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- しまくとぅば単語帳:キ
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キー
羽毛。
キー
毛。
- 用例
- グナサイネー キービスー ヤタルムン フルイーシンレー キーン ミーティチョーシェー(小さい頃は毛が薄かったのに大きくなるにつれて毛が生えてきているさ)。
キーヌ、ムル ヌギタン(毛が全部抜けた)。
キー
木。
- 用例
- ウヌ キーヤ ワンガ イータン(その木は私が植えた)。
キーウーシ
木臼。木製の臼。
- 用例
- キーウーシシ ムチ チチュン(木臼で餅を搗く)。
- メモ
- →イニシリシリ。
キーカサー
かすれ声。
- 用例
- イャーヤ キーカサー ナティ ハナシン チチグリサン(お前は声がかすれていて話も聴き取りづらい)。
キーカサーアビー
かすれ声。かすれ声で話すこと。
- メモ
- 類:ガサガサーアビー。
キーカシ
おがくず。
- 用例
- キーカシヤ トゥブグトゥ ホーチョーキヨー(おがくずは飛ぶから掃いておきなさいよ)。
キーカシマーイ
かんなくずで作った毬(まり)。
キーカマンタ
木製の鍋蓋。
キーキー(~キーキー)
~きたり。
- 用例
- インヌ カーラ ヲゥティ アミテーキーキー ヒチャグトゥ(犬が川で浴びてきたりしたので)。
キーキーアビー
金切声。耳に障るような甲高い声。
- 用例
- アンシ キーキーアビー シーネー、ミミン ヤムシガ(そんなに金切声を出したら、耳も痛くなるよ)。
キーギーファー
木製の簪(かんざし)。
- 用例
- ワンネー キーギーフヮー フカネー ムッチェー ヲゥランタン(私は木の簪他には持っていなかった)。
- メモ
- 音:キージーファー。
ギーク ンジャトゥ
地名(沖縄市の越来と美里)。
- メモ
- 隣接する2つの地域を並べていう呼び方。
キークェームシ
甲虫名。カミキリムシ。
- 用例
- キークェームシヤ ミーン マガサレー チヌン ナガサン(カミキリムシは目も大きく触角も長い)。
- メモ
- →イーチュークェー。
キークサ
草木。
- 用例
- キークサン アシェー マシ ヤサ(木や草もあった方が良いよ)。
キーサ
既に。さきほど。
- メモ
- 音1:キサ・キッサ。
キージーファー
木製の簪(かんざし)。
- 用例
- ワッタヤ ヒージーン キージーファール サチョータル(私たちは普段も木の簪をさしていたんだよ)。
- メモ
- 音:キーギーファー。喪家の婦人は49日まで竹或いは木の簪に差し替える。
キージェークー
大工。家を造る職人。
- メモ
- 類:ヤージュクヤー・
キージラー
木切れ。
- 用例
- ゥンムニーダムヌン ネーラン ナトーグトゥ ソーソー キージラー アチミティ クーワ(芋を焚く薪もなくなったからさっさと木切れを集めてきなさい)。
- メモ
- 音:キージラ。
キースーディネー
長浜ではトーカチ祝い」の手伝いをしてくれた人を3日後呼んで御馳走でねぎらうこと。
キーターレー
木盥〔たらい〕。
- メモ
- 清明には重箱などの御馳走を木盥に入れて頭上に載せて運んだ。その盥は日常に使うことはなかった。
キーヌシー
木の精。
- 用例
- キジムナーヤ キーヌシー ンリ(キジムナーは木の精だって)。マギガジマルンカイヤ キーヌシーヌ ヲゥンディサ(大きなガジマルには木の精がいるそうだ)。
キーヌナイ
木の実。果実。
- 用例
- マッカーラ ソール キーヌナイ トゥッティ カムン(真っ赤に熟した木の実を取って食べる)。
ワッターヤ ガジュマルヌ キーヌナイン カムタルムンヌ(私たちはガジュマルの実も食べたのに)。
キーヌニー
木の根。
- 用例
- ウヌ キーヤ カリーギサー ヤグトゥ キーヌニーニン ミジ カキトーケー(その木は枯れそうだから木の根にも水をかけておきなさい)。
キーヌハナ
木の枝先。
- 用例
- ナマ トゥバチェーヌ マッタクーガ キーヌハナンカイ カカトーン(今飛ばした凧が木の枝先にひっかかっている)。
キーヌファー
木の葉。
- 用例
