シンカ トゥイシラビーン(字中の人たちを取り調べる)。
トゥイスーブ
闘鶏〔とうけい〕。鶏の雄を戦わせること。
- 用例
- トゥイスーブシェー アシバンキヨー(闘鶏しては遊ぶなよ)。
- メモ
- 音2:トゥイオーラシェー・トゥイオーラセー・トゥイグヮーオーラセー。
トゥイスラースン
取り集める。取り揃える。
- 用例
- チャンリッパ トゥイスラースン(ちゃんと取り揃える)。
- メモ
- →トゥイアチミーン。
トゥイタカテー
甘やかされて。子どもを甘やかして育てること。
- 用例
- トゥイタカテーン サッティ(甘やかして育てられて)。
トゥイチガイン
取り違える。間違って取ること。
- 用例
- アワティーネー シナムン トゥイチガインドー(慌てると品物を取り違えるよ)。
- メモ
- 音2:トゥバッペーイン。
トゥイチジュン
取り次ぐ。
- 用例
- イスジ トゥイチガントー ナラン(急いで取り次がないといけない)。
トゥイチャメーイン
取り集める。取り揃える。
- 用例
- フスク ソーラー、アマクマカラ トゥィチャメーインテー(不足しているなら、あちこちから取り集めるさ)。
否:トゥイチャメーラン(取り集めない)希:トゥイチャメーイブサン(取り集めたい)過:トゥイチャメータン(取り集めた)継:トゥイチャメートーン(取り集めている)。
- メモ
- →トゥイアチミーン。
トゥイティ
把手。馬車の荷台から馬の鞍に長く伸びた棒状のもの。
トゥイドゥシ
酉年。
- 用例
- チャクシガ ヤマトゥカイ ゥンジャシェー、トゥイドゥシ ヤタヌ ハジ ヤッサー(長男が大和に行ったのは、酉年だったはずだよ)。
トゥイナシ
取り成し。仲裁。
- 用例
- クンドゥヌ クトー、ワー シージャガ トゥイナシ スンディー(今度のことは、私の兄が取り成すそうだ)。
トゥイヌカンジ
鶏冠〔とさか〕。
- 用例
- チビラーサヌ トゥイヌカンジ ヤッサー(見事な鶏冠だ)。
トゥイヌクサー
取り残した物。
- 用例
- トゥイヌクサー ビカーン ナティ ソームノー ネーンデー(取り残した物ばかりで、まともな物はない)。
トゥイヌクシ
取り残し。
- 用例
- トゥイヌクシヤ ネーニ、ユー ンリヨー(取り残しはないか、よく見なさいよ)。
トゥイヌチビー
植物名。ツルムラサキ。
トゥイヌチビー
植物名。オニタビラコ。
- 用例
- トゥイヌチビーヤ タンププカイ ニチョーン(オニタビラコはタンポポに似ている)。
トゥイヌチュ
酉年生まれの人。
- 用例
- ワッターヤ ミートゥンダ トゥイヌッチュ ヤン(私たちは夫婦とも酉年生まれだ)。
トゥイヌハニー
鳥の羽。羽毛。
トゥイヌファ
酉の方角。西の方角。
- 用例
- トゥイヌファ ンカティ トゥリ ハイタン(西の方角に向かって飛んで行った)。
- メモ
- トゥイヌファとは西の方角で、時間としては午後6時頃を表す。
トゥイヌファグチ
西風。
- 用例
- シラハンヤー トゥイヌファグチガ フチャギーサ(涼しいね、西風が吹いているさ)。
トゥイヌムン
鶏の餌。
- 用例
- トゥイヌムン クヮースン(鶏に餌をやる)。
トゥイヌヤー
鶏小屋。
- 用例
- スートゥ マジョーン トゥイヌヤー チュクイン(お父さんと一緒に鶏小屋を造る)。
トゥイノースン
取り直す。改めて手に取る。
- 用例
- バッペーティ トゥッテーグトゥ、トゥイノースン(間違って取ったから、取り直す)。
否:トゥイノーサン(取り直さない)希:トゥイノーシーブサン(取り直したい)過:トゥイノーチャン(取り直した)継:トゥイノーチョーン(取り直している)。
トゥイバーキ
目籠〔めかご〕。
- メモ
- 目の粗い籠。鶏〔ニワトリ〕にかぶせて檻〔おり〕のようにして使う。
トゥイハカライン
取り計らう。
- 用例
- ワッター スーガ チャンリッパ トゥイハカラインディー(私の父がちゃんと取り計らうって)。
トゥイバットゥ
鶏法度。放し飼いの鶏を取り締まる規則。
- メモ
- 放し飼いの鶏が畑や、収穫後に庭に広げた作物を食い荒らさないように定められた内規。字牧原では2月以降6月までに適用。3羽以上飼ってはならないなどの規則もあった。
トゥイバッペー
取り違え。
- 用例
- トゥイバッペー シェーグトゥ、ケーチ チューン(取り違えたので返してくる)。
トゥイバッペーイン
取り違える。
- 用例
- アワティティ トゥイバッペーティ ネーン(慌てて取り違えてしまった)。
- メモ
- →トゥイチガイン。
トゥイハンスン
取り損ねる。物を取り損ねる。
- 用例
- ジカヌンカイ ウクリティ、ドゥーヌ ワップー トゥイハンスン(時間に遅れて、自分の分け前を取り損ねる)。
否:トゥイハンサン(取り損ねない)過:トゥイハンチャン(取り損ねた)継:トゥイハンチョーン(取り損ねている)。
トゥイハンラカスン
取りこぼす。取り損なう。誤って手から落とす。
- 用例
- イャーヤ チャー トゥイハンラカスンヤー(君はいつも取りこぼすね)。
否:トゥイハンラカサン(取りこぼさない)過:トゥイハンラカチャン(取りこぼした)継:トゥハンラカチョーン(取りこぼしている)。
トゥィヒチビ
節日のこと。四季の行事の総称。
トゥイヒレー
交際。付き合い。
- 用例
- チュヌ トゥイヒレーヤ ムチカシームン ヤサ(人付き合いは難しいものだ)。
トゥイフクガー
鳥肌が立つ様。
- 用例
- ウトゥルサヌ フシガラン トゥイフクガー ソーン(恐ろしくてたまらず、鳥肌が立っている)。
- メモ
- 音2:キーフクガー・フクジャー。→キーブラチャー。
トゥイブサカッティ
取りたい放題。
- 用例
- トゥイブサカッティー、イャー カッティ シェーワ!(取りたい放題、お前の勝手にしろ!)。
トゥイフダ
罰金札のひとつ。鶏札。鶏を放し飼いにした時の罰金。
トゥイホーイン
むやみに取ること。何も考えずにむやみに取ること。
- 用例
- チカランムンヌ、ウッサキー トゥイホーインディチン アンナー(使いもしないのに、そんなにたくさん取るってこともあるか)。
トゥイマーイ
鶏回り。鶏を放し飼いにしてないか見回ること。
- メモ
- 牧原では旧9月から年末にかけて予め各組の佐事に伝達させ、青年が太鼓を叩きながら部落内を回った。
トゥイミー
斜視。
- 用例
- トゥイミー ナティ マーガ ンチョーラー ワカラン(斜視でどこを見ているか分からない)。
トゥイムッチュン
取り持つ。優遇する。接待する。取りざたする。有名になる。
- 用例
- シージャンチャー トゥイムッチュン(先輩たちを接待する)。過:トゥイムタッタン(優遇された)継:トゥイムッチョーン(優遇している)。
トゥイムルスン
取り戻す。
- 用例
- アリカイ ケートゥラッテーシ トゥイムルスン(彼に取られたのを取り戻す)。
否:トゥイムルサン(取り戻さない)希:トゥイムルシーブサン(取り戻したい)過:トゥイムルチャン(取り戻した)継:トゥイムルチョーン(取り戻している)。
トゥイムンジェーク
泥棒。
- 用例
- トゥイムンジェーコー イチマディン チヂカンサ、アトー バチ カンジュサ(泥棒は何時までも続かないよ、最後は罰が下るよ)。
トゥイメー
取り前。取り分。まだ取ってない模合のことにもいう。
- 用例
- ムエーヌ トゥイメーヌ アグトゥ、ウリ ソーグヮチヂケー スサ(模合の取り分があるから、それを正月の足しにするよ)。
- メモ
- 対:ハライメー。→ウクイメー。
トゥイヤー
鳥小屋。
トゥイヤンジュン
取り損ねる。失敗する。
- 用例
- コーティ トゥラサンネー ワラバー チム トゥイヤンジュンドー(買ってやらないと、子どもの機嫌を取り損ねるよ)。
否:トゥイヤンラン(損ねない)過:トゥイヤンタン(損ねた)継:トゥイヤントーン(損ねている)。
- メモ
- 取りはしたものの、自分が取りたいのではなく失敗した時などに使う。また、人の機嫌を損なった時にも使う。
トゥイユシーン
取り寄せる。
- 用例
- シェークドーグヌ ネーンネー、グトゥ、マチカラ トゥイユシーン(道具がないとから、町から取り寄せる)。
否:トゥイユシラン(取り寄せない)希:トゥイユシーブサン(取り寄せたい)過:トゥイユシタン(取り寄せた)継:トゥイユシトーン(取り寄せている)。
トゥイン
取る。とる。
- 用例
- ワンガ イチバンサチ トゥイン(私が一番先に取る)。ワッター ガニ トゥンガル ゥンジョーンムン(我々はカニをとりに行ったのに)。
イャーガ トゥイユースンナー(お前が取れか)。
否:トゥラン(取らない)希:トゥイブサン(取りたい)過:トゥッタン(取った)継:トゥットーン(取っている)。
トゥインチカミン ナラン
どうしようもない。掴みどころがない。始末に負えない。
- 用例
- チュガ イーシン チカングトゥ、トゥインチカミン ナラン(人の言うことも聞かないから、どうしようもない)。
トゥインチュン
取り入れる。
- 用例
- タムンヤーンカイ タムン トゥインチュン(薪小屋に薪を取り入れる)。
トゥー
10。10歳。
- 用例
- イャーヤ トゥーヤ ナトーミ?(君は10歳にはなっているか?)。
- メモ
- 10の数を表す。
ドゥー
①身体。胴。
②自分。
- 用例
- ①チャッサ モーキティン、ドゥーンレー ヤンジーネー ヌーン ナラン(どんなに儲けても、体を壊したらどうしようもない)。ドゥー ヤマチャン(体を痛めた)。
②ウンナムノー ドゥークルル スルヨー(そんなことは自分でやるんだよ)。
- メモ
- ①音2:ドゥーテー・ドゥームトゥ。類:カラタ。②音2:ドゥームトゥ。
ドゥー
ドゥー タブイン
体力を温存する。
- 用例
- パタパタサンヨークー ドゥー タブイン(ばたばたせずに体力を温存する)。
ドゥーアガチ
自活。自力で生活すること。
- 用例
- ドゥーアガチ シ ハマトーン(自立して、頑張っている)。
ドゥーアガミ
うぬぼれ。自己崇拝。
- 用例
- ドゥーアガミヌ チューサヌ チャーン ナランル アンデー(自己崇拝が強くてどうしようもないんだよ)。
トゥーアサ
遠浅。
- 用例
- トゥーアサ ヤティン ウメー チャー キー チキリヨー(遠浅でも、海はいつも気をつけなさいよ)。
ドゥーアシビ
乳幼児がひとりで遊んでいること。幼児が一人遊びすること。
- 用例
- ウヌ ワラベー ウンナゲー ドゥーアシビ ソール(その子は長いこと一人遊びしているね)。
- メモ
- 関:ドゥームイ。
ドゥーアタイ
自分に思い当たること。
トゥーイ
通り。
- 用例
