しまくとぅば単語帳

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マ(357件)
マー
どこ。
用例
マーカイル ゥンジャラー、カメーティン ヲゥランレー(何処に行ったのか、探してもいないよ)。
マーンケー アガ、ウヌ ハカー(どこにあるのか、その墓は)。
ヤー カイブサシガ、マーガラ イー トゥクロー ネーンガヤー(家を借りたいが、何処か良い処はないかね)。
イャーヤ ンチャルウビガ アシガ、マーヌガヤー(君は見覚えがあるが、どこのかね)。
マーアンダ
菜種油。植物油。
マーアンダ
用例
ワッタガ グナサイネー ウヮーヌアンダガル ウーサル、マーアンダ ディシェー アンスカ ネーンタン(私が小さい頃までは豚の油が多かったんであって、植物油はそんなになかった)。
マーイ
まり。毬。
用例
ソーグヮチネー、アバーガ マーイ コーティ トゥラスサ(正月には、姉さんがまりを買ってあげるさ)。
マーイ
①回り。周り。②~回。回数を数える数詞。
用例
ヤーヌ マーイヌ クサ ハラレー(家の周りの草を取り払いなさい)。
メモ
チュマーイ(1回り)、タマーイ(2回り)、ミマーイ(3回り)と数える。
マーイウッチェー
毬つき遊び。
用例
マーイウッチェーヤ フカヲゥティル スンドー(毬つきは外でやるんだよ)。
マーイサー
力石。真石。力比べ用の石。黒色の堅い石。
用例
チャヌアタイヌ マーイサー ヤレー、ムッチー スガヤー(どのくらいの力石なら、持てるのかね)。
マーイサー ヤチ(固い石を焼いて)。
メモ
音1:マーイシ。類:チチイシ・カタミイシ・サシイシ。
青年たちが夕食後に担ぎ勝負をした。
マーイシ
力石。真石。力比べ用の石。黒色の堅い石。
メモ
音2:マーイサー・チチイシ・カタミイシ・サシイシ。
マーイナギエー
まり投げ。
用例
アブナサグトゥ マーイナギエーヤ フカヲゥティ ッシクヮー(危ないから、まり投げは外でやってきなさい)。
マーイニー
料理名。豚の腸に米を入れて炊いたもの。
メモ
前夜から水につけておいた糯米を豚の腸に入れて炊いた。あまりたくさん入れるとはち切れるので、トーカチで加減しながら餅米、水と塩を入れて炊く。
マーイン
回る。
用例
ワンネー ヒジャインカイ マーイン(私は左に回る)。
否:マーラン(回らない)希:マーイブサン(回りたい)過:マータン(回った)継:マートーン(回っている)。
メモ
類:ミグイシ。
マーウ
猫〔ネコ〕。
マーウ
メモ
幼児語。餌をやるときなどにマーウ マーウと呼んだ。
マーウー
幼児語。猫。
用例
マーウー サーイネー カチャマリンドー(猫を触ると引っかかれるよ)。
マーオーハー
植物名。ハルノノゲシ。
メモ
音1:マーオーファー。類:フクリラー。
マーオーファー
植物名。ハルノノゲシ。
メモ
→マーオーハー。
マーギン
黍〔キビ〕。
用例
マチヤヲゥティ マーギン コーティ クーワ(店で黍を買って来なさい)。
メモ
音1:マージン。
黄色く色づいた頃に収穫した黍穂を、足で踏んでもみ落として脱穀した。米に混ぜて黍飯にしたり、黍餅を作って食べた。
マーギンウケーメー
黍のお粥。
用例
ハルシクチガ イチュナハイネー、アシーヤ マーギンウケーメー カムル バーン アタン(畑仕事が忙しい時には、3時のおやつは黍のお粥を食べることもあった)。
マーギンゥンバン
黍ご飯。
用例
クミヌ イキラハイネー、マーギンゥンバン ニータン(米が少ない時には、黍御飯を炊いていた)。
メモ
祝い事にも米が少ない時はマーギンゥンバンを炊いた。
マーグ
嫁入り道具のひとつ。女性の下着入れ。
用例
ヰナゴー ヤータッチイチーネー、マーグン ムッチ イチュタン(女は嫁に行く時には、下着入れも持って行った)。
マーグーヒーグー
しわくちゃ。
用例
アンスカ、マーグーヒーグー シ トゥラチェーサヤー(そこまで、しわくちゃにしてくれたな)。
メモ
類:マージュー・ワージャー・ワージュー・ワージューマージュー。
マーサカジャ
美味しそうな匂い。
用例
マーサカジャ スシガ、ヌー ニチョーガ?(美味しそうな匂いがするが、何を炊いているのか?)。
マーサマーサ
美味しそうに。
用例
ムノー、チャー マーサマーサ スガラットーン(食事は、いつも美味しそうに準備されている)。
マーサムン
美味しいもの。うまいもの。
用例
マーサムンビカーン カミーネー、アトゥシンカヌ ムノー ネーンル ナイサイ(美味しいものばかり食べると、後から来る人の分はなくなるでしょう)。
メモ
対:ニージャムン(不味い物)。
マーサムンジョーグー
美味しいのだけ食べる人。美味いもの上戸(好き)。
用例
マーサムンジョーグー ナテー ナランドー(美味いもの上戸になってはいけないよ)。
マーサン
美味しい。おいしい。
用例
チャー ヲゥガリティル ヲゥグトゥ、ヌー ヤティン マーサタン(いつもお腹を空かせているんだから、何でも美味しかった)。
アヌ ゥンモー アンシ マーサタルヤー(あの芋はとても美味しかったね)。
メモ
音1:マーハン。対:ニーサン(不味い)。
マージェー
昆虫名。バッタ。
用例
ワランチャーガ、マージェートゥバシェー シ アシドーン(子どもたちが、バッタを跳ばせて遊んでいる)。
マーシガター
亡くなりそうなこと。
用例
インガ ムヌン カマン ナティ、マーシガター ナトーン(犬が餌を食べなくなって、死にそうになっている)。
マーシミジ
死に水。湯灌に使用する水。
メモ
類:シニミジ。
マージム
真心。
用例
イクチ ナティン、チョー マージムル テーヒチ ヤル(幾つになっても、人間は真心が大切だ)。
メモ
音1:マジム。対:ヤナジム(悪い心)。
マージュー
しわ。しわくちゃ。しわだらけ。
用例
アンスカ マージュー ナチ(あんなにしわだらけにして)。
メモ
類:マーグヒーグ・ワージャー・ワージュー・ワージューマージュー。
マージン
黍〔キビ〕。
用例
マージンヌ ユカティ、ウホーク トゥイネー ムルカイ ワキーサ(黍も豊作で、たくさん収穫したら皆に分けるさ)。
メモ
類:マーギン。
マージンガーミ
黍甕。収穫した黍を保存する甕。
マース
塩。
マース
用例
ウミカラ ウス クリ ッチ、マース チュクイン(海から潮水を汲んで来て、塩を焚く)。
マース フチョン(塩が吹いている。汗が乾いて塩分が白く残っている)。
マースウブシー
塩味のウブシー料理。
用例
イユ マースニー シ カムン(魚を塩煮にして食べる)。
マースウヤー
塩売り。
用例
マースウヤーヤ アーシカラ チュータン(塩売りは泡瀬から来ていた)。
マースクェー
アオカナヘビ。
マースクェー
メモ
アヤヤジュートゥイグヮー・カキヌミパーパーグヮー参照。
マースクェー
は虫類。キノボリトカゲ。
マースクェー
メモ
→アータ。
マースダーラ
塩俵。
用例
マースダーラヌ ウヮービンカイ ウカットーン(塩俵が上に置かれている)。
マースヂキ
塩漬け。
用例
シシェー マースヂキ シ ウッチュサ(肉は塩漬けしておくさ)。
マースデー
塩代。出産祝いにあげる御祝儀。
用例
スージカイ イチュシガ、マースデーヤ シコーテーミ(お祝いに行くが、マースデーは準備してあるねぇ)。
マースデーグヮー ヰーラセー(出産のお祝いをあげなさい)。
メモ
以前はお金をあげることができずに、縁起の良い塩を芭蕉の葉等に包んであげたことから「マースデー(塩代)」といわれている。
マースミジ
塩水。
用例
ムンヌキムントゥシ、マースミジ ヤシチヌ マンマールカイ ハンチュン(魔除けとして、塩水を屋敷の周囲に撒く)。
マースヤー
製塩業。塩屋。
用例
マース チュクトーテーグトゥ ヤーンナーヤ マースヤーディ イータン(塩を作っていたから、屋号はマースヤーといっていた)。
マースユー
塩湯。にがり。
用例
マースユーシ、トーフォー シーマスタン(塩汁で、豆腐は固めさせた)。
メモ
海の遠い親志ではマースユーと呼ばれるにがりを使って豆腐を作った。