- ソージ シーガーチー ゥンム ヤチュグトゥ キーヌファー アチミレー(掃除しながら焼き芋をするから木の葉を集めなさい)。
キーヌマタ
木の股。
- 用例
- キーヌマタカイ ヰールーガ ヒッカカティ トゥララン ナトーン(木の股に紐がひっかかって取れなくなっている)。
キーハガー
毛が抜けたもの。
- 用例
- イッター マヤーヤ ゥンマカラ アッチュヌ キーハガー マヤー ヤサ(おまえの猫はそこから歩く毛がハゲた猫だよ)。
キービサー
竹馬。
- メモ
- →アシゥンマ。
キービシー
毛が薄い人。
- 用例
- ワッターシンカー ムル キービシー ヤン(私の家族は皆毛が薄い)。
- メモ
- 音:キービシ・キービスー。類:キーモー。
キービスー
毛が薄い人。
- 用例
- グナサイネー キービスー ヤティン ナンクル ミーティチューサ(小さいときは毛が薄くても自然に生えてくるよ)。
- メモ
- 音:キービシー・キービシ。
ギーファー
簪(かんざし)。
- 用例
- ギーファー イクチン ムッチョーサヤー(簪を幾つも持っているね)。
- メモ
- 音:ジーファー。
キーフクガー
鳥肌が立つ様。
- 用例
- キーフクガール マーイタン(鳥肌が立った)。
- メモ
- 音2:キーブラチャー・キーブリラーチャー・トゥイフクガー・フクジャー。
キーフクガー
鳥の膨羽(ぼうう)。
- 用例
- トゥイヌ ムン カマン ナティ キーフクガー ソーン(鳥がエサを食べなくなって毛が膨れ上がっている)。
- メモ
- 鳥の体調が悪くなったときに羽が膨らむさま。
キーブラチャー
鳥肌が立つ様。
- 用例
- ユル クラシンミー トゥーイネー キーブラチャー ッシ(夜暗い中を通ったら鳥肌が立つ)。
- メモ
- 音1:キーブリラーチャー。音2:キーフクガー。類:トゥイフクガー・フクジャー。
キーブリラーチャー
鳥肌が立つ様。
- 用例
- ヒーサガタガタ ッシ キーブリラーチャー ソーン(寒さで震えて鳥肌が立っている)。
- メモ
- 音1:キーブラチャー。音2:キーフクガー。→キーブラチャー。
ギーマ
植物名。ギイマ。ツツジ科の常緑低木。
- 用例
- ギーマ ムイガ ヤマカイ イチュン(ギーマを取りに山に行く)。
ギーマ
植物名。ヒサカキ。ヒサカキの実。
キーマー
毛深いこと。毛深い人。
- 用例
- イャーヤ アンスカ キーマー ヤテール(君はとても毛深かったんだね)。
キーマー
は虫類。キノボリトカゲ。
- メモ
- →アータ。
キーマーユー
は虫類。キノボリトカゲ。
- メモ
- 音1:キーマーラー。→アータ。
キーマーラー
は虫類。キノボリトカゲ。
- メモ
- 音1:キーマーユー。→アータ。
キーマックヮ
木枕。
- 用例
- ウスメーヤ チャー キーマックヮ シ ユクティメータン(おじいさんはいつも木の枕でやすんでいらっしゃった)。
キーミー
黄身。卵黄。
- 用例
- クーガ カマチャレー シルミービカーン カリ キーミーヤ ヌクチェーサ(卵を食べさせたら白身だけ食べて黄身は残してあるさ)。
- メモ
- →アカミー。
キーミーガイ
魚介名。モクズガニ。

- メモ
- 音2:ターガイ。→カーラガイ。
キーミーガサミ
魚介名。モクズガニ。

- メモ
- カーラガニ参照。
キーミーガニ
魚介名。モクズガニ。

- メモ
- カーラガニ参照。
キーミーグチ
生え際。
キームサー
毛虫。
- 用例
- キームサー サーイネー ヰーゴーク ナインドー(毛虫を触ったら痒くなるよ)。
キームシ
毛虫。
キームム
植物名。毛桃。キーモモ。
- 用例
- ヤマカイ キームム ムイガ イチュン(山にヤマモモを取りに行く)。
- メモ
- →ウチナームム。
キーモー
毛が無いこと。毛がない人。
- メモ
- 対:キーマー(毛深いこと、人)。類:キービシー。
キーヤー
材木屋。
キーラーマートンボ
トンボの一種。ヤンマ。
- メモ
- →ミンタマー。
キールー
黄色。
- 用例
- ミカン カミヂューハイネー ティーマディン キールー ナインドー(ミカンを食べすぎると手までも黄色くなるよ)。
- メモ
- 音1:チールー。
キーン
蹴る。
- 用例