- イャーガ イヌ トゥーイ マチゲー ネーランタン(君の言う通り間違いなかった)。ウヌ トゥーイ ヤイビーサ(その通りです)。
ドゥーイジカセー
体を動かすこと。運動すること。
ドゥーイッペー
体いっぱい。体中。全身。総身。
- 用例
- ドゥーイッペー ヰーゴー ゥンジトーン(体中に疥癬が出ている)。
トゥーイミチ
通り道。通路。
- 用例
- ウマー ワランチャー トゥーイミチ ナトーン(そこは子どもたちの通路になっている)。
トゥーイン
通る。通用する。
- 用例
- ウマー ミチヌ グナサグトゥ アマカラ トゥーインテー(そこは道が小さいから、あそこから通るさ)。
ウンナ シーヨーシン トゥーインナー(そんなやり方でも通用するのか)。
否:トゥーラン(通らない)希:トゥーイブサン(通りたい)過:トゥータン(通った)継:トゥートーン(通っている)。
トゥーイン
問う。尋ねる。
- 用例
- マーガ ヤラ ワカランネー チュンカイ トゥーイン(どこなのか分からいなら、人に尋ねる)。
否:トゥーラン(聞かない)希:トゥーイブサン(聞きたい)過:トゥータン(聞いた)継:トゥートーン(聞いている)。
ドゥーウミー
自分だけの思い。
- 用例
- アレー キジムナー ヤタンディチ ドゥーウミー ソーン(あれはキジムナーだったと自分では思っている)。
ドゥーウヤメー
自尊。自賛。
- 用例
- ドゥーウヤメービカーン シェー ヌーン ナランサ(自尊してばかりでは何にもできないよ)。
ドゥーガッサン
身軽である。身軽によく働く。
- 用例
- ドゥーチュイムン ヤグトゥ ドゥーガッサン(独身だから身軽だ)。
ドゥーカッティ
自分勝手。身勝手。
- メモ
- 音:ドゥーカッティー。
ドゥーカッティー
自分勝手。身勝手。
- 用例
- ドゥーカッティービカーン シ チュガ イーシェー チカンル アンデー(自分勝手ばかりして、人のいう事は聞かないんだよ)。
- メモ
- 音:ドゥーカッティ。
ドゥーカンゲー
自分だけの考え。独断。
- 用例
- ドゥーカンゲービカーン スシヤカ チュヌ イーシン チチュシェー マシ(自分一人だけで考えるより、人の意見も聞いた方が良い)。
トゥーキーン
透ける。
- 用例
- ヌヌヌ ウスサヌ トゥーキーン(布が薄くて透ける)。
ドゥークサミチ
勝手にひとりで怒ること。
- メモ
- 音:ドゥーグサミチ。
ドゥーグサミチ
勝手にひとりで怒ること。
- 用例
- ドゥーグサミチ シ ヌール カンゲートーラー ワカラン(勝手に怒って、何を考えているのか分からない)。
- メモ
- 音:ドゥークサミチ。
ドゥークス
ろうそくの燃えがら。
- 用例
- ドゥークスヌ ウッサ タマトーン(ローソクの燃えかすがたくさん溜まっていた)。
ドゥーグラサン
心苦しい。恐縮する。
- 用例
- マルケーティル イチュルムンヌ ヌーン ムッチ イカンディーネー ドゥーグラサンデー(たまに行くんだのに何も持って行かないというのは心苦しいよ)。
- メモ
- 音:ルーグラハン・ドゥーグルサン。
ドゥークル
自分で。自分自身で。
- 用例
- ウッピグヮーヤ ドゥークル ナイサ(そのくらいは自分でできるよ)。
- メモ
- 類:ワンクル。
ドゥーグルサン
心苦しい。恐縮する。
- メモ
- 音:ドゥーグラサン・ルーグラハン。
ドゥークルビ
自分で転ぶこと。自分のせいで失敗すること。
- 用例
- イチョーシガ、ウレー ドゥークルビシル ヲゥンドーヤー(言っているのに、彼は自分で転んでいるんだよ)。
- メモ
- 子どもが言うことも聞かずに走って転んだときなどに使う。また、事業など、本人の未熟さや不注意のせいで失敗したときなどにもつかう。
ドゥーゲーシ
自分返し。
トゥーサ
遠い所。
- 用例
- トゥーサカイ イカヤカ チカサヲゥティ コーラナ(遠い所に行くより、近い所で買おうよ)。
- メモ
- 対:チカサ(近い所)。
ドゥーサー(~ドゥーサー)
~同士。
- 用例
- ドゥシンチャードゥーサー アシビーガ イチュン(友だち同士で遊びに行く)。チルミードゥーサー アチマトーン(同級生同士が集まっている)。
トゥーサヌイェーカ
遠い親戚・遠縁。
- 用例
- トゥーサヌイェーカヤカ、チカサヌ ケートゥナイトゥ ユー ヒラリ(遠くの親戚より、近くのとなり近所と良く付き合いなさい)。
トゥーサン
遠い。
- 用例
- ナーファマディリネー トゥーサンヤー、ナー イフェー チカサレー イチヤッサンムン(那覇までは遠いね、もう少し近ければ行きやすいのに)。
- メモ
- 音1:トゥーハン。対:チカサン・チカハン・チチャサン(近い)。
トゥーシヌミー
豚舎兼便所の穴。
- 用例
- ンカシェー トゥーシヌミーンカイ ウティール グナワランチャーン ヲゥタン(昔は、便所の穴に落ちる小さな子もいた)。
- メモ
- 糞を落とす穴で、下には豚を飼っていた。尿や便の落ちるところ。
ドゥージママ
わがまま。自分勝手。
- 用例
- チュイングヮ ナティ ジコー ドゥージママ ヤン(一人っ子でとても自分勝手なわがままである)。
- メモ
- 類:ギママ・ジママ。
ドゥーシャミセン
声でサンシン(三線)をひいているように音を唱えること。
- メモ
- 類:クチサンシン。
ドゥースク
健康を損ねること。体を傷めること。
- 用例
- ドゥースク ナイン(健康を損ねる)。
ヤナガンマリ スンディ ドゥースク ナインドー(悪ふざけをしたら体を損なうよ)。
トゥースン
通す。
- 用例
- ハーイカイ イーチュー トゥースン(針に糸を通す)。
否:トゥーサン(通さない)希:トゥーシーブサン(通したい)過:トゥーチャン(通した)継:トゥーチョーン(通している)。
トゥーターチ
12。
ドゥーダルサン
体がだるい。
- 用例
- ハナヒチカカティ チヌーカラ ドゥーダルサン(風邪をひいて昨日から体がだるい)。
トゥータン
トタン。
- 用例
- トゥータンヌ マンドーグトゥ ウリサーニ ヤーヌイーヤ タックヮーサナ(トタンがたくさんあるから、それで屋根は造ろうよ)。
トゥータンヤー
トタンで屋根を葺いた家。
- 用例
- ガヤヤーカラ トゥータンヤーンカイ フチケーイン(茅葺家からトタン屋根に葺き替える)。
トゥーチ
いつも。ずっと。何かにつけて。
- 用例
- トゥーチ サキビカーン クヮティ ヌーサルムンガ!(何時も酒ばかり飲んで、何様のつもりか!)。
トゥーチ アンソーン(ずっとそうしている)。
- メモ
- →イチグ。
トゥーチガトゥーチ
いつもいつも。
ドゥーチュイ
自分一人。
- 用例
- アママディ ドゥーチュイシ イチー スンナー?(あそこまで自分一人で行けるの?)。
ドゥーチュイアッチー
ひとり歩き。人の力を借りずに自分で歩くこと。
- 用例
- アネッ、ヤガテー ドゥーチュイアッチー ナインドー(ほら、やがてひとり歩きできるよ)。
ドゥーチュイバイ
ひとり先に行くこと。
- 用例
- アバーヤ ドゥーチュイバイシ ゥンジティ ハイタン(姉さんは一人で先に出て行った)。
ドゥーチュイムニー
独り言。
- 用例
- アンシ ドゥーチュイムニー スヌ チュン ヲゥル(こうも独り言をする人もいるもんだ)。
ドゥーチュイムン
独り者。
- 用例
- ドゥーチュイムンヤ ヤシガ ムヌン カレー ヲゥガヤー(独り者だが、ご飯も食べているかな)。
ドゥーチュイワレー
ひとり笑い。
- 用例
- ドゥーチュイワレー シ、ヌー ワラトーガ?(ひとりで笑っているが、何を笑っているの?)。
- メモ
- 思い出したり想像したりして、ひとりで笑うこと。
ドゥーヂュクイ
体つくり。体格。
- 用例
- ドゥーヂュクイ ユタサヌ グテーン マンドーン(体格が良く力も強い)。
トゥーティークー
土帝君。
- メモ
- 中国の土地神信仰に起源を持ち、沖縄本島では農業神として広く信仰される。祠には鍬を担いだ像などが祀られていた。村内では喜名、親志、長田で祀られてきた。喜名の土帝君は村指定文化財。
トゥーティーチナー
11。
ドゥーテー
胴体。体格。身体。
- 用例
- ドゥーテー ガンジューギサンヤー(立派な体格をしているね)。ドゥーテー マギサン(胴体が大きい)。
- メモ
- →グテー。
ドゥーテーターチュー
双発機。
- メモ
- 2機のエンジンを備えた飛行機。
トゥートゥー
つばをトゥッと吐く様。
ドゥーナー
自分たち。我々。私たち。
- 用例
- ドゥーナーヤ マタ イチ アチマイガ?(我々はまたいつ集まろうか?)。
- メモ
- →アガター。
ドゥーナークル
自分たちで。我々で。私たちで。
- 用例
- クンドゥカラー ドゥーナークル キミティ イカヤー(今度からは自分たちで決めていこうね)。
- メモ
- 音2:ワッタークル。
ドゥーナーター
自分たち。我々。私たち。
- 用例
- ドゥーナータークルン ナイルスルヨー(自分たちにもできるんだよ)。
- メモ
- →アガター。
ドゥーナーバナシ
内輪の話。
ドゥーニー
うわ言。呻(うめ)き。
- 用例
- ヲゥタティル ヲゥタラー チヌーユルヤ ドゥーニー スタンレー(疲れていたのか、昨夜はうわ言を言っていたよ)。ドゥーニー ソーン(うめいている)。
ドゥーニー
同年。
- 用例
- ドゥーニーシンカシ マニアーイサニ(同年生で間に合うでしょう)。
トゥーヌチュン
遠のく。
- 用例
- イェーカ ヤティン タッタイ トゥーヌチュンヤー(親戚でも次第に遠のくね)。
トゥーバル
集落の外れ。遠くにある畑。
- 用例
- トゥーバルカイ ゥンジョータレール ニッカ ナトーンレー(遠い所の畑に行っていたので、遅くなったんだよ)。
トゥーハン
遠い。
- 用例
- ワンガ カユトール ガッコーヤ トゥーハン(私が通っている学校は遠い)。
- メモ
- →トゥーサン。
ドゥーヒガミ
自分で勝手にひがむこと。
- 用例
- ターン ヌーリン イランシガル ドゥーヒガミル ソーンデー(誰も何も言ってないのに、勝手にひがんでいるんだよ)。
ドゥーフー
自己流。
ドゥーブク
胴服。踊り衣装で袴と対で着用する。
ドゥーブニ
体の骨。
- 用例
- ニンジ ヂューサイネー ドゥーブニ ヤムンドー(眠りすぎると体の骨が痛くなるよ)。
ドゥーフミー
自画自賛。自分のことを褒める。
- 用例
- ドゥーフミービカーン スグトゥ アリガ ハナシーヤ チチブサー ネーン(自賛ばかりするので、彼奴の話は聞きたくもない)。
トゥーマーイ
遠回り。
- 用例
- ジカノー アグトゥ トゥーマーイ シ イチュサ(時間があるから遠回りして行くさ)。