マースン
回す。
用例
サーターグルマ ウシンカイ ヒカチ マースン(砂糖車を牛に引かせて回す)。
否:マーサン(回さない)希:マーシーブサン(回したい)過:マーチャン(回した)継:マーチョーン(回している)。
マースン
死ぬ。亡くなる。
用例
イチュクガ マーヒチャイ ヒチ(いとこが亡くなったりして)。イャーヤ ウンナ ワジャ シ、マースンディチル ヤリー?(お前はそんなことをして、死ぬつもりか)。
チュー アサ ヘーク、タンメーヤ マーヒチャン(今朝早く、おじいさんは亡くなった)。
否:マーサン(死なない)希:マーシーブサン(死にたい)過:マーチャン・マーヒチョーン(死んだ)継:マーソーン・マーヒチョーン(死んでいる)。
メモ
→ケーマースン。
マーソーガー
しょうが。生姜。
用例
マーソーガー イリージューサヌ、カマラン ナトーン(しょうがを入れすぎて、食べられなくなっている)。
マーター
は虫類。キノボリトカゲ。
メモ
→アータ。
マーターガーター
肩車。
マーターガーター
メモ
音1:マータガータ。→ウマドードー。
マータガーター
肩車。
メモ
音1:マータガータ。→ウマドードー。
マータク
竹の一種。真竹。タイサンチク。孟宗竹。
用例
ヤマカイ イチーネー、チャッサ ヤティン マータクヌ ミートータン(山に行けば、いくらでも孟宗竹が生えていた)。
メモ
高さ10メートル近くにもなり、竹の子は食用、幹は竿・建築用材などにする。
マータク
は虫類。キノボリトカゲ。茶色のキノボリトカゲ。
メモ
→アータ。
マータクヤー
は虫類。キノボリトカゲ。
マータクヤー
用例
ワンネー マータクヤーヤ サーイ サンタン(私はキノボリトカゲは触れなかった)。
メモ
→アータ。
マータクヤーオーラセー
キノボリトカゲの喧嘩。
マータクヤーオーラセー
用例
マータク トゥッカチミティッチ マータクヤーオーラセー スタン(キノボリトカゲを捕まえてきて、喧嘩をさせた)。
マータクラー
は虫類。キノボリトカゲ。
メモ
→アータ。
マーチ
松〔マツ〕。
用例
マーチ トゥティ ッチ タムン スン(松を取って来て薪にする)。
マーチカスー
松ぼっくり。
用例
クシヌ ヤマンカイ マーチカスー トゥイガル ンジャンレー(後の山に、松ぼっくりを取りに行ったんだよ)。
マーチガマーバル
{松蒲原}。古堅の小字。
マーチバー
松の葉。松葉。
用例
マーチバー ホーチュシェー、ワランチャー シクチ ヤタン(松の葉を掃くのは、子どもの仕事だった)。
マーチブニ
松船。松材の刳船。
用例
マーチブニ シ ニムチ ハクブン(松船で荷物を運ぶ)。
メモ
漁業で用いるサバニのひとつ。運搬用としても使っていた。
マーチムム
植物名。ヤマモモ。
メモ
音2:ムム・マーチムム。
マーチュー
松林。
メモ
音1:マーチョ。
マーチュー
旋毛〔つむじ〕。
メモ
音1:マチュー。類:マチ・マチャー。
マーチユカ
松材の床。
マーチョー
松林。
用例
ワッタガ グナサイネー、マーチョーヤ イー アシビドゥクル ヤタン(私たちが幼い頃は、松林は良い遊び場だった)。
メモ
音1:マーチュー。
マーチンニーバル
{松根原}。座喜味の小字。
マーニ
クロツグ。
用例
マーニシ チュクタル チナヤ、ヨーイネー クタンドー(クロツグで作った縄は、容易には腐れないよ)。
マーニンクィーニン
どこもかもに。あっちにもこっちにも。
用例
グミヤ マーニンクィーニン ヒティランキヨー(ゴミはあちこちに捨てるなよ)。
メモ
→アマニンクマニン。
マーハン
美味しい。
用例
トーフチャンプルーヤ イッペー マーハン(豆腐チャンプルーはとても美味しい)。
メモ
音1:マーサン。対:ニーサン(不味い)。
マーヒラキー
尻をつけて座り込むこと。
用例
マーヒラキー シ チベー ドゥルブッター ソーン(尻をつけて座り込んだら、尻は泥だらけになっている)。
メモ
音2:マンビラカー。
マーマー
何処何処。
用例
マーマー イチュガ(どこどこに行くか)。マーマーンカイ ウッチュガ(どこどこに置くの)。
マーマートゥ
まんまと。見事に。
用例
ドゥシンカイ マーマートゥ サッティネーン(友達にまんまとやられてしまった)。
マーマカスン
きちんと取っておく。確保しておく。
用例
チカイ ウワイネー、リッパ マーマカシヨー(使い終わったら、ちゃんと取っておきなさいよ)。
否:マーマカサン(取っておかない)希:マーマカシーブサン(取っておきたい)過:マーマカチャン(取っておいた)継:マーマカチョーン(取っておいてある)。
マーマチ
魚介名。オオヒメ。クロマツ。
用例
マーマチ ヤティカラ、ジコーヌ マーサ イユ ヤサ(オオヒメだったら、とても美味しい魚だよ)。
マーマリン
何処までも。
用例
ウヌ ワラビヤ、マーマリン ウーティ チューンドー(その子どもは、何処までも追って来るよ)。
マーマングラ
どの辺り。
用例
アッピーヤ マーマングラ ゥンジョーガヤー(兄さんはどの辺りまで行っているのかな)。
メモ
音2:マーリカー。
マーミ
豆。
マーミ
用例
バーキヌミー マーミ トゥッティ ッチ、カー ハジュンディ デージ ヤサ(ザルのいっぱい豆を取って来て、皮を剥くのに大変だ)。
マーミーサートゥー
昆虫名。カマキリ。
マーミーサートゥー
メモ
音1:マーミサートゥー。音2:マーミヌハートゥー・マーミナサートゥー・マーミナトゥー。→イサトゥー。
マーミガーミ
豆甕。収穫した豆を保存する甕。
用例
クチャカラ マーミガーミ ゥンジャシェー(裏座から豆甕を出しなさい)。
マーミグー
豆粉。
マーミグサーグヮー
植物名。カラスノエンドウ。
用例
マーミグサーグヮーヌ ハナヤ、チュラムンヤン(カラスノエンドウの花は、きれいなもんだよ)。
マーミグヮーギー
植物名。ギンネム。
用例
マーミグヮーギーヤ ワラビヌ アシビンカイ ユー チカイタン(ギンネムは子どもの遊びによく使った)。
マーミサートゥー
昆虫名。カマキリ。
マーミサートゥー
用例
キーンカイ マーミサートゥーヌ シガトーン(木にかまきりが止まっている)。
メモ
音1:マーミーサートゥー。→イサトゥー。
マーミタタチャー
民具のひとつ。豆を叩く棒。
メモ
類:クルマボー。
マーミタッチドゥフン
豆の叩きどころ。
マーミナー
もやし。
マーミナー
用例
マーミナーヤ ヤーヲゥティン チュクラリンドー(もやしは家でも栽培できるよ)。
マーミナクー
きな粉。
マーミナサートゥー
昆虫名。カマキリ。
メモ
→イサトゥー。
マーミナトゥー
昆虫名。カマキリ。
メモ
→イサトゥー。
マーミヌカー
豆の皮。
用例
マーミヌカーヤ メーヌ アタインカイ ホートーケー(豆の皮は前の畑に撒きなさい)。
マーミヌハートゥー
昆虫名。カマキリ。
マーミヌハートゥー
用例
キーンカイ マーミヌハートゥーヌ シガトーン(木にかまきりが止まっている)。
メモ
→イサトゥー。カマキリにイボを食べさせると治るといわれた。
マーミヌハートゥーオーラセー
カマキリの喧嘩。
用例
マーミヌハートゥー ターチ トゥティッチ、マーミヌハートゥーオーラシェー スタンヤー(カマキリを2匹取って来て、マーミヌハートゥーオーラシェーしたね)。
マームスビ
真結び。玉結び。
用例
アンスカナー マームスビ シェーグトゥハンリグリサン(そんなにきつく玉結びにしてあるから、外しにくい)。
マームティー
どこら辺。
用例
マームティーンカイガ ウチェーラー カメーイサンレー(どこら辺に置いてあるのか探せないよ)。
マーヤークィーヤー
何処もかしこも。
用例
マーヤークィーヤー ゥンジリワル、シキヌン ワカインドー(何処もかも行ってみて、世の中のことが分かるんだよ)。
マーユーイ
髪の結い方の一種。丸結い。成人前の男子の髪型。
用例
ワカムンヤ、マーユーイビカーン シン チュラサル アル(若者は、髪を丸く結っただけでもきれいだよ)。
マーラン
馬艦。馬艦船。