- ジャマ ヤグトゥ アマカイ ヒサシ キーン(邪魔だからあそこへ足で蹴る)。
否:キラン(蹴らない)希:キーブサン(蹴りたい)過:キッチャン(蹴った)継:キッチョーン(蹴っている)。
キーン
切る。
- メモ
- 音1:チーン。音2:チーイン。
キーン
着る。
- メモ
- 音1:チーン。対:ハジーン(脱ぐ)。
ギーン(~ギーン)
~している。
- 用例
- ハナシ サギーン(話している)。アン サギーシガ(そうしているが)。カマギーン(食べている)。アッチャギーン(歩いている)。
キーゥンム
植物名。キャッサバ。
- 用例
- キーゥンムン テーゲーヌ チネーヲゥティ イーラットータン(キャッサバもほとんどの家で栽培されていた)。
キウイ
きゅうり。
- メモ
- 音1:キューイ。
キガ
怪我。被害。
- 用例
- クンドゥヌ カジフキヤ ウホークヌ キガニン ゥンジティ デージナ クトゥ ヤハ(今度の台風は多くの被害が出て大変なことだ)。
キカイー
喜界島。喜界島産の馬の呼称。
- メモ
- 沖縄本島で飼われた馬は生産地名で呼ばれた在来馬であった。他にナーク(宮古島産)・クミー(久米島産)・イージマー(伊江島産)があった。
キカシ
近年。
- 用例
- キカシヌ クトゥル ヤル ムン ウビランディチン アンナー(近年のことなのに記憶にないってこともあるか)。
ギカシ
虱の卵。
- 用例
- ウッサヌ ギカシガ シガトーテール(たくさんの虱の卵がついていたんだね)。
- メモ
- 音1:ギチャシ。
ギカジ
聞き分け。もの分かり。
- 用例
- ウヌ ワラベー ドゥク マク ナティ、ティーチン ギカジン キカンサ(その子どもはあまりにも腕白で、ちっとも聞き分けがない)。
- メモ
- →カジ。
キカスン
聞かせる。
- 用例
- パーパーガ ハナシー キカサヤー(お祖母さんが話を聞かせようね)。
- メモ
- 音1:チカスン。
キカンフーナー
聞かぬふり。
- 用例
- ハッサ!アリ ヤティカラ キカンフーナー ジョージテー(あれまあ!彼は聞かぬふりが上手だよ)。
- メモ
- 音1:チカンフーナー。
キギーン
遮る。封鎖する。
- 用例
- アマカイ イカラングトゥ マギキーサーニ キギーン(あそこに行けないように大きな木で遮る)。
- メモ
- 音1:チジーン。
ギキチャー
植物名。ゲッキツ。月橘。
- メモ
- 音1:ギチチャー。類:ギチキンギー。
カンカーの行事にはギキチャーに牛の血をつけて家の壁にさした。生け垣として植えられることが多い。
キクナー
植物名。春菊。
- 用例
- キクナーヤ イェーティン マーハサ(春菊は和え物にしても美味しいよ)。
キクン
聞く。
- 用例
- シンシー ハナシ キクン(先生の話を聞く)。
- メモ
- 音1:チチュン。
キサ
既に。さきほど。さっき。
- 用例
- キサハチヲゥラン(既に行っていない)。キサ マディ ゥンマナカイ ヲゥタンドー(さっきあまでそこにいたよ)。
- メモ
- 音1:キーサ・キッサ。
ギサ(~ギサ)
~そう。
- 用例
- ガンジューギサヌ ッチュ(丈夫そうな人)。ナマニン アミフイギサー ヤン(今にも雨が降りそうだ)。
ギサー(~ギサー)
~しそう。
- 用例
- アミフイギサー(雨降りそう)。
ギサー(~ギサー)
- 用例
- ナマニン アッチギサー ソーン(今にも歩きそうだ)。
ギサン(~ギサン)
~そうだ。
- 用例
- ンーチェーギサン(見ていたようだ)。マーサギサン(おいしそうだ)。
ギサン(~ギサン)
キジ
傷。
- 用例
- ハーヤカイ キジ チキテーン(柱に傷をつけてある)。
キジアトゥ
傷跡。
- 用例
- ウンナゲー ナルカ ナマン キジアトゥヌ ヌクトーン(そんなに長いことなるのに今も傷跡が残っている)。
キジーン
漁る。
- 用例
- カーラ キジティ タナガー トゥイン(川を漁って川エビを取る)。
- メモ
- →アサイン。
キジムナー
妖怪の一種。木の精。
- 用例
- キジムナー ンチャンディヌ チュン マンドータン(キジムナーを見たという人も多かった)。キジムナーニ ウサーッティ(妖怪キジムナーに襲われて)。
- メモ