- メモ
- 類:トゥーミグイ。
トゥーマーシ
遠回し。
- 用例
- ワンガ トゥーマーシニ チチ ンジュサ(私が遠回しに聞いてみるよ)。
ドゥーマーラ
体全体。
- 用例
- ドゥーマーラ イッペー ヰーゴー カチョーサ(体中疥癬が出ているさ)。
- メモ
- 音:ドゥーマール・ドゥーマールー。
ドゥーマール
体全体。
- 用例
- イリガサー カカティ ドゥーマール イッペー フチゥンジトーン(麻疹で、体中湿疹が吹き出ている)。
- メモ
- 音:ドゥーマーラ・ドゥーマールー。
ドゥーマールー
体全体。
- メモ
- 音:ドゥーマール・ドゥーマーラ。
ドゥーマカネー
自弁。(食費などを)自分で負担すること。
ドゥーマギー
体が大きい人。
ドゥーミ
重量。
トゥーミーチ
13。十三。
トゥーミグイ
遠回り。
- 用例
- ユッカイ トゥーミグイ ソーッサー(かなり遠回りしてしているね)。
- メモ
- 類:トゥーマーイ。
トゥーミチ
遠路。遠い道のり。
- 用例
- イャー トゥーミチ アッチチェーサヤー(君は遠い道のりを歩いてきたね)。
ドゥームイ
赤ちゃんが機嫌よく自分で遊んでいるように見えること。
- 用例
- ワンネー ドゥームイ ソーン(私は一人で遊んでいる)。
- メモ
- 関:ドゥーアシビ。
年よりが一人で過ごす場合にもこの表現を用いることがある。
ドゥームチ
身持ち。日頃の行い。品行。
- 用例
- カーギシガタ ドゥームチ チュラカーギー ヤサ(容姿身持ちも美しい人だ)。
- メモ
- 類:ソーガラ・ミムチ。
ドゥームチグルサン
居づらい。折り合いが悪く生活しにくい。
ドゥームチナイ
身のこなし。立ち居振る舞い。
ドゥームトゥ
①胴。身体。
②自分。
- メモ
- ①音2:ドゥー・ドゥーテー。類:カラタ
②音2:ドゥー。
ドゥーメー
自分でやるべきこと。
- 用例
- ドゥーメーヤ シッカラル チュヌ ティガネーヤ スンドー(自分のことはやってから、人の手伝いはするんだよ)。
ドゥーヤッサン
容易い。
- 用例
- ムチカシークトゥ ヤティン ムルッシ シェー ワカラー ドゥーヤッサン(難しい事でも皆でやれば容易い)。
- メモ
- 音1:ルーヤッサン。
ドゥーヤッシー
容易いこと。
- 用例
- イッペー ドゥーヤッシー(大変容易い)。
- メモ
- 類:ドゥーヤッシムン。
ドゥーヤファラサン
病弱。身体が弱い。
- 用例
- ワッター スーン アンマーン ドゥーヤファラサン(私の父も母も病弱だ)。
- メモ
- 類:ヤファラー。関:ヤファラムン(病弱者)。
ドゥーヤマシグトゥ
怪我をすること。
ドゥーヤンメー
自分で病気だと思い込むこと。
- 用例
- マーン ワッサー ネーンシガ ドゥーヤンメール ヤンデー(どこも悪くないのに、自分で病気だと思い込んでいるんだよ)。
ドゥーユイ
<自分故。自業自得。
- 用例
- シーヤンジュシン ドゥーユイル ヤンドー(失敗するのも自分によるものだよ)。
トゥール
行灯。〔あんどん〕提灯〔ちょうちん〕。
- 用例
- トゥール ムッチ イケー(提灯を持って行きなさい)。
トゥールーガマ
地名。渡具知の海岸にあるガマの名称。通抜穴の意。
- メモ
- 豆腐を作るときに潮水を汲んだところ。
トゥールクヮックェー
かくれんぼ。
- 用例
- ワランチャー アチマティ トゥールクヮックェーシ アシダン(子どもたちが集まってかくれんぼをして遊んだ)。
- メモ
- 類:カックンゴーリー・クヮッキントールー・トーイガックイ・トールガックイ。
トゥールムッチャー
ニービチ(結婚式)の行列で提灯を持つ役目。
- メモ
- 婿方から嫁を迎えに行くとき、婿方と嫁方から10歳頃の子ども各1人を出し、計2人で提灯持ちをした。
ドゥーゥンブサン
体が重い。動きが鈍い。
- 用例
- ドゥーゥンブサヌ シクチ イーチキティン バチン クヮーン(動きが鈍くて、仕事を言いつけても役に立たない)。
トゥカ
十日。10日。
- 用例
- トゥカ アマイ ナイシガ ヌーヌ アティン ネーラン(10日余りになるが、何の音さたもない)。
トゥガ
罪。罰。良くない。
- 用例
- トゥイオーラシェービカーン シーネー イチカー トゥガ アタインドー(闘鶏ばかりしていたら、いつかは罪されるよ)。ワンガ イーネー トゥガ ヤグトゥ(私が言うと、良くないから)。
トゥカー
猫〔ネコ〕を呼ぶ掛け声。
- 用例
- 「トゥカー」ヨー マーンカイ クヮックトーガヤー(トゥカーはどこに隠れているかね)。
- メモ
- 猫を呼ぶ時に「トゥカートゥカー」と呼んだ。
トゥガイ
尖端。
- 用例
- ウヌ トゥガイヤ アブナサグトゥ、アマンカイ ウチョーケー(その尖端は危ないから、あそこに置いておきなさい)。
トゥガイー
牛の名前。
- 用例
- ウシヌ チヌヌ トゥガトーシカイ トゥガイーディ イタン(牛の角が尖っているのに、トゥガイーといっていた)。
トゥガイヒガイ
あちこちとんがっていること。
- 用例
- トゥガイヒガイヌ マンリ ウレー チカーランレー(あちこち尖っているから、それは使えないな)。
トゥガイン
尖る。
- 用例
- ヨーイグヮー シーネー イフェー トゥガインテー(もう少し削ったら少しは尖るさ)。
ウヌ ボーヌ サチヤ トゥガトーン(その棒の先は尖っている)。
継:トゥガトーン(尖っている)。
トゥカスン
溶かす。
- 用例
- ミジカイ クー トゥカスン(水に粉を溶かす)。
否:トゥキラン(溶けない)希:トゥカシーブサン(溶かしたい)過:トゥキタン(溶けた)。
トゥガニン
罪人。
- 用例
- ンナトゥカラ トゥガニン ハクドーン(港から罪人を連行している)。
トゥガミーン
咎める。非難する。
- 用例
- ワッサル アグトゥ、トゥガミラリーシェー アタイメー ヤサ(悪いことをしたんだから、非難されるのは当然だよ)。
トゥガラスン
尖らせる。
- 用例
- ボーヌ サチ トゥガラスン(棒の先を尖らせる)。否:トゥガラサン(尖らせない)希:トゥガラシブサン(尖らせたい)過:トゥガラチャン(尖らせた)継:トゥガラチョーン(尖らせている)。
トゥギ
妻。
- メモ
- 類:トゥジ。
ドゥキーン
退ける。
- 用例
- アマトーシェー カタハランカイ ドゥキーン(余っているのは傍らに退ける)。
否:ドゥキラン(退けない)希:ドゥキーブサン(退けたい)過:ドゥキタン(退けた)継:ドゥキトーン(退けている)。
トゥキシ
地名(読谷村渡慶次)。
トゥキシ ジーマ
地名(読谷村渡慶次と儀間)。
- メモ
- 隣接する二つの地域を並べていう呼び方。
トゥキシ ジフー
字民性。渡慶次自負。渡慶次の人の字民性を現す言葉。
トゥキシカタノー
渡慶次の地名。渡慶次潟野馬場。
- メモ
- 渡慶次の馬場があった場所。首里から来た役人が残波岬で狩猟をする際、渡慶次の屋号名嘉を休息所とし、乗馬の稽古をしたことが渡慶次潟野馬場の由来とされる。毎年旧6月25、26日は、飾り付けをしたヌイウマ(乗馬)が各地から集まった。各家庭ではカタノージン(晴着)や重箱を用意して楽しんだ。ゥンマスーブ(馬勝負)が終わると、その場で角力大会が始まった。角力大会は現在も、旧6月25日前後の日曜日に青年会主催で行われる。現在跡地には記念碑が建立されている。
トゥキシバル
{渡慶次原}。渡慶次の小字。
トゥキシンチュ
渡慶次の人。
トゥキシントーバル
{渡慶次当原}。大湾の小字。
ドゥキナスン
移動させる。退ける。
- 用例
- ウヌ ニムチェー ジャマ ヤグトゥ ドゥキナスン(その荷物は邪魔だから移動させる)。
ジャマナティ ゥンマカラ ドゥキナレー(邪魔だからそこから退きなさい)。
否:ドゥキナサン(退けない)希:ドゥキナシーブサン(退けたい)過:ドゥキナチャン(退けた)継:ドゥキナチョーン(退けている)。
トゥク
床の間。
- 用例
- サキビンヤ トゥクンカイ ウッチェーン(酒瓶は、床の間に置いている)。
- メモ
- 類:トゥクヌメー。
トゥク
得。
- 用例
- クンドゥヌ シクチヤ モーキティ トゥク シチャンヤー(今度の仕事は儲けて得したね)。
チャー ユヌッチュカイ トゥクヌ タックゥトーサ(いつも同じ人に徳がついているさ)。
ドゥク
あまり。あまりにも。とても。
- 用例
- ドゥクカラ チュヌクトゥンカイ カムイヂューサヌ チャーン ナラン(あまりにも人のことをかまいすぎて、どうしようもない)。
ナー ドゥク ヘーサン(もうあまりにも早い)。ドゥクアラサッティ(あまりにも荒らされて)。ドゥク チュラサヌ(あまりにも美しくて)。
ドゥク
毒。
- 用例
- ドゥクヌ イッチョー ネーンガヤー、ダー ワンカラ カリンダ(毒が入っていないか、どれ私から食べてみよう)。
ドゥクゲールー
両生類。カエルの一種。オキナワアオガエル。
- メモ
- →シーバイウヮータ。
トゥクジーバル
{徳地原}。楚辺の小字。
トゥグチ
地名(読谷村渡具知)。
トゥグチ クチ
字民性。渡具知口。渡具知の人の字民性を現す言葉。
トゥグチ ムルビサー
字民性。<渡具知諸足。渡具知の人の字民性を表す言葉。
- メモ
- 字渡具知の人はみんな足並みをそろえて行動するという字民性を表したことば。付和雷同。
トゥグチンチュ
渡具知の人。
トゥクトゥ
とくと。じっくり。よくよく。
- 用例
- トゥクトゥ カンゲーティカラ イーヘンジ チカシェー(よくよく考えてから、良い返事を聞かせなさい)。
トゥクヌメー
床の間。
- メモ
- 類:トゥク。
トゥクバーヤ
床柱。
- 用例
- トゥクバーヤンカイ キジェー チキランキヨー(床柱に傷をつけるなよ)。
トゥクブサー
徳武佐。大木の拝所の名称。
- メモ
- 字大木では旧暦9月13日の十三夜(ジュウサンヤー)に徳武佐祭として、1年の無事と繁栄を願う。字都屋のティラガマと同様、こちらも戦乱の世に北山から逃れてきた按司(武士)が隠れた洞窟との伝承を持つ。徳武佐とは「徳のある武士」の意で、ここに隠れしのいだ按司が再興したことに由来するといわれる。
トゥクマ
①所。②場や所を数える数詞。
- 用例
- ①ンリラン トゥクマンカイ クヮックイン(濡れない所に隠れる)儀。②ワックヮサンヨークー チュトゥクマンカイ アチミリヨー(崩さずに1か所に集めなさいよ)。ワームン トゥクマ(私の所)。
- メモ
- 音1:トゥクル。チュトゥクマ(1か所)、タトゥクマ(2か所)、ミトゥクマ(3か所)と数える。
トゥクムチ
徳がある(人)。
- 用例
