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- しまくとぅば単語帳:ウ
は、用例やメモ、音声などがあることを示しています
ウアチミシェービリ
お出かけですか?
- 用例
- ウタッサニ、ウアチミシェービリ(お達者でいらっしゃいますか)。
- メモ
- 士族間で話される挨拶。
ウイ
~して。
- 用例
- ウティテーウイ ウティテーウイ(落ちたりして)。チェーウイ チェーウイスン(来たりする)。
ウイ
瓜。
- 用例
- ウイ トゥッティッチ イェームンシ カムン(瓜を 取ってきて 和え物にして 食べる)。
ウィー
上。
ウィージュン
泳ぐ。
ウィーチバル
上地原(上地の小字)。
ウィーデーウヤファーフジ
上の代の先祖。
ウィーバル
上原(伊良皆の小字)。
ウィームンフリムン
酔っ払いは触れ者。
- メモ
- 酒飲みは触れ者と同じ馬鹿な振る舞いをする。
ウィーリキサ
喜び。
- 用例
- ウィーリキサシ(喜んで)。
ウィーン
植える。
ウィキー
ゑけり。姉妹から兄弟をさす呼称。
ウィキガヌティデーイ
男性が食事などを準備して御馳走すること。
- メモ
- ティデー・ティデーイ・ティデーユン参照。
ウィナグウドゥイ
女踊。
ウィナグスガイ
女装。
ウィナグングヮ
娘。
ウイヌクサー
売れ残り。
- 用例
- ニッカ ゥンジャレー ウイヌクサーシカ ネーランタッサー(遅く行ったので 売れ残りしか なかったよ)。
ウイミ
折目。
ウイムン
売り物。
- 用例
- ウイムンヤグトゥ ウリカラヤ トゥランケー(売り物だから それからは 取るな)。
ウイムンウヤー
物売り。商売人。出店。
- メモ
- 競馬を催した楚辺ガニクのアブシバレーにはウイムンウヤー(売い物売り→商売人)もたくさんいて、ハチャグミとかの菓子類を売っていた。
ウイン
売る。
- 用例
- チュー トゥッテーヌ ヤシェー ウイン(今日 取った 野菜を 売る)。
過:ウタン(売った)否:ウラン(売らない)希:ウイブサン(売りたい)継:ウトーン(売っている)。
- メモ
- 対:コーイン(買う)。
ウー
はい。ええ。
- 用例
- ウー ウンジュガ イーシェー ワカトーヤビン(はい 貴方が おっしゃるのは 分かっています)。
- メモ
- 目上の人に対しての返事。
ウー
芭蕉。糸芭蕉。

- メモ
- サギジョーキーの4つのミミにウーを通した。
ウーアカガイ
すっかり明るくなること。とても明るいこと。
- 用例
- ウーアカガイシ ミーチラサルアル(すっかり明るくなって 眩しいほどだ)。
- メモ
- 対:ウーグラシン(真っ暗闇)・マックラシン(真っ暗闇)。
ウーアタイ
芭蕉畑。
- メモ
- 屋敷内にある菜園をアタイといい、芭蕉畑は屋敷内もしくは近くにあることが多かったのでウーアタイと呼んだ。
死産児や1歳に満たずに死んだ者は屋敷内の芭蕉畑に葬った。
ウーアチサ
暑さが厳しいこと。
- 用例
- ウーアチサン クヌウチヤサ(暑さが厳しいのも 近いうちだよ・もうすぐ終わるよ)。
ウーアミ
大雨。
- 用例
- ナマニン ウーアミ フイギサーッシ イスジ イカナ(今にも 大雨が 降りそうだ 急いで 行こう)。
- メモ
- 類:マギアミ(大雨)。
ウーイチラスン
追い散らす。
- 用例
- ハチャーカイ ササリーネー デージヤグトゥ ウーイチラスン(蜂に 刺されたら 大変だから 追い散らす)。
過:ウーイチラチャン(追い散らした)否:ウーイチラサン(追い散らさない)希:ウーイチラシーブサン(追い散らしたい)継:ウーイチラチョーン(追い散らしている)。
ウーイマースン
追い回す。
- 用例
- ウッチャンナギラリネー デージディチ ウヤビカーン ウーイマースン(置いて行かれたら 大変だと 親だけを 追い回す)。
過:ウーイマーチャン(追い回した)否:ウーイマーサン(追い回さない)希:ウーイマーシーブサン(追い回したい)継:ウーイマーチョーン(追い回している)。
ウーイメーシ
折り箸。
- メモ
- 竹を折っただけで何の造作もしない箸。ソーリードゥクルがある(人が亡くなった)時は、箸を作るゆとりがないのでウーイメーシを使った。
ウーイン
追う。
- 用例
- カチミーンディチ マーマディン ウーインドー(捕まえるって どこまでも 追うよ)
過:ウータン(追った)否:ウーラン(追わない)希:ウーイブサン(追いたい)継:ウートーン(追っている)。
ウーウー
はい。ええ。
- メモ
- 目上に対していう肯定、同意などをあらわすの言葉づかい。
ウウウーン
いいえ。
- メモ
- 否定の応答。
ウーウウン
いいえ。
- メモ
- 否定の応答。
ウーエーキンチュ
大金持ち。
ウーエークィーエー
追いかけっこをしている様子。
- 用例
- イバランミーヲゥティ ウーエークィーエーッシ(狭い所で おいかっけこをして!)。
ウーガーガー
がらんどう。
- 用例
- ウーガーガーシ ヌーン イッチョーネーングトゥ ジャッサヌムンヤティン イーサ(がらんどうで 何も 入ってないから どんなに沢山の物でも 入るよ)。
- メモ
- 類:ウーガンガラー(がらんどう)。
ウーガーサ
芭蕉の葉。
- メモ
- 火であぶったウーガーサを皿の代用にした。
ウーガーラ
雄瓦。
ウーガーラヌクルマ
雄瓦の車。
- メモ
- 雄瓦を成型する際の木型で、ウーガタとも言う。
ウーカジ
大風・台風。
- 用例
- ウヮーチチヌ ワッサヌ クヌウチ ウーカジフチュンドー(天気が 悪いから 近いうちに 大きな台風が来るよ)。
ウーガタ
雄型。
- メモ
- 雄瓦を成型する際の木型のこと。
ウーガンガラー
がらんどう。
- 用例
- ウーガンガラーッシ ヌーンネーンタン(がらんどうで 何もなかった)。
- メモ
- 類:ウーガーガー(がらんどう)。
ウーキ
桶。
- 用例
- アシビーガ イチュルメーニ ウーキヌ ミジェー ミチティカラ イケー(遊びに行く前に、水を桶いっぱいにしてから行きなさい)。
- メモ
- 桶にはその用途によってミジウーキ(水桶)、トーフサーウーキ(豆腐桶)、クェーウーキ・ケェーウーキ(肥桶)などがある。女性が頭に載せて運ぶ水桶をカミウーキと呼び、クェーウーキ・ケェーウーキはターグと呼ぶのが主である。
ウーキグヮー
小さい桶。茶碗を洗う桶。
- メモ
- お椀と茶碗を洗う桶は別だった。
ウーギニンジュ
製糖に関わる人達・製糖を手伝う人達。
- 用例
- サーターシーネー ウーギニンジュ マカナインディ デージヤタン(製糖する時には 手伝いの人達を 賄うのに 大変だった)。
- メモ
- 他字ではウージニンジュといい、製糖作業を一緒に行なうサーター組の構成員のこと。
農家にとっては砂糖キビの収入は大きいもので、年明けから4月頃にかけて製糖期に入った。その時期になるとウーギニンジュといって、数名で一組になって製糖を行った。製糖期前のクミジュリ(組集会)でくじ引きで構成員を割り振った。ジーガシラ(組頭)は比較的大きな農家なので殆ど変わらないが、製造量の少ない家は毎年入れ替わった。
ウーク
奥。
- 用例
- イリーシェー マンドーグトゥ ナーヒン ウークカイ イリレー(入れるのが 多いから もっと 奥に 入れなさい)。
ウークイ
精霊送り。
- 用例
- ウークイネー クヮゥンマガンチャーン アチマティ ンナシ ウクイン(ウークイには 子や孫も 集まって 皆で 送る)。
- メモ
- 7月13日から15日(ところによって16日)まで祖霊を現世の家に招き、数々の供物や御馳走で祖霊を接待する行事をヒチグヮチ・シチグヮチと言っているが、祖霊が後生へ戻るのをお送りするのをウークイという。
祖霊との別れを惜しむ意味でウークイは夜遅くに行なった。ウークイには本家が仏壇に夕飯を供え、分家筋一同も揃い線香をともし手を合わせる。いよいよ祖霊を見送る段になると、祖霊の数だけのウチカビを炙り、適当な器に炙ったウチカビを入れ、その上から仏壇のお茶や酒、ハナイチー(花いけ)などの水を移す。その器と供物、香炉を門などの戸外に出し、そこで再度線香をともし「クヮンマガ ミーマンティクィミソーリ。ヤーヌンメンソーチクィミソーリ(子孫を見守ってください。来年もいらしてください」と言って祖霊を送る。
ウークイを済ませた翌日は、盆の間に現世にいた祖霊が、体についた煤を落とすために海や川で浴びるので、現世の人間が同日に海や川で浴び、その後に病気をすると治らないとの伝承がある。
ウークイダーグ
ウークイに供える団子。
- 用例
- ウークイダーグヤ チュクテーンナー?(ウークイダーグは 作ってあるね?)。
- メモ
- 直径3㎝程の白い餅をサンニンの葉に乗せて作り、御馳走と一緒に仏壇に供える。
ウークス
糸芭蕉を繊維にするときに出る不純物。
- メモ
- 肥料として芭蕉畑へ戻し、繊維のない中心部は味噌炒めにして食した。
ウーグトゥ
ありがたい・嬉しいこと。
- 用例
- イートゥジ カメーティ アンシ ウーグトゥヤル(良い嫁を 貰って なんて ありがたいこと)。
ウングトール ウーグトーネーン(こんな嬉しいことはない)。ウングトール ウーグトゥンアル(こんな良いこともあるものだ)。
ウーグラシン
真っ暗闇。
- 用例
- ウーグラシンナティ ヌーン ミーランナトーン(真っ暗闇になって 何も 見えなくなった)。
- メモ
- 類:マックラシン(真っ暗闇)。対:ウーアカガイ(とても明るいこと)。
ウーゴーイ
大きい買い物。
- メモ
- 外出用の着物など沢山の買い物をするときは那覇へ行ったが、少しの時は泡瀬や嘉手納へ買い物に行った。
ウーザ
地名(読谷村宇座)。
ウーザ トゥキシ
地名(読谷村宇座と渡慶次)。
- メモ
- 隣接する2つの地域を並べていう呼び方。
ウーザガーガー
宇座の人を表わした言葉。宇座我我。
- メモ
- 負けず嫌いで自己主張が強い。
ウーザクトゥバ
宇座言葉。
ウーザスーテー
宇座の人を表わした言葉。宇座スーテー。
- メモ
- 半農半漁でゆとりがあったからか、接客に金品を惜しまなかったので、そうでない字からは金使いが粗いと思われた。
スーテーとは所帯のこと。家計があらいことをスーテーヌアラサン(スーテーが荒い)という。
ウーサニカタジキルー
多いのに片づける・多数決。
- 用例
- アンシェーナー ウーサニカタジキルーシ キミラナ(それなら 多数決で 決めよう)。
- メモ
- 子どもの遊びなどで、何か決める時に右手を左脇にはさんで「ウーサニカタジキルー(多い方が勝ちよ)」と言いながらグー・チョキ・パー、または手のひらか甲を出し合い、多い方に決める。
「イキラサニカタジキルー(少ない方が勝ちよ)」と言って手を出す場合は、少ない方を勝ちにした。
ウーサラフリムン
大馬鹿者。
ウーサリアーサリ
へいこら。
- 用例
- ウーサリアーサリ デージナムンドー(へいこらして 大変だよ)。
- メモ
- 相手の機嫌をとろうとして、やたらに頭を下げたり言いなりになったりすること。
ウーサン
~できない。
- 用例
- トゥイウーサン(取ることができない)。ソーグヮチ シーウーサン(正月ができない)。カミウーサン(食べきれない)。ムイウーサン(もぐことができない)。シーヤウーサン・シウーサン(することはできない)。トゥドゥキウーサンタンリ(届かなかったって)。ムッチチーウーサン(持って来ることはできない)。カンゲーウーサン(考えきれない)。カンゲーヤシーウーサン(考えることができない)。チーウーサン(来ることができない)。ウサミーヤシウーサン(治めきれない)。
- メモ
- ~ユーサン(~できない)と同義。
ウーサン
多い。
- 用例
- チヌーヤカ ユカイ ウーサンドー(昨日より かなり 多いよ)。
- メモ
- 類:ウフサン(多い)。
ウーザンチュ
宇座の人。
ウーシ
臼。
- 用例
- ウーシン フルクナティ トゥイケーリワルナインテー(臼も 古くなって 取り替えないといけないね)。
- メモ
- イシウーシ、チチウーシ、シラギウーシ、イニシリシリなどの総称。トゥイヌシマー(鳥の島か)、アワヒチャー(粟挽き)、クミシリ(米摺り)、アワシリ(粟摺り)などの臼があった。
臼で豆を挽いたり、鰯を搗いて出汁を作った。また、石灰と切った藁を(石)臼で搗いて漆喰にした。
ウーシ
奥歯。
- 用例
- チヌーヤ ウーシヌヤリ ニンラランタン(昨日は 奥歯が痛くて 寝れなかった)。
- メモ
- 類:ウーシバー(奥歯)。
ウージ
サトウキビ。甘蔗。

ウーシアラサー
臼の目立て屋。すり減った臼の歯を鋭くする職人。
- 用例
- ナー ウーシアラサーン ヲゥランナティヤー(もう 臼を目立てる人も 居なくなってね)。
- メモ
- 目立て(古くなった箇所を削って新しくする)。「ウーシ アラサビラー(臼の目立ていたします)」と徒歩や自転車でまわってきた。
ウーシウーシ
なすりあい。
- 用例
- チュ ウーシウーシシ(なすりあって)。
ウージカチ
キビ刈り。
ウージガラ
圧搾したサトウキビの搾り殻。
- メモ
- 砂糖を煮詰める窯の燃料に使った。
ウーシギー
サトウキビ圧搾時に砂糖車を回す棒。
- 用例
- ウーシギーヤ ウシカイ ヒカスン (ウーシギー〔砂糖車を回す棒〕は 牛に 牽かせる)。
- メモ
- 類:ウシギ(キビ圧搾時に砂糖車を回す棒)。
ウージクヮーサー
製糖作業の際の役割。
- メモ
- 圧搾機にサトウキビを差し込み歯車にかませる役目の者。
ウージニンジュ
製糖に関わる人達・製糖を手伝う人達。
- メモ
- 製糖作業を一緒に行なうサーター組の構成員。
伊良皆ではウージニンジュが葬式組となり喪家への援助をした。
楚辺ではウーギニンジュという。
ウージヌニー
甘蔗の根。
- 用例
- ウージヌニー コースン(甘蔗の根を掘り起こす)。
- メモ
- 根を掘り起こしたあとには大豆を植えた(渡具知事例)。
ウージヌマンサン
製糖終了祝い。
- メモ
- サトウキビの製糖を終えたマンサンスージ(満産祝い)。
ウーシバー
奥歯。
- 用例
- チヌーカラ ウーシバーヌ ヤリ フックトーン(昨日から 奥歯が 痛くて 腫れている)。
- メモ
- 類:ウーシバー(奥歯)。
ウージバサ
サトウキビを積んでいる馬車。
- メモ
- 子どもたちはウージバサの後ろからサトウキビを抜き取って食べた。
ウーシベー
【虫】サシバエ。
ウーシマーグヮー
冬の仕事着の呼び名。
- メモ
- 宇座ではチームングヮー、瀬名波ではチヂングヮーといった。
ウージマンサン
製糖終了祝い。
- メモ
- サトウキビの製糖を終えたマンサンスージ(満産祝い)。各製糖組でマンサングヮーを済ませた後に集落全体の字マンサンが行なわれた。伊良皆では字マンサンには闘牛も行なった。
ウージャ
宇座。
ウージャバル
宇座原(宇座の小字)。
ウージャンチュ
宇座の人。
ウーシユン
負わせる。
- 用例
- チュンカイ ウーシユン(人のせいにする)。
- メモ
- 牛馬に荷をウーシティイチュン(負わせて行く)。
ウージワ
とても心配なこと。
- 用例
- ウージワッシ(大変心配して)。
ウースージ
盛大な祝い。
- メモ
- 61歳からは大きなお祝いだった。
ウースン
~出来る。
- 用例
- イーウースミ(言えるか)。イチウースルバーイ(行けるものか)。シーウースミ(出来るか)。チーウースルンサー(来ることができるのなら)。チーウースミ(来ることができるか)。
- メモ
- ~ユースン(~出来る)とも言う。
ウースン
負う。負わせる。
- 用例
- ニーウーチッチ(荷物を載せてきて)。ゥンマンカイ ターラウーチ(馬の背に俵を載せて)。ウーシティイジ(積んで行き)。ウーシールフニ(載せる船)。
ウーティクェー
後からついてただ物を食べる人。
- 用例
- チュヌ ウーティクェービカーンッシ ヌーン ヤクンタッタン(人の 後からついていってただの物を食べてばかりで 何の 役にも立たない)。
ウートゥ
夫。
ウードゥ
布団。
- メモ
- ウールともいう。
ウードゥシ
卯年。
- 用例
- ワンネー ウードゥシニ ウマリタン(私は 卯年に 生まれた)。
ウートゥスイ
お年寄り。
- メモ
- 61歳から御年寄りで、客を招待して祝った。
ウートゥルバイ
すっかり黙ること・ぼんやりすること。
- 用例
- ヌーヌルアタラー ウートゥルバイシ ムヌンアビランナトーン(何があったのか すっかり黙ってしまって 物も言わなくなった)。
- メモ
- 類:ウフトゥルバイ(すっかり黙ること・ぼんやりすること)。
気が抜けたようにぼんやりすること・何を言っても反応がないくらいにぼぉーとすること。
ウートートー
あな尊し。
- メモ
- 神仏や先祖を拝むときに唱える言葉。ウートートゥ、ウートートゥーとも言う。
ウーニービチ
盛大な結婚式。
- メモ
- ミジムイニービチのこと。水撫での儀式を行なうことからミジムイニービチという。クファンムイニービチともいう。
ウーヌカージューシー
芭蕉の皮雑炊。
- メモ
- 比謝では下痢の時に、芭蕉の皮の内側の柔らかい部分を刻んで入れた雑炊を食した。
座喜味では細かく刻んで味噌と炒め粥と一緒に食べた。
ウーヌチュ
卯年の人。
- 用例
- ウーヌチュヤ マクトゥナムンガ ウーサンディ(卯年の人は 真面目な人が 多いんだって)。
ウーヌファ
卯の方・東の方角。
- 用例
- ヤシチヌウグヮンニン ウーヌファンウガムン(屋敷の御願にも 卯の方も拝む)。
- メモ
- 屋敷御願の時には、火の神、子ヌ方、卯ヌ方、午ヌ方、酉ヌ方、御門、便所の順に拝む。
ウーヌファー
芭蕉の葉。
ウーヌンム
芭蕉の芯。
- メモ
- 葬儀の際の紙で作った造花はウーヌンムに突きさす。
ウーバーラ
芭蕉糸を紡いで入れる竹製の籠。
- メモ
- 5、6月の暑いときはウーバーラを持って木の下に集まった。
ウーハマイ
一生懸命頑張ること。
- 用例
- フミタレー ウーハマイソーンドー(褒めたら 一生懸命頑張っているよ)。
過:ウーハマイソータン(非常に頑張っていた)継:ウーハマイソーン(非常に頑張っている)。
ウービ
帯。
- 用例
- ダー ウービ ムッチクヮー ワン ウファスサ(どれ 帯を 持ってきなさい 私が おんぶするさ)。
- メモ
- 5月5日の菖蒲の節供には、菖蒲の帯をした。
ウービーサ
大寒。
- メモ
- 二十四節気のひとつ。
ウービーサ
二十四節気のひとつ。大寒。
ウーヒキ
苧引き。
- メモ
- 7、8人のお婆さん達が共同で芭蕉を倒し芭蕉のウーヒキ作業をした。ウヮーウー(外)、ナカグー(中)、シチャウー(下)と分けて、クルギナーはウヮーウーで作った。
ウーヒラ
大平椀。浅くて底の平たい漆器の皿。
- メモ
- 金持ちの家にしかなかった。お祝や行事の時に茶請けや御馳走をウーヒラに入れて客人をもてなした。
ウービラ
大平椀。浅くて底の平たい漆器の皿。
- メモ
- 楚辺ではタカウジン(高御膳)をウービラといっている。
ウーブ
できものの一種。
- 用例
- ルク アチサヌ ウーブヌゥンジトーサ(あまりに 暑くて 頭に出来物ができているさ)。
- メモ
- 夏の暑い時期に子どもの頭にできる出来物。頭にできるやわらかいおでき。痛くない。傷跡がのこることがあった。ウーブーとも言う。
ウーファ
負ぶうこと。背負うこと。おんぶ。
- 用例
- ウーファサッティ イーヤンベーヤラヤー(おぶわれて 気持ち良いでシょう)。ウーファシ(背負って)。
- メモ
- 類:ウファ(おんぶ)。