- 沖縄で伝承されている妖怪で、多くは古いガジュマルに宿っているといわれている木の精霊。猿に似て赤毛の長い髪。夜、口笛を吹くとキジムナーが来ると言われた。
キジムナーヌトゥンペー
草の葉についている白い泡のようなもの。キジムナーの唾。
- メモ
- ススキなどの草の葉についている白い泡のようなものをそうよんでいた。
キジムナービー
キジムナー火。
- 用例
- キジムナービー ユー ンチャドー(キジムナー火はよく見たよ)。
- メモ
- キジムナーは小人で赤い顔をしているとされる。キジムナーが歩くとその火が見えると言われ、それをキジムナービーと称した。製糖時期によく見えるといわれ、海上に出ることが多かったという。てんてんと光が飛んでいるようにみえるものをキジムナー(キジムナービー)といったことからそういわれた。
キジムナーヤーチュー
お灸の痕のようなできもの。
- 用例
- ウレー キジムナーヤーチュー ヤサ(それはキジムナーヤーチューだ)。イーシ チカンアレー キジムナーヤーチュー サリーンドー(言うことを聞かないとお灸を据えるぞ)。
キジャースン
引っかき回す。かき乱す。引っかき回して物に害を与える様。
- 用例
- ヰーティ チュヌヤー キジャースン(酔って他所の家をかき乱す)。
否:キジャーサン(かき乱さない)希:キジャーシーブサン(かき乱したい)過:キジャーチャン(かき乱した)継:キジャーチョーン(かき乱している)。
キジャミタバク
刻み煙草(たばこ)。
キジャムン
刻む。
- 用例
- チリビラー キジャムン(ニラを刻む)。
キジャンバンジャン
蹴ったり手を上げたりしている様。
- 用例
- キジャンバンジャン シ オーエーヌ ハテー ネーン(手を上げたり蹴散らかして大喧嘩ばかりしている)。
キシリ
煙管。
- 用例
- アネッ!タンメーガ キシリ パンパン サギンドー(ほら!おじいさんがキセルをパンパン音を立てて灰を落としているよ)。
- メモ
- 音1:チシリ。刻み煙草を煙管に詰めて吸い終わったら、煙草盆の灰吹きのふちを軽く叩くなどして灰を落とす。
キスク
規則。
- 用例
- アザヌ キスク チュクヤーナカニ(字の規則を作って)。
キタ
桁(けた)。屋根や床にさしわたす材木。
- 用例
- キタヌ ヲゥーリトーン(桁が折れている)。
ガヤヤー ツクイネー、ヤンバルカイ キタ コーイガゥンジャン(茅葺きの家を造るときは、ヤンバルに桁を買いに行った)。
キタアミ
漁具名。桁網(けたあみ)。
- メモ
- 桁網とは桁の両側に石を取り付け、海底を掘り起こして魚貝を捕る漁具。
キタナサン
みすぼらしい。
- 用例
- ヤーヌ キタナサン(家がみすぼらしい)。キタナシー スガイ(みずぼらしい身なり)。
- メモ
- 音:シタナサン・シタナハン。
キダムン
薪。薪木。
- 用例
- キダムン アチミティ アガリスバーンカイ マジドーケー(薪を集めて東側に積み上げておきなさい)。
- メモ
- 音:キラムン・タムン(薪)には、ファーダムン(葉薪)もあり、製糖にはキダムンを使用しなかった。また字によっては山入りの際に男達が泊まり込みで1年分の薪を確保した。
キチ
垂木〔たるき〕。
- メモ
- 屋根を支えるために棟から軒にかける長い木材。
ギチギチー
セミの一種。アブラゼミ。

- メモ
- 音1:ギチチャー。音2:ナービギチギチョー・。類:ナービカチカチー・ナービカチュー・ナービカチルー・ナービー・ナービカチャー・ナービカチャカチャー・ナービカチュカチュー・ナービカチュルー・ナービカッチャイ・ナービカッチュイ・ナービカチカチ・ナービカッュー。
ギチキンギー
植物名。ゲッキツ。月橘。
- 用例
- ヤーヌ カクイヤ ギチキンギール マシ ヤサニ(家の囲いはゲッケツがいいんでしょう)。
- メモ
- →ギキチャー。
ギチチャー
植物名。ゲッキツ。月橘。
- 用例
- ヤーヌ マンマールカイ ギチチャー イーユン(家の廻りにゲッケツを植える)。
- メモ
- →ギキチャー。
ギチチャー
セミの一種。アブラゼミ。

- メモ
- 音1:ギチギチー。→ギチギチー。
ギチャシ
虱の卵。
- メモ
- 音1:ギカシ。
キッサ
既に。さきほど。さっき。