用例
マーランヌ ミー(馬艦船にいっぱい)。
メモ
マーランセン(馬艦船)。国頭から木材や薪を運搬していた。
マーリカー
どの辺り。
用例
マーリカー ゥンジョーガヤー、ウーティ ゥンジンディ(どの辺りまで行っているか、追って行ってごらん)。
メモ
マール
前(に)。~ならないうち(に)。~する前(に)。
用例
ティーダヌ ウティラン マール(太陽が落ちないうちに)。
カミーウワラン マール、ウビジ ヒンギティ ハイタン(食べ終わらないうちに、すぐに逃げて行った)。
メモ
音1:マル。
マール(~マール)
回数を表す数詞。
用例
①ミジクミーガー、タマールヤ イキワル ナインテー(水汲みには、2回は行かなくちゃいけないよ)。
メモ
チュマール(1回)、タマール(2回)、ミマール(3回)と数える。
マールー
丸。円形。
用例
マールー ウブヌンカイ イッティ ムッチ クーワ(丸いお盆に入れて持って来なさい)。
マールー
輪番。輪番制。持ち回り。
用例
マールーシ スシェー マシドー(持ち回りでやったほうがいいよ)。
マールーヰー
円座。車座。
用例
マールーヰー シ ハナシー ソーン(円座になって話をしている)。
マーワタ
真綿。
マーンクイ
どこでも。どこもかしこも。
用例
マーンクイ アッチ(どこもかも歩いて)。
マーンクィン
どこもかしこも。そこら中。
用例
マーンクィン クーイミチティ 、チサー ネーンナー(何処もかも閉め切って、暑くないねえ)。
マイコーマイコー
ひらひらと舞う様。
用例
マイコーマイコー シ(蝶のようにひらひら舞って)。
マイホーイン
所構わず放りちらかす。(糞を)撒き散らかす。
マイン
(糞を)する。
用例
クス マイン(糞をする)。クス マテーン(糞してある)。クス マティ(糞をして)。
マガ
マカイ
椀。お椀。碗。碗数を数える数詞。
メモ
音1:マッカイ。数詞(~マカイ)はチュマカイ(2碗)タマカイ(2碗)、ミマカイ(3碗)と数える。
マガイ
関節。
メモ
→グーイ。
マガイ
曲がっていること。曲がっているところ。
用例
イヒヌ マガイヤ、ヌバチ チカーリーサ(少しだけ曲がっているなら、伸ばして使えるよ)。
マカイアラヤーウーキグヮー
お椀を洗う桶。大きめの桶。
マカイダナ
食器棚。
用例
アライ ウワタラー マカイダナカイ カタヂキレーワ(洗い終わったら、食器棚に片づけなさい)。
マガイヒガイ
あちこち曲がりくねっている様。
用例
ウヌ ボーヤ、マガイヒガイシ チカーランサ(その棒は、曲がりくねっていて使えないよ)。
メモ
→アママガイクママガイ。
マガイン
曲がる。
用例
ナー イフィ イチーネー ニジリンカイ マガイン(もう少し行くと右に曲がる)。
否:マガラン(曲がらない)希:マガイブサン(曲がりたい)過:マガタン(曲がった)継:マガトーン(曲がっている)。
マカターマージェー
トノサマバッタ。
用例
マカターマージェーヤ ゥンブラーサタン(トノサマバッタは威厳があった)。
マカチ(~マカチ)
~と。
用例
バンマカチ トーリタン(バンと倒れた)。
メモ
擬声語・擬態語につき、~という音を立てるという意味。
マカネー
賄い。
用例
チューヌ シェーク マカネーヤ イクタイブンガ?(今日の大工賄いは何人分ねぇ?)。
マカネーヤー
食堂。
用例
マカネーヤーヌ ネーサントゥ、イーナカ ナトーンディサ(食堂の姉さんと、良い仲になっているらしいよ)。
マガハン
大きい。
マカヤ
植物名。チガヤ。
用例
ドゥシンチャートゥ マジョーン マカヤ カイガ イチュン(友達と一緒にチガヤを刈りに行く)。
メモ
音1:マカヤー・マッカヤー。
家畜の飼料や鍋蓋の材料として使われた。
マカヤー
植物名。チガヤ。
用例
カマンタ チュクイシ、マカヤードーヤ(大鍋の蓋を作るのは、チガヤだよね)。
メモ
音1:マカヤ・マッカヤー。
マガヤーマガヤー
くねくね。あちこち曲がりくねっている様。
用例
ルク マガヤーマガヤー ッシ、ノーサリン ナランサ(あまりいも曲がりすぎて、直すこともできないさ)。
メモ
→アママガイクママガイ。
マガラ
間柄。
用例
イェーカン マンディ、ジャヌフージナ マガラル ヤラー ワカランサ(親戚も多く、どういった間柄なのか分からないさ)。
マカラー
賢い人。
用例
サンナン マカラー(三男は賢い)。
マガルーヒガルー
あちこち曲がりくねっている様。
用例
イャームノー アンシ マガルーヒガルー ソール(お前のはとても曲がりくねっているね)。
メモ
→アママガイクママガイ。
マキ
面。回りを強化するための面。
マギ
容器のひとつ。木製の深みのある大きな丸い容器。
用例
スージネー マギカイ クヮッチー ムイタン(祝いにはマギに御馳走を盛った)。
マギアケージュー
トンボの一種。ヤンマ。
メモ
→ミンタマー。
マギアビー
大声。
用例
マギアビー シーネー、ニントール ワラビガ ウキーシガ(大声を出すと、寝ている子が起きるよ)。
メモ
類:ウフアビー。
マギー
①大きいもの。②位の高い者。
用例
①ヌーヤティン マギーカラ トゥティ クーワ(何でも大きいのから取ってきなさい)。
メモ
対:グナー・グマー(小さい)類:マガハン・マギサン・マギハン。
マギイービ
親指。
メモ
類:ウフユビ・ウフイービ・ウヤイビ。
マキイクサ
負け戦。
用例
ハジミカラ ワカトール マキイクサヤ、サンシェー マシヤタン(最初から分かっている負け戦は、しない方が良かった)。
メモ
対:カチイクサ(勝ち戦)。
マキーン
負ける。
用例
クンドゥヌ ヤマゥンムヤ ディキラン、ヤマゥンムスーブヤ マキーンレー(今年の山芋は不出来で、山芋勝負は負けるね)。
否:マキラン(負けない)希:マキーブサン(負けたい)過:マキタン(負けた)継:マキトーン(負けている)。
メモ
対:カッチュン(勝つ)。
マギーン
曲げる。
用例
クルマンカイ イラングトゥ、ターチンカイ マギーン(車に入らないから、2つに曲げる)。
否:マギラン(曲げない)希:マギーブサン(曲げたい)過:マギタン(曲げた)継:マギトーン(曲げている)。
メモ
対:ヌバスン(伸ばす)。
マギサン
大きい。
用例
ワッター ワラビヌル フロー マギサンデー(私の子の方が背は高いよ)。
メモ
類:マギハン。対:グナサン・グナハン(小さい)。
マギスージ
{おおしゅうぎ(大祝儀)}。大きな祝い。
用例
マギスージン シーアーチ ウミナーク ナタン(大きなお祝いもやり終えてほっとした)。
メモ
→ウースージ。
マギッチュ
大柄な人。大きな人。
用例
イャー シージャヤ、アンシ マギッチュ ヤテール(君の兄さんは、とても大きな人だったんだね)。
マキバカ
巻き墓。
用例
マキバカヤ、フィンチャーバカンカイ ヤーヌイー マキ カキテータン(巻き墓は、掘り込み墓の屋根にマキをかけてあった)。
マギハン
大きい。
用例
イャームンヤカ ワームノー ジョーイ マギハンテー(君のものより私のがずっと大きいよ)。
メモ
類:マギサン。対:グナサン・グナハン(小さい)。
マキホーイン
撒き散らす。
用例
ナーンカイ グミヌ マキホーラットーン(庭にゴミが巻き散らかされている)。
メモ
音1:マチホーイン。
マギマギートゥ
大きく。
用例
ヤー チュクイラー マギマギートゥ チュクレー(家を造るなら大きく造りなさい)。
マギマギートゥ スージ スン(大きくお祝いする)。
メモ
音1:マギマギトゥ。
マギマギトゥ
大きく。
メモ
音1:マギマギートゥ。
マギユージュ
大事に至る用事。
用例
ヌーン チネー サンタシガ、マギユージュ ナティネーン(何も気にしてなかったが、大事に至ってしまった)。
メモ
対:グマユージュ(ちょっとした事)。
マク
幕。
用例
マク アキーシェー、ナマー マッチョーキヨー(幕を開けるのは、今は待っていてよ)。
マク
腕白。乱暴者。
用例
アマヌ ワランチャーヤ、ムル マク ナティ(あそこの子どもたちは、みんな腕白ばかりだ)。