ウーブイ
大降り。
- 用例
- ヒルマカラ ウーブイッシ ハルン イカランタン(昼間から 大降りになって 畑にも 行けなかった)。
ウーブイコーコー
荷物を重そうに持っている様子。
- 用例
- ウガヨーナ ワラビンカイ ウーブイコーコースカ ニムチ カタミラチ(そんな小さな子に とても重そうにするぐらい 荷物を 担がせて)。
ウーブシ
凄腕の武士。
- 用例
- ジッコーヌ ウーブシ(とっても武芸に優れた者)。
ウーブラ
雄の法螺〔ほら〕。
ウーベー
【植物】ノカラムシ。

- 用例
- ウーベーヤ ゲンヤンカイ マンドータン(ノカラムシは 原野に 多く自生していた)。
ウーマク
腕白。
- 用例
- アレー グナサイネー ジャッサ ウーマクヤタグトゥ(彼は 小さいころは どんなに 腕白だったことか)。
- メモ
- 類:アカマク(腕白)。
子どもが活発に暴れたりいたずらをしたりして、言うことを聞かないこと。
ウーマクー
腕白。
ウーマクワラバー
腕白。腕白な子ども。
ウーマクワラビ
腕白。腕白な子ども。
- 用例
- ウーマクワラビヌ ウッサ アチマティ ヌー ガンマリソーガ?(腕白な子が 大勢 集まって 何を いたずらしているか?)。
ウーマフックヮ
真昼間。真昼の暑さ。
- 用例
- ウーマフックヮタルムン ハルカイ イチュンディチンアミ(真昼間なのに 畑に 行くってこともあるか)。
- メモ
- マフックヮは太陽が照りつける夏の真昼のことで、その強調で語頭にウー(大)を付けている。
ウーマヤー
雄猫。
ウームジャー
大麦。
- メモ
- ンナムジャー(小麦)よりウームジャー(大麦)の方がよく作られていた。
ウームン
雄。
ウームンガチャ
芭蕉製の蚊帳。
- メモ
- 裕福な家は芭蕉の蚊帳だった。一般家庭では木綿や麻でできた蚊帳を使っていた。
座喜味では字で所有しているウームンガチャがあり、葬儀の際、喪家の家で東を開け三方を吊り、その中に死者と子や孫が入った。
ウーランナタン
いなくなった。亡くなった。
- メモ
- 類:モーランナタン、マーシミソーチャン、トータビカイ ンジャン、グソーカイ ンジャンなど。大人が亡くなった時に使う。
ウール
布団。
- 用例
- ウール カンランアレー ヒーサンドー(布団を 被らないと 寒いよ)。
- メモ
- ウードゥともいう。
ウールク
大力・力持ち。
- 用例
- イッタースーヤ デージナ ウールクヤタンヤー(お前のお父さんは 大変な 力持ちだったね)。
ウールグヮー
赤子の布団。
- メモ
- 妊娠7か月の頃から準備した。
ウールワヤー
ウール割り。
- メモ
- 重りの一種だが、テーブルサンゴを打ち砕き、その下にいる小魚を取る道具として使った。碇としても利用した。
ウルは砂もしくは砂利のこと。
ウーワァ
【虫】ツクツクボウシ。
- メモ
- 夏の終わり頃に鳴く。
ウーワレー
大笑い。
- 用例
- ルク シーヨーヌ ウカサヌ ウーワレーソーサ(あまりにも 仕草が 可笑しくて 大笑いしたさ)。
ウーン
斧。
ウーンナ
大綱。
ウーンナ
雄綱。
- メモ
- 綱引きで用いる雄綱。
ウーンマー
芭蕉紡ぎ。
ウェーウェー
おいおい。声をあげて泣いている様子。
- 用例
- イチマディ ウェーウェーナチュガ(いつまで 声を上げてないているのか)。
- メモ
- ウェンウェン声を上げて泣くさま。
ウェーウェーニンジュ
ウェーウェー人衆。
- メモ
- ナナマールの日の夕方、二手に分かれた子ども達が泣き声を出しながら、シマヌドゥン内にある発祥の七家庭を廻った。その子ども達の呼称。ナナマールの項目参照。
字の発祥を廻った13歳から15歳の子ども達のことで、ワイワイと騒ぎながら歩いたから、そう呼んだと思われる。
ウェーカ
親類。親戚。
ウェーガー
親川。座喜味の井泉の名。
- メモ
- イェーガーともいう。座喜味城跡の東に位置することでグスクガーとも呼ばれている。座喜味城主が使った井泉と言われ、産水もそこから汲んだ。麻疹に罹った場合はここの水でミジナディした。
ウェーキ
富。財産。
ウェーキンチュ
金持ち。財産家。
- メモ
- イェーキンチュ、エーキンチュともいう。
ウェーク
櫂〔かい〕。
- メモ
- 宇座のウェーク棒は櫂を使う勇壮な武術だったが今は継承されていない。
エークともいう。
ウェンダー
おとなしい人。優しい人。
ウェンダカリガー
座喜味の湧泉の名称。
- メモ
- エンダカリガー、イリンダカリガーともいう。集落の北西側に住むウェンダカリ(イリンダカリ)の人たちが主に利用したカー。若水を汲む際は、女子よりも男子が汲んだ方が嘉例(縁起がよいこと)があるとされた。
ウェンダサン
性格が穏やかでおとなしい。
ウェンチュ
【哺乳類】鼠〔ネズミ〕。
ウェンチュヌミーミー
【植物】天人花〔テンニンカ〕。
- メモ
- フトモモ科の常緑小低木。
ウェンミ
降参。
- メモ
- エンミともウェンミとも言う。戦いに負けて、相手に屈服すること。阿麻和利が首里王府軍に追われ、勝連から読谷まで落ち延びてきたが、現在の楚辺小字親見原あたりで捕らえられたという。その際に「ウェンミ サイ(降参です)」と言ったことに小字名エンミバル(親見原)は由来するという。
ウェンミバル
親見原(大湾の小字)。
ウカー
御井泉。楚辺の井泉の名称。
- メモ
- 楚辺のナナウタキ(七御嶽)のひとつ。2月から8月までのウマチーに、神人たちが手足を清める泉。
初めに太鼓をポンポンポンと打って、「ティーフィサ アレンガ モーリヨー(手足を洗いにいらしてください)」という合図。次には「シタク シンソーリヨー(支度してください)」と、着替えなさいという太鼓。3回目は神アサギに「ウリジミソーリヨー(お集まりください)」と打った。
ウカー
御井泉。牧原の井泉の名称。
- メモ
- 別名ボージガー(坊主井泉)。坊主御主が飲んだと伝えられている。終戦当時まで残っていた小さなニーブガー。ボージガーの項参照。
ウカーサン
危ない。
- 用例
- ウマカラ ヘーク ドゥキナレーワ ウカーサンドー(そこから 早く 退きなさい危ないよ)。
- メモ
- 類:ウッカーハン(危ない)。
ウカザイ
御飾り。供物。
- メモ
- 重箱をウカザイする。
ウカサン
おかしい。
- 用例
- イャームン チンチーヨーヤ ウカサン(お前の 着物の着方は おかしい)。
- メモ
- 類:ウカハン(おかしい)。
ウカジ
お陰。
- 用例
- ワンガ ヤー チュクイアーチャシェー ウンジュガ ウカジヤイビーン(私が 家を 造ることができたのは 貴方の お陰です)。
ウカジ
地名(恩納村宇加地)。
ウガチカサ
そんなに近い。
- 用例
- イッター ヤーヤ ウガチカサルヤティナー?(貴方の 家は そんなに近かったの?)。
- メモ
- 対:ウガトゥー(そんなに遠い)。
ウカットゥ
うっかり。
- 用例
- ウカットゥ ワシリティ イカンタン(うっかり 忘れて 行かなかった)。
ウカットゥー
うっかりしている人。
- 用例
- イャーヤ アンシッ ウカットゥーヤル(君は なんて うっかりしている人なんでしょう)。
ウガットーイビーン
承知しています。わかっています。
- 用例
- ウレー アタトービーンドー。ウガットーイビーンドー(それは合っていますよ。承知していますよ)。
ウガトゥー
そんなに遠い。
- 用例
- ウガトゥーマディ カユティ ヒキアーインナー?(そんなに遠い所まで 通って 採算は取れるの?)。
- メモ
- 対:ウガチカサ(そんなに近い)。
ウガドービーン
分かりました。承知しました。
- 用例
- ウヤヌチャーガ イユルグトゥル ヤクトゥヤー、ヌーヤティン。「ウガドービーン」リヤクトゥ(親の言うとおりで、何でも「分かりました」と返事した)。
ウガドービン
分かりました。承知しました。
ウガドーン
拝んでいる。
- 用例
- ワッターヤンジ、ウガドールバーテー(私の家で拝んでいるわけさ)。
ウガムン(拝む)、ウガマン(拝まない)、ウガディ(拝んで)。
ウガニッカ
そんなに遅く。
- 用例
- ウガニッカカラ マーカイ イチュルチムエーガ(そんなに遅くから どこに 行くつもりね)。
- メモ
- 対:ウガヘーサ(そんなに早く)。
ウカハン
おかしい。
- 用例
- イャーガ ムヌイーシェー テーテームニーシ ウカハン(お前の しゃべり方は 舌足らずで おかしい)。
- メモ
- 類:ウカサン(おかしい)。
ウカビーン
浮かべる。
- 用例
- キージラー ミジンカイ ウカビーン(木切れを 水に 浮かべる)。
過:ウカビタン(浮かべた)否:ウカビラン(浮かべない)希:ウカビーブサン(浮かべたい)継:ウカビトーン(浮かべている)。
ウカブン
浮かぶ。
- 用例
- キージラー ミジンカイ イリーネー ウカブン(木切れを 水に 入れると 浮かぶ)。
過:ウカダン(浮かんだ)否:ウカバン(浮かばない)希:ウカビーブサン(浮かびたい)継:ウカドーン(浮かんでいる)。
- メモ
- 対:シズムン(沈む)。
ウガヘーサ
そんなに早く。
- 用例
- ウガヘーサナーカラ フカンカイ ゥンジティ ヌーソーガ?(こんなに早く〔早朝〕から 外に 出て 何をしているの?)。
- メモ
- 対:ウガニッカ(そんなに早く)。
ウカマ
火の神。
- 用例
- チータチジューグニチヤ ウカマウガディカラル ブチダノーウガムンドー(1日と15日は 火の神を拝んでから 仏壇を拝むんだよ)。
ウカマウガマシ
火の神を拝むこと。
- メモ
- 赤子の名付けが終わった後、火の神に瓶子を供え赤子の健やかな成長を祈り、赤子の額に鍋煤を3回つけることをウカマウガマシ或いはヒヌカンウガマシと言った。
ウカマガナシー
火の神様。
- メモ
- ウミチムン・ヒヌカンとも言う。
ウカミ
御神。
ウカミグトゥ
御神事。
- メモ
- 神のお告げで神事を行なわなければならないこと。
墓にジーバチャー(蜂)がグーブーグヮー(蜂の巣)を作ったら厄、ウカミグトゥ(神の知らせ)といい、早く壊せと言われた。
ウカミヤー
御神屋。
- メモ
- 集落やムンチュウ(門中)、ムートゥヤー(元家)などで神を祀った場所のこと。
ウガムン
拝む。
- 用例
- シーミーネー ハカヌメーヲゥティ ジューバクシキティ ティーアーチウガムン(清明には 墓の前で 重箱を供えて 手を合わせて拝む)。
過:ウガダン・ウガラン(拝んだ)否:ウガマン(拝まない)希:ウガミーブサン(拝みたい)継:ウガドーン・ウガローン(拝んでいる)。
ウガヨーナ
そんな幼い。
- 用例
- ウガヨーナ ワラビ ドゥーチュイ ヤラスンディチンアンナー(そのような幼い 子を 1人で 遣るってこともあるか)。
ウガリ
拝んで。
- 用例
- チラ ウガリナービリワ(顔を見てみれば)。
ウガン
祈願。
ウガン
御嶽。
- メモ
- 集落でウタキ(御嶽)がひとつである場合は、集落内ではそれをウガンとのみ呼称することが多かった。
ウガンアシビ
アシビ神を拝む行事。
- メモ
- 楚辺の行事でサンジャーグヮーともいう。7月20日に字の役員や二才総代らが、アシビの衣裳や小道具を保管している鍋之甲でアシビ神を拝む。一年のアシビの始まりがサンジャーグヮー。
ウガンウサギヤー
祈願をする人。
- メモ
- 字の拝みをする人。物知りで祈願の勝手な人。
ウガンウスメー
御願御主前。集落のウガン(祈願)を担当する50代の男性たち。
- メモ
- 類:ウガンメー(御願前)・ウガンウンメー(御願おじいさん。)。かつてはウガンウスメーが字の初御願などの祈願を行った。
高志保では51歳から60歳までの男性をウガンウスメーと呼び、ほとんどすべての祈願をなした。現在では、その役目を老人会が引き継いでいる。
ウガンウンメー
御願おじいさん。
- メモ
- 類:ウガンウスメー(御願御主前)・ウガンメー(御願前)。祈願を担当する初老の男性。宇座ではウガンウンメー(50歳から60歳までの男)が各戸を廻り歩いて、火の神の前で火の用心の祈願を行なった。
ウガンジュ
御願所。拝所。
- 用例
- ワッタガ ウガムヌ ウガンジュヤ マーナトーガ(私たちが拝む 御拝所は 何処ね)。
ウガンジュアミシェービーティー
ご壮健でいらっしゃいましたか?
- メモ
- 士族間で話される挨拶。
ウガンヒラー
ウガン坂。楚辺の拝所。
- メモ
- アガリウタキともウガンとも呼ばれた。雑木林に覆われた小高い丘の中にある。楚辺の守り神として拝まれ、戦時中は出征兵士の武運長久を祈願し拝んだ。ウガンの辺りが坂になっているためにそう呼ばれた。
ウガンヒラーガッコー
古堅学校分教場。
- メモ
- 1907(明治40)年ウガンヒラー西側にハーガラ(キビの葉)屋根の古堅尋常小学校分校が設置され、2か年だけではあるが、楚辺や付近の屋取集落の子供が通った。
ウガンヒラガー
御願坂井戸。楚辺の井戸の名称。
- メモ
- ウガンガーともいう。明治44年にウガンヒラー北西に掘られたチンガー(つるべ井戸)。深さは20尋(30m)以上といわれる。
ウガンブトゥチ
御願解き。
- メモ
- 12月24日に1年の加護を感謝する拝み。竈廻りを掃除し、火の神にウチャヌク、花米、酒を供え1年の加護を感謝し、翌年の健康を祈願する。
火の神には、竈廻りで女達が話した悪い話を天上では披露してくれるなと願う。フトゥチウガン(解き御願)ともいう。
ウガンメー
御願前。
- メモ
- 類:ウガンウスメー(御願御主前)・ウガンウンメー(御願おじいさん。)。祈願を担当する初老の男性。
長浜や宇座では、ククヌトゥグンジュー(49歳)の男性がウガンウスメーとかウガンメーと呼ばれ、10月のヒーマーチ(火の用心)の御願の時に火災予防の祈願を行なった。
ウキーカンティー
起きにくい・直ぐには起きれない。
- 用例
- ヲゥタティ チューヤ ウキーカンティーシッ(疲れて 今日は 直ぐには起きれなかった)。
過:ウキーカンティーソータン(起きにくそうにしていた)継:ウキーカンティソーン(起きにくそうにしている)。
ウキーニーブク
起きると同時に。
- 用例
- ウキーニーブク シクチ イーチキーンナー(起きると同時に 仕事を 言いつけるのか)。
ウキーン
起きる。
- 用例
- イャーヤ アサニシ ナマル ウキーンナー?(お前は 朝寝をして 今 起きるの?)。
過:ウキタン(起きた)否:ウキラン(起きない)希:ウキーブサン(起きたい)継:ウキトーン(起きている)。
- メモ
- 対:ニンジュン(寝る)。
ウキーン
受ける・受験する。
- 用例
- チャクシヤ アチャ シケン ウキーン(長男は 明日 試験を 受ける)
過:ウキタン(受けた)否:ウキラン(受けない)希:ウキーブサン(受けたい)継:ウキトーン(受けている)。
ウキクサ
ホテイアオイ。
- 用例
- ウキクサヌ ハナヌ チュラサヨー(ホテイアオイの 花が きれいなことよ)。
ウキジ
請地。
- メモ
- 百姓が耕作できなくなって取り上げた百姓地を、士族へ払い下げた土地。
ウキタン
起きた。
ウキダン
起きた。
ウキティ
起きて。
ウキトゥイン
受け取る。
- 用例
- ウヤカラヌ ティガミ ウキトゥイン(親からの 手紙を 受け取る)。
過:ウキトゥッタン(受け取った)否:ウキトゥラン(受け取らない)希:ウキトゥイブサン(受け取りたい)継:ウキトゥットーン(受け取っている)。
- メモ
- 対:ウクイン(送る)。
ウキトゥランパー
受け取りたがらない。
- 用例
- チムゥンジティ コーティチェーシルヤシガ ウキトゥランパースン(心を込めて 買ってきたものなのに 受け取りたがらない)。
ウギナー
そんなに大きく。それほどの大きさ。
ウキノースン
置きなおす。
- 用例
- イバサヌ アマンカイ ウキノーセー(狭いから あそこに 置きなおしなさい)。
- メモ
- 類:ウチノースン(置き直す)。
ウキヒントー
受け答え。
- 用例
- マーカイゥンジン ウキヒントーヤ リッパシーヨー(どこに行っても 受け答えは ちゃんとしなさい)。
ウキムチ
受け持ち。
- 用例
- クンドゥヌ ウキムチヌ シンシーヤ イッペー ワカサンディ(今度の 受け持ちの 先生は とても 若いんだって)。
ウキムルー
【魚】カンパチ。
ウキラン
起きない。
ウキランパー
起きたがらない。
- 用例
- フユーナムンヤ シクチ イーチキラリーンディチ ウキランパーソーン(怠け者は 仕事を 言いつけられると思って 起きたがらない)。
ウキランマール
起きないうちに。
- 用例
- ワラビヌ ウキランマール ハルカイ ゥンジクーヒー(子どもが 起きないうちに 畑に 行ってくるね)。
ウキリ
火種。
- 用例
- ウキリ トゥティウチェーン(火種を 取っておいてある)。
- メモ
- 類:ウチリ(火種)。
昔はマッチもないので、燃えカスを火種として翌朝まで大事に取って置き、それから火を起こして使っていた。
ウキリウキリ
起き抜け・起きがけ。
- 用例
- ウキリウキリタルムン ムヌン カマリンナー(起き抜けなのに ご飯が 食べれるか)。
ウキン
ウコン。
- 用例
- ウキンヤ ドゥーカイジョートーヤグトゥ イートーカナ(ウコンは 体にいいから 植えておこう)。
- メモ
- 類:ウッチン(ウコン)。
ウクイケースン
送り返す。
- 用例
- コーイヤサシガ アンチュカ ジョートーアラングトゥ ウクイケースン(買ったものの あまり 良くないから 送り返す)。
過:ウクイケーチャン(送り返した)否:ウクイケーサン(送り返さない)希:ウクイケーシーブサン(送り返したい)継:ウクイケーチョーン(送り返している)。
ウグイシ
【鳥】ウグイス。

ウクイメー
模合の送り分・まだ払ってない分。
- 用例
- ウクイメーヤ ワシラングトゥニ ハラリヨー(模合の送り分は 忘れないように 払いなさいよ)。
ウクイン
葬送する。
- 用例
- アンマーヤ アチャ ウクイン(お母さんは 明日 荼毘に付す)。
カサギママ ウクタン(妊娠したまま葬った)。グソーンカイ ウクラッティ(葬られて)。カーラバタヘ ウクリ(川端へ葬って)。
過:ウクタン(送った)否:ウクラン(送らない)希:ウクイブサン(送リたい)継:ウクトーン(送っている)。
- メモ
- 荼毘に付すことを送るともいう。
ウクイン
送る。
- 用例
- ワラビンカイ ティガミ ウクイン(子どもに 手紙を 送る)。
過:ウクタン(送った)否:ウクラン(送らない)希:ウクイブサン(送りたい)継:ウクトーン(送っている)。
- メモ
- 対:ウキトゥイン(受け取る)。
ウグイン
おごる・御馳走する。
- 用例
- チューヤ ティマトゥッテーグトゥ ムルカイ ウグイン(今日は 手間賃を貰ったから 皆に 御馳走する・おごる)。
過:ウグタン(おごった・御馳走した)否:ウグラン(おごらない・御馳走しない)希:ウグイブサン(おごりたい・御馳走したい)継:ウグトーン(おごっている・御馳走している)。
ウクク
地名(南城市佐敷の小谷)。
ウクク シンザトゥ
地名(南城市佐敷の小谷と新里)。
- メモ
- 隣接する2つの地域を並べていう呼び方。
ウクスン
起こす。
- 用例
- ナー ジカンナトーグトゥ ウクスン(もう 時間だから 起こす)。
過:ウクチャン(起こした)否:ウクサン(起こさない)希:ウクシーブサン(起こしたい)継:ウクチョーン(起こしている)。
- メモ
- 対:ニンシーン(寝かせる)。
ウクタンディン ネーミシェービラニ
お疲れはございませんか?