- 用例
- ウンジュガ イーンディ ソーシェー キッサ ワカトーイビン(貴方が言おうとしていることは既に分かっています)。キッサ ハチ ヲゥラン(すでに行ってしまった)。
- メモ
- 音1:キサ・キーサ。
キッチャキ
つまずき。
- 用例
- ゥンマンカイ ムヌ ウチーネー キッチャキ スンドー(そこに物を置いたらつまずくよ)。
キッチャキ シチャン(しくじった)。
- メモ
- 音1:チッカキ。
キッチャキクルビ
つまずき転ぶこと。
- 用例
- ウヌ ワラビヌ キッチャキクルビ スシヨー(その子が転んでばかりいることよ)。
キッチャキヒッチャキ
つまずいてばかりいる様。
- 用例
- キッチャキヒッチャキヌ アクトゥ(つまずくこともあるので)。
- メモ
- 類:キッチャキマチブイ。音:キッチャキムッチャキ。
キッチャキマチブイ
つまずいてばかりいる様。
- 用例
- キッチャキマチブイ ッシ ヌー ンチ アッチョーガ(つまずいてばかりで何を見て歩いているか)。
- メモ
- 類:キッチャキヒッチャキ・キッチャキムッチャキ。
キッチャキムッチャキ
つまずいてばかりいる様。
- 用例
- キッチャキムッチャキ ウヌ ワラベー マーン ヤマサンタガヤー(つまずいてばかりでその子はどこも傷つけなかっただろうか)。
- メモ
- 音:キッチャキヒッチャキ。類:キッチャキマチブイ。
ギッチョー
子どもの遊び。長短2本の短棒のうち長い方で短い棒を打ち上げて遠くへ飛ばし合う遊び。
- メモ
- 類:ゲッチョー。
キットゥバスン
蹴り飛ばす。
- 用例
- チュヌムン キットゥバスン(人の物を蹴り飛ばす)。
否:キットゥバサン(蹴り飛ばさない)希:キットゥバシーブサン(蹴り飛ばしたい)過:キットゥバチャン(蹴り飛ばした)継:キットゥバチョーン(蹴り飛ばしている)。
- メモ
- 音:キリトゥバスン。
キデークニ
人参。
- メモ
- 音1:キレークニ・チデークニ・チデークニー・チレークニ。
キヌー
昨日。
- 用例
- ワンネー ウヌ クトー キヌール キチャンドーヤー(私はそのことは昨日聞いたんだよ)。
- メモ
- 音1:チヌー。
キネー
家庭。
- 用例
- ンカシヌ ソージミグイヤ キネーヌ カージ マーイタン(昔の掃除廻りは各家庭廻った)。
- メモ
- 音1:チネー。音2:ヤーチネー。
キネームッチャー
家庭を上手に切り盛りしている者。
- 用例
- ワッター ユメー イーキネームッチャーレー(私の嫁は良く家庭を切り盛りしているよ)。
- メモ
- 音1:チネームッチャー。
キバイン
気張る。頑張る。
- 用例
- イャーガル イッチガシージャー ナトーグトゥ ウミチットゥ キバインテー(お前が一番年上なんだから精一杯頑張ってよ)。
- メモ
- 音1:チバイン。音2:ハマイン・ハマユン。
キフアシビ
寄付遊び。
- メモ
- ムラアシビは旧9月のワカリアシビまでに年に6、7回行なわれた。各戸から徴収されるアシビの経費とは別に寄付してくれた方々を招待して行なったアシビ。
キブイ
煙。煙の数で戸数を数える時に使う。
- 用例
- クンドー ナナキブイ アチマトーン(今年は7軒集まっている)。
- メモ
- 音:キブシ。
キブイ
キブイン
煙る。
キフウンチケー
寄付者の招待。
- メモ
- 寄付をしてくれた高齢者をアシビに招待し、豚を潰して御馳走した。
キブサン
煙い。
- 用例
- カマヌ メーヤ タムン メーチョーグトゥ キブサンドー(竈の前は薪を燃やしているから煙いよ)。
- メモ
- 音:キブハン。
キブシ
煙。
- 用例
- オーダムン メースグトゥ キブシ マチャーチョーン(生木を燃やすから煙が充満している)。
- メモ
- 音:キブイ。
キブハン
煙い。
- 用例
- ワンネー チャーン ネーンシガ ウンジョー アンスカ キブハンナー?(私はどうってことはないが貴方はそんなに煙いね?)。
- メモ
- 音:キブサン。
キブヤートゥールー
煙が立ちこめている様。
- 用例
- イャーガ ヒー メースグトゥ キブヤートゥールー シミティ(お前が火を燃やすから煙が立ちこめとしているよ)。
ギママ
わがまま。