メモ
→アカマク。
マクアタイ
幕引き係。
マグイ
しわ。皺。
用例
トゥシ トゥイネー チラヌ マグイヤ シカター ネーンサ(年を取ると顔のしわは仕方がないさ)。チラヌ マグイヨ(顔のしわよ)。
マクトゥ
誠。
用例
チュニンジノー チャー マクトゥ ソーケー、アトー イー クトゥン アサ(人間はいつも誠であれば、後は良い事もあるさ)。
マクトゥナムン
誠な者。正直者。誠実な人。
用例
ルク マクトゥナムン ナティ、ティーチン ユダノー サン(あまりにも正直者で、ちっとも気をゆるすことはない)。
メモ
音1:マクトゥンチュ。
マクトゥンチュ
誠な人。正直者。誠実な人。
マクブ
魚介名。ベラ科。鯛に類する上等な魚。
用例
マギスージ ヤティン、マクブヤ コーイ サンタン(大きな祝いでも、マクブは買えなかった)。
マグラー
分からず屋。
メモ
音1:マグリムン。
マグリーン
紙、布、皮膚などがしわになる。
用例
チンヌ マグリティ(着物がしわになって)。
マグリムン
義理や道理が分からない者。分からず屋。
用例
アレー マグリムン ヤグトゥ、ナー ジノー カラサン(あいつは義理や道理が分からない者だから、もう金を貸さない)。
メモ
音2:マグラー。
マクン
巻く。
用例
チブルンカイ ティ-サージ マクン(頭に手拭いを巻く)。
メモ
音1:マチュン。
マサイン
勝る。優る。
用例
チュヌ バイ ハタラケーカラー、ウッサヌ ブノー シクチン マサイン(人の倍働いたら、その分は技術も優る)。
マサカイ
真っ盛り。
用例
チチヌマサカイ ソーニ(満月のときに)。
メモ
類:サラバンジ・バンジ。
マサグトゥ
案の定。
用例
ンチャ、マサグトゥ ハナ フィッチャンディ(ほら、案の定くしゃみをしたそうだ)。
マササン
崇高な。崇高である。霊力高い。霊験あらたかである。
用例
ウティントーヤ マササ ミシェーンドー(お天道は崇高なお方だよ)。
マササ アミシェーン(霊験あらたかであられる)。アササ アミソーチ(高)。
マササン
霊験あらたかな。崇高な。神様の見守る力や願いを叶えてくれる力などが強い。
用例
ウティントーヤ マササミシェーンドー(お天道は崇高なお方だよ)。
マシ
好き。良い。まし。
用例
マシ ヤラー ドゥークルル イールヨー、チュ タルガキテー ナラン(好きなら自分で言うんであって、人を当てにしていたら駄目だよ)。
ワンネー ヒージャージル、ヒージャーカジャ スシガ マシ ヤサ(私は山羊汁は、山羊の臭いがする方がいい)。マシ ヤンドー(良いよ・好きだよ)。
マジ
まず。
用例
クトゥワラッティン シムグトゥ マジ タヌリンディ(断られてもいいから、まず頼んでごらん)。
ナティン ナランティン マジェー シンダナ(出来ても出来なくても、まずはやってみよう)。
マシシ
赤肉。脂身のない肉の部位。
用例
ウヮーヌ シシヤ マシシビカーンヤカ、イフェー アンラジシン マンチョーシェー マシ(豚肉は赤肉だけより、少しは脂身のある肉も混ざっていた方が良い)。
マシドゥイ
枡取り。
メモ
上納の穀物の量に不正がないように各字に役職があった。喜名ではグーフンニーに、そのマシドゥイを務めた人が祀られているという。正月三日に区民揃って「子孫繁盛、ィエーキ繁盛、健康繁盛させてください」という祈願をした。
マジナクトゥ
本当のこと。
用例
チヌーヌ ハナシヤ マジナクトゥ ヤル フージデー(昨日の話は本当のことらしいよ)。
メモ
→ソークトゥ。
マジム
真心。
用例
ワンネー チャー、マジムカラ イャークトゥ ウムトーンドー(私はいつも、真心からお前の事を想っているよ)。
メモ
音:マージム。対:ヤナジム(悪い心)。
マジムン
魔物。もののけ。霊的なもの。
用例
マジムンヌ ゥンジーンドー スグトゥ、ユックランマール ヘーク ケーラナ(魔物が出るというから、夜が暮れないうちに早く帰ろう)。
マジムンヌ タッチュンドー(魔物が立つ〔現れる〕よ)。
マジュン
一緒に。
用例
スリーカイ ヤラー マジュン イチュシェー マシ(集まりになら一緒に行く方が良い)。
メモ
音1:マジョーン・マジョーイ。
マジョーイ
一緒に。
メモ
音1:マジュン・マジョーン。
マジョーン
一緒に。
用例
ワンニン マジョーン イチュグトゥ、シコーイル エーダヤ マッチョーケー(私も一緒に行くから、準備するまで待っていて)。
ワンニン マジョーン イチュサ(私も一緒に行くさ)。
メモ
音1:マジュン・マジョーイ。
マジョーンシンカ
一緒に何かをするグループ。
マジリ
間切。琉球王国時代の行政区分。
メモ
おおよそ現在の市町村域に相当する。
マジリムン
何か足りない時に補う物。
用例
ヌーガラ イキラサンネー シ、アトゥ ティーチェー マジリムン イリレーワ(何か物足りないような気がして、あとひとつは何か補う物を入れなさい)。
マジワイ
交わり。交際。
用例
ドゥシンチャー マジワイヤ、ジフィ シワル ナイル(友達との交際は、是非やらなくちゃいけない)。
メモ
類:トゥイヒレー。
マジン
積み。ひと山。積み上げた物の数詞。
用例
ウヌ イニヤ チュ マジンシ チャッサー アガヤー?(その稲は、ひと山でどのくらいあるかな?)。
メモ
数詞(~マジン)はチュマシン(ひとやま)、タマジン(ふたやま)と数える。
マタ
股。ふたつにわかれているところ。
用例
マタカイ ヌーガラ クヮーチョーシガ ヌー ヤガヤー(股に何か挟んでいるが何かな)。
メモ
音2:マタバシ。
マタイチク
またいとこ。
用例
アリトー マタイチクル ヤシガ、チョーデーヌグトゥ ヒラトーン(彼とはまた従兄弟なんだが、兄弟みたいに付き合っている)。
メモ
音1:マタイチュク。
マタイチュク
またいとこ。
メモ
音1:マタイチク。
マタガーバル
{又川原}。波平の小字。
マタガニー
がに股。
メモ
→ハッチャー。
マタグルシ
二度と起き上がれないほど懲らしめられる。
用例
マタグルシ サリーン(叩きのめされ、二度と起き上がれないようにされる)。
メモ
音2:マタジニ。
マタサン
まともな。上等な。
用例
イクサユーネー、マタサル チン チチョーシェー チュイン ヲゥランタン(戦世には、まともな着物を着ているのは1人もいなかった)。
マタジニ
二度死ぬこと。叩きのめされ、二度と起き上がれないこと。
用例
マタジニ サッティ(叩きのめされて)。
メモ
音2:マタグルシ。
マタトゥ
二度と。
用例
ヤナクトー マタトゥ サンキヨー(悪いことは二度とするなよ)。
マタバシ
股ぐら。股。
用例
マタバシンカイ、ニーブターガ ゥンジティ フックトーン(股ぐらに、おできが出来て腫れている)。
メモ
音2:マタ。
マタバシゴーヤク
内股膏薬〔うちまたこうやく〕。
メモ
内股に貼った膏薬のように、あっちについたりこっちについたりして、せっそうのない人。
マタンカー
真向い。真正面。
用例
マタンカーンカイ ヰッチョーシガ、ワッター ハーメー ヤサ(真正面に座っているのが、私のお婆さんだよ)。
メモ
類:タンカー。
マタゥンマガ
ひ孫。曾孫。
用例
クリヲゥティ マタゥンマガヤ イクタイ ナトーガ?(これで曾孫は何人ねぇ?)。
マチ
してやられた。欺く。騙す。
用例
マチウタッタサヤー(してやられたなあ)。マチウタットータン(してやられていた)。マチウタッタルムン(してやられてたな)。
マチ
用例
チュ マチウッチ(人を欺いて)。
マチ
市。
マチ
旋毛〔つむじ〕。
用例
マチカイ ニーブターガ ゥンジトーン(つむじにおできができている)。
マチ ウッチュン
してやる。相手を仰向けにたたきつける。また、転じて相手を騙す。してやる。遣ってやる。思い通りにうまく片付ける。
用例
チャー サットータルムン、チューネー マチ ウッチャンドー(いつもやられていたのに、今日こそはしてやったぞ)。
チュラーサ マチ ウタッタン(完全に騙された)。過:マチウッチャン(してやった)。
マチウキーン