- メモ
- 士族間で使われる挨拶語。
ウクディー
奥の手。
- 用例
- ウクディー チカティ(奥の手を使って)。
ウクディングヮ
霊力の高い者。
- 用例
- ムル ヤートーティヌ ウクディングヮルヤルンチ、トゥヌガキスル ウクディングヮヌチャー ンソーランチ(皆、家だけでのウクディングヮで、トゥヌガキ〔各字の殿巡り〕できるようなウクディングヮはいないって)。
- メモ
- 門中の祖先神に仕える神女で、霊力高い者が神霊のお告げで選ばれた。
ウクネー
行い。
- 用例
- ウクネーヌ ワッサヌシンカヤ ヤーカイケースンドー(行いが 悪い人たちは 家に帰すよ)。
ウクブバル
久保原(古堅の小字)。
ウクマ
【植物】山の木のひとつ。
- メモ
- ウクマギーともいう。
ウグマ
胡麻。
- 用例
- ウグマカラ アンダ トゥイン(胡麻から 油を とる)。
- メモ
- 胡麻(うごま)。
ウグマバンヤクー
胡麻菓子。
- 用例
- アンマーガ チュクイル ウグマバンヤクーヤ イッペー マーサタン(お母さんが 作る 胡麻菓子は とても 美味しかった)。
- メモ
- 少量の水で溶いた黒糖を火にかけ、飴状になるまで煮詰めて、油で炒った胡麻に混ぜる。それを冷ましてから三角か四角に切っておやつとして食べる。楚辺では家普請のキンジー(贈り物)として贈った。
ウグママースグヮー
胡麻炒め。
- 用例
- ヌーン チャワキヌネーンネー ウグママースグヮー ナミータサ(何も 茶請けがない時には 胡麻炒めを なめたさ)。
- メモ
- 薄く油をしいて胡麻に少量の塩を振って炒めたもの。
ウクリーン
盛り上がる。
- 用例
- ミーガー ウクリーン(瞼が盛り上がる〔元気のでるような嬉しいことがあったときの表現〕)。
ウクリーン
遅れる。
- 用例
- ユージュヌアティ ムエーカイ ウクリーン(用事があって 模合に 遅れる)。
過:ウクリタン(遅れた)否:ウクリラン(遅れない)希:ウクリーブサン(遅れたい)継:ウクリトーン(遅れている)。
ウグリーン
再発する。
- 用例
- ノートータル ヤンメーガ ウグリトーン(治っていた 病気が 再発した)。
ウクリングヮ
神の跡継ぎをする子(霊感のある子)。
- 用例
- アレー ウクリングヮヤンリドー(彼女は 霊感のある子だそうだよ)。
ウグヮン
御願。祈願。
- 用例
- アチャ ウグヮン ウサギーン(明日 御願をする)。
ウグヮンウサギヤー
御願(祈願・祈祷)を捧げる人。
- 用例
- ウグヮンウサギヤー ウンチケーシチャービタン(御願をする人を お連れしました)。
ウグヮンウスメー
御願(祈願・祈祷)をする年輩の男性。
- メモ
- 波平では、56歳から70歳までの男性が部落の諸行事のウガンニガヤー(拝みをする人)となった。
ウガンウスメーに同じ。
ウグヮンサー
御願(祈願・祈祷)を行う人。
ウグヮンジュ
御願所。
- メモ
- 類:ウガンジュ(拝所)。
ウクヮンシンウドゥイ
御冠船踊。
- メモ
- 首里王府時代に演じられた宮廷芸能のこと。瀬名波の伝統芸能は、村内でも特徴的な演目であり、御冠船踊が伝えられているという。とりわけ、「しゅん童」、「真福地のヘイチョウ」、「女笠踊り」、「手踊り」は、カービラ(川平)に移り住んだ儀保カナミが首里から習い伝えたものであるという。
ウグヮンダティ
御願立て。
- メモ
- 家の新築には屋敷の吉凶や日取り、建物の位置などを決め、建築工事が無事に終了することを祈るウグヮンダティが行なわれる。
親志では2月2日の土帝君拝みをウグヮンダティ或いはハチウガンといった。
ウグヮンヌクシバル
拝之後原(瀬名波の小字)。
ウグヮンヌメーバル
拝之前原(瀬名波の小字)。
ウグヮンブスク
御願不足。
- 用例
- イサヌヤー カカティン ノーランティカラ ウレー ウグヮンブスクルヤル(医者に罹っても 治らないなら それは 御願不足だよ)。
- メモ
- 何かやるべき御願があるのに、それをやってないこと。
ウグヮンブトゥチ
御願解き。
- 用例
- アチャヤ ウグヮンブトゥチヤグトゥ ヒヌカヌン リッパ ソージシワルナインドー(明日は 御願解だから 火の神も きれいに 掃除しないといけないよ)。
- メモ
- 旧暦12月24日に、火の神に1年の報告をして、悪い事等は神様に報告しないように願う。フトゥチウガンともいう。
ウクンケー
接待。
- 用例
- ルク チャクヌ ウーサイニン ウクンケースンディ デージ(余り 客が多くても 接待するのに 大変だ)。
ウケー
お粥〔かゆ〕。
- 用例
- ムヌカミアンマサラー ウケー ニチ カマシェーワ(食欲がないなら お粥を 炊いて 食べさせなさい)。
- メモ
- 類:ウケーメー(お粥)。
ウケーメー
お粥〔かゆ〕。
- 用例
- ウケーメー ニチェーサ ヘーク アチサイニ カメー(お粥を 炊いてあるよ 早く 温かいうちに 食べなさい)。
- メモ
- 類:ウケー(お粥)。
日常は芋が常食だが、夏の暑い日にウケーメーを食することもあった。
粥は主に病人や産婦が食したが、産後の胞衣の処理にも使い、戌年生まれの者に食させる(大木、楚辺)。
またマブイグミの儀式、建築儀礼などにも使われる。家を造った時の棟上げにウケーメー(お粥)を奪い合って食べたという。
渡具知のウマチーでは粥が供物として使われた。
ウコー
線香。
- 用例
- ウコーカイ ヒーチキティ ウコールンカイ タティレー(線香に 火をつけて 香炉に 立てなさい)。
- メモ
- 祭祀に用いる線香。平たいことからヒラウコー(平御香)という。ヒラウコー一枚をチュヒラ(一平)と数え、チュヒラは6本の線香が集まった物と考えられ、割りやすいように筋が入っている。線香12本はタヒラ(二平)、15本はタヒラと半分になる。
長田では、トゥシビースージやお願い事をする時はヒヌカンに12本の線香を供える。その後に仏壇へ供えるのは3本。祈願、御願の時は線香は12本。法事の時は3本を加えた。
ウコール
香炉。
- 用例
- クンドー ウコール シタティラヤー(今年は 香炉を 仕立てようね)。
ウコールイシ
香炉石。
- メモ
- 亀甲墓の各部名称のひとつ。墓口を閉じているヒラチの支えとしてシーチがあるが、シーチにはウコールが設けられていることからウコールイシともいう。
ウコールー
香炉。
ウコーレー
香典。
- 用例
- ハチナンカヌ ウコーレーヤ チャッサナー チチメーシムガヤー(初七日の 香典は 幾ら 包んだらいいのかな)。
- メモ
- 類:コーデー(香典)。
死者の霊前にそなえる香に代わる金銭。
ウサーサー
卵を孵化〔ふか〕させる鶏〔ニワトリ〕。抱卵〔ほうらん〕させる鶏。
ウサースン
合わせる。
- 用例
- チュトゥクマカイ ウサースン(一か所に 合わせる・ひとつにする)。
ウサーマートゥーニンジ
雑魚寝。
- 用例
- ユル ニッカナイネー アサギヲゥティ ウサーマトゥーニンジスタン(夜 遅くなると 離れで 雑魚寝した)。
ウサーリーン
襲われる。押さえつけられる。
- 用例
- ンカシェー ユー キジムナーンカイ ウサーリーンディヌ ハナシンアタンヤー(昔は よく キジムナーに 襲われるという 話もあったね)。
キジムナーンカイ ウサーリヤーニ イジカラン(キジムナーに襲われて動けない)。
過:ウサーッタン(襲われた)否:ウサーラン(襲われない)希:ウサーリーブサン(襲われたい)継:ウサーットーン(襲われている) 。
ウサガイン
召し上がる。
- 用例
- ウシル マーサギサ ウサガイン(御汁を 美味しそうに 召し上がる)。ウサガミソーレー(お召し上がりください)。
過:ウサガミソーチャン(召し上がった)否:ウサガミソーラン(召し上がらない)継:ウサガトーン(召し上がっている)。
- メモ
- 「食べる」の敬語。
ウサカティ
門中行事に使う費用の徴収金。
- 用例
- ウサカティヤ イチニンニ チュケーン ヌチュン(ウサカティは 1年に1回 徴収する)。
- メモ
- 門中で使う経費のことで、一年に一回ウサカティをムートゥヤー(門中の本家)が徴収する。
墓の改修、清明祭、アガリウマーイなどの門中行事の経費を各戸あるいは頭割りで分担することをウサカティワップーといった。ワップーは「割り当て、配分」の意味。
ウサガユン
召し上がる。
ウサキー
そんなにたくさん。
- 用例
- ウサキーナー ムッチチェーサ(そんなにたくさん 持ってきてあるさ)。
ウサギーン
さし上げる。供える。
- 用例
- ウチャクンカイ チャワキ ウサギーン(お客さんに 茶請けを 差し上げる)。
ウサギヌミミー
龍舌菜。
- 用例
- ウサギヌミミーヤ トゥイヌ ムヌンヤタン(龍舌菜は 鶏の 餌でもあった)。
ウサギムン
供え物。献上物。進物。贈り物。
- 用例
- チャクガ メンシェーヌ メーニ ウサギムン ウサギレー(お客さんが いらっしゃる 前に 供え物を 供えなさい)。
ウサギヤー
捧げる人。
- メモ
- 楚辺のカバクイ(屋号)はウマチーの時に、酒壺をもってノロにウサギヤー(差し上げる)役目だった。
ウサジ
【哺乳類】兎〔ウサギ〕。
- 用例
- ウサジグヮー ニチ カマシェー(〔子が授かるように〕ウサギを 煮て 食べさせなさい)。
ガッコーヲゥティ ウサジ カラトーン(学校で ウサギを 飼っている)。
ウサチ
酢の物。
- メモ
- 7月14日は素麺のシームン(汁物)やウサチ(酢の物)とかいろいろ作って供えた。
ウサディンプー
結婚式の道化役。
- メモ
- 楚辺の結婚式における花嫁一行を先導する役割の者の呼称。
結婚式に新郎宅から嫁宅へ嫁を迎えに行く一行に加わる先導の役割をもつ男性道化役で、同じ道化役のトーフヌスルーと夫婦で務めた。嫁宅に着いても家の中には入らずヒンプン近くで酒を飲んで待っているが、その間に台所の女たちに婿とともにナービヌヒングをなすりつけられる目に遭う。その後、頃合いを見計らい「サリー、サリー、サリー、ミーユミヌアヤーメー ウンチケヤアギヤビラ(さあさあ、さあ花嫁さんを御案内しましょう)」と3回口上を述べ、花嫁の出立を促した。そうして一行が嫁を新郎宅へ送り届けて役目を終える。
ウザヌメーン トゥリティ カタヌナーン トゥリティ ウザミヤラビヌ ウムティタチュサ
宇座の前も静かになって、潟野馬場も静かになって、宇座の娘の面影が立つさ。
- メモ
- トゥリティというのは静かになったという意味。カタヌナーは馬場(渡慶次カタノー)で、馬場も静かになっている。宇座部落の前まで来たら、宇座のミヤラビ(娘)がいるかいないか分かる。静かになっているからミヤラビも帰って寝ているだろうという歌。
トゥリティは「途絶えて」の意味。トゥデーユンは「途絶える」。
ウサミーン
治める・収める・納める。
- 用例
- トゥダナンカイ ホン ウサミーン(戸棚に 本を 収める)。
過:ウサミタン(収めた)否:ウサミラン(収めない)希:ウサミーブサン(収めたい)継:ウサミトーン(収めている)。
ウサミデー
御三味台。
- メモ
- ウサンミ(御三味)を供えるために置く台。墓口の前が御馳走を供えるウサンミデーで、その左の一角にカビアンジが設けられ、ここで線香をつけたり、ウチカビ(打紙)を焼いたりする。
ウサリーヲゥンプー
結婚式の道化役者。
- 用例
- ウサリーヲゥンプーヤ サキジョーグーカラ イラブタン(結婚式の時の道化役者は 酒の強い人を 選んだ)。
- メモ
- 楚辺ではウサリーヲゥンプーは酒に強い人から選び、その妻は豆腐泥棒の役に当てられた。
ウサン
~できない。
- 用例
- カメイウサン(探せない)。
ウサン
胡散。あやしい。
- 用例
- ウサンナムン(怪しい者)。ウサンウムヤーナカイ(怪しく思って)。
ウサンデー
直会。お下がり。仏壇などの供物のお下がり。
- 用例
- ウサギムヌン サギティ ウサンデースシェーマシヤサ(供え物を 下げて いただいた方が良いよ)。
- メモ
- 神仏への供物を下げて直来すること。神仏へ供えた後のウサンミ(お供え料理)などをいただくこと。
ウサンミ
御三味。お供え料理。
ウサンミデー
御三味台。
ウシ
【哺乳類】牛〔ウシ〕。
- 用例
- ニッターヤ ウシ イクチ カラトーミシェーガ?(貴方たちは 牛を 何頭 飼っていらっしゃるんですか?)。
- メモ
- 屋敷に牛馬が入ると厄で、尾を切って外に出して厄祓いした。
ウジ
蛆。
- 用例
- クサリティ ウジ ワチョーン(腐れて 蛆が 湧いている)。
ウシアギーン
押し上げる。
- 用例
- マギハクヤ ティンジョーンカイ ウシアギーン(大きな箱は 天井に 押し上げる)。
- メモ
- 少し無理をして高い所にあげること。
ウシアミシグムイ
牛を浴びせる溜池。
ウシー
二十四節気のひとつ。雨水。
- メモ
- 雨水(うすい)。
ウシーダ
雨水田。雨水の節に稲を植えた。
ウシーマースン
抑えつける。
- 用例
- ヲゥトゥ チュラーク ウシーマースン(夫を 見事に 抑えつける)。
過:ウシーマーチャン(抑えつけた)否:ウシーマーサン(抑えつけない)希:ウシーマーシーブサン(抑えつけたい)継:ウシーマーチョーン(抑えつけている)。
ウシーミー
御清明祭。
- 用例
- ウシーミーネー ハカヲゥティ ウサギティアトゥ ハーマカイ ウリティ アシブタン(御清明祭には 墓で 拝んだ後に 浜に 下りて 遊んだ)。
- メモ
- 類:シーミー(清明)。
清明節に行うお墓参り行事のこと。沖縄の行事は旧暦で行うため、清明祭は旧暦3月、新暦では4月頃が目安となる。
ウシーミー
字で行なう清明祭。
- メモ
- 喜名では字の役員が、ムートゥヤーの墓と野国総管の碑を拝む。その後に各家のシーミーを行なった。
ウシームン
お吸い物。
- メモ
- 7月14日の昼間は、素麺のウシームン(お吸い物)を供えた。
ソーガグヮー(生姜)を入れた素麺の吸い物は、生年祝いの膳にも出した。
ウジーン
怖じる。怖がる。怖じける。
- 用例
- ウトゥルサヌ イチュシン ウジーン(恐くて 行くのも 怖じける)。
ワンネー ウジトータン(私は恐れていた)。ウジティサン(恐れてしない)。
- メモ
- 怖(お)じる。こわがる。恐れる。ビクビクする。
ウシウシ
無理矢理。
- 用例
- ウシウシニ(無理矢理に)。
ウシウヮーシ
闘牛。
- メモ
- 伊良皆では闘牛は部落内の牛だけの参加で、20組くらい取り組みがあった。
4月16日のシングヮチナー(四月庭⇒四月の闘牛)から9月まで毎月1回あった。字のウージマンサンにも闘牛をやったので、ウージマンサンが4月にかかれば大体一緒に行ったが、3月に済む場合もあったので、その時は基本別々に闘牛をした。
喜名では7月16日は豊年祝いで、翌17日にはウシウヮーシェー(闘牛)があった。闘牛は畜産奨励のために行われ、読谷山で最初に始めたのは喜名ともいわれる。
ウシウヮーシェー
闘牛。
- メモ
- ウシウヮーシの項参照。
ウシウヮーセー
闘牛。
- メモ
- ウシウヮーシの項参照。
ウシェーイン
見くびる。馬鹿にする。
- 用例
- ガラサーヤ イナグワラビヤ ウシェーイン(カラスは 女や子どもは 馬鹿にする)。
ウシェーたる女(馬鹿にした女)。ウシェートータン(馬鹿にしていた)。ウシェートールイ(馬鹿にしているのか)。ウシェーラットーン(馬鹿にされている)。チュンウシェーンナヨ(人を馬鹿にするなよ)。ウシェーティ(馬鹿にして)。
- メモ
- 対:ウヤマイン(敬う)。
ウシェーティカカイン
頭から馬鹿すること。
- 用例
- トゥシェー ウットゥルヤシガ ウシェーティカカティ ヌーリンウマーンフージ(年は 下なんだが 馬鹿にして 何とも思わないようだ)。
ウシェーユン
見くびる。馬鹿にする。
- 用例
- ジコーウシェーティ(大変馬鹿にして)。
ウシェーラリーン
見くびられる。
ウシオーラサー
闘牛士。牛の手綱をもって闘牛をさせる者。
- メモ
- 闘牛の飼い主や同好の者からウシビットゥーと呼ばれる役員を選び、取り組みや闘牛など必要な任にあたった。ウシオーラサーもそのウシビットゥーから出るのが常だった。
ウシオーラシェー
闘牛。
- メモ
- ウシウヮーシの項参照。
ウシオーラセー
闘牛。
- メモ
- ウシウヮーシの項参照。
ウシカキ
サバニの一部分の名称。
- メモ
- 帆柱を立てる場所。
ウシカキーン
押しかける・押し寄せる。
- 用例
- スージヤーカイ ムルッシ ウシカキーン(祝いの席に みんなで 押しかける)。
過:ウシカキタン(押しかけた)否:ウシカキラン(押しかけない)希:ウシカキーブサン(押しかけたい)継:ウシカキトーン(押しかけている)。
- メモ
- 類:ウシユシーン(押し寄せる)。
皆で揃って行くという意味もある。
ウシカチミヤー
牛を掴まえる人。闘牛の際、牛の手綱を持つ者。
ウシカラヤー
牛飼い。
ウシカンカー
行事名。牛カンカー。
- メモ
- 11月のカンカーには牛を潰したので、牛カンカーといった。
ウシギ
キビ圧搾時に砂糖車を回す棒。
- 用例
- ウシギ マーチ ウージシブイン(ウシギ・キビ圧搾時に砂糖車を回す棒を 回して 砂糖キビを絞る)。
- メモ
- 類:ウーシギー(キビ圧搾時に砂糖車を回す棒)。
ウシクェーバー
【虫】サシバエ。牛舎に発生する小蠅。
- 用例
- ウシクェーバーヤ ウシヌ ナガニンカイ ユー シガイン(サシバエは牛の背中によくしがみつく)。
ウシクェーベー
【虫】サシバエ。牛舎に発生する小蠅。
- 用例
- ウシクェーベーヌ マンリ(牛舎に発生する小蠅が 多くて)。
ウシクェームシ
【虫】サシバエ。牛舎に発生する小蠅。
ウシクミーン
押し込める。
- 用例
- イーシ チカンラー オシイレカイ ウシクミーンドー(言うことを 聞かないなら 押し入れに 押し込めるよ)。
過:ウシクミタン(押し込めた)否:ウシクミラン(押し込めない)希:ウシクミーブサン(押し込めたい)継:ウシクミトーン(押し込めている)。
ウシクルサー
牛を殺す人。牛を屠殺する者。
ウシクルバーシェー
押し合っている様子。
- 用例
- ウッサヌ ワランチャーガ ウシクルバシェーッシ アブナサヌ(大勢の 子ども達が 押し合って 危ない)。
- メモ
- 類:クンクルバーシェー(押し合っている様子)。
ウシクルバスン
押して転ばせる。突き飛ばす。
- 用例
- ウングトゥーシーネー ウシクルバスンドー(そんなことをしたら 突き飛ばすよ)。ウシクルバチ(押し倒して)。
- メモ
- 類:ウシゲーラスン(押し転ばす・突き飛ばす)。
ウシグヮー
子どもの遊びのひとつ。
- メモ
- スイジガイやホシダカラなどの貝に紐を結わえたものを牛に見立てて、よちよち歩きの子どもが引いて遊んだ。
ウシグヮーオーラセー
子どもの遊びのひとつ。
- 用例
- ンカシェー ヰーリムンディチンネーングトゥ ウシグヮーオーラセーシ アシブタン(昔は おもちゃといってもないから ウシグヮーオーラセーして遊んだ)。
- メモ
- 土をこねて牛の型を作り、お互いで作った牛を突き合わせて戦わす遊びで、角が折れたら負けとなる。粘土は角を丁寧に作って一日は乾かしておき、粘土を強化するために油を塗ることもあった。
ウシケーラスン
押し倒す。
ウシゲーラスン
押して転ばせる。突き飛ばす。
- 用例
- メーンカイ ウシゲーラスン(前に 突き飛ばす)。
過:ウシゲーラチャン(突き飛ばした)否:ウリゲーラサン(突き飛ばさない)希:ウシゲーラシーブサン(突き飛ばしたい)継:ウシゲーラチョーン(突き飛ばしている)。
- メモ
- 類:ウシクルバスン(押し転ばす・突き飛ばす)。
ウシザシ
押し挿し。
- メモ
- 沖縄のカタカシラ。
ウシザシ
簪〔かんざし〕。
ウシジャーグヮー
少ない量の豆で作った豆腐。
- メモ
- 豆の量が少ない時などはクンスーを取って、残りを風呂敷に包んで重石をのせて豆腐を作った。これをウシジャーグヮーと称して味噌汁などの実に使った。
豆腐を固める時に豆腐箱を使わず、布で包んだ上に重石をのせ固めるので円形に仕上がる。
ウシジンナン
黒い大きなカタツムリ。
- 用例
- ウヒナーヌ ウシジンナンヤテール(そんなにも大きな 黒い大カタツムリだったんだね)。
ウシチーン
切る・押し付けて切る。
- 用例
- カタナシ ヲゥージ ウシチーン(刀で サトウキビを 切る)。
過:ウシチッチャン(切った)否:ウシチラン(切らない)希:ウシチーブサン(切りたい)継:ウシチッチョーン(切っている)。
ウシチキーン
押さえつける。
- 用例
- ンナシ チュージューク ウシチキーン(皆で 強く 押し付ける)。
過:ウシチキタン(押さえつけた)否:ウシチキラン(押さえつけない)希:ウシチキーブサン(押さえつけたい)継:ウシチキトーン(押さえつけている)。
ウシチリーン
無理に連れて行く。
- 用例
- ウシムリニ ムルッシ ウシチリーン(無理矢理に 皆で 連れていく)。
ウシドゥイ
おしどり。
ウシドゥキーン
押し退ける。
- 用例
- メーンカイ イチュンディ チュ ウシドゥキーン(前に 行こうとして 人を 押し退ける)。
過:ウシドゥキタン(押し退けた)否:ウシドゥキラン(押し退けない)希:ウシドゥキーブサン(押し退けたい)継:ウシドゥキトーン(押し退けている)。
- メモ
- 類:ウシヌキーン(押しのける)。
ウシドゥシ
丑年。
- 用例
- ヤーノー ウシドゥシ ナトーサヤー(来年は 丑年だね)。
ウシトゥラヌカジ
丑寅の風。北東の風。
ウジトーン
怖じけづいている。
- 用例
- ヌーンサンマールカラ ウジトーン(何もしないうちから 怖じけづいている)。
ウシナー
闘牛場。
- 用例
- ウシナーヌ ソージシーガ イチュン(闘牛場の 掃除を しに行く)。
- メモ
- 戦前は盛んで村内各地にウシナーがあった。楚辺での闘牛は1882年スビガニク(楚辺兼久)で初めて催され、その後闘牛熱が高まり、1892年総面積663坪の広さで親見原にウシナーが設けられた。旧暦5~9月に毎月1回開催され、見物人が場内を埋め尽くした。1933年伊良皆の村営闘牛場での村大会では楚辺アヨーが優勝し、あまりの強さに次回の取り組みから外された。勝った牛の支持者は闘牛場に飛び出しカネと太鼓に合わせて踊りまくったという。
ウシナイン
失う。
- 用例
- チュンカイ ダマサリーネー ゼーサン ウシナインドー(人に 騙されると 財産を 失うよ)。
過:ウシナタン(失った)否:ウシナラン(失わない)希:ウシナイブサン(失いたい)継:ウシナトーン(失っている)。
ウシナガスン
押し流す。
- 用例
- ミジ カキヤーニ フカンカイ ウシナガスン(水を かけて 外に 押し流す)。
過:ウシナガチャン(押し流した)否:ウシナガサン(押し流さない)希:ウシナガシーブサン(押し流したい)継:ウシナガチョーン(押し流している)。
ウジニ
滋養食。栄養のある食べ物。
- メモ
- 20日正月にはチマグを炊いて、「ウジニを食べにおいで」と子や孫を呼んだ。
ウシニンジュ
闘牛組合。
- メモ
- 伊良皆ではウシニンジュと呼ばれる闘牛組合が組織された。
闘牛の組み合わせは組合の役員に一任され、ウシオーラサーは組合員の中から選任された。