- 用例
- ドゥク ギママ シミーネー デージドー(余りわがままにさせると大変だよ)。
- メモ
- 類:ジママ。
キミーマール
決める日。
- 用例
- チューヤ ヤクミヌ キミーマール ナトーンドー(今日は役員を決める日だよ)。
キミーン
決める。
- 用例
- アチャ、ニービチヌ ヒー キミーン(明日、結婚式の日を決める)。否:キミラン(決めない)希:キミーブサン(決めたい)過:キミタン(決めた)継:キミトーン(決めている)。
キム
①肝。食用となる豚のレバー。②心。
- 用例
- ①キム コーティ チェーグトゥ ウヮーヌシシトゥ マジョーン シル ワカシェー(レバーを買ってきたから豚肉と一緒に汁にしなさい)。②ウスメーヤ キムヌ ヒルサミシェータン(お祖父さんは心の広い方だった)。
- メモ
- 音:チム。
キム カチクジーン
心をかき乱す。
- 用例
- イャーガ ナイチカイ ハチ ヲゥランディ ウムイネー キム カチクジラリーンネー ッシ(お前が内地に行って居ないと思うと心がかき乱されるようだ)。
- メモ
- 音1:チム カチクジーン。
キム ハリーン
心が晴れる。
- 用例
- ウミーヤドーシェー チュクトゥバ ヤティン ハナシー シーネー ウッサシ キム ハリーン(思い悩んでいることは一言でも話すとそれで心が晴れる)。
- メモ
- 音1:チム ハリーン。
キム フジュン
満足する。気がすむ。
- 用例
- ウミーン トゥーティ ナマネー キム フジュンテー(思い通りにいって今度は満足でしょう)。
- メモ
- 音1:チム ヒジュン・チム フジュン。
キム ヤムン
心が痛い。後悔する。
- 用例
- アレー アビーヂューサヌ アン イチカラ キム ヤローンドー(彼奴は喋りすぎてそう言った後に心を痛めているよ)。
- メモ
- 音1:チム ヤムン。
自分の言動によって、自分自身が後悔、心を痛めること。
キム ヤンジュン
心を痛める。心を傷つける。
- 用例
- タダ ウッピグヮーッシ ワラビヌ キム ヤンジュンナー(たったそれだけで子どもの心を傷つけるか)。
- メモ
- 音1:チム ヤンジュン。
自分の言動によって相手を傷つけること。
キムアシガチ
気が急くこと。あせること。
- 用例
- ジカヌン ネーン キムアシガチ ヒチ(時間もなく気が焦る)。
- メモ
- 音1:チムアシガチ。
キムエー
意味合い。意味。
- 用例
- ウヌ ワラビガ イーシェー ヌール イチョーラー ムル キムエーン ワカラン(その子どもが言うのは何を言っているのか全く意味も分からない)。
- メモ
- 音1:チムエー。→イミ。
キムガカイ
気がかり。
- 用例
- フカニ ヌーヌ シワン ネーンシガ タダ イャー チュイガル キムガカイ ヒチ フシガラン(他に何の心配もないがただお前ひとりが気がかりでしょうがない)。
- メモ
- 音1:チムガカイ。音2:チガカイ。
キムガナハン
心からかわいい。愛しい。
- 用例
- チョーデーヤ トゥーサ ハナリティン キムガナハン(姉妹は遠く離れても心から愛しい)。
- メモ
- 音1:チムガナサン。
キムグーハン
小心。気が小さいこと。心が狭い。
- 用例
- キモー チャー マギク ムタンレー キムグーハイネー ヌーン ナランドー(心はいつも大きく持たないと心が小さいと何もできないよ)。
- メモ
- 類:チムグナハン・チムグマサン。
キムグチ
胸元。みぞおち。
- 用例
- チヌーカラ キムグチヌ ヤムシガ マーガラ ワッサル アガヤー(昨日からみぞおちが痛いがどこか悪いんだろうか)。
- メモ
- 音:チムグチ。
キムグチ カミラリーン
胸元がぎゅっとしぼられるような痛みがあること。
- メモ
- 音:チムグチ カミラリーン。
キムグラハン
可哀想である。気の毒である。
- 用例
- タイガウヤ ウシナティ キムグラハヌ ナラン(両親を失って可哀想でたまらない)。
- メモ
- 音:チムグラサン・チムグリサン・チムグルサン。
キムグリームン
かわいそうな人。
- 用例
- ウヤン ヲゥラン キムグリームン ヤサ(親がいなくて可哀想な者だよ)。
- メモ
- 音1:チムグリームン。