待ち受ける。
用例
ハナシヌ アグトゥ、シグトゥカラ ケーイニ チカク ヲゥティ マチウキーン(話があるから、仕事から帰る時に近くで待ち受ける)。
否:マチウキラン(待ち受けない)希:マチウキーブサン(待ち受けたい)過:マチウキタン(待ち受けた)継:マチウキトーン(待ち受けている)。
マチカーバル
{松川原}。喜名の小字。
マチガイン
間違える。
用例
クラサヌ ムヌン ミーラン、ミチ マチガタン(暗くてものも見えずに、道を間違えた)。
否:マチガラン(間違えない)希:マチガイブサン(間違えたい)過:マチガタン(間違えた)継:マチガトーン(間違えている)。
メモ
→バッペーイン。
マチガタ
町。
用例
コーイムン スラー マチガター マシ ヤサ(買い物するなら町の方が良いよ)。
マチカンティー
待ちかねること。
用例
イャーガ ケーティ チューシ、チャッサ マチカンティー ソータグトゥ(あなたが帰ってくるのを、どんなに待ちかねていたことか)。
クヮーシヌ ハイキュー マチカンティー(お菓子の配給を待ちかねる)。
マチギ
まつ毛。まつげ。
用例
マチギヌ ミーンカイ イッチ カシマサン(まつ毛が目に入って違和感がある)。
ケラマー ミーシガ、マチゲー ミーラン(慶良間島は見えるが、まつ毛はみえない。灯台もと暗し)。
メモ
音1:マチゲ。
この場合のカシマサンは違和感があるという意味で使われる。
マチゲ
まつ毛。まつげ。
用例
ターンカイガ ニチャラー マチゲヌ ナガサヨー(誰に似たのかまつ毛の長いこと)。
メモ
音1:マチギ。
マチゲーイン
間違える。
用例
マチゲーラングトゥ シ、ユー タシカミーガーチー シーヨー(間違えないように、良く確かめながらしなさいよ)。
メモ
類:バッペー。
マチサージ
薄めのタオル。
用例
チブルカイ マチサージ マチュン(頭に薄いタオルを巻く)。
メモ
対:ブクトーサージ(厚めのタオル)。
マチジ
長浜の地名。
メモ
マテージミチを歩いてきたら、マチジという休憩所で荷を下ろし休憩し、ムラを眺めた。ここは馬車は通れないくらい細い道。
マチジ
真頂。頭上。真上。
用例
マチジヤ ウッタンキヨー(頭のてっぺんは打つなよ)。
マチヂカサ
高志保の古い呼称。
メモ
高志保は、マチヂカサ→ウチドゥマイ→タカムチ→タカシップと名称が変遷したとの伝承もある。
マチバーキ
小さなザル。
用例
マチバーキカイ ゥンム イッティ ゥンジャスン(小さなザルに芋を入れて出す)。
マチバル
{牧原}。牧原の小字。地名(読谷村牧原)。
マチバル ミーゥンマ
字民性。牧原雌馬。牧原の人の字民性を現す言葉。
メモ
牧原の人は雌馬のようにおとなしい。
マチバルハンクー
植物名。ノボタン。野牡丹。
メモ
類:ヌブタン・ハンケークー。
実は完熟するとおいしかった。男子の鬼頭に似て、実の皮が剥〔は〕げ中身があらわれることからそう呼ばれたのだろう。
マチバルンチュ
牧原の人。
マチブイカーブイ
巻き付き絡みつく様。うるさくつきまとう様。
用例
クサヌ マチブイカーブイ シ(草が絡まって)。
ワラビヌ マチブイカーブイ シ、ティーチン シクチェー メーネー アガカン(子どもがつきまとうから、ちっとも仕事が捗らない)。
マチブイン
絡まる。絡み付く。巻き付く。
用例
ワラビガ ティーガンマリ シ、イーチューガ マチブトーン(子どもが悪戯をして、糸が絡まっている)。
マチブトークトゥ(まとわりついているので)。
否:マチブラン(絡まらない)過:マチブタン(絡まった)継:マチブトーン(絡まっている)。
マチボー
巻き棒。棒術の一種。
メモ
薙刀と槍が先頭に立って、そこを中心にして巻いて行き、二手に分かれていく。
マチホーイン
撒き散らす。
用例
ワランチャーンカイ クミ アラーシーネー、スバヒランカイ マチホーインドー(子どもたちに米を洗わせたら、周辺に撒き散らすよ)。
否:マチホーラン(撒き散らさない)希:マチホーイブサン(撒き散らせたい)過:マチホータン(撒き散らせた)継:マチホートーン(撒き散らせている)。
メモ
音1:マチホーイン。
マチマーイ
練り歩き。
メモ
波の上祭にはジュリ馬がマチマーイした(練り歩いた)。
マヂムン
積む。積み上げる。
用例
タテマヂン サットータンリ(縦に積まれていたって)。
ジョーグチンカイ ゥンニ マジムン(門の入り口に稲を積む)。マヂマットータン(積まれていた)。
否:マヂマン(積まない)希:マヂミーブサン(積みたい)過:マヂダン(積んだ)継:マヂドーン(積んでいる)。
マチヤ
店。雑貨店。
用例
アンマーヤ、ナゲーサ マチヤ ソータン(母は、長いこと店をやっていた)。
メモ
音1:マチヤグヮー・マチヤー。
マチヤー
店。雑貨店。
メモ
音1:マチヤ・マチヤグヮー。
マチャー
旋毛〔つむじ〕。
メモ
音1:マーチュー・マチ・マチュー。
マチャーシクジーン
まわりをかき乱す。
用例
ワランチャー ソーティ イチーネー、マチャーシクジーンドー(子どもたちを連れて行ったら、まわりをかき乱すよ)。
マチャースン
まとわりつく。立ち込める。
用例
マーチバーヌ オーサル アタラー、キブシ マチャーチョーン(松の葉が青かったのか、煙が立ち込めている)。
クルキブシ マチャーチョータン(黒煙を巻き上げていた)。
継:マチャーチョーン(立ち込めている)。
マチヤグヮー
店。雑貨店。
メモ
音1:マチヤ・マチヤー。
マチヤグヮーセー
お店ごっこ。
マチヤヌバーン
店番。
用例
ユージュカイ イチブサシガ、ターガラ マチヤヌバーン タヌマランガヤー?(用事に行きたいんだが、誰か店番を頼めないかな?)。
マチュー
旋毛〔つむじ〕。
メモ
音:マーチュー・マチ・マチャー。
マチュン
巻く。
用例
イーチューガ マチブラングトゥ ヨンナー マチュン(糸が絡まらないようにゆっくり巻く)。
否:マカン(巻かない)希:マチブサン(巻きたい)過:マチャン(巻いた)継:マチョーン(巻いている)。
メモ
音1:マクン。
マチュン
撒く。蒔く。
用例
ハルカイ ヤシェーヌ サニ マチュン(畑に野菜の種を蒔く)。
ナーンカイ ミジ マチュン(庭に水をまく)。
否:マカン(まかない)希:マチブサン(まきたい)過:マチャン(まいた)継:マチョーン(まいている)。
マチュン
待つ。
メモ
音1:マッチュン。
マッカーラ
真っ赤。
用例
アカバナーヌ マッカーラ サチ チュラサシヨー(ハイビスカスが真っ赤に咲いて綺麗だこと)。
メモ
音1:マッカーラー・アカマッカーラ。
マッカーラー
真っ赤。真っ赤なもの。
用例
ティーヌ マッカーラー ナトーン(手が真っ赤になっている)。
メモ
音1:マッカーラ。→アカマッカーラ。
マッカイ
茶碗。お碗。飯や汁を盛る椀。
用例
アンスカ ヤーサーネーングトゥ、グナマッカインカイ イリレー(そんなにお腹はすいてないので、小さなお碗に入れなさい)。
マッカイジューネー
お碗を持ってお供えすること。
メモ
儀間では、肉を入れたマッカイグヮー(碗)を持って、親や叔父や叔母の家へ年の暮れの挨拶に行った。それにマッカイジュネーと言った。
マッカヤー
植物名。チガヤ。
メモ
音1:マカヤ・マカヤー。
マックール
真っ黒。
用例
ヒーカイ ヤキティ マックール ナトーン(陽に焼けて真っ黒になっている)。
メモ
音1:マックールー・
マックールー
真っ黒。
用例
マックールー ソーシ ムッチ クーワ(真っ黒くしたものを持ってきなさい)。
マックラシン
真暗闇。
用例
デンキン ネーランル アグトゥ、ユル ナイネー マックラシン ナイタン(電気もないんだから、夜になると真っ暗闇になった)。
メモ
→ウーグラシン。
マックヮ
枕。
用例
ワンネー マックヮガ ネーンネー ニンララン(私は枕がないと寝れない)。
メモ
枕は建築中の家からセンダンやガジマルの切れ端を貰って作った。他に袋に籾殻を入れたものや竹を編んで作った枕もあった。
マックヮバン
枕元。
用例