ウシニンムリニン
無理矢理にでも。
- 用例
- チューヤ ウシニンムリニン ソーティ イキワルナインデー(今日は 無理矢理にでも 連れて 行かなくちゃいけないよ)。
ウシヌキーン
押し退ける。
- 用例
- ウヌ ニムチェー ジャマヤグトゥ アマンカイ ウシヌキーン(その 荷物は 邪魔だから あそこに 押しのける)。
過:ウシヌキタン(押しのけた)否:ウシヌキラン(押しのけない)希:ウシヌキーブサン(押しのけたい)継:ウシヌキトーン(押しのけている)。
- メモ
- 類:ウシドゥキーン(押しのける)。
ウシヌク
押し鋸。
ウシヌクスー
乳児の頭にできる脂漏性湿疹〔しろうせいしっしん〕。
- 用例
- ウマリティ チャーキヌ ワランチャ、ウシヌクスーヤ ハガンキディ イービタセーヤ(生まれてすぐの子ども、頭の湿疹の瘡蓋は剥がすなと言ったよね)。
ウシヌクブー
後頭部、盆の窪〔くぼ〕。
ウシヌクンモー
後頭部。
- 用例
- ウシヌクンモー サーティンリ(後頭部を 触ってごらん)。
- メモ
- 類:ウシルクブー(後頭部)・ウスル(後頭部)。
ウシヌシシ
牛肉。
- 用例
- ウッサキーヌ ウシヌシシヤ マーカラガ?(そんなに沢山の 牛肉は どこからねぇ?)。
ウシヌチーチー
牛乳。
ウシヌッチュ
丑年生まれの人。
- 用例
- ウシヌッチュヤ ハマヤーガ マンドーンディ(丑年生まれの人は 頑張り屋が 多いんだってよ)。
ウシヌミンタマ
牛の目玉。ゴンズイ(ミツバウツギ科)。
- メモ
- 果実としてビワ、ウシヌミンタマ(ゴンズイ)、ナンデンサー(桑)があった。
赤い袋果から黒い種が出るのを牛の目玉に例えて付いた名前と思われる。
ウシヌミンタマー
【植物】ツルソバ。ゴンズイ(ミツバウツギ科)。

ウシヌヤー
牛小屋。
- 用例
- ヘーク ウシヌヤーン ソージシーヨー(早く 牛小屋も 掃除しなさいよ)。
ウジネーイン
補う。
- 用例
- フスクンデーシーネー ワンガ ウジネーイン(不足でもしたら 私が 補う)。
過:ウジネータン(補った)否:ウジネーラン(補わない)希:ウジネーイブサン(補いたい)継:ウジネートーン(補っている)。
ウジネームン
滋養食・栄養を補うこと。
- 用例
- アンマーガ ウジネームン ムッチチェーサ(お母さんが 滋養食を 持って来てあるよ)。
ウシバクヨー
牛博労。牛の売買をする人。
- メモ
- 牛の売買を専門として利鞘を得る者。
一般にバクヨーに良い印象はなく、家畜の売買には知人を頼むことが多かった。
読谷山で通常バクヨーと呼ばれたのは、比謝矼のウシマチで牛小屋を構え、徳之島や大島あたりから牛馬を移入し、その売買で利鞘を得ている者、県内の肉牛を買い集めて神戸牛として本土へ出荷し利鞘を得ている者達のことを指して言った。
ウシビットゥー
牛を飼育したり、闘牛に関わっている人たち。牛組合。
- 用例
- ウシビットゥーヌ スリーガアン(牛組合いの 集まりがある)。
- メモ
- ウシカチミヤーのことをウシビットゥーといっていた。
馬ハラシーの時にも馬ビットゥーというのがいたという。
ウシベー
【虫】サシバエ。
ウシマー
余所行きの着物。
- 用例
- スリーカイ イチュグトゥ ウシマー ゥンジャシェーワ(集まりに 行くから ウシマー・余所行きの着物を 出しなさい)。
- メモ
- 普段着よりは少し良い物で余所行きとして着る。
ウシマカネー
牛賄い。
- 用例
- ウシマカネーディシェー オーヤーウシカイ ジヨー チキーヌタミヌムンヤタン(牛賄いと言うのは 闘牛用の牛に 栄養を つけるためのものだった)。
- メモ
- 楚辺では闘牛の時期になると、牛に栄養をつけるために、ウシマカネーといってご飯にハチグヮチャーマーミ(八月豆・ささげ)を入れて炊いたのをあげることがあった。又は、鶏を潰してあげたり、卵酒を飲ませるところもあったという。
ウシマギーン
押し曲げる。
- 用例
- イーシ チカンアレー ンナシ ウシマギーン(言うことを 聞かないなら 皆で 押し曲げる)。
過:ウシマギタン(押し曲げた)否:ウシマギラン(押し曲げない)希:ウシマギーブサン(押し曲げたい)継:ウシマギトーン(押し曲げている)。
- メモ
- 考え方をねじ伏せて無理に言うことを聞かそうとする。
ウシマグヮー
余所行きの着物。
- メモ
- ウシマグヮーはアサジーグヮー、シルー、ムルアヤーグヮーなど綾を入れたりした。
戦前はフクギ染め、アカギ染めなどがあった。
ウシマジムン
牛の妖怪。牛に化けた魔物。
- 用例
- ユーベー ウシマジムンヌ ヰジトータンディサ(昨夜は 牛妖怪が 出たんだって)。
- メモ
- 伝承話では動物の妖怪話があり、ウシマジムンもそのひとつである。
ウシマチ
牛市〔うしいち〕。
- メモ
- 1922(大正11)年比謝矼に開設した仔牛市場。
山原船は渡具知の港に牛を下ろしたので、1頭で5銭の手間賃をもらって牛を比謝矼まで引いて行った。頑丈な牛を真ん中にして、5頭引いたので25銭。渡具知にウシブニ(牛を載せた船)が着いたら、ムラの青年たちが全部出て、牛を引いて比謝矼まで行った。
ウジミ
地名(大宜味村)。
ウシミグイ
牛巡り。
- メモ
- 鑑識眼や情報量をもっていて頻繁に家畜の売買を繰り返す人。
ミグイを繰り返すことで差益を得る人をミグイジョージといった。
ウシムシ
二十四節気のふたつ。雨水啓蟄。
ウシムリ
無理矢理。
ウシムルスン
押し戻す。
- 用例
- ドゥーヌメーンカイ ウシムルスン(自分の前に 押し戻す)。
過:ウシムルチャン)(押し戻した)否:ウシムルサン(押し戻さない)希:ウシムルシーブサン(押し戻したい)継:ウシムルチョーン(押し戻している)。
ウシモー
牛の野原。
- メモ
- 比謝矼ウシマチの牛を繋ぎとめる野原。
ウジャ
御座。座敷。
ウジャサー
おじ。父母の兄。伯父さん。
- 用例
- チューヤ ヌーヌ 節供ンリーネー トゥシーヌチャー マタ ウヌ ハナシ チカシンシャークトゥヤー、ウヤ ウジャサーヌチャーヤ(今日は何の何の節供だからと、お年寄りはその由来を聞かせてくれるからね、親や伯父さんたちが)。
- メモ
- 複数人のおじがいるときはウフウンチュー、ウンチューグヮーと呼び分けた。呼称としてはウンチュー。
ウジャサーグヮー
おじ。父母の兄。伯父さん。
ウジュー
お重。御重。
- 用例
- サングヮチヌ ハマアシビネー ウジュー シコーイン(3月の 浜遊びには 御重を 作る)。
- メモ
- ジュールクニチャーグヮー(1月16日)やハチカー(1月20日)などに娘達は御重を持ち寄って友人達と会食した。
ウジューグヮー
お重。御重。
- メモ
- 女の子のいる家では重箱に御馳走を詰めて、友達同士で好きな場所に集まって会食した。
ウシユシーン
押し寄せる・押しかける。
- 用例
- ウッサヌシンカガ ヤーカイ ウシユシーン(大勢で 家に 押しかける)。
過:ウシユシタン(押し寄せた)否:ウシユシラン(押し寄せない)希:ウシユシーブサン(押し寄せたい)継:ウシユシトーン(押し寄せている)。
- メモ
- 類:ウシカキーン(押しかける)。
ウジュミーン
埋める。
- 用例
- ハルカイ フテール アナカイ クサリムン ウジュミーン(畑に 掘った 穴に 腐れたのを 埋める)。
過:ウジュミタン(埋めた)否:ウジュミラン(埋めない)希:ウジュミーブサン(埋めたい)継:ウジュミトーン(埋めている)。
- メモ
- 類:ウミーン(埋める)。対:フイン(掘る)。
ウジュルーダムン
小枝の薪。
- メモ
- 親志、長田のウジュルーダムンと座喜味、伊良皆の甘藷や大根と交換した。
ウジュルジョーカー
野菜を洗う竹製のザル。
- 用例
- ヤマカラ ダキ トゥッティチ ウジュルジョーカー チュクイン(山から 竹を 取って来て ウジュルジョーカーを 作る)。
- メモ
- 類:ウジュルハージャー。
ウジュルハージャー
野菜を洗う竹製のザル。
- 用例
- ウジュルハージャー チュクトーン(ウジュルハージャーを 作っている)。
- メモ
- 類:ウジュルジョーカー(野菜を洗う竹製のザル)。
ウジラ
【鳥】ウズラ。
ウジラーサン
愛らしい。美しい。賢い。
- 用例
- アンシ ウジラーサヌ ワラビヤル(なんて 愛らしい 子どもなんでしょう)。
ウジラミー
サンシン(三線)の棹〔さお〕にまだら模様がはいったもの。
ウシリガフーデービル
ありがとうございます。
ウシルクブー
後頭部。
- 用例
- ワームン ウシルクブー サーティンリ(私の 後頭部を 触ってごらん)。
- メモ
- 類:ウシクンモー(後頭部)・ウスル(後頭部)。
ウシロー ガイロー
唱え言葉。
- メモ
- 櫨〔ハゼノキ〕の下を通る時にかぶれないようにと唱えた。
ウシワキーン
押し分ける。かき分ける。
- 用例
- メーカイ イチュンディ チュ ウシワキーン(前に 行こうと 人を 押し分ける)。
過:ウシワキタン(押し分けた)否:ウシワキラン(押し分けない)希:ウシワキーブサン(押し分けたい)継:ウシワキトーン(押し分けている)。
ウシワキワキ
押し分けている様子。
- 用例
- ウシワキワキ イッチ ハイタン(押し分けて 入って 行った)。
ウジン
お膳。
- 用例
- ウジヌンカイ イッティ クーワ(お膳に 入れて きなさい)。
- メモ
- 四角で脚の付いたもの。
大工が作ったものを購入した。
ウシンキー
女性が帯を使わずに着物を押し込んでつけていること。
- 用例
- アヌヰナグヌ ウシンキーヌ チュラサヨ(彼女の ウシンキー〔着物姿〕の 美しいこと)。
- メモ
- 類:ウシンチー(女性が帯を使わずに着物を押し込んでつけていること)。
ウシングヮ
子牛。
ウジングヮー
高御膳より短い脚が付いた膳。
- メモ
- ウユミなどに祖父や父親の食事をのせた。
ウジングヮームイ
お膳盛。
- メモ
- お祝いの御馳走は豆腐、昆布、肉、大根、粟天ぷら、揚げ物などウジングヮームイ(御膳盛)で出した。
ウジングヮームイ
小さなお膳に御馳走を盛った物。
- 用例
- ウジングヮームイヤ ワランチャーンカイ アタラスタン(ウジングヮームイは 子どもたちに 与えていた)。
- メモ
- 小さな御膳に豆腐や天ぷらなどを盛ること。主に、子どもたちが何かを手伝った時に、その小さな御膳に御馳走を盛ってあげていた。
ウシンチー
女性が帯を使わずに着物を押し込んでつけていること。
- 用例
- ウービガネーンラー ウシンチースシェーマシテー(帯がないなら ウシンチーしたらいいさ)。
- メモ
- 類:ウシンキー(女性が帯を使わずに着物を押し込んでつけていること)。
ウシンチュン
押し込む。
- 用例
- ポケットンカイ クヮーシ ウシンチュン(ポケットに お菓子を 押し込む)。
過:ウシンチャン(押し込んだ)否:ウシクマン(押し込まない)希:ウシクミーブサン(押し込みたい)継:ウシクドーン(押し込んでいる)。
- メモ
- 対:スンチゥンジャスン(引っ張り出す)。
ウシントー
台所。
- メモ
- 主に土間の台所で、家によっては床張りからなる台所ももっていた。
ウシントゥー、ウスムトゥ、ウスントゥーとも言う。
ウジンムイ
お膳に御馳走を盛った物。
- 用例
- ウジンムイヤ シコーテーミ?(お膳に御馳走を 準備しているねぇ?)。
ウス
潮。潮水。海水。
- 用例
- ウスヌ ミッタンマール ヘーク ヤーカイ ケーラナ(潮が 満たないうちに 早く 家に 帰ろう)。
ウスイン
押す。
- 用例
- ドゥーチュイシェー ゥンブサグトゥ ンナシ メーカイ ウスイン(自分1人では 重たいので 皆で 前に 押す)。
過:ウスタン(押した)否:ウスラン(押さない)希:ウスイブサン(押したい)継:ウストーン(押している)。
ウスイン
葬る。
- 用例
- ウスタン(葬った)。ハマンジ ウスイン(浜に葬る)。ケーウスイテーンテー(葬っタンでしょう)。
ウスイン
覆う。被せる。
- 用例
- チュガ ンラングトゥシ キーヌファーシ ウスイン(人が 見ないように 木の葉で 覆う)。
ナービ ウスイル フタ(鍋に被せる蓋)。ウスリヨー(埋めてね)。ッチュ ウスイン(人を襲った)。
過:ウスタン(覆った)否:ウスラン(覆わない)希:ウスイブサン(覆いたい)継:ウストーン(覆っている)。
ウスイン
抑える。
- 用例
- ウスイサン(抑えきれない)。
ウスイン
卵を抱く。
ウスー
御主。
- メモ
- ウシュメー・ウシュガナシーメー・ウスガナシーメーとも言う。琉球王の敬称。転じて他にも敬称、尊称として用いる場合がある。例:アカインコウスメー(赤犬子御主前)。
ウスウビー
うろ覚え。
- 用例
- ウスウビールソール シカットー ウビランサー(うろ覚えであって ちゃんとは 覚えてないね)。
ウスエー
子どもの遊びのひとつ。
- メモ
- チャンクルーで金の裏表を当てる方法の遊びをウスエーといった。
ウスガナシーメー
御主加那志前。
- メモ
- 琉球王の尊称。〔加那志〕〔前〕とも尊敬の意を表わす接尾辞。
ウスク
【植物】アコウ。
- メモ
- ガジマルに似ているが、葉実ともに大きい。実はいちじくに似ていて食用になる。
ウスクガジマル
【植物】アコウ。
- 用例
- ウスクガジマルヤ マギ ヤシチンカイ イーラットータン(アコウは 大きな 屋敷に 植えられていた)。
ウスクガジュマル
【植物】アコウ。
ウスクギー
アコウの木。
- メモ
- ガジマルに似ているが葉実ともに大きい。実はいちじくに似ていて食用になる。
ウスクギーに綱をかけて綱打ちをしていた。
儀間集落の中央にあるシンムイに大きなウスクギーがあったが、戦中に壕を掘ったのでムイは無くなった。
ウスクドーバル
於須久堂原(大木の小字)。
ウスクバル
宇須久原(儀間の小字)。
ウスグラサン
薄暗い。
- 用例
- アミフイネー ヤーヌ ウチヤ ウスグラサンヤー(雨降りには 家の 中は 薄暗いね)。
ウスクンバーマ
潮汲み浜。
- メモ
- 海浜地名でニガリ用に潮を汲んだところを言う。
ウスサン
遅い。
- 用例
- ナマディー クーランシガ ウスサンデー(未だに 来ないが 遅いよ)。
ウスサン
薄い。
- 用例
- キジヌ ウスサン(生地が 薄い)。アジヌ ウスサン(味が薄い)。ウヌイルヤ ウスサンデー(その色は薄いよ)。
- メモ
- 対:アチサン(厚い)。アジジューサン(味が濃い)。クヮハン(濃い)。
ウスジュン
そぎ落とす。
- 用例
- ハナ ウスジュン(鼻をそぎ落とす)。
ウスジュン
へし折る。
- 用例
- ハナ ウスジトゥラチャン(鼻をへし折ってやった)。
ウスデー
お祝儀。
- 用例
- クヮナシスージカイ ウスデー ムッチ イチュン(出産祝いに お祝儀を 持って 行く)。
- メモ
- 一般に祝儀は50銭。親戚へは25貫、50貫をあげた。
お祝いに贈る金品。スデーとも言う。
ウスデーク
臼太鼓。踊りの名前。
- 用例
- ウスデークヤ イチグルマディ アタガヤー(ウスデークは 何時頃まで あったのかな)。
- メモ
- 古い形態のアシビ。読谷村には伝わっていない。神人によって踊られていた。
ウスハゴーサン
不気味・気味悪い。
- 用例
- ユルナイネー クサンボーボーシ ウスハゴーサン(夜になると 草も生い茂って 薄気味悪い)。
ウスハジカサン
気恥ずかしい。
- 用例
- ンナヌ メーヲゥティ モーイネー イへー ウスハジカサンレー(皆の 前で 踊ると 少し 気恥ずかしいよ)。
ウスバスン
(物を)伏せる。
- 用例
- チカテール マカイヤ バーキンカイ ウスバスン(使ったお椀はザルに伏せておく)。
ウスバチェーウクナ(伏せては置くな)。カマンタヤ ウスバスナヨ(鍋蓋は伏せて置くな)。ウヌ マカイドーゴー、ヌーンカイ ウスバシミシェータガ(そのお椀道具は何に伏せていたんですか?)。
過:ウスバチャン(伏せた)否:ウスバサン(伏せない)希:ウスバシーブサン(伏せたい)継:ウスバチョーン(伏せている)。
ウスビーサン
肌寒い。
- 用例
- ジューグヮチスギレーカラー アサユサヤ ウスビーサン(10月も過ぎたら 朝夕は 肌寒い)。
- メモ
- 類:シービーサン(肌寒い)。
ウスマサ
すごく。たくさん。とても。大変。
- 用例
- アマヌ トーフヤ ウスマサ マーササ(あそこの 豆腐は とても 美味しいよ)。
ウスマサ マチウッタッタン(思いきりやられた)。ウスマサ カムン(すごくよく食べる)。
ウスマサン
すごい。ものすごい。驚くべき。
- 用例
- ウスマサ マギードー(ものすごく大きいよ)。
ウスマシームン
すごいもの。ものすごいこと。
- 用例
- ワッタガ ユージュカイ ゥンジトーイニ ワランチャー アチマティ ウスマシームンナトーン(私たちが 用事に 行っている時に 子どもたちが 集まって ものすごいことになっている)。
ウスミーン
薄める。
- 用例
- ンジャサグトゥ ミジ イッティ ウスミーン(苦いから 水を 入れて 薄める)。
過:ウスミタン(薄めた)否:ウスミラン(薄めない)希:ウスミーブサン(薄めたい)継:ウスミトーン(薄めている)。
ウズミーン
埋める。
ウスミジ
海水。潮水。
- 用例
- ワッター シマンデーヤレー カー フティン ウスミジガ イッチチューヌ バーヌ アイビーンヨー(我々の集落では井戸を掘っても潮水が入ってくる場合があるんですよ)。
ウスムトゥ
台所。
ウズムン
目覚める。
- 用例
- ウヌ ワラベー アンシ ウズムンディチンアル(その 子は 〔寝ている最中に〕よく目を覚ますさ)。
ウスメー
祖父。おじいさん。
- 用例
- ワッター ウスメーヤ マーカイ ハンシェータガ?(私たちの お祖父さんは どこに 行かれたの?)。
- メモ
- 呼称でも使う。平民の呼称。対:ハーメー(祖母・お婆さん)。
ウスメーハーメー
おじいさんとおばあさん。
ウスメーマーチ
おじいさん松。老松。
- メモ
- 楚辺の暗川に生えていた大きな松の木。クラガーマーチとも呼ばれた。戦前、その見事な大木の松が倒れた時、その松木はヤマフ(山保)とヌンドゥンチ(登殿内)、シバ(芝)、カバクイ(香庫理)に分けられた。皆には分けられないものだった。
ウズラーサン
美しい。かわいらしい。賢い。
ウスラリーン
押さえられる。
- 用例
- キジムナーンカイ ウスラッティ(キジムナーに押さえられて)。
ウスリーン
畏れる。
- 用例
- ウカミ ウスリーン(神様を 畏れる)。ウヤヌ ウスリタンリ(親が一目置いたって)。
ウスリトービーン
畏れています。敬っています。
- メモ
- 屋根の低い神アサギに、ウスリトービーンと言って入った。
ウスル
後頭部。
- 用例
- ウスル ヤマチネーン(後頭部を 怪我してしまった)。
- メモ
- 類:ウシクンモー(後頭部)・ウスルクブー(後頭部)。
ウズル
葉野菜。
- 用例
- ユーバヌンカイ チカイル ウズル アラレー(夕飯に 使う 野菜を 洗いなさい)。
ウスルクブー
後頭部の窪んだところ。
- 用例
- ウスルクブーンカイ ニーブターガ ゥンジトーン(後頭部の窪んだところに おできが できている)。
ウズルダムン
薪用の小枝。
- 用例
- タムンヌ イキラクナトーグトゥ ウズルダムン ヒッティ クーワ(薪が 少なくなっているから 小枝を 拾って 来なさい)。
ウスワレー
薄笑い。
- 用例
- ウスワレーッシ アマンカイ ヒンギティ ハイタン(薄笑いして あそこに 逃げて 行った)。
ウスヰー
硬貨を使った子どもの遊び。
- 用例
- ウスヰーッシ アシドーン(ウスヰーして 遊んでいる)。
ウスントゥ
台所。
- メモ
- ウスムトゥ・ウシントー・ウシントゥー・シムともいう。
ウスントゥー
台所。
- 用例
- アンマーヤ ウスントゥーヲゥティ ムン カローン(お母さんは 台所で ご飯を 食べている)。
- メモ
- 類:シム(台所)。
ウセーイン
侮る。軽蔑する。見くびる。馬鹿にする。
- 用例
- ウセーラッティ(馬鹿にされて)。
ウセーユン
侮る。軽蔑する。見くびる。馬鹿にする。
- 用例
- ウセーティ(馬鹿にして)。ウセーテーナラン(馬鹿にしてはいけない)。チュウセーティ イチムシヌチャーマ(人を狙って獣が来て)。
ウタ
歌。
- 用例
- アレー イッペー ウタ ジョージヤン(彼は とても 歌が 上手だ)。
ウタイコータイ
売ったり買ったり。売り買い。
- 用例
- ウタイコータイ ヌーガル マシヤラー ワカラン(売ったり買ったり 何が いいのか 分からない)。
- メモ
- 物を買ったかと思えば、直ぐにそれを売ったりすること。
ウタイン
歌う。鶏が鳴く(時を知らせる)。
- 用例
- イャー ツギェー ワンガ ウタイン(君の 次は 私が 歌う)。
過:ウタタン(歌った)否:ウタラン(歌わない)希:ウタイブサン(歌いたい)継:ウタトーン(歌っている)。
ウタガイン
疑う。
- 用例
- チャー ユヌッチュ ウタガイン(いつも同じ人を疑う)。
過:ウタガタン(疑った)否:ウタガラン(疑わない)希:ウタガイブサン(疑いたい)継:ウタガトーン(疑っている)。
ウタカビ
おたかべ。崇詞。
- メモ
- お崇べ(おたかべ)とは神女が神に対して祈願する唱え言。対句、語句の繰り返しが多い。
伊良皆の2月ウマチーでは、2日前の13日夕方に三軒の根屋でウタカビが行なわれた。
楚辺では、神アサギの周囲に縄を張りウタカビをした。ウタカビが始まると針や鍬を使ってはいけないと言われ、禁を破るとハブが出るといわれた。
ウタキ
御嶽。
- 用例
- アチャヤ ウガミヤグトゥ ウタキ ソージシッチャン(明日は 拝みだから 御嶽を 掃除してきた)。
- メモ
- 豊かさを招き、部落の守り神として信仰された聖域。ウガン、ウグヮンともいう。
神女たちが祈願や祭を行なったりする所。祖先神の墓所が御嶽になったともいわれる。
ウタギー
歌声。
ウタサンシン
歌三線。
- 用例
- チヌーヌ スージヤ ウタサンシン ディキトータンヤー(昨日の 祝は 歌三線で 盛り上がっていたね)。
ウタチ
小屋等に使う小さい柱。
- 用例
- ウタチェー シコーテーミ?(ウタチは 準備してあるねぇ?)。
ウタビミソーリ
~してください。
- 用例
- ヤーニンジュトゥムドゥム ミーマンティ ウタビミソーリ(家族全員 見守って 下さい)。
ウタムトゥ
神座を整えること。
- 用例
- アザヌ ヤクミンチャーガ ウタムトゥ シコートーン(字の 役員が 神座を整える 準備をしている)。
- メモ
- 字の区長や中心となる役員がウタムトゥと称して、ススキを3本ずつ束ねて繋ぎ合わせ、神アサギの4本の石柱を連結する形で柱の内側から張り巡らせて神座を整えた。
ウタランパー
歌いたがらない。
- 用例
- チュヌメーヲゥテー ハジカサシ ウタランパースン(人前では 恥ずかしがって 歌いたがらない)。
ウタン
いた。
ウタン
売った。
ウチ
中。内。
- 用例
- ヘーク ウチンカイ イミソーレー(早く 中に 入ってください)。
- メモ
- 対:フカ(外)。
ウチ~
すっかり~。
- 用例
- ウチクヮイン(すっかり食う)。