キムグヮーシンジ
豚レバーの煎じ汁。

- 用例
- カジ ヒキーネー アンマーガ キムグヮーシンジ チュクティ トゥラスタン(風邪をひくとお母さんが豚レバーの煎じ汁を作ってくれた)。
- メモ
- 音1:チムグヮーシンジ。
豚レバーに赤肉や人参等の野菜を入れて味噌仕立てにした煎じ汁を食べる。栄養価が高く、現在でも滋養食として親しまれている。
キムサビッサン
心から寂しい様。
- 用例
- ユーサンリ ナイネー アンシ キムサビッサンヤー(夕方になると何て心寂しいんだろうね)。
- メモ
- 音1:チムサビサン。
キムドンドン
胸が高鳴りどきどきする様。
- 用例
- ウリ カンゲーイネー シワ ッシ キムドンドン スン(それを考えると心配で胸がドキドキする)。
- メモ
- 音1:チムドンドン。
キムヌマーン トゥララン
心が何処にあるか落ち着かない様。
- 用例
- ワンネー キムヌマーン トゥラランレー(私は気持ちが落ち着かないよ)。
- メモ
- 音2:キムンテーン ナラン・チムヌ マーン ネーラン。
キムマユイ
気の迷い。心の迷い。
- 用例
- カンゲーティン カンゲーティン キムマユイ ッシ(考えても考えても迷ってしまう)。
- メモ
- 音1:チムマユイ。
キムンテーン ナラン
心が何処にあるか落ち着かない様。
- 用例
- チャーシ カンゲーティシムラー キムンテーン ナラン(どのように考えていいのか落ち着かない)。
- メモ
- 音2:キムヌマーン トゥララン・チムヌ マーン ネーラン。
キューイ
きゅうり。
- 用例
- サキヌ オカズガ ヌーン ネーンラー キューイ イェーリワ(酒の肴が何もないならキュウリを和えなさい)。
- メモ
- 音1:キウイ。
キラムン
薪。薪木。
- 用例
- キラムン ヒッティッチ ゥンム ヤチ カムン(木切れを拾ってきて芋を焼いて食べる)。
- メモ
- 音:キダムン。
キリキリミングヮー
転げ回る様。のたうち回る様。
- 用例
- キリキリミングヮースカ ワタヌ ヤムタン(転げ回るほどお腹が痛かった)。
- メモ
- 類:クルビンケーリン・ケーリンクルビ・チンケームンケー・チンチリモーカー・チンチルモーヤー・ムックルゲームックルゲー。
キリケーラスン
蹴り倒す。
- 用例
- トゥーイミチカイ ジャマ ナトーグトゥ アマンカイ キリケーラスン(通り道に邪魔になっているからあそこに蹴り倒す)。
否:キリケーラサン(蹴り倒さない)希:キリケーラシーブサン(蹴り倒したい)過:キリケーラチャン(蹴り倒した)継:キリケーラチョーン(蹴り倒している)。
キリシター
キリシタン。
- 用例
- ガッコーヲゥテー キリシターリチ イラリー、サーターヤーン ワカサッタグトゥ、ドゥーターシ サーターヤー チュクタンドー(学校ではキリシターと呼ばれ、製糖小屋も使えなかったので、信徒たちで製糖小屋も造ったよ)。
- メモ
- 字波平出身の比嘉保彦が、1907(明治40)年に波平の自宅を集会所として読谷山教会を設立した。その後1912(大正元)年、字上地出身の照屋梅岸が無償で敷地を提供し、現在地に木造瓦葺の教会堂を建築された。これは沖縄県内で初の農村キリスト教会と言われる。
キリトゥバスン
蹴り飛ばす。
- メモ
- 音:キットゥバスン。
キリハニ
小魚の群れの先頭。
- メモ
- また、統率力のある女性にもいった。
キリバンバン
ばんばんと蹴る様。
- 用例
- キリバンバンシ ヤーワイシ(ばんばんと蹴って家の中であばれている)。
- メモ
- 類:キリヒティバンバン。バンバンは蹴ったり、叩くなどの状態を表す。
キリヒティバンバン
ばんばんと蹴る様。
- メモ
- 類:キリバンバン。
キリビラ
ニラ。

- 用例
- キリビラ イッティ ソーミンイリカーシェーワ(ニラを入れてそうめんを炒めなさい)。
- メモ
- 音1:チリビラ・チリビラー。音2:ヒラタービラ。
キリマシ
切り枡。桝を切ること。
- 用例
- クミ ウイネー リッパ キリマシ ヒチ ウリヨー(米を売る時にはちゃんと切り枡で売りなさいよ)。
- メモ
- 音1:チリマシ。
ギレーイン
洗骨する。
- 用例