- イークトゥガ チヂチ アンシ トゥクムチ ヤル(良い事が続いて、なんて徳があるんでしょうね)。
トゥクル
①所。②場や所を数える数詞。
- 用例
- ①イートゥクルンカイ ジー コーテーン(良い所に土地を買ってある)。②タトゥクヌ ブン コーイガ イチュン(2か所の分を買いに行く)。
- メモ
- 音:トゥクマ。②チュトゥクル(1か所)、タトゥクル(2か所)、ミトゥクル(3か所)と数える。
トゥクルドゥクル
所々。
- 用例
- トゥクルドゥクル イミクジン ワカラン ナイン(所々で意味が分からなくなる)。
トゥクルバレー
所払い。村八分。追放すること。
- 用例
- ヤナクトゥ シーネー トゥクルバレー ナインドー(悪いことをしたら追放されるよ)。
トゥシ
砥石。
- 用例
- ホーチャーヌ チリラングトゥ トゥシシ トゥゲー(包丁が切れないから、砥石で研いでね)。
- メモ
- 音1:トゥイシ。→アラトゥ。
トゥシ
年。
- 用例
- イャー トゥシェー イクチェー ナタガ?(貴方は年は幾つになったねぇ?)。
イャーヤ ムル トゥシェー トゥランヤー(君はまったく年をとらないね)。
トゥシ
年会。年に何回かある集まりのこと。
- 用例
- トゥシヤ ワシリラングトゥニ イキワル ナイル(年会は、忘れないように行かなくちゃいけない)。
トゥジ
妻。
- 用例
- クチビカーン カナイシヤカ ヘーク トゥジ トゥメーレー(口答えばかりするより、早く妻を探しなさい)。
- メモ
- 音:トゥギ。
ドゥシ
同士。友人。
- 用例
- ユックイネー ヘーク ケーティ クーランネー、ドゥシトゥ アシビフリティカラヤー(暗くなったら早く帰って来ないと、友達と遊びほうけたらいけないよ)。
- メモ
- 類:ルシ。
トゥシー
年寄り。
- 用例
- トゥシーガ イーシェー チャー チムンカイ スミトーキヨー(年寄りが言うことは、いつも心に染めておきなさい)。
- メモ
- 類:ウトゥスイ・ウトゥスユイ・トゥシイー・トゥシユイ・トゥスイ。
トゥシイー
年寄り。
- 用例
- トゥシイー ウンチケーセーワ(お年寄りをお連れしなさい)。
- メモ
- 類:ウトゥスイ・ウトゥスユイ・トゥシー・トゥシユイ・トゥスイ。
トゥシーンチャー
年寄りたち。
- 用例
- マタ ウヌ トゥシーンチャーヤ ヤッ(また、その年寄りたちはね)。
- メモ
- 音:トゥスイヌチャー。「姨捨山」『高志保の民話』より。
トゥシウットゥ
年下。
- メモ
- 類:ウットゥ・トゥシンチャ。
トゥジカタ
妻側の親戚。
- 用例
- スージネー トゥジカタン ウホーク アビーン(お祝いには妻の親戚縁者も大勢招待する)。
- メモ
- 類:ヰナグヌカタ。対:ヲゥトゥ方・ヰキガヌカタ(夫側の親戚)
トゥジカタ
妻側の親戚。
- 用例
- スージネー トゥジカタン ウホーク アビーン(お祝いには妻の親戚縁者も大勢招待する)。
- メモ
- 類:ヰナグヌカタ。対:ヲゥトゥ方・ヰキガヌカタ(夫側の親戚)
トゥジクーイ
嫁乞い。
- 用例
- トゥジクーイヤ ドゥシンチャー ソーティ イチュタン(嫁乞いは友達を連れて行った)。
- メモ
- 音2:ユミクーイ。
男性がある女性を気にいると、最初に自分の親の相談する。親の了解が得られると、数人で女性の家に行き結婚を申し込んだ。
ドゥシクェーガートゥイ
人の彼氏を奪い取る人。
トゥシグル
年頃。
- 用例
- トゥシグル ヤルムン、イフェー ハジカサン ワカリワル ヤル(年頃なんだから、少しは恥じらいも分からなくちゃいけないよ)。
トゥシシージャ
年上。
- 用例
- アレー ワンヤカ ユカイ トゥシシージャドー(彼は私よりかなり年上だよ)。
- メモ
- →シージャ。
トゥシシチャ
年下。
- メモ
- 類:ウットゥ・トゥシウットゥ。
トゥジックヮ
妻子。
- 用例
- モーキティ トゥジックヮンカイ ムン カマサントー ナラン(儲けて妻子を食べさせないといけない)。
トゥシトゥイウブク
年の晩に神仏に供える御仏供〔おぶく〕。御仏飯〔おぶっぱん〕。
- 用例
- トゥシヌユールネー、トゥシトゥイウブク ウサギーン(年の晩には、神仏に御仏供を供える)。
- メモ
- 小さな茶わんに円錐形に盛って供える。
トゥシトゥイジシ
年越し肉。大晦日に戸主が大きく切った豚肉。大晦日に食する大きく切られた肉。
- 用例
- トゥシトゥイジシン チャワキンカイ イリレー(トゥシトゥイジシも茶請けに入れなさい)。
- メモ
- →マルチャジシ。
トゥシトゥイチャワキ
年越し茶請け。大晦日に供える茶請け。
- 用例
- トゥシトゥイチャワキン ヘーク ウサギレー(トゥシトゥイチャワキも早く供えなさい)。
- メモ
- 年の晩に夕食を終えた後に、トゥシトゥイチャワキということで大きめに切った肉や山芋、昆布などの茶請けを準備した。
トゥシトゥイユーバン
年越し夕飯。
- メモ
- 年越しの夕飯は皆一緒に食する。寝てしまった子どもには、「トゥシトゥイユーバンだよ」とその頭に載せた。
トゥシトゥインム
年越し芋。
- メモ
- 農具にヒラシチヌンバイ(大晦日に供えるご飯)と生の甘藷を供えた。その甘藷のことをいった。
トゥジナサガサー
妻をないがしろにする人。妻の悪口ばかりを言いふらすような人。
- 用例
- トゥナイヌ スーヤ、イッペーヌ トゥジナサガサーヤン(隣のお父さんは、非常に妻をないがしろにする人だ)。
トゥシヌクー
年の功。
- 用例
- トゥシヌクーディチ ンカシヌ クトゥバヤ ムルカランドー(年の功といって、昔の言葉には背けないよ)。
ドゥシヌチャー
友達。
- メモ
- 類:ルシンチャー。
トゥシヌミグイ
その年が生まれた年と一緒。
トゥシヌユール
年の夜。大晦日。
- メモ
- 音:トゥシヌユール。
大晦日には、主が大きく切った豚肉を、家族全員で食べて年越しした。鍬などの農具を屋内の一か所に集めて、花米やミカンなどを供えて拝んだ。仏壇には赤黄白の紙を3枚ずつ重ねて飾り、穴の開いた銭で押さえておいた。赤紙は火の神にも供えた。また、門松を作って飾った。門松には松と竹、炭と昆布、からし菜の花や大根の花を飾った。鼠にも年越ししなさいといって、天井などに食べ物を置いた。字長浜では、年の夜を過ごした後に人の家へ行くと2回年を取ることになるから行ってはいけないといっていた。
トゥシヌユールー
年の夜。大晦日。
- 用例
- トゥシヌユールーネー クェーヒーランカイ トゥシ トゥラスタン(大晦日の夜には鍬やヘラにも年を取らせた)。
- メモ
- 音:トゥシヌユール。
トゥシヌユールーグヮー
1日早い奉公人の大晦日。
- メモ
- 大晦日は忙しくなるからと、首里勤めをしている者が1日早く家族と一緒に年越ししたのが始まり。古堅でも奉公人には、1日前に家族と過ごさせ、当日は奉公先に戻した。
トゥシビー
年日。生年。生まれ年。
- 用例
- ヤーノー トゥシビー デームン マギ スージ サーヤー(来年は生まれ年だから、大きなお祝いをしようね)。
- メモ
- 音:トゥスビー。
その生まれ年を祝うことにもいう。同じ干支の人は相手が年長であっても盃を受けてはいけないと言われていた。
トゥシビースーギ
生年祝い。
- 用例
- トゥシビースーギネー アサウグヮヌン ウサギーン(生年祝いには朝御願も供える)。
- メモ
- 類:トゥシビースージ・トゥシビーユーエー。
その年の干支に合わせて、12年毎にめぐりくる年の生まれの人を祝う。生年祝いには当日早朝、火の神、仏壇の順にお祝いの報告をして健康祈願をした。
トゥシビースージ
生年祝い。
- 用例
- トゥシビースージネー クヮッチーン ダテーン スガインドー(生年祝いには御馳走もたくさん作るよ)。
- メモ
- 類:トゥシビースーギ・トゥシビーユーエー。トゥシビースーギ参照。
トゥシビーユーエー
生年祝い。
- 用例
- クンドー イェーカンチャーンカイ トゥシビーユーエー マンドータン(今年は親戚に生年祝いを迎える人が多かった)。
- メモ
- 類:トゥシビースーギ・トゥシビースージ。トゥシビースーギ参照。
ドゥシビレー
友達付き合い。
- 用例
- イナカヲゥテー ドゥシビレーン サントー ユーヤ イカンドー(田舎では友達付き合いもしないとうまくいかないよ)。
トゥジフカスン
研ぎ澄ます。
- 用例
- イラナ トゥジフカサーニ(鎌を研ぎ澄ませて)。
トゥジマユン
まとまる。成立する。完成する。
- 用例
- ウレー トゥジマラン(それは解決しない)。
イッチン トゥジマラン(完成しない)。否:トゥジマラン。
- メモ
- 類:トゥジュマイン。
トゥジミーン
仕上げる。まとめる。
- メモ
- 音:トゥジュミーン。
ドゥシムチリ
友達と親しくなって他を顧みないこと。
- 用例
- ドゥシムチリ シ、ティーチン シクチンカイ ニンヌ ネーン ジャーフェー ヤサ(友達と遊んでばかりで、ちっとも仕事に集中できず厄介だ)。
トゥジャ
銛。
- 用例
- ミー トゥジャ ナトール(目が銛のように鋭くなっている)。
トゥジャクボー
荷物を担ぐ木製の棒。
- 用例
- ニムチ カタミーヌ ボーンカイ トゥジャクボーディ イータン(荷物を担ぐ棒にトゥジャク棒といっていた)。
- メモ
- →カイボー。
トゥシユイ
年寄り。
- 用例
- トゥシユイカラ イースンカイ ヰシレー(年寄りから椅子に座らせなさい)。
- メモ
- 類:ウトゥスイ・ウトゥスユイ・トゥシユイ・トゥシユイ・トゥスイ。
トゥジュマイン
まとまる。成立する。完成する。
- 用例
- ハシェー トゥジュマインドー(橋は完成するよ)。
否:トゥジュマラン(完成しない)。過:トゥジュマタン(完成した)。継:トゥジュマトーン(完成している)。
- メモ
- 音:トゥジマユン。
トゥジュミーン
仕事を成し遂げる。やり終える。
- 用例
- トゥシジマイネー シクチ トゥジュミーン(年末までには仕事をやり終える)。
- メモ
- 音:トゥジミーン。類:シーウワイン・シートゥジュミーン。
トゥジュン
研ぐ。
- 用例
- トゥイシシ ホーチャー トゥジュン(砥石で包丁を研ぐ)。
否:トゥガン(研がない)希:トゥジーブサン(研ぎたい)過:トゥジャン(研いだ)継:トゥジョーン(研いでいる)。
ドゥシイェーカ
親戚の様に親しい友達。
ドゥシル
胴代。身代金。
- 用例
- ンカシヤ ゴービンスー ナイネー ドゥシル トゥティ フークーカイ ゥンジャスタン(昔は極貧だと身代金を貰って奉公に出した)。
- メモ
- 類:ルシル。
トゥシワシリ
年忘れ。忘年会。
- 用例