- メモ
- (~には動詞が続きそれを強調する接頭辞)。
ウチ~
そっと~。軽く~。
- 用例
- ウチハジヤーイ(そっと脱ぎ)・ウチクシティ(そっと着せて)。
- メモ
- ウチ~(~には動詞が続きそれを強調する接頭辞)。
ウチアキーン
打ち明ける。
- 用例
- チャーンナランナティ ウヤンカイ ウチアキーン(どうしようもなくなり 親に 打ち明ける)。
ウチアタイ
自分に思い当たること。
ウチアミ
雨が屋内に入ること。
- 用例
- ウーアミフティ ウチアミソーンテー(大雨が降って 雨が入り込んでいるはずだよ)。
ウチーン
写る。
- 用例
- ニービチヌ シャシヌンカイ ヤーニンジュ ウチーン(結婚式の 写真に 家族で 写る)。
- メモ
- 類:ウティーン(写る)。
ウチウチ
内々。
- 用例
- タンカースージヤ ウチウチシ シマチャン(誕生祝は 内々・近い人たちで 済ませた)。
ウチウチートゥ
汁を多めに入れ具を少な目に入れること。
- 用例
- ウチャクンカイ ゥンジャスヌ シルヤ ウチウチートゥイリレー(お客に 出す 汁は 実を少なめに入れなさい)。
- メモ
- 対:ミーミートゥ(具だくさん)。
ウチウチトゥ
軽く。軽視して。
- メモ
- 御飯をウチウチトゥ(軽く)入れる。また人が軽視されるのをウチウチトゥ ンーラリーンという。
ウチカイ
容貌〔ようぼう〕。
- 用例
- ウチカイ ユタサン(容貌がいい)。
- メモ
- ほめる時に使われる語。
ウチカイン
うつむく。
- 用例
- トゥーチ ウチカティ(いつも うつむいて)。
- メモ
- 類:ウッチンチュン(うつむく)・ウッチンクン(うつむく)。対:ウチャガイン(顔をツンとあげている様子)。
ウチカキ
打掛け。
- メモ
- 渡具知では死装束の一番上にはウチカキを着せた。ウチカキーとも言う。
ウチカビ
打ち紙。紙銭。
- 用例
- ウチカビヤ サンメーナー アンジュン(紙銭は 3枚ずつ 炙る)。
グソー ウティヤ ウチカビル ジン(後生ではウチカビこそがお金)。
- メモ
- 先祖供養の際に用いられている冥銭の一種。
ウチカムン
たいらげる。
- 用例
- ウチカマーニ(たいらげて)。
- メモ
- ウチ~(~には動詞が続きそれを強調する接頭辞)。
ウチカワイガワイ
変化が激しいこと。畳語。
- 用例
- ウチカワイガワイ ユヌナカヤ ウムシルムン(変化していく 世の中は おもしろいものだ)。
ウチカワイン
うって変わる・変貌する。
- 用例
- ニサンニン ゥンランネー チュラーク ウチカワイン(2、3年 見なかったら すっかり 変貌する)。
- メモ
- ウチ~(~には動詞が続きそれを強調する接頭辞)。
ウチカンシェー
覆い被せ。
- メモ
- 綱引きに東西の綱の頭部分をぶつけあうこと。
渡慶次では綱を引く前に、喜名では綱引き後に行なった。
ウチカンジュン
頭からすっぽり被ること。
- 用例
- ヌラーティ チブルカラ ウール ウチカンジュン(叱られて 頭から 布団を すっぽり被る)。
ウチカンタルフージー(ただ着けている感じ)。
ウチキーン
置く。
- 用例
- チカイウワイネー ゥンマンカイ ウチキトーケー(使い終わったら そこに 置いておきなさい)。
ヌーンクイ ウチキティ(いろいろ置いて)。
- メモ
- 類:ウッチュン(置く)。
ウチクミアイク
漁法のひとつ。
- メモ
- 川の流れに沿って川原石や竹、木材などを添え付け、アイクバーキに獲物を誘導捕獲する方法。
ウチクミウドゥイ
打組踊。しゅんどう。
- メモ
- アマカー、谷茶前など対で踊る舞。古典舞踊では「しゅん童」。
ウチクムン
入り込む。
- 用例
- ウーアミナティ ヤーヌウチカイ ウチクムンテー(大雨だから 家の中に 入り込むなあ)。
過:ウチンクドータン(打ち込んでいた)否:ウチクマン(打ち込まない)継:ウチンクドーン(打ち込んでいる)。
ウチクルサリンドーヒャー
叩き殺すぞ。
- メモ
- ウチクルサリンドーヒャーといって喧嘩した。殴ってやるぞという意味。
ウチクルスン
ひどく殴る。
- 用例
- ウチクルサリンドー(ひどく殴られるぞ〔脅し文句〕)。
- メモ
- ウチ~(~には動詞が続きそれを強調する接頭辞)。
ウチクヮイン
すっかり食う。
- 用例
- タマゴー、イチチ ムーチナー ナスンド、ウレー。シリーシガ、クンドー ガラサーガ ウチクヮイン(卵は5つ6つずつ産むよそれ〔クミラー、和名バン〕は。卵は孵るけど、今度はカラスが全部食ってしまう)。
アルッサ ウチクヮティ(あるだけ食いつぶして)。
ウチグン
足の裏の表皮ではなく、内側が化膿〔かのう〕した傷。
- メモ
- 裸足〔はだし〕でとがっている石などを踏むとそうなるといわれた。
ウチグン
打ち身。
- メモ
- 打ち身には瀉血した。
ウチジェークー
内装の職人。
ウチジヘーシ
供え物の一部を取りかえる分・お次返し。
- 用例
- チューヤ アマクマヲゥティ ウサギーグトゥ ウチジヘーシン ムッティヨー(今日は あちこちで 供えるから お次返しも 持ちなさいよ)。
- メモ
- 複数個所拝む場合には、供物の一部をお初として別に準備しておき、その祈願する先々で、一部を取り替えてお初にすることをいう。
伊良皆ではウチジヘーシをハチケーシともいう。
ウチタンダ
きょうだい。
ウチダンダ
きょうだい。
- 用例
- タイウチダンダヤタンリ(2人姉妹だったって)。
ウチチ
悪血。
- 用例
- ウチチガ マートーン(悪血が巡っている)。
ウチチ
内出血。打ち身。打撲傷。
- 用例
- ウチチナルカ タタチェーサ(打ち身になるほど 叩いてあるさ)。
- メモ
- 類:ウチミ(打ち身・打撲傷)。
ウチチウグヮン
行事名。御月御願。
- 用例
- ハチグヮチジューグヤニ チチガアガイネー ウチチウグヮンスタン(八月十五夜に 月が上がったら 御月御願を行った)。
- メモ
- 類:ウチチューウグヮン(御月御願)。
旧暦八月十五夜の御願のひとつで、月が上がった頃にウチチウグヮンを行う。
フチャギ(吹上餅)やフシカブズーネー(切り干し大根の炒め物)、シルビー(脂身の多い肉)ニ皿、カラスグヮー(塩辛)ニ皿、芋を潰したのを低い円錐状にしたのに角をつけたような恰好のものを三個供えた。その後、庭に出て筵を敷き円座になってウチチウグヮンを行うが、それは各家庭で拝むのではなく、本家や実家で行った。
ウチチチクンチチ ザキミンチュ
座喜味字民の性質。
- メモ
- 座喜味の人は落ち着いて先の先まで見極め蓄える。
ウチチューウグヮン
行事名。御月御願。
- 用例
- ウチチューウグヮントゥ ウチチウグヮンヤ ユヌムンヤサ(ウチチューウグヮンと ウチウグヮンは 同じだよ)。
- メモ
- 類:ウチチウグヮン(御月御願)。
旧暦八月十五夜の御願のひとつで、月が上がった頃にウチチウグヮンを行う。
フチャギ(吹上餅)やフシカブズーネー(切り干し大根の炒め物)、シルビー(脂身の多い肉)ニ皿、カラスグヮー(塩辛)ニ皿、芋を潰したのを低い円錐状にしたのに角をつけたような恰好のものを三個供えた。その後、庭に出て筵を敷き円座になってウチチウグヮンを行うが、それは各家庭で拝むのではなく、本家や実家で行った。
ウチチリ
落ち散り。
- 用例
- クラヌ ウチチリ(倉に落ちているもの)。
ウチティ
落ちて。
ウチトゥバスン
退治する。
- 用例
- ウチトゥバスルバーテー(退治するわけさ)。
ウチドゥマイ
高志保の古名。
ウチナー
沖縄。
- 用例
- ワンネー ウチナーウマリヌ ウチナースダチヤイビン(私は 沖縄生まれの 沖縄育ちです)。
ウチナーカラジ
沖縄髪。
- メモ
- ウチナーカラジは自分で結っていたよ。ウチナーカンプーと同義。
ウチナーカンプー
沖縄独特の髪型のひとつ。
ウチナーグチ
沖縄口。
- 用例
- ワッターヤーニンジョー ウチナーグチ イッペー ジョージヤン(私の家族は ウチナーグチが とても 上手だ)。
ウチナージマ
沖縄式角力。
- メモ
- 互いの帯に手を差し込んだ状態から始める。相手の背中を地につけた者が勝者。
ウチナームム
沖縄桃。
- メモ
- 水蜜桃に似た小さいキームム(毛桃)のこと。
ウチナームン
沖縄の物。沖縄産。
ウチナーンチュ
沖縄の人。
ウチナガニ
食肉の部位。背中の下の部分。
ウチナガニー
食肉の部位。背中の下の部分。
- メモ
- 一番やわらかくておいしいといわれる。シンジグヮー(煎じ汁、ズープ)などにつかう。
ウチナガリー
食肉の部位。背中の下の部分。
- 用例
- スージネー ウチナガリー チカイサ(お祝いには ロースを 使うよ)。
ウチナスン
済ませる。終わらせる。
- 用例
- イチュナシクナランマール ユージュカラ ウチナスン(忙しくならないうちに 用事を 済ませる)。ウチナシワル(終えてこそ)。
過:ウチナチャン(済ませた)否:ウチナサン(済ませてない)希:ウチナシーブサン(済ませたい)継:ウチナチョーン(済ませている)。
ウチノースン
置き直す。
- 用例
- ゥンマー イバサグトゥ アマンカイ ウチノースン(そこは 狭いから あそこに 置き直す)。
過:ウチノーチャン(置き直した)否:ウチノーサン(置き直さない)希:ウチノーシーブサン(置き直したい)継:ウチノーチョーン(置き直している)。
- メモ
- 類:ウキノースン。
ウチビョーチ
内病気・内臓関係の病気。
- 用例
- ニントーミセータンディシガ ウチビョーチェーアンソーラニ?(床に臥せていらっしゃったようですが 内臓関係の病気ではないですか?)。
ウチヒラカスン
打ち砕く。
- 用例
- マギ イシヤ アマヲゥティ ウチヒラカシェー(大きな 石は あそこで 打ち砕きなさい)。
ウチフカ
内外。
- 用例
- ソージマーイガアグトゥ ウチフカ ソージソーン(掃除の検査があるから 内や外の 掃除をしている)。
ウチブリーン
落ちぶれる。
- 用例
- ナマー サケートーティン チカイホーイネー イチカー ウチブリーン(今は 栄えていても 無駄に使うと いつかは 落ちぶれる)。
過:ウチブリタン(落ちぶれた)否:ウチブリラン(落ちぶれない)継:ウチブリトーン(落ちぶれている)。
ウチホーイン
撒き散らす。
- 用例
- アンチュカナー ウチホーインディチンアンナー!(こんなにまで 撒き散らすってこともあるか!)。
過:ウチホータン(撒き散らした)否:ウチホーラン(撒き散らさない)希:ウチホーイブサン(撒き散らしたい)継:ウチホートーン(撒き散らしている)。
- メモ
- 散らかして捨てるの強調語。
ウチホーイン
這いつくばる。
- 用例
- ウヌ ワラべー ナチーネー スグ ウチホーイン(この 子は 泣くと 直ぐに 這いつくばる)。
継:ウチホートーン(這いつくばっている)。
- メモ
- 這うの強調語。
ウチボーチ
室内用のホウキ。
- 用例
- ウチボーチガ ネーンナトーシガ マーンカイウッチャガ?(ホウキが なくなっているが どこに 置いたの?)。
ウチマンマルモーイ
雑踊り・皆で輪になって踊ること。
- 用例
- ウチマンマルモーイッシ ウワラナ(皆で踊って 終わろう)。
- メモ
- 字でお祝いなどがあった時に、最後に輪番制で全員が次々にカチャーシーを踊ること。
ウチミ
内出血。打ち身。打撲傷。
- 用例
- ルゲーヤーイ ウチミナトーン(転んで 打撲傷ができている)。
- メモ
- 類:ウチチ(打ち身・打撲傷)。
ウチムム
内腿。
- 用例
- ガンマリシーネー ウチムム チンチキーン(悪戯をしたら 内腿を つねる)。
ウチムン
内臓。
- 用例
- ウチムノー シティテー ナランドー、クスイムンヤグトゥ ムル ムッチクーヨー(内蔵は捨ててはいけないよ、薬のように体にいいものだから全部持っておいでよ)。
- メモ
- 豚などの内臓、心臓、肝臓、胃など。食品としての名。
ウチャースン
着物の襟を合わせること。
- 用例
- チンヌ エリ リッパ ウチャースン(着物の 襟を きれいに 合わせる)。
過:ウチャーチャン(合わせた)否:ウチャーサン(合わせない)希:ウチャーシーブサン(合わせたい)継:ウチャーチョーン(合わせている)。
ウチャイカナイ
似たり寄ったり。
- 用例
- ウチャイカナイ イー イェーティヤサ(似たり寄ったり 良い 相手さ)。
- メモ
- 類:ウチャタイカナタイ(似たり寄ったり)・ウチャタイマグラー(似たり寄ったり)。
ウチャイン
兼ね備わる。
- 用例
- カーギシガタ ウチャトーセー(容姿が兼ね備わっている)。
ウチャイン
似合う。
- 用例
- ウヌチノー イャーカイ ジコー ウチャイン(その着物は お前に 良く 似合う)。
過:ウチャトータン(似合っていた)否:ウチャーラン(似合わない)継:ウチャトーン(似合っている)。
ウチャガイン
(顔を)上へ向ける。
- 用例
- チュヌメーカラ チラウチャガティ(人前で 顔をツンと上げている)。ウチャガティ ンージュン(見上げる)。
- メモ
- 対:ウッチンチュン(うつむく)・ウチンクン(うつむく)。
ウチャギーン
顔を上げる。見上げる。
- 用例
- ウスガナシーメーンカイヤ クベー ウチャガテーンーラン(王様には顔を上げたことはない)。
ウチャク
客。
ウチャタイカナタイ
似たり寄ったり。
- 用例
- ウチャタイカナタイ アンシ ウチャトール(似たり寄ったり よく 似合っているね)。
- メモ
- 類:ウチャイカナイ(似たり寄ったり)・ウチャタイマグラー(似たり寄ったり)。
ウチャタイマグラー
似たり寄ったり。
- 用例
- ウチャタイマグラーディチ ユーニシラーチェールヤー(似たり寄ったりで 良く似通っているね)。
- メモ
- 類:ウチャタイカナタイ(似たり寄ったり)・ウチャイカナイ(似たり寄ったり)。
ウチャトー
御茶祷。御茶湯。お茶を供える。
- 用例
- チューヤ チータチヤシガ ブチダヌンカイ ウチャトーヤウサギティー(今日は 1日だが 仏壇に お茶は供えたねぇ)。
ウチャトー ウサギラン、ナリナティヨー、ウサギランエーカー、ヌマラン(お茶湯お供えしないと、習慣になってね、お供えしないうちは、お茶を飲むことはできない)。
- メモ
- 沖縄の古くからの風習で毎月1日と15日は火ヌ神と仏壇に線香をたててお茶を供えて拝む。
ウチャトーミントー
御茶祷、御水祷。
- メモ
- 七夕からは盆に入るから仏壇にウチャトーミントー(御茶湯、水)を供える。七夕からはソーロー(精霊)がいらっしゃるといわれた。
ウチャナク
火の神に供える餅。大中小の3段重ねになった餅。
- 用例
- ウチャナク チュクッティ ウグヮンウサギールバー、ハリヤコー(ウチャナクを作って供えるわけさ、晴厄には)。
- メモ
- 祖神や火の神に供える小さな餅。
ウチャヌク
火の神に供える餅。大中小の3段重ねになった餅。
- 用例
- ヒヌカヌンカイ ウサギール ウチャヌクヤ シコーテーミ?(火の神に供える ウチャヌク・大中小3段重ねの餅は 準備してあるねぇ?)。ウチャヌク テー(平たい餅さ)。
- メモ
- ハリヤク(晴厄)には三枚重ねたウチャヌクを火の神に供えた。牧原ではハリヤク(晴厄)は客を招く大きな祝いだった。
ウチャマユン
浮き上がる。
- 用例
- シルヌ ミーヌ ウチャマトーン(汁の具は浮き上がっている)。
ウチユ
浮世。世の中。世間。
- 用例
- 歌「ウチユナダヤシク、ワタイブシャアラハ、マクトゥユイフカヌ ミチヤフムナ(世間の中を波風立てず渡ろうと思うならば、真実一路より他の道を踏むな)」。
イェーキェ ウチユヌ ミグイムン(金は天下の回り物)。
ウチュー
駕籠〔かご〕。
- 用例
- ウチューカイ ヌシティ カタミティチャン(駕籠に 乗せて 担いできた)。
ウチューシンカ
御轎臣下。
- メモ
- 人が亡くなるとウチューシンカが龕を担ぐ。
轎(きょう)とは中国や朝鮮で用いた一種の駕籠。
ウチューンジュン
様子を探る。
- 用例
- ンナシ ウチューンジュンテー(皆で 様子を探るさ)。
ウチュカマリーン
喰われる。
- 用例
- ウチュカマリーグトゥ(喰われるから)。
- メモ
- ウチュは接頭辞。ウチュクヮーリンという言い方のほうが一般的か。
ウチュクイ
風呂敷。
- 用例
- ムッチ イチュル クヮーシヤ ウチュクインカイ チチメー(持って 行く お菓子は 風呂敷に 包みなさい)。
ウチュクイヂチン
風呂敷包み。
- 用例
- ウチュクイヂチン ヒサギティ マーカイガ?(風呂敷包みを 下げて どこにねぇ?)。
ウチュクイヂチンカミヤー
風呂敷包みを持つ役目。
- 用例
- ウチュクイヂチンカミヤーヤ ヰナグドゥシヌ ヤクミヤタン(風呂敷包みを持つ役目は 女友達の 役目だった)。
- メモ
- 嫁入り道具のひとつである、着物が数枚入った風呂敷包みを、頭の上に載せて運ぶ役目のこと。未婚の女性が選ばれ、嫁ぐ家に着くまでは後ろを振り返ったり、手を持ち変えてはいけないといわれていた。
ウチュクヮーリーン
喰われる。
ウチュクヮイン
喰ってしまう。
- 用例
- ウチュクヮテータン(喰ってしまっていた)。
ウチユルスン
手を放す。
- 用例
- キジムナーに ウチユルサリーン(キジムナーが手を放す)。
オージ ウチユルスン(扇を放して)。マーンクイ ウチユルスタン(何処ででも置き去りにした)。
ウチュン
置く。
ウチュン
浮く。
- 用例
- キージラーヤ ミジカイ ウチュン(木切れは 水に 浮く)。
過:ウチャン(浮いた)否:ウカン(浮かない)希:ウチーブサン(浮きたい)継:ウチョーン(浮いている)。
- メモ
- 対:シジムン(沈む)。
ウチョーホー
不調法。不始末。
- 用例
- ヒーヤウチョーホーニスグトゥ(火の始末がゆき届いてないので)。
ウチランダ
きょうだい。
- 用例
- アマヌ ウチランダ ユーニチョーン(あそこの 兄弟は 良く似ている)。
- メモ
- 類:ウトゥランラ(兄弟・姉妹)。
ウチランラ
きょうだい。
- 用例
- アマヌ ウチランラ ユーニチョーン(あそこの 兄弟は 良く似ている)。
- メモ
- 類:ウトゥランダ(兄弟・姉妹)。
ウチリ
おき。薪〔たきぎ〕が燃えて炭火のようになったもの。残り火。種火。
- 用例
- ウチリガ ヌクティルヲゥラー ンーチンディ(火種が 残っているか 見てごらん)。
ウチレー ヌクチョーキヨー(おきは残しておきなさいよ)。
- メモ
- 類:ウキリ(火種)。
昔はマッチもないので、燃えカスを翌朝まで大事に取って置き、それで火を起こして使っていた。
ウチンジャシ
出だし。
- 用例
- チューヌ ウチンジャシヤ ヌーカラハジマイガ?(今日の 出だしは 何から始まるね?)。
ウチンフカン
内も外も。
- 用例
- ネーンラー ウチンフカン ユーカメーリヨー(無いなら 内も外も よく探しなさいよ)。
ウッカ
負債。借金。損失。
- 用例
- ウヤヌ イーシン チカンネー アトー ウッカカンジュンドー(親のいう事も聞かないと 終いには 借金を背負うよ)。ウッカヌ アン(負債がある)。
ウッカーハン
危ない。
- 用例
- イャームンシーヨーヤ ウッカーハン(お前のやり方は 危ない)。
- メモ
- 類:ウカーサン(危ない)。
ウッカカンジュン
借金を負う。
- 用例
- ナマディーカラ アキネーシ ウッカカンジュンナー(今頃から 商売をして 借金を背負うねぇ)。
ウッカバレー
借金払い・返済。
- 用例
- ジンモーキティン チャー ウッカバレービカーンッシ(金を儲けても いつも 借金払いばかりして)。
ウックルブン
転ぶ。
- 用例
- アンソーヌアッチーヨーシェー ウックルブンドー(そんな歩き方では 転ぶよ)。
過:ウックルラン(転んだ)否:ウックルバン(転ばない)希:ウックルビーブサン(転びたい)継:ウックルローン(転んでいる)。
- メモ
- 類:クルブン(転ぶ)・ルゲーイン(転ぶ)・ヌゲーイン(転ぶ)。
ウッケーイン
振り返る。
- 用例
- ウヤー ヲゥガヤーディチ アトゥ ウッケーイン(親は いるかなと 後を 振り返る)。
過:ウッケータン(振り返った)否:ウッケーラン(振り返らない)希:ウッケーイブサン(振り返りたい)継:ウッケートーン(振り返っている)。
- メモ
- 類:トゥンケーイン(振り返る・振り向く)。
ウッケーシゲーシ
しきりにひっくり返す様子。
- 用例
- ウッケーシゲーシ ウラゲーチョーサ(何度も 裏返したよ)。
ウッケースン
裏返す。ひっくり返す。
- 用例
- チカタシェー ウッケーラチョーケー(使ったのは 裏返しておきなさい)。
ウッケーヒッケー
何度も同じことをくり返している様子。
- 用例
- ウッケーヒッケー イチムドゥヤーッシ ヌーソーガ(何度も 行き来して 何をしているか)。
ウッケーラスン
裏返す。ひっくり返す。
- 用例
- ゥンマンカイアシ ムル ウッケーラスン(そこにあるのを 全部 ひっくり返す)。
ウッケーラチ ウチュン(ひっくり返して置く)。
過:ウッケーラチャン(ひっくり返した)否:ウッケーラサン(ひっくり返さない)希:ウッケーラシーブサン(ひっくり返したい)継:ウッケーラチョーン(ひっくり返している)。
ウッケーリーン
ひっくり返る。
- 用例
- ウッケーリヤーナカイ(ひっくり返って)。
ウッサ
それだけ。
- 用例
- アルウッサ(あるだけ)。ウッサーネーラン(それほどは無い)。
ウッサ
それだけ。それまで。
- 用例
- ムシクンブ ウッサーナー、タバラッティヤー、イッチンディタンヤー(蒸し昆布をそれだけずつ束ねられて一斤と言ってたね)。
ウッサルチチャル(それだけしか聞いてない)。トゥマイルウッサ-(泊まる人みな)。ウルウッサ(いるのは皆)。ウッサマディヤサ(それまでだよ)。ウッサシ ウワレー(それで 終わりなさい)。ウッサルヤタル(それだけだったんだ)。アルウッサ(あるだけ全部)。
- メモ
- 類:ウッピ(それだけ)。
ウッサキー
そんなに。
- 用例
- ウッサキーナーヌムン カタミティ マーカイガ?(そんなにたくさんの物を 担いで 何処にか?)。
- メモ
- 類:ジャッサン(そんなにたくさん)・ジャッサキー(そんなにたくさん)。対:ウッサグヮー(たったそれだけ)・ウッピグヮー(たったそれだけ)。
ウッサクージャー
大喜びしている様。
- 用例
- ジコーウッサクージャーシ(大変喜んで)。
ウッサグヮー
たったそれだけ。
- 用例
- ウッサグヮーシェー ヌーンチュクラランデー(それだけでは 何も作れないよ)。
- メモ
- 類:ウッピグヮー(たったそれだけ)。対:ウッサキー(そんなに沢山)。
ウッサクヮッター
嬉しくてたまらない様子。
- 用例
- ウッサクヮッターッシ ヌーヌガアタガヤー?(そんなに嬉しそうにして 何があったのかな?)。
ウッサスン
喜ぶ。
- 用例
- ウッサシケータン(喜んで帰った)。ママウヤヤ ウッサシ(継親は喜んで)。
- メモ
- ウッサンとは言わない。
ウッサナー
こんなに。
- 用例
- ウッサナーアシガ(いっぱいあるが)。
ウッサナイミ
そんなになるの?(もう)そんなに経つの?