- ナー ヲゥラン ナティカラ シグニン ナティ ハーマヲゥティ ギレーイン(もう亡くなってから4、5年経つので浜で洗骨をする)。
- メモ
- 音1:ギレーユン。→カルク ナスン。
キレークニ
人参。
- 用例
- チムトゥ キレークニヌ シンジ チュクイン(レバーと人参の煎じ物を作る)。
- メモ
- 音1:キデークニ・チデークニ・チデークニー・チレークニ。
ギレーユン
洗骨する。
- メモ
- 音1:ギレーイン。→カルク ナスン。
キン
着物。衣服。
- 用例
- ユーフル イリレーカラー ヘーク キン キシレー(風呂を入れたなら早く服を着せなさい)。
- メモ
- 音:チン。
キンカン
金柑。
キンキハラ
衣類。着物。
- 用例
- イャームン ニービキネー ワンガ キンキハラ ダテーン シコーティ ムタスサ(お前の結婚式には私が衣類もたくさん準備して持たせるさ)。
- メモ
- 類:チルカー・チンチルカー。
キンケーリン
ひっくり返る。
キンサギゾー
着物を下げる竿。
- 用例
- キン サギーグトゥ キンサギゾー ムッチ クーワ(着物を下げるから竿を持って来なさい)。
キンジー
家普請(ふしん)の際の大工や、出産後の産婦に差し入れる食物。
- 用例
- ヤーフチカイ キンジー ムッチ イチュン(家普請に差し入れを持って行く)。
サンジ マニアーチ、キンジー ムッチ イケー(三時に間に合うように、差し入れを持っていきなさい)。
- メモ
- 家の普請〔ふしん〕などの際、大工などに差し入れる飲み物や食べ物。家普請の時などに援助として持って行く。現在でもその風習は残っている。
キンジーヒンジー
家普請(ふしん)の際の大工や、出産後の産婦に差し入れる食物。
- 用例
- ヤーフキヌ キンジーヒンジーヤ トーフヌ マンドータン(家普請の差し入れは豆腐が多かった)。
- メモ
- 戦前のキンジーは豆腐2、3丁が主だったが、字楚辺ではウグマバンヤクー(胡麻菓子)もキンジーとして贈られた。
ギンジャー
物乞い。乞食。
- 用例
- ギンジャーフージナ ムン(乞食のような者)。キンジャヤーヌ スガイ(乞食の身なり)。
- メモ
- 類:クーヤー・クーヤーギンザヤー・クーヤーヤンジャー・ヌムクーヤー・ムンクーヤー。
ギンジュー
トンボの一種。
キンターマー
トンボの一種。ヤンマ。
- メモ
- 音1:キンダマー・ギンターマー・ギンダーマー・キンタマー。羽を開いて裂くと赤い肉のような部分があり、「マシサードー(赤肉だよ)」といって食べた。→ミンタマー。
キンダーマー
トンボの一種。ヤンマ。
- メモ
- 音1:キンターマー・ギンターマー・ギンダーマー・キンタマー。→ミンタマー。
ギンターマー
トンボの一種。ヤンマ。
- メモ
- 音1:キンターマー・キンダーマー・ギンダーマー・キンタマー。→ミンタマー。
ギンダーマー
トンボの一種。ヤンマ。
- メモ
- 音1:キンターマー・キンダーマー・ギンターマー・キンタマー。→ミンタマー。
キンタマー
トンボの一種。ヤンマ。
- メモ
- 音1:キンターマー・キンダーマー・ギンターマー・キンタマー。→ミンタマー。
キンヂチン
着物包み。
- 用例
- ワッター アバーヤ キンヂチン ムッチ ユミ ナティ イクサヤー(私の姉さんは着物包みを持って嫁に行くんだね)。
- メモ
- 音1:チンヂチン。
キンヂチンカミヤー
嫁入り道具の着物包みを運ぶ役目の者。
- 用例
- ドゥシヌ キンヂチンカミヤー スン(友達の嫁入りの着物包み持ちをする)。
- メモ
- 音1:チンヂチンカミヤー。嫁の友達など未婚女性がその役目で、嫁入り当日から3日間は婚家に一緒にいた。
キンヌハシ
着物の切れ端。
- 用例
- キンヌハシッシ カッコー ノーイン(着物の切れ端でおむつを縫う)。
- メモ
- 音1:チンヌハシ。
キンブ
ミカンの一種。九年母。
- 用例
- キンブグヮーガ マーサギサ ユカトーシヨー(みかんが美味しそうに実っていることよ)。
- メモ
- 類:クニブ・クヌブ。
キンブギー
九年母の木。
- メモ
- 類:クヌブンギー。

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