- シワーシ ナイネー トゥシワシリガ イッペー タヌシミヤタン(師走になると忘年会がとても楽しみだった)。
トゥジンカメーランヌー
<妻も探さない人。独身者(男)。
- メモ
- 類:イチャグサミ・ヰキガヤグサミ。
トゥスイ
年寄り。
- メモ
- 類:ウトゥスイ・ウトゥスユイ・トゥスイ・トゥシユイ・トゥスイ。
トゥスイヌチャー
年寄りたち。
- メモ
- 音:トゥシーンチャー。
トゥスビー
年日。生年。生まれ年。またはその生まれ年を祝うこと。
- メモ
- 音:トゥスビー・トゥシビー。
トゥダナ
戸棚。
- 用例
- トゥダナンカイ クヮーシバク イッテーサ(戸棚にお菓子箱を入れてあるよ)。
トゥチ
時。時刻。
- 用例
- トゥチェー イチマディン マッチェー トゥラサンドー(時はいつまでも待ってはくれないよ)。
トゥチキ
10か月。
トゥチキーン
括りつける。
- 用例
- ハーヤカイ チューク トゥチキーン(柱に強く括りつける)。
トゥチチ
10か月。
トゥチトゥイヌカミ
<時取りの神。産婆。
- 用例
- トゥチトゥイヌカミディ イミシェーシェー ナマヌ サンバサン ヤイビーシガ(トゥチトゥイヌカミというのは、現在の産婆さんですが)。
- メモ
- 「産婆の始まり」『大湾の民話』より。
トゥチドゥチ
時々。
- 用例
- トゥチドゥチヤ ウビンジャチェー ウイウイ スン(時々は思い出したりする)。
トゥッカ
徳化。徳。
- メモ
- 音:トゥックヮ。
トゥッカイムニー
食ってかかるような話し方。
- メモ
- 類:トゥックヮイムニー。
トゥッカチミーン
とっつかまえる。
- 用例
- アマカラ ハイル ワラビ トゥッカチミーン(あそこから行く子をとっつかまえる)。
否:トゥッカチミラン(とっつかまえない)希:トゥッカチミーブサン(とっつかまえたい)過:トゥッカチミタン(とっつかまえた)継:トゥッカチミトーン(とっつかまえている)。
- メモ
- 類:カチミーン・カラミーン。
トゥッカチミラリーン
とっつかまれる。だしぬけにつかまれる。
トゥッキリー
紐。
- 用例
- トゥッキリー イクタバイン ムスブン(紐を幾束も結ぶ)。
- メモ
- 類:ヰールー。
トゥックイ
徳利。
- 用例
- トゥックインカイ サキ イッティ カジミテーン(徳利に酒を入れて隠してある)。
- メモ
- 音:トゥックイグヮー。
トゥックヮ
徳化。徳。
- 用例
- トゥックヮヌ アヌチョー ヌー ヤティン スグリトーン(徳のある人は何にでも優れている)。
- メモ
- 音:トゥッカ。
トゥックヮイン
食いつく。食ってかかる。
- 用例
- ヌー イラワン スグ トゥックヮイン(何を言ってもすぐ食ってかかる)。
否:トゥックヮラン(食いつかない)過:トゥックヮタン(噛みついた)継:トゥックヮトーン(食ってかかっている)。
トゥッチー
時計。
- 用例
- アヌ ジブンヤ トゥッチー ムッチョーシン アンスカ ヲゥランタン(あの頃は、時計を持っている人もそういなかった)。
トゥッチミーン
取り集める。取り揃える。
- 用例
- ヒー メースンディチ、キージラー ソーナムン トゥッチミーン(火を燃やそうと、木切れなどを取り集める)。
- メモ
- →トゥイアチミーン。
トゥッチリヂン
絣。絣の着物。
- 用例
- トゥッチリヂン チチ(絣を着て)。
- メモ
- →イーチリー。
ドゥットゥ
とっても。
- 用例
- ドゥットゥ ヒルマシー ウシ(非常に珍しい牛)。ドゥットゥ ミジラシー クトゥ(大変珍しいこと)。
- メモ
- 類:ジッコー・サッコー・ジコー。
トゥテーナギナギ
取っては投げ投げ。
トゥトゥークィークィー
鳩〔ハト〕の鳴き声。
トゥトゥーミ
続く限り。
- 用例
- ユーヌアル トゥトゥーミ(いつの世までも)。
トゥドゥキーン
届ける。
- 用例
- ワンガ イッターヤーマディ トゥドゥキーン(私が君の家まで届ける)。
否:トゥドゥキラン(届けない)希:トゥドゥキーブサン(届けたい)過:トゥドゥキタン(届けた)継:トゥドゥキトーン(届けている)。
トゥドゥチュン
届く。
- 用例
- ワンガ ウクテーシェー アチャー トゥドゥチュン(私が送ったのは明日届く)。
否:トゥドゥカン(届かない)過:トゥドゥチャン(届いた)継:トゥドゥチョーン(届いている)。
- メモ
- →イチャイン。
トゥトゥナイン
整う。
- 用例
- チューヲティ ムル トゥトゥナイン(今日で全て整う)。
シタコー ムル トゥトゥナトーン(準備は全て整っている)。
否:トゥトゥナラン(整わない)過:トゥトゥナタン(整った)継:トゥトゥナトーン(整っている)。
トゥドゥミウグヮン
止め御願。竣工祈願。
- 用例
- アチャヤ トゥドゥミウグヮン ウサギーン(明日は止めの御願をする)。
- メモ
- 物事が終了した後に行う御願で、人が亡くなって49日が終わった後にもトゥドゥミウグヮンを行う。
トゥトゥンバ
屠殺〔とさつ〕場。屠豚場〔ととんば〕。
トゥトゥンバヌウユエー
屠豚場〔ととんば〕のお祝い。鎮魂祭。
- メモ
- かつて比謝矼、長田川沿いに屠殺場があった。ここで獣魂祭があり、ジュリを呼び、踊りもあった。
トゥナー
20銭。
- 用例
- ンカシヌ ジンシ トゥナー スタン(昔のお金で20銭だった)。
トゥナイ
隣。
- 用例
- クヮッチーン アマトーグトゥ、トゥナイカイ ムッチ イケー(ご馳走が余っているから、隣に持って行きなさい)。
トゥナミムスル
イグサで編んだムシロ。
- 用例
- トゥナミムスルヤ シチャカイ シチャーシ ユー チカトータン(トゥナミムスルは下に敷くのによく使っていた)。
- メモ
- 寒い時にはハーガラムシル(甘蔗の葉で編んだムシロ)の上にトゥナミムシルを敷いて温かくした。
トゥヌ
殿。ノロや神人が祭祀を執り行う場所。祭祀を行う場所。
- メモ
- 音1:トゥン。→アサギ。
中南部はトゥン、北部はカミアサギと称することが多く、読谷ではその両方とも用いられてきた。
トゥヌーマヌー
まごつくこと。とまどうこと。
- 用例
- トゥヌーマヌーヒチ マーンカイガ ゥンジシムラー ワカラン(戸惑ってどこに行っていいのか分からない)。
- メモ
- 類:トゥルマヌー。
トゥヌガキ
ノロが祭祀を行うために管掌している字の殿を巡ること。
トゥヌグン
跳ぶ。飛ぶ。
- メモ
- 音2:トゥヌジュン・トゥンジュン。音2:トゥブン。
トゥヌジャー
昆虫名。アメンボ。
- メモ
- →アーマークー。
トゥヌジュン
飛ぶ。跳ぶ。
- メモ
- 音1:トゥヌグン・トゥンジュン。音2:トゥブン。
トゥヌチヒヌカン
殿内火之神。伊良皆の拝所の名称。
- メモ
- ヒーゲーシモーとも呼んだ。戦前、その拝所には松の大木が3本と黒石が3つあり、そこでカラスが鳴くと子どもが生まれるといわれていた。字行事のたびに最初に拝する。
トゥバースン
スピードを出す。加速させる。
- 用例
- ヌール イスジョーラー、アンシ トゥバースンディチンアル(何を急いでいるのか、そんなにスピードを出すってこともあるか)。
トゥバートゥバー
今にも飛びそうにしている様。
- 用例
- トゥイガ ナマニン トゥバートゥバー ソーン(鳥が今にも飛びそうだ)。
トゥバガイン
飛び出す。
- 用例
- ミチマディ キーヌユラヌ トゥバガトーン(道に木の枝が飛び出している)。否:トゥバガラン(飛び出さない)希:トゥバガイブサン(飛び出したい)過:トゥバガタン(飛び出た)継:トゥバガトーン(飛び出している)。
- メモ
- 音2:トゥンジーン。
トゥバスン
飛ばす。
- 用例
- ボーナギエー シ トゥークマディ トゥバスン(棒の投げ合いをして、遠くまで飛ばす)。否:トゥバサン(飛ばしたい)希:トゥバシーブサン(飛ばせたい)過:トゥバチャン(飛ばした)継:トゥバチョーン(飛ばせている)。
トゥビイチャー
乾燥スルメイカ。
- メモ
- 音:トゥビーチャー。
トゥビーチャー
乾燥スルメイカ。
- 用例
- トゥビーチャー カラシガ クヮサタン(するめいかを食べたが固かった)。
- メモ
- 音:トゥビイチャー。
トゥビイユ
魚介名。トビウオ。
- メモ
- 類:トゥブー。
トゥビウキーン
飛び起きる。
- 用例
- イミル ンチャラー ウルルチ トゥビウキーン(夢を見たのか、驚いて飛び起きる)。
否:トゥビウキラン(飛び起きない)過:トゥビウキタン(飛び起きた)継:トゥビウキトーン(飛び起きている)。
トゥビチクバル
{飛竹原}。座喜味の小字。
トゥビトゥイ
飛ぶ鳥。
- 用例
- アリガ シーヨーヤ トゥビトゥイヌ グトゥル アル(彼のやりかたは、鳥のように身が軽い)。
トゥビトゥイヌ グトーサ(飛ぶ鳥のようだ)。
トゥビラ
海浜植物。トベラ。
- 用例
- トゥビラヌ ミーヤ アカサン(トベラの実は赤い)。
トゥビラサシ
トベラ差し。
- メモ
- カンカーの行事で、フーチゲーシ(疫病返し)として、屠った牛や豚の血をトゥビラにつけ、家の四隅や門、壁などに挿すこと。トゥビラの枝葉は切ると悪臭を放つので、呪具のひとつになった。
トゥビンクン
飛び込む。
- 用例
- ミジヌ ナーカンカイ トゥビンカーニ(水の中に飛び込んで)。
トゥビンス
羽衣。
- 用例
- ンカシバナシンカイ、トゥビンスヌ ハナシン アタン(昔話に、羽衣の話もあった)。
トゥファシラウガミ
戸柱拝み。屋敷の御願の時に家の出入り口を拝むこと。
- 用例
- ヤシチヌウガンネー、トゥハシラウガミン スンドー(屋敷の拝みには、家の出入り口も拝むよ)。
トゥブー
魚介名。トビウオ。
- 用例
- トゥブーヤ ハニ ヒルギティ トゥブン(トビウオは羽を広げて飛ぶ)。
トゥブー コーンソーリ(トビウオを買ってください)。
- メモ
- 類:トゥビイユ。
トゥブーグサ
植物名。エノコログサ。
- 用例
- トゥブーグサヤ グナ ホーキグヮーヌ グトゥル アル(エノコログサは小さなホウキのようだ)。
トゥブシ
灯し。照明用やたきつけ用の細く割った松材。
- 用例
- トゥブシ メーチル アンシ キブササヤー(松の木を燃やしているから、そんなに煙たいんだね)。
- メモ
- 音2:トゥブシグヮー・ユンヌミ。
松に火を点けて照明にしたもの。とぼし。松は脂〔やに〕が多くよく燃えた。
トゥブスン
点す。灯す。
- 用例
- トゥブシ トゥブスン(松明を点す)。
トゥブン
飛ぶ。
- 用例
- アヌ キジェー トゥブンナ(あのキジは飛ぶのか)。
ウッサヌ タキカラ トゥブンナー(そんなに高いところから飛ぶの?)