ウッサン
嬉しい。
- 用例
- フービヰーティ イッペー ウッサン(褒美をもらって とても 嬉しい)。ウッサソーン(喜んでいる)。
- メモ
- 対:ナチカサン(悲しい)・ナチカハン(悲しい)。
ウッター
彼等。
- 用例
- ワンネー ウッタートー ワジャーナラン(私は 彼等とは 仕事ができない)。
ウッターティ
わざと。
- 用例
- ドゥーヌメーチャレー ウッターティ ヲゥランナトーサ(自分の前に来たら わざと 居なくなっているさ)。
ウッチ
掟。琉球王国時代の役職名。
- メモ
- 字の区長に相当する役職。
ウッチェーイン
ひっくり返る。
- 用例
- ウッチェーティ ンージュン(振り返って見る)。
- メモ
- 一般にはウッケーティ ンージュンが使われる。
ウッチェーヒッチェー
悉く。散々。
- 用例
- ウッチェーヒッチェー マキティネーン(散々 負けてしまったさ)。
ウッチャイタタチャイ
打ったり叩いたりしている様子。
- 用例
- ウッチャイタタチャイ チャーヌクトゥンスサ(打ったり叩いたり どんなことでもするね)。
ウッチャカイン
寄りかかる。もたれる。
- 用例
- ニーブイッシ スバヌ ハーヤンカイ ウッチャカイン(眠くて 側の 柱に 寄りかかる)。
過:ウッチャカタン(寄りかかった)否:ウッチャカラン(寄りかからない)希:ウッチャカイブサン(寄りかかりたい)継:ウッチャカトーン(寄りかかっている)。
ウッチャカユン
寄りかかる。もたれる。
- 用例
- ウッチャカエーグヮー(肩を寄せ合う)。
ウッチャキ
打掛け。
ウッチャキー
上からかける物(被り物)。
- 用例
- ヒーサヌ ウッチャキー トゥティクーヒー(寒くて 上からかけるのを 取って来ようね)。
ウッチャキーン
寄りかかる。もたれる。
- 用例
- ティー ウッチャキーン(手を置く)。
ウッチャンギーン
置き去りにする。捨てる。放っておく。
- 用例
- ウッチャンギティ(置き去りにして)。マーニン ウッチャンナギーン(どこにでも放っておく)。
ウッチャンギホーリー
置きっぱなし。
- 用例
- ウッチャンギホーリーシ(置きっ放しにして)。
ウッチャンナギーン
置いていく。放っておく。
- 用例
- ヘーク シコーランネー ウッチャンナギーンドー(早く 準備しないと 置いて行くよ)。
クヮヤ ウッチャンナギティ(子どもを置き去りにして)。ウッチャンナギラリーン(置き去りにされる)。
ウッチャンナギラッタン
置いていかれた。放っておかれた。
- 用例
- ニッカナタレー ドゥシンカイ ウッチャンナギラッタン(遅くなったから 友達に 置いて行かれた)。
ウッチャンナギレー
置いていけ。放っておけ。
- 用例
- イーシンチカンラー ゥンマンカイ ウッチャンナギレー(言うのも聞かないなら そこに ほっときなさい)。
ウッチュン
打つ。
- 用例
- ハンリラングトゥシ クジ チュージューク ウッチュン(外れないように 釘を 強く 打つ)。
クジ ウッチュルバーテ、ウマカラ(釘をうつんだよ、そこから)。シクブー ウッチュン(土間をうつ)。
過:ウッチャン(打った)否:ウッタン(打たない)希:ウッチーブサン(打ちたい)継:ウッチョーン(打っている)。
ウッチュン
置く。
- 用例
- ニムチヌ ゥンブサグトゥ シチャンカイ ウッチュン(荷物が 重いから 下に 置く)。
過:ウッチャン(置いた)否:ウッカン(置かない)希:ウッチーブサン(置きたい)継:ウッチョーン(置いている)。
- メモ
- 類:ウチキーン(置く)。
ウッチョーケー
置いておきなさい。
- 用例
- チカイウワイネー ゥンマンカイ ウッチョーケー(使い終わったら そこに 置いておきなさい)。
ウッチリー
末っ子。
ウッチリークブシ
起き上がり小法師。玩具の名。
ウッチリクブサー
起き上がり小法師。玩具の名。
ウッチリグヮー
熾火。
- メモ
- かつては、朝起きるとウッチリグヮー(熾火)をもらいに行った。あげる方はカリーである塩を少し置いて持たせる。貰ってきたら、ヒーフチャー(火吹き竹)を使って家の火を点けた。
ウッチン
ウコン。
- 用例
- ウッチン ダテーン ヰーティチャン(ウコンを たくさん 貰ってきた)。
- メモ
- 類:ウキン(ウコン)。ショウガ科ウコン属の多年草で沖縄でも薬草としても親しまれている。
ウッチンカーニンジ
うつ伏せ寝。
- 用例
- ワラビ ウッチーンカーニンジ シミティ(子どもを うつ伏せ寝させている)。
- メモ
- 類:ウッチンチャーニンジ(うつ伏せ寝)。
ウッチンキーン
うつむく。下を向く。
- 用例
- ウッチンキティウチュン(伏せて置く)。
ウッチンクン
うつむく。下を向く。
- 用例
- フービ ヰーハンチ ドゥーチュイ ウッチンクン(褒美をもらいそこねて 1人うつむいた)。
- メモ
- 類:ウッチンチュン(うつむく)。
ウッチンタージシ
シシバコ(肉箱)の肉が残り少ない様子。
- メモ
- シシバコ(肉箱)には暮れに潰した豚肉を保存した。
ウッチンチュン
うつむく。下を向く。
- 用例
- ハジカサーナティ チュトゥ イチャイネー スグ ウッチンチュン(恥ずかしがりやなので 人と 会うと すぐに うつむく)。
ウッチンチイーン(うつむいて入る)。ウッチンチ(うつむいて)。
過:ウッチンチャン(うつむいた)否:ウッチンカン(うつむかない)希:ウッチンチーブサン(うつむきたい)継:ウッチンチョーン(うつむいている)。
- メモ
- 類:ウッチンクン(うつむく)。
ウッチントゥー
うつ伏せ。
- 用例
- ウッチントゥーシ ニンシーン(うつ伏せにシて 寝かせる)ウッチントゥーシ(うなだれて)。
- メモ
- 対:マンハラチャー(仰向け)。
ウッティラカチョーケー
放っておきなさい。
- 用例
- カシマサヌ ウッティラカチョーケー(めんどくさいから ほっときなさい)。
ウッテー
訴え。
- 用例
- ウッテー ウクサッティ ジャーフェーソーン(訴えを 起こされて 面倒なことになっている)。
ウットゥ
年下。弟、妹。
- 用例
- ウットゥンチャーヤ イチマディン カナサシーヨー(弟や妹たちは いつまでも 可愛がりなさいよ)。イチバン ウットゥグヮー(一番下の子。末っ子)。
- メモ
- 弟妹を区別する時は、妹にウットゥウナイ(私の妹)という。弟にはウットゥとしか言わない。
ウットゥー
年下。弟、妹。
ウットゥウナイ
妹。
- メモ
- 姉のことを言うときはシージャウナイ、妹はウットゥウナイという。
ウットゥーヒットゥー
不元気でだらだらしている様子。
- 用例
- ヌーヌチムルヤラ トゥーチ ウットゥーヒットゥーッシ(どういうつもりか いつも だらだら元気がない)。
ウットゥヌチャー
年下の者たち、複数形。
ウットゥバスン
吹き飛ばす・勢いよく飛ばす。
- 用例
- カジガ チューサヌ キーンヌーン ウットゥバスン(風が 強いから 木等も 吹き飛ばすよ)。
過:ウットゥバチャン(ぶっ飛ばした)否:ウットゥバサン(ぶっ飛ばさない)希:ウットゥバシーブサン(ぶっ飛ばしたい)継:ウットゥバチョーン(ぶっ飛ばしている)。
ウットゥブン
吹き飛ぶ・勢いよく飛ぶ。
- 用例
- ゥンマンカイ ウチョーチーネー カジシ ウットゥブンドー(そこに 置いたら 風で 吹き飛ぶよ)。
過:ウットゥラン(ぶっ飛んだ)否:ウットゥバン(ぶっ飛ばない)希:ウットゥビーブサン(ぶっ飛びたい)継:ウットゥドーン(ぶっ飛んでいる)。
ウットゥマイン
ピタッと止まる。
ウットゥミシー
弟見せ。
- メモ
- 幼児が股ごしに物をみる時はウットゥミシー(弟見)といって母親が妊娠する。弟見(おとみ)とは乳飲み子をもつ母親が妊娠すること。
ウットゥヰキー
年下の男兄弟、弟。
ウットゥングヮ
年下の子。きょうだいの年下の子。
ウットゥンチャー
年下の者たち、複数形。
ウッピ
その大きさ。それだけの大きさ。それだけ(の量)。
- 用例
- ウッピル チチョーン(それだけ聞いたよ)。アレー ウッピシカ ナラン(あれはそれだけの大きさにしかならない)。タダ ウッピナー(たった それだけか)。ウッピヤー(これだけね)。
- メモ
- 類:ウッサ(それだけ)。
ウッピグヮー
たったそれだけ。それぽっち。
- 用例
- イャーガ ムッチチャシェー タダ ウッピグヮーナー?(お前が 持って来たのは たった それだけねぇ?)。
- メモ
- 類:ウッサグヮー(たったそれだけ)。
ウッピナー
その大きさ。それだけの大きさ(量)。これっぽっち。
- 用例
- ウッピナーヌムン カタミティ ヲゥタテーンテー(そんなに大きな物を 担いで 疲れたでしょう)
ウッピナールトゥインナー(それぐらいしか捕らないのか)。ウッピナー ネーン(そんなに無い)。ウッピナー アン(こんなにある)。
- メモ
- 類:ウヒナー(そんなに大きな)・ウフィナー(そんなに大きな)。
ウッピナーグヮー
それぐらい。
- 用例
- ウッピナーグヮールトゥイグトゥ(それだけしか取らないから)。
ウッペールムン
そんなに大きな物。
- 用例
- ウッペールムン ムッチッチ デージヤサ(そんなに大きな物を 持って来て 大変だ)。
ウッペールジャー(こんなに大きな蛇)。
ウティ
いて。
ウティ
売って。
ウディ
腕。
- 用例
- ウッピナーヌ ウディソール アンシル グテーン チューササ(あんなにも大きな 腕だね だから 力も 強いんだよ)。ウディ カキラ(腕相撲しよう)。
- メモ
- 類:ケンナ(腕)。
ウティーン
うつる(病気など)。
- 用例
- ナマヌ カジヤ スグ ウティーンディドー(今の 風邪は 直ぐ うつるんだってよ)。
過:ウティタン(うつった)否:ウティラン(うつらない)希:ウティーブサン(うつりたい)ウトゥシーブサン(うつしたい)継:ウティトーン(うつっている)。
ウティーン
写る。
- 用例
- ヤーニンジュ サシヌンカイ ウティーン(家族で 写真に 写る)。
過:ウティタン(写った)否:ウティラン(写らない)希:ウティーブサン(写りたい)継:ウティトーン(写っている)。
ウティーン
落ちる。
- 用例
- ティーガ シンリティ キーカラ ウティーン(手が 滑って 木から 落ちる)。
過:ウティタン(落ちた)否:ウティラン(落ちない)希:ウティーブサン(落ちたい)継:ウティトーン(落ちている)。
- メモ
- 対:アガイン(上る)。
ウディカキー
腕相撲。
- 用例
- ウディカキー サー(腕相撲しよう)。
ウティゲー
頤〔おとがい〕。
ウティダカ
群れからはずれた鷹。
- メモ
- 渡りの途中にその土地に残る鷹〔タカ〕のこと。
ウティタン
落ちた。
ウティチカン
落ち着かない。
- 用例
- ナマル ケーティチューラーディチ ティーチン ウティチカン(今こそ 帰って来るのかと ちっとも 落ち着かない)。
- メモ
- 類:ウティンチカラン(落ち着かない)。
ウティチケー
落ち着きなさい。
- 用例
- ムヌカンゲーンナラン イフェー ウティチケー(考え事もできない 少しは 落ち着きなさい)。
ウティチチ
落ち着き。
- 用例
- ウフッチュナティン ティーチン ウティチチヌネーン(大人になっても ちっとも 落ち着きがない)。
過:ウティチチャン(落ち着いた)否:ウティチカン(落ち着かない)希:ウティチチーブサン(落ち着きたい)継:ウティチチョーン(落ち着いている)。
- メモ
- 類:イシズ(落ち着き)。
ウティチチ クンチチザチミンチュ
座喜味の人を表現した言葉。
- メモ
- 先の先まで見極めて蓄える気質。
ウティティ
落ちて。
ウティブチ
西風。
- 用例
- ウティブチヌ フチュン(西風が 吹く)。
ウディマックヮ
腕まくら。
- 用例
- ウディマックヮッシ アンシ イーヤンベーヤルヤー(腕まくらをして なんて 気持ちいいんでしょう)。
ウティラン
落ちない。
ウティレー
落ちなさい。
- 用例
- タカドゥクルンカイ ヌブティ ウティレーワ(高い所に 登って 今に落ちるよ)。
ウティン
天。
- 用例
- ウティン ウガムン(天を 拝む)。
- メモ
- 対:ジー(地)。
ウティンジウガン
ウティンジ御願。
- メモ
- 33年忌に死者を昇天させるための御願。
その際に使う仏の絵が描かれた紙をウモースカビとかティンジカビと称した。
ウティンチカラン
落ち着かない。
- 用例
- ケーティクーランエーマー シワナティ ティーチン ウティンチカラン(帰って来ないうちは 心配で ちっとも 落ち着かない)。
- メモ
- 類:ウティチカン(落ち着かない)。
ウティントー
お天道。
- 用例
- ウティントーヤ マーカラン ンチメンシェーンリドー(お天道・神様は どこからでも 見ていらっしゃるってよ)。
- メモ
- 太陽のことをお天道といい、太陽は神様として祀られ敬い親しんで使う。
ウトゥ
音。
- 用例
- ヌーガラ ウトゥヌ チカリーシガ ターガラ チルヲゥガヤー?(何か 音が 聞こえるが 誰か 来ているのかな?)。
ウトゥ
夫。
- 用例
- 17、18ナタレー、シグ、ウトゥムタサリヤーイ(17、8になったら即結婚させられて)。
ンカシェ、ウトゥ イラバラン、トゥジェ イラバランドー(昔は夫を選べない、妻も選べなかったよ)。
- メモ
- 親しい相手にはワッター チュと言っていた。また、女性が結婚させられることをウトゥ ムタサリーンと表現した。
ウトゥ イッチョーン
評判だ。
- 用例
- クルマーユシヤマグヮーチ、ウトゥ イッチョーンムン(人力車夫の吉山って評判だもの)。
ウトゥ タイ ムッチョーン
(夫を2人もっている)女性の再婚。
ウトゥ タッチュン
噂が立つ。
- 用例
- ウヌヘーサナー ウトゥタッチュンナー(こんなに早く 噂が立つのか)。
ウトゥ ンジトータンドー
評判だったよ。
- 用例
- ナガター ミッチャイナー トーカチスン、ウトゥンジトータンドー(長田は3人もトーカチ祝いするって評判だったよ)。
ウドゥイガシラ
踊り頭。
- メモ
- 座喜味では35歳から40歳の先輩で芸達者から複数名選出された。
棒頭、踊り頭があり、その方から棒術や踊りなど教わった。
ウトゥイサカイ
衰え栄。
- 用例
- ウトゥイサカルイヤ(栄枯盛衰は)。
ウドゥイシンカ
踊り臣下。
- メモ
- ムラアシビの中で踊りを披露する者たち。
演目によって組踊シンカ、狂言シンカ、踊りシンカと各グループに分かれ先輩たちから指導を受けた。
ウトゥイチジ
お取り次ぎ。
ウドゥイニンジュ
踊り人衆。
- メモ
- ムラアシビの中で踊りを披露する者たち。
ウトゥイムチ
接待。おもてなし。
- 用例
- シージャンチャー ウトゥイムチスンディチ デージヤンムナー(先輩を 接待するって 大変だね)。
- メモ
- ウークイは夜遅く12時ぐらいに仏壇の前でやって、家の門までウトゥイムチ(接待)する。
ウトゥーシ
お通し。遥拝。
- メモ
- 長浜では今帰仁に向けてウトゥーシ(遥拝)する。ウトゥーシ(遥拝)によって彼方におられる神へ村の弥栄を願う。
ウトゥウッチュン
評判になる。
- 用例
- ウトゥウッチョーン(評判になっている)。
ウトゥガク
下顎〔したあご〕、頤〔おとがい〕。
- 用例
- クチ アキタレー ウトゥガクガ ハンリータン(口を 開けたら 顎が 外れた)。
- メモ
- 類:アグ(顎)・カクジ(顎)。
豚のウトゥガク(下顎)を料理した。
ウトゥゲー
下顎〔したあご〕、頤〔おとがい〕。
ウトゥサタ
音沙汰。
- 用例
- シマ ゥンジティハチカラ ヌーヌ ウトゥサタンネーン(島から 出て行ったきり 何の 音沙汰もない)。
ウトゥサン
落とさない。
ウトゥシェー
移しなさい。
- 用例
- ミッチャカトーラー ナーティーチンカイ ウトゥシェー(いっぱいなら もうひとつに 移しなさい)。
ウトゥシェー
落としなさい。
- 用例
- シチャヲゥティ ウキトゥイグトゥ ウヮービカラ ウトゥシェー(下で 受け取るから 上から 落としなさい)。
ウトゥシディップーグヮー
子どものおもちゃのひとつ。おもちゃの鉄砲。
- 用例
- ワラビンカイ ウトゥシディッップーグヮー コーティトゥラチャン(子どもに ウトゥシディップーグヮー・おもちゃの鉄砲を 買ってあげた)。
- メモ
- 子どもの遊びのひとつで、競馬の時などの出店で売られていた子ども用の鉄砲。
ウトゥジャンダ
きょうだい。
ウトゥジリ
音信。
- 用例
- ウトゥジリンチカン(音信も聞かない)。
ウトゥスイ
お年寄り。
- 用例
- ウトゥスイカタガタ(お年寄りの方々)。
ウトゥスユイ
お年寄り。
ウトゥスン
写す。
- 用例
- ヤーニンジュ サシン ウトゥスン(家族で 写真を 写す)。
過:ウトゥチャン(写した)否:ウトゥサン(写さない)希:ウトゥシーブサン(写したい)継:ウトゥチョーン(写している)。
ウトゥスン
落とす。
- 用例
- ティーガ シンリティ ゲンノー ウトゥスン(手が 滑って 金槌を 落とす)。
過:ウトゥチャン(落とした)否:ウトゥサン(落とさない)希:ウトゥシーブサン(落としたい)継:ウトゥチョーン(落としている)。
- メモ
- 対:アギト-ン(上げている)。
ウトゥダカサン
名高い・有名。
- 用例
- アヌチョー ムライチバン ウトゥダカサン(あの人は 村一番 有名だよ)。
ウトゥチ
落として。
ウトゥチャン
落とした。
ウトゥティ
落として。
ウトゥヌサーイ
夫の障り。夫のつわり。
- メモ
- 妊婦のつわり時期に症状が夫にあらわれることをいった。
ウトゥフイドゥシル
結婚の約束を嫁側の事情で破棄した際、男性側へ支払われた謝罪の物品や金。
- メモ
- 男側から破談を申し出た場合の返済はなかった。
ウトゥムチヂン
嫁入りに持参する着物。
- メモ
- 下着やシルニー(白衣装)などをチンヂチン(着物包み)に入れた。
ウトゥラーハン
恐ろしい。怖い。
ウトゥラサン
恐ろしい。怖い。
ウトゥラシー
恐ろしい。怖い。
- 用例
- ウトゥラシートゥクマ(恐ろしい所)。
ウトゥラハン
恐ろしい。怖い。
ウトゥランダ
きょうだい。
- 用例
- ウトゥランダ ナカユタサン(兄弟 仲が良い)。
- メモ
- 類:ウチランダ・ウチランラ(兄弟・姉妹)。
ウトゥランラ
きょうだい。
- 用例
- ウトゥランラ ナカユタサン(兄弟 仲が良い)。
- メモ
- 類:ウチランダ・ウチランラ(兄弟・姉妹)。
ウトゥリーン
衰える。
- 用例
- トゥシユイシンデー ヌーンクイ ウトゥリーン(年を取り次第 何もかも 衰える)。
ウトゥリトーン
衰えている・静かになっている。
- 用例
- カジフチェー イフェー ウトゥリトーンヤー(台風は 少しは 静かになったね)。
ウトゥルー
怖がり。
- 用例
- イャーヤ アンシ ウトゥルーヤル(君は なんて 怖がりなんでしょう)。
ウトゥルサシラン
恐れを知らない。
- 用例
- ウトゥルサンシラン(恐れも知らない)。
ウトゥルサン
恐ろしい。怖い。
- 用例
- ウヤー イクチナテイン ウトゥルサン(親は 幾つになっても 怖い)
ウトゥルサスタンリ(恐がっていたって)。ウトゥルサシ(恐がって)。ウトゥルサスン(怖がる)。
- メモ
- 類:ウトゥルハン(怖い)。
ウトゥルシムン
恐ろしいもの、こと。怖いもの、こと。
- 用例
- ウヤンカイ ゲースンリシェー ウトゥルシムンテー(親に 反抗することは 怖い事だ)。
クヌユメー ウトゥルシムンヤー、クトゥバヌ チケーヨーヌ(この嫁は怖いねえ 言葉の遣い方が)。
ウトゥルハン
恐ろしい。怖い。
- 用例
- ニッカナイネー マックラシンナイグトゥ ウトゥルハン(遅くなると 真っ暗闇になるから 怖い)。
アンシウトゥルハタル(なんて恐かったんだろう)。
- メモ
- 類:ウトゥルサン(怖い)。
ウトゥルムン
恐ろしいもの、こと。怖いもの、こと。
- 用例
- ヤマトー ウトゥルムンヤタセー(大和は恐い所だったさあ)。
ウトゥンガー
地名(読谷村座喜味の川)。
ウトゥンガーバル
尾頓川原(座喜味の小字)。
ウドゥンシチ
地名。沖縄市御殿敷。
ウドゥントゥンチ
御殿殿内。
- メモ
- 王子・按司の家、またはその人をさす敬称。一般に王族の家や建物を意味する語。
ウトルサン
恐ろしい。怖い。
- 用例
- ヤチメータイ ウタッサニ ウアチミシェービーティー?(お兄様ご壮健でいらっしゃいましたか?)。
ウナームーチー
鬼餅。またその行事名。
- 用例
- ウナームーチーネー ムチアタインディ イッペー イリキサタン(ウナームーチー・鬼餅行事の日には 餅が貰えるので とても 嬉しかった)。
- メモ
- 類:ムーチー(鬼餅)・ウニムーチー(鬼餅)。
旧暦12月7日か8日に行われる鬼餅行事。
餅米や唐黍、または黍で餅を作りサンニン(月桃)の葉で包んで蒸した。サンニンの葉が足りないときにはサトウキビの葉を使うこともあった。
餅を食べた後のカーサ(餅を包んでいた月桃の葉)を、十字に結んで家のハシルグチ(出入り口)に下げた。
餅を食べさせて人喰い鬼を退治した伝説から始まった行事。
ウナイ
をなり。
- メモ
- 兄弟からみる姉妹。名称。
ウナイガミ
おなり神。
- メモ
- 姉妹は兄弟の守護神と考えられていた。
ウナイヲィキー
姉と弟。兄と妹。
ウナギ
その長さ。
- 用例
- イャームヌン ウナギルアンナー(お前のも その長さしかないのか)。ウナギナー(この長さほど)。
ウナジ
鰻。
ウナジャラ
王妃。
- メモ
- 王妃のことが転じて按司の妻、奥様もさす。組踊や史劇などで耳にするが生活用語としては聞かない。
ウナムーチー
鬼餅。またその行事名。
ウナメ
雌牛。
- 用例
- ウナメ ターチ カラトーン(雌牛を 2頭 飼っている)。
- メモ
- 類:ミーウシ(雌牛)。対:クティー(雄牛)。
ウニ
稲。
ウニ
鬼。
- 用例
- ドゥクフンレーシ ナチーネー アマカラ ウニガ ソーイガ チューンドー(あんまり甘えて 泣いたら あそこから 鬼が 連れに 来るよ)。
ウニー
その時。
- 用例
- ウニーカラ(その時カラ)。
ウニーカラ
その時から。
ウニーニ
その時に。
- 用例