マックヮバヌンカイ、ハサングヮー ウチョーチーネー、マジムノー クーンサ(枕元にハサミを置いてたら、魔物は来ないよ)。
マッコー
植物名。ハリツルマサキ。
用例
マッコーヤ、ヤシチンカイ ユー イーラットータン(ハリツルマサキは、屋敷に良く植えられていた)。
マッサチ
真っ先。
用例
ヌーガラ アイネー、マッサチニ ウヤカイル シラスルヨー(何かあったら、真っ先に親に知らせるんだよ)。
マッシーラ
真っ白。
用例
アンシ ユグリトータルムン、アラタレー マッシーラ ナトーン(あんなに汚れていたのに、洗ったら真っ白くなった)。
マッシーラ ナティ(真っ白になって)。マッシーラグヮー ソール(真っ白になっている)。
メモ
音1:マッシーラー・マッシールー。
マッシーラー
真っ白。
用例
イルヌ ハキティ マッシーラー ソーン(色が抜けて真っ白くなっている)。
メモ
音1:マッシーラ・マッシールー。
マッシールー
真っ白。
用例
アンスカ マッシールーヤ アランタヌ ハジ ヤシガヤー(そんなに真っ白ではなかった筈だがなぁ)。
メモ
音1:マッシーラ・マッシーラー。
マッスーグ
真っ直ぐ。まっすぐ。
用例
マッスーグ タッチョーケー(真っ直ぐ立っていろ)。
マッスーグー
①真っすぐな物。②真っ直ぐな人。誠実な人。
用例
①ボーヤ マッスーグー ソーシカラ ムッチ クーワ(棒は真っ直ぐなのから持って来なさい)。
②アンシ マッスーグー ヤルヤー(とても誠実な人だね)。
マッタクー
凧。
用例
アチャヤ マッタクートゥバシェー スンドー(明日は凧揚げ大会をするよ)。
マッタラー
ツバメ。
用例
ウッサヌ マッタラーガ トゥリ チョールヤー(そんなにたくさんのツバメが飛んできているね)。
マッチール
真っ黄色。
用例
アヌ マッチール ソーシェー ヌー ヤガ(あの真っ黄色しているのは何ねえ)。
マッチールー
真っ黄色。
用例
シバインカイ チカイヌ ヌヌ マッチールーンカイ スミーン(芝居に使う布を真っ黄色に染める)。
マッチャグヮー
雑貨店。
メモ
音2:マチヤ・マチヤー・マチヤグヮー。
マッチュン
待つ。
用例
ウヤヌ ケーティ チーガーター ナイネー、フカカイ ゥンジティ マッチョーン(親が帰る頃になると、外に出て待っている)。
否:マッタン(待たない)希:マッチーブサン(待っている)過:マッチャン(待った)継:マッチョーン(待っている)。
メモ
音1:マチュン。
マットーバ
真っすぐ。
用例
マットーバ イチーネー、ワッターヤーンカイ チチアタイサ(真っすぐに行くと、私の家に突き当たるよ)。
マットーバ イチ(正直に言って)。マットーバ ナタン(成功した)。マットーバ イイネー(まともに言ったら)。マットーバ イレー(正直に言え)。
メモ
音1:マットーバー。
マットーバー
正直者。誠実な人。
用例
ヤーニンジョー ムル マットーバー ヤサ(家族は全員正直者だよ)。
マッパダカ
裸。真っ裸。
用例
マッパダカ ナティ アマカイ ハイシェー ター ヤガ?(真っ裸になってあそこに行くのは誰ね?)。
メモ
→ハダカンボー。
マッピルマ
真昼間。
用例
アチサン アレー、マッピルマナーリー アッチ イチュンナー(暑いのに、真昼間から歩いて行くの)。
メモ
→アカルヒル。
マディ(~マディ)
~まで。
用例
ウヤガ ケーティチュールマディ マッチュン(親が帰って来るまで待つ)。
アマ マディ アッチ イチュン(あそこまで歩いて行く)。
メモ
到達点(場所・時間など)を示す。
マディー(~マディー)
失って惑うこと。
用例
ウヤマディー(親がどこにいるかと探し迷うこと)。ヤーマディー(迷子になること)。
メモ
ウヤ(親)やヤー(家)などの語の後ろについて、迷ってわからなくなった状態をあらわす。
マティグトゥ
待つこと。我慢すること。
用例
トゥシ トゥイネー マチグトゥン チカン(年を取ると我慢することができない。
マテージビラ
地名。坂の名。長浜の地名で急な坂。
メモ
サーターヤーモー付近からマテージビラという。
マテージミチ
長浜の道の名称。
メモ
馬車も通れないような細くて急な坂道で、マテージビラともいう。
マトゥ
的。
用例
マトゥ ミガキティ ヤー ハンチュン(的をめがけて矢を射る)。
マトゥマイン
まとまる。
用例
チューネー ハナシーン マトゥマイサ(今日には話もまとまるさ)。
否:マトゥマラン(まとまらない)過:マトゥマタン(まとまった)継:マトゥマトーン(まとまっている)。
マトゥミーン
まとめる。
用例
チューヲゥティ ハナシー マトゥミーン(今日で話をまとめる)。
否:マトゥミラン(まとめない)希:マトゥミーブサン(まとめたい)過:マトゥミタン(まとめた)継:マトゥミトーン(まとめている)。
マヌジバル
{真之地原}。高志保の小字。
マヌチュン
招く。
用例
サンサーニ マヌチ(ススキを結んで作った呪具で招いて)。
マブイ
魂。霊魂。生きている人の魂。
用例
マブイル ウトゥチャラー、ウートゥルバイ ソーン(魂を落としたのか、気が抜けたようにぼんやりしている)。
マブイヤ トゥララン(魂は取れない)。マブイ トゥイン(魂を取る)。
スーガ ウビジ トーリティ、マブイ ヌギタン(お父さんが急に倒れたので、魂が抜け落ちたようだった)。
メモ
音2:マブヤー。
マブイウシー
背守り。
マブイウシー
用例
アカングヮヌ チヌンカイ マブイウシー チキーン(赤子の着物に背守りをつける)。
メモ
音2:マブヤーウー。
子どもの着物を仕立てる時は、魔除けとして背縫いの中央に赤布か赤糸で印を付けた。これをマブイウシーと称し、横長四角に縫い、中央を蝶型になるように縫い縮めた。
マブイグミ
魂込め。
用例
カマデーヌ マブイグミ スグトゥ、マブヤーメー シコーリ(カマデーの魂込めをするので、汁とご飯を準備しなさい)。
メモ
音2:マブヤーグミ・マブヤークミ。対:マブヤーウティ。
飯、水、塩、花米、酒の五品がマブイグミの際の供え物だった。
マブイワカシ
魂分かし。葬式のあった家で、漂っている死者の霊を現世から引き離す儀式。
メモ
葬式3日後に近親者が集まり行う。儀間では餅・豆腐・水を供え、ススキ3本でサンを作り、これでヤナムンを払い、外に投げる。そして水を3回額につけるとアカリトーン(分かれる)といわれた。
マブイワカリ
魂別れ。
用例
マブイワカリヤ、シジュークニチガ ウワティカラ ウヌユル スン(魂別れは、四十九日が終わった日の夜に行う)。
メモ
人が亡くなって49日目に、あの世とこの世との別れを告げるためにマブイワカリを行う。
マフックヮ
夏の暑い真昼。真昼間。
用例
マフックヮゲーイ、アシビーガ イチュンナー(真昼間なのに、遊びに行くの?)。
メモ
→ウーマフックヮ。
マブヤー
魂。霊魂。生きている人の魂。
用例
マブヤーチキーン(魂を付ける)。ウヌ ワラベー マブヤール ウトゥチャガヤー(その子どもは魂を落としたのかな?)。
メモ
→マブイ。
マブヤー マブヤー ウーティクーヨー
魂よ魂よ、追ってきなさい。マブイ込めの呪文。
用例
カマデー カマデー マブイ、ユーバン シコーテンドー イユン メーン ムッチ チェーンドー チューヌ ヒーネー カンナジ マブヤー チキーグトゥ、クヌ ユーバン カミヨー。マブヤー マブヤー ウーティクーヨー(カマデーの魂よ、夕飯を準備してあるよ。魚も米も持ってきているよ。今日のうちには必ず魂を付けるから、この夕飯を食べてよ。魂よ魂よ追ってきなさい)。
メモ
マブイを落とした人の名前を呼んで呪文を唱え、着物を持ってマブイを落とした場所へ行き、さらに呪文を唱えて、サンでマブイを着物に拾い上げるような仕草を3回行う。その着物をマブイを落とした人に着せてから夕飯をあげた。
マブヤーウティ
魂が抜け落ちること。
用例
ルク ウドゥルカシーネー、マブヤーウティ スンドー(余り驚かすと、魂が抜け落ちるよ)。
マブヤーグミ
魂込め。
用例
マブヤーグミネー ユレーユーバンシ バーケー ッシ カランドー(魂込めをした日の夕飯は、皆集まって奪うように食べたよ)。