否:トゥバン(飛ばない)トゥビーブサン(飛びたい)過:トゥラン(飛んだ)継:トゥローン(飛んでいる)。
- メモ
- 音:トゥヌグン・トゥヌジュン・トゥンジュン。
トゥマイ
地名(那覇市泊)。
トゥマイクミー
泊まり込み。
- 用例
- カユイシヤカ トゥマイクミー スシェー マシヤサ(通うよりは泊まり込みした方がよい)。
トゥマイクルー
泊黒。甘藷の品種。
- メモ
- 実はあまり付かなかったけど、那覇のマチにあれが出ると、米を買う人はいないというぐらい美味しい甘藷。
トゥマイチジ
長浜の地名。
- メモ
- 直訳すると「停泊する頂上」。トゥマイチジまで海だったといわれ、唐船がここまで入ってきたという伝説がある。
トゥマイドゥクルー
泊まりどころ。
トゥマイン
①止まる。②泊まる。
- 用例
- ①アッタニ ヒサヌ トゥマイン(急に足が止まる)。
②ニッカ ナトーグトゥ チューヤ ウマンカイ トゥマイン(遅くなっているので、今日はそこに泊まる)。
否:トゥマラン(泊まらない)希:トゥマイブサン(泊まりたい)過:トゥマタン(泊まった)継:トゥマトーン(泊っている)。
ドゥマンギーン
うろたえる。どぎまぎする。
- メモ
- 音:ドゥマングィーン。
ドゥマングィーン
うろたえる。慌てる。
- メモ
- 音1:ドゥマンギーン。
ドゥマングヮスン
うろたえる。慌てさせる。
- 用例
- ドゥマングヮスクトゥ(慌てさせるから)。
ドゥマングヮサラン タガヤ(惑わされなかったかな)。
トゥミーン
止める。
- 用例
- アブナサグトゥ ワンガ トゥミーン(危ないので私が止める)。
否:トゥミラン(止めない)希:トゥミーブサン(止めたい)過:トゥミタン(止めた)継:トゥミトーン(止めている)。
トゥミウガン
止め御願。1年最後の御願。
- メモ
- 音1:トゥミウグヮン。長浜では旧8月のウマチーが1年最後の御願。
トゥミウグヮン
止め御願。
- メモ
- 音1:トゥミウガン。高志保では旧12月24日にトゥミウグヮンを行う。
トゥム
艫。船尾。
- 用例
- フニヌ トゥムンカイ シルドゥヤヌ トゥマトン(舟の船尾に白い鳥が止まっている)。
トゥムグー
大腿骨。足のつけ根の骨。
- 用例
- トゥムグーヌル ヒッカカインネー シ ヤムンデー(大腿骨がひっかかるようにして痛いんだよ)。
トゥメイカンティー
探しかねること。
- メモ
- 類:トゥメイカンドー・トゥメーイガンドー。
トゥメイカンドー
探しかねること。
- 用例
- トゥメイカンドー シ、ハーッシャヨー(探しあぐねて、もう大変だ)。
- メモ
- 音1:トゥメーイガンドー。類:トゥメイカンティー。
トゥメーイガンドー
あちこち探すこと。
- 用例
- ワームン サバチヤ マーカイガ ウチャラー トゥメーイガンドー ソーサ(私の櫛はどこに置いたのか、あちこち探しているさ)。
- メモ
- 音1:トゥメイカンドー。類:トゥメイカンティー。
トゥメーイドゥメーイ
探し探し。探し回る様。
- 用例
- ヤーン ワカランネー トゥメーイドゥメーイ ヤティン イチル スル(家が分からないなら、探し回りながらでも行くんだよ)。
トゥメーイン
求める。探す。捜す。
- 用例
- カックヮチェーシ ンナシ トゥメーイン(隠してあるのを皆で探す)。
ガンチョー マーンカイ ウチャガ トゥメーウーサン(眼鏡をどこに置いたのか探せない)。
否:トゥメーラン(探さない)希:トゥメーイブサン(探したい)過:トゥメータン(探した)継:トゥメートーン(探している)。
- メモ
- 音:トゥメーユン。
トゥメーイゥンジャスン
探しだす。
- 用例
- クラガー トゥメーイゥンジャチャンディ(クラガーを探しだしたんだって)。
トゥヤー
地名(読谷村都屋)。
トゥヤーシンカ
都屋の人たち。
トゥヤースン
取り持つ。橋渡しをする。男女を引き合わせて夫婦にすること。
- 用例
- イャー ヰナグングヮトゥ ワー チャクシトゥ トゥヤースンテー(君の娘と私の長男を夫婦にしよう)。ダキヌフヮー トゥヤースン(竹の葉を取り合わせる)。
- メモ
- 音2:トゥイアースン。
トゥヤーバル
{都屋原}。都屋の小字。
トゥヤーンチュ
都屋の人。
トゥユマリーン
<鳴響(とよ)まれる。評判になる。
- 用例
- トゥユマリル ヒラマーチュー(名高い平松)。
トゥラ
寅。虎。
- 用例
- ゥンマリカタ ナーマ ソー トゥラー ンチェーンラン(生まれてからまだ本物の虎は見たことがない)。
トゥラジバル
{虎地原}。牧原の小字。
トゥラスン
取らす。やる。与える。
- 用例
- ゥンマガンカイ チン コーティ トゥラスン(孫に着物を買ってやる)。
トゥラドゥシ
寅年。
- 用例
- トゥラドゥシェー クジュルヤタルヨー(寅年は去年だったんだよ)。
トゥラヌッチュ
寅年生まれの人。
- 用例
- ワッター アバーヤ トゥラヌッチュ ヤン(私の姉さんは寅年生まれだよ)。
トゥラムクー
闘牛用の毛色による牛の名前で、赤黒の波型の縞模様の牛のこと。
- 用例
- トゥラムクーディヌ ナーヤ ユー チチュンヤー(トゥラムクー という名はよく聞くね)。
トゥリーン
静かになる。
- 用例
- カジフチェー イフェー トゥリトーンヤー(台風は少しは静かになったね)。
ウザヌメーン トゥリティ カタヌナーン トゥリティ ウザミヤラビヌ ウムティ タチュサ(宇座の前も静かになって、潟野馬場も静かになって、宇座の娘の面影が立つさ)。
- メモ
- 用例の歌は、渡慶次カタノー馬場も静かになっているから、宇座の娘も帰って寝ているだろうという意味。
トゥリヒジュイグヮー
底冷え。風がなく底冷えする寒さ。
- 用例
- オー トゥリヒジュイグヮー ナトーンヤー(とても底冷えがするね)トゥリヒジュイグヮー イッチ ヒーサンヤー(底冷えがして寒いね)トゥリヒジュイガ ハジマティ チューンデー(底冷えがしてくるよ)。
トゥリヒジュイグヮー
底冷え。風がなく底冷えする寒さ。
- 用例
- オー トゥリヒジュイグヮー ナトーンヤー(とても底冷えがするね)トゥリヒジュイグヮー イッチ ヒーサンヤー(底冷えがして寒いね)トゥリヒジュイガ ハジマティ チューンデー(底冷えがしてくるよ)。
ドゥル
泥。
- 用例
- ドゥルヤ ウトゥチカラ ヤーカイ イレー(泥を落としてから家に入りなさい)。
トゥルークィクィー ックヮグヮー ティーチ
鳩〔ハト〕の鳴き声。
- メモ
- 「ックヮグヮー ティーチ(子どもをひとつ〔もらおう〕)」という寂しい感じの鳴き方を表現している。
トゥルク
トロッコ。
- メモ
- 音1:トゥルック。
トゥルクヮイン
食いやがる。
- メモ
- 類:チリクヮイン。「食べる」の卑語。
ドゥルグヮチャー
泥だらけ。
- 用例
- ドゥルグヮチャー シ(泥だらけにして)。
- メモ
- 類:ドゥルグヮッタイ・ドゥルブッター。
ドゥルグヮッタイ
ぬかるみ。泥だらけのところ。
- 用例
- アシジャヌ ユグリーグトゥ ドゥルグヮッタイカラー アックナヨー(下駄が汚れるから、泥道からは歩くなよ)。
- メモ
- 類:ドゥルグヮチャ・ドゥルブッター。
トゥルサン
勘が鈍い。のろい。
- 用例
- ワッター アッピーヤ イフェー トゥルサン(私の兄はちょっと勘が鈍い)。
トゥルック
トロッコ。
- メモ
- 音:トゥルク。
トゥルトゥル
とろとろ。うとうと。
- 用例
- ウマティ ヌー トゥルトゥル ソーガ?(そこで何をとろとろしているのか?)。
トゥルトゥルー
煮過ぎてとろとろになっていること。
- 用例
- ニージューサヌ トゥルトゥルー ナトーン(煮過ぎてとろとろになっている)。
トゥルバイカーバイ
ぼんやりしている様。ぼうっとしている様。
- 用例
- トゥルバイカーバイ シ、ヌーガ ニーゥンム クヮタンネー シ(ぼうっとして、どうして炊いた芋を食べたみたいにして)。
- メモ
- 音:トゥルバイカーブイ。
トゥルバイカーブイ
ぼんやりしている様。ぼうっとしている様。
- 用例
- トゥルバイカーブイ シ ヌー カンゲートーガ(ぼんやりして、何を考えているのか)。
- メモ
- 音:トゥルバイカーバイ。
トゥルバイハブグヮー
ヘビの一種。ヒメハブ。
トゥルバイン
ぼんやりする。気力がなくぼうとする。黙り込む。
- 用例
- ヰナグングヮ ヤマトゥカイ ヤラチカラ サビサヌ トゥルバトーン(娘を大和に遣ってから、寂しくてぼんやりしている)。
アンシ トゥルバトール(そんなに黙り込んで)。
トゥルバヤー
①ぼんやりしている者。
②ヘビの一種。ヒメハブ。
- 用例
- ①トゥルバヤーディ ウムトータレー、ユミグヮー ソーティチェーヌ フージデー(ぼんやり者だと思っていたら、嫁を連れてきているらしいよ)。
②トゥルバヤーガ ゥンマカラ ハイタシガ(ヒメハブがそこから通って行ったが)。
- メモ
- ②動作が鈍いのでそう呼んだ。
トゥルハン
勘が鈍い。
- 用例
- イフェー トゥルハンディシガ チカーリーガヤー(少し勘が鈍いようだが、使い者になるかな)。
- メモ
- 類:トゥルサン。
ドゥルブッター
泥だらけ。
- 用例
- ドゥルブッター シ ハゴーサヌ ヘーク アラレーワ(泥だらけで汚い、早く洗いなさい)。
- メモ
- 類:ドゥルグヮチャー。
トゥルマヌー
まごまごする。うろたえる。
- 用例
- マチヲゥテー チュヌ ウーサヌ トゥルマヌー シ ヌーン コーイサンタン(町では人が多くて、まごまごして何も買えなかった)。
- メモ
- 類:トゥヌーマヌー。
ドゥルムターン
泥遊び。
- 用例
- ワラビガ ドゥルムターン シ アシドーン(子どもが泥んこ遊びをしている)。
トゥルムッチャー
トロッコを操作する者。
ドゥルワカシー
<泥沸かし。料理名。田芋のずいきを使った料理。
- メモ
- 田芋のずいき、こんにゃく、揚げ豆腐などをドロドロに煮込むのが、泥を煮ているように見えたことによる命名とのこと。
ドゥルゥンナジ
魚介名。タウナギ。
トゥン
殿。ノロや神人が祭祀を執り行う場所。祭祀を行う場所。
- メモ
- 音1:トゥヌ。→アサギ。
中南部はトゥン、北部はカミアサギと称することが多く、読谷ではその両方とも用いられてきた。
トゥンガーモーヤー
飛び跳ねる様。
- 用例
- ヰーリムン ヰーラチャレー トゥンガーモーヤー シ ウッサソーン(玩具をあげたら飛び跳ねて喜んでいる)。
- メモ
- 音1:トゥンジャーモーヤー。音2:トゥンジャーヒンジャー・トゥンジャーヒンジャー。→チンチントゥヌガー。
トゥンクィーン
飛び越える。
- 用例
- イャーヤ アヌ タカサヤ トゥンクィーンナー?(君はあの高さを飛び越えるの?)。
トゥンクイハックイ
飛び越え飛び越え。次々と飛び越えながら行く様。
- 用例
- ワラビガ イシガチカラ トゥンクイハックイ シ ハイタン(子どもが石垣から跳び越えながら行った)。
トゥングヌカミ
フールの神。便所の神様。
- 用例
- フールンケーヤ トゥングヌカミヌ メンシェーン(便所にはトゥングヌカミ〈フールの神〉がいらっしゃる)。
- メモ
- →フールガミ
トゥングヮ
台所。
- メモ
- →イーウスントゥー。
トゥングヮナー
墓内の入り口の方。
- 用例
- ミーグソーヤ トゥングヮナーンカイ ヰシータン(新たに人が亡くなったらトゥングヮナーに安置した)。
- メモ
- 既にある棺箱を後方に寄せて、新たに亡くなった人をトゥングヮナーに西枕にして安置し、四隅には蟻等が入って来ないように手水鉢に水を入れて置いた。
トゥンケーイン
振り返る。振り向く。
- 用例
- ターガラ ウーティルチューラーディチ クシ トゥンケーイン(誰か追って来るのかと後ろを振り返る)。
否:トゥンケーラン(振り返らない)希:トゥンケーイブサン(振り返りたい)過:トゥンケータン(振り返った)継:トゥンケートーン(振り返っている)。
- メモ
- 音1:トゥンケーユン。→ウッケーイン。
トゥンケーヒンケー
頻繁に立ち寄って様子を見る様。