- ウニーニ ワーガ イチャノーアラニ(その時に 私が 言ったでしょう)。
ウニーネー
その時には。
ウニーマングラ
あの頃。
- 用例
- ウニーマングラヤ ヤーニンジュン ウーサヌ チャー ハネーチョータンヤー(あの頃は 家族も 多くて いつも 賑やかだったね)。
ウニゲー
お願い。
ウニゲーシ
鬼返し。
- メモ
- 5月5日は鬼返しの行事。鬼を払いのけるということで5月5日には仏壇に菖蒲を飾り、菖蒲の帯や鉢巻きをした。
ウニチョーギン
鬼狂言。芝居名。
- メモ
- 大湾の村芝居で演じられていた。
ウニマングラ
その頃。
ウニマングラー
その頃は。その当時は。
- 用例
- ウニマングラーヤ ウフッチョー チノーヌー、チミシェータガヤー(その頃大人はどんな着物をきましたか)。
ウニムーチー
鬼餅。またその行事名。
- メモ
- 旧暦の12月7日か8日にサンニンガーサ(月桃の葉)に包んで蒸した餅を作って食べ、邪気を払い、健康を願う。同日にカンカーを行なう字もあった。
「ムーチーシルヤ ウトゥルムンドー(餅の汁は恐いものだよ)」と言いながら、ウニムーチーの蒸し汁を屋敷の周囲に撒いた。これをアクゲーシと言った。ムーチー、ホーハイムーチーともいう。
行事の由来として、妹が鬼になった兄に石の入った餅を食べさせ、自分は普通の餅を平気な顔で食べ、「ここは鬼を食べる口だ」とホー(ほと。陰部)を見せ、驚く兄を背後の崖からつき落としたという伝説がある。
ウニングヮ
鬼の子。妊婦に対する禁忌。
- メモ
- 洗濯物を夜露にあてるとウニングヮが生まれる。
ウヌ
その。
- 用例
- イャーガ ムッチョール ウヌ インヤ ワームンヤサ(お前が 持っている その 犬は 私のだよ)。
ウヌアタイ
そのくらい。
- 用例
- フロードンドンシ ウヌアタイン ナランナー(背だけ大きくて そのくらいも できないのか)。
ウヌサク
そのくらい。
- 用例
- ウヌサクヌクトゥシ クサミチゥラー ヤーカイ ケーレー(そのくらいのことで 怒るなら 家に 帰れ)。
ウヌシンカ
その人たち。
- 用例
- イッター ワラビヤ ウヌシンカトゥ グーヤサ(お前の 子どもは その人たちと 一緒だよ)。
ウヌタッペー
そんなこと。その通り。
- 用例
- アンイーシェー ウヌタッペーヤサ(そういうのは そんなことなんだってさ)。
ウヌッチュ
その人。
- 用例
- ミチヌ ワカランダー ウヌッチュンカイ チケー(道が 分からないなら その人に 聞きなさい)。
ウヌトゥチ
その時。
- 用例
- ウヌトゥチニ ケーレー シムテーサ(その時に 帰れば 良かったのに)。
ウヌバー
その場合。
- 用例
- アンシェー ウヌバーヤ イャーヤレー チャースガ(じゃあ その場合は 君なら どうするか)。
ウヌヒャー
そいつ。
- 用例
- クンドゥヌクトー ウヌヒャーガル ワッサル(今度のことは そいつが 悪いんだよ)。
ウヌヒレー
そのつき合い。
- 用例
- ケートゥナイトー ウヌヒレーッシ スムンバーヤサ(隣近所とは そのつき合いで いいんだよ)。
ウヌヒン
その辺。
- 用例
- ネーンダー ウヌヒン カメーレー(無いなら その辺を 探しなさい)。
ウヌフージー
そのような。
- 用例
- ウヌフージーガ アタンレー カンゲーティン ンランタサ(そのようなことが あったということは 考えても みなかったさ)。
ウヌヘーサ
そんなに早く。
- 用例
- ヌーディチ ウヌヘーサナー ケーティチャガ?(どうして そんなに早く 帰って来たの?)。
- メモ
- 類:タデーマ(そんなに早く)。対:ウガニッカ(そんなに遅く)。
ウヌママ
そのまま。
- 用例
- ウヌママ ウッチャンナギトーケー(そのまま ほっときなさい)。
ウヌヨーナ
そのような。
- 用例
- イャーヤナー ウヌヨーナワジャ シーゥンジャチ(お前はもう そのようなことを しでかしてしまって)。
ウヌヨーナクトゥ
そのようなこと。
- 用例
- ウヌヨーナクトゥシーネー ターガン ガッティンサンサ(そのようなことをしたら 誰がも 合点しないよ)。
ウネ
ほら。
ウネウネ
おやおや。あれあれ。
- 用例
- ウネウネ イャーヤ ヲゥマヲゥティ ヌーソーガ?(おやおや お前は そこで 何をしているの?)。
ウネヒャー
それみろ。
ウバーマ
おば。
ウバギー
産飯。出産祝いに炊く飯。
- メモ
- 大量に炊いたウバギーは最初に集落内の妊婦に配り、その後に親戚や隣近所の人たちに配って歩いた。
ウバギーメー
産飯。出産祝いに炊く飯。
- メモ
- ムラに赤子が生まれると、子ども達はその家へ行って握り飯のウバギーメーを貰った。産飯は多くの人に食べてもらうことで赤児が健康に育つといわれている。
ウハチ
お初。
- 用例
- ウサンデーシェーグトゥ ウハチ ヌゲー(供物をお下げしたから お初を 取りなさい)。
- メモ
- 仏前や墓前などに供えてある重箱料理から初めて取る食べ物のこと。
ウバマー
おば。
- メモ
- 父方母方のおば。呼称としても使う。
ウバマーグヮー
叔母。
- メモ
- 父方母方の叔母。名称。
ウヒ
その大きさ。それだけ。そんなわずかな。
- 用例
- ウヒナー スル(そのくらいの大きさをしている)。
ウビ
帯。(桶や樽などの)箍〔たが〕。
ウビー
覚え。記憶。
- 用例
- トゥシトゥッティ チカグロー ウビー ワックナティネーラン(年を取って 近頃は 覚えが 悪くなってしまった)。
ウビー
神仏に供える水。
- メモ
- 子が生まれた時のナージキー(命名式)には、ウビーで水撫でする。また、亡くなった時の湯灌にも使う。
ウビーはウブガー(産井戸)の水を使うことが多かった。
ウビーウェースン
湯灌〔ゆかん〕する。
ウビーディー
記憶力。物覚え。
- 用例
- ウビーディーヌ ワッサヌ ヌーンクィ ワシリティネーン(物覚えが 悪くて 何もかも 忘れてしまった)。
ウビーミジイェースン
湯灌〔ゆかん〕する。
- 用例
- ヲゥランナタルチュ チューミーシンカイ ウビーミジイェースンディイータン(亡くなった人を 清めることを ウビーミジイェースンと言った)。
- メモ
- 類:アミチュージ(湯灌)。
水は男性2人で汲みに行き、湯灌に使う水は最初に冷水を入れてからお湯を継ぎ足した。
ウビーヤッサン
覚えやすい。
- 用例
- イャームン ノージェー イーノージナティ ウビーヤッサン(お前の 名前は 良い名前なので 覚えやすい)。
ウビーン
覚える。
- 用例
- ガッコーヲゥティ ホン ユディ ウビーン(学校で 本を 読んで 覚える)。
ウビゥンジャシ ケーゥンジャシ
思い返し返しするさま。思いかえしながら。畳語。
ウビゥンジャシェー
思い出しなさい。
- 用例
- アチャマディネー チャーシン ウビゥンジャシェー(明日までには どうしても 思い出しなさい)。
ウビゥンジャスン
思い出す。
- 用例
- マッチョーキヨー ナーイフィシ ウビゥンジャスンドー(待っていてよ もう少しで 思い出すよ)。
過:ウビゥンジャチャン(思い出した)否:ウビゥンジャサン(思い出さない)希:ウビゥンジャシーブサン(思い出したい)継:ウビゥンジャチョーン(思い出している)。
ウビジ
急に。あっという間に。
- 用例
- ナマル ゥンマンカイ ヲゥタシガ ウビジ ヲゥランナトーン(今 そこに 居たのに 急に 居なくなっている)。ウビジニ(途端に)。
ウビジウビジ
突飛に・急に。
- 用例
- チャーガチャーヤ アネーアランシガ ウビジウビジ アンナイサ(いつもは そうじゃないが 急に そうなるんだよ・そいう状態になるんだよ)。
ウビダキ
樽や桶の箍〔たが〕に使う竹。
- メモ
- 桶などの箍〔たが〕は、ホウライチクなどを割って帯状に巻いて作ったのでこの呼び名がある。
ウビタン
覚えた。
- 用例
- ヨーイネー ウビーサンタグトゥ カチ ウビタン(なかなか 覚えられなかったので 書いて 覚えた)。
ウビトーキヨー
覚えておけよ。
- 用例
- チューヌクトー イャー ウビトーキヨー(今日のことは お前 覚えておけよ)。
- メモ
- 何かを覚えておきなさいというのと、喧嘩などで負けて「覚えておけよ!」という捨て台詞にも使う。
ウビトーミ
覚えているか?
ウビトーミシェーンナー
覚えていらっしゃいますか?
- 用例
- アジマーヌアイビータシェー、ウビトーミシェーミ?(十字路があったのを覚えていますか?)。
ウビトーン
覚えている。
- 用例
- ンカシヌクトゥヤティカラ ユーウビトーン(昔のことだったら よく覚えている)。
ウビンジャスン
思い出す。
- 用例
- ンビンジャチー?(思い出したか?)。
ウフ
大きい。
- 用例
- ウフナービ シキレーワ(大きい鍋を 据えなさい)。
- メモ
- 類:マギサン(大きい)。対:グナサン(小さい)・クーサン(小さい)。
ウファ
おんぶ。
- 用例
- ウファサッティ イーヤンベーヤラヤー(おんぶされて 気持ち良いでシょう)
ウファシ(負ぶって)。ウファソーティ(おぶって)。
- メモ
- 類:ウーファ(おんぶ)。
ウフアチサ
盛夏。
ウファチメー
御初米。
- メモ
- 米の収穫時に各家から徴収した米をノロの家(おそらくは喜名ノロ)に届けた。
伊良皆はノロのクバイ(配り⇒配当)というのも無いし、ヌンドゥヌチも無いので、米の季節に、各戸から米を集めてチブグヮー(壺)に入れたものをウファチメー(御初米)としてノロの家に持って行った。
ウフアビー
大声。
- 用例
- ワラバーガ ニントーグトゥ ウフアビー サンキヨー(子どもが 寝ているから 大声は 出すなよ)。
ウフアヤヂン
大きい柄模様の着物。
ウフアンマー
おばさん。父母より年上のおばさん。
- 用例
- ウレー ウフアンマー タマシヤサ(それは 伯母さんの 分だよ)。
- メモ
- 類:オホンマー(伯母)・ウフアンマー(伯母)・ヲゥバマー(叔母・伯母)・バーチー(叔母)対:ヲゥジャサー(伯父)・ウンチュー(叔父)。
ウフアンマー
大きい(年増の)お母さん。婚期を逸した女性。
- メモ
- なかばからかいを含んだ言葉。
ウフィ
少し。
- 用例
- ゥンマカラ ウフィ トゥッティ ムッチイケー(そこから 少し 取って 持って行きなさい)。
- メモ
- 類:クーテン(少し)・イヒ(少し)・イキラク(少し)。対:ダテーン(たくさん・多く)・ジャッサン(たくさん・多く)・ジャッサキーン(たくさん・多く)・ウホーク(たくさん・多く)。
ウフイー
せき止めのための簡単な造りの石垣。
- メモ
- 長浜では座喜味城側からとウドゥンガーから流れてくる川のせき止めを行なった。それはウフイーと呼ばれる石壁の簡単な造りであったため、大雨などで決壊することが多く、そのたびに修復した。
ウフイーチ
ため息。
- 用例
- ユルットゥナティ ウフイーチル サギンレー(ホッとシて 溜め息を ついているよ)。ウフイーチシ(一息ついて)。
ウフイービヌメー
瀬名波の拝所名。
- メモ
- 瀬名波ガー近くにある。イビは神がいる場所と言われ、ウフ(大)、メー(前)は尊敬を表わす接頭辞、接尾辞。
ウフイェーカ
近い親戚。
- 用例
- イャートゥ ワントー ウフイェーカドー(お前と 私は 近い親戚だよ)。
ウフイシバル
大石原(長浜の小字)。
ウフイチ
大池。
- メモ
- 防火用水。
ウフィチェー
御引合。
- メモ
- 祈願した後の報告をすること。
ウフィナー
そんなに大きな。
- 用例
- アガトゥーカラ ウフィナーヌムン ムッチチェール(遠い所から そんなに大きいのを 持って来たね)。
- メモ
- 類:ウヒナー(そんなに大きい)・ウッピナー(そんなに大きい)。対:ウッピグヮー(そんなに小さい)。
ウフィナー
ちょっと。少し。
- 用例
- ウフィナー コーイネー アワシ(少し買うときは泡瀬に)。
- メモ
- イヒナーとも言う。
ウフィ(その大きさ。それだけ〔の量〕)。
ウフイルミ
大入り目。経費。
- メモ
- 伊良皆ではアシビトゥイケーをする時に15歳から44、5歳までを対象に徴収した。
部落内だけで行なう場合はクーイルミ(小さい経費)といって、15歳から35歳までの青年から徴収した。
ウフーアンマー
おばさん。父母より年上のおばさん。
- 用例
- ウレー ウフーアンマー タマシドー(それは 伯母さんの分だよ)。
- メモ
- 類:オホンマー(伯母)・ウフアンマー(伯母)・ヲゥバマー(叔母・伯母)バーチー(叔母)。対:ヲゥジャサー(伯父)ウンチュー(叔父)。
ウフーオトー
おじさん。父母より年上のおじさん。
ウフウグヮン
行事名。大御願。
- メモ
- 字全体の健康、繁栄を祈願する行事。瀬名波では2月と8月に行なう。2月は1年の前半上月の御願で、人口と戸数を表わした藁算を不動の神に供え報告し、加護を願う。
後期の8月からは下月といい、加護を感謝し1年を締めくくる御願。
ウフースー
おじさん。父母より年上のおじさん。
ウフースー
大きい(年増の)お父さん。婚期を逸した男性。
ウフーチャーチャー
おじさん。父母より年上のおじさん。
- 用例
- ウフーチャーチャーカイ ソーダンシェー(伯父さんに 相談しなさい)。
- メモ
- 類:ウジャサー(伯父)。父や母の兄にあたる人。
ウフウフートゥ
たっぷりと。
- 用例
- ワームノー ミーヤ ウフウフートゥ イリレー(私のは 実は 多めに 入れなさい)。
ウフウヮー
大きな豚。
- 用例
- ウフウヮー ヲゥタンディサ(大きな豚がいたってよ)。
ウフウンチュー
おじさん。父母より年上のおじさん。
- メモ
- 呼称にもなる。
ウフウンビー
泣き虫。
- メモ
- 胞衣を埋めて軽い石で覆うとウフウンビーになるといわれた。
ウフェ
少し。僅か。
- 用例
- ウフェ マッチ(ちょっと待って)。
ウフオジー
曾祖父。ひいおじいさん。
ウフオトー
おじさん。父母より年上のおじさん。
ウフオバー
曾祖母。ひいおばあさん。
- 用例
- ウフオバー マーチカラ 6、7年ドゥナイル(ウフオバーが亡くなって6、7年しかならない)。
ウフカー
伊良皆の井泉の名称。
- メモ
- 『琉球国由来記』(1713年)にも名前が確認できる古いカー。昔は石積みがされていたといい、大量の水が湧いて入浴や洗濯に利用された。
ウフガー
波平の井泉の名称。
- メモ
- ウフガーの水は豆腐作りに最適でトーフミジ(豆腐水)とも呼ばれた。川下では、お産の汚れ物を洗っていたという。
ウブガー
井泉の名。産井泉。
- メモ
- ンブガーとも言う。各集落にあり、産水・産湯あるいは死に水にも用いる重要な井泉。産湯として用いるためこう呼ばれるが、他に名称がある場合も多い。家庭で井戸を掘って初めにウブガーの水を入れると、その井戸の水はウブガーと同じと考えられ若水を汲むことができた。
ウフカーバル
大川原(喜名の小字)。
ウフカーミーヘー
大川御拝。正月にウフカーを拝むこと。
- メモ
- 伊良皆のウフカーは、ユナサモー近くにある伊良皆で一番古い井泉といわれ、各門中は正月早朝に必ずそのウフカーを拝んでユーニゲー(世願い)した。
ウフガマ
大洞窟。長浜にある洞窟名。
- メモ
- 沖縄戦時、字民の防空壕として使われた。
ウフギ
地名(読谷村大木)。
ウフギー
大木。大きな木。
ウフギバル
大木原(伊良皆の小字)。
ウフギバルヤードゥイソーダイ
大木原屋取総代。
- メモ
- 字大木創設以前の大木屋取、伊良皆屋取、楚辺屋取の三か屋取を統率する役目。
ウフギバンタ
大木崖。大木の地名。
- メモ
- 大木バンタは高台に位置し、那覇方面を展望できる絶景の地であった。読谷北部から嘉手納方面へ行き来する際には、ここで一息入れたという。しかし、当時は大木に覆われ、うっそうとした場所でフェーレー(追いはぎ)が出るので、長居はせずに家路を急げといわれた。また、この地から読谷高校裏側周辺はミックヮーハカジー、ガラサーシーと呼ばれ、墓地地帯であり、薄暗く立ち寄るのが怖い場所であったという。
ウフギビラ
大木坂。大木の坂道の名称。
- メモ
- 比謝から残波岬へと繋がる旧道のうち、現在の大木交差点上方から比謝イェーヤに至る坂道をウフギビラ(大木坂)と呼んだ。戦前、嘉手納方面へ行き来するのに利用され、戦後も国道58号バイパスが開通する以前は主要道として活用された。
ウフギヤードゥイ
大木屋取。
- メモ
- 昭和10年に伊良皆、比謝、楚辺の屋取集落61戸が集まって字大木を創設した。
ウブク
御仏供。
- メモ
- 御仏供(おぶく)とは小さな茶碗に円錐状に盛って神仏に供える飯。
女の子の13祝いにはヒヌカンにウブクを供えた(親志)。
トゥシビーにはウミチムンへウブクと花米、塩を供え朝御願した(牧原)。
61歳の祝いに小豆ご飯のウブクをヒヌカンに供えた(比謝矼)。
ウフグイ
民家の間取りのひとつ。一番座。
- 用例
- タンメーヤ ウフグイヲゥティ ユックティメーサ(お爺さんは 一番座で 休んでいらっしゃるよ)。
- メモ
- 住居の東側に設けた客間で、一般に一番座と呼ばれている上座のこと。他に座喜味、長浜、宇座、高志保が一番座のことをウフグイと呼んでいる。
庫裏(くり)。
ウフクーガー
大きな睾丸〔こうがん〕。睾丸の大きい人。
- メモ
- フィラリア症で睾丸の大きくなった者。
ウフグシク
大城。大湾の遺跡名。
- メモ
- 長田川・県取水場北側の丘をいう。この一帯は戦後米軍による県道1号線(現・国道58号)建設、さらに復帰後の国道拡張工事のため地形は大きく変化している。丘の北側に大湾按司の墓があり、南側にウミナイ・ウミキーの墓がある。
ウフグヮン
大願。
- メモ
- 2月に字長浜で行なう年初めの御願でニングヮチウフグヮンともいう。家庭から米1合ずつ徴収して、小さい餅を部落の子ども達全員の分を作り、イーフ(伊保)、ウフリンチ(大殿内)、タマイ(玉井)、瀬名波のヌンドゥヌチに供え御願した。その後に部落の子ども達をナーカヌトゥンチに集めて餅を1個ずつ配った。
ウフゲー
胃。豚などの胃。食品としての名。
- 用例
- ウヮーヌ ウフゲー フックヮチ アシブタン(豚の 胃袋を 膨らませて 遊んだ)。
ウフゲンナー
怠け者。ずるい人。
- 用例
- ヰキガヌ ウフゲンナー ナテーナランサ(男が 怠け者に なってはいけないよ)。
- メモ
- フユーナーと同義。
ウフサクバル
大迫原(座喜味の小字)。
ウフサン
多い。
- 用例
- イャームノー ワームンヤカ ユカイ ウフサン(君のは 私の物より かなり 多い)。
トゥイヒレーヌ ウーサイ(交際が多く)。ウリルウフサイ(それが多くて)。
- メモ
- 類:ウーサン(多い)対:イキラサン(少ない)。
ウフシ
大岩。
- 用例
- ウフシヌ スバナカイ ミートーシヤサ(大きな岩の 側に 生えているのだよ)。
ウフジ
祖父の兄弟。
ウブシー
少なめの汁で煮る料理方法。
ウフシバル
大添原(楚辺の小字)。
ウフスー
おじさん。父母より年上のおじさん。
ウフスーグミ
渡具知の字行政組織。大主組。
- メモ
- 40代から60代の年長者のこと。字の年長者で最も権威があり、その中から村頭、スーチチ(総聞〔会計〕)が選出された。
ウフスージ
大きな祝い。
- メモ
- トーカチはウフスージ(大きな祝い)で、招待客もあった。
ウフスディグヮー
袖の大きい着物。
- 用例
- クジリゴーシヌ ウフスディグヮー チチャン(崩れ格子のウフスディグヮーを着た)。
ウフソー
そそっかしい者。大雑把〔おおざっぱ〕すぎる者。間抜け。
- 用例
- ウンジョー ルク ウフソーナティ(貴方は 余りにも そそっかしくて)。ウフソームン(間抜け者)。
ウフタヤードゥイ
大田屋取。
- メモ
- 渡慶次集落から離れた海岸沿いにあるシチャバル(下原)屋取のこと。
ウフタンメー
曾祖父。ひいおじいさん。
- 用例
- ウフタンメーはサンジンソー、シムチンヤタンヤー(曾祖父は三世相、書物繰りでもあったね)。
- メモ
- フヮーフジヌウヤ(祖父母の親)。
ウフチイェー
御引合。
- メモ
- 拝んできましたと祖先に報告する。ウフィチェーと同語。
ウフチジャー
大豆。
- 用例
- ウフチジャーヤ マーヌヤーン イートータン(大豆は どの家庭にも 植えられていた)。
- メモ
- 大豆は農家の常用タンパク質源である豆腐や味噌、醤油の原料に使われる作物として、豆類の中で一番多く栽培された。
ウフチジャーにはオーヒグー、アンダー、ナチゲェー(シルチーともいう)の3種があった。シルチーは4月か5月に作って9月に収穫。シルチーで作る豆腐は上等に出来た。
ウブチダン
御仏壇。
ウフヂネー
裕福な家。大所帯の家。
- メモ
- ウフチネーともいう。
ウフチブラー
頭が重い。気分が悪い。
- 用例
- ヤナムン ンチ ウフチブラーナトーン(悪者・嫌なものを 見て 頭が重く気分が悪くなった)。
ウフチブラー
頭でっかち。
- 用例
- ルク ウフチブラーナティ ルゲーイギサーシ(余りにも 頭でっかちなので 転びそうだ)。
- メモ
- 体につりあわず頭が大きいこと。
ウフチャーチャー
おじさん。父母より年上のおじさん。
ウフチャーチャー
大きい(年増の)お父さん。婚期を逸した男性のこと。
ウブヂン
産着。
- メモ
- 生後すぐは胞衣を取り除くために芭蕉布でくるみ、生後2、3日から1週間はカカン(女性の下着)やフクター(ボロ布)などでくるんだ。
ティーラウガマシ(太陽拝ませ)を行なった後は、身内から祝いとしてもらった異なる布を継ぎ合わせた一つ身の着物を着せた。
まだ生まれていない子の着物を作るものではないとされ、出産前のカコー(おしめ)や産着の準備を嫌った。赤子の産着を仕立てる時は魔除けとして背縫の上中央に赤布か赤糸で印をつけた。これをマブイウシーと称し、横長四角に縫い中央を蝶型になるように縫い縮めた。
ウフッチュ
大人。
- 用例
- ウビジ ウフッチュナティ ミーシラランナトーサ(いつの間にか 大人になって 見違えてしまったね)。
13ナトーン、ウフッチュナトーン(13歳になって大人になった)。
- メモ
- 対:ワラビ(子ども)。
ウフドウバル
大道原(渡慶次の小字)。
ウフトゥルバイ
すっかり黙ること・ぼんやりすること。
- 用例