マブヤーグミ シーネー、チノー サンニチガ エーカー ケーランタン(魂込めをしたら、着物は3日間は着替えなかった)。
メモ
類:マブイグミ。
マブヤーウティしている人の魂を、祈願によって再び体に取り戻すこと。マブイを落とした場所に行って、イチチグン(5品)を供えて拝んだ。
マブヤーメー
魂飯。魂込めをした時に食べさせる飯や、汁、御馳走のこと。
メモ
皆揃ってマブヤーメーを食べると、マブヤーは喜んで帰って行くという。
マブヤーヲゥー
背守り。
マブヤーヲゥー
メモ
→マブイウシー。
ママ
①自由。思うとおり。②共。一緒。
用例
ユヌナカネー、ママ ナラン クトゥガル ウーサル(世の中には、自由にならないことの方が多い)。
ワンネー、アンマートゥル ママ ナインドー(私は、お母さんと一緒になるんだよ)。
②アバートゥ ママ ナイン(姉さんと一緒にいる)。
ママ
まま。
用例
キサカラ ヰー ママ ヌーン スンデーサン(さっきから座ったまま、何もやろうとしない)。タッチ ママ ヰジチンサン(立ったまま動きもしない)。
ママウヤ
継親。
用例
ワンネー ママウヤカイ スダティラッタシガ、イッペー カナサ サッタン(私は継親に育てられたが、とても可愛がられた)。
ママチョーデー
義兄弟。義姉妹。
用例
ワッターヤ ママチョーデー ヤシガ、イッペー ナカー ユタサンドー(私たちは義理の兄弟・姉妹だが、とても仲はいいよ)。
ママックヮ
継子。
用例
ママックヮン ジチックヮン、ユヌグトゥ カナサ シ スダティーン(継子でも実子でも、同じように可愛がって育てる)。
マミク
植物名。クスノハカエデ。
用例
マミクヤ、アンスカ ンチェー ンランサー(クスノハカエデは、そんなに見たことはないね)。
マミクヮースン
ごまかす。
用例
チンスー ハカイヌ カージ、チュヌ ミー マミクヮースン(重量を測るたびに、人の目をごまかす)。
否:マミクヮーサン(ごまかさない)希:マミクヮーシーブサン(ごまかしたい)過:マミクヮーチャン(ごまかした)継:マミクヮーチョーン(ごまかしている)。
マムイン
守る。
用例
ヰナグヌウヤ ヤレー、チャーシ ヤティン ドゥーヌ クヮ マムイン(女の親なら、どんなことをしても自分の子を守る)。
否:マムラン(守らない)希:マムイブサン(守りたい)過:マムタン(守った)継:マムトーン(守っている)。
メモ
類:カクグ・カグサミーン。
マメー
真ん前。
用例
マメーンカイ アシン カメーイサンナー(真ん前にあるのも探せないのか)。
マヤー
猫〔ネコ〕。
マヤー
用例
マヤーヤ ニン ヒーネー、アトー ヌーシヌ ヌチ トゥインディ スンディ(猫は年月が経つと、後は主の命を取ろうとするらしい)。
メモ
死んだ猫を吊るす風習がある。
マヤーウスメー
着物に隠れて、人数と誰が入っているか言い当てる遊び。
メモ
→トービーラーグヮー。
マヤーグチャー
猫舌。
用例
マヤーグチャー、ヤグトゥ シルヌ サマティカラ ヌムサ(猫舌だから、汁が冷めてから飲むよ)。
マヤーコートゥ
猫〔ネコ〕の爪先。
マヤージク
フクロウ。ふくろう。
用例
マヤージクヤ ユル ナイネー ゥンジティ チューン(ふくろうは夜になると出てくる)。
メモ
音1:マヤージクク。
マヤージクク
①フクロウ。ふくろう。②怒っているような仏頂面。フクロウのような無愛想で不気味な顔。
用例
①キーヌ イーンカイ マヤージククヌ ヰチョーンドー(木の上にフクロウがいるよ)。
②マヤージククン グトーサ(〔仏頂面をして〕フクロウのようだ)。
メモ
音1:マヤージク。
マヤースン
惑わす。洗脳する。
用例
ウヮーン ナガカレー シーネー、アトー チュ マヤースンディ(豚も長いこと飼うと、後は人を惑わすそうだ)。
アカマターヌ マヤーチヨー(アカマターが惑わしてね)。ミール マヤーサットーグトゥ(目を惑わされているんだから)。
マヤーヌジュークェー
子どもの遊び。鬼ごっこ。
メモ
→イヌジュークェー。
マユ
①眉。②墓の部分名称。雨垂にあたる部分。
用例
②ハカヌ マユヌ カキトーン(墓のマユが欠けている)。
メモ
類:ミーマユ。
マユジバル
{真与地原}。波平の小字。
マユナカ
真夜中。
用例
チヌーヤ、マユナカル ケーティ チャル(昨日は、真夜中に帰ってきたんだよ)。
メモ
類:ユルユナカ。
マル
暇。時間。空いている時間や空間。
用例
イャーガ マルヌ アイニ、カシー シーガ クーワ(お前が時間がある時に、加勢しに来てね)。
マルヌ ネーン サク(暇もないくらいに)。
アシブル マルヌ ネーン(遊ぶ時間が無い)。クマー マルヌ ネーン(ここは広さが足りない)。マルヌ アル トゥクル(空いている場所)。
マル
普段。平常。
用例
イャー ヰナグヌ ウヤヤ ヤー マルネー ウガマラン(君の女親は普段は会えない)。
メモ
類:マルヒジー。
マル~
①丸い。円形の。②丸ごと。すっかり。
用例
①マルヲゥーキ(丸い桶)。
②マルイユ(丸ごとの魚・尾頭付き)。
マル ゴーシシェーン(まるごと壊してある)。
マルイサー
黒く固い石。
マルウブン
丸いお盆。
用例
ワッタヤ マルウブン ティーチル アタル(私たちは丸いお盆一つしかなかった)。
マルケーティ
まれ(に)。たま(に)。
用例
イチュナサグトゥ マルケーティル ウヤヌヤーンカイン イチー スンデー(忙しいから、たまにしか実家にも行けないよ)。
マルジケー
普段づかい。
用例
マルヂケーヤ サン(普段は使わない)。
マルチジン
まとまった金。大金。
マルチャ
まな板。
マルチャ
用例
チカイ ヂューサヌ、マルチャン タッピラカー ナトーン(使いすぎて、まな板もぺしゃんこになっている)。
マルチャゲー
大晦日に戸主が大きく切った豚肉。大晦日に食する大きく切られた肉。
メモ
音2:マルチャジシ。類:トゥシトゥイジシ。
大晦日にヤーヌヌーシ(戸主)が分厚く切った肉を二枚皿に入れて、家族それぞれに出し、家族が食べた後に仏壇に供えた。それで年越しをしたのでトゥシトゥイジシ(年越し肉)とも言った。
マルチャジシ
大晦日に戸主が大きく切った豚肉。大晦日に食する大きく切られた肉。
用例
トゥシヌユールーネー、ティージカーンッシ マルチャジシ カムタン(大晦日には、手づかみでマルチャジシを食べた)。
メモ
→マルチャグェー。
マルッテン
丸っこく。
用例
フルン グナサヌ、マルッテン シ クェートーン(背も小さくて、丸っこく太っている)。
マルヌムン
間食。食間のおやつ。
用例
タンメーンカイ マルヌムン ウサギレー(お祖父さんに おやつを差し上げなさい)。
マルバイ
まる出し。陰部などを露出していること。
用例
ワラビ ヤティン、マルバイ シーネー ハジカサンドー(子どもでも、陰部を出していたら恥ずかしいよ)。
マルヒージー
常平生。平常。普段。常日頃。
用例
トゥナイヤ マルヒージーカラ、チャー マーサムン ビカーン カローン(隣は常平生から、いつも美味しい物ばかりを食べている)。
メモ
音1:チニヒーギー・チニヒージー。
マルブシ
ハジチ文様の名称。
メモ
丸い形をしていることからマルブシといわれた。
→アマングヮー。
マルマル
合間。
用例
シクチヌ マルマルニル、ウンナ ワジャー スルヨー(仕事の合間に、そんなことはするんだよ)。
マルワシリ
ど忘れ。すっかり忘れてしまう。
用例
マルワシリ ッシ イカンタン(すっかり忘れてしまって行かなかった)。
マルンリー
ずぶ濡れ。ずぶ濡れになっている様。
用例
マルンリー シ、ヘーク チンケーレー(ずぶ濡れになって、早く着換えなさい)。
メモ
→シップートゥ。
マルゥンジャシ
丸出し。
用例
イャーヤ ウチナーグチ マルゥンジャシ ヤンヤー(お前はウチナーグチ丸出しだね)。
マンカーヒンカー
まぜこぜ。混ざり合っている様。
用例
イルヌ マンカーヒンカー シ、ミーヌ イホーナー ナイン(色が混ざり合って、目が変になる)。