- 用例
- ウヤヌヤーカイヤ トゥンケーヒンケー マーティ イキヨーヤー(実家には頻繁に立ち寄りなさいよ)。
- メモ
- 類:トゥンマーイマーイ。
トゥンケーユン
振り返る。
- 用例
- トゥンケータクトゥ(振り返ってみたら)。
- メモ
- 音1:トゥンケーイン。→ウッケーイン。
トゥンジー
冬至。
- 用例
- トゥンジーネー ジューシー チュクティ ブチダヌンカイ ウサギーン(冬至には、雑炊を作って仏壇に供える)。
トゥンジージューシー
冬至雑炊。冬至の日に供える炊き込みご飯。
- 用例
- フーチバー イッティ トゥンジージューシー チュクラヤー(よもぎを入れてトゥンジージューシーを炊こうね)。
- メモ
- 類:トゥンジールーシー。
冬至の頃はヤマゥンム(山芋)の収穫時期なので、トゥンジージューシーに入れるところもあった。
トゥンジービーサ
冬至の頃の寒さ。
- 用例
- トゥンジービーサネー トゥンジージューシー カリ ヌクタマタン(冬至の頃は寒いから、トゥンジージューシーを食べて温まった)。
トゥンジーヒージー
普段着。
- 用例
- イチュタル ヤグトゥ トゥンジーヒージー チチ イチュサ(ちょっとそこまでだから、普段着を着て行くさ)。
- メモ
- 音2:ヒージーキヤー・ヒージーチヤー。類:ヤーカラキヤー・ヤーカラチヤー。
普段着のこと。昔は着物も数枚しか持ってなくて、大方が野良着、家着、夜着、余所行きの着物ぐらいだった。
トゥンジールーシー
冬至雑炊。冬至に供える雑炊。
- 用例
- トゥンジールーシーン ナトーラー ヘーク ブチダヌンカイ ウサギレー(冬至雑炊もできているなら、早く仏壇に供えなさい)。
- メモ
- 類:トゥンジージューシー。
トゥンジーン
飛び出す。
- 用例
- ヤーヌ ウチカラ フカカイ トゥンジーン(家の中から外に飛び出す)。
- メモ
- →トゥバガイン。
トゥンジャートゥンジャー
飛び跳ねる様。
- メモ
- 音1:トゥンジャーヒンジャー。音2:トゥンジャーモーヤー。→チンチントゥヌガー。
トゥンジャーヒンジャー
飛び跳ねる様。
- メモ
- 音1:トゥンジャートゥンジャー。音2:トゥンジャーモーヤー。→チンチントゥヌガー。
トゥンジャーモーヤー
飛び跳ねる様。
- 用例
- ワラビヌ ハーエースーブ イチバン ナタレー ウヤヤ トゥンジャーモーヤー シ ウッサ ソータン(子どもがかけっこで一番になったので、親は飛び跳ねて喜んでいた)。
- メモ
- 音1:トゥンガーモーーヤー。音2:トゥンジャーヒンジャー・トゥンジャーヒンジャー。→チンチントゥヌガー。
トゥンジャク
看病。面倒をみること。世話をすること。
- 用例
- ウンメーカラ ウスメーマリ ナゲー トゥンジャク サン(お婆さんからお爺さんまで、長いこと看病した)。
トゥンジャク シ クー(看病してこよう)。
トゥンジャンマートゥー
肩車。
- メモ
- →ウマドードー。
トゥンジュン
跳ぶ。飛ぶ。
- 用例
- カーラ ワタインディ イジ イッチ トゥンジュン(川を渡ろうと勇気を出して跳ぶ)。
否:トゥンガン(飛ばない)希:トゥンジーブサン(飛びたい)過:トゥンジャン(飛んだ)継:トゥンジョーン(飛んでいる)。
- メモ
- 類:トゥヌグン・トゥヌジュン。音2:トゥブン。
トゥンタッチー
尻をつけずにしゃがんでいる姿勢。中腰。
トゥンタッチヰー
尻をつけずにしゃがんでいる姿勢。中腰。
- 用例
- ナゲー トゥンタッチヰー シーネー ヲゥタイサ(長いこと中腰でいると疲れるさ)。
トゥンタッチヰー シ(中腰になって)。
- メモ
- 音:トゥンタッチヰー。
トゥンチ
殿内。
トゥンチヤー
殿内ヤー。楚辺の拝所の名称。
- メモ
- 字楚辺の七御嶽のひとつ。字火の神(アザヒヌカン)とも呼ばれる。トゥンチヤーはアシビナーの東側に、一間半から二間四方のイシバーイ(石柱)建て茅葺きがあった。
トゥンテントゥン
三線の音をあらわす擬声語。
トゥントゥンモーカー
飛び回る様。
- 用例
- トゥントゥンモーカースカ ウッサ シ ケーティ ハイタン(飛び上がるほど喜んで帰って行った)。
- メモ
- 音1:トゥントゥンモーヤー。類:トゥンジャーモーヤー・トゥンガーモーヤー。
トゥンドービヨー
通堂日傭。埠頭での荷役作業人夫。
トゥンヌバガイン
ちょっとのぞく。ちょっと顔をだす。ちょっと立ち寄る。
- 用例
- ヲゥバマーターカイ トゥンヌバガティ チューン(おばさんの所へちょっと立ち寄って来る)。
- メモ
- 音2:ヌバガイン・ヌバガユン。
トゥンヌブイ
各部落にあるウカミヤー(集落の守護神を祀っている所)に行くこと。
トゥンヌブイン
飛び登る。飛び上がる。
- 用例
- ハーエー ッシ チャーマ イシガチンカイ トゥンヌブイン(走って来て石垣に飛び上る)。
トゥンバー
おてんば。お転婆。
- 用例
- ワッター ヰナグングヮヤ ルク トゥンバー ナティ ヰキガヌ グトゥル アル(私の娘は余りにもおてんばで、男の子のようだ)。
- メモ
- →アバサー。
トゥンバーガラサー
おてんばでおしゃべりな女性。
- 用例
- トゥンバーガラサー ナティ ウヤヌ カシーン サンネー ヤーカラ イーホーインドー(おてんばでおしゃべりばかりして、親の手伝いもしないなら、家から追い出すよ)。
トゥンバーチェー
中国製の薄手の反物トゥンバンの織り目の粗い物。
- メモ
- 高価なので、裕福な家の人が4月のアブシバレーにトゥンバーチェーで作られた着物を買って着た。
トゥンバン
夏用の反物。
- 用例
- イャー ニービキネー ワンガ トゥンバン ムタスサヤー(貴方の結婚式には、私が夏用の反物も持たせようね)。
トゥンペー
唾液〔だえき〕。唾〔つば〕。
- 用例
- ゥンマンカイ トゥンペー サンキヨー(そこに唾を吐くなよ)。
- メモ
- 類:クチジル。
トゥンマーイマーイ
頻繁に立ち寄る様。足繁く通う様。
- 用例
- チャール ソーラー トゥンマーイマーイ イキヨーヤー(どうしているのか、足繁く〔様子を見に〕行きなさいよ)。
- メモ
- 類:トゥンミグイミグイ。
トゥンミグイミグイ
頻繁に立ち寄る様。足繁く通う様。
- 用例
- ウヤヌヤーヤ トゥンミグイミグイ イキヨーヤー(実家には頻繁に行きなさいよ)。
- メモ
- 類:トゥンマーイマーイ。
トゥンミグイン
立ち寄ること。
- 用例
- ヲゥジャサー ハタマデー ヒカサグトゥ トゥンミグイサ(伯父の家までは近いから立ち寄るさ)。
トゥンムドゥヤー
行ってすぐに戻ること。
トゥンモーイン
飛び上がって驚いたり喜ぶ様。
- 用例
- ウヌ ハナシーンレー チカシーネー ウドゥルチ トゥンモーインドー(その話を聞かせたら、飛び上がって喜ぶよ)。
トー
さあ。それ。よし。もう良いという意味がある。
- 用例
- トー、ユー フカシェー(さあ、湯を沸かしなさい)。トー、ナー シムサ(さあ、もういいよ)。トー ヤイビラヤー(よろしいですか)。
- メモ
- 音2:トーサイ・トートー。
トー
唐・中国。
- 用例
- ンカシェー トートゥヌ トゥイケーン ジコー アタンディドー(昔は唐との貿易も盛んだったってよ)。
トー
平坦。
- 用例
- ミチヌ トー ナティ アッチーヤッサン(道が平らで歩きやすい)。
トー
終わり。よし。
- 用例
- トー ヤサ(終わりだよ)。
ドー
ローソク。蝋燭。
トーイ
もういいか。
- 用例
- トーイ、ナー ナトーミ?(トーイ、もう準備はできたか?)。
- メモ
- 「トーイ」という言葉ひとつで、準備はいいか、出来たか、終わったか、出発するよなど、色んな意味が含まれている。
トーイガックイ
かくれんぼ。
- メモ
- 音:トールガックイ。類:カックンゴーリー・トゥールクヮクェー・クヮッキントールー。
トーイヌハンシ
一時的な処置。一時しのぎ。間に合わせ。
- 用例
- トーイヌハンシル ヤグトゥ イットゥチャ タシメートーケー(その場をしのぐためだから、少しの間だけ補っていてね)。
- メモ
- 音:ハンシ。
トーイユ
魚介名。闘魚〔トウギョ〕。
- メモ
- 類:トーユー・ミンジャーカーイユ・ミンジャカーイユグヮー。
トーガー
座喜味の井泉。地名。
- メモ
- その名の由来は、唐人が造ったからとも、集落東側に位置するからともいわれる。沖縄戦時中、日本軍が利用した。戦後、元の集落に戻るまで暮らした「トーガー集落」という名称は、このカーがあったことに由来する。
トーカキ
斗掻。
- 用例
- トーカキスーギネー ダキッシ トーカキ チュクイタン(米寿祝には竹で斗掻を作っていた)。
- メモ
- 音:トーカチ。
穀類を枡で計る時、枡の縁と平らに掻〔か〕きならす道具。竹で作り、一端を斜に切ったもの。
トーカキユーエー
米寿祝。八十八歳のお祝い。
- 用例
- トーカキユーエーネー ウチャクン ダテーン メンシェーンドー(米寿祝いにはお客さんも大勢いらっしゃるよ)。
- メモ
- 類:トーカチスージ。
来客に竹で作った小さなトーカキを肖りとして配る。
トーカチ
斗掻。
- 用例
- トーカチスージニ クバイヌ トーカチ チュクトーン(米寿祝に配る斗掻を作っている)。
- メモ
- 類:トーカキ。
トーカチスージ
八十八歳の祝い。米寿祝。
- 用例
- チューヌ トーカチスージヤ クヮッチーカラ ヌーカラ ディキトータンヤー(今日の米寿祝は、御馳走から何から上出来だったね)。
- メモ
- 類:トーカキユーエー。
トーカチダキ
斗掻竹。斗掻を作る竹。
ドーキューセームエーグヮー
同級生模合。
トーギン
植物名。もろこし。唐黍。
- 用例
- トーギンヤ アマクマナーンカイ イーラットータンドー(もろこしはあちこちに植えられていたよ)。
- メモ
- 音1:トージン。音2:トーヌチン。
トーギングヮーグサ
植物名。セイバンモロコシ。
- 用例
- トーギングヮーグサン ヤナクサヌ ティーチ ヤサ(セイバンモロコシも雑草のひとつだよ)。
ドーグヮーヤシチヌシンカ
那覇の堂小屋敷の人たち。
- メモ
- 那覇の堂小屋敷の人たちが読谷まで鯉を買い付けに来た。10銭の手間賃を貰って鯉を一斗ブリキ缶に入れて嘉手納(駅)まで運んだ。彼らは鯉が死なないように水を張った盥に鯉を入れていた。
トーゲーン
植物名。トキワススキのことか。ヨシススキ、ムラサキオバナ(植物方言集による)。
- メモ
- カミアサギの設営の際、周囲をトーゲーンで巻いて壁にした。
トーサイ
さあ。それ。よし。もう良いという意味がある。
- 用例
- トーサイ、アンシェー チューヤ クリサーニ ウワイビラヤーサイ(さあ、それでは今日はこれで終わりましょう)。
- メモ
- 音2:トー・トートー。
「~サイ」は目上に話しかける時の敬語。
トーシーバカ
当世墓。現在使用している墓。
トーシチャグサ
植物名。セイロンベンケイ。
- 用例
- トーシチャグサヌ ハナガ サチーネー チュラサタンヤー(セイロンベンケイの花が咲くときれいだったね)。
- メモ
- →チリグサ。
トーシン
唐船。
- 用例
- トーシンディチン アレー マーランディチン アン(唐船というものもあれば、馬艦船というのもあった)。
トージン
植物名。もろこし。唐黍。
- メモ
- 音1:トーギン。音2:トーヌチン。
師走カンカーにはトージンで餅を作った。
トーシングムイ
唐船グムイ。長浜の地名。
- メモ
- グムイ(クムイ)は陸地の沼や池の意だが、ここでは潮だまりを意味する。そのクムイには岩があり、トーシンシー(唐船岩)と呼ばれる。南蛮貿易で長浜港が賑わった頃、貿易船がこの岩に船を繋いだと言い伝えられている。戦後は米軍による土砂採取や、6号線沿いの防波堤建設によって、長浜の名前の由来の美しい砂浜は無くなり、反面、海底に土砂が溜まって、現状のような浅い海になってしまった。
トーシンシー
唐船岩。長浜の唐船グムイにある岩。
トーシンバイ
おたふく風邪。おたふくかぜ。
- 用例