- アンシ メーナチ ヌー ウフトゥルバイソーガ?(そんなに 毎日 何を ぼんやりしているのか?)。
- メモ
- 類:ウートゥルバイ(すっかり黙ること・ぼんやりすること)。
ウフドゥンメー
おふるまい。
- メモ
- 祝いの席で客人が召し上がるのはお吸い物、炒め物などのウフルンメー(ふるまい膳)で、トーカチのムイチリーには、ハクヌジ(箱抜き)したご飯に御馳走もいれたウフドゥンメーだった。
ウフトーバル
大当原(都屋の小字)。
ウフドーバル
大当原(瀬名波の小字)。
ウフドーバル
大当原(波平の小字)。
ウフドーバル
大道原(喜名の小字)。
ウフドーバル
大道原(座喜味の小字)。
ウフニーセーター
波平の字行政組織。大二才達。
- メモ
- 36歳から55歳の者たち。
部落行政の執行及び協議の任に当たり、その発言は大変尊重された。またその中から4人の二才頭が選出された。
ウフニービチ
盛大な結婚式。
- メモ
- 婿をドードーンマ(模擬馬)に乗せるミジムイニービチはウフニービチであった。
ウフヌスル
大泥棒。
ウフヌメー
おふるまい。
- メモ
- 女の子の13祝いには豆腐、天ぷらなどウフヌメーだった。
ウフバーチー
父母の姉。伯母さん。
- メモ
- 名称。呼称ではバーチーという。
ウフハーフジ
曾祖父母。
- メモ
- 名称。曾祖父がウフウシュメー、曾祖母はウフハーメー。
ウフバカ
大きい墓。
- 用例
- ウフバカ チュクトーン(大きい墓を 造っている)。
- メモ
- ウフバカに埋葬されるのは7歳から。
ウフバカイ
大秤。
- メモ
- 鉄の重石のついた秤で物をかける鉤がついており150斤くらいまで計れたが、それ以上は2つの秤を組み合わせて2人で棒を支えて計った。
物をのせる皿がついたクーバカイ(小さい秤)は15斤ぐらいまで計れた。どちらもヤマトゥバカイ(大和秤)と呼んだ。
ウフバタ
一番旗。大旗。
- メモ
- ハンジャンチュの慎みを象徴した旗で、戦前久米村の人に絵を描かせた。
ウフファーフジ
曾祖父母。
- メモ
- 名称。曾祖父がウフウシュメー、曾祖母はウフハーメー。
ウフブシ
大節の意。何々節とよばれる本格的な歌をいう。
ウブボージ
産坊主。
- メモ
- ボージナディの時に切った赤子の産毛のこと。
出生後初の庚の日の満潮時に、朱色の紙で封した酒瓶を飾り、桃の葉とゲーン(すすきを結んだもの)を赤子の頭上で3回まわし、祖母が鋏と剃刀で産毛を3回切った。その髪をウブボージ或はハチボージといった。
ウフマーチ
大きな松。
ウブミジ
産湯。
- メモ
- ウブミジを汲む井泉をウブガーと称した。生まれた赤子の額に水撫でする水のこと。
ウフミチ
大通り。大きい道。道幅の広い道。
- 用例
- ウフミチカイ ゥンジーネー スグ ワカイサ(大通りに 出たら 直ぐに 分かるよ)。
ウフムギ
大麦。
- 用例
- クンドゥヌ ウフムギヤ ディキトーンヤー(今年の 大麦は 豊作だね)。
- メモ
- 類:ウフムジ(大麦)。
ウフムジ
大麦。
- 用例
- ウフムジヤ ポーポーチュクタイ イーハンメーナイタン(大麦は ポーポーを作ったり 良い食べ物になった・食事の足しにも良い物だった)。
- メモ
- 類:ウフムギ(大麦)。
麦は食用の他に醤油や味噌、ビールなどの原料にもなり、茎は帽子などの細工物に使われる。ヒランメー(麦飯)にして食べる。大麦はいっぱい作っていた。
ウフムジャー
大麦。
ウフムニー
大口。
- 用例
- ウフムニースシトーアタラン トーナタレー ヒンギティヲゥラン(大口たたくわりには いざとなると 逃げていなくなった)。
ウフヤ
大家。本家。母屋。
ウフヤー
大家。本家。母屋。
- 用例
- ヌーガラ ハナシガアンディグトゥ ムル スリティ ウフヤーカイ イチュン(何か 話があるというから 皆 揃って 本家に 行く)。
ウフヤガー
大屋井泉。波平の井泉の名称。
- メモ
- 屋号大屋が掘り当てたため、その名で呼ばれている。上流には滝があり、滝つぼは子ども達の絶好の遊び場所で、シードーと呼ばれた。ここを通る水路がチビチリガマへ続いている。
ウフヤッサン
おとなしい。
- 用例
- イャー ヲゥトー ウフヤッサンヤー(あなたの 夫は おとなしいね)。
- メモ
- すごく容易い。
ウフヤッシー
おとなしい人。
- 用例
- ワッター スーン ハーメーン イッペーヌ ウフヤッシー(私の 父も 母も とても おとなしい人)。
- メモ
- 夫はウフヤッシーだった。
性格が穏やかでおとなしい人のこと。お人好しにもいう。
ウフユビ
親指。
- 用例
- ウフユビターチ(親指二本)。
ウフルンメー
おふるまい。
- メモ
- 祝いの席で客人が召し上がるのはお吸い物、炒め物などのウフルンメー(ふるまい膳)で、トーカチのムイチリー(祝い膳)には、ハクヌジ(箱抜き)したご飯に御馳走もいれたウフドゥンメーだった。
ウフワタ
大きなお腹。妊婦の大きなお腹。妊娠。
- 用例
- ウフワタ ソーン(妊娠している)。
ウフワタ
大腸。豚肉など食品としての名。
- 用例
- ウフワタヤ ウミヲゥティ アライガ イチュタン(豚の大腸は 海に 洗いに 行った)。
ウフワター
大食い。
- 用例
- イャーヤ アンシ ウフワターヤル(お前は なんて 大食いなのか)。
- メモ
- 類:アバラー(大食い)。
ウフワタソーン
大きいお腹している。妊娠している。
- 用例
- ワッター ヰナグングヮヤ ウフワタソーン(私の 娘は 妊娠している)。
- メモ
- 類:ムッチョーン(妊娠している)・カサギトーン(妊娠している)・ハラドーン(妊娠している)・ワタブトゥソーン(妊娠している)・ムチカサギソーン(妊娠している)。
ウフワタムン
大きいお腹の者。妊婦。
ウフヮンマ
おばさん。父母より年上のおばさん。
ウフヰキガ
大きな男。大男。
- メモ
- 女の子が生まれると「ウフヰキガヌ ウマリトンドー(大男がうまれたぞ)」と言った。
ウフヰナグ
大女。
ウブン
御飯。
- メモ
- チンパナともいう。
アブシバレーにはムートゥヤー(宗家)の神様に捧げるウブン(御飯)は、その田の畦を払ってきた。
ウフンサク
見送り。
- 用例
- チュー タビカイ ハイル ウジャサー ウフンサクシックーワ(今日 旅に 出る 叔父さんを 見送ってきなさい)。
ウフンマー
おばさん。父母より年上のおばさん。
ウホーク
たくさん。多く。
- 用例
- ヤーサラー ウホーク カミヨー(お腹がすいているなら たくさん 食べなさいよ)。ウホーク ナチ(いっぱい産んで)。
- メモ
- 類:ジャッサン(たくさん・多く)・ダテーン(たくさん・多く)・ジャッサキーン(たくさん・多く)。対:クーテン(少し)・イヒ(少し)・イキラク(少し)。
ウマ
そこ。
ウマアミシグムイ
馬を浴びせる溜池。
ウマガ
孫。
ウマクルサー
馬を屠殺する者。
- メモ
- 老いた馬や使えなくなった馬を屠殺した。畑もない困窮者が従事することが多かった。
ウマゴーシ
【植物】ヤブジラミ。
- 用例
- ウマゴーシン ヤナグサヤタンヤー(ヤブジラミは 嫌な草だったね)。
ウマスーブ
馬勝負。
- メモ
- 馬の脚並みの美しさを競う競技。ウマハラセー、ンマスーブ、ンマハラセーとも言う。
ウマチー
行事名。御祭。
- 用例
- ウマチーネー ムンチューシンカガ ムートゥヤーンカイ アチマティ ウガムン(ウマチーには 門中の人たちが 宗家に 集まって 拝む)。
- メモ
- 類:カミウンケー(神迎え)。
百姓の穀物の拝み。集落にある拝所へ、村の祭祀を司るノロを頂点とした神役と集落の代表、集落内宗家の代表などが神酒や供物を供え、豊穣祈願・感謝、集落の繁栄祈願を行う行事である。また、この日は、一門、一族が宗家に集合し祖霊を拝み、一族の繁栄を祈願する。
楚辺は2、3、5、6、8月にウマチーがあり、2月は麦の穂、5月は稲の穂をカミアサギで供え、豊作を祈願した。8月は1年最後のウマチーでカミウクイ(神送り)という。ウマチーに針仕事や畑仕事をするとハブが来るといってさせなかった。
伊良皆では3月は字としてのウマチーはなく、門中によって行なうところとそうでない門中がある。6月は各戸から集めたお初をシチマメー(シチュマ・初穂)として出した。
ウマチーヂン
御祭着物。ウマチーに着る外出着。
ウマヂラー
子宝に恵まれない者。
- メモ
- 石女(うまずめ)。
ウマヂリ
子宝に恵まれない者。
- メモ
- 石女(うまずめ)。
ウマヂリムン
子宝に恵まれない者。
- メモ
- 石女(うまずめ)。
ウマディマ
馬手間。
- メモ
- 余所の字に嫁ぐ者の夫となる男性側から嫁側の字の青年たちへ払われるお金。
その金で青年達が年1回酒盛りをし、ウマディマを支払った者を紹介した。
ンマディマ、ホージシとも言う。
ウマニー
兄嫁。
- メモ
- 呼称としても使う。
ウマヌイイシ
馬乗り石。ノロが馬に乗るときの石。
ウマヌイドゥクル
ノロが馬に乗る場所。
- メモ
- ウマヌイドゥクルーとも言う。
ウマヌイドゥシ
乗馬仲間。
ウマヌチミクマサー
馬の蹄鉄〔ていてつ〕をつける職業。またはその人。
ウマヌトゥチ
午の時。正午。
- メモ
- ウマヌトゥチーとも言う。
ウマヌファ
午の方向。南。
ウマヌファヌ ミフシガナシ
午の方向の御星加那志。南のお星さま。
- メモ
- 祈願の際、唱える言葉のひとつ。
ウマヌヤー
馬に乗る者。騎手。
- メモ
- 馬の持ち主とは別に、この人が乗ったら勝つというウマヌヤーという専門がいた。
ウマヌヤー
馬小屋。
ウマバクヨー
馬博労。馬の売買を専門にする者。
- メモ
- ウマバクヨーには気性の荒い者が多かった。
ウマハラシー
競馬。
- メモ
- 4月16日はアトゥアブシバレーと称して楚辺ガニクでウマハラシー(競馬)が行なわれた。
ウママチ
馬牧。
- メモ
- 牧原は当初大湾地番で、琉球王が乗る馬を育てている所でウママチだった。
ウマミー
馬見。競馬見物。
- メモ
- 6月25日に渡慶次カタノー(潟野)でウマハラシー(競馬)があった。
ウマミーヂン
ウマミーに着ていく着物。
- メモ
- カタノーヂンともいう。
ウマミグイ
馬巡り。
- メモ
- 類:ウシミグイ(牛巡り)。
ウマメー
馬舞。舞踊名称。
- メモ
- 高志保のムラアシビで演じられる。
ンマメーサー(馬舞者)6人の踊り手と太鼓打ち1人で、アシビやめでたい席で演じられていた。京太郎の門付け芸の流れを汲むものと言われている。
ウマリカー
その辺り。
ウマリドゥシ
生まれ年。
- メモ
- 生まれた年の干支。12年ごとに巡ってくる年で厄年といわれている。
ウマリマヌファ
真っ裸。生まれたままの姿。
ウマンチュ
みんな。民衆。人々。
- 用例
- ウマンチュヌ アチマイネー イークトゥンアサ(民衆が 揃うと 良いこともあるさ)。
ウミ
海。
- 用例
- イーウヮーチチヤグトゥ ウミカイ アシビーガ イカナ(良い天気だから 海に 遊びに 行こう)。
- メモ
- 対:アギ(陸)・ジギ(陸)。
ウミアーサ
【植物】海藻の一種。アオサ。
ウミアッカー
漁業者。漁師。
- 用例
- トゥヤーヤ イチマンカラヌ ウミアッカーガ ウーサンヤ(都屋は 糸満からきた 漁師が 多いね)。
- メモ
- 類:ウミンチュー(漁師)・ウミアッチャー(漁師)。
ウミアッチャー
漁業者。漁師。
- 用例
- ウージャヤ ウミヌ チカサテーグトゥ ウミアッチャーガ マンドータン(宇座は 海が 近かったら 漁師が 多かった)。
- メモ
- 類:ウミンチュー(漁師)・ウミアッカー(漁師)。
ウミー
思い。考え。
- 用例
- イャームン ウミーン チチブサン(君の 考えも 聞きたい)。
ウミーゥンブサン
心が重い。
- 用例
- ワランチャークトゥ カンゲーイネー ウミーゥンブサンヤー(子どもたちのことを 考えると 心が重いね)。
ウミークトゥ
思うこと。
ウミータッチュン
思い立つ・やる気になる。
- 用例
- ヌーガラシーニ ウミータッチュンディシェー イークトゥヤサ(何かをする時に 思い立つことは・やる気になるのは いいことだよ)。
ウミーチゲー
思い違い・勘違い。
- 用例
- ウレー アリガ ウミーチゲールヤル(それは 彼の 思い違いだよ)。
ウミーナヤムン
思い悩む。
- 用例
- アンシ ドゥーチュイシ イチマディン ウミーナヤムンナー?(そうやって一人で いつまでも 思い悩むのか?)。
ウミーノースン
思い直す。
- 用例
- ユーカンゲーティ ウミーノースン(よく考えて 思い直す)。
ウミーブカサン
思いが深い。
- メモ
- 思慮深い。考えすぎる。
ウミーン
埋める。
- 用例
- クサリトーシェー ハルカイ ムッチゥンジ ウミーン(腐れているのは 畑に 持って行って 埋める)。
過:ウミタン(埋めた)否:ウミラン(埋めない)希:ウミーブサン(埋めたい)継:ウミトーン(埋めている)。
- メモ
- 類:ウジュミーン(埋める)。
ウミーンブサン
思いが重い。
- メモ
- 心が重い。重大なことを思って気が重い。
ウミウンマ
タツノオトシゴ。
- 用例
- タツノオトシゴカイ ウミウンマディイタンヤー(タツノオトシゴに ウミウンマといっていたね)。
ウミガーミー
【爬虫類】海亀〔ウミガメ〕。
ウミカイ
海会。宇座で組織された漁業組合の前身。
- メモ
- 海頭、船番、海佐事などを決め、海会を中心に漁を行なった。
ウミガシラ
海頭。
- 用例
- イクタイニンジュシ グーナティ ウヌナカンカイ ウミガシラガヲゥタン(数人で 仲間を組んで その中に 海頭がいた)。
- メモ
- 漁場を営んでいる何人かでグループを組むことが多く、その中の中心になる人の事をウミガシラといった。
ウミカンダー
植物名。
- メモ
- 浜辺に生え、あおあおとして食べられそうに見える植物だが、毒がある。
ウミキジ
魚取り。
ウミサジ
海佐事。海会の仕丁。
- メモ
- ガチュンが寄るとウミサジが各戸にそれを知らせた。
ウミシージャ
大先輩。
- 用例
- ウミシージャンチャー(大先輩の方々)。
ウミシミーン
思い染めて。
- 用例
- ククルヌウミシミティ(心の思い留めて)。
ウミジューコー
海焼香。
- 用例
- ンカシヤ ウミジューコーディチンアタシガ ナマー ナー ネーンルアサニ(昔は ウミジューコーというのもあったが 今では もう ないんでしょう)。
- メモ
- 身内が遭難して亡くなったり、旅で亡くなった場合には、清明祭に墓での御願を終わった後に、海に向かって拝んで亡くなった人の霊を慰めた。
ウミジョージ
海上手。漁が上手な人。
- 用例
- シマナカイン ウミジョージシンカー マンドータン(字にも 漁が上手な人は 多かった)。
- メモ
- 主に1人で漁業を営み、素潜りで魚類を取ったり、投げ網や釣りで魚を取るのが上手な人のことをウミジョージといった。
ウミダバル
海田原(喜名の小字)。
ウミチーン
思いきる。
- 用例
- アンナティルヲゥグトゥ ナー ウミチーンテー(そうなった以上は もう 思いきるさ・断念するしかない)。
ウミチッチ
思い切って。
- 用例
- ナーアンナレーカラー ウミチッチ ハマリヨー(もうこうなった以上は 思い切って 頑張りなさいよ)。
ウミチットゥ
思いきり。
- 用例
- ウトゥルサーサンヨーイ ウミチットゥ チューク トゥンギヨー(怖がらずに 思いきり 強く 飛びなさいよ)。ウムチットゥ フティ(見事に振って)。
ウミチトゥ
思いきり。
- 用例
- ウミチトゥ ニゲームッチ(強く願い)。
ウミチムン
火の神。竈の神。御三物。
- 用例
- ウミチムンヌ 御竈(竈の火の神)。
- メモ
- 石3個から竈ができるのでウミチムンの名があるという。ウカマガナシー、ヒヌカンとも言う。
12月24日ウガンブトゥチの夜は、ムーチーカガンだから、ウミチムンに餅を3つ重ねたカガンデーを3つ、ウチャヌクとして供えた。ウコー(御香)は12本。
ウミドゥイ
海鳥。海にいる鳥の総称。
ウミナークナイン
無事に(思い残す事なく)物事を終える。
- 用例
- ティーチナーティ-チナー ウワティ ヤガティ ウミナークナイサ(ひとつずつ 終わって やがて ほっとするよ・心も軽くなるよ)。
過:ウミナークナタン(無事に事を終えた)否:ウミナーコーナラン(無事に事を終えていない)希:ウミナークナイブサン(無事に事を終えたい)継:ウミナークナトーン(無事に事を終えている)。
ウミナイビ
王女。王の娘。
ウミナチョーラ
【植物】海人草(カイニンソウ、マクリ)。
- メモ
- 虫下しの薬になる。
ウミバーケー
漁場の取り合い。
ウミバク
漁師の小間物入れ。
- メモ
- 釣り針、糸、小刀、錘、煙草などを入れる。
ウミハブ
【爬虫類】ウミヘビ。
ウミハマティ
思いきり励む。
- 用例
- トゥジカメーテーティカラ ウミハマティ シクチシワルナインドー(妻をめとったんだったら 思いっきり励んで 仕事しないといけないよ)。
ウミミミジャー
【環形動物】ゴカイ。
- メモ
- 海の砂に入れて飼い、釣りのえさにした。
ウミヤミー
思い悩む。
- 用例
- イャーガ ジャッサ ウミヤミーシン チャーンナランサ(お前が どんなに 思い悩んでも どうしようもないよ)。
ウミユイ
思いつくこと。こころにかけること。
- メモ
- ウミユイヌ ユタサン(よく気がつく)。
ウミンカキラン
思いもかけず・考えもしなかった。
- 用例
- イャーガ チュー ケーティチューンディチ ウミンカキランタン(お前が 今日 帰って来るとは 考えもしなかった)。
- メモ
- 類:ウミンチキラン(思いもかけず・考えもしなかった)・ウミンチカン(思いもかけず・考えもしなかった)。
ウミングヮ
お子さん。
- 用例
- ウンジュガ ウミングヮヌ アンシ ウジラーサヌ(貴方のお子さんのなんて可愛いことよ)。
- メモ
- 主人の子、または目上の人の子に対する敬称。
ウミンゾ
思無蔵。恋人の女性。
- 用例
- ウミンゾヨ(愛おしい女ヨ)。
ウミンチカン
思いもかけず・考えもしなかった。
- 用例
- アンナインレー ウミンチカンタン(そうなるとは 考えもしなかった)。
- メモ
- 類:ウミンチキラン(思いもかけず・考えもしなかった)・ウミンカキラン(思いもかけず・考えもしなかった)。
ウミンチキラン
思いもかけず・考えもしなかった。
- 用例
- ウンナクトゥンカイナインレー ウミンチキランタン(そういうことになるとは 考えもしなかった)。
- メモ
- 類:ウミンカキラン(思いもかけず・考えもしなかった)・ウミンチカン(思いもかけず・考えもしなかった)。
ウミンチュー
漁師。漁業者。海の人。
- 用例
- ンカシェー ハルサートゥ ウミンチューガ マンドータンヤー(昔は 農民と 漁師が 多かったね)。
- メモ
- 類:ウミアッカー(漁師)・ウミアッチャー(漁師)・ウミンチュ(漁師)。
ウム
【植物】芋〔イモ〕。さつまいも。
ウムイアタイン
思い当たる。
- 用例
- ヌーガラ ウムイアタイシガアンナー?(何か 思い当たることがあるの?)。
否:ウムイアタラン(思い当たらない)。
ウムイカナワイン
思いが叶う。
- 用例
- チャー マクトゥソーケー イチカー ウムイカナワイン(いつも 誠実であれば いつかは 思い・夢も叶う)。
過:ウムイカナワタン(思いが叶った)否:ウムイカナワラン(思いが叶わない)希:ウムイカナワイブサン(思い叶いたい)継:ウムイカナワトーン(思いが叶っている)。
ウムイケースン
思い返す。
- 用例
- ユルナーナイネー ンカシヌクトゥ ウムイケースン(夜になると 昔のことを 思い返す)。
過:ウムイケーチャン(思い返した)否:ウムイケーサン(思い返さない)希:ウムイケーシーブサン(思い返したい)継:ウムイケーチョーン(思い返している)。
ウムイドゥーイ
思い通り。
- 用例
- イャー ウムイドゥーイナトーグトゥ チムヒジョーサニ(お前の 思い通りになったから 気がすんだでしょう)。
ウムイヌクスン
思い残す。
- 用例
- チムヌウチン ウチアキラン ウムイヌクスンナー(心に思っていることも 打ち明けずに 思いを残すのか)。
過:ウムイヌクチャン(思い残した)否:ウムイヌクサン(思い残さない)継:ウムイヌクチョーン(思い残している)。
ウムイヌフカ
思いの外。
- 用例
- チューヌ ワジャー ウムイヌフカ ルーヤッサタンヤー(今日の 仕事・技は 思いのほか 容易かったね)。
ウムイン
思う。
- 用例
- イクチナティン ウヤヤ チャー クヮヌクトゥル ウムインドー(幾つになっても 親は いつも 子どものことを 思うんだよ)。
ウムカシ
甘藷からデンプンを取った後のかす。
- メモ
- ガシ(飢饉)の時の非常食。甘藷から澱粉を取った後の滓。
ウムカジ
面影。
- 用例
- ヰナグヌウヤトゥ アンシニチョール グナサイニヌ ウムカジガアンヤー(母親と よく似ているね 小さい頃の 面影があるさ)。
ウムカジダチ
面影が浮かぶこと。
- 用例
- ゥンマンカイ タッチーネー ヤッチー ウムカジダチシ フシガラン(そこに 立つと 兄さんの 面影が浮かんで たまらない)。
ウムカシナントゥー
料理名。
- メモ
- ウムカシでナントゥーを作って、それを少し削って炒めたのは盛んに行なった。
ウムクジ
甘藷から取ったデンプン。

- メモ
- 甘藷から取った澱粉。甘藷をすりつぶして水に溶かし、沈殿したものを乾燥させたもの。
親志は甘藷が少なく買って食べていたので、ウムクジを作ることはなかった。
ウムクトゥ
思う事。
- 用例
- イャーヤ ウムクトゥヌアティル ゥンマンカイ チェーサニ(君は 思うことがあって ここに 来たんでしょう)。
ウムサン
おもしろい。
- 用例
- チューヌ シバイヤ チヌーヤカ ウムサンディ(今日の 芝居は 昨日より 面白いんだって)。いっぺー ウムサヌ(とても面白い)。
- メモ
- 対:チムエーネーン(意味がない・おもしろくない)。
ウムッサン
おもしろい。
ウムティ
表。
- 用例
- ウラカラ イランヨークー ウムティンカイ マーレー(裏から 入らずに 表に 回りなさい)。
- メモ
- 対:ウラ(裏)。