メモ
音1:マンチャーヒンチャー。類:マンキーマンキー。
マンガタミー
しっかり荷物を肩に担ぐこと。
用例
ニムチ ゥンブサギサ、マンガタミー シ ハイタン(荷物を重そうに、しっかりと肩に担いで行った)。
メモ
仕事などを抱え込むことにもいう。
マンキーマンキー
混ぜ混ぜ。混ざり合っている様。
メモ
類:マンカーヒンカー・マンチャーヒンチャー。
マンキーン
混ぜる。
用例
ンチャンカイ シナ マンキーン(土に砂を混ぜる)。
否:マンキラン(混ぜない)希:マンキーブサン(混ぜたい)過:マンキタン(混ぜた)継:マンキトーン(混ぜている)。
マングーイ
丸かじり。切らずにそのまま食べること。
用例
トマトー マングーイ ッシ カロータン(トマトを丸かじりして食べていた)。
メモ
音2:マングーチャー。
マングースヤーマ
マングースをとる仕掛け。
マングーチャー
丸かじり。切らずにそのまま食べること。
用例
マンゴー マングーチャー シ カムン(マンゴーを丸かじりして食べる)。
メモ
→マングーイ。
マングラ
頃。辺り。
用例
ワッターガ ジューハチ マングラ アランタガヤー(私たちが18歳の頃じゃなかったかな)。
ウヌマングラヌ ムン(その頃のもの)。
アヒーヤ アサ ヘーク ゥンジティ ハイタシガ、マー マングラ ゥンジョーガヤー?(兄さんは朝早く出て行ったが、どこら辺りまで行っているのかな?)。ユーフルヤーヌ マングラ(銭湯の近辺)。
マンサージ
鉢巻きの一種。
メモ
かつては士族の被り物であったが、現在ではエイサーや棒術などを披露する際にマンサージを巻いている。
マンサン
{満産}。出産祝い。
用例
チャクシボージャー マンサンネー、ンナ メンソーリヨー(長男坊の出産祝いには、みんないらっしゃってくださいね)。
メモ
音2:クヮナシマンサン・マンサンスージ・マンサンユーエー。類:クヮナシスーギ・クヮナシスージ。
母子の体調に合わせて1週間後に行うところが多かった。親戚や隣近所の人たちは金品を持ち寄って家族と一緒に祝った。儀礼の終了を意味する仏教用語の「満散(まんさん)」。
マンサン
{満産}。製糖作業の終了後の慰労会。
用例
マンサングヮー サビーグトゥ、ユサンレー ワッターンカイ メンソーリヨー(製糖終了祝いをしますから、夕方は私たちの家にいらっしゃってくださいね)。
メモ
音2:マンサングヮー・アザマンサン・ヲゥージマンサン・クミマンサングヮー。
製糖が終わると字で豚をつぶして盛大に慰労会をした。字で行われる全体の製糖終了後の慰労会。闘牛なども行われた。個人の場合はマンサングヮーといった。
マンサンスージ
出産祝い。
メモ
音2:クヮナシマンサン・マンサン・スージ・マンサンユーエー・クヮナシスージ・クヮナシスーギ。
マンサンユーエー
出産祝い。
メモ
音2:クヮナシマンサン・マンサン・マンサンスージ。類:クヮナシスーギ・クヮナシスージ。
マンジャーカーカー
物欲しそうにしている様。
用例
ワランチャー マンジャーカーカー シミティ、ンナンカイ ワキティ トゥラサニ(子どもたちを物欲しそうにさせて、皆に分けてあげなさい)。
メモ
類:ミミンジカカヤー。
マンジューヰ
植物名。パパイヤ。
マンジュン
一緒に。
用例
ウヌ チュンカイ ソーカイ サレヤーニ、マンジュン グー ナトーン(その人に紹介されて、一緒に仲間になっている)。
メモ
音2:マジュン・マジョーイ・マジョーン・マジョン・マンジョーン。
マンジュン
物欲しげ。羨む。
用例
ヌーン ネーン、チャー チュヌムン マンジュン(何もなく、いつも人の物を羨む)。ムヌ マンティ(物欲しげに)。
クヮーシ カローシ、ワランチャーガ マントーン(お菓子を食べているのを、子どもたちが物欲しげにしている)。
継:マンドーン(羨んでいる)。
マンジョーン
一緒に。
用例
ンナト マンジョーン、ベンキョー シ トゥラシミソーリ(みんなと一緒に、勉強させてください)。
メモ
音2:→マンジュン。
マンズリー
勢ぞろい。
用例
マンズリー シ メンソーチ ニフェーデービル(勢ぞろいしていただいて、ありがとうございます)。
マンダーチー
しっかりと抱くこと。抱きしめること。
用例
クヮ マンダーチー シ ソーティ ハイタン(子どもを抱きかかえて連れて行った)。
メモ
音1:マンラーキー。
マンタキ
全部。丸ごと。
用例
ワキランヨークー マンタキ フーサン(分けずに丸ごと欲しい)。
マンチャー
まざっている様。
用例
イルヌ マンチャー ッシ シカンサー(色が混ざっていて好きじゃないな)。
マンチャーヒンチャー
まぜこぜ。混ざり合っている様。
用例
ヌーンクィ マンチャーヒンチャー シ、ヌーガ ヌー ヤラ ワカラン ナトーン(何もかも混ざり合って、何が何だか分からなくなっている)。
メモ
音1:マンカーヒンカー。類:マンキーマンキー。
マンチュン
混ざる。
用例
マッシールカイ アカーガ マンチュン(真っ白に赤が混ざる)。
マンチョーシェー(混ざっているさあ)。ヌーヤークィーヤー マンチョーンデー(色々混ざっているよ)。
継:マンチョーン(混ざっている)。
マントーヲゥイ
植物名。ハヤトウリ。
用例
マントーヲゥイヤ イリチャー シ マーサタン(ハヤトウリは炒めて美味しかった)。
メモ
類:チャヨテ。
マンドーン
たくさんある。たくさんいる。多い。
用例
ヤマカイ イチーネー、キーヌナイン マンドーン(山に行ったら、木の実もたくさんある)。
シシン マンドーン(肉もたくさんある)。クヮヌ マンリ(子どもが多くて)。ジンブノー マンリ(知恵があって)。ジコー マンディル ヲゥイビン(非常にたくさんあるんです)。
マンニー
瓜ふたつ。そっくり。よく似ている。
用例
ミッチャイチョーデー マンニー ソーン(3姉妹瓜ふたつだ)。
メモ
→チラティーチ。
マンヌムン
飲み込む。丸飲みする。
用例
クスイヤ ンジャサグトゥ チュバチニ マンヌムン(薬は苦いので一度に飲み込む)。マンヌマラン(飲み込めない)。
否:マンヌマン(飲み込まない)希:マンヌミーブサン(飲み込みたい)過:マンヌダン(飲み込んだ)継:マンヌドーン(飲み込んでいる)。
マンハナチャー
仰向け。
用例
マンハナチャー シ ニントーン(仰向けに寝ている)。
メモ
→マンハナチャー。
マンハラチャー
仰向け。
用例
アカングヮヤ マンハラチャー シ ニンシリヨー(赤子は仰向けに寝かしなさいよ)。
メモ
音1:マンハナチャー。対:ウッチントゥー(うつ伏せ)。
マンビカー
魚介名。シイラ。
マンビラカー
尻をつけて座り込む。
用例
ヲゥタティル ヲゥラー、アマヲゥティ マンビラカー ソーン(疲れているのか、あそこで尻をつけて座り込んでいる)。
メモ
音1:マーヒラキー。
マンビラキー
座り込んでいる様。
用例
ジーカイ マンビラキー ソーン(地面に座り込んでいる)。
マンブリ
すっかり惚れること。
用例
ワッター アッピーヤ、トゥナイヌ ネーサヌンカイ マンブリ ソーン(私の兄は、隣の姉さんにすっかり惚れこんでいる)。
メモ
→ウチフリーン。
マンボーヤー
腹這い。
用例
アカングヮガ マンボーヤー ソーン(赤ん坊が腹這いになっている)。
マンマール
周囲。
用例
ヤーヌ マンマール ユー カメーティ ンディ(家の周囲をよく探してごらん)。
マンマールー
まん丸。
用例
アンリッパ マンマールー カチェール(あんなにきれいにまん丸を書いたね)。
マンラーキー
しっかりと抱く。抱きしめる。
用例
クヮーシ マンラーキー ソーン(お菓子をしっかり抱きしめている)。
メモ
音1:マンダーチー。
マンリグヮサグヮサ
物が有り余っている様子。
用例
マンリグヮサグヮサ、ヌール トゥティ シムラー ワカラン(あり余るほどあるから、何を取っていいのか分からない)。
yomikomi
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