- チラヌ ウッピ アカブックイ シ トーシンバイル ヤンテー?(顔がこんなに赤く膨れているが、おたふく風邪じゃないの?)。
トースムチ
唐書物。
トースン
倒す。収穫する。
- 用例
- ウヌ マギキーヤ ジャマ ヤグトゥ トースン(その大きな木は邪魔だから倒す)。ヲゥージ トースン(サトウキビを収穫する)
否:トーサン(倒さない)希:トーシーブサン(倒したい)過:トーチャン(倒した)継:トーチョーン(倒している)。
トーダキー
竹の一種。
トータビ
唐旅。中国への旅。あの世への旅。亡くなる。
- 用例
- トータビカイ メンソーチャン(唐の旅にいらっしゃった。お亡くなりになった)。
トータビカイ ゥンジ モーキティ チャン(唐旅に行って儲けてきた)。
- メモ
- →ケーマースン。
唐・中国は沖縄にとって交易・往来のある遠い国だった。それで、遠い国・あの世へ旅立ったという意味で使われたという。
トーティ(~トーティ)
~で。~に。
- 用例
- クラヌハタトーティ(倉の周辺で)。アレー ウヤヌヤー トーティヌ クトゥルヤンデー(あれは実家でのことだよ)。
- メモ
- 音2:~ヲゥティ・~ヲゥトーティ。類:~ンジ。
トートー
さあさあ。それそれ。よし。もう良いという意味がある。
- 用例
- トートー、ヘークナー ウチンカイ イレー(さあさあ、早く中に入りなさい)。
トートー、ナー ウッサシ ウワラナ(さあさあ、もうそれだけで終わろうよ)。
トートー、ウリ ヤサ(そうそう、これだよ)。
- メモ
- 音2:トー・トーサイ。
トートーメー
仏壇。位牌。
- 用例
- シワーシ ニジューユッカネー トートーメーン リッパ ソージナイサ(12月24日には仏壇もきれいに掃除できるさ)。
トートーメー アミ シーン
位牌を浴びせる。仏壇の掃除をすること。
- 用例
- タナバタネー トートーメー アミン ソーラスン(七夕には位牌を浴びさせる)。
- メモ
- 漁に出ているウミンチュー(漁師)は七夕から15日の間に必ず帰ってきて家族と共にお盆を迎えなければばらない。帰ってこない者は水死したものとみなし、供養した。
ドードーゥンマ
模擬馬。
- 用例
- ドードーゥンマンカイ ミームーク ヌシティ ワチャク スタン(ドードーゥンマに新婿を乗せていたずらをしよった)。
- メモ
- 結婚式の婿いじめのひとつ。ドードーゥンマの模擬馬としてアジン(竪杵)が使われることもあった。
トーナー
島菜。からし菜。
- 用例
- トーナーヌ ウスマサ エヒキトータン(からし菜がとてもよくできていた)。
- メモ
- →シマナー。
トーナイン
終了する。亡くなる。
- 用例
- チュートーティ トーナイサ(今日で終了するよ)。
ハーメーヤ アサ ヘーク トーナタンディヤー(お婆さんは、朝早く亡くなられたんだってね)。
過:トーナタン(終了した・亡くなった)。
- メモ
- →ケーマースン。
トーナカシー
豆腐のカス。おから。
- メモ
- 音1:トーフカシー。
①子が生まれたマンサンスージには、ネンジュモとおからを炒めた物を小皿に入れて出した。
②粉瘤を切ると中から、おからに似たものが出てくることから粉瘤のことをトーヌカシーともいった。
トーナバー
島菜。からし菜。
- 用例
- トーナバートゥ トーフトゥ イリケーワ(からし菜と豆腐を炒めなさい)。
- メモ
- →シマナー。
トーニ
豚の餌入れ。餌桶。
- 用例
- トーニンカイ ウヮーヌムン イリーニーブク ムル ウチュクッティネーン(餌桶に豚の餌を入れると同時に、全部喰ってしまっている)。
- メモ
- 音1:トーニー。
トーニー
豚の餌入れ。餌桶。
- メモ
- 音1:トーニ。
トーニカチャー
トーニ(豚の餌入れ)を掃除するもの。
- 用例
- トーニヌ ユグリトーグトゥ トーニカチャーシ アラレー(豚の餌桶が汚れているからトーニカチャーで洗いなさい)。
トーヌカシー
①豆腐のカス。おから。
②できものの一種。粉瘤〔ふんりゅう〕。
- メモ
- 音1:トーフヌカシー。
トーヌクチ
唐の言葉(中国語)。
トーヌチュー
唐の人(中国人)。
トーヌチン
植物名。もろこし。唐黍。
- メモ
- 音2:トージン・トーギン。
トーヌチンチムーチー
唐黍餅。
トーバサナイ
確認。
トーバナナ
芭蕉。糸芭蕉。
トーハナビー
植物名。ホオズキ。
- メモ
- 類:ボンボローグヮー。
トービーラー
南京虫。ごきぶり。油虫。
- 用例
- ホッカイドーヤ ヒーサヌ トービーラーン ヲゥランディンレー(北海道は寒くてゴキブリもいないらしいよ)。
- メモ
- 音2:ヒーラー。
トービーラーグヮー
着物に隠れて、人数と誰が入っているか言い当てる遊び。
- メモ
- 類:チンガックイ・チンウスメー・マヤーウスメー。
トーヒャー
それっ。そら。ほら。
- 用例
- トーヒャー ナマネー チチャシェー(それっ、今度は着いたよ)。
- メモ
- すぐに何か行動しなければという時に発する語。
トーヒャーナー
さあもう。
- 用例
- トーヒャーナー イチデージ(さあもう一大事)。
ドービン
銅鐘。
- 用例
- ドービン ウチナラスン(銅鐘を打ち鳴らす)。
トーフウーシ
豆腐臼。豆腐造りに使う豆挽き臼。
- 用例
- トーフウーシヌ ゥンブサヨー(豆腐臼の重いことよ)。
トーフウヤー
豆腐売り。
- 用例
- トーフウヤーガ チョーンドー(豆腐売りが来ているよ)。
トーフカシー
豆腐のカス。おから。
- 用例
- トーフカシーウティ アラタン(おからで洗った)。
- メモ
- →トーナカシー。
トーフサーヲゥーキ
豆腐桶。豆腐作りに使う桶。
- 用例
- トーフサーヲゥーキヌ アシェーヤ(豆腐桶があるでしょう)。
- メモ
- 音2:トーフヲゥーキ。トーフサーヲゥーキの上に十字に組んだ棒を置いて、その上に石臼を据える。
トーフチャンプルー
豆腐炒め。豆腐チャンプルー。
- 用例
- アチコーコー トーフチャンプルーヌ マーサギサヨー(熱々の豆腐チャンプルーの美味しそうなこと)。
トーフヌカシー
①豆腐のカス。おから。
②できものの一種。粉瘤〔ふんりゅう〕。
- 用例
- トーフヌカシーン アマティ チカグロー カマーン イキラクナティヤー(おからも余って、近頃は食べる人も少なくなったねぇ)。
- メモ
- 音1:トーヌカシー。
トーフヌスル
豆腐泥棒。結婚式の時の道化役。
- 用例
- ニービキヌ トーフヌスルーン ナマ カンゲーイネー ウカシームン ヤサ(結婚式の豆腐泥棒も、今考えたら可笑しなものだよ)。
- メモ
- 結婚式の時、酒に強い男の人がウサリーヲゥンプーの道化役で、その妻はトーフヌスルー(豆腐泥棒)の役をして、皆が御馳走を作っている側から豆腐を盗んで行く。
トーフバク
豆腐箱。豆腐汁を入れて固める箱。
- 用例
- ウチナーヌ トーフバクヤ マギサヌ トゥーナー チュクラリータン(沖縄の豆腐箱は大きくて10丁も作ることができた)。
トーフバクバク
渡具知の地名。骨の入った豆腐箱のような物の呼称。
- メモ
- 渡具知のメーヌハンタの川沿いの崖の中腹の風葬墓跡をさし、唐商い(船乗り)の人たちが死んだ時に葬られて、この名が付いたのではと言われているが詳細は不明。
トーフマーミ
豆腐豆。大豆。
- 用例
- アチャヤ トーフ スグトゥ トーフマーミヤ ミジンカイ フックヮチョーケー(明日は豆腐を作るから、大豆は水に浸して膨らましておきなさい)。
トーフヤー
豆腐屋。
- 用例
- ワッター ヲゥジサーヤ トーフヤー ソータン(私の叔父さんは豆腐屋をしていた)。
トーフヲゥーキ
豆腐桶。豆腐を作る時に用いる木製の桶。
- 用例
- トーフスグトゥ トーフヲゥーキ シコートーケー(豆腐を作るから豆腐桶を準備しておきなさい)。
- メモ
- →トーフサーヲゥーキ。
トーマ
船を祀る神様がいる所。フナマチー(船祭)が行われる。
トーマーミー
そら豆。蚕豆。
- 用例
- トーマーミーヤ ルク ナチジューサヌ クチヌ ハッチリタレー クルイーチューサーニ ノーラッティ トーマーミーヌ クチェー クルーナトーンディヌ ハナシガアン(そら豆はあまりにも泣きすぎて口が割れてしまったので、黒い糸で縫われて、そら豆の口は黒くなったという話がある)。
- メモ
- トーマーミー(蚕豆)とウフチジャーは味噌や豆腐を作ったのでどこの家でも栽培していた。子が生まれたマンサンスージには、そら豆とオーブターマーミを一緒に炒めて、お茶請けにした。そら豆の葉は茹でて干しておいたものを炒めて食した。
ドーミ
重量。
ドーミ
肉牛。
- 用例
- ウシオーラシェーシ マキーネー ドーミル ナイル(闘牛で負けたら肉牛となるんだよ)。
- メモ
- 闘牛で負けた牛はつぶして肉牛とする。
トーミーン
均す。平らにする。
- 用例
- ミチ トーミティ リッパ ナスン(道を平らにして立派にする)。
否:トーミラン(平らにしない)希:トーミーブサン(平らにしたい)過:トーミタン(平らにした)継:トーミトーン(平らにしている)。
トーヤマー
蚕〔カイコ〕のさなぎ。
トーユー
魚介名。闘魚〔トウギョ〕。
- メモ
- 類:トーイユ・ミンジャカー・ミンジャカーイユ。
トーリーグ
唐から持ってきたと伝えられていた木。
- メモ
- 馬の病気には、この葉を煎じて飲ませると鯉のような効能を発揮するといわれていた。
トーリーパッタイ
倒れそうな様。物には言わない。
- 用例
- ヰーダラカーシ トーリーパッタイ シ アッチ ハイギータン(酔いつぶれて倒れそうになりながら、歩いて行きよった)。
トーリーン
倒れる。倒産する。
- 用例
- ティーラヌミーカイ ヲゥイネー アチサヌ トーリーンドー(太陽のあたる所にいると暑くて倒れるよ)。
チャクン クーラン、マチヤヤ トーリーギサー ヤン(お客も来なくて、店は倒産しそうだ)。
ドーリン
どうか。
- 用例
- ドーリン ナー イフェー カンゲーティ トゥラシンソーレー(どうかもう少し考えて下さい)。
トールガックイ
かくれんぼ。
- メモ
- 音:トーイガックイ。類:カックンゴーリー・トゥールクヮクェー・クヮッキントールー。
トーヲゥー
芭蕉。糸芭蕉。
トーヲゥージ
盆に仏壇へ供えた赤い砂糖キビ。
トーゥンナジャー
魚介名。タウナギ。
- メモ
- 類:ターゥンナジ・ターゥンナジャー・ドゥルゥンナジ。音:トゥンナジャー。
田打ちの時などに、獲ったものを、その場で焼いて食べた。頭を食べると物忘れがひどくなるといわれ、頭を切り落として焼いた。
トットロー
動作や判断がにぶい者。馬鹿者。
- 用例
- アンソーヌ シーヨー シ トットローヤ!(そんなやりかたをして、トットロー!)。
- メモ
- →ゲレン。人を愚弄した言い方。悪口の一種。
トトンバ
<屠豚場〔ととんば〕。屠殺〔とさつ〕場。
トブシグヮー
灯し。
- メモ
- →トゥブシ。
トヤー
地名(読谷村都屋)。
- メモ
- 音:トゥヤー。
トヤーンチュ
都屋の人。
- メモ
- 音:トゥヤーンチュ。
トロッコミチ
トロッコ道。
- メモ
- 関:トゥルク・トゥルック。
嘉手納の製糖工場へサトウキビを運搬するために敷設された、トロッコを走らせるレールをそう呼んだ。村内各所に張り巡らされていた。
ドンドングムイ
親志の地名。
- メモ
- シチャマラにある現読谷村圃場の向かい側に位置し、滝のようにドンドン音をたてて水が落ちたのでドンドングムイと呼んだ。
トントンバー
魚介名。トビハゼ。
- メモ
- 類:トントンミー。
トントンミー
魚介名。トビハゼ。
- メモ
- 類:トントンバー。
トントンミー
落ち着きのない様。
- 用例
- トントンミー ヤンドー アレー(落ち着きがない子だよ、あの子は)。
- メモ
- 落ち着きのない子どもにいう。
トントンミー
昆虫名。アメンボ。
- メモ
- →アーマークー。
ドンナイ
音が高らかに鳴り響く様。
- 用例
- テークヌ ウトゥガ ドンナイ ソーン(太鼓の音が鳴り響いている)。
トゥンナジャー
魚介名。タウナギ。
読